JPH11309155A - レーザ治療用光ファイバプローブ - Google Patents

レーザ治療用光ファイバプローブ

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JPH11309155A
JPH11309155A JP10121314A JP12131498A JPH11309155A JP H11309155 A JPH11309155 A JP H11309155A JP 10121314 A JP10121314 A JP 10121314A JP 12131498 A JP12131498 A JP 12131498A JP H11309155 A JPH11309155 A JP H11309155A
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JP
Japan
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optical fiber
holder
tube
diameter
cylindrical coil
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Application number
JP10121314A
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English (en)
Inventor
Shinichi Fujisaka
紳一 藤坂
Tatsu Hirano
達 平野
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Hamamatsu Photonics KK
Original Assignee
Hamamatsu Photonics KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ファイバの折損を抑制し、万が一折損した
としても容易に修理を行うことのできるレーザ治療用の
光ファイバプローブを提供すること。 【解決手段】 本発明の光ファイバプローブは、光ファ
イバ20と、この光ファイバを囲む可撓性のチューブ2
2と、光ファイバの端部をチューブ内で保持する保持具
30とを備える。保持具30は好ましくは1本のコイル
ばねから成り、光ファイバに固着される小径の円筒コイ
ル部分30aと、チューブの内壁面に対して押圧力によ
り固定される大径の円筒コイル部30bと、その間の円
錐コイル部30cとから構成されている。この保持具は
全体が弾性変形可能であるので、緩やかに湾曲して折損
が抑制される。また、円筒コイル部30bは縮径できる
ので、保持具のチューブ内への取付けが容易となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、消化器や呼吸器、
泌尿器等のレーザ治療に用いられるレーザ治療用光ファ
イバプローブに関するものである。
【0002】
【従来の技術】体腔内若しくは中空器官内の治療にレー
ザ光を用いたものがある。このようなレーザ治療は内視
鏡視下で行われる場合が多い。すなわち、内視鏡に設け
られている鉗子チャンネルに光ファイバプローブを挿入
し、内視鏡で患部を観察しながら、レーザ光を光ファイ
バプローブにより導いて患部に照射するのである。
【0003】このようなレーザ治療で用いられる従来一
般の光ファイバプローブは、図14に示すように、光フ
ァイバ1と、その周りに同軸に配置された可撓性のチュ
ーブ2とから構成されている。光ファイバ1とチューブ
2との間には環状空間が形成されており、この環状空間
を通してエアを噴出させることで、患部周辺に存在する
体液等の液体を排除し、当該液体が光ファイバ1の出射
端に付着するのを防止するようにしている。
【0004】治療中、患部の観察や照射のために内視鏡
の先端部は四方に湾曲操作されるが、その動きに伴って
光ファイバプローブの先端部も大きく湾曲される。この
湾曲による光ファイバ1の位置ずれ、例えば光ファイバ
1がチューブ2内で長手方向に大きくずれたり、偏心し
たりするのを防止するために、従来においては、保持具
3を用いて光ファイバ1の出射側の端部をチューブ2内
で保持していた。
【0005】従来の保持具3は金属製の管状体であり、
図14に示すように、外面にはねじ部3aが設けられ、
一端には爪3bが設けられている。光ファイバ1は、こ
