JPH11305557A - 画像形成方法、画像形成装置および中間転写体 - Google Patents

画像形成方法、画像形成装置および中間転写体

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JPH11305557A
JPH11305557A JP10123999A JP12399998A JPH11305557A JP H11305557 A JPH11305557 A JP H11305557A JP 10123999 A JP10123999 A JP 10123999A JP 12399998 A JP12399998 A JP 12399998A JP H11305557 A JPH11305557 A JP H11305557A
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charge
transfer
resistivity
layer
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JP10123999A
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English (en)
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Taichi Yamada
太一 山田
Yoshinari Ueno
能成 上野
Satoshi Shigezaki
聡 重崎
Hideyuki Akagi
秀行 赤木
Susumu Hiranuma
進 平沼
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転写電界を発生する転写器を用いて1次転写
および2次転写を行う際には中間転写体の体積抵抗率が
高い状態でトナーの飛散の少ない転写を行えるようにす
るとともに、前記転写電界により発生する中間転写体の
帯電電荷の除電を容易に行えるようにすること。 【解決手段】 所定の物理的刺激(光照射等)が付与さ
れた状態で体積抵抗率が低下する抵抗率変化層B3を有
する中間転写体Bが2次転写された後に除電領域Q5を
通過する際、前記中間転写体Bに物理的刺激を付与して
中間転写体Bの体積抵抗率を低下させた状態で中間転写
体Bの除電を行う画像形成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、プリンタ等の電子写真方式を用いた画像形成装置
に係り、詳しくは中間転写体等を介在させて、1,2次
転写工程を伴う中間転写方式を用いた画像形成装置およ
びそれに用いる中間転写体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真複写機等のカラー画像形成装置
における画像形成方法(転写方法)としては、感光体ド
ラム等の像担持体上に形成されたトナー像(現像像)を
一旦転写用紙以外の中間転写体上に1次転写した後、改
めて転写用紙上へ2次転写して複写像を得る方法が知ら
れている。そして、この方法を用いることで、転写用紙
の保持状態、転写用紙の厚さや腰、転写用紙の表面性等
多くの要因による、多重転写不良やカラーレジストレー
ションのズレの発生を抑制できることが知られている。
【0003】図10は本発明が適用される中間転写体を
使用した従来の画像形成装置の説明図である。図10に
おいて、画像形成装置Fは、UI(ユーザインタフェー
ス)と、原稿(図示せず)を載置する透明なプラテンガ
ラス2とを有している。前記プラテンガラス2上に置か
れた原稿は原稿照明ユニット3の光源4により照明され
る。原稿反射光は、原稿照明ユニット3の第1ミラー5
およびミラーユニット6の第2ミラー7および第3ミラ
ー8で反射し、結像レンズ9を通って、CCDにより
R,G,Bのアナログ信号として読み取られる。CCD
の読取画像信号は、コントローラCにより制御されるI
PSに入力される。IPSの画像読取データ出力手段1
1は、入力された読取画像信号をAD変換し、画像デー
タ出力手段12は、画像メモリ13を有し前記AD変換
されたデータをY,M,C,Kの画像データに変換して
濃度補正、拡大縮小補正等のデータ処理を施し、書込用
画像データ(レーザ駆動データ)として出力する。
【0004】レーザ駆動信号出力装置14は、前記IP
Sから出力された画像データに応じた画像のレーザ駆動
信号を所定のタイミングで、ROS(光走査装置、すな
わち、潜像形成装置)に出力する。前記ROSは、前記
レーザ駆動信号により変調されたレーザビームLを出力
する。回転移動する像担持体16は帯電器17により帯
電された後に前記潜像書込位置Q1において、前記レー
ザビームLにより静電潜像が書き込まれ、前記静電潜像
は現像領域Q2において回転軸18aと共に回転するK
(黒)、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シア
ン)の各色の現像装置18k〜18cを有するロータリ式
の現像ユニット18によりトナー像に現像される。現像
されたトナー像は1次転写領域Q3において1次転写ロ
ール(1次転写器)T1により中間転写ベルトBに1次
転写される。前記1次転写領域Q3を通過した像担持体
16表面は像担持体クリーナ20により残留トナーが除
去される。前記中間転写ベルトBは駆動ロール26、テ
ンションロール27、アイドラロール28および内側2
次転写ロール(バックアップロール)29を含むベルト
支持ロール26〜29により回転可能に支持されてい
る。
【0005】前記内側2次転写ロール29と、この内側
2次転写ロール29から離れた離隔位置および押圧され
る近接位置の間で離接可能(離隔および接近可能)に配
置された外側2次転写ロール30と、前記内側2次転写
ロール29に接触する電極ロール31により2次転写器
T2が構成される。前記2次転写器T2はコントローラC
により制御される電源回路32により駆動される。2次
転写器T2は、前記外側2次転写ロール30および前記
中間転写ベルトBのニップ(接触領域)により形成され
る2次転写領域Q4を通過する転写材Sに、前記中間転
写ベルトB上に重ねて1次転写されたトナー像を2次転
写する。前記外側2次転写ロール30は2次転写ロール
クリーナ33により表面付着トナーが回収される。ま
た、前記中間転写ベルトBの表面に沿って、前記2次転
写領域Q4の下流側にはベルトクリーナ34が配置され
ている。
【0006】また、前記中間転写ベルトBの回転位置を
検出するための位置検出用マーク(図示せず)を検出す
るためのベルト位置センサSN1が設けられている。ベ
ルト位置センサSN1から出力される非常に精度の高い
中間転写ベルトBの位置検出信号によって、像担持体1
6に対する潜像書込タイミングの制御が行われる。給紙
トレイ41に収容された転写材Sは、ピックアップロー
ル42により取り出され、さばきロール43で1枚づつ
分離され、レジロール44で一旦停止されて、所定のタ
イミングでガイド搬送路45から前記2次転写領域Q4
に搬送される。2次転写領域Q4通過時にトナー像が2
次転写された転写材Sはシートガイド46、シート搬送
ベルト47により定着領域Q6に搬送される。前記定着
領域Q6を通過する際に前記転写材S上の2次転写トナ
ー像は、定着装置48の一対の定着ロールによって定着
され、排紙トレイ49に排出される。前記符号41〜4
7で示された要素により転写材搬送装置(42〜47)
が構成されている。なお、前記図10に示した本発明が
適用される画像形成装置では中間転写体として中間転写
ベルトBを使用しているが、中間転写ベルトBの代わり
に中間転写ドラムを使用した画像形成装置にも本発明を
適用することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のような中間転写
体を用いた画像形成装置において、その中間転写体には
これまで、高分子材料中にカーボンや金属化合物等のフ
ィラーを導電剤として分散させたものが用いられてい
る。(特開平8−320622号公報)。前記中間転写
体の体積抵抗率とトナー像の画質との間には密接な関係
があることが知られている。 (中間転写体の体積抵抗率ρが低い場合)中間転写体の
体積抵抗率ρが低すぎる(ρ≦108Ωcm)場合、転
写時のトナーの飛び散りが著しく発生し画質が低下する
(特開平8−248779号公報)。中間転写体の体積
抵抗率が低すぎる場合、1次転写ロールによる転写電界
と転写電流の作用で、トナー層のない領域に転写電界が
印加され易くなるために転写領域が広がり、その作用に
よってトナーが飛び散って転写されてしまうためと考え
られる。
【0008】(中間転写体の体積抵抗率が中間の場合)
現在実用化されている画像形成装置の中間転写体は、体
積抵抗率が中間値(108Ωcm≦ρ≦1014Ωcm)
のものが使用されている。このような画像形成装置は、
中間転写体の半導電性により、帯電電荷が適当に減衰す
る。すなわち、中間転写体の体積抵抗率の平均値は、帯
電電荷が適当に減衰する範囲(体積抵抗率が適切な範
囲)に有るので、除電部材を使用せずに連続して画像形
成を行うことができる。
【0009】ところが、前記中間転写体の体積抵抗率の
平均値が前記適切な範囲(帯電電荷が適当に減衰する範
囲)にあったとしても、従来の中間転写体では、次のよ
うな問題点が生じる。すなわちカーボンや金属化合物な
どのフィラーを高分子樹脂に分散した場合には、フィラ
ーの分散状態に起因する中間転写体内の抵抗バラツキが
約1桁以上と大きいこと、フィラーとフィラー間の微少
な高分子樹脂部の絶縁破壊や通電によるフィラーの再配
列などによる中間転写体の低抵抗化が経時で起こること
などである。このように、プリントアウトを行うと経時
的に中間転写体の体積抵抗率が、部分的にあるいは全体
的に良好な体積抵抗率幅から外れ、画像品質を低下させ
るという問題があった。
【0010】(中間転写体の体積抵抗率ρが高い場合)
また、中間転写体の体積抵抗率ρが高い(ρ>1014Ω
cm)場合には、トナー画像領域における中間転写体の
電荷保持性が増加し、転写に必要な電界を適切にトナー
へ印加することができる。一方、隣接する非画像部の中
間転写体表面および内部の電荷移動は減少するため、1
次および2次転写においてこの領域へのトナー転写が起
こり難くなる。このことにより、中間転写体の体積抵抗
率が高い場合には、トナーの飛び散りが少なく良好な画
質のトナー形成像が得られる。しかし、この場合はトナ
ー転写後に中間転写体に蓄積した電荷を除電する工程が
必要となり、除電工程で中間転写体を均一に除電するこ
とが困難なため、現在実用化されていない。実用化され
ていない理由は次のとおりである。
【0011】前記除電工程を設ける場合には除電部材と
してコロトロンまたは除電ロール等を用いることが容易
に想定される。前記除電部材として除電ロールを使用し
て中間転写体の除電を行う場合、ACバイアス電圧を印
加した除電ロールを使用することが考えられる。この場
合、中間転写体表面および除電ロール表面には凹凸等が
あるため、回転移動する中間転写体全表面を前記アース
した除電ロールに接触させることは不可能である。そし
て、除電ロールに接触しない中間転写体部分は中間転写
体の体積抵抗率が高い状態では除電され難い。すなわ
ち、前記中間転写体の体積抵抗率が高い場合には、前記
中間転写体が除電部材を通過する短い時間で中間転写体
全表面を確実に除電することは難しいという問題点があ
る。中間転写体表面に除電ムラが発生した場合には、次
の画像形成時に中間転写体表面に1次転写されるトナー
像に除電ムラに応じた濃度ムラが発生するという問題点
がある。また、放電による除電工程であるため高価な除
電用高圧電源が必要になるという問題点もある。また、
前記コロトロンを用いた除電では、多量のオゾンの発
生、コロトロンへの付着物の付着による除電ムラに基づ
く画質欠陥の発生、NOxやO3、その他オゾン反応生成
物等の放電生成物の中間転写体への付着、等の問題点が
ある。
【0012】前述のように体積抵抗率ρが1014Ωcm
を越える高抵抗率の中間転写体を使用した場合には、2
次転写終了後に除電を行う除電部材が必要となり、特
に、ρの値が高くなる程、除電部材を使用しても中間転
写体の全表面を均一に除電することが困難となる。した
がって、転写作用のみを考えると中間転写体の体積抵抗
率が高い方が有利であるにもかかわらず、高抵抗率の中
間転写体は、除電工程を必要とし且つ均一に除電するこ
とが困難であったために、従来は体積抵抗率ρがρ>1
14Ωの高抵抗率の中間転写体を使用した画像形成装置
は実用化されていなかった。
【0013】また、従来の画像形成装置において物理的
刺激を付与すると体積抵抗率が低下する中間転写体を使
用したものとして下記の技術(J01)〜(J03)が知ら
れている。なお(J01)〜(J03)において、抵抗値が
低下する中間転写体を使用する理由は、(J01)では特
殊な方法で1次転写した中間転写体を2次転写前に除電
するためであり、(J02),(J3)では中間転写体の
抵抗値低下を利用して2次転写を行うためである。すな
わち、(J01)〜(J03)はいずれも特殊な転写を行う
ために、抵抗値が低下する中間転写体を使用した画像形
成装置であって、通常の転写電界により転写を行う画像
形成装置とは全く異なる技術である。すなわち、(J0
1)〜(J03)はいずれも、アイデア技術であり、実用
化されている技術ではない。しかも次に説明するような
問題点がある。
【0014】(J01)特開平7−146616号公報記
載の技術(図11参照) 図11は特開平7−146616号公報記載の技術の説
明図である。図11において、Q1は1次転写領域、Q2
は2次転写領域を示し、01a,01b(図11B参照)
はブランケット01(図11A参照)の表面層のカーボ
ンを混入した導電ゴム層01a、電荷発生剤を混入した
シリコンゴム層01bを示す。図11Cにおいて、中間
転写体として光導電性を有するブランケット(中間転写
体)01を用い、このブランケット01表面をトナーの
帯電極性(−)とは逆の極性(+)に帯電させる。図1
1Dにおいて、前記帯電電荷による静電気力によって感
光体ドラム02から中間転写体ブランケット01へトナ
ーを1次転写する。図11Eにおいて、1次転写後で且
つ2次転写前に光Lを中間転写ブランケット01および
その表面の1次転写トナー像に照射し除電する(図12
A参照)。図11Fにおいて、除電によりブランケット
01表面およびトナー間の結合力を弱まるので、2次転
写が光照射により容易に行える。しかし、この方式では
図12Bに示すように、感光体ドラム02上から中間転
写ブランケット01への1次転写が行われる前段階とし
て中間転写体ブランケット01表面を感光体ドラム02
上のトナー帯電極性と逆の極性に帯電させるため、1次
転写前領域でのトナー転写が発生し、画像の乱れ、にじ
み等による画質の劣化を防止することができない。
【0015】図12は特開平7−146616号公報記
載の技術(前記(J01)の技術)を、複数色のトナーに
よるカラー画像を多重転写する装置に適用した場合に生
じる問題点の説明図である。図12において、1色目の
トナーを中間転写体ブランケット01に1次転写した
後、2色目のトナーの1次転写に備えてブランケット0
1上にある1色目のトナーを、感光体ドラム02上にあ
るトナー帯電極性と逆極性に帯電させ(図12C参
照)、感光体ドラム02上のトナーをブランケット01
に転写することとなる。この時、感光体ドラム02上の
トナーを転写するのに充分な転写電界が感光体ドラム0
2とブランケット01間に印加されているため感光体ド
ラム02上にある2色目のトナーはブランケット01へ
転写する。これとは逆にブランケット01上にある逆極
性となった1色目のトナーは感光体ドラム02へ転写し
てしまう(図12D参照)こととなる。したがって、こ
の(J01)記載の技術は、カラー画像を多重転写する装
