JPH11305279A - 像振れ補正装置 - Google Patents

像振れ補正装置

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JPH11305279A
JPH11305279A JP10114733A JP11473398A JPH11305279A JP H11305279 A JPH11305279 A JP H11305279A JP 10114733 A JP10114733 A JP 10114733A JP 11473398 A JP11473398 A JP 11473398A JP H11305279 A JPH11305279 A JP H11305279A
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JP
Japan
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correction
stepping motor
difference
amount
optical system
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JP10114733A
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English (en)
Inventor
Shigeo Enomoto
茂男 榎本
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Pentax Corp
Original Assignee
Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/64Imaging systems using optical elements for stabilisation of the lateral and angular position of the image
    • G02B27/646Imaging systems using optical elements for stabilisation of the lateral and angular position of the image compensating for small deviations, e.g. due to vibration or shake

Abstract

(57)【要約】 【課題】 像振れのための補正光学系の駆動において像
飛び現象を防止する。 【解決手段】 ステップ303で双眼鏡の角速度の積分
演算を行い像振れ信号を算出する。ステップ304で双
眼鏡の光軸角度位置情報と補正レンズの移動量との差分
を算出する。ステップ305でその差分と正の閾値SH
を比較し、差分が正の閾値SHより大きい場合はステッ
プ306へ進み、小さい場合はステップ308へ進む。
閾値SHは、ステッピングモータの1ステップの回転に
対応するレンズ支持枠の駆動量Sの1/4に設定する。
ステップ306でステッピングモータのステップ数が格
納される変数STCの値をインクリメントし、ステップ
307でステッピングモータを1ステップ正転する。ス
テップ308で差分と負の閾値SHを比較し、差分が負
の閾値SHより小さい場合はステップ30で変数STC
の値をデクリメントし、ステップ310でステッピング
モータを1ステップ逆転する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、手振れ等に起因す
る光学器械のぶれを補正する像振れ補正装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、双眼鏡等の光学器械は、手振れ等
に起因する像振れを補正するための補正光学系を備えて
いる。補正光学系を手振れ等による光学器械の光軸の移
動を相殺する方向に駆動することにより像振れが補正さ
れる。このような補正光学系の駆動機構としてステッピ
ングモータを備えた直動型アクチュエータが知られてい
る。ステッピングモータの1ステップ当りの補正光学系
の移動量は、ステッピングモータの駆動周波数の上限値
を基に、焦点位置における通常の像振れの移動速度に追
従可能なように機構設計によって設定される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、通常の手振