の保持具3内に挿入され、爪3bによりかしめ留めされ
た後、チューブ2の先端部内面に保持具3のねじ部3a
を螺着することで保持される。なお、保持具3は中空で
あり、爪3bの間隙から保持具3の内部を通してエアの
送気が行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の光ファ
イバプローブにおいては、保持具3が金属製で剛性が高
いため、内視鏡の先端部を湾曲させた場合、光ファイバ
1は保持具3内では湾曲せず、保持具3の端部、特に爪
3bの先端の位置で局所的に湾曲ないしは屈曲する。こ
の局所的な屈曲部には曲げ応力が集中し、機械的疲労が
生じやすい。加えて、この屈曲部の曲率半径が小さいた
め、光ファイバ1のコアからクラッドにレーザ光が漏
れ、熱が当該屈曲部に蓄積する傾向があった。このた
め、従来の光ファイバプローブにおいては、光ファイバ
1が当該屈曲部で折損してしまうことが屡々あった。
【0007】また、光ファイバ1が折損した後に修理す
る場合、光ファイバ1の出射側端部を切除し、新たに保
持具3をかしめ留めしてチューブ2にねじ込むのである
が、その際に光ファイバ1がねじれるので、修理に手間
がかかってしまうという問題点もある。
【0008】本発明の目的は、かかる従来における光フ
ァイバプローブの問題点を解決することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によるレーザ治療
用光ファイバプローブは、光ファイバと、この光ファイ
バの周囲を間隙をもって囲む可撓性のチューブと、光フ
ァイバの出射側の端部をチューブ内でほぼ同軸に保持す
る保持具とを備えるものであって、前記保持具が、光フ
ァイバに固着される小径の第1部分と、チューブの内壁
面に対して弾性的な押圧力を加えて固定され且つ弾性的
に縮径可能である大径の第2部分と、第1部分及び第2
部分の間で延び且つエアの流通を可能とする間隙を有す
る弾性変形可能な第3部分とを備えることを特徴として
いる。
【0010】より具体的には、保持具としては、小径の
第1円筒コイル部と、大径の第2円筒コイル部と、第1
円筒コイル部及び第2円筒コイル部の間で延びる円錐コ
イル部とを有する1本のコイルばねから成るものが好ま
しく、第1円筒コイル部が前記第1部分として、第2円
筒コイル部が前記第2部分として、円錐コイル部が前記
第3部分として用いられる。
【0011】また、保持具は、互いに周方向に一定の間
隔をおいて配列された複数の線状ないしはストリップ状
のばね材から成り、ばね材が、一端側において束ねられ
て環状の束部を形成すると共に、放射方向外方に突出し
て大径部を形成するものであってもよい。この保持具に
あっては、束部が前記第1部分として用いられ、大径部
が前記第2部分として用いられ、束部と大径部との間の
部分が第3部分として用いられている。
【0012】このような保持具を用いた本発明の光ファ
イバプローブは、保持具自体が弾性変形するため、チュ
ーブの湾曲に伴って光ファイバも緩やかに湾曲し、一カ
所で過度に湾曲ないしは屈曲することはない。また、第
2部分は弾性的に縮径可能であり、その弾性復元力でチ
ューブの内壁面に固定される。従って、保持具をチュー
ブに装着する際、第2部分を縮径するだけで容易にチュ
ーブに挿入し固定することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面と共に本発明の好適な
実施形態について詳細に説明する。なお、図中、同一又
は相当部分には同一符号を付することとする。
【0014】図1は、本発明の一実施形態による光ファ
イバプローブ10を用いたレーザ治療装置12の全体構
成を示す概略図である。本発明の光ファイバプローブ1
0が適用可能なレーザ治療装置としては種々あるが、図
示実施形態のレーザ治療装置12は、内視鏡視下での胃
ガンの光線力学的療法を想定したものであり、光源には
エキシマダイレーザ装置14が用いられている。また、
光ファイバプローブ10は、治療に際しては一般的な内
視鏡16の鉗子チャンネル18に挿入された状態で使用
されるものとする。以下に記載する数値等はかかる前提
の下での一例であり、本発明を限定するものではない。
【0015】光ファイバプローブ10は、基本的には従
来構成と同様に、光ファイバ20と、その外側を取り囲
む可撓性のチューブ22とから構成されている。光ファ
イバプローブ10はエキシマダイレーザ装置14の出力
