JPH11302644A - セメント系土質固化材用添加剤 - Google Patents
セメント系土質固化材用添加剤Info
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- JPH11302644A JPH11302644A JP10122749A JP12274998A JPH11302644A JP H11302644 A JPH11302644 A JP H11302644A JP 10122749 A JP10122749 A JP 10122749A JP 12274998 A JP12274998 A JP 12274998A JP H11302644 A JPH11302644 A JP H11302644A
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- Japan
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- soil
- additive
- sulfite
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- Processing Of Solid Wastes (AREA)
- Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 Cr6+含有量の多いセメントを土質固化材に
使用した場合でも、Cr6+による土壌の汚染を十分に防
止することができるセメント系土質固化材用添加剤を提
供すること。 【解決手段】 20℃の水酸化カルシウム飽和水溶液に0.
1%添加し懸濁させて1時間静置した後の溶解量が、5〜
100mg/dm3である亜硫酸カルシウム粉末からなる、ある
いは該亜硫酸カルシウム粉末を主体するセメント系土質
固化材用添加剤。
使用した場合でも、Cr6+による土壌の汚染を十分に防
止することができるセメント系土質固化材用添加剤を提
供すること。 【解決手段】 20℃の水酸化カルシウム飽和水溶液に0.
1%添加し懸濁させて1時間静置した後の溶解量が、5〜
100mg/dm3である亜硫酸カルシウム粉末からなる、ある
いは該亜硫酸カルシウム粉末を主体するセメント系土質
固化材用添加剤。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はセメント系土質固化
材用添加剤に関し、特に、Cr6+含有量の多いセメント
を土質固化材に使用した場合でもCr6+による土壌の汚
染を防止することができるセメント系土質固化材用添加
剤に関する。
材用添加剤に関し、特に、Cr6+含有量の多いセメント
を土質固化材に使用した場合でもCr6+による土壌の汚
染を防止することができるセメント系土質固化材用添加
剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ホルトランドセメントを主体とするセメ
ント系土質固化材は、軟弱地盤の改良に広く使用されて
いる。近年、セメント産業には、各種廃棄物の処理が期
待されており、セメントの製造に下水汚泥等の産業廃棄
物を使用することが行われている。そして、今後もその
使用量は増大していくと予想されている。それに伴っ
て、セメントに含有される有害成分、特に、Cr6+が増
加することが懸念されている。このようなCr6+含有量
の多いセメントを土質固化材に使用した場合、セメント
中のCr6+が放出されることによって土壌が汚染される
恐れがある。
ント系土質固化材は、軟弱地盤の改良に広く使用されて
いる。近年、セメント産業には、各種廃棄物の処理が期
待されており、セメントの製造に下水汚泥等の産業廃棄
物を使用することが行われている。そして、今後もその
使用量は増大していくと予想されている。それに伴っ
て、セメントに含有される有害成分、特に、Cr6+が増
加することが懸念されている。このようなCr6+含有量
の多いセメントを土質固化材に使用した場合、セメント
中のCr6+が放出されることによって土壌が汚染される
恐れがある。
【0003】従来、Cr6+に汚染された土壌の処理剤と
して、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム等の亜硫酸
アルカリや、水溶性第一鉄塩(例えば、硫酸第一鉄
等)が知られている。これらは、液相に亜硫酸イオンや
第一鉄イオンを生成し、Cr6+をCr3+に還元して、不
溶性の塩を形成させることにより無害化するものであ
る。
して、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム等の亜硫酸