れより遅い手振れが発生した場合、ステッピングモータ
を駆動源として用いているため、補正光学系の位置分解
能を上述のように設定された移動量より小さくすること
はできない。従って、通常の手振れより遅い振れが発生
し、ステッピングモータの1ステップの駆動に応じて補
正レンズが移動されると、明視距離において像飛び現象
となって視認され不快感の原因となる。一方、このよう
な像飛び現象を防止するために1ステップに対応する補
正光学系の移動量を小さくしすぎると、通常の手振れに
より発生する像振れに追従できなくなり、十分な像振れ
補正が行われなくなるという問題があった。
【0004】本発明は、以上の問題を解決するものであ
り、像飛び現象を防止しつつ像振れに追従する像振れ補
正装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる像振れ補
正装置は、光学器械のぶれ量を検出するぶれ検出手段
と、光学器械のぶれによる像振れを補正する補正光学系
と、補正光学系を所定量分駆動する1ステップ単位で駆
動する駆動手段と、ぶれ検出手段から出力されるぶれ量
と駆動手段のステップ駆動量から算出される補正光学系
の位置を示す値との差が所定の閾値を超えているとき、
その差が相殺されるよう駆動手段を駆動する制御手段と
を備え、所定の閾値が駆動手段の1ステップに対応する
補正光学系の移動量の1/2以下に設定されていること
を特徴とする。
【0006】好ましくは、閾値は駆動手段の1ステップ
に対応する補正光学系の移動量の1/10以上1/3以
下の範囲内に設定されている。
【0007】駆動手段は例えばステッピングモータを有
し、光学器械は例えば一対の望遠光学系を備える双眼鏡
である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は本発明に係る実施形態が適
用される像振れ補正装置を示す斜視図、図2はその正面
図である。レンズ支持枠20は補正レンズ21、22を
保持する保持部20L、20R、および保持部20L、
20Rを連結する連結部20Cから成る。保持部20
L、20Rは左右対称な位置に設けられており、補正レ
ンズ21、22を固定するのに十分な厚さを有する平板
である。尚、本明細書で「横方向」とは、補正レンズ2
1の光軸Olおよび補正レンズ22の光軸Orを含む面
に平行でかつ光軸OlおよびOrに直交する方向であ
り、「縦方向」とは横方向に直交する方向である。
【0009】保持部20Lの左端面には、保持部20L
の内部に向かって補正レンズ21の光軸Olおよび補正
レンズ22の光軸Orを含む面と平行でかつ光軸Ol、
Orに直交する方向に延び、所定の深さを有する穴20
a、20bが上端部および下端部近傍に穿設されてい
る。保持部20Rの右端面にも同様の穴20c、20d
が設けられている。
【0010】コの字型のガイドバー61は、それぞれの
軸方向が平行である横方向ガイド部61a、61bと、
横方向ガイド部61aと61bを連結する縦方向ガイド
部61cとから成る。縦方向ガイド部61cの軸方向の
長さは、保持部20Lの穴20a、20bの間の距離に
略等しい。穴20a、20bにはガイドバー61の横方
向ガイド部61a、61bがそれぞれ摺動可能に挿入さ
れている。
【0011】ガイドバー62は、ガイドバー61と同様
にそれぞれの軸方向が平行である横方向ガイド部62
a、62bと、横方向ガイド部62aと62bを連結す
る縦方向ガイド部62cとからなり、コの字型を有して
いる。縦方向ガイド部62cの軸方向の長さは、保持部
20Rの穴20c、20dの間の距離に略等しい。穴2
0c、20dにはガイドバー62の横方向ガイド部62
a、62bがそれぞれ摺動可能に挿入されている。
【0012】すなわち、レンズ支持枠20はガイドバー
61および62に支持されており、ガイドバー61の横
方向ガイド部61a、61bの先端がそれぞれ穴20
a、20bの底部に当接し、ガイドバー62の横方向ガ
イド部62a、62bの先端がそれぞれ穴20c、20
dの底部に当接する範囲内において、横方向に往復動が
可能である。
【0013】ガイドバー61の縦方向ガイド部61cは
双眼鏡の外枠の内壁面に形成された突起部12を挿通
し、縦方向に往復動が可能なように突起部12に支持さ
れている。同様に、ガイドバー62の縦方向ガイド部6