置に適用した場合、良好な画質のカラー画像を多重転写
によって得ることは非常に困難である。
【0016】(J02)特開平5−257398号公報記
載の技術 図13は特開平5−257398号公報記載の技術の説
明図である。この公報では、図13A、図13Bにおい
て転写前領域での転写を防止することを目的とし、図1
3Cに示すように、1次転写する前に転写前帯電器03
により光導電性中間転写体01表面上にトナー帯電極性
と同極性の予電荷を付加し、図13Dに示すように、1
次転写領域Q1で中間転写体01裏面から光照射し1次
転写する方法が提案されている。この方法では転写前領
域での転写を軽減できるものの、単色の画像のみしか良
好な転写像が得られず、鮮明なフルカラー画像を得るこ
とが困難である。図14は前記特開平5−257398
号公報記載の技術により2色目の現像像を転写する場合
に生じる問題点の説明図である。図14において、既に
中間転写体01上に転写された1色目のトナー像も含め
て予電荷を与え(図14A参照)、1次転写領域Q1に
おいて背面から光照射して転写を行う(図14B参照)
が、この時中間転写体01の電荷は除電されるが1色目
のトナー電荷は除電されない。この結果、1色目の除電
されないトナー電荷による電界によって2色目のトナー
の飛び散り、ムラが生じてしまう等の問題点がある。
【0017】(J03)特開平6−282181号公報記
載の技術 図15は特開平6−282181号公報記載の光照射に
より抵抗値の低下する中間転写体を使用して光照射によ
り転写を行う技術の説明図である。図16は特開平6−
282181号公報記載の加圧力により抵抗値の低下す
る中間転写体を使用して加圧力の印加により転写を行う
技術の説明図である。図15において、紙等の転写材0
4を中間転写体01上に静電的に保持し、転写領域Q1
において中間転写体01の背面から光照射し、電荷発生
層01cで発生したホールによる転写電界を印加して感
光ドラム02上のトナー像を転写する方式が提案されて
いる。この方法においては、転写領域Q1で光等の作用
によって中間転写体01抵抗を低下させて転写電界を印
加しているため、感光体ドラム02の軸方向(紙の進行
方向に対して垂直方向)には低抵抗となっている。この
ため、軸方向のトナー像の飛び散りやにじみを防止する
ことが困難となってしまうという問題点がある。図16
は、前記図15の光照射の代わりに加圧力により抵抗を
低下させて転写を行う技術であるが、この図16に示す
技術も前記図15に示す技術と同様の問題点がある。さ
らに、中間転写体支持ロールの軸の曲がり、表面の凹凸
等により中間転写体に均一な圧力を加えることは困難で
あり、圧力分布ムラによる転写ムラが発生するという問
題点がある。
【0018】本発明は前述の事情に鑑み、像担持体上の
トナー像を中間転写体に1次転写する1次転写電界を発
生する1次転写器と中間転写体上に1次転写されたトナ
ー像を転写材に2次転写する2次転写電界を発生する2
次転写器とを備えた画像形成装置または前記画像形成装
置で使用する中間転写体において、次の記載内容(O0
1)を課題とする。(O01)転写電界を発生する転写器
を用いて1次転写および2次転写を行う際には中間転写
体の体積抵抗率が高い状態でトナーの飛散の少ない転写
を行えるようにするとともに、前記転写電界により発生
する中間転写体の帯電電荷の除電を容易に行えるように
すること。
【0019】
【課題を解決するための手段】次に、前記課題を解決し
た本発明を説明するが、本発明の要素には、後述の実施
例の要素との対応を容易にするため、実施例の要素の符
号をカッコで囲んだものを付記する。なお、本発明を後
述の実施例の符号と対応させて説明する理由は、本発明
の理解を容易にするためであり、本発明の範囲を実施例
に限定するためではない。
【0020】(第1発明)前記課題を解決するために、
本発明の第1発明の画像形成方法は、次の要件(A01)
〜(A05)を備えたことを特徴とする、(A01)像担持
体(16)の回転移動する表面に沿って設定された潜像
書込位置(Q1)において前記像担持体(16)の表面
に静電潜像を形成する潜像形成工程、(A02)前記回転
移動する像担持体(16)表面に沿って設定された現像
領域(Q2)において前記静電潜像を現像装置(18k〜
18c)によりトナー像に現像する現像工程、(A03)
回転移動するとともに所定の物理的刺激が付与された状
態で体積抵抗率が低下する抵抗率変化層(B2)を有す
る中間転写体(B)が前記回転移動する像担持体(1
6)表面に沿って設定された1次転写領域(Q3)を通
過する際、前記1次転写領域(Q3)を挟んで前記像担
持体(16)に対向して配置された1次転写器(T1)
により前記像担持体(16)表面との間に1次転写電界
を発生して前記像担持体(16)表面のトナー像を前記
中間転写体(B)に1次転写する1次転写工程、(A0
4)転写材搬送装置(42〜47)により搬送される転
写材(S)が前記中間転写体(B)の回転移動経路に沿
って設定された2次転写領域(Q4)を通過する際、前
記2次転写領域(Q4)を通過する中間転写体(B)お
よび転写材(S)を挟んで配置された2次転写器(T
2)により2次転写電界を発生して前記中間転写体
(B)表面のトナー像を前記転写材(S)に2次転写す
る2次転写工程、(A05)前記中間転写体(B)の回転
移動経路の前記2次転写領域(Q4)下流側で且つ前記
1次転写領域(Q3)上流側に設定された除電領域(Q
5)であって、前記中間転写体(B)に接触して除電用
電荷を供給する除電用の導電部材(28a)とこの導電
部材(28a)に接触する前記中間転写体(B)に所定
の物理的刺激を付与する刺激付与部材とが配置された前
記除電領域(Q5)を、前記2次転写工程が行われた中
間転写体(B)が通過する際、前記中間転写体(B)に
物理的刺激を付与して中間転写体(B)の抵抗率変化層
(B2)の体積抵抗率を低下させた状態で中間転写体
(B)の除電を行う除電工程。
【0021】(第1発明の作用)前記要件を備えた本発
明の第1発明の画像形成方法の潜像形成工程では、像担
持体(16)の回転移動する表面に沿って設定された潜
像書込位置(Q1)において前記像担持体(16)の表
面に静電潜像を形成する。現像工程では、前記回転移動
する像担持体(16)表面に沿って設定された現像領域
(Q2)において前記静電潜像を現像装置(18k〜18
c)によりトナー像に現像する。1次転写工程では、回
転移動するとともに所定の物理的刺激が付与された状態
で体積抵抗率が低下する抵抗率変化層(B2)を有する
中間転写体(B)が前記回転移動する像担持体(16)
表面に沿って設定された1次転写領域(Q3)を通過す
る際、前記1次転写領域(Q3)を挟んで前記像担持体
(16)に対向して配置された1次転写器(T1)によ
り前記像担持体(16)表面との間に1次転写電界を発
生して前記像担持体(16)表面のトナー像を前記中間
転写体(B)に1次転写する。2次転写工程では、転写
材搬送装置(42〜47)により搬送される転写材
(S)が前記中間転写体(B)の回転移動経路に沿って
設定された2次転写領域(Q4)を通過する際、前記2
次転写領域(Q4)を通過する中間転写体(B)および
転写材(S)を挟んで配置された2次転写器(T2)に
より2次転写電界を発生して前記中間転写体(B)表面
のトナー像を前記転写材(S)に2次転写する。
【0022】除電工程では、前記中間転写体(B)の回
転移動経路の前記2次転写領域(Q4)下流側で且つ前
記1次転写領域(Q3)上流側に設定された除電領域
(Q5)であって、前記中間転写体(B)に接触して除
電用電荷を供給する除電用の導電部材(28a)とこの
導電部材(28a)に接触する前記中間転写体(B)に
所定の物理的刺激を付与する刺激付与部材(36)とが
配置された前記除電領域(Q5)を、前記2次転写工程
が行われた中間転写体(B)が通過する際、前記中間転
写体(B)に物理的刺激を付与して中間転写体(B)の
抵抗率変化層(B2)の体積抵抗率を低下させた状態で
中間転写体(B)の除電を行う。前記第1発明の画像形
成方法では、1次転写工程および2次転写工程では、中
間転写体(B)の抵抗率変化層(B2)の体積抵抗率が
高い状態で転写を行う。その場合、中間転写体(B)の
表面層に沿った電荷の移動が少ないので、転写領域(Q
3,Q4)においてトナー像の飛散の少ない良好な転写を
行うことができる。また、除電工程では、前記抵抗率変
化層(B2)の体積抵抗率が低い状態で除電を行うこと
ができる。その場合、抵抗率変化層(B2)内で電荷が
移動し易くなるので、良好な除電を行うことができる。
【0023】(第2発明)前記課題を解決するために、
本発明の第1発明の画像形成装置は、次の要件(B01)
〜(B010)を備えたことを特徴とする、(B01)回転
移動する表面に沿って設定された潜像書込位置(Q1)
において静電潜像が形成される像担持体(16)、(B
02)前記像担持体(16)表面に沿って設定された現像
領域(Q2)において前記静電潜像をトナー像に現像す
る現像装置(18k〜18c)、(B03)前記像担持体
(16)表面に沿って設定された1次転写領域(Q3)
を通って回転移動するとともに回転移動経路に沿って設
定された2次転写領域(Q4)を通過する中間転写体
(B)、(B04)前記1次転写領域(Q3)において前
記中間転写体(B)を挟んで前記像担持体(16)と対
向して配置され、前記像担持体(16)との間に1次転
写電圧を印加して像担持体(16)表面のトナー像を前
記中間転写体(B)に転写する1次転写器(T1)、
(B05)前記2次転写領域(Q4)に転写材(S)を搬
送し通過させる転写材搬送装置(42〜47)、(B0
6)前記2次転写領域(Q4)において、前記中間転写体
(B)と転写材(S)との間に2次転写電圧を印加する
ことにより前記中間転写体(B)上のトナー像を前記転
写材(S)に転写する2次転写器(T2)、(B07)前
記中間転写体(B)の回転移動経路の前記2次転写領域
(Q4)下流側で且つ前記1次転写領域(Q3)上流側に
設定された除電領域(Q5)において、前記中間転写体
(B)に接触し且つ除電用電荷を供給する除電用の導電
部材(28a)、(B08)所定の物理的刺激が付与され
ると体積抵抗率が低下する抵抗率変化層(B2)を有す
る前記中間転写体(B)、(B09)前記除電領域(Q
5)において前記中間転写体(B)に前記所定の物理的
刺激を付与する刺激付与部材(36)、(B010)前記
2次転写領域(Q4)において2次転写が行われた中間
転写体(B)が前記除電領域(Q5)を通過する際に前
記刺激付与部材(36)により前記抵抗率変化層(B
2)に物理的刺激を付与して前記抵抗率変化層(B2)の
前記体積抵抗率を低下させる抵抗率制御装置(C+32
c+36)。
【0024】(第2発明の作用)前記構成を備えた第1
発明の画像形成装置では、像担持体(16)の回転移動
する表面に沿って設定された潜像書込位置(Q1)にお
いて、像担持体(16)表面に静電潜像が形成される。
現像装置(18k〜18c)は、前記像担持体(16)表
面に沿って設定された現像領域(Q2)において前記静
電潜像をトナー像に現像する。前記像担持体(16)表
面に沿って設定された1次転写領域(Q3)を通って回
転移動する中間転写体(B)は、回転移動経路に沿って
設定された2次転写領域(Q4)を通過する。1次転写
器(T1)は、前記1次転写領域(Q3)において前記像
担持体(16)表面のトナー像を前記中間転写体(B)
に転写する。転写材搬送装置(42〜47)は、前記2
次転写領域(Q4)に転写材(S)を搬送し通過させ
る。前記2次転写領域(Q4)において、2次転写器
(T2)は前記中間転写体(B)と転写材(S)との間
に2次転写電圧を印加することにより前記中間転写体
(B)上のトナー像を前記転写材(S)に転写する。
【0025】前記中間転写体(B)の回転移動経路の前
記2次転写領域(Q4)下流側で且つ前記1次転写領域
(Q3)上流側に設定された除電領域(Q5)において、
除電用の導電部材(28a)は、前記中間転写体(B)
に接触し且つ除電用電荷を供給する。抵抗率制御装置
(C+32c+36)は、前記2次転写領域(Q4)にお
いて2次転写が行われた中間転写体(B)が前記除電領
域(Q5)を通過する際に前記刺激付与部材(36)に
より前記抵抗率変化層(B2)に所定の物理的刺激を付
与する。前記中間転写体(B)の抵抗率変化層(B2)
は、前記物理的刺激が付与されている状態では体積抵抗
率が低下する。そして、前記体積抵抗率が低下すると、
前記中間転写体(B)の抵抗率変化層(B2)の帯電電
荷が移動し易くなって除電が行われる。その際、除電用
の導電部材(28a)と前記中間転写体(B)との接触
部分から中間転写体(B)に除電用電荷が供給されて除
電が行われる。
【0026】(第3発明)また、本発明の第3発明の中
間転写体(B)は、次の要件(C01)を備えたことを特
徴とする、(C01)光が照射されない状態では誘電体層
(B2)であって体積抵抗率が高く、且つ光が照射され
た状態では負極性の電子または正極性のホールのいずれ
かのキャリアにより電荷を輸送する電荷輸送層(B2c)
と、前記電荷輸送層(B2c)の裏面側に設けられて光が
照射された状態で電荷を発生する電荷発生層(B2b)
と、前記電荷発生層(B2b)の裏面側に設けられて前記
電荷輸送層(B2c)のキャリアと逆極性のキャリアによ
り電荷を輸送し且つ同極性のキャリアによる電荷の輸送
を行わないブロッキング層(B2a)とを有する光導電層
(B2)により構成される抵抗率変化層(B2)を備えた
中間転写体(B)。
【0027】(第3発明の作用)前記構成を備えた中間
転写体(B)は、画像形成装置の像担持体(16)表面
に接触する1次転写領域(Q3)、転写材(S)に接触
する2次転写領域(Q4)、およびアースされた除電用
の導電部材(28a)が接触する除電領域(Q5)を順次
通過するように回転移動させて使用することができる。
また、使用時の前記中間転写体(B)は光照射されずに
誘電体の状態で、前記1次転写領域(Q3)通過時に前
記像担持体(16)表面のトナー像が1次転写され、前
記1次転写されたトナー像が前記2次転写領域(Q4)
通過時に前記転写材(S)に2次転写される。前記中間
転写体(B)の抵抗率変化層(B2)は光が照射されな
い状態では誘電体層(B2)であり体積抵抗率が高いの
で、前記1次転写および2次転写する際には誘電体層
(絶縁体層)(B2)の状態で転写を行うことができ
る。その場合、中間転写体(B)の抵抗率変化層(B
2)の表面に沿った電荷の移動が少ないので、転写領域
(Q3,Q4)においてトナー像の飛散の少ない良好な転
写を行うことができる。
【0028】また、中間転写体(B)は、中間転写体
(B)上のトナー像を2次転写した後、中間転写体
(B)の移動経路に沿って配置したアースされた除電用
の導電部材(28a)に中間転写体(B)を接触させた
状態で除電を行うことができる。その除電を行う際、中
間転写体(B)に光を照射することにより前記抵抗率変
化層(B2)の体積抵抗率が低い状態で除電を行うこと
ができる。その場合、抵抗率変化層(B2)内で電荷が
移動し易くなるので、良好な除電を行うことができる。
【0029】除電用の導電部材(28a)は、中間転写
体(B)の裏面側または表面側のいずれにも配置可能で
あり、裏面側に配置した場合には常時中間転写体(B)
表面に接触させた状態で使用できるるが、表面側に配置
した場合にはカラートナー像の多重転写の際に2次転写
が終わるまでは中間転写体(B)表面から離れた位置に
配置し、2次転写終了後の除電を行うときに前記中間転
写体(B)表面に接触するように構成する必要がある。
その場合には、除電用の導電部材(28a)を前記中間
転写体(B)に接触する位置と離れた位置との間で移動
させる移動機構が必要となる。したがって、除電用の導
電部材(28a)を中間転写体(B)の裏面に常時接触
させるように配置した場合には、前記移動機構が不要と
なって、構成が簡素となり、コストも低くなるので有利