アルカリや、水溶性第一鉄塩(例えば、硫酸第一鉄
等)が知られている。これらは、液相に亜硫酸イオンや
第一鉄イオンを生成し、Cr6+をCr3+に還元して、不
溶性の塩を形成させることにより無害化するものであ
る。
【0004】しかしながら、前記亜硫酸アルカリや水溶
性第一鉄塩は、水への溶解速度が速く、土壌の処理剤や
セメント系土質固化材用の添加剤として用いた場合、数
時間程度でほぼ完全に溶解してしまうものである。そし
て、生成した亜硫酸イオンや第一鉄イオンは不安定で酸
化されやすい。そのため、亜硫酸アルカリや水溶性第一
鉄塩では、その添加量を増やしたとしても、Cr6+をC
r3+に還元して無害化できる効果が数時間程度までしか
得られない。
性第一鉄塩は、水への溶解速度が速く、土壌の処理剤や
セメント系土質固化材用の添加剤として用いた場合、数
時間程度でほぼ完全に溶解してしまうものである。そし
て、生成した亜硫酸イオンや第一鉄イオンは不安定で酸
化されやすい。そのため、亜硫酸アルカリや水溶性第一
鉄塩では、その添加量を増やしたとしても、Cr6+をC
r3+に還元して無害化できる効果が数時間程度までしか
得られない。
【0005】セメント中のCr6+は、可溶性のもの(例
えば、クロム酸カルシウム等の可溶性塩として存在する
もの)、及びクリンカ鉱物中に固溶して存在するものが
ある。そして、セメント中のCr6+含有量が多くなるこ
とは、可溶性のCr6+及びクリンカ鉱物中に固溶して存
在するCr6+の両者が多くなることとなる。
えば、クロム酸カルシウム等の可溶性塩として存在する
もの)、及びクリンカ鉱物中に固溶して存在するものが
ある。そして、セメント中のCr6+含有量が多くなるこ
とは、可溶性のCr6+及びクリンカ鉱物中に固溶して存
在するCr6+の両者が多くなることとなる。
【0006】上記のCr6+のうち、前者の可溶性のCr
6+は、接水から数時間以内で液相中にほぼ放出されてし
まうものであるため、可溶性のCr6+量の増加に対して
は、上記亜硫酸アルカリや水溶性第一鉄塩の添加量を増
やすことによって、無害化させることはできる。一方、
クリンカ鉱物中に固溶して存在するCr6+は、セメント
が反応する過程で徐々に放出されていくものであるた
め、このようなクリンカ鉱物中に固溶して存在するCr
6+量が多いセメントを土質固化材に使用した場合では、
長期間にわたってCr6+が放出され続けることになる。
そのため、亜硫酸アルカリや水溶性第一鉄塩では、Cr
6+含有量の多いセメントを土質固化材に使用した場合、
Cr6+による土壌の汚染を十分に防止することができな
い。
6+は、接水から数時間以内で液相中にほぼ放出されてし
まうものであるため、可溶性のCr6+量の増加に対して
は、上記亜硫酸アルカリや水溶性第一鉄塩の添加量を増
やすことによって、無害化させることはできる。一方、
クリンカ鉱物中に固溶して存在するCr6+は、セメント
が反応する過程で徐々に放出されていくものであるた
め、このようなクリンカ鉱物中に固溶して存在するCr
6+量が多いセメントを土質固化材に使用した場合では、
長期間にわたってCr6+が放出され続けることになる。
そのため、亜硫酸アルカリや水溶性第一鉄塩では、Cr
6+含有量の多いセメントを土質固化材に使用した場合、
Cr6+による土壌の汚染を十分に防止することができな
い。
【0007】そこで、本発明では、Cr6+含有量の多い
セメント(クリンカ鉱物中に固溶して存在するCr6+量
の多いセメント)を土質固化材に使用した場合でも、C
r6+による土壌の汚染を十分に防止することができるセ
メント系土質固化材用添加剤を提供することを目的とす
る。
セメント(クリンカ鉱物中に固溶して存在するCr6+量
の多いセメント)を土質固化材に使用した場合でも、C
r6+による土壌の汚染を十分に防止することができるセ
メント系土質固化材用添加剤を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成するために鋭意研究した結果、水酸化カルシウム
飽和水溶液において特定の溶解量を有する亜硫酸カルシ
ウムをCr6+処理用の添加剤として使用すれば、Cr6+
含有量の多いセメントを土質固化材に使用した場合で
も、Cr6+による土壌の汚染を十分に防止することがで
きることを見いだし本願発明を完成させた。
を達成するために鋭意研究した結果、水酸化カルシウム
飽和水溶液において特定の溶解量を有する亜硫酸カルシ
ウムをCr6+処理用の添加剤として使用すれば、Cr6+
含有量の多いセメントを土質固化材に使用した場合で