2cは双眼鏡の外枠の内壁面に形成された突起部13を
挿通し、縦方向に往復動が可能なように突起部13に支
持されている。
【0014】連結部20Cは略立方体の形状を有し、開
口部23が形成されている。開口部23は、補正レンズ
21の光軸Ol、補正レンズ22の光軸Orを含む面に
平行で、かつ互いに対向する面23a、23bと、面2
3a、23bに垂直でかつ互いに対向する面23c、2
3dにより規定される。
【0015】開口部23には第1の直動型アクチュエー
タ133、第2の直動型アクチュエータ134が配設さ
れている。第1の直動型アクチュエータ133は、ステ
ッピングモータ133aとシャフト133b、133c
とから成る。ステッピングモータ133aは、双眼鏡内
壁面(図示せず)に固定設置されたモータケース133
dとモータケース133d内に設けられたローター(図
示せず)とから成り、ローターは横方向に沿った軸回り
に正逆回転が可能である。
【0016】シャフト133b、133cは、ローター
の回転方向においてローターと一体的に回転し、軸方向
においてはローターに対して移動可能なように支持され
ている。シャフト133b、133cの外周面にはリー
ドネジ(図示せず)が形成されており、モータケース1
33dにおいてそれぞれに対応する部分に設けられた軸
受けに形成されている雌ネジ(図示せず)に螺合してい
る。
【0017】すなわち、ローターの正転に対して、シャ
フト133bは回転しながらその軸方向に沿って突出
し、シャフト133cは回転しながら引き込まれ、ロー
ターの逆転に対して、シャフト133bは回転しながら
その軸方向に沿って引き込まれ、シャフト133cは回
転しながら突出する。シャフト133b、133cの先
端部にはボール(図示せず)が埋設されており、このボ
ールが目標物を押圧する。シャフト133b、133c
の先端部は開口部23の面23c、23dに常に当接し
ている。
【0018】第2の直動型アクチュエータ134も同様
の構成を有しており、ステッピングモータ134aのロ
ーターは縦方向に沿った軸回りに正逆回転が可能であ
る。ローターの正転に対して、シャフト134bは回転
しながらその軸方向に沿って突出し、シャフト134c
は回転しながら引き込まれ、ローターの逆転に対して、
シャフト134bは回転しながらその軸方向に沿って引
き込まれ、シャフト134cは回転しながら突出する。
シャフト134b、134cの先端部にはボール(図示
せず)が埋設されており、このボールが目標物を押圧す
る。シャフト134b、134cの先端部は開口部23
の面23a、23bに常に当接している。
【0019】ステッピングモータ133aのローターを
正転させるとシャフト133bはx1方向に突出し、シ
ャフト133cは引き込まれるので、レンズ支持枠20
はx1方向に変位され、ステッピングモータ133aの
ローターを逆転させるとシャフト133cはx2方向に
突出し、シャフト133bは引き込まれるので、レンズ
支持枠20はx2方向に変位される。
【0020】同様に、ステッピングモータ134aのロ
ーターを正転させるとシャフト133bはy1方向に突
出し、シャフト134cは引き込まれるので、レンズ支
持枠20はy1方向に変位され、ステッピングモータ1
34aのローターを逆転させるとシャフト134cはy
2方向に突出し、シャフト134bは引き込まれるの
で、レンズ支持枠20はy2方向に変位される。
【0021】このような補正光学装置が、双眼鏡におい
て接眼レンズと対物レンズの間に位置決めされるよう配
設される。
【0022】図3は、本実施形態における横方向の光軸
の移動を補正する補正レンズ駆動回路のブロック図であ
る。横方向ジャイロセンサ201は、双眼鏡の光軸の横
方向の振れ角速度を検出し、それに対応した電圧信号を
出力する。横方向ジャイロセンサ201が出力した電圧
信号は横方向増幅器202において増幅され、CPU2
03のAD変換入力端子ADに入力される。CPU20
3においてAD変換入力端子ADにより変換されたデジ
タル値をもとに積分演算等の所定の処理が行われ、出力
ポートPO0、PO1から2ビットの制御信号が出力さ
れる。CPU203の出力ポートPO0、PO1には横
方向駆動回路204が接続されている。横方向駆動回路
204では、CPU203から入力された2ビットの制
御信号をもとに第1の直動型アクチュエータ133の駆
動信号を生成し、出力端子C0、C1、C2、C3から