である。
【0030】前記構成を備えた第3発明の中間転写体
(B)では、抵抗率変化層(B2)は電荷輸送層(B2
c)、前記電荷輸送層(B2c)の裏面側に設けられた電
荷発生層(B2b)、および電荷発生層(B2b)の裏面側
に設けられたブロッキング層(B2c)を有する。電荷輸
送層(B2c)の裏面側に設けられた前記電荷発生層(B
2b)は、光が照射された状態で電荷を発生する。電荷輸
送層(B2c)は、光が照射された状態では負極性の電子
または正極性のホールのいずれかのキャリアにより電荷
を輸送する。
【0031】例えば、前記除電用の導電部材(28a)
を中間転写体(B)の裏面に常時接触させるように配置
し、且つ帯電極性が−(マイナス)のトナーを使用する
場合、2次転写後の中間転写体(B)は、2次転写電圧
が低い場合は図4B、図7、図8に示すように光導電層
(B2)の表面側が−(マイナス)に帯電し、裏面側は
+(プラス)に帯電する。また、2次転写電圧が高い場
合は図4C、図7、図8に示すよう、光導電層(B2)
の表面側は+(プラス)に帯電し、裏面側は−(マイナ
ス)に帯電する。前記2次転写後に光導電層(B2)の
表面側が−(マイナス)に帯電し、裏面側が+(プラ
ス)に帯電した中間転写体(B)が除電領域(Q5)を
通過する際、中間転写体(B)に光照射を行うと、光導
電層(B2)の電荷発生層(B2b)において+(プラ
ス)および−(マイナス)の両方の電荷が発生する。発
生した−(マイナス)の電荷はブロッキング層(B2a)
を通って除電用の導電部材(28a)側(中間転写体
(B)の裏面側)には流れ、発生した+(プラス)の電
荷はブロッキング層(B2a)により除電用の導電部材
(28a)側(中間転写体(B)の裏面側)には流れず
に電荷輸送層(B2c)を通って表面側に流れて除電が行
われる。
【0032】ところが、前記2次転写後に光導電層(B
2)の表面側が+(プラス)に帯電し、裏面側が−(マ
イナス)に帯電した中間転写体(B)が除電用の導電部
材(28a)を通過する際、中間転写体(B)に光照射
を行っても、電荷発生層(B2b)で発生した−(マイナ
ス)の電荷は電荷輸送層(B2c)がホール輸送層である
ため表面側には流れない。また、電荷発生層(B2b)で
発生した+(プラス)の電荷は表面側には+(プラス)
の電荷が帯電しているため表面側には流れず、且つ、ブ
ロッキング層(B2a)が電子輸送層であるため中間転写
体(B)の裏面側にも流れない。このため、光導電層
(B2)の表面側の+(プラス)電荷の除電が行われな
いので、この場合は除電が不完全となる。すなわち、+
(プラス)のキャリアにより電荷を輸送する前記電荷輸
送層(B2c)および前記+(プラス)のキャリアの移動
を阻止し且つ−(マイナス)のキャリアの移動を許すブ
ロッキング層(B2a)を使用した中間転写体(B)の場
合には、2次転写後の光導電層(B2)表面側の帯電電
位が−(マイナス)となるように2次転写電圧を設定す
る必要がある。
【0033】前記第3発明の中間転写体(B)におい
て、前記光導電層(B2)の電荷輸送層(B2c)は、前
述したような転写するトナーの帯電極性(−)と逆極性
(+)のキャリアを用いる構成だけでなく、同極性
(−)のキャリアにより電荷を輸送する構成も採用可能
である。また、前記ブロッキング層(B2a)は、前記電
荷輸送層(B2c)のキャリアの極性とは逆の極性のキャ
リアにより電荷輸送が可能な材料により構成される。し
たがって、前記中間転写体(B)の構成としては、次の
組み合わせを採用することができる。 (1)トナーの帯電極性が−(マイナス)で、電荷輸送
層(B2c)のキャリアが+(プラス)極性のホールで且
つブロッキング層(B2a)のキャリアは−(マイナス)
極性の電子である場合 (2)トナーの帯電極性が−(マイナス)で、電荷輸送
層(B2c)のキャリアが−(マイナス)極性の電子で且
つブロッキング層(B2a)のキャリアは+(プラス)極
性のホールである場合 (3)トナーの帯電極性が+(プラス)で、電荷輸送層
(B2c)のキャリアが−(マイナス)極性の電子で且つ
ブロッキング層(B2a)のキャリアは+(プラス)極性
の電子である場合 (4)トナーの帯電極性が+(プラス)で、電荷輸送層
(B2c)のキャリアが+(プラス)極性のホールで且つ
ブロッキング層(B2a)のキャリアは−(マイナス)極
性の電子である場合
【0034】次に、前記除電用の導電部材(28a)を
中間転写体(B)の裏面に常時接触させるように配置し
た場合で且つ前記(1)〜(4)の場合について、除電
作用を説明する。
【0035】(前記(1)の場合の作用、すなわち、除
電用の導電部材(28a)を中間転写体(B)の裏面に
常時接触させるように配置した場合で、トナーの帯電極
性が−(マイナス)で、電荷輸送層(B2c)のキャリア
が+(プラス)極性のホールで且つブロッキング層(B
2a)のキャリアは−(マイナス)極性の電子である場
合)トナーの帯電極性が−(マイナス)であり、光導電
層(B2)は+(プラス)のキャリアであるホール輸送
により電荷が移動し、ブロッキング層(B2a)は−(マ
イナス)のキャリアである電子により電荷が移動する。
この(1)の場合図3Bにおいて、1次転写領域(Q
3)では、前記中間転写体(B)表面に前記−(マイナ
ス)のトナーを転写するために、前記像担持体(16)
に対して中間転写体(B)の裏面側に+(プラス)のバ
イアス電圧が1次転写器(T1)により印加される。そ
の際、前記光導電層(B2)の表面側には1次転写され
た−(マイナス)帯電のトナーの電荷を含めて−(マイ
ナス)の電荷が帯電し、裏面側には+(プラス)の電荷
が帯電する。
【0036】複数色のトナーを中間転写体(B)上に重
ねて転写する多重転写を行う場合、前記1次転写後の中
間転写体(B)は、前記光導電層(B2)の裏面側に+
(プラス)の電荷が帯電した状態で2次転写領域(Q
4)、除電領域(Q5)を順次通過することになる。中間
転写体(B)に4色のトナー像を重ねて1次転写する際
には、中間転写体(B)は、1色目〜3色目のトナー像
が転写された段階では2次転写が行われずに、前述のよ
うに帯電した状態で除電領域(Q5)を通過することに
なる。この場合は除電領域(Q5)を通過する中間転写
体(B)に光照射は行われない。前記中間転写体(B)
が除電領域(Q5)を通過する際、前記除電領域(Q5)
ではアースされた除電用の導電部材(28a)が中間転
写体(B)の裏面側に接触している。このとき、高体積
抵抗率の誘電体である中間転写体(B)の裏面側の+
(プラス)の帯電電荷は対向する表面側の−(マイナ
ス)の帯電電荷により保持されて、前記除電用の導電部
材(28a)には流出しない。したがって中間転写体
(B)が除電用の導電部材(28a)を通過する際、光
導電層(B2)の裏面側の+(プラス)の電荷およびそ
れに対向する表面側の−(マイナス)電荷およびトナー
は維持される。このため、トナーの飛び散りは生じな
い。
【0037】そして図7に示すように、2次転写後の中
間転写体(B)は、2次転写電圧が−500V,−10
00Vと低い場合は、光導電層(B2)の表面側は−
(マイナス)に帯電し、裏面側は+(プラス)に帯電す
る(図4D参照)。また図7に示すように、2次転写電
圧が−1500V,−2000Vと高い場合は、光導電
層(B2)の表面側は+(プラス)に帯電し、裏面側は
−(マイナス)に帯電する(図4E参照)。図4Dにお
いて、前記2次転写後に光導電層(B2)の表面側が−
(マイナス)に帯電し、裏面側が+(プラス)に帯電し
た中間転写体(B)が除電領域(Q5)を通過する際、
中間転写体(B)に光照射を行うと、前記電荷発生層
(B2b)で+(プラス)、−(マイナス)の電荷が発生
する。発生した+(プラス)の電荷は電荷輸送層(B2
c)(図3参照)を通って中間転写体(B)の表面側に
流れて除電が行われ、−(マイナス)の電荷はブロッキ
ング層(B2a)の−(マイナス)極性のキャリアにより
前記アースされた除電用の導電部材(28a)に流れ
る。
【0038】ところが図4Eに示すように、前記2次転
写後に光導電層(B2)の表面側が+(プラス)に帯電
し、裏面側が−(マイナス)に帯電した中間転写体
(B)が除電領域(Q5)を通過する際、中間転写体
(B)に光照射を行っても、電荷発生層(B2b)で発生
した−(マイナス)の電荷はホール輸送層である電荷輸
送層(B2c)を表面側に移動することができず、且つ−
(マイナス)のキャリアの移動を許すブロッキング層
(B2a)により除電用の導電部材(28a)側(中間転
写体(B)の裏面側)にも流れない。また、前記電荷発
生層(B2b)で発生した+(プラス)の電荷は電荷輸送
層(B2c)の表面側に+(プラス)の帯電電荷が有るた
め、表面側に移動することができず、且つ+(プラス)
のキャリアの移動を阻止するブロッキング層(B2a)に
より除電用の導電部材(28a)側(中間転写体(B)
の裏面側)にも流れない。このため、光導電層(B2)
の表面側の+(プラス)電荷の除電が行われない。した
がって、この場合は除電が不完全となる。したがって、
像担持体(16)上に帯電極性が−(マイナス)のトナ
ー像を形成し、+(プラス)のキャリアで電荷移動を行
う電荷輸送層(B2b)と+(プラス)のキャリアの移動
を阻止するブロッキング層(B2a)を設けた中間転写体
(B)の場合は、2次転写後の光導電層(B2)表面
(すなわち、中間転写体(B)表面)の帯電電位が−
(マイナス)となるような2次転写電圧を印加する必要
がある。
【0039】(前記(2)の場合の作用、すなわち、除
電用の導電部材(28a)を中間転写体(B)の裏面に
常時接触させるように配置した場合で、トナーの帯電極
性が−(マイナス)で、電荷輸送層(B2c)のキャリア
が−(マイナス)極性の電子で且つブロッキング層(B
2a)のキャリアは+(プラス)極性のホールである場
合)この(2)の場合において、2次転写後に中間転写
体(B)の表面側が+(プラス)に帯電している場合、
除電領域(Q5)において中間転写体(B)の電荷発生
層(B2b)に光照射を行ったときに発生した−(マイナ
ス)の電荷は前記電荷輸送層(B2c)を通って表面側に
移動し、前記表面側の+(プラス)の電荷を除電する。
また、前記電荷輸送層(B2c)で発生した+(プラス)
の電荷はブロッキング層(B2a)を通って除電用の導電
部材(28a)に流れる。
【0040】ところが、前記2次転写後に光導電層(B
2)の表面側が−(マイナス)に帯電し、裏面側が+
(プラス)に帯電した中間転写体(B)が除電領域(Q
5)を通過する際、中間転写体(B)に光照射を行って
も、電荷発生層(B2b)で発生した+(プラス)の電荷
は、−(マイナス)キャリアにより電荷を移送する電荷
輸送層(B3b)を通って表面側に移動することができ
ず、また、裏面側にはプラスの帯電電荷があるため、+
(プラス)のキャリアの移動を許すブロッキング層(B
2a)を除電用の導電部材(28a)側(中間転写体
(B)の裏面側)に流れることができない。このため、
光導電層(B2)の表面側の−(マイナス)の電荷の除
電が行われない。したがって、この場合は除電が不完全
となる。したがって、像担持体(16)上に帯電極性が
−(マイナス)のトナー像を形成し、−(マイナス)の
キャリアで電荷移動を行う電荷輸送層(B2b)と−(マ
イナス)のキャリアの移動を阻止するブロッキング層
(B2a)を設けた中間転写体(B)の場合は、2次転写
後の光導電層(B2)表面(すなわち、中間転写体
(B)表面)の帯電電位が+(プラス)となるような2
次転写電圧を印加する必要がある。
【0041】(前記(3)の場合、すなわち、除電用の
導電部材(28a)を中間転写体(B)の裏面に常時接
触させるように配置した場合で、トナーの帯電極性が+
(プラス)で、電荷輸送層(B2c)のキャリアが−(マ
イナス)極性の電子で且つブロッキング層(B2a)のキ
ャリアは+(プラス)極性の電子である場合) この(3)の場合において、2次転写後の中間転写体
(B)の表面の帯電電位が+(プラス)の場合、除電領
域(Q5)の光照射により電荷発生層(B2b)で発生し
た−(マイナス)の電荷は電荷輸送層(B2c)を通って
中間転写体(B)表面の+(プラス)の帯電電荷を除去
し、前記電荷発生層(B2b)で発生した+(プラス)の
電荷は前記ブロッキング層(B2a)を通って裏面側の−
(マイナス)の帯電電荷を除去する。
【0042】しかし、この(3)の場合において、2次
転写後の中間転写体(B)の表面の帯電電位が−(マイ
ナス)の場合、除電領域(Q5)の光照射により電荷発
生層(B2b)で発生した+(プラス)の電荷は−(マイ
ナス)キャリアの電荷輸送層(B2b)を表面側に移動で
きず、裏面側の+(プラス)の帯電電荷によりブロッキ
ング層(B2a)を裏面側に流れることができない。この
ため、前記中間転写体(B)の表面の−(マイナス)の
帯電電荷を除去できない。したがって、像担持体(1
6)上に帯電極性が+(プラス)のトナー像を形成し、
−(マイナス)のキャリアで電荷移動を行う電荷輸送層
(B2b)と−(マイナス)のキャリアの移動を阻止する
ブロッキング層(B2a)を設けた中間転写体(B)の場
合は、2次転写後の光導電層(B2)表面(すなわち、
中間転写体(B)表面)の帯電電位が+(プラス)とな
るような2次転写電圧を印加する必要がある。
【0043】(前記(4)の場合、すなわち、除電用の
導電部材(28a)を中間転写体(B)の裏面に常時接
触させるように配置した場合で、トナーの帯電極性が+
(プラス)で、電荷輸送層(B2c)のキャリアが+(プ
ラス)極性のホールで且つブロッキング層(B2a)のキ
ャリアは−(マイナス)極性の電子である場合) この(4)の場合において、2次転写後の中間転写体
(B)の表面の帯電電位が−(マイナス)の場合、除電
領域(Q5)の光照射により電荷発生層(B2b)で発生
した+(プラス)の電荷は+(プラス)キャリアの電荷
輸送層(B2c)を通って中間転写体(B)表面の−(マ
イナス)の帯電電荷を除去し、前記電荷発生層(B2b)
で発生した−(マイナス)の電荷は前記−(マイナス)
キャリアのブロッキング層(B2a)を通って除電用の導
電部材(28a)に流れる。
【0044】しかし、この(4)の場合において、2次
転写後の中間転写体(B)の表面の帯電電位が+(プラ
ス)の場合、除電領域(Q5)の光照射により電荷発生
層(B2b)で発生した−(マイナス)の電荷は+(プラ
ス)キャリアの電荷輸送層(B2c)を表面がわに移動で
きず、また裏面側の−(マイナス)の帯電電荷によりブ
ロッキング層(B2a)を裏面側に流れることができな
い。すなわち、前記中間転写体(B)の表面の+(プラ
ス)の帯電電荷を除去できない。したがって、像担持体
(16)上に帯電極性が+(プラス)のトナー像を形成
し、+(プラス)のキャリアで電荷移動を行う電荷輸送
層(B2b)と+(プラス)のキャリアの移動を阻止する
ブロッキング層(B2a)を設けた中間転写体(B)の場
合は、2次転写後の光導電層(B2)表面(すなわち、
中間転写体(B)表面)の帯電電位が−(マイナス)と
なるような2次転写電圧を印加する必要がある。
【0045】(本発明の説明)前記本発明の画像形成装
置で使用する中間転写体(B)はドラム状またはベルト
状に構成することが可能である。前記中間転写体(B)
において、所定の物理的刺激により体積抵抗率が低下す
る抵抗率変化層(B2)は、例えば、中間転写体材料に
光導電物質を添加することによって製造したり、また、
シート状のベルト基材(B1)上に感光体層を1層以上
塗布して形成するすることによって製造することができ
る。このような中間転写体(B)は光未照射時には誘電
体の体積抵抗率を有し、光照射時には導電性を示す。し
たがって、1次転写および2次転写時は光未照射で行
う。このとき中間転写体(B)は誘電体並の高体積抵抗
率である。中間転写体(B)に高体積抵抗率のものを使
用して、転写ロールにより転写電圧を印加した場合、転