部にコネクタ24を介して接続され、レーザ装置14か
ら出力されたレーザ光Lが光ファイバ20を通して導光
されるようになっている。また、チューブ22の入射側
の端部はコネクタ24の部分で密閉されており、出射側
の端部は開放されている。チューブ22はレーザ装置1
4に近い部分に分岐管26を有しており、この分岐管2
6はエアコンプレッサ28に接続されている。従って、
エアコンプレッサ28からのエアAは、チューブ22と
光ファイバ20との間の環状空間を通り、チューブ22
の出射側の開放端部から送出される。光ファイバプロー
ブ10の全長は、手術室での操作性を考慮して、4〜5
m程度が望ましい。
【0016】光ファイバ20としては、例えば、コアの
外径が400μm、クラッドの外径が425μm、被覆
の外径が730μmである石英光ファイバが好適であ
る。
【0017】チューブ22は、テフロン(商標)のよう
な医用高分子材料ないしは医用合成樹脂から作られた可
撓性のあるものである。チューブ22は、図2に明示す
るように、内視鏡16の鉗子チャンネル18に挿入され
る第1チューブ22aと、この第1チューブ22aに連
結され、内視鏡16の外部に置かれる第2チューブ22
bとから構成されている。第1チューブ22aと第2チ
ューブ22bとの連結部には熱収縮チューブ等の連結チ
ューブ22cが被覆、密着されており、この部分におけ
るエアの漏れが防がれている。前記寸法の光ファイバ2
0が挿入される場合、第1チューブ22aの外径は約
1.5mm、内径は約1.1mm、第2チューブ22b
の外径は約2.0mm、内径は約1.6mmである。ま
た、第1チューブ22aの全長は内視鏡16の鉗子チャ
ンネル18の長さ以上であり、1m以上であることが好
ましい。
【0018】光ファイバプローブ10の先端部には、光
ファイバ20の出射側端部をチューブ22内で保持する
ための保持具30が設けられている。この実施形態にお
ける保持具30は1本のコイルばねから構成されてい
る。この保持具30は、図3に示すように、一端側が小
径の第1円筒コイル部30a、他端側が大径の第2円筒
コイル部30bとなっており、その間には円錐コイル部
30cが形成されている。また、第1円筒コイル部30
a、第2円筒コイル部30b及び円錐コイル部30cは
同軸に配置されている。
【0019】図示の実施形態では、保持具30は、第1
円筒コイル部30aを入射側に向け、第2円筒コイル部
30bを出射側に向けた状態で第1チューブ22a内に
配置されている。
【0020】第2円筒コイル部30bの開放端が光ファ
イバ20の出射端から±数mmの範囲内に位置するよ
う、第1円筒コイル部30aは光ファイバ20に通さ
れ、例えばかしめ留めや接着、樹脂モールド等の適当な
固着手段により光ファイバ20の被覆に対して固着され
る。無負荷状態における第1円筒コイル部30aの内径
は光ファイバ20の外径と同じ若しくはそれよりも僅か
に大きくされている。
【0021】第2円筒コイル部30bは、無負荷状態で
その外径が第1チューブ22aの内径よりも大きく、第
1チューブ22aの内壁面に対してこれを押し広げるよ
うにして固定される。その固定位置は、光ファイバ20
の出射端が第1チューブ22aの先端から数mm以内、
すなわち出射レーザ光Lが第1チューブ22aによって
遮られない範囲の距離に位置するよう定められている。
第1円筒コイル部30a及び第2円筒コイル部30bは
同軸であるため、光ファイバ20の出射側端部は第1チ
ューブ22a内にてほぼ同軸に保持される。
【0022】円錐コイル部30cは、光ファイバ20の
外壁面から第1チューブ22aの内壁面にかけて広がっ
て配置されるが、この部分でエアAの流れが遮断されな
いよう、円錐コイル部30cには適当な線間が設けられ
ている。
【0023】なお、図4に示すように、保持具30を逆
向きに配置することも可能である。この場合、保持具3
0の第1円筒コイル部30aにより保持される部分が第
1チューブ22aの出射側端部に近いため、光ファイバ
20の出射側端部と第1チューブ22aとの同軸性は前
記のものよりも高くなる。
【0024】前述した外径が730μmの光ファイバ2
0と、内径が1.1mmの第1チューブ22aを用いる
場合、保持具30を構成するコイルばねの線材は、線径
が0.1mmのステンレス鋼が好ましい。また、無負荷
状態において、第1円筒コイル部30aは、巻数が4
巻、長さ1mm、外径0.98mm(すなわち内径0.