出力する。
【0023】出力端子C0、C1、C2、C3には、第
1の直動型アクチュエータ133のステッピングモータ
133aの駆動コイルが接続されている。駆動信号に従
って駆動コイルに所定の電流が流され、ステッピングモ
ータ133aのローターが回転する。
【0024】CPU203の入力ポートPIにはAD変
換入力のタイミングクロック発生用の発振器206が接
続されている。発振器206から出力されるパルス信号
に従って、CPU203のAD変換入力端子におけるA
D変換が行われる。
【0025】以上のように、横方向ジャイロセンサ20
1により検出される横方向における双眼鏡の光軸の振れ
角速度に応じて第1の直動型アクチュエータ133のス
テッピングモータ133aのローターが所定の向きに所
定のパルス数回転される。その結果、横方向における像
移動を打ち消すようにレンズ支持枠20が押圧されるた
め、像振れが補正される。
【0026】尚、図3には図示していないが、CPU2
03には縦方向における像振れを補正するための縦方向
ジャイロセンサ、縦方向増幅器、縦方向駆動回路が接続
されており、上述の横方向の像振れ補正と同様の処理が
行われる。横方向駆動回路204に第1の直動型アクチ
ュエータ133が接続されているのと同様に、縦方向駆
動回路には第2の直動型アクチュエータ134が接続さ
れており、縦方向駆動回路から出力される駆動信号に基
づいて第2の直動型アクチュエータ134のステッピン
グモータ134aが駆動され、縦方向における像振れが
補正される。
【0027】図4は、本実施形態の横方向における像振
れ補正の制御を示すフローチャートである。双眼鏡のス
イッチの操作等によりプログラムが開始されると、ステ
ップ300で、ステッピングモータ133a(図1参
照)内のローターの駆動累積ステップ数を示す変数ST
Cの値がクリアされる。尚、変数STCにはローターが
正転した場合、そのステップ数が加算され、ローターが
逆転した場合、そのステップ数が減算される。次いでス
テップ301で入力ポートPIに入力される信号がハイ
かローかを判断する。信号がハイの場合、すなわちパル
スが検出されたらステップ302へ進む。パルスが検出
されない間は発振器206(図3参照)が立ち上がって
いない状態なので次の処理へは進まない。換言すれば、
発振器206から出力されるパルス信号毎に、ステップ
302以降の処理が行われる。
【0028】ステップ302では、横方向ジャイロセン
サ201から出力され横方向増幅器202により増幅さ
れた電圧信号が、CPU203のAD変換入力端子AD
によりデジタル値に変換される。次いでステップ303
では、積分演算が行われる。積分演算はデジタル変換さ
れた横方向ジャイロセンサ出力の電圧信号をデジタル変
換毎に累積加算することにより行われる。以上のように
して双眼鏡の横方向における光軸角度位置情報を示すデ
ータが算出される。
【0029】ステップ304では、ステップ303で算
出された双眼鏡の横方向における光軸角度位置情報と、
変数STCにステッピングモータ133aの1ステップ
の回転に対応するレンズ支持枠20の駆動量Sを掛けた
値との差分が算出される。すなわちステップ304で
は、双眼鏡の光軸角度位置情報と補正レンズ21、22
の基準位置(補正レンズ21、22の光軸が双眼鏡の他
の光学系の光軸と一致する位置)からの距離との差分が
算出される。次いでステップ305でその差分と正の閾
値SHが比較され、差分が正の閾値SHより大きい場合
はステップ306へ進み、小さい場合はステップ308
へ進む。尚、本実施形態において閾値SHは、レンズ支
持枠20の駆動量Sの1/4とする。
【0030】上述のように、双眼鏡の光軸角度位置情報
は、ジャイロセンサ出力を積分演算して算出され、一方
変数STCは補正レンズ支持枠20をx1方向へ移動さ
せるローターの正転のステップ数を加算し、x2方向へ
移動させるローターの逆転を減算して算出される。従っ
て、差分が正の閾値SHより大きい場合とは、双眼鏡の
光軸の横方向角度位置情報が、補正レンズ21、22の
現在位置、すなわちSTC×Sを、レンズ支持枠20の
1ステップ駆動量Sの1/4以上上回っている場合であ
る。
【0031】ステップ306で変数STCの値をインク
リメントし、次いでステップ307で、ステッピングモ
ータ133aを1ステップ正転させる制御信号を出力ポ
ートPO0、PO1から出力する。ステッピングモータ