写電界の広がりのない良好な転写像を得ることができ
る。
【0046】前記画像形成装置において2次転写を行う
2次転写領域(Q4)では中間転写体(B)を、その裏
面側に配置された内側転写ロールおよび表面側に配置さ
れた外側2次転写ロールにより挟持した状態で2次転写
を行うことができる。その場合、2次転写時には記録シ
ート等の転写材(S)が中間転写体(B)と外側2次転
写ロール(30)間に挟持される。前記転写材(S)の
幅は中間転写体(B)や外側2次転写ロール(30)の
幅よりも小さいので、転写材(S)の外側部分では転写
材(S)を挟持せずに中間転写体(B)および外側2次
転写ロール(30)が直接接触する。前記中間転写体
(B)の体積抵抗率が転写材(S)に比較して小さい場
合には、前記中間転写体(B)および外側2次転写ロー
ル(30)の直接接触する部分に電流が流れる。その場
合、転写材(S)の中央部分と外周部分とでは印加され
る転写電界に差が生じる。このとき、転写材(S)の外
周部分では必要な転写電界が得られなくなることがあ
る。したがって、中間転写体(B)の体積抵抗率は記録
シート等の転写材(S)とほぼ等しいかまたはそれ以上
であることが望ましい。前記本発明において、光照射し
ない状態で体積抵抗率ρがρ>1014の抵抗率変化層
(B2)を設けた場合、前記抵抗率変化層(B2)の体積
抵抗率ρは、転写材(S)の中で体積抵抗率の高いOH
Pシートの体積抵抗率(1014Ωcm程度)とほぼ同じ
かそれ以上となる。なお、カラーOHPシートは体積抵
抗率が1015Ωcm程度となり、低温低湿環境(10
℃、15%)での両面コピー用紙の裏面コピー時の体積
抵抗率は1014Ωcm程度となるので、中間転写体
(B)の抵抗率変化層(B2)の光照射しない状態での
体積抵抗率ρはρ>1015とすることがより好ましい。
この場合、転写材(S)の種類に係わらず安定した2次
転写を行うことができる。なお、中間転写体の体積抵抗
率は上記値以外にも使用可能であり、その場合でも、除
電時の体積抵抗率を転写時よりも低くすることができる
ので、比較的良好な転写および除電を行うことができ
る。
【0047】前記本発明において、トナーはその帯電特
性が負極性であるか正極性であるかは問わないが、便宜
上負極性トナーを用いて説明する。負帯電トナーの場合
には図3B、図4Aに示したように1次転写ロール(1
次転写器)(T1)に正電圧を印加して1次転写を行
う。1次転写後の中間転写体(B)は、裏面側に1次転
写ロールによる正の電荷が蓄積し、表面側にはトナーお
よびカウンタチャージによる負の電荷が蓄積される。カ
ラー画像を得る場合には、2色目以降順次1次転写電圧
を上げていき、中間転写体(B)上に複数色のトナー像
を形成すればよい。
【0048】体積抵抗率の高い中間転写体(B)を使用
した場合の作用について説明する。2次転写の際、図4
B、図4Cに示すようにトナー像の転写材(S)等への
転写時は、中間転写体(B)表面は2次転写像に応じた
不均一な正の電荷が供給され、裏面には負の電荷が供給
される。2次転写後の中間転写体(B)の表面電位は、
2次転写電圧が低い場合には図4Bに示すように−(マ
イナス)となり、2次転写電圧が高い場合には図4Cに
示すように+(プラス)となる。例えば図4Bの状態で
次の画像の1次転写工程を行うと、蓄積した電荷の不均
一さによる1次転写ムラの発生により画像のにじみ、飛
び散り、太り等の乱れが発生してしまう。さらには、中
間転写体(B)表面の除電機構が無く、2次転写後も負
の電荷が蓄積していった場合、1次転写、2次転写を繰
り返す毎に電荷が蓄積され中間転写体(B)の表面電位
が過剰に高い−(マイナス)の値(裏面側は過剰に高い
正の表面電位)となり、そのために、次の画像での必要
な1次転写電圧も非常に高くなってしまう。このため2
次転写後には、中間転写体(B)に蓄積した電荷を均一
にある一定レベル以下とすることが必要となる。ここ
で、ある一定レベルとは、像担持体(16)表面電位、
トナー帯電量、前転写領域の形態等に応じて定まるレベ
ルである。
【0049】本発明において、物理的刺激により体積抵
抗率が低下する抵抗率変化層(B2)を、光照射により
体積抵抗率が低下する光導電層(B2)により構成した
場合、図4D、図4Cに示すように2次転写後に中間転
写体(B)を除電ランプ(刺激付与部材)(36)によ
り光照射することで、蓄積した電荷を容易に打ち消すこ
とができる。これは中間転写体(B)内の光導電性物質
が光照射により自由キャリアを発生し、対向する電荷を
中和させることことによるものである。除電ランプ(3
6)については、添加する光導電性物質の光感度領域波
長を有するものであれば良く、その強度、光除電位置は
随時決めていけばよい。
【0050】カーボンや金属フィラーを分散した従来の
中間転写体(B)はプリントアウトを重ねるに従って経
時的に抵抗値が下がり、且つ抵抗値分布のバラツキが大
きくなる。これに対し、今日まで、光導電性物質は像担
持体(感光体ドラム)(16)の材料として使用されて
おり、通常像担持体(感光体ドラム)(16)上のトナ
ー現像像に光導電性物質の分散状態に起因する像の乱れ
は観られていない。このことから、中間転写体(B)に
おける高分子樹脂中の光導電性物質の分散状態は、カー
ボン黒や金属酸化物と比較して、小径かつ均一分散され
ていると考えられる。その結果、体積抵抗率のバラツキ
を小さく抑えることが可能で、経時的な体積抵抗率低下
も抑制できる。
【0051】前記抵抗率変化層(B2)は、従来の電子
写真感光体と同様に、ブロッキング層(B2a)、電荷発
生層(B2b)および電荷輸送層(B2c)の3層構造とす
ることが可能であり、その場合、電荷発生層(B2b)、
電荷輸送層(B2c)、およびブロッキング層(B2a)
は、次のように形成することが可能である。電荷発生層
(B2b)は、電荷発生材料を結着樹脂中に分散し、スプ
レー塗布法、浸漬塗布法等により塗布した後、乾燥させ
たものや、電荷発生材料を真空蒸着法などにより直接成
膜させたもの等が用いられる。電荷発生材料としては、
例えばクロロダイアンブルー等のアゾ染料、アントアン
トロン、ピレンキノン等のキノン顔料、キノシアニン顔
料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、インジゴ顔料、ビス
ベンゾイミダゾール顔料、フタロシアニン顔料(銅フフ
タロシアニン、バナジルフタロシアニン、チタニルフタ
ロシアニン等)、アズレニウム塩、スクエアリウム顔
料、キナクリドン顔料等を用いることができる。結着樹
脂としては、ポリビニルブチラール、ポリアリレート
(ビスフェノールAとフタル酸の重縮合体)、ポリカー
ボネート樹脂、ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、アク
リル樹脂、ポリアクリルアミド、ポリアミド樹脂、ポリ
ビニルピリジン、セルロース系樹脂、ウレタン樹脂、エ
ポキシ樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビ
ニルピロリドン等の絶縁性樹脂が使用可能である。
【0052】電荷輸送層(B2c)は、結着樹脂を溶剤に
溶解し、これに電荷輸送材料を加えた溶液を、スプレー
塗布法、浸漬塗布法等により塗布した後、乾燥させるこ
とにより形成される。前記電荷輸送材料としては、例え
ば、アントラセン、ピレン、フェナントレン等の多環芳
香族化合物、または、インドール、カルバゾール、イミ
ダゾール等の含窒素複素環を有する化合物、ピラゾリン
化合物、ヒドラゾン化合物、トリフェニルメタン化合
物、トリフェニルアミン化合物、エナミン化合物、スチ
ルベン化合物等を用いる事が可能である。また、結着樹
脂としては、成膜性のある種々の樹脂を使用することが
可能であり、例えば、ポリエステル、ポリサルホン、ポ
リカーボネート、ポリメチルメタクリレート等を用いる
ことがである。
【0053】ブロッキング層(B2a)は、例えば次のよ
うにして形成することができる。ポリパラキシレン、ガ
ゼイン、ポリビニルアルコール、フェノール樹脂、ポリ
ビニルアセタール樹脂、メラミン樹脂、ニトロセルロー
ス、エチレン−アクリル酸共重合体、ポリアミド(ナイ
ロン6、ナイロン66、ナイロン610、共重合ナイロ
ン、アルコキシメチル化ナイロン等)、ポリウレタン、
ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルビリジ
ン、ポリビニルメチルエーテル等の樹脂に、ジルコニウ
ムキレート化合物、ジルコニウムアルコキシド等の有機
ジルコニウム化合物やシランカップリング剤を添加した
材料を溶剤(エタノール、メタノール等)と混合し、基
材(B1)上に塗布後乾燥させる。
【0054】また、ブロッキング層(B2a)は、例えば
次のようにして形成することができる。ジルコニウムト
リプトキシアセチルアセトネート、ジプルポキシビス
(アセチルアセトネート)チタン、ジイソプロボキシビ
ス(アセチルアセトネート)アルミニウム等を溶剤と混
合して基材(B1)上に塗布後乾燥させる。なお、この
場合、シランカップリング剤を混合して用いてもよい。
使用できるシランカップリング剤としては、ビニルトリ
クロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリ
エトキシシラン、ビニルトリス−2−メトキシエトキシ
シラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエ
トキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−2−アミノエチルアミノプロピルトリメトキシ
シラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、
γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、γ−3,4
−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン等
をあげることができる。
【0055】また、中間転写体(B)は単層または複層
としても良く、2層の場合、例えば下層(基材)(B
1)は半導電層とし、さらに機械的強度を持たせ、この
基材(B1)の上に上層として光導電層(B2)を形成し
てもよい。3層の場合では、最下層の基材(半導電層)
(B1)の上にブロッキング層(B2a)および電荷発生
層兼用電荷輸送層(B3)の順に設けてもよい。単層の
場合は、光導電層(B2)のみで必要な機械的強度を持
たせるため、ポリマー種、光導電性物質種、添加量を調
整する。また、光導電性を持つベルト状の中間転写体
(B)を複数のロールで張架して用いる方法の他に、ド
ラム状の中間転写体(B)を使用する方法も採用可能で
ある。この方法では、金属ロール等の剛体上に弾性層を
設けその表面上に単層または複層構造からなる光導電層
(B2)を設けても良い。この場合、例えば像担持体
(感光体)(16)から中間転写体(B)への1次転写
時には金属ロールに転写電圧を印加する。中間転写体
(B)上のトナーを記録シート等の転写材(S)に2次
転写する時には、中間転写体(B)の金属ロールの接続
を1次転写電源から接地に切り替え、1次転写時には中
間転写体(B)に非接触であった外側2次転写ロール
(30)を転写材(S)の裏面側から中間転写体(B)
に押し当て、外側2次転写ロール(30)に2次転写電
圧を印加し行うことができる。2次転写後に中間転写体
(B)に光照射することで中間転写体(B)に蓄積した
電荷を容易に打ち消すことができる。
【0056】
【発明の実施の形態】(第1発明の実施の形態1)第1
発明の実施の形態1の画像形成方法は、前記第1発明に
おいて次の要件(A06)を備えたことを特徴とする、
(A06)アースされた前記除電用の導電部材(28
a)。
【0057】(第1発明の実施の形態1の作用)前記構
成を備えた第1発明の実施の形態1の画像形成方法で
は、前記除電用の導電部材(28a)がアースされてい
る。したがって、前記抵抗率変化層(B2)の体積抵抗
率が低い状態で除電を行う前記除電工程において、中間
転写体(B)の抵抗率変化層(B2)内で移動し易くな
った電荷は逆極性のものどうしが再結合したり、残った
ものが前記アースされた導電部材に流れたりして除電さ
れる。この場合、除電用の電源を必要としないので、構
成の簡素化およびコストの節約を実現することができ
る。
【0058】(第1発明の実施の形態2)第1発明の実
施の形態2の画像形成方法は、前記第1発明または第1
発明の実施の形態1において次の要件(A07),(A0
8)を備えたことを特徴とする、(A07)前記所定の物
理的刺激は光照射であり、光が照射されない状態では体
積抵抗率が高い誘電体であり且つ光が照射された状態で
は体積抵抗率が低い光導電層(B2)となる前記抵抗率
変化層(B2)を有する前記中間転写体(B)、(A0
8)除電ランプ(36)により構成された前記刺激付与
部材(36)。
【0059】(第1発明の実施の形態2の作用)前記構
成を備えた第1発明の実施の形態2の画像形成方法で
は、前記中間転写体(B)の前記抵抗率変化層(B2)
は、光が照射されない状態では体積抵抗率が高い誘電体
であり且つ光が照射された状態では体積抵抗率が低い光
導電層(B2)となる。前記除電領域(Q5)において
は、前記刺激付与部材(36)を構成する除電ランプ
(36)により光が照射される。前記除電領域(Q5)
において光が照射された中間転写体(B)の抵抗率変化
層(B2)は体積抵抗率が低下して帯電電荷が移動し易
くなるので、良好な除電が行われる。
【0060】(第1発明の実施の形態3)第1発明の実
施の形態3の画像形成方法は、前記第1発明の実施の形
態2において次の要件(A09)を備えたことを特徴とす
る、(A09)光が照射されない状態での前記抵抗率変化
層(B2)の表面および裏面間の測定抵抗値をR、前記
表面および裏面間の距離をL、測定部分の面積をSとし
た場合に次式(1)により算出される体積抵抗率ρが次
式(2)を満たす誘電体である前記抵抗率変化層(B
2)、 ρ=RS/L ………………………………………………………………(1) ρ>1014Ωcm………………………………………………………(2)。
【0061】(第1発明の実施の形態3の作用)前記構
成を備えた第1発明の実施の形態3の画像形成方法で
は、光が照射されない状態では誘電体である前記抵抗率
変化層(B2)は、前記抵抗率変化層(B2)の表面およ
び裏面間の測定抵抗値をR、前記表面および裏面間の距
離をL、測定部分の面積をSとした場合に次式(1)に
より算出される体積抵抗率ρが次式(2)を満たす。 ρ=RS/L ………………………………………………………………(1) ρ>1014Ωcm………………………………………………………(2)。 前記抵抗率変化層(B2)は光が照射されない状態では
体積抵抗率ρが高いので、1次転写または2次転写時
に、中間転写体(B)の抵抗率変化層(B2)の表面に
沿った電荷の移動が少ない。このため、転写領域(Q
3,Q4)においてトナー像の飛散の少ない良好な転写を
行うことができる。
【0062】(第1発明の実施の形態4)第1発明の実
施の形態4の画像形成方法は、前記第1発明または第1
発明の実施の形態1において次の要件(A010),(A0
11)を備えたことを特徴とする、(A010)前記所定の
物理的刺激の付与が加圧力の付与であり、加圧力の付与
により体積抵抗率が変化する抵抗率変化層(B2)を有
し、前記加圧力が付与されている状態では前記抵抗率変
化層(B2)の体積抵抗率が低下する前記中間転写体
(B)、(A011)前記除電領域(Q5)において前記中
間転写体(B)の表面に押圧される押圧位置と前記中間
転写体(B)の表面から離れた離隔位置との間で移動可
能に支持された表面側加圧部材および前記表面側加圧部
材が前記押圧位置に移動したときに前記表面側加圧部材