78mm)とし、円錐コイル部30cは、巻数3.5
巻、長さ2.5mm、第2円筒コイル部30bは、巻数
3.5巻、長さ2.5mm、外径1.3mmとするのが
好適である。この形状においては、円錐コイル部30c
の線間は約0.6mmあるので、エアAの流れが遮断さ
れることはない。
【0025】このような構成の光ファイバプローブ10
を用いて胃ガン等の患部Pを光線力学的に治療する場
合、光ファイバプローブ10の出射側部分を内視鏡16
の鉗子チャンネル18内に挿入する。そして、光ファイ
バプローブ10の出射側端部を内視鏡16の先端部と共
に患部Pの近傍に導いた後、エキシマダイレーザ装置1
4からレーザ光Lを出射して、そのレーザ光Lを光ファ
イバ20の出射端から患部Pに照射する。この際、患部
Pの観察やレーザ光Lの照射がしやすいように、内視鏡
16の先端部は術者によって随時湾曲される。
【0026】内視鏡16の先端部が湾曲されると、光フ
ァイバプローブ10も内視鏡16と一体的に湾曲され
る。第1チューブ22a内の光ファイバ20は保持具3
0により拘束されているが、保持具30はコイルばねか
ら成り、保持具全体が弾性的に湾曲するため、第1チュ
ーブ22aが内視鏡16の操作に伴って湾曲したとして
も、光ファイバ20が局所集中的に小さな曲率半径で屈
曲してしまうことはなく、第1チューブ22aに沿って
緩やかに湾曲する。従って、光ファイバ20が機械的な
疲労等により折損するような事態の発生が抑制され、且
つまた、光ファイバ20のコアからクラッドへの漏れ光
が低減して、熱の蓄積等による損傷も抑制される。ま
た、光ファイバ20は第1チューブ22a内で保持具3
0の伸縮範囲以上に長さ方向にずれることはなく、大き
く偏心することもないため、患部Pに正確にレーザ光を
照射することができる。
【0027】治療の際、エアコンプレッサ28から清浄
なエアAを供給する。このエアAは、分岐管26からチ
ューブ22と光ファイバ20との間の環状空間を通り、
出射側に向かって流れる。前述したように、光ファイバ
プローブ10の環状空間を横切っている保持具30の円
錐コイル部30cには間隙が形成されているので、この
間隙を通ってエアAは出射側端部から噴射される。これ
により、患部Pを覆う体液等の液体が排除されると共
に、液体による光ファイバ20の出射端の汚れが防止さ
れる。かかる作用を確保し、且つ、患者に対してエアA
が重篤な悪影響を与えないようにするためには、送気流
量は、例えば50〜100ml/minに設定することが有効
である。
【0028】次に、上記実施形態の光ファイバプローブ
10の組上げ、若しくは万が一先端部が破損した場合の
修理手順の一例を図5に沿って説明する。
【0029】まず、修理の場合には、光ファイバプロー
ブ10の破損した先端部を、できるだけ短い範囲で保持
具30と共に切り落とすと共に、連結チューブ22cを
取り除く。そして、第1チューブ22aを第2チューブ
22b側にずらして光ファイバ20の出射端付近を露出
し、出射端の面出し及び研磨を行う(図5の(a)参
照)。
【0030】次に、新品の保持具30を光ファイバ20
の先端部に取り付ける。すなわち、光ファイバ20に保
持具30を通し、専用の工具を用いて、第1円筒コイル
部30aを光ファイバ20の被覆に対して固着する(図
5の(b)参照)。
【0031】この後、第1チューブ22aを先端側にず
らし、その内部の所定の位置に保持具30を収める。そ
の際、保持具30の第2円筒コイル部30bを径が縮ま
る方向にねじりながら、第1チューブ22a内に保持具
30を押し込む。そして、第2円筒コイル部30bに対
するねじり力を解放すれば、第2円筒コイル部30bは
拡径して第1チューブ22aの内壁面を押圧し、光ファ
イバ20は第1チューブ22a内で保持される(図5の
(c)参照)。この時、光ファイバ20をねじる必要は
ないので、従来のようなねじ式の保持具を用いての作業
に比して、短時間で作業を行うことができる。
【0032】最後に、第1チューブ22aと第2チュー
ブ22bとの連結部に新品の連結チューブ22cをかぶ
せ、熱収縮させ、連結部を密閉する。
【0033】このように、本発明による光ファイバプロ