133aの正転によりレンズ支持枠20がx1方向へ駆
動されるため、双眼鏡の他の光学系の光軸のx2方向へ
の移動が所定量相殺される。
【0032】一方、ステップ308では、差分と負の閾
値SHが比較される。差分が負の閾値SHより小さい場
合はステップ309へ進む。差分が負の閾値SHより小
さい場合とは、双眼鏡の光軸角度位置情報が、補正レン
ズ21、22の現在位置、すなわちSTC×Sを、レン
ズ支持枠20の1ステップの駆動量Sの1/4以上下回
っている場合である。ステップ309で変数STCの値
をデクリメントし、次いでステップ310で、ステッピ
ングモータ133aを1ステップ逆転させる制御信号を
出力ポートPO0、PO1から出力する。ステッピング
モータ133aの逆転によりレンズ支持枠20がx2方
向へ駆動されるため、双眼鏡の他の光学系の光軸のx1
方向への移動が所定量相殺される。
【0033】ステップ308において、差分が負の閾値
SH以上の場合はステップ301へ戻る。すなわち、差
分が負の閾値SHと正の閾値SHの間にある場合は、ス
テッピングモータ133aは回転されず、次のパルス信
号が検出されるのを待つ状態となる。
【0034】本実施形態の作用について図5〜図7を用
いて説明する。図5〜図7は、像振れ信号および補正光
学系の移動量を示すグラフである。図6は、本実施形態
を適用し上述の閾値SHをレンズ支持枠20の移動量S
の1/4に設定した場合のグラフであり、図7は図6の
一部を時間軸方向に2倍に拡大して示すグラフである。
また、図5は、本実施形態に対する比較例として、閾値
SHをレンズ支持枠20の移動量Sの1/2に設定した
場合のグラフである。
【0035】図5において、波形5aは像振れ信号の波
形、すなわちジャイロセンサの出力値を積分演算して得
られる双眼鏡の移動量を示す波形である。波形5bは、
補正レンズ21、22の移動量、すなわちステッピング
モータ133aのローターの1ステップの回転に相当す
るレンズ支持枠20の移動量Sに累積ステップ数STC
を掛けた値を示す波形であり、補正レンズ21、22の
理論上の動きを示す。波形5cは補正レンズ21、22
の実際の動きを示す波形である。
【0036】波形5bがステップ的に変化するのは、像
振れ信号と補正レンズの移動量との差分が、上述のレン
ズ支持枠20の移動量Sの1/2を超える場合である。
すなわち、時間S14、S24、S36、S42、S4
4において、レンズ支持枠20は駆動される。時間S1
4、S24、S36、S42、S44においてそれぞれ
駆動信号が出力されてからレンズ支持枠20が実際に動
き出すまでには多少の応答遅れが生じる。さらに、ロー
ターが駆動されるとステッピングモータの特性としてオ
ーバーシュティングが発生する。その結果、補正レンズ
21、22の実際の動きは波形5cのようになり、以下
に述べるように像飛びが視認されてしまう。
【0037】図8、9は像振れ補正機能付き光学系の構
成例を模式的に示す図である。図8において補正レンズ
81の光軸OP’は他の光学系(対物レンズ82、接眼
レンズ83)の光軸OPに一致している。従って、遠方
でかつ光軸OP上にある被写体(図示せず)の像は対物
レンズ82、補正レンズ81の合成焦点位置F1で結像
する。この被写体像は接眼レンズ83によって拡大さ
れ、使用者によって視認される。この光学系構成例で
は、対物レンズ82による被写体の虚像が位置F2に形
成され、この虚像の実像が補正レンズ81によって合成
焦点位置F1に形成される。
【0038】図9に示すように、補正レンズ81の光軸
OP’を他の光学系の光軸OPから距離D1だけ移動さ
せると、被写体の実像は、位置F2と補正レンズ81の
中心Cを結ぶ線の延長上にある合成焦点位置F1’に結
像する。合成焦点位置F1’は合成焦点位置F1から距
離D2だけ離間した位置に移動している。換言すれば、
合成焦点位置F1に結像されるべき像が手振れ等により
距離D2分移動したとすると、移動した像を戻す方向に
補正レンズ81を距離D1分だけ移動させることにより
像振れが相殺される。
【0039】対物レンズと補正レンズの合成焦点距離が
120mm(ミリメートル)、倍率が12倍、接眼レン
ズの焦点距離が10mmの双眼鏡を例として像飛び現象
について説明する。この双眼鏡において、ステッピング
モータの1ステップ駆動に対応する補正レンズ81の距
離D1の移動に伴う合成焦点位置の移動の距離D2が2