との間に前記中間転写体を挟持する裏面側加圧部材によ
り構成された前記刺激付与部材、ならびに、前記表面側
加圧部材または裏面側加圧部材により構成された前記除
電用の導電部材。
【0063】(第1発明の実施の形態4の作用)前記構
成を備えた第1発明の実施の形態4の画像形成方法で
は、前記刺激付与部材を構成する表面側加圧部材は前記
除電領域(Q5)において、前記中間転写体(B)の表
面側から前記裏面側加圧部材に向けて押圧される押圧位
置と前記中間転写体(B)の表面から離れた離隔位置と
の間で移動可能に支持される。前記表面側加圧部材が前
記押圧位置に移動したとき、中間転写体(B)に加圧力
(所定の物理的刺激)が付与される。前記加圧力が付与
されている状態では中間転写体(B)の抵抗率変化層
(B2)は体積抵抗率が低下する。したがって、体積抵
抗率が低下した状態で中間転写体(B)の除電を行うこ
とができるので、良好な除電を行うことができる。
【0064】(第2発明の実施の形態1)第2発明の実
施の形態1の画像形成装置は、前記第2発明において次
の要件(B011)を備えたことを特徴とする、(B011)
アースされた前記除電用の導電部材(28a)。 (第2発明の実施の形態1の作用)前記構成を備えた第
2発明の実施の形態1の画像形成装置では、前記除電用
の導電部材(28a)がアースされている。したがっ
て、前記抵抗率変化層(B2)の体積抵抗率が低い状態
で除電を行う際、中間転写体(B)の抵抗率変化層(B
2)内で移動し易くなった電荷は、逆極性のものどうし
が再結合したり、残った電荷が前記アースされた導電部
材に流れたりして除電される。この場合、除電用の電源
を必要としないので、構成の簡素化およびコストの節約
を実現することができる。
【0065】(第2発明の実施の形態2)第2発明の実
施の形態2の画像形成装置は、前記第2発明または第2
発明の実施の形態1において次の要件(B012)〜(B0
14)を備えたことを特徴とする、(B012)前記物理的
刺激の付与が光の照射であり、光の照射により抵抗値が
変化する抵抗率変化層(B2)を有し、前記光が照射さ
れている状態では前記体積抵抗率が低下する前記中間転
写体(B)、(B013)前記除電領域(Q5)において前
記中間転写体(B)に除電用の光を照射する除電ランプ
(36)により構成された前記刺激付与部材(36)、
(B014)前記2次転写領域(Q4)において2次転写が
行われた中間転写体(B)が前記除電領域(Q5)を通
過する際に前記除電ランプ(36)を点灯することによ
り前記抵抗率変化層(B2)に光を照射して前記抵抗率
変化層(B2)の前記体積抵抗率を低下させる光源制御
回路(C+32c)を有する前記抵抗率制御装置(C+
32c+36)。
【0066】(第2発明の実施の形態2の作用)前記構
成を備えた第2発明の実施の形態2の画像形成装置で
は、中間転写体(B)の抵抗率変化層(B2)は、光の
照射(所定の物理的刺激の付与)が行われると、抵抗値
が変化する。そして、前記光が照射されている状態では
中間転写体(B)の体積抵抗率が低下する。光源制御回
路(C+32c)を有する構成された前記抵抗率制御装
置(C+32c+36)は、前記2次転写領域(Q4)に
おいて2次転写が行われた中間転写体(B)が前記除電
領域(Q5)を通過する際に前記除電ランプ(刺激付与
部材(36))を点灯することにより前記抵抗率変化層
(B2)に光を照射して前記抵抗率変化層(B2)の前記
体積抵抗率を低下させる。前記除電領域(Q5)におい
て光が照射された中間転写体(B)の抵抗率変化層(B
2)は体積抵抗率が低下し且つ中間転写体(B)の表面
および裏面間の抵抗値が低下して帯電電荷が移動し易く
なるので、良好な除電が行われる。
【0067】(第2発明の実施の形態3)第2発明の実
施の形態3の画像形成装置は、前記第2発明の実施の形
態2において次の要件(B015)を備えたことを特徴と
する、(B015)光が照射されない状態では誘電体層
(B2)であって体積抵抗率が高く、且つ光が照射され
た状態では体積抵抗率が低下した光導電層(B2)とな
る抵抗率変化層(B2)を有する前記中間転写体
(B)。
【0068】(第2発明の実施の形態3の作用)前記構
成を備えた第2発明の実施の形態3の画像形成装置で
は、中間転写体(B)の抵抗率変化層(B2)は、光が
照射されない状態では誘電体層(B2)であって体積抵
抗率が高く、且つ光が照射された状態では体積抵抗率が
低下した光導電層(B2)となる。1次転写領域(Q3)
および2次転写領域(Q4)においては中間転写体
(B)の抵抗率変化層(B2)が誘電体層(B2)であっ
て体積抵抗率が高い状態で転写を行うことができる。そ
の場合、中間転写体(B)の抵抗率変化層(B2)の表
面に沿った電荷の移動が少ないので、転写領域において
トナー像の飛散の少ない良好な転写を行うことができ
る。また、前記除電領域(Q5)において光が照射され
た中間転写体(B)の抵抗率変化層(B2)は体積抵抗
率が低下して帯電電荷が移動し易くなるので、良好な除
電が行われる。
【0069】(第2発明の実施の形態4)第2発明の実
施の形態4の画像形成装置は、前記第2発明の実施の形
態3において次の要件(B016)を備えたことを特徴と
する、(B016)光が照射されない状態での前記抵抗率
変化層(B2)の表面および裏面間の測定抵抗値をR、
前記表面および裏面間の距離をL、測定部分の面積をS
とした場合に次式(1)により算出される体積抵抗率ρ
が次式(2)を満たす誘電体である前記抵抗率変化層
(B2)、 ρ=RS/L ………………………………………………………………(1) ρ>1014Ωcm………………………………………………………(2)。
【0070】(第2発明の実施の形態4の作用)前記構
成を備えた第2発明の実施の形態4の画像形成装置で
は、前記中間転写体(B)の抵抗率変化層(B2)は、
光が照射されない状態での前記抵抗率変化層(B2)の
表面および裏面間の測定抵抗値をR、前記表面および裏
面間の距離をL、測定部分の面積をSとした場合に次式
(1)により算出される体積抵抗率ρが次式(2)を満
たす誘電体である。 ρ=RS/L ………………………………………………………………(1) ρ>1014Ωcm………………………………………………………(2)。 したがって、前記式(2)を満たす状態である体積抵抗
率が非常に高い状態で転写を行うことができる。その場
合、中間転写体(B)の抵抗率変化層(B2)の表面に
沿った電荷の移動が少ないので、転写領域においてトナ
ー像の飛散の少ない良好な転写を行うことができる。ま
た、前記除電領域(Q5)において中間転写体(B)に
光を照射して前記抵抗率変化層(B2)の体積抵抗率が
低下した状態で除電を行うことができる。その場合、中
間転写体(B)の抵抗率変化層(B2)の帯電電荷が移
動し易くなるので、良好な除電を行うことができる。
【0071】(第2発明の実施の形態5)第2発明の実
施の形態5の画像形成装置は、前記第2発明の実施の形
態3または4において次の要件(B017)を備えたこと
を特徴とする、(B017)光が照射された状態では負極
性の電子または正極性のホールのいずれかのキャリアに
より電荷を輸送する電荷輸送層(B2c)および前記電荷
輸送層(B2c)の裏面側に設けられて光が照射された状
態で電荷を発生する電荷発生層(B2b)と、前記抵抗率
変化層(B2)の裏面側に設けられて前記電荷輸送層
(B2c)のキャリアと逆極性のキャリアの移動を許し且
つ同極性のキャリアの移動を阻止するブロッキング層
(B2a)とを有する前記抵抗率変化層(B2)を備えた
前記中間転写体(B)。
【0072】(第2発明の実施の形態5の作用)前記構
成を備えた第2発明の実施の形態5の画像形成装置で
は、抵抗率変化層(B2)は電荷輸送層(B2c)および
前記電荷輸送層(B2c)の裏面側に設けられた電荷発生
層(B2b)を有する。前記電荷輸送層(B2c)の裏面側
に設けられた電荷発生層(B2b)は、光が照射された状
態で電荷を発生する。電荷輸送層(B2c)は、光が照射
された状態では負極性の電子または正極性のホールのい
ずれかのキャリアにより電荷を輸送する。前記中間転写
体(B)の抵抗率変化層(B2)の裏面側に設けられた
ブロッキング層(B2a)は、前記電荷輸送層のキャリア
と逆極性のキャリアにより電荷を輸送し且つ電荷輸送層
のキャリアと同極性のキャリアによる電荷輸送を行わな
い。このような抵抗率変化層(B2)およびブロッキン
グ層(B2a)を有する中間転写体(B)を使用する場合
の作用は前記第3発明の作用の欄で説明したとおりであ
る。
【0073】(第2発明の実施の形態6)第2発明の実
施の形態6の画像形成装置は、前記第2発明の実施の形
態5において次の要件(B018)を備えたことを特徴と
する、(B018)前記ブロッキング層(B2a)の裏面側
に設けられた機械的強度を有する半導電性のシート状基
材(B1)を有する前記中間転写体(B)。
【0074】(第2発明の実施の形態6の作用)前記構
成を備えた第2発明の実施の形態6の画像形成装置で
は、前記中間転写体(B)は、前記ブロッキング層(B
2a)の裏面側に設けられた機械的強度を有する半導電性
のシート状基材(B1)を有する。したがって、必要な
強度を有する中間転写体(B)を容易に製造することが
できる。また、半導電性のシート状基材の体積抵抗率を
適当に調節することにより、1次転写時に帯電した中間
転写体(B)の帯電電荷の減衰速度を制御することがで
きる。すなわち、前記帯電電荷の減衰速度を制御するこ
とにより、中間転写体(B)のチャージアップを防止し
たり、2次転写電流の流出を防止したりすることができ
る。
【0075】(第2発明の実施の形態7)第2発明の実
施の形態7の画像形成装置は、前記第2発明または第2
発明の実施の形態1において次の要件(B019)〜(B0
21)を備えたことを特徴とする、(B019)前記所定の
物理的刺激の付与が加圧力の付与であり、加圧力の付与
により体積抵抗率が変化する抵抗率変化層(B2)を有
し、前記加圧力が付与されている状態では前記抵抗率変
化層(B2)の体積抵抗率が低下する前記中間転写体
(B)、(B020)前記除電領域(Q5)において前記中
間転写体(B)の表面側から前記除電部材(28a)に
向けて押圧される押圧位置と前記中間転写体(B)の表
面から離れる離隔位置との間で移動可能に支持された加
圧部材により構成された前記刺激付与部材(36)、
(B021)前記2次転写領域(Q4)において2次転写が
行われた中間転写体(B)が前記除電領域(Q5)を通
過する際に前記加圧部材を前記押圧位置に保持すること
により前記抵抗率変化層(B2)に加圧力を付与して前
記抵抗率変化層(B2)の前記体積抵抗率を低下させる
加圧部材移動制御装置により構成された前記抵抗率制御
装置(C+32c+36)。
【0076】(第2発明の実施の形態7の作用)前記構
成を備えた第2発明の実施の形態7の画像形成装置で
は、前記刺激付与部材(36)を構成する加圧部材は前
記除電領域(Q5)において、前記中間転写体(B)の
表面側から前記除電部材(28a)に向けて押圧される
押圧位置と前記中間転写体(B)の表面から離れる離隔
位置との間で移動可能に支持される。加圧部材移動制御
装置により構成された前記抵抗率制御装置(C+32c
+36)は、前記2次転写領域(Q4)において2次転
写が行われた中間転写体(B)が前記除電領域(Q5)
を通過する際に前記加圧部材を前記押圧位置に保持す
る。前記加圧部材が前記押圧位置に移動したとき、中間
転写体(B)に加圧力(所定の物理的刺激)が付与され
る。前記加圧力が付与されている状態では中間転写体
(B)の抵抗率変化層(B2)は体積抵抗率が低下す
る。したがって、体積抵抗率が低下した状態で中間転写
体(B)の除電を行うことができるので、除電ムラの少
ない良好な除電を行うことができる。
【0077】(第3発明の実施の形態1)第3発明の実
施の形態1の中間転写体(B)は、前記第3発明におい
て次の要件(C02)を備えたことを特徴とする、(C0
2)光が照射されない状態での前記抵抗率変化層(B2)
の表面および裏面間の測定抵抗値をR、前記表面および
裏面間の距離をL、測定部分の面積をSとした場合に次
式(1)により算出される体積抵抗率ρが次式(2)を
満たす誘電体である前記抵抗率変化層(B2)、 ρ=RS/L ………………………………………………………………(1) ρ>1014Ωcm………………………………………………………(2)。
【0078】(第3発明の実施の形態1の作用)前記構
成を備えた第3発明の実施の形態1の中間転写体(B)
では、抵抗率変化層(B2)は、光が照射されない状態
での前記抵抗率変化層(B2)の表面および裏面間の測
定抵抗値をR、前記表面および裏面間の距離をL、測定
部分の面積をSとした場合に次式(1)により算出され
る体積抵抗率ρが次式(2)を満たす誘電体である。 ρ=RS/L ………………………………………………………………(1) ρ>1014Ωcm………………………………………………………(2)。 したがって、前記式(2)を満たす状態である体積抵抗
率が非常に高い状態で転写を行うことができる。その場
合、中間転写体(B)の抵抗率変化層(B2)の表面に
沿った電荷の移動が少ないので、転写領域においてトナ
ー像の飛散の少ない良好な転写を行うことができる。ま
た、前記除電領域(Q5)において中間転写体(B)に
光を照射して前記抵抗率変化層(B2)の体積抵抗率が
低下した状態で除電を行うことができる。その場合、中
間転写体(B)の抵抗率変化層(B2)の帯電電荷が移
動し易くなるので、転写ムラの少ない良好な除電を行う
ことができる。
【0079】(第3発明の実施の形態2)第3発明の実
施の形態2の中間転写体(B)は、前記第3発明または
第3発明の実施の形態1において次の要件(C03)を備
えたことを特徴とする、(C03)前記ブロッキング層
(B2a)の裏面側に設けられた機械的強度を有する半導
電性のシート状基材(B1)。
【0080】(第3発明の実施の形態2の作用)前記構
成を備えた第3発明の実施の形態2の中間転写体(B)
は、前記ブロッキング層(B2a)の裏面側に設けられた
機械的強度を有する半導電性のシート状基材(B1)を
有する。したがって、必要な強度を有する中間転写体
(B)を容易に製造することができる。また、半導電性
のシート状基材(B1)の体積抵抗率を適当に調節する
ことにより、1次転写時に帯電した中間転写体(B)の
帯電電荷の減衰速度を制御することができる。すなわ
ち、前記帯電電荷の減衰速度を制御することにより、中
間転写体(B)のチャージアップを防止したり、2次転
写電流の流出を防止したりすることができる。
【0081】(第3発明の実施の形態3)第3発明の実
施の形態4の中間転写体(B)は、前記第3発明の実施
の形態2において次の要件(C04)を備えたことを特徴
とする、(C04)体積抵抗率が106〜1013Ωcmの
前記シート状基材(B1)。
【0082】(第3発明の実施の形態3の作用)前記構
成を備えた第3発明の実施の形態3の中間転写体(B)
では、シート状基材(B1)の体積抵抗率が106〜10
13Ωcmに設定される。この場合、シート状基材(B
1)の表面抵抗は108〜1015Ω/□程度である。体積
抵抗率が106Ωcmより低くなるとベルト裏面側のシ
ート状基材(B1)に沿って電流が生じ、ベルト(B)
裏面に接触するベルト支持ロール(26〜29)等に帯
電電荷が流れるので、十分な転写電界が印加できず像担
持体(16)から中間転写体(B)へのトナー像の転写
性能が低くなる。また、体積抵抗率が1013Ωcmより
高くなると、シート状基材(B1)自体の除電が必要と
なる。したがって、シート状基材(B1)の体積抵抗率
を106〜1013Ωcmの範囲に設定することにより、
シート状基材(B1)自体の除電が不要で且つ良好な転
写を行うことができる。
【0083】
【実施例】次に図面を参照しながら、本発明の画像形成
装置としての複写機の実施の形態の例(すなわち、実施
