JPH11303307A - 軽量気泡コンクリート製の塗装パネル - Google Patents

軽量気泡コンクリート製の塗装パネル

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JPH11303307A
JPH11303307A JP11260598A JP11260598A JPH11303307A JP H11303307 A JPH11303307 A JP H11303307A JP 11260598 A JP11260598 A JP 11260598A JP 11260598 A JP11260598 A JP 11260598A JP H11303307 A JPH11303307 A JP H11303307A
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panel
alc
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coating layer
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Atsushi Sugihara
敦 杉原
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】目地部に対するプライマーを塗布する作業を合
理化すると共に目地部からの水の浸透を防止してALC
パネルの劣化を防止する。 【解決手段】ALC塗装パネルAの幅方向の両端の小口
面2に、外表面1と勾配面4を介して接続する側面3
a、底面3b、入隅3cからなる段差部3を形成し、外
表面1、勾配面4、少なくとも段差部3の入隅までに至
る塗装層5を形成する。前記ALC塗装パネルAによっ
て構成した外壁の目地部6に於いて、側面3aにプライ
マー層8を形成してシーリング材7を充填することで、
プライマーのパネル本体に対する浸透を防止して使用量
を削減し、作業が容易となる。経年劣化によりシーリン
グ材7が剥離しても側面3aからの水の浸透を防止出来
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、予め表面と小口面
に形成した目地用の段差部とに塗装層を形成した軽量気
泡コンクリート製の塗装パネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】軽量気泡コンクリート製のパネル(AL
Cパネル)であって外壁として利用するALCパネルで
は、表面の塗装状態に応じて耐久性に著しい差が生じる
ことがある。しかし、建物を建築した後、個々の現場毎
に塗装を施したのでは塗装工の技能に応じた品質のバラ
ツキが生じるため、表面に予め塗装層を形成したALC
塗装パネルとして流通している。
【0003】また外壁に利用するALCパネルの小口面
には、目地部にシール材を充填するための段差が形成さ
れている。このようなALCパネルに形成される塗装層
は、例えば特許第2700275 号に開示されるように、パネ
ルの表面、及び表面と小口面との交差面まで形成される
のが一般的である。
【0004】一方、ALCパネルを用いて外壁を構成し
たとき、目地部に湿式シーリングを打設する際にシーリ
ング材と被着面(ALCパネルの小口面に形成された段
差部分の面)との接着強度を確保するために、目地部に
対するシーリングの打設に先立って該目地部にプライマ
ーを刷毛塗りすることが行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ALCパネルは多孔質
であり吸水性が高い材料であるため、プライマーの塗布
に際しては、吸い込みが多くなって作業に手間取り、作
業効率が悪く且つ施工管理が困難であるという問題があ
る。
【0006】また充分にプライマーが塗布されていない
場合には、シーリング材と被着面との界面で剥離する虞
が生じたり、経年劣化によりシーリング材と被着面との
界面で剥離が発生し(シール切れ)、水が浸入してAL
Cパネルの劣化要因になり、且つ漏水事故につながる虞
がある。
【0007】本発明の目的は、目地部に対するプライマ
ーを塗布する作業を合理化し得る軽量気泡コンクリート
製の塗装パネルを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明に係る軽量気泡コンクリート(ALC)製の塗
装パネルは、表面に予め塗装層が形成された軽量気泡コ
ンクリート製の塗装パネルに於いて、小口面に目地用の
段差部が形成され、塗装層がパネルの表面から少なくと
も段差部の入隅まで一体に形成されているものである。
【0009】上記ALC塗装パネルでは、塗装層が少な
くとも表面から小口面に形成された段差部の入隅まで形
成されるため、該ALC塗装パネルによって構成した外
壁に於ける目地部にプライマーを塗布した場合、パネル
本体への浸透が少なくなり、二度塗り等の手間を省いて
塗装作業を容易に行うことが出来る。従って、プライマ
ーの使用量を削減することが出来、コストを低減するこ
とが出来る。
【0010】また経年変化等によりシーリング材と被着
面との界面で剥離が発生したような場合であっても、水
のパネル本体への浸透を防止することが可能であり、A
LC塗装パネルの耐久性の向上をはかることが出来る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下上記ALC塗装パネルの好ま
しい実施形態について図を用いて説明する。図1はAL
C塗装パネルの斜視図、図2はALC塗装パネルの小口
面に形成された段差部を示す部分拡大図、図3は目地部
の断面図、図4は目地部の要部拡大図である。
【0012】図1、図2に示すALC塗装パネルAは、
