JP2003245633A - ジチオカルバミン酸金属塩と無機酸塩の組み合せからなる焼却炉飛灰や主灰の重金属固定剤 - Google Patents
ジチオカルバミン酸金属塩と無機酸塩の組み合せからなる焼却炉飛灰や主灰の重金属固定剤Info
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- JP2003245633A JP2003245633A JP2002311878A JP2002311878A JP2003245633A JP 2003245633 A JP2003245633 A JP 2003245633A JP 2002311878 A JP2002311878 A JP 2002311878A JP 2002311878 A JP2002311878 A JP 2002311878A JP 2003245633 A JP2003245633 A JP 2003245633A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ゴミ焼却炉で発生する飛灰及び主灰中の重金
属等の有害物質が廃棄物最終処分場の埋立地等で降雨に
よって溶出することなく、少量で、かつ強固に固定化す
ることができるジチオカルバミン酸金属塩と無機酸の鉄
塩、亜鉛塩またはアルミニウム塩の組み合せからなる飛
灰や主灰の新規な重金属固定剤を斯界に提供することで
ある。 【構成】 ジチオカルバミン酸金属塩と無機酸の鉄塩、
亜鉛塩またはアルミニウム塩の組み合せ系は、従来から
使用されてきた代表的なキレート剤、N,N−ジエチル
ジチオカルバミン酸カリウム塩等と比して、添加量が少
量で飛灰や主灰の重金属等の固定化能力が高く、特に有
害物質含量の多い溶融飛灰中の重金属を強固に固定化す
ることができることからゴミ焼却炉業界で有用なものと
考えられる。
属等の有害物質が廃棄物最終処分場の埋立地等で降雨に
よって溶出することなく、少量で、かつ強固に固定化す
ることができるジチオカルバミン酸金属塩と無機酸の鉄
塩、亜鉛塩またはアルミニウム塩の組み合せからなる飛
灰や主灰の新規な重金属固定剤を斯界に提供することで
ある。 【構成】 ジチオカルバミン酸金属塩と無機酸の鉄塩、
亜鉛塩またはアルミニウム塩の組み合せ系は、従来から
使用されてきた代表的なキレート剤、N,N−ジエチル
ジチオカルバミン酸カリウム塩等と比して、添加量が少
量で飛灰や主灰の重金属等の固定化能力が高く、特に有
害物質含量の多い溶融飛灰中の重金属を強固に固定化す
ることができることからゴミ焼却炉業界で有用なものと
考えられる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】ゴミ焼却炉で発生する飛灰や主灰
中の重金属等の有害物質が廃棄物最終処分場の埋立地等
で降雨によって溶出することなく、少量で、かつ強固に
固定化することができるジチオカルバミン酸金属塩と無
機酸の鉄塩、亜鉛塩またはアルミニウム塩の組み合せか
らなる飛灰や主灰の重金属固定剤に関する。
中の重金属等の有害物質が廃棄物最終処分場の埋立地等
で降雨によって溶出することなく、少量で、かつ強固に
固定化することができるジチオカルバミン酸金属塩と無
機酸の鉄塩、亜鉛塩またはアルミニウム塩の組み合せか
らなる飛灰や主灰の重金属固定剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ゴミ焼却炉から発生する飛灰や主灰は、
廃棄物の処理及び清掃に関する法律で特別管理一般廃棄
物に指定され、水銀、カドミウム、鉛、クロム、砒素、
セレン等の有害な重金属を含んでいる。このため、厚生
省告示に基づき処理が義務づけられたセメント固化法、
酸抽出法、キレート固化法及び溶融固化法の4種の内か
ら選択された処理が施され、最終処分される。これら4
種の処理法の内で特に容易で、かつ安価なキレート固化
法が多数採用され、従来からキレート剤として一般的に
ジチオカルバミン酸アルカリ塩が使用されている(例、
特開平8−332475号、特開平8−224560
号、特開昭57−107298号、特開昭49−999
78号)。
廃棄物の処理及び清掃に関する法律で特別管理一般廃棄