0μm(マイクロメートル)となるよう、ステッピング
モータのローターの1ステップの回転量が構成されてい
るとする。使用者は、ステッピングモータの1ステップ
駆動により、明視の距離(目から250mm離れた距
離)において500μm相当の像の移動を認識する。明
視の距離における500μmの像移動は、図5の波形5
aに示すように手振れが比較的低速である場合、図5の
波形5cに示すような像飛び現象となって視認され不快
感を生じる原因となる。
【0040】このような像飛び現象を防止するために
は、ステッピングモータの1ステップに対応する距離D
2を20μm以下となるように構成することが考えられ
る。しかしながら、上述の双眼鏡の合成焦点位置F1に
おいて、手振れ等により通常20μm/ms(ミリセカ
ンド)以上の速度の像移動が発生する一方、周知のステ
ッピングモータの駆動周波数の上限は1000pps程
度である。従って、ステッピングモータの1ステップに
対応する距離D2を20μm以下となるように構成した
場合、手振れが比較的高速になると、像振れの速度に補
正レンズ81の移動が追従できず、十分な手振れ補正が
行われなくなる。
【0041】図6および図7において、波形6aは図5
の波形5aと同様の像振れ信号の波形を示し、波形6b
は補正レンズ21、22の理論上の動きを示す。また、
図7の波形6cは補正レンズ21、22の実際の動きを
示す。尚、図6の時間軸方向の大きさは図5と同一であ
る。
【0042】図6において、S10までは、像振れ信号
と補正レンズ21、22の駆動量の差分は正の閾値SH
よりも小さくかつ負の閾値SHよりも大きい。従って、
S10までステッピングモータ133aのローターは正
逆いずれにも回転されず、レンズ支持枠20は駆動され
ないため、補正レンズ21、22の移動量は「0」のま
まである。
【0043】S10からS18の間、ステッピングモー
タ133aのローターは正逆回転を繰り返し、それに応
じてレンズ支持枠20は横方向において往復動を繰り返
す。S10で像振れ信号と補正レンズ21、22の移動
量の差分が比較されると、その差分T10は、正の閾値
SHよりも大きいため、ステッピングモータ133aは
正転され、ローターの1ステップの正転に応じて補正レ
ンズ20はx1方向へ所定量駆動される。ステッピング
モータ133aの1ステップの回転に相当するレンズ支
持枠20の移動量は、手振れによる双眼鏡の移動量に比
べ大きい。すなわち、S10におけるローターの正転に
よるレンズ支持枠20の移動量が、S10からS12の
間ににおける手振れによる双眼鏡の移動量を上回ってい
る。従って、S12における像振れ信号と補正レンズ2
1、22の移動量の差分T12は負の閾値SHより小さ
い。その結果、ステッピングモータ133aは1ステッ
プ逆転され、ローターの1ステップの逆転に応じて補正
レンズ21、22はx2方向へ所定量駆動される。
【0044】S12におけるローターの逆転によるレン
ズ支持枠20の移動量は、S12からS14の間におけ
る手振れによる双眼鏡の移動量を上回っている。従っ
て、S14における像振れ信号と補正レンズ21、22
の移動量の差分T14は正の閾値SHより大きい。その
結果、ステッピングモータ133aは1ステップ正転さ
れ、ローターの1ステップの正転に応じて補正レンズ2
1、22はx1方向へ所定量駆動される。以上のような
往復動がS10〜S18の間繰り返される。
【0045】S18からS20の間、像振れ信号とレン
ズ支持枠20の移動量の差分は正の閾値SHより小さく
負の閾値SHより大きい。そのため、ステッピングモー
タ133aは何れの方向にも回転されずレンズ支持枠2
0は駆動されない。
【0046】S10からS18の間の往復運動はステッ
ピングモータ133aの1ステップ駆動毎に行われるた
め、図7の波形6cに示すように、補正レンズ21、2
2は波形6bに十分追従できず小振幅で振動しながら波
形6aに追従していき、オーバーシュートもなくなる。
その結果、図5に示すような駆動と比較して、像飛び現
象が防止される。以降、S20からS28、S30から
S38、S40からS44、S50からS52の間にお
いて、S10からS18の間と同様の往復動が行われつ
つ、補正レンズ21、22は像振れ信号に追従してい
く。
【0047】以上のように、本実施形態によれば、補正
レンズ21、22は小振幅で振動しながら像振れ信号に