ーブ10は、万が一破損した場合にも、簡単な手順で修
理を行うことができる。
【0034】上記実施形態における光ファイバプローブ
の保持具はシンプルな構成であり、機能的にも優れてい
るが、保持具として用いられるコイルばねの形態として
は種々考えられる。
【0035】例えば、上記実施形態の保持具30では複
数巻の第2円筒コイル部を有しているが、第2円筒コイ
ル部30bは一巻であってもよく、或いは円錐コイル部
30cの最大外径部をもって第2円筒コイル部30bと
してもよい。
【0036】また、図6に示すような提灯型ないしは樽
型のコイルばねから成る保持具130も好適に使用する
ことができる。この保持具130は、図3に示したコイ
ルばね30を2本、第2円筒コイル部30bの開放端で
接続したものと同等の構成である。
【0037】この保持具130は、一方の小径の円筒コ
イル部130a、好ましくは入射側となる円筒コイル部
130aの端でかしめ留め等の適当な固着手段により光
ファイバ20の被覆に対して固着される。また、この保
持具130の長手方向中央に位置する大径の円筒コイル
部130bがチューブ22の内壁面に弾性押圧力により
固定される。他方の小径の円筒コイル部130cは光フ
ァイバ20に対しては固着されず、摺動可能に取り付け
られるが、光ファイバ20は保持具130の両端部に2
カ所で支持される形となるため、チューブ22に対する
同軸性がより良好となっている。勿論、図6からも明ら
かなように、エアの流路については、2つの円錐コイル
部130d,130eにおける線間の間隙により確保さ
れている。その他の作用は図3に示した保持具30とほ
ぼ同様である。
【0038】更に、コイルばねを用いた保持具の変形例
としては図7に示すような鼓型のものもある。この保持
具230は、図3に示したコイルばね30を2本、第1
円筒コイル部30aの開放端で接続したものと同等の形
態であるが、両端部には第2円筒コイル部30bに相当
するものは形成されておらず、円錐コイル部230a,
230bの最大外径部がチューブ22の内壁面に固定さ
れるようになっている。この保持具230の場合、その
両端部の2カ所でチューブ22の内壁面に固定されるた
め、チューブ22内での保持具230自体の位置ずれ防
止効果が増強されるという利点を有している。その他の
作用については、図3に示した保持具30と実質的に同
じである。
【0039】上述したような作用効果を発揮し得る保持
具の構成はコイルばねを用いたものに限られない。すな
わち、保持具は、光ファイバ20に固着される部分と、
チューブの内壁面に押圧力を加えて固定され且つ弾性的
に縮径され得る部分と、その間をつなぐ弾性変形可能
で、エア流通用の間隙を有する部分とを有する形態のも
のであれば本発明に適用可能であり、例えば、図8〜図
13に示すような形態の保持具であっても本発明の光フ
ァイバプローブに有効に用いることができる。
【0040】図8〜10に示す保持具330は、複数本
の線状(細い棒状)又はストリップ状のばね材332を
円錐形状に配列し、小径側の端部を束ねるべく円筒体
(束部)334に接続したものである。
【0041】円筒体334は光ファイバ20に嵌挿さ
れ、かしめ留め等の適当に固着手段により光ファイバ2
0の被覆に対して固着される。この円筒体334は、そ
の全長にわたり光ファイバ20の湾曲を拘束するため、
可能な限り短いものが有効である。
【0042】ばね材332は、図9及び大径側から見た
図10に示すように、円筒体334から離れるほど放射
方向外方に延び、その自由端が保持具330の大径部3
36を画成している。この大径部336の外径は、無負
荷時においてはチューブ22(第1チューブ22a)の
内径よりも大きい。従って、保持具330を第1チュー
ブ22a内に収容した場合、大径部336が第1チュー
ブ22aの内壁面を押し広げ、保持具330はそこで固
定されることになる。大径部336と円筒体334とは
同軸であるので、保持具330により保持された光ファ
イバ20はチューブ22内に同軸に配置される。また、
ばね材332の自由端を内方に弾性変形させるだけで、