も、Cr6+による土壌の汚染を十分に防止することがで
きることを見いだし本願発明を完成させた。
【0009】即ち、本発明は、亜硫酸カルシウム粉末か
らなる、あるいは亜硫酸カルシウム粉末を主体としたセ
メント系土質固化材用添加剤であって、該亜硫酸カルシ
ウム粉末が、20℃の水酸化カルシウム飽和水溶液に0.1
%添加し懸濁させて1時間静置した後の溶解量が、5〜1
00mg/dm3である亜硫酸カルシウム粉末であることを特徴
とするセメント系土質固化材用添加剤(請求項1)であ
る。また、本発明は、亜硫酸カルシウム粉末の平均粒径
が、10〜40μmであることを特徴とする請求項1記載の
セメント系土質固化材用添加剤(請求項2)である。
らなる、あるいは亜硫酸カルシウム粉末を主体としたセ
メント系土質固化材用添加剤であって、該亜硫酸カルシ
ウム粉末が、20℃の水酸化カルシウム飽和水溶液に0.1
%添加し懸濁させて1時間静置した後の溶解量が、5〜1
00mg/dm3である亜硫酸カルシウム粉末であることを特徴
とするセメント系土質固化材用添加剤(請求項1)であ
る。また、本発明は、亜硫酸カルシウム粉末の平均粒径
が、10〜40μmであることを特徴とする請求項1記載の
セメント系土質固化材用添加剤(請求項2)である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。本
発明においては、20℃の水酸化カルシウム飽和水溶液に
0.1%亜硫酸カルシウム粉末を添加し懸濁させて1時間
静置した後の溶解量が、5〜100mg/dm3である亜硫酸カル
シウム粉末を土質固化材用添加剤として用いる。亜硫酸
カルシウム粉末が前記性状を有するものであれば、該亜
硫酸カルシウム粉末の溶解が長期に渡って持続し液相中
に亜硫酸イオンが供給され続けるため、Cr6+含有量の
多いセメントを土質固化材に使用した場合でも、Cr6+
による土壌の汚染を十分に防止することができる。溶解
量が、5mg/dm3未満である亜硫酸カルシウム粉末では、
Cr6+含有量の多いセメントを土質固化材に使用した場
合、Cr6+による汚染を十分に防止することが困難とな
り好ましくない。一方、溶解量が、100mg/dm3を超える
ような亜硫酸カルシウム粉末では溶解を長期に渡って持
続させることが困難であり、Cr6+含有量の多いセメン
トを土質固化材に使用した場合、Cr6+による汚染を十
分に防止することが困難となり好ましくない。
発明においては、20℃の水酸化カルシウム飽和水溶液に
0.1%亜硫酸カルシウム粉末を添加し懸濁させて1時間
静置した後の溶解量が、5〜100mg/dm3である亜硫酸カル
シウム粉末を土質固化材用添加剤として用いる。亜硫酸
カルシウム粉末が前記性状を有するものであれば、該亜
硫酸カルシウム粉末の溶解が長期に渡って持続し液相中
に亜硫酸イオンが供給され続けるため、Cr6+含有量の
多いセメントを土質固化材に使用した場合でも、Cr6+
による土壌の汚染を十分に防止することができる。溶解
量が、5mg/dm3未満である亜硫酸カルシウム粉末では、
Cr6+含有量の多いセメントを土質固化材に使用した場
合、Cr6+による汚染を十分に防止することが困難とな
り好ましくない。一方、溶解量が、100mg/dm3を超える
ような亜硫酸カルシウム粉末では溶解を長期に渡って持
続させることが困難であり、Cr6+含有量の多いセメン
トを土質固化材に使用した場合、Cr6+による汚染を十
分に防止することが困難となり好ましくない。
【0011】本発明において、水酸化カルシウム飽和水
溶液における亜硫酸カルシウム粉末の溶解量は、該溶液
中の硫酸イオン濃度を測定することにより測定する。こ
れは、該溶液中の亜硫酸イオンが不安定で、硫酸イオン
に酸化されてしまうため、正確な亜硫酸イオン濃度を測
定することが困難であるためである。硫酸イオン濃度
は、1時間静置した後の溶液をろ過し、ろ液のpHを3
〜5に調整後、例えば、イオンクロマトグラフィ法によ
り測定する。
溶液における亜硫酸カルシウム粉末の溶解量は、該溶液
中の硫酸イオン濃度を測定することにより測定する。こ
れは、該溶液中の亜硫酸イオンが不安定で、硫酸イオン
に酸化されてしまうため、正確な亜硫酸イオン濃度を測
定することが困難であるためである。硫酸イオン濃度
は、1時間静置した後の溶液をろ過し、ろ液のpHを3
〜5に調整後、例えば、イオンクロマトグラフィ法によ
り測定する。
【0012】本発明において使用される亜硫酸カルシウ
ム粉末は、その平均粒径が、10〜40μmであることが好
ましい。平均粒径を前記範囲にすることにより、前記性
状(溶解量)の亜硫酸カルシウム粉末を得ることができ