建物の外壁を構成する際に用いるALCパネルとして一
般に流通しているものと同等の形状と材質を有してい
る。このALC塗装パネルAの幅方向の両側の小口面2
であって外表面1側には、長手方向に沿って段差部3が
形成されている。また外表面1と段差部3は勾配面4に
よって接続されている。
【0013】段差部3は、勾配面4と連続し且つ外表面
1に対し略直角な面からなる側面3aと、側面3aと連
続し外表面1と略平行な底面3bとからなり、側面3a
と底面3bとの交差部に入隅3cが形成されている。
【0014】ALC塗装パネルAの外表面1、勾配面
4、少なくとも段差部3に於ける側面3aの入隅3cに
至る面には予め塗装層5が形成されている。この塗装層
5は、防水性を持った例えば合成樹脂エマルジョン或い
は溶液形合成樹脂等の塗料によって形成されている。ま
た塗装層5は、ALC塗装パネルAを製造する段階で工
場に於いて形成されるため、高度な品質管理のもとに安
定した膜厚を持って形成されている。
【0015】上記の如く外表面1から幅方向両側に形成
された勾配面4及び段差部3の側面まで塗装層5を形成
したALC塗装パネルでは、塗装層5によって被覆され
た面では吸水性がなく、これらの面から水が浸透するこ
とがない。
【0016】尚、塗装層5は段差部3の底面3bまで形
成されることが好ましい。しかし、後述するように目地
部6に充填したシーリング材7が被着面である段部3の
側面3aとの界面から剥離したような場合であっても、
該シーリング材の剥離によって底面3bが露出したり、
或いは底面3bまで水が浸透することはまれであるた
め、必ずしも底面3bに塗装層5が形成されなくとも、
目地部6からの水の浸透を防止することが可能である。
【0017】次に、上記ALC塗装パネルAの間に形成
された目地部6の構成について図3、図4により説明す
る。
【0018】図に於いて、並列したALC塗装パネルA
の間に目地部6が構成されている。この目地部6には湿
式シーリング材7が充填されており、このシーリング材
7によって対向する小口面2の間に形成された間隙を封
鎖している。
【0019】目地部6にシーリング材7を充填した場
合、該シーリング材7の目地部6からの脱落を防止する
必要がある。このため、シーリング材7とALC塗装パ
ネルAとの被着面となる段差部3の側面3aにはプライ
マー層8が形成され、このプライマー層8によって両者
の接着強度を確保している。
【0020】上記の如く構成された目地部6では、段差
部3の側面3aが防水性を持った塗装層5によって被覆
されているため、プライマーを塗布したとき、塗布され
たプライマーがALC塗装パネルの内部に浸透すること
がなく、容易にプライマー層8を形成することが可能で
ある。そして、目地部6に充填されたシーリング材7は
プライマー層8を介して段差部3の側面3aと強固に接
着する。
【0021】また経年劣化によってシーリング材7が側
面3aから剥離したような場合であっても、該側面3a
に形成された塗装層5によって目地部6からの水の浸透
を防止することが可能であり、浸透水によるALC塗装
パネルAの劣化を防止することが可能である。
【0022】尚、塗装層5を形成する塗料を適宜選定す
ることによって、プライマー層8を形成することなくシ
ーリング材7を接着することが可能であり、且つ接着強
度を確保することが可能である。
【0023】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明に係る
ALC塗装パネルでは、表面から小口面に形成された段
差部に於ける少なくとも入隅まで、塗装層が一体的に形
成されるため、該段差部に於ける表面側から入隅までの
間で水が浸透することがない。このため、目地部を構成
し、該目地部にシーリング材を充填する際にプライマー
を塗布する場合、塗布したプライマーがパネルの本体に
浸透することがなく、容易にプライマー層を形成するこ
とが出来る。このため、プライマーの塗布作業が容易と
なり、プライマーの使用量を削減してコストを低減する
ことが出来、且つ膜厚等の品質を向上することが出来
る。
【0024】また経年劣化によりシーリング材が目地部
を構成する段差部から隔離したような場合であっても、
ALC塗装パネルの目地部に対応する面には塗装層が形
成されているため、該面から水が浸透することがなく、
ALC塗装パネルの耐久性を向上することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】ALC塗装パネルの斜視図である。
【図2】ALC塗装パネルの小口面に形成された段差部
を示す部分拡大図である。
【図3】目地部の断面図である。
【図4】目地部の要部拡大図である。
【符号の説明】
A ALC塗装パネル 1 外表面 2 小口面 3 段差部 3a 側面 3b 底面 3c 入隅 4 勾配面 5 塗装層 6 目地部 7 シーリング材 8 プライマー層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に予め塗装層が形成された軽量気泡
    コンクリート製の塗装パネルに於いて、小口面に目地用
    の段差部が形成され、塗装層がパネルの表面から少なく
    とも段差部の入隅まで一体に形成されていることを特徴
    とする軽量気泡コンクリート製の塗装パネル。
JP11260598A 1998-04-23 1998-04-23 軽量気泡コンクリート製の塗装パネルの目地構造 Expired - Lifetime JP4282105B2 (ja)

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Cited By (6)

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