例)を説明するが、本発明は以下の実施例に限定される
ものではない。 (実施例1)図1は本発明の中間転写体(B)を使用し
た画像形成装置の実施例1の全体説明図である。図2は
同実施例1の制御部のブロック線図である。図1におい
て、画像形成装置Fは、UI(ユーザインタフェース)
と、原稿(図示せず)を載置する透明なプラテンガラス
2とを有している。前記UIは図2に示すように、コピ
ースタートキーUIa、フルカラーモード選択キーUI
b、テンキーUIc、表示器UId等を有している。
【0084】前記プラテンガラス2上に置かれた原稿は
原稿照明ユニット3の光源4により照明される。原稿反
射光は、原稿照明ユニット3の第1ミラー5およびミラ
ーユニット6の第2ミラー7および第3ミラー8で反射
し、結像レンズ9を通って、CCDによりR,G,Bの
アナログ信号として読み取られる。CCDの読取画像信
号は、コントローラCにより制御されるIPSに入力さ
れる。IPSの画像読取データ出力手段11は、入力さ
れた読取画像信号をAD変換し、画像データ出力手段1
2は、画像メモリ13を有し前記AD変換されたデータ
をY,M,C,Kの画像データに変換して濃度補正、拡
大縮小補正等のデータ処理を施し、書込用画像データ
(レーザ駆動データ)として出力する。
【0085】レーザ駆動信号出力装置14は、前記IP
Sから出力された画像データに応じた画像のレーザ駆動
信号を所定のタイミングで、ROS(光走査装置、すな
わち、潜像形成装置)に出力する。前記ROSは、前記
レーザ駆動信号により変調されたレーザビームLを出力
する。回転移動する像担持体16は帯電器17により帯
電された後に前記潜像書込位置Q1において、前記レー
ザビームLにより静電潜像が書き込まれ、前記静電潜像
は現像領域Q2において回転軸18aと共に回転するK
(黒)、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シア
ン)の各色の現像装置18k〜18cを有するロータリ式
の現像ユニット18によりトナー像に現像される。現像
されたトナー像は1次転写領域Q3において1次転写ロ
ール(1次転写器)T1により中間転写ベルトBに1次
転写される。前記1次転写領域Q3を通過した像担持体
16表面は像担持体クリーナ20により残留トナーが除
去される。
【0086】(中間転写ベルトB)図3は本実施例1の
中間転写体の断面構造を示す図である。図3において前
記中間転写ベルトBは4層構造で、裏面側から表面側に
向かって順次、ベルト基材(シート状基材)B1、ブロ
ッキング層B2a、電荷発生層B2b、および電荷輸送層B
2cが積層されている。なお、前記電荷発生層B2bおよび
電荷輸送層B2cにより光導電層(抵抗率変化層)B2が
構成されている。 (ベルト基材B1)カーボン黒を15重量%添加したポ
リイミド樹脂により構成され、膜厚75μmに形成され
ている。体積抵抗率は109.5Ωcm、表面抵抗は10
12Ω/□に設定されている。
【0087】(ブロッキング層B2a)ブロッキング層
(B2a)は、例えば次のようにして形成することができ
る。 アセチルアセトンジルコニウムブトキシド(オルガチックスZC540、松本交 商社製) 20重量部 γ−アミノプロピルトリエトキシシラン 2重量部 ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBM−S、積水化学(株)製) 1.5重量部 n−ブチルアルコール 70重量部 上記成分からなる溶液を、基材(B1)表面に塗布後、
乾燥させて例えば0.9μmに形成する。前記ブロッキ
ング層(B2a)は−(マイナス)極性のキャリアである
電子の移動は許すが+(プラス)極性キャリアであるホ
ールの移動は阻止する機能を有する。
【0088】(電荷発生層B2b)フタロシアニン顔料系
電荷発生剤を添加したPVK(Poly vinyl carbazole、
ポリビニルカルバゾール )により形成された膜厚0.2
5μmの層である。光が照射されると、+(プラス)お
よび−(マイナス)の電荷を発生する。
【0089】(電荷輸送層(ホール輸送層)B2c)トリ
フェニルアミン系電荷輸送剤を添加したポリカーボネー
ト樹脂により構成され、膜厚25μmである。+(プラ
ス)極性のキャリアであるホールの移動は許すが−(マ
イナス)極性キャリアである電子の移動は阻止する機能
を有する。すなわち、本実施例1の電荷輸送層B2cはホ
ール輸送層である。
【0090】前記中間転写ベルトBは図1において駆動
ロール26、テンションロール27、複数のアイドラロ
ール28a〜28cおよび内側2次転写ロール(バックア
ップロール)29を含むベルト支持ロール26〜29に
より回転可能に支持されている。なお、アイドラロール
28aはアースされた金属ロールにより構成されており
除電用の導電ロール28aとして使用される。
【0091】(2次転写器T2)前記内側2次転写ロー
ル29と、この内側2次転写ロール29から離れた離隔
位置および押圧される近接位置の間で離接可能(離隔お
よび接近可能)に配置された外側2次転写ロール30
と、前記内側2次転写ロール29に当接する金属製の電
極ロール31とにより2次転写器T2が構成される。前
記内側2次転写ロール29は導電性の金属ロールに半導
電性の弾性体を巻き付けて構成されており、例えばその
表面抵抗率は1×107Ω/□以上に調整されている。
また、前記アースされた外側2次転写ロール30は金属
ロールの表面をカーボン分散発砲ウレタンで包み、その
外側を半導電性の薄層フィルムで被服し、例えばその体
積抵抗率は109Ωcmに調整されている。
【0092】前記1次転写器ロール(1次転写器)T1
および2次転写器T2の電極ロール31への印加電圧は
電源回路32(図2参照)の1次転写電源回路32aお
よび2次転写電源回路32bから供給される。前記2次
転写器T2は、前記外側2次転写ロール30および前記
中間転写ベルトBのニップ(接触領域)により形成され
る2次転写領域Q4を通過する転写材Sに、前記中間転
写ベルトB上に重ねて1次転写されたトナー像を2次転
写する。前記外側2次転写ロール30は2次転写ロール
クリーナ33により表面付着トナーが回収される。ま
た、前記中間転写ベルトBの表面に沿って、前記2次転
写領域Q4の下流側にはベルトクリーナ34が配置され
ている。外側2次転写ロール30およびベルトクリーナ
34は、中間転写ベルトBと接離(接触または離隔)自
在に配設されており、カラー画像が形成される場合に
は、最終色の未定着トナー像が中間転写ベルトBに1次
転写される迄中間転写ベルトBから離間している。
【0093】(除電ランプ(刺激付与部材)36)前記
除電ロール28aは導電性で接地されており、中間転写
ベルトBを挟んでその対向位置に除電ランプ(刺激付与
部材)36が配設されている。前記除電ランプ36およ
び除電ロール28aの間には除電領域Q5が形成される。
除電ランプ36に印加される除電電圧は電源回路32
(図2参照)の除電電源回路32cから供給される。
【0094】また、前記中間転写ベルトBの位置検出用
のマークMK(図2参照)を検出するためのベルト位置
センサSN1が設けられている。ベルト位置センサSN1
から出力される精度の高い中間転写ベルトBの位置検出
信号によって、像担持体16に対する潜像書込タイミン
グの制御が行われる。給紙トレイ41に収容された用紙
等の転写材Sは、ピックアップロール42により取り出
され、さばきロール43で1枚づつ分離され、レジロー
ル44で一旦停止されて、所定のタイミングでガイド搬
送路45から前記2次転写領域Q4に搬送される。2次
転写領域Q4通過時にトナー像が2次転写された転写材
Sはシートガイド46、シート搬送ベルト47により定
着領域Q6に搬送される。前記定着領域Q6を通過する際
に前記転写材S上の2次転写トナー像は、定着装置48
の一対の定着ロールによって定着され、排紙トレイ49
に排出される。前記符号41〜47で示された要素によ
り転写材搬送装置(42〜47)が構成されている。
【0095】(実施例1の制御部の説明)図2は前記実
施例1の制御部のブロック線図である。前記コントロー
ラCには、UI(ユーザインタフェース)が接続されて
おり、UIは、ジョブスタートキー(コピースタートキ
ー)UIa、フルカラーモード選択キーUIb、テンキー
UIc、表示器UId等を有している。前記コントローラ
Cには次のセンサの検出信号が入力されている。 SN1:ベルト位置センサ ベルト位置センサSN1(図1、図3参照)は中間転写
ベルトBに付けたマーク(目印)を検出し、検出信号を
前記コントローラCに出力する。 SN2:サイズ検出用シートセンサ サイズ検出用シートセンサSN2は、シート(用紙)通
過の有無および用紙サイズ(シートサイズ)を検出ため
のセンサであり、検出信号を前記コントローラCに出力
する。なお、前記コントローラCには、図示しない排紙
センサ、定着装置温度センサ、その他のセンサの検出信
号が入力される。
【0096】前記UI(ユーザインタフェース)、前記
各種センサSN1,SN2,…からの信号が入力される前
記コントローラCは、前記IPSの作動タイミング制御
信号、レーザ駆動信号出力装置14の作動タイミング制
御信号、中間転写ベルトBを回転駆動するためのモータ
Mを駆動するモータ駆動回路D、電源回路32の1次転
写用電源回路32a、2次転写用電源回路32b、除電ラ
ンプ用電源回路32c等の作動信号を出力している。
【0097】前記種々の入力信号に応じた処理を実行す
る前記コントローラCは、外部との信号の入出力および
入出力信号レベルの調節等を行うI/O(入出力インタ
フェース)、必要な処理を行うためのプログラムおよび
データ等が記憶されたROM(リードオンリーメモ
リ)、必要なデータを一時的に記憶するためのRAM
(ランダムアクセスメモリ)、ならびに、前記ROMに
記憶されたプログラムに応じた入出力制御および演算処
理等を行うCPU(中央演算処理装置)等を有するコン
ピュータにより構成されており、前記ROMに記憶され
たプログラムを実行することにより種々の機能を実現す
ることができる。すなわち、コントローラCは次の機能
を有している。
【0098】C1:ベルト位置検出手段 ベルト位置検出手段C1は、前記ベルト位置センサSN1
が前記ベルトマークMKを検出した時刻からの経過時間
を計測することにより中間転写ベルトBの回転位置を検
出している。 C2:シートサイズ検出手段 シートサイズ検出手段C2は、前記サイズ検出用シート
センサSN2が検出するシート(用紙)先端および後端
の通過時刻によりシート(用紙)搬送方向のシートサイ
ズを検出する。
【0099】C3:書込タイミング通知信号出力手段 書込タイミング通知信号出力手段C3は、前記ベルト位
置センサSN1のベルトマーク検出信号に基づいて、書
込タイミング通知信号を前記IPSおよびレーザ駆動信
号出力装置14に出力している。すなわち、前記ベルト
位置センサSN1がベルトマークを検出してから所定時
間後に、中間転写ベルトB上のトナー像転写開始位置が
前記1次転写領域Q3に到達するので、それにタイミン
グを合わせて像担持体16上に形成されるトナー像の前
端を前記1次転写位置Q3に到達させる必要がある。そ
のためには、所定のタイミングで前記ROSによる潜像
書込位置Q1への画像書込を開始する必要がある。この
ために、書込タイミング通知信号出力手段C1は、前記
書込タイミング通知信号を出力しているのである。な
お、前記IPSおよびレーザ駆動信号出力装置14は前
記書込タイミング通知信号が出力されてから所定のタイ
ミングでレーザ駆動信号出力装置14からレーザ駆動信
号をROSに出力する。
【0100】C4:ベルト駆動制御信号出力手段 ベルト駆動制御信号出力手段はC4は、前記中間転写ベ
ルトBを回転駆動するベルト駆動モータMのベルト駆動
回路Dの制御信号を出力する。 C5:1次転写器駆動制御信号出力手段 1次転写器駆動制御信号出力手段C5は、1次転写領域
Q3を中間転写ベルトBの画像形成領域が通過する際に
1次転写器T1に一定の1次転写電流または電圧を印加
する。 C6:2次転写器駆動制御信号出力手段 2次転写器駆動制御信号出力手段C6は、2次転写領域
Q3を中間転写ベルトBの画像形成領域が通過する際で
あって且つ2次転写を行う際に2次転写器T2に一定の
2次転写電流または電圧を印加する。
【0101】C7:除電ランプ点灯制御信号出力手段 除電ランプ点灯制御信号出力手段C7は、中間転写ベル
トBの2次転写が行われた部分が除電領域を通過する
際、前記除電ランプを点灯するように除電ランプ点灯制
御信号を前記除電ランプ用電源回路32c(図2参照)
に出力する。
【0102】前記除電ランプ点灯制御信号出力手段C7
を有するコントローラCおよび除電ランプ用電源回路3
2cにより、光源制御回路(C+32c)が構成されてい
る。前記除電ランプ点灯制御信号出力手段C7をコント
ローラC、除電ランプ用電源回路32c、および除電ラ
ンプ36により抵抗率制御装置(C+32c+36)が
構成されている。
【0103】(実施例1の作用)図1において、前記構
成を備えた画像形成装置の実施例1では、コントローラ
Cの書込タイミング通知信号出力手段C1は、前記ベル
ト位置センサSN1のベルトマーク検出信号に基づい
て、書込タイミング通知信号を前記IPSおよびレーザ
駆動信号出力装置14に出力している。すなわち、前記
ベルト位置センサSN1がベルトマークMKを検出して
から所定時間後に、中間転写ベルトB上のトナー像転写
開始位置が前記1次転写領域Q3に到達するので、それ
にタイミングを合わせて像担持体16上に形成されるト
ナー像の前端を前記1次転写位置Q3に到達させる必要
がある。そのためには、所定のタイミングで前記ROS
による潜像書込位置Q1への画像書込を開始する必要が
ある。このために、書込タイミング通知信号出力手段C
1は、前記書込タイミング通知信号を出力しているので
ある。
【0104】前記IPSおよびレーザ駆動信号出力装置
14は前記書込タイミング通知信号が出力されてから所
定のタイミングでレーザ駆動信号出力装置14からレー
ザ駆動信号をROSに出力する。前記レーザ駆動信号に
より作動するROSは、像担持体16上に所定のタイミ
ング(各色のトナー像が中間転写ベルトB上の画像領域
に重なって転写されるタイミング)で静電潜像を書き込
む。前記像担持体16上に形成される各色の静電潜像は
ロータリ式の現像ユニット18のK(黒)、Y(イエロ
ー)、M(マゼンタ)、C(シアン)の各色の現像装置
18k〜18cにより順次トナー像に現像される。
【0105】前記像担持体16に順次形成される未定着
トナー像T(図1参照)は、像担持体16と前記中間転
写ベルトBとが順次接する1次転写領域Q3において、
像担持体16から中間転写ベルトBの表面に順次重ねて
転写される。前記1次転写領域Q3において、中間転写
ベルトBの裏面側に配設された1次転写器T1にトナー
の帯電極性と逆極性の電圧を印加すると1次転写器T1
と像担持体16との間に電界が形成されるため、像担持
体16上の未定着トナー像Tは中間転写ベルトBに静電
吸引される。前記コントローラCの1次転写器駆動制御
信号出力手段C5の制御信号により作動する1次転写用
電源回路32aは、中間転写ベルトBの画像転写領域が
1次転写領域Q3を通過する際、1次転写器T1に1次転
写定電流を印加する。
【0106】1次転写後の像担持体16上の残存トナー
は次のサイクルの前に、像担持体16の像担持体クリー
ナ20によってクリーニングされる。単色画像を形成す
る場合は、中間転写ベルトBに1次転写された未定着ト
ナー像Tを直ちに記録シート(転写材)Sに2次転写す
るのであるが、複数色のトナー像を重ね合わせたカラー
画像を形成する場合には、像担持体16上でのトナー像
の形成並びにこのトナー像の1次転写の行程が色数分だ
け繰り返される。
【0107】例えば、4色のトナー像を重ね合わせたフ
ルカラー画像を形成する場合、像担持体16上にはその
一回転毎に黒、イエロー、マゼンタ及びシアンの未定着