る。平均粒径が、40μmを超えると前記溶解量を5mg/dm
3以上とすることが困難である。一方、平均粒径を10μ
m以下にするには、粉砕に手間がかかるうえ、平均粒径
を10μm未満にしたとしても前記溶解量を100mg/dm3以
上とすることは困難である。
ム粉末は、その平均粒径が、10〜40μmであることが好
ましい。平均粒径を前記範囲にすることにより、前記性
状(溶解量)の亜硫酸カルシウム粉末を得ることができ
る。平均粒径が、40μmを超えると前記溶解量を5mg/dm
3以上とすることが困難である。一方、平均粒径を10μ
m以下にするには、粉砕に手間がかかるうえ、平均粒径
を10μm未満にしたとしても前記溶解量を100mg/dm3以
上とすることは困難である。
【0013】本発明において、亜硫酸カルシウム粉末は
所定の溶解量を有するものであれば製法は限定するもの
ではなく、例えば、排煙脱硫法によって副生される亜硫
酸カルシウム等を粉砕する方法等が挙げられる。
所定の溶解量を有するものであれば製法は限定するもの
ではなく、例えば、排煙脱硫法によって副生される亜硫
酸カルシウム等を粉砕する方法等が挙げられる。
【0014】本発明のセメント系土質固化材用添加剤に
おいては、上記亜硫酸カルシウム粉末の他にさらに、亜
硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウムや硫酸第一鉄等を添加
することは差し支えない。
おいては、上記亜硫酸カルシウム粉末の他にさらに、亜
硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウムや硫酸第一鉄等を添加
することは差し支えない。
【0015】本発明のセメント系土質固化材用添加剤の
添加量は特に限定するものではなく、土質固化材に使用
されるセメント中のCr6+量、さらに改良する土壌中に
もCr6+が含まれている場合はCr6+の総量(セメント
中のCr6++土壌中のCr6+)に対して、50〜150倍程
度とすることが好ましい。なお、本発明におけるセメン
ト(土壌中にCr6+が含まれている場合は土壌も対象と
する)中のCr6+量は、測定対象のセメントを0.1N以上
の硫酸、塩酸又は硝酸水溶液に溶解し、その溶解液を中
和して沈殿をろ別し、得られたろ液中のCr6+量を測定
することにより測定される値である。具体的な測定方法
としては、特願平10-52384号公報に記載されている測定
方法が挙げられる。
添加量は特に限定するものではなく、土質固化材に使用
されるセメント中のCr6+量、さらに改良する土壌中に
もCr6+が含まれている場合はCr6+の総量(セメント
中のCr6++土壌中のCr6+)に対して、50〜150倍程
度とすることが好ましい。なお、本発明におけるセメン
ト(土壌中にCr6+が含まれている場合は土壌も対象と
する)中のCr6+量は、測定対象のセメントを0.1N以上
の硫酸、塩酸又は硝酸水溶液に溶解し、その溶解液を中
和して沈殿をろ別し、得られたろ液中のCr6+量を測定
することにより測定される値である。具体的な測定方法
としては、特願平10-52384号公報に記載されている測定
方法が挙げられる。
【0016】本発明のセメント系土質固化材用添加剤
は、予めセメント系土質固化材に添加・混合しておいて
も良いし、土壌の改良時にセメント系土質固化材と同時
に、あるいは別途に土壌に添加し混合しても良い。
は、予めセメント系土質固化材に添加・混合しておいて
も良いし、土壌の改良時にセメント系土質固化材と同時
に、あるいは別途に土壌に添加し混合しても良い。
【0017】以下、本発明を実施例により説明する。 1.使用材料 以下に示す材料を使用した。 1)亜硫酸カルシウム 20℃の水酸化カルシウム飽和水溶液に0.1%添加し懸
濁させて1時間静置した後の溶解量が15mg/dm3のもの
(関東化学製特級試薬を湿式(エタノール) 粉砕した
もの、平均粒径;25μm) 20℃の水酸化カルシウム飽和水溶液に0.1%添加し懸
濁させて1時間静置した後の溶解量が25mg/dm3のもの
(関東化学製特級試薬を湿式(エタノール) 粉砕した
もの、平均粒径;14μm) 20℃の水酸化カルシウム飽和水溶液に0.1%添加し懸
濁させて1時間静置した後の溶解量が2mg/dm3のもの
(関東化学製特級試薬を湿式(エタノール) 粉砕した
もの、平均粒径;65μm) なお、亜硫酸カルシウムの溶解量は、1時間静置した
後、該溶液をろ過し、ろ液のpHを1Nの塩酸により4程
度に調整後、イオンクロマトグラフィ法により硫酸イオ