物に指定され、水銀、カドミウム、鉛、クロム、砒素、
セレン等の有害な重金属を含んでいる。このため、厚生
省告示に基づき処理が義務づけられたセメント固化法、
酸抽出法、キレート固化法及び溶融固化法の4種の内か
ら選択された処理が施され、最終処分される。これら4
種の処理法の内で特に容易で、かつ安価なキレート固化
法が多数採用され、従来からキレート剤として一般的に
ジチオカルバミン酸アルカリ塩が使用されている(例、
特開平8−332475号、特開平8−224560
号、特開昭57−107298号、特開昭49−999
78号)。
【0003】最近、ダイオキシン問題や飛灰及び主灰の
減量化又はリサイクル化を目的としたゴミ焼却炉の改
良、開発が行われている。それらの改良に伴い高炉方式
やガス化溶融炉などから発生する飛灰は有害な重金属の
含有量が従来に比して増加しており、特に溶融飛灰は結
果として重金属が濃縮された二次飛灰を発生し、キレー
ト剤すなわちジチオカルバミン酸アルカリ塩の添加量を
大幅に増加して処理しても、有害な重金属を固定化でき
ない事例が多くなっている。
減量化又はリサイクル化を目的としたゴミ焼却炉の改
良、開発が行われている。それらの改良に伴い高炉方式
やガス化溶融炉などから発生する飛灰は有害な重金属の
含有量が従来に比して増加しており、特に溶融飛灰は結
果として重金属が濃縮された二次飛灰を発生し、キレー
ト剤すなわちジチオカルバミン酸アルカリ塩の添加量を
大幅に増加して処理しても、有害な重金属を固定化でき
ない事例が多くなっている。
【0004】従って、ゴミ焼却炉関係業界から添加量が
少量で、飛灰及び主灰中に含まれている重金属等に対す
る固定化能力が高い新規な重金属固定剤の開発が強く要
望されている。
少量で、飛灰及び主灰中に含まれている重金属等に対す
る固定化能力が高い新規な重金属固定剤の開発が強く要
望されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ゴミ焼却炉で発生する
飛灰及び主灰中の重金属等の有害物質が廃棄物最終処分
場の埋立地等で降雨によって溶出することなく、少量
で、かつ強固に固定化することができるジチオカルバミ
ン酸金属塩と無機酸の鉄塩、亜鉛塩またはアルミニウム
塩の組み合せからなる飛灰や主灰の新規な重金属固定剤
を斯界に提供することである。
飛灰及び主灰中の重金属等の有害物質が廃棄物最終処分
場の埋立地等で降雨によって溶出することなく、少量
で、かつ強固に固定化することができるジチオカルバミ
ン酸金属塩と無機酸の鉄塩、亜鉛塩またはアルミニウム
塩の組み合せからなる飛灰や主灰の新規な重金属固定剤
を斯界に提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の問
題点に鑑み鋭意検討した結果、
題点に鑑み鋭意検討した結果、
【化4】
式[IV]中のR1、R2がそれぞれ同一種又は異種の
炭素数1〜8のアルキル基、ベンジル基又はシクロヘキ
シル基,R1がエチル基の時、R2がフェニル基,R1
−R2が環状で構成されるペンタメチレン基、オキシジ
エチレン基、イミノジエチレン基、テトラメチレン基、
Xが整数1又は2、YがNa、K、Li及びCaで表さ
れるジチオカルバミン酸金属塩の1種又は2種以上と無
機酸の鉄塩、亜鉛塩またはアルミニウム塩の1種又は2
種以上の組み合せ系、及び
炭素数1〜8のアルキル基、ベンジル基又はシクロヘキ
シル基,R1がエチル基の時、R2がフェニル基,R1
−R2が環状で構成されるペンタメチレン基、オキシジ
エチレン基、イミノジエチレン基、テトラメチレン基、
Xが整数1又は2、YがNa、K、Li及びCaで表さ
れるジチオカルバミン酸金属塩の1種又は2種以上と無
機酸の鉄塩、亜鉛塩またはアルミニウム塩の1種又は2
種以上の組み合せ系、及び
【化5】
式[V]中のRがジアミノエチレン基、ジアミノプロピ
レン基、ジアミノテトラメチレン基、ジアミノペンタメ
チレン基、ジアミノヘキサメチレン基、ピペラジニル
基、Xが整数1又は2、YがNa、K、Li及びCaで
表されるジチオカルボン酸金属塩の1種又は2種以上と
無機酸の鉄塩、亜鉛塩またはアルミニウム塩の1種又は
2種以上の組み合せ系、更に