大径部336を縮径させることができるので、保持具3
30を容易にチューブ22に挿入して固定することがで
きる。
【0043】複数本のばね材332は等間隔に配列さ
れ、ばね材332間には間隙が形成されているため、チ
ューブ22と光ファイバ20との間を流れるエアを遮断
することはない。
【0044】前述した外径が730μmの光ファイバ2
0と、内径が1.1mmの第1チューブ22aを用いる
場合、保持具330の円筒体334は、肉厚0.1m
m、外径0.98mm(すなわち内径0.78mm)、
長さ1mmのステンレス鋼から成るものが好ましい。ま
た、ばね材332には、線径が0.1mmのステンレス
鋼から成るものを12本用い、長さを5mm、無負荷状
態で大径部336の外径が1.3mmとなるようにする
ことが有効である。この寸法において、ばね材332間
には少なくとも0.1mm以上の間隙が形成されるが、
この間隙によりエアの流通を十分に確保することができ
る。保持具330の取付け位置については、図1〜図3
において説明したものと同様である。
【0045】このような構成の保持具330は、ばね材
332の部分が弾性変形可能であるため、図1〜図7に
示した実施形態のものと同様、この保持具330により
保持された光ファイバ20はチューブ22の湾曲に伴っ
て緩やかに湾曲することとなる。従って、光ファイバ2
0の出射側端部での機械的な折損や熱的な損傷を抑制す
ることができる。また、光ファイバ20はチューブ22
内で保持具330の弾性変形範囲以上にずれることはな
く、同軸性が維持されるので、レーザ光の照射を正確に
行うことができる。
【0046】なお、図8に示す保持具330は大径部3
36が出射側に向けられているが、図11に示すように
出射側に円筒体334を配置してもよい。
【0047】また、保持具330のばね材332として
細長いストリップ(帯)状のものを使用した場合、上記
の寸法条件においては、肉厚0.1mm、幅0.2m
m、長さ5mm程度のものを8本使用した構成が有効で
ある。更に、ばね材332は図示の直線的な形状である
必要なく、凸状、凹状又はS字状等に湾曲した形状であ
ってもよい。
【0048】図12に示す保持具430は、図9の保持
具330を2本、大径部336で接合して樽型にしたも
のに相当する。この保持具430は、図6のコイルばね
式の保持具130と同様な作用効果を有することは理解
されよう。
【0049】また、図13に示す保持具530は、円筒
部534の両端からばね材532が末広状に延びたもの
であり、図7の保持具230と同様な作用効果を有して
いる。
【0050】以上、本発明の種々の実施形態について詳
細に説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定され
ないことはいうまでもない。例えば、本発明の光ファイ
バプローブは胃ガンの光線力学的療法に限定されず、レ
ーザ治療全般に応用可能である。また、エアの風量や構
成部材の寸法や材質、数量等も適宜変更される。
【0051】
【発明の効果】以上述べたように、内視鏡下のレーザ治
療に際し内視鏡先端部を湾曲させた場合、本発明による
光ファイバプローブであれば、光ファイバの先端部が過
度に湾曲ないしは屈曲することはなく、比較的緩やかに
湾曲される。従って、光ファイバの先端部が機械的に折
れにくくなり、且つ、コアからクラッドへの漏れ光が低
減し、熱の蓄積等による損傷も抑制できる。
【0052】また、光ファイバプローブの先端部が万が
一破損しても、従来のねじ式の保持具を用いた場合に比
して簡単な手順で修理を行うことができる。
【0053】更に、本発明はシンプルな構成で実現可能
であるため、製品の低コスト化に貢献する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光ファイバプローブを用いたレー
ザ治療装置を示す概略図である。
【図2】本発明による光ファイバプローブの一実施形態
を部分的に示す断面図である。
【図3】図2に示す光ファイバプローブで用いられるコ
イルばね式の保持具の一例を詳細に示す側面図である。
【図4】保持具の取付け方向を逆にした状態を示す側面