ン濃度を測定し求めた。 2)亜硫酸ナトリウム;関東化学製製試薬特級 3)硫酸第一鉄;関東化学製試薬特級 4)土質固化材用試製セメント 表1に示すCr6+量となるように特級試薬(CaCO3,Si
O2,Al2O3,Fe2O3およびCr2O3)を配合して、電気炉で焼
成し、クリンカ(HM:2.15,SM:2.6,IM:1.7)を得た。そ
のクリンカにSO3が2重量%となるように特級CaSO4 2H2
Oを添加し粉砕して、試製セメント(ブレーン比表面積;
3300cm2/g程度)を製造した。試製セメント中のCr6+
の定量は、以下の手順で行った。 試製セメント1.0gを1N硫酸水溶液に懸濁させた後、ろ
過する。 ろ液に4%NaOH水溶液をPHが4付近になるまで添加
し、さらに0.25NのNH4OH水溶液を添加して約PH7に調
製した後、ろ過する。 得られたろ液を用いて、「JIS K 0102 工
場排水試験方法 52.1(ジフェニルカルバジド吸光
光度法)」に準じて、Cr6+量を算出した。その値を表
1に示す。 5)固化材用のその他の材料 無水石膏;旭硝子製(ブレーン比表面積;4500cm2/g)
濁させて1時間静置した後の溶解量が15mg/dm3のもの
(関東化学製特級試薬を湿式(エタノール) 粉砕した
もの、平均粒径;25μm) 20℃の水酸化カルシウム飽和水溶液に0.1%添加し懸
濁させて1時間静置した後の溶解量が25mg/dm3のもの
(関東化学製特級試薬を湿式(エタノール) 粉砕した
もの、平均粒径;14μm) 20℃の水酸化カルシウム飽和水溶液に0.1%添加し懸
濁させて1時間静置した後の溶解量が2mg/dm3のもの
(関東化学製特級試薬を湿式(エタノール) 粉砕した
もの、平均粒径;65μm) なお、亜硫酸カルシウムの溶解量は、1時間静置した
後、該溶液をろ過し、ろ液のpHを1Nの塩酸により4程
度に調整後、イオンクロマトグラフィ法により硫酸イオ
ン濃度を測定し求めた。 2)亜硫酸ナトリウム;関東化学製製試薬特級 3)硫酸第一鉄;関東化学製試薬特級 4)土質固化材用試製セメント 表1に示すCr6+量となるように特級試薬(CaCO3,Si
O2,Al2O3,Fe2O3およびCr2O3)を配合して、電気炉で焼
成し、クリンカ(HM:2.15,SM:2.6,IM:1.7)を得た。そ
のクリンカにSO3が2重量%となるように特級CaSO4 2H2
Oを添加し粉砕して、試製セメント(ブレーン比表面積;
3300cm2/g程度)を製造した。試製セメント中のCr6+
の定量は、以下の手順で行った。 試製セメント1.0gを1N硫酸水溶液に懸濁させた後、ろ
過する。 ろ液に4%NaOH水溶液をPHが4付近になるまで添加
し、さらに0.25NのNH4OH水溶液を添加して約PH7に調
製した後、ろ過する。 得られたろ液を用いて、「JIS K 0102 工
場排水試験方法 52.1(ジフェニルカルバジド吸光
光度法)」に準じて、Cr6+量を算出した。その値を表
1に示す。 5)固化材用のその他の材料 無水石膏;旭硝子製(ブレーン比表面積;4500cm2/g)
【0018】2.供試体の作成および評価 関東ローム土(含水率;82%)100重量部に対して、上記
材料を表1に示す量だけ添加し、ホバートミキサを用い
て3分間混合した。混合後、φ5×10cmの型枠に成形
し、20℃、Rh80%で湿空養生した。そして、材令7、28
日で脱型し、「環境庁告示46号法」に準じて各供試体の
Cr6+溶出量を測定した。その結果を表1に示す。
材料を表1に示す量だけ添加し、ホバートミキサを用い
て3分間混合した。混合後、φ5×10cmの型枠に成形
し、20℃、Rh80%で湿空養生した。そして、材令7、28
日で脱型し、「環境庁告示46号法」に準じて各供試体の
Cr6+溶出量を測定した。その結果を表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】
【発明の効果】以上説明した本発明のセメント系土質固
化材用添加剤によれば、水酸化カルシウム飽和水溶液に
おいて特定の溶解量を有する亜硫酸カルシウム粉末、あ
るいはそれを主体としたものを使用するので、Cr6+含
有量の多いセメントを土質固化材に使用した場合でも、
Cr6+による土壌の汚染を十分に防止することができ
る。
化材用添加剤によれば、水酸化カルシウム飽和水溶液に
おいて特定の溶解量を有する亜硫酸カルシウム粉末、あ
るいはそれを主体としたものを使用するので、Cr6+含
有量の多いセメントを土質固化材に使用した場合でも、
Cr6+による土壌の汚染を十分に防止することができ
る。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年5月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】本発明のセメント系土質固化材用添加剤の