レン基、ジアミノテトラメチレン基、ジアミノペンタメ
チレン基、ジアミノヘキサメチレン基、ピペラジニル
基、Xが整数1又は2、YがNa、K、Li及びCaで
表されるジチオカルボン酸金属塩の1種又は2種以上と
無機酸の鉄塩、亜鉛塩またはアルミニウム塩の1種又は
2種以上の組み合せ系、更に
【化6】
式[VI]中のn=3のテトラエチレンペンタミンやn
≧4のポリエチレンイミン、Xが整数1又は2、YがN
a、K、Li及びCaで表されるジチオカルボン酸金属
塩の1種又は2種以上と無機酸の鉄塩、亜鉛塩またはア
ルミニウム塩の1種又は2種以上の組み合せ系は、従来
使用されてきた代表的なキレート剤である、N,N−ジ
エチルジチオカルバミン酸カリウム塩、ピペラジン−
N,N’−ビスジチオカルボン酸カリウム塩、N1,N
2,N3,N5−テトラ(ジチオカルボキシ)テトラエ
チレンペンタミンの4ナトリウム塩及びポリ(ジチオカ
ルボキシ)ポリエチレンイミンのナトリウム塩に比し
て、添加量が少量で飛灰や主灰の重金属等の固定化能力
が高く、特に有害物質含量の多い溶融飛灰中の重金属等
を強固に固定化することができることを見出し、本発明
を完成させるに至った。
≧4のポリエチレンイミン、Xが整数1又は2、YがN
a、K、Li及びCaで表されるジチオカルボン酸金属
塩の1種又は2種以上と無機酸の鉄塩、亜鉛塩またはア
ルミニウム塩の1種又は2種以上の組み合せ系は、従来
使用されてきた代表的なキレート剤である、N,N−ジ
エチルジチオカルバミン酸カリウム塩、ピペラジン−
N,N’−ビスジチオカルボン酸カリウム塩、N1,N
2,N3,N5−テトラ(ジチオカルボキシ)テトラエ
チレンペンタミンの4ナトリウム塩及びポリ(ジチオカ
ルボキシ)ポリエチレンイミンのナトリウム塩に比し
て、添加量が少量で飛灰や主灰の重金属等の固定化能力
が高く、特に有害物質含量の多い溶融飛灰中の重金属等
を強固に固定化することができることを見出し、本発明
を完成させるに至った。
【0007】本発明に係わる主たるジチオカルバミン酸
金属塩はN,N−ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウ
ム、N,N−ジメチルジチオカルバミン酸カリウム、
N,N−ジメチルジチオカルバミン酸リチウム、N,N
−ジメチルジチオカルバミン酸カルシウム、N,N−ジ
エチルジチオカルバミン酸ナトリウム、N,N−ジエチ
ルジチオカルバミン酸リチウム、N,N−ジエチルジチ
オカルバミン酸カルシウム、N,N−ジブチルジチオカ
ルバミン酸ナトリウム、N,N−ジブチルジチオカルバ
ミン酸カリウム、N−ペンタメチレンジチオカルバミン
酸ナトリウム、N−ペンタメチレンジチオカルバミン酸
カリウム、N−エチル−N−フェニルジチオカルバミン
酸ナトリウム、N−エチル−N−フェニルジチオカルバ
ミン酸カリウム、N,N−ジベンジルジチオカルバミン
酸ナトリウム、N,N−ジベンジルジチオカルバミン酸
カリウム、エチレンビスジチオカルバミン酸2ナトリウ
ム塩、エチレンビスジチオカルバミン酸2カリウム塩、
エチレンビスジチオカルバミン酸カルシウム塩、ピペラ
ジン−N,N’−ビスジチオカルボン酸ナトリウム塩、
ピペラジン−N,N’−ビスジチオカルボン酸カリウム
塩、ピペラジン−N,N’−ビスジチオカルボン酸カル
シウム塩、N1,N2,N3,N5−テトラ(ジチオカ
ルボキシ)テトラエチレンペンタミンの4ナトリウム
塩、N1,N2,N3,N5−テトラ(ジチオカルボキ
シ)テトラエチレンペンタミンの4カリウム塩、N1,
N2,N3,N5−テトラ(ジチオカルボキシ)テトラ
エチレンペンタミンの2カルシウム塩、ポリ(ジチオカ
ルボキシ)ポリエチレンイミンのナトリウム塩及びN,
N−ジエチルジチオカルバミン酸カリウム等が挙げら
れ、これらの化合物は現在工業的に製造されている化合
物である。その他のジチオカルバミン酸金属塩は公知の
製造法で合成可能な化合物である。
金属塩はN,N−ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウ
ム、N,N−ジメチルジチオカルバミン酸カリウム、
N,N−ジメチルジチオカルバミン酸リチウム、N,N