図である。
【図5】(a)〜(c)は光ファイバプローブの修理な
いしは組上げの手順を示す説明図である。
【図6】コイルばね式保持具の別の例を示す側面図であ
る。
【図7】コイルばね式保持具の更に別の例を示す側面図
である。
【図8】本発明による光ファイバプローブの他の実施形
態を部分的に示す断面図である。
【図9】図8に示す光ファイバプローブで用いられる保
持具の一例を詳細に示す側面図である。
【図10】図9の保持具を大径側から見た図である。
【図11】図9の保持具の取付け方向を逆にした状態を
示す側面図である。
【図12】図9の保持具の変形例を示す側面図である。
【図13】図9の保持具の別の変形例を示す側面図であ
る。
【図14】従来の光ファイバプローブを示す断面図であ
る。
【符号の説明】
10…光ファイバプローブ、12…レーザ治療装置、1
4…エキシマダイレーザ装置、16…内視鏡、18…鉗
子チャンネル、20…光ファイバ、22…チューブ、2
4…コネクタ、26…分岐管、28…エアコンプレッ
サ、30,130,230,330,430,530…
保持具、30a…第1円筒コイル部(第1部分)、30
b…第2円筒コイル部(第2部分)、30c…円錐コイ
ル部(第3部分)、332…ばね材(第3部分)、33
4…円筒体(第1部分)、336…大径部(第2部
分)。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバと、前記光ファイバの周囲を
    間隙をもって囲む可撓性のチューブと、前記光ファイバ
    の出射側の端部を前記チューブ内でほぼ同軸に保持する
    保持具とを備えるレーザ治療用光ファイバプローブにお
    いて、 前記保持具が、前記光ファイバに固着される小径の第1
    部分と、前記チューブの内壁面に対して弾性的な押圧力
    を加えて固定され且つ弾性的に縮径可能である大径の第
    2部分と、前記第1部分及び前記第2部分の間で延び且
    つエアの流通を可能とする間隙を有する弾性変形可能な
    第3部分とを備えることを特徴とするレーザ治療用光フ
    ァイバプローブ。
  2. 【請求項2】 前記保持具は、小径の第1円筒コイル部
    と、大径の第2円筒コイル部と、前記第1円筒コイル部
    及び前記第2円筒コイル部の間で延びる円錐コイル部と
    を有する1本のコイルばねから成り、前記第1円筒コイ
    ル部が前記第1部分として用いられ、前記第2円筒コイ
    ル部が前記第2部分として用いられ、前記円錐コイル部
    が前記第3部分として用いられていることを特徴とする
    請求項1に記載のレーザ治療用光ファイバプローブ。
  3. 【請求項3】 前記保持具は、互いに周方向に一定の間
    隔をおいて配列された複数の線状ないしはストリップ状
    のばね材を備え、前記ばね材が、一端側において束ねら
    れて環状の束部を形成すると共に、放射方向外方に突出
    して大径部を形成しており、前記束部が前記第1部分と
    して用いられ、前記大径部が前記第2部分として用いら
    れ、前記束部と前記大径部との間の部分が第3部分とし
    て用いられていることを特徴とする請求項1に記載のレ
    ーザ治療用光ファイバプローブ。
JP10121314A 1998-04-30 1998-04-30 レーザ治療用光ファイバプローブ Pending JPH11309155A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110200698A (zh) * 2019-05-31 2019-09-06 武汉镭健科技有限责任公司 一种鹅颈管激光治疗手柄
WO2020175602A1 (ja) * 2019-02-28 2020-09-03 テルモ株式会社 治療方法および治療システム
WO2023047710A1 (ja) * 2021-09-27 2023-03-30 株式会社カネカ 光照射医療装置および光照射医療装置の製造方法

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