追従し、かつステッピングモータ133aのローターの
回転に伴うオーバーシュートもなくなるので、像飛び現
象が防止される。
【0048】本実施形態において閾値SHはステッピン
グモータ133aのローターの1ステップの回転に対応
するレンズ支持枠20の移動量Sの1/4に設定されて
いるがこれに限るものではない。補正レンズ21、22
の往復動が行われるよう、上述のレンズ支持枠20の移
動量Sの1/2より低い値に閾値SHが設定されていれ
ばよく、より好ましくは、レンズ支持枠20の移動量S
の1/3から1/10程度に設定されていればよい。
【0049】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば像飛び現
象を防止しつつ像振れに追従する像振れ補正装置を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態が適用される像振れ補正
装置の斜視図である。
【図2】像振れ補正装置の正面図である。
【図3】本発明の実施形態が適用されるブロック図であ
る。
【図4】本発明の実施形態のの像振れ補正制御のフロー
チャートである。
【図5】閾値をステッピングモータの1ステップの回転
に相当するレンズ支持枠の移動量の1/2に設定した場
合のグラフである。
【図6】閾値をステッピングモータの1ステップの回転
に相当するレンズ支持枠の移動量の1/4に設定した場
合のグラフである。
【図7】図6の一部をを時間軸方向に2倍に拡大して示
すグラフである。
【図8】補正光学系の光軸と他の光学系の光軸が一致し
ている場合の光学系の構成を模式的に示す図である。
【図9】補正光学系の光軸が他の光学系の光軸と一致し
ている位置から所定量移動している場合の光学系の構成
を模式的に示す図である。
【符号の説明】
20 レンズ支持枠 21、22 補正レンズ 23 開口部 133 第1の直動型アクチュエータ 134 第2の直動型アクチュエータ 133a、134a ステッピングモータ 133b、133c、134b、134c シャフト
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年4月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】従来、像振れ補正装置付きの双眼鏡等の
光学器械は、手振れ等に起因する像振れを補正するため
の補正光学系を備えている。補正光学系を手振れ等によ
る光学器械の光軸の移動を相殺する方向に駆動すること
により像振れが補正される。このような補正光学系の駆
動機構としてステッピングモータを備えた直動型アクチ
ュエータが知られている。ステッピングモータの1ステ
ップ当りの補正光学系の移動量は、ステッピングモータ
の駆動周波数の上限値を基に、焦点位置における通常の
像振れの移動速度に追従可能なように機構設計によって
設定される。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学器械のぶれ量を検出するぶれ検出手
    段と、前記光学器械のぶれによる像振れを補正する補正
    光学系と、前記補正光学系を所定量分駆動する1ステッ
    プ単位で駆動する駆動手段と、前記ぶれ検出手段から出
    力されるぶれ量と前記駆動手段のステップ駆動量から算
    出される前記補正光学系の位置を示す値との差が所定の
    閾値を超えているとき、その差が相殺されるよう前記駆
    動手段を駆動する制御手段とを備え、前記所定の閾値が
    前記駆動手段の前記1ステップに対応する前記補正光学
    系の移動量の1/2以下に設定されていることを特徴と
    する像振れ補正装置。
  2. 【請求項2】 前記閾値が前記駆動手段の前記1ステッ
    プに対応する前記補正光学系の移動量の1/10以上1
    /3以下の範囲内に設定されていることを特徴とする請
    求項1に記載の像振れ補正装置。
  3. 【請求項3】 前記駆動手段がステッピングモータを有
    することを特徴とする請求項1に記載の像振れ補正装
    置。
  4. 【請求項4】 前記光学器械が一対の望遠光学系を備え
    る双眼鏡であることを特徴とする請求項1に記載の像振
    れ補正装置。
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