−ジメチルジチオカルバミン酸カルシウム、N,N−ジ
エチルジチオカルバミン酸ナトリウム、N,N−ジエチ
ルジチオカルバミン酸リチウム、N,N−ジエチルジチ
オカルバミン酸カルシウム、N,N−ジブチルジチオカ
ルバミン酸ナトリウム、N,N−ジブチルジチオカルバ
ミン酸カリウム、N−ペンタメチレンジチオカルバミン
酸ナトリウム、N−ペンタメチレンジチオカルバミン酸
カリウム、N−エチル−N−フェニルジチオカルバミン
酸ナトリウム、N−エチル−N−フェニルジチオカルバ
ミン酸カリウム、N,N−ジベンジルジチオカルバミン
酸ナトリウム、N,N−ジベンジルジチオカルバミン酸
カリウム、エチレンビスジチオカルバミン酸2ナトリウ
ム塩、エチレンビスジチオカルバミン酸2カリウム塩、
エチレンビスジチオカルバミン酸カルシウム塩、ピペラ
ジン−N,N’−ビスジチオカルボン酸ナトリウム塩、
ピペラジン−N,N’−ビスジチオカルボン酸カリウム
塩、ピペラジン−N,N’−ビスジチオカルボン酸カル
シウム塩、N1,N2,N3,N5−テトラ(ジチオカ
ルボキシ)テトラエチレンペンタミンの4ナトリウム
塩、N1,N2,N3,N5−テトラ(ジチオカルボキ
シ)テトラエチレンペンタミンの4カリウム塩、N1,
N2,N3,N5−テトラ(ジチオカルボキシ)テトラ
エチレンペンタミンの2カルシウム塩、ポリ(ジチオカ
ルボキシ)ポリエチレンイミンのナトリウム塩及びN,
N−ジエチルジチオカルバミン酸カリウム等が挙げら
れ、これらの化合物は現在工業的に製造されている化合
物である。その他のジチオカルバミン酸金属塩は公知の
製造法で合成可能な化合物である。
【0008】本発明に係わる無機酸の鉄塩、亜鉛塩また
はアルミニウム塩としては、硫酸第1鉄、硫酸第2鉄、
ポリ硫酸第2鉄、硫酸亜鉛、塩化第1鉄、塩化第2鉄、
塩化亜鉛及びポリ塩化アルミニウム等が挙げられ、これ
らは粉末や液状(水溶液)の市販品が使用できる。本発
明の目的が達成されるいかなる無機酸の鉄塩、亜鉛塩ま
たはアルミニウム塩も本発明の特許請求の範囲に包含さ
れるものとする。
はアルミニウム塩としては、硫酸第1鉄、硫酸第2鉄、
ポリ硫酸第2鉄、硫酸亜鉛、塩化第1鉄、塩化第2鉄、
塩化亜鉛及びポリ塩化アルミニウム等が挙げられ、これ
らは粉末や液状(水溶液)の市販品が使用できる。本発
明の目的が達成されるいかなる無機酸の鉄塩、亜鉛塩ま
たはアルミニウム塩も本発明の特許請求の範囲に包含さ
れるものとする。
【0009】本発明に係わるジチオカルバミン酸金属塩
及び無機酸の鉄塩、亜鉛塩またはアルミニウム塩の各々
の添加量は、飛灰や主灰に対して0.005〜40重量
%であるが、好ましくは0.1〜20重量%である。本
発明に係わるジチオカルバミン酸金属塩と無機酸の鉄
塩、亜鉛塩またはアルミニウム塩を添加してゴミ焼却炉
から発生する飛灰や主灰を処理する方法は、飛灰や主灰
に所定量の水とジチオカルバミン酸金属塩及び無機酸の
鉄塩、亜鉛塩またはアルミニウム塩を添加して混合する
方法が挙げられるが、本発明の目的が達成される飛灰や
主灰とのいかなる混合方法も本発明の特許請求の範囲に
包含されるものとする。以下、本発明の効果を実施例に
示すが、本特許請求の範囲は実施例の態様に限定される
ものではない。
及び無機酸の鉄塩、亜鉛塩またはアルミニウム塩の各々
の添加量は、飛灰や主灰に対して0.005〜40重量
%であるが、好ましくは0.1〜20重量%である。本
発明に係わるジチオカルバミン酸金属塩と無機酸の鉄
塩、亜鉛塩またはアルミニウム塩を添加してゴミ焼却炉
から発生する飛灰や主灰を処理する方法は、飛灰や主灰
に所定量の水とジチオカルバミン酸金属塩及び無機酸の
鉄塩、亜鉛塩またはアルミニウム塩を添加して混合する
方法が挙げられるが、本発明の目的が達成される飛灰や
主灰とのいかなる混合方法も本発明の特許請求の範囲に
包含されるものとする。以下、本発明の効果を実施例に
示すが、本特許請求の範囲は実施例の態様に限定される
ものではない。
【0010】
【実施例】1.薬剤の性能評価方法
薬剤処理を施した焼却飛灰(処理飛灰)から溶出する有
害金属の代表的な金属として鉛を選択し、その溶出鉛濃
度を測定して、鉛の溶出抑制効果を比較することで実施