トナー像Tが形成され、これら未定着トナー像Tは順次
中間転写ベルトBに1次転写される。一方、中間転写ベ
ルトBは最初に1次転写された第1色目(例えば黒)の
未定着トナー像Tを保持したまま像担持体16と同一周
速度で回動し、中間転写ベルトB上にはその一回転毎に
イエロー、マゼンタ及びシアンの未定着トナー像Tが黒
の未定着トナー像Tに重ねて転写される。
【0108】このようにして中間転写ベルトBに1次転
写された未定着トナー像Tは、中間転写ベルトBの回動
に伴って記録シートの搬送経路に面した2次転写領域Q
4へと搬送される。前記2次転写領域Q4では半導電性の
外側2次転写ロール30が中間転写ベルトBに接してお
り、ピックアップローラ42によって所定のタイミング
でトレイ41から搬出された記録シートSは、さばきロ
ール43で1枚づつ分離され、レジロール44で一旦停
止されて、所定のタイミングでガイド搬送路45から前
記2次転写領域Q4に搬送される。前記電源回路32b
(図2参照)により、前記電極ロール31にトナーの帯
電極性と同極性の直流電圧を印加すると、中間転写ベル
トBに担持された未定着トナー像Tは、前記2次転写領
域Q4において記録シートSに静電転写される。
【0109】そして、未定着トナー像が転写された記録
シートSは中間転写ベルトBから剥離され、シート搬送
ベルト47によって定着領域Q6に搬送され、定着装置
48により未定着トナー像が定着される。一方、未定着
トナー像の2次転写が終了した中間転写ベルトBは、ベ
ルトクリーナ35によって残留トナーが除去される。前
記2次転写が終了した中間転写ベルトBは除電領域Q5
を通過する際、除電ランプ36により照射される。前記
光照射により前記電荷発生層B2bに電荷が発生し、電荷
輸送層B2cが導電性となって除電が行われる。
【0110】図4は前記画像形成装置の転写作用および
除電作用の説明図で、図4Aは1次領域の転写作用の説
明図、図4Bは前記2次転写電圧が低い場合の2次転写
後の中間転写ベルトBの帯電電荷を示す図、図4Cは2
次転写電圧が高い場合の2次転写後の中間転写ベルトB
の帯電電荷を示す図、図4Dは前記2次転写電圧が低い
場合の除電後の中間転写ベルトBの帯電電荷を示す図、
図4Eは2次転写電圧が高い場合の除電後の中間転写ベ
ルトBの帯電電荷を示す図である。図5は体積抵抗率の
高いOHP用紙が2次転写領域を通過した場合のOHP
用紙の中央部分および外周部分の表面電位と、中間転写
ベルトの体積抵抗率との関係を示すグラフである。図6
は体積抵抗率の高いOHP用紙が2次転写領域を通過し
た場合のOHP用紙の中央部分および外周部分の表面電
位と、中間転写ベルトの体積抵抗率との関係を示す図表
である。
【0111】図4Aにおいて、1次転写器T1に1次転
写電圧を印加することにより、1次転写領域Q3におい
て、像担持体16上のトナー像を中間転写ベルトBに転
写すると、中間転写ベルトBの裏面には+(プラス)の
電荷が帯電し、中間転写ベルトBの表面側には−(マイ
ナス)帯電のトナーが付着する。前記中間転写ベルトB
が前記1次転写領域を通過して回転移動する場合、仮に
中間転写ベルトBの体積抵抗率が低い場合には、前述し
たように1次転写器T1から電荷が与えられても自己放
電によって瞬時に電気的に中和されるため、中間転写ベ
ルトBの表面および裏面間に表裏間電位差(電圧)は発
生しない。そのため1次転写器T1に印加される電圧ま
たは電流の値は一色目の転写サイクルとそれ以降の転写
サイクルとが同一の値となる。
【0112】しかしながら、中間転写ベルトBの体積抵
抗率が低い場合には図5および図6に示すように、体積
抵抗率の高いOHP用紙を使用する際、OHP用紙の外
周部分に十分な転写電界が印加されないという問題点が
生じる。図5および図6には、従来の中間転写ベルト
(IBT、Intermediet TransferBelt )B(体積抵抗
率ρ=109.5Ωcm)と本実施例1の中間転写ベルト
(IBT)を使用して、2次転写領域通過後のOHP用
紙の表面電位の測定値が示されている。図5および図6
から分かるように、体積抵抗率が低い従来の中間転写ベ
ルトBを使用した場合には、2次転写領域Q4通過後の
OHP用紙の外周部分と中央部分との表面電位が大きく
異なっているが、体積抵抗率が高い本実施例1の中間転
写ベルトBを使用した場合には、2次転写領域Q4通過
後のOHP用紙の外周部分と中央部分との表面電位はほ
ぼ同じである。この理由は次のとおりであると考えられ
る。
【0113】前記画像形成装置において2次転写を行う
2次転写領域Q4では中間転写ベルトBは、その裏面側
に配置された内側転写ロール29および表面側に配置さ
れた外側2次転写ロール30により挟持された状態で2
次転写が行われる。2次転写時には記録シート等の転写
材Sが中間転写ベルトBと外側2次転写ロール30間に
挟持される。前記転写材Sの幅は中間転写ベルトBや外
側2次転写ロール30の幅よりも小さいので、転写材S
の外側部分では転写材Sを挟持せずに中間転写ベルトB
および外側2次転写ロール30が直接接触する。前記中
間転写ベルトBの体積抵抗率が転写材Sに比較して小さ
い場合には、前記中間転写ベルトBおよび外側2次転写
ロール30の直接接触する部分に多くの電流が流れる。
その場合、転写材Sの中央部分に比較して外周部分では
印加される転写電界が小さくなっているために前記表面
電位に差が生じると考えられる。このとき、転写材の外
周部分では必要な転写電界が得られなくなることがあ
る。したがって、中間転写ベルトBの体積抵抗率は記録
シート等の転写材Sとほぼ等しいかまたはそれ以上であ
ることが望ましい。
【0114】しかし、中間転写ベルトBの体積抵抗率が
高い場合は1次転写器T1を通過する毎に1次転写器T1
から与えられた電荷によって中間転写ベルトBの帯電電
荷が増加して中間転写ベルトBの帯電電位が上昇する。
すなわち、前記帯電により中間転写ベルトBの表面およ
び裏面間に表裏間電位差(電圧)が生じる。前記帯電し
た中間転写ベルトBに重ねて2〜4色目のトナー像を1
次転写する場合には前記表裏間電位差以上の1次転写電
圧を印加する必要がある。したがって、一色目の転写サ
イクルで1次転写器T1に印加される電圧または電流の
値と例えば4色目に印加される電圧または電流の値とで
は差が発生する。図7はフルカラー画像形成時の第1色
〜第4色トナー像の1次転写後、前記第4色目トナー像
の1次転写の後の2次転写後、および前記2次転写後の
光照射による除電後の中間転写ベルトBの表面帯電電位
を示すグラフである。図8はフルカラー画像形成時の第
1色〜第4色トナー像の1次転写後、前記第4色目トナ
ー像の1次転写の後の2次転写後、および前記2次転写
後の光照射による除電後の中間転写ベルトBの表面帯電
電位を示す図表である。
【0115】図7のグラフおよび図8の図表は、前記図
1の画像形成装置に前記図3の中間転写ベルトBを使用
し、前記帯電器17(図1参照)による前記像担持体1
6の表面帯電電位Vp/r=−650Vに設定し、第1〜
4色のトナー像の1次転写時は全て6μAの定電流転写
を行い、2次転写は−500V,−1000V,−15
00Vまたは−2000Vの電圧で定電圧転写を行った
場合の中間転写ベルトBの帯電電位を示す。図7、図8
から分かるように、2次転写後の中間転写ベルトBの表
面電位は、2次転写電圧の値により異なり、2次転写電
圧の絶対値が低い場合(−500Vまたは−1000V
の場合)はマイナスであり、高い場合(−1500Vま
たは−2000Vの場合)はプラスとなる。
【0116】(中間転写ベルトB表面が−に帯電して除
電領域を通過する場合)前記2次転写電圧が低い場合の
中間転写ベルトBの2次転写後および除電後の帯電電荷
を示す図4B、図4Dにおいて、2次転写後に中間転写
ベルトB表面が−に帯電した状態で除電領域Q5を通過
するとき、除電ランプ36の点灯により前記電荷発生層
B2bで+および−の電荷が発生する。発生した+の電荷
はホール輸送層B2cによりベルト表面に移動して前記表
面に帯電した−(マイナス)の電荷を打ち消す。また、
発生したマイナスの電荷は前記−(マイナス)電荷の移
動を許す前記ブロッキング層B2aを通って前記アースさ
れた除電ロール28aに流れる。したがって、本実施例
1では除電領域Q5において中間転写ベルトB表面が−
に帯電している場合には除電を行うことができる。
【0117】(中間転写ベルトB表面が+に帯電して除
電領域を通過する場合)前記2次転写電圧が高い場合の
中間転写ベルトBの2次転写後および除電後の帯電電荷
を示す図4C、図4Eにおいて、2次転写後に中間転写
ベルトB表面が+に帯電した状態で除電領域Q5を通過
するとき、除電ランプ36の点灯により前記電荷発生層
B2bで+および−の電荷が発生する。発生した−の電荷
は前記−(マイナス)電荷の移動を許す前記ブロッキン
グ層B2aを通って前記アースされた除電ロール28aに
流れる。すなわち、前記発生した−電荷は中間転写ベル
トB表面の+電荷を打ち消すのに使用されずに前記アー
スされた除電ロール36に流れるので、本実施例1では
2次転写後、除電領域Q5を通過する中間転写ベルトB
表面が+に帯電している場合には除電を行うことができ
ない。
【0118】したがって、前記電荷輸送層B2cが+(プ
ラス)電荷の移動を許すホール輸送層で、ブロッキング
層B2aが−(マイナス)電荷の移動を許す電子輸送層の
場合には、2次転写後の光導電層B2表面側の帯電電位
が−(マイナス)となるように2次転写電圧を設定する
必要がある。このように構成されるカラーの画像形成装
置では、中間転写ベルトBの体積抵抗率が高い状態でト
ナー飛散の少ない1次転写および2次転写を行うことが
でき、また、中間転写ベルトBの体積抵抗率が低い状態
で良好な除電を行うことができる。
【0119】図9は除電ランプ点灯制御フローである。
前記図9のフローチャートの各ステップの処理は、前記
コンピュータにより構成されたコントローラC(図2参
照)のROMに記憶されたプログラムに従って行われ
る。また、各フローチャートの処理は図示しない他の処
理と並行してマルチタスクで実行される。
【0120】(除電ランプ点灯制御フロー)図14に示
す除電ランプ点灯制御フローでは、ST41(ステップ4
1)において画像形成装置のジョブ(作業)を開始する
ジョブスタートキー(コピースタートキー)がオンされ
たか否か判断する。ノー(N)の場合はST41を繰り返
し実行する。イエス(Y)の場合はST42に移る。ST
42において2次転写が行われたか否か判断する。ノー
(N)の場合はST42を繰り返し実行する。イエス
(Y)の場合はST43に移る。ST43において中間転写
ベルトBの2次転写された部分(画像領域)の前端が除
電領域Q5に到達したか否か判断する。ノー(N)の場
合はST43を繰り返し実行する。イエス(Y)の場合は
ST44に移る。
【0121】ST44において除電ランプ36を点灯す
る。次にST45において中間転写ベルトBの2次転写さ
れた部分(画像領域)の後端が除電領域Q5を通過した
か否か判断する。ノー(N)の場合はST45を繰り返し
実行する。イエス(Y)の場合はST46に移る。ST46
において除電ランプ36をオフとする。次にST47にお
いてジョブが終了したか否か判断する。ノー(N)の場
合は前記ST42に移り、イエス(Y)の場合は前記ST
41に戻る。
【0122】(実験例)本実施例1の画像形成装置を使
用し、次の実験を行った。前記図3で説明した4層構造
の中間転写ベルトBいた。除電ランプ36には赤色光L
EDを設置した。トナーとしては、負極帯電性のイエロ
ー、マゼンタ、シアン、黒の2成分現像剤を用いた。1
次転写ロールには6μAの定電流制御の正電圧を印加
し、1色目から4色目まで順次印加電圧が上昇するよう
にした。2次転写ロールには−500Vの定電圧を印加
し転写を行った。プリントサンプルの画像パターンには
2種類用意し、1枚目はイエロー、マゼンタ、シアン、
黒各単色、2次色、3次色の2cm角大のソリッドおよ
び黒トナー単色による大きさの異なる漢字をセットにし
たものとし、2枚目は黒トナー単色の400line/
inchのハーフトーン画像とし、2種のサンプルを交
互に出力した。1枚目のプリントの2次転写直後では中
間転写ベルトBの表面電位は−300V〜−400V程
度の画像パターンに応じていると思われる表面電位ムラ
があったが、除電ランプ36の点灯照射後には中間転写
ベルトBの表面電位は−10V〜−30Vの間で、ほぼ
均一となり、次のプリントサンプルである400lin
e/inchのハーフトーン画像においても、濃度ムラ
や飛び散りの無い均一な画像が得られた。2種のプリン
トサンプルを交互に合計20000枚出力したが、濃度
ムラ、飛び散り、画像の太りの無い良好な画像が得られ
た。
【0123】本実施例においては、カーボン黒を分散し
た最下層表面上にブロッキング層、電荷発生層、電荷輸
送層の順に膜形成した4層構造の中間転写体を用いた例
を示したが、中間転写体を光導電性をもつ単層のみ、も
しくはカーボン黒を分散した下地層表面上に光導電層を
形成した2層とした場合でも同様の作用で良好な画質を
安定して得ることができる。
【0124】(変更例)以上、本発明の実施例を詳述し
たが、本発明は、前記実施例に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内
で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更
実施例を下記に例示する。 (H01)本発明で使用する中間転写体の抵抗率変化層を
光導電層により構成した場合において、2次転写後に中
間転写体B表面が除電不可能な極性に帯電する場合、前
記2次転写後の中間転写体B表面を除電可能な極性に帯
電させる帯電ブラシ、帯電ロール等を除電領域Q5の上
流側に配置することが可能である。 (H02)本発明で使用する中間転写体の抵抗率変化層を
光導電層により構成した場合には、除電領域において中
間転写体裏面に接触する除電用の導電部材に直流電圧+
交流電圧の除電用電圧を印加するように構成することが
可能である。また、前記除電用導電部材としては、ロー
ル、パッド、またはブラシ等を使用することが可能であ
る。 (H03)本発明で使用する中間転写体は複数の像担持体
を備えたタンデム式の画像形成装置でも使用可能であ
る。 (H04)中間転写体に対するトナー像の1次または2次
転写は、中間転写体が誘電体の状態(高体積抵抗率の状
態)で転写電界を印加して行い、中間転写体の除電は、
中間転写体の体積抵抗率を低下させた状態で行う本発明
の画像形成方法および装置では、体積抵抗率が高い誘電
体の状態で転写電界を印加することによりトナー像の転
写を行うことができ且つ体積抵抗率が低下した状態で除
電を行える種々の中間転写体を使用することが可能であ
る。
【0125】
【発明の効果】前述の本発明の画像形成装置は、下記の
効果を奏することができる。 (E01)転写電界を発生する転写器を用いて1次転写お
よび2次転写を行う際には中間転写体の体積抵抗率が高
い状態でトナーの飛散の少ない転写を行うことができ
る。また、中間転写体の体積抵抗率が低い状態で除電を
行うことができるので、前記転写電界により発生する中
間転写体の帯電電荷の除電を容易に行うことができる。 (E02)転写時には誘電体並の高抵抗値を有し、従来の
中間転写体と比べ充分に小さい抵抗値のバラツキを持つ
中間転写体を提供することができる。こと、抵抗値の経
時による変化を抑えることにより良好な転写トナー像が
得られる中間転写体および該中間転写体を備えた画像形
成装置を提供することである。 (E03)トナー画像の飛び散りやにじみのない良好な画
質のカラー画像が得られる中間転写体および前記中間転
写体を備えた画像形成装置を提供することができる。 (E03)中間転写体の抵抗率変化層を光導電性物質を含
有する材料により構成した場合には、トナー像転写後の