添加量は特に限定するものではなく、土質固化材に使用
されるセメント中のCr6+量、さらに改良する土壌中に
もCr6+が含まれている場合はCr6+の総量(セメント
中のCr6++土壌中のCr6+)に対して、50〜150倍程
度とすることが好ましい。なお、本発明におけるセメン
ト(土壌中にCr6+が含まれている場合は土壌も対象と
する)中のCr6+量は、測定対象のセメントを0.1N以上
の硫酸、塩酸又は硝酸水溶液に溶解し、その溶解液を中
和して沈殿をろ別し、得られたろ液中のCr6+量を測定
することにより測定される値である。
添加量は特に限定するものではなく、土質固化材に使用
されるセメント中のCr6+量、さらに改良する土壌中に
もCr6+が含まれている場合はCr6+の総量(セメント
中のCr6++土壌中のCr6+)に対して、50〜150倍程
度とすることが好ましい。なお、本発明におけるセメン
ト(土壌中にCr6+が含まれている場合は土壌も対象と
する)中のCr6+量は、測定対象のセメントを0.1N以上
の硫酸、塩酸又は硝酸水溶液に溶解し、その溶解液を中
和して沈殿をろ別し、得られたろ液中のCr6+量を測定
することにより測定される値である。
Claims (2)
- 【請求項1】 亜硫酸カルシウム粉末からなる、あるい
は亜硫酸カルシウム粉末を主体としたセメント系土質固
化材用添加剤であって、該亜硫酸カルシウム粉末が、20
℃の水酸化カルシウム飽和水溶液に0.1%添加し懸濁さ
せて1時間静置した後の溶解量が、5〜100mg/dm3である
亜硫酸カルシウム粉末であることを特徴とするセメント
系土質固化材用添加剤。 - 【請求項2】 亜硫酸カルシウム粉末の平均粒径が、10
〜40μmであることを特徴とする請求項1記載のセメン
ト系土質固化材用添加剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10122749A JPH11302644A (ja) | 1998-04-17 | 1998-04-17 | セメント系土質固化材用添加剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10122749A JPH11302644A (ja) | 1998-04-17 | 1998-04-17 | セメント系土質固化材用添加剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11302644A true JPH11302644A (ja) | 1999-11-02 |
Family
ID=14843657
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10122749A Pending JPH11302644A (ja) | 1998-04-17 | 1998-04-17 | セメント系土質固化材用添加剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11302644A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007014881A (ja) * | 2005-07-07 | 2007-01-25 | Kajima Corp | コンクリート塊の再資源化法 |
JP2007246306A (ja) * | 2006-03-14 | 2007-09-27 | Ube Ind Ltd | 還元性せっこう組成物、その製造方法およびセメント系固化材と固化処理方法 |
JP2008049330A (ja) * | 2006-07-24 | 2008-03-06 | Taiheiyo Cement Corp | 焼成物の製造方法 |
CN114460028A (zh) * | 2020-11-09 | 2022-05-10 | 上海梅山钢铁股份有限公司 | 一种烧结脱硫脱硝灰中硫酸钙含量的检测方法 |
-
1998
- 1998-04-17 JP JP10122749A patent/JPH11302644A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007014881A (ja) * | 2005-07-07 | 2007-01-25 | Kajima Corp | コンクリート塊の再資源化法 |
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