中間転写体に残る電荷を光により容易に除電することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の中間転写体を使用した画像形
成装置の実施例1の全体説明図である。
【図2】 図2は同実施例1の制御部のブロック線図で
ある。
【図3】 図3は本実施例1の中間転写体の断面構造を
示す図である。
【図4】 図4は前記画像形成装置の転写作用および除
電作用の説明図で、図4Aは1次領域の転写作用の説明
図、図4Bは前記2次転写電圧が低い場合の2次転写後
の中間転写ベルトBの帯電電荷を示す図、図4Cは2次
転写電圧が高い場合の2次転写後の中間転写ベルトBの
帯電電荷を示す図、図4Dは前記2次転写電圧が低い場
合の除電後の中間転写ベルトBの帯電電荷を示す図、図
4Eは2次転写電圧が高い場合の除電後の中間転写ベル
トBの帯電電荷を示す図である。
【図5】 図5は体積抵抗率の高いOHP用紙が2次転
写領域を通過した場合のOHP用紙の中央部分および外
周部分の表面電位と、中間転写ベルトの体積抵抗率との
関係を示すグラフである。
【図6】 図6は体積抵抗率の高いOHP用紙が2次転
写領域を通過した場合のOHP用紙の中央部分および外
周部分の表面電位と、中間転写ベルトの体積抵抗率との
関係を示す図表である。
【図7】 図7はフルカラー画像形成時の第1色〜第4
色トナー像の1次転写後、前記第4色目トナー像の1次
転写の後の2次転写後、および前記2次転写後の光照射
による除電後の中間転写ベルトBの表面帯電電位を示す
グラフである。
【図8】 図8はフルカラー画像形成時の第1色〜第4
色トナー像の1次転写後、前記第4色目トナー像の1次
転写の後の2次転写後、および前記2次転写後の光照射
による除電後の中間転写ベルトBの表面帯電電位を示す
図表である。
【図9】 図9は除電ランプ点灯制御フローである。
【図10】 図10は本発明が適用される中間転写体を
使用した従来の画像形成装置の説明図である。
【図11】 図11は特開平7−146616号公報記
載の技術の説明図である。
【図12】 図12は特開平7−146616号公報記
載の技術を、複数色のトナーによるカラー画像を多重転
写する装置に適用した場合に生じる問題点の説明図であ
る。
【図13】 図13は特開平5−257398号公報記
載の技術の説明図である。
【図14】 図14は特開平5−257398号公報記
載の技術により2色目の現像像を転写する場合に生じる
問題点の説明図である。
【図15】 図15は特開平6−282181号公報記
載の光照射により抵抗値の低下する中間転写体を使用し
て光照射により転写を行う技術の説明図である。
【図16】 図16は特開平6−282181号公報記
載の加圧力により抵抗値の低下する中間転写体を使用し
て加圧力の印加により転写を行う技術の説明図である。
【符号の説明】
B…中間転写体(中間転写ベルト)、B1…ベルト基
材、B2a…ブロッキング層、B2…抵抗率変化層(光導
電層)、B2b…電荷発生層、B2c…電荷輸送層、Q1…
潜像書込位置、Q2…現像領域、Q3…1次転写領域、Q
4…2次転写領域、Q5…除電領域、S…転写材、T1…
1次転写器、T2…2次転写器、16…像担持体、18
k,18y,18m,18c…現像装置、16…像担持体、
28a…刺激付与部材(除電ランプ)、36…除電ラン
プ、(42〜47)…転写材搬送装置、(C+32c)
…光源制御回路、(C+32c+36)…抵抗率制御装
置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 赤木 秀行 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 平沼 進 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の要件(A01)〜(A05)を備えたこ
    とを特徴とする画像形成方法、(A01)像担持体の回転
    移動する表面に沿って設定された潜像書込位置において
    前記像担持体の表面に静電潜像を形成する潜像形成工
    程、(A02)前記回転移動する像担持体表面に沿って設
    定された現像領域において前記静電潜像を現像装置によ
    りトナー像に現像する現像工程、(A03)回転移動する
    とともに所定の物理的刺激が付与された状態で体積抵抗
    率が低下する抵抗率変化層を有する中間転写体が前記回
    転移動する像担持体表面に沿って設定された1次転写領
    域を通過する際、前記1次転写領域を挟んで前記像担持
    体に対向して配置された1次転写器により前記像担持体
    表面との間に1次転写電界を発生して前記像担持体表面
    のトナー像を前記中間転写体に1次転写する1次転写工
    程、(A04)転写材搬送装置により搬送される転写材が
    前記中間転写体の回転移動経路に沿って設定された2次
    転写領域を通過する際、前記2次転写領域を通過する中
    間転写体および転写材を挟んで配置された2次転写器に
    より2次転写電界を発生して前記中間転写体表面のトナ
    ー像を前記転写材に2次転写する2次転写工程、(A0
    5)前記中間転写体の回転移動経路の前記2次転写領域
    下流側で且つ前記1次転写領域上流側に設定された除電
    領域であって、前記中間転写体に接触して除電用電荷を
    供給する除電用の導電部材とこの導電部材に接触する中
    間転写体に所定の物理的刺激を付与する刺激付与部材と
    が配置された前記除電領域を、前記2次転写工程が行わ
    れた中間転写体が通過する際、前記中間転写体に物理的
    刺激を付与して中間転写体の抵抗率変化層の体積抵抗率
    を低下させた状態で中間転写体の除電を行う除電工程。
  2. 【請求項2】 次の要件(A06)を備えたことを特徴と
    する請求項1記載の画像形成装置、(A06)アースされ
    た前記除電用の導電部材。
  3. 【請求項3】 次の要件(A07),(A08)を備えたこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の画像形成方法、
    (A07)前記所定の物理的刺激は光照射であり、光が照
    射されない状態では体積抵抗率が高い誘電体であり且つ
    光が照射された状態では体積抵抗率が低い光導電層とな
    る前記抵抗率変化層を有する前記中間転写体、(A08)
    除電ランプにより構成された前記刺激付与部材。
  4. 【請求項4】 次の要件(A09)を備えたことを特徴と
    する請求項3記載の画像形成方法、(A09)光が照射さ
    れない状態での前記抵抗率変化層の表面および裏面間の
    測定抵抗値をR、前記表面および裏面間の距離をL、測
    定部分の面積をSとした場合に次式(1)により算出さ
    れる体積抵抗率ρが次式(2)を満たす誘電体である前
    記抵抗率変化層、 ρ=RS/L ………………………………………………………………(1) ρ>1014Ωcm………………………………………………………(2)。
  5. 【請求項5】 次の要件(A010),(A011)を備えた
    ことを特徴とする請求項1または2記載の画像形成方
    法、(A010)前記所定の物理的刺激の付与が加圧力の
    付与であり、加圧力の付与により体積抵抗率が変化する
    抵抗率変化層を有し、前記加圧力が付与されている状態
    では前記抵抗率変化層の体積抵抗率が低下する前記中間
    転写体、(A011)前記除電領域において前記中間転写
    体の表面に押圧される押圧位置と前記中間転写体の表面
    から離れた離隔位置との間で移動可能に支持された表面
    側加圧部材および前記表面側加圧部材が前記押圧位置に
    移動したときに前記表面側加圧部材との間に前記中間転
    写体を挟持する裏面側加圧部材により構成された前記刺
    激付与部材、ならびに、前記表面側加圧部材または裏面
    側加圧部材により構成された前記除電用の導電部材。
  6. 【請求項6】 次の要件(B01)〜(B010)を備えた
    ことを特徴とする画像形成装置、(B01)回転移動する
    表面に沿って設定された潜像書込位置において静電潜像
    が形成される像担持体、(B02)前記像担持体表面に沿
    って設定された現像領域において前記静電潜像をトナー
    像に現像する現像装置、(B03)前記像担持体表面に沿
    って設定された1次転写領域を通って回転移動するとと
    もに回転移動経路に沿って設定された2次転写領域を通
    過する中間転写体、(B04)前記1次転写領域において
    前記中間転写体を挟んで前記像担持体と対向して配置さ
    れ、前記像担持体との間に1次転写電圧を印加して像担
    持体表面のトナー像を前記中間転写体に転写する1次転
    写器、(B05)前記2次転写領域に転写材を搬送し通過
    させる転写材搬送装置、(B06)前記2次転写領域にお
    いて、前記中間転写体と転写材との間に2次転写電圧を
    印加することにより前記中間転写体上のトナー像を前記
    転写材に転写する2次転写器、(B07)前記中間転写体
    の回転移動経路の前記2次転写領域下流側で且つ前記1
    次転写領域上流側に設定された除電領域において、前記
    中間転写体に接触し且つ除電用電荷を供給する除電用の
    導電部材、(B08)所定の物理的刺激が付与されると体
    積抵抗率が低下する抵抗率変化層を有する前記中間転写
    体、(B09)前記除電領域において前記中間転写体に前
    記所定の物理的刺激を付与する刺激付与部材、(B01
    0)前記2次転写領域において2次転写が行われた中間
    転写体が前記除電領域を通過する際に前記刺激付与部材
    により前記抵抗率変化層に物理的刺激を付与して前記抵
    抗率変化層の前記体積抵抗率を低下させる抵抗率制御装
    置。
  7. 【請求項7】 次の要件(B011)を備えたことを特徴
    とする請求項6記載の画像形成装置、(B011)アース
    された前記除電用の導電部材。
  8. 【請求項8】 次の要件(B012)〜(B014)を備えた
    ことを特徴とする請求項6または7記載の画像形成装
    置、(B012)前記物理的刺激の付与が光の照射であ
    り、光の照射により抵抗値が変化する抵抗率変化層を有
    し、前記光が照射されている状態では前記体積抵抗率が
    低下する前記中間転写体、(B013)前記除電領域にお
    いて前記中間転写体に除電用の光を照射する除電ランプ
    により構成された前記刺激付与部材、(B014)前記2
    次転写領域において2次転写が行われた中間転写体が前
    記除電領域を通過する際に前記除電ランプを点灯するこ
    とにより前記抵抗率変化層に光を照射して前記抵抗率変
    化層の前記体積抵抗率を低下させる光源制御回路を有す
    る前記抵抗率制御装置。
  9. 【請求項9】 次の要件(B015)を備えたことを特徴
    とする請求項8記載の画像形成装置、(B015)光が照
    射されない状態では誘電体層であって体積抵抗率が高
    く、且つ光が照射された状態では体積抵抗率が低下した
    光導電層となる抵抗率変化層を有する前記中間転写体、
  10. 【請求項10】 次の要件(B016)を備えたことを特
    徴とする請求項9記載の画像形成装置、(B016)光が
    照射されない状態での前記抵抗率変化層の表面および裏
    面間の測定抵抗値をR、前記表面および裏面間の距離を
    L、測定部分の面積をSとした場合に次式(1)により
    算出される体積抵抗率ρが次式(2)を満たす誘電体で
    ある前記抵抗率変化層、 ρ=RS/L ………………………………………………………………(1) ρ>1014Ωcm………………………………………………………(2)。
  11. 【請求項11】 次の要件(B017)を備えたことを特
    徴とする請求項9または10記載の画像形成装置、(B
    017)光が照射された状態では負極性の電子または正極
    性のホールのいずれかのキャリアにより電荷を輸送する
    電荷輸送層および前記電荷輸送層の裏面側に設けられて
    光が照射された状態で電荷を発生する電荷発生層と、前
    記抵抗率変化層の裏面側に設けられて前記電荷輸送層の
    キャリアと逆極性のキャリアの移動を許し且つ同極性の
    キャリアの移動を阻止するブロッキング層とを有する前
    記抵抗率変化層を備えた前記中間転写体。
  12. 【請求項12】 次の要件(B018)を備えたことを特
    徴とする請求項11記載の画像形成装置、(B018)前
    記ブロッキング層の裏面側に設けられた機械的強度を有
    する半導電性のシート状基材を有する前記中間転写体。
  13. 【請求項13】 次の要件(B019)〜(B021)を備え
    たことを特徴とする請求項6または7記載の画像形成装
    置、(B019)前記所定の物理的刺激の付与が加圧力の
    付与であり、加圧力の付与により体積抵抗率が変化する
    抵抗率変化層を有し、前記加圧力が付与されている状態
    では前記抵抗率変化層の体積抵抗率が低下する前記中間
    転写体、(B020)前記除電領域において前記中間転写
    体の表面側から前記除電用の導電部材に向けて押圧され
    る押圧位置と前記中間転写体の表面から離れる離隔位置
    との間で移動可能に支持された加圧部材により構成され
    た前記刺激付与部材、(B021)前記2次転写領域にお
    いて2次転写が行われた中間転写体が前記除電領域を通
    過する際に前記加圧部材を前記押圧位置に保持すること
    により前記抵抗率変化層に加圧力を付与して前記抵抗率
    変化層の前記体積抵抗率を低下させる加圧部材移動制御
    装置により構成された前記抵抗率制御装置。
  14. 【請求項14】 次の要件(C01)を備えたことを特徴
    とする中間転写体、(C01)光が照射されない状態では
    誘電体層であって体積抵抗率が高く、且つ光が照射され
    た状態では負極性の電子または正極性のホールのいずれ
    かのキャリアにより電荷を輸送する電荷輸送層と、前記
    電荷輸送層の裏面側に設けられて光が照射された状態で
    電荷を発生する電荷発生層と、前記電荷輸送層のキャリ
    アと逆極性のキャリアにより電荷を輸送し且つ同極性の
    キャリアによる電荷の輸送を行わないブロッキング層と
    を有する光導電層により構成される抵抗率変化層を備え
    た中間転写体。
  15. 【請求項15】 次の要件(C02)を備えたことを特徴
    とする請求項14記載の中間転写体、(C02)光が照射
    されない状態での前記抵抗率変化層の表面および裏面間
    の測定抵抗値をR、前記表面および裏面間の距離をL、
    測定部分の面積をSとした場合に次式(1)により算出
    される体積抵抗率ρが次式(2)を満たす誘電体である
    前記抵抗率変化層、 ρ=RS/L ………………………………………………………………(1) ρ>1014Ωcm………………………………………………………(2)。
  16. 【請求項16】 次の要件(C03)を備えたことを特徴
    とする請求項14または15記載の中間転写体、(C0
    3)前記ブロッキング層の裏面側に設けられた機械的強
    度を有する半導電性のシート状基材。
  17. 【請求項17】 次の要件(C04)を備えたことを特徴
    とする請求項16記載の中間転写体、(C04)体積抵抗
    率が106〜1013Ωcmの前記シート状基材。
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