した。 2.供試飛灰 本実施例で使用した供試飛灰の性状を表−1に示す。た
だし、アルカリ金属の代表例としてCa含量(%)、有
害金属の代表例としてPb含量(mg/Kg)、溶出P
b量(mg/L)を示す。
害金属の代表的な金属として鉛を選択し、その溶出鉛濃
度を測定して、鉛の溶出抑制効果を比較することで実施
した。 2.供試飛灰 本実施例で使用した供試飛灰の性状を表−1に示す。た
だし、アルカリ金属の代表例としてCa含量(%)、有
害金属の代表例としてPb含量(mg/Kg)、溶出P
b量(mg/L)を示す。
【0011】
【表1】
3.供試薬剤
本実施例での評価の対象となる供試薬剤の性状を表−2
に示す。
に示す。
【0012】
【表2】
【0013】4.薬剤処理方法
供試飛灰に所定量の水と供試薬剤を添加し、十分に混練
り後、所定時間室温(25℃)にて放置した。その後、
超音波抽出にて溶出液を調製し、原子吸光装置を用いて
溶出鉛濃度を測定した。 5.結果
り後、所定時間室温(25℃)にて放置した。その後、
超音波抽出にて溶出液を調製し、原子吸光装置を用いて
溶出鉛濃度を測定した。 5.結果
【0014】
【表3】
【0015】
【表4】
【0016】
【表5】
【0017】
【表6】
【0018】
【表7】
【0019】
【表8】
【0020】
【表9】
【0021】
【表10】
【0022】
【表11】
【0023】
【表12】
【0024】
【表13】
【0025】
【表14】
【0026】
【表15】
【0027】
【表16】
【0028】
【表17】
【0029】
【表18】
【0030】上記の表−3の実施例1〜表−18の実施
例16では、従来から使用されているキレート剤のノク
セラ−S−35、ノクセラ−TP及び代表的なキレート
剤であるPDC、アッシュナイトS−803、NA−5
44、NEWエポルバ800の単独使用と比較して、本
発明に係わるジチオカルバミン酸金属塩と無機酸の鉄
塩、亜鉛塩またはアルミニウム塩の組み合せは供試飛灰
との混合温度:25℃で極少量の0.2〜1%添加率に
て溶出鉛濃度0.1mg/L以下を示し、鉛固定化能力
の高いことが明白である。
例16では、従来から使用されているキレート剤のノク
セラ−S−35、ノクセラ−TP及び代表的なキレート
剤であるPDC、アッシュナイトS−803、NA−5
44、NEWエポルバ800の単独使用と比較して、本
発明に係わるジチオカルバミン酸金属塩と無機酸の鉄
塩、亜鉛塩またはアルミニウム塩の組み合せは供試飛灰
との混合温度:25℃で極少量の0.2〜1%添加率に
て溶出鉛濃度0.1mg/L以下を示し、鉛固定化能力
の高いことが明白である。
【0031】
【発明の効果】以上の結果から本発明に係わるジチオカ
ルバミン酸金属塩と無機酸の鉄塩、亜鉛塩またはアルミ
ニウム塩の組み合せからなる飛灰や主灰の新規な重金属
固定剤は、ゴミ焼却炉から発生する飛灰や主灰への添加
量が少量で、しかも強固に重金属を固定化することがで
きる効果を有することからゴミ焼却炉業界で有用なもの
と考えられる。
ルバミン酸金属塩と無機酸の鉄塩、亜鉛塩またはアルミ
ニウム塩の組み合せからなる飛灰や主灰の新規な重金属
固定剤は、ゴミ焼却炉から発生する飛灰や主灰への添加
量が少量で、しかも強固に重金属を固定化することがで
きる効果を有することからゴミ焼却炉業界で有用なもの
と考えられる。
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フロントページの続き
Fターム(参考) 3K061 NA02 NA08 NA18
4D004 AA36 AA37 AB03 CA15 CB34
CC06 CC15
Claims (3)
- 【請求項1】 【化1】 式[1]中のR1、R2がそれぞれ同一種又は異種の炭
素数1〜8のアルキル基、ベンジル基又はシクロヘキシ
ル基,R1がエチル基の時、R2がフェニル基,R1−
R2が環状で構成されるペンタメチレン基、オキシジエ
チレン基、イミノジエチレン基、テトラメチレン基、X
が整数1又は2、YがNa、K、Li及びCaで表され
るジチオカルバミン酸金属塩の1種又は2種以上と無機
酸の鉄塩、亜鉛塩またはアルミニウム塩の1種又は2種
以上の組み合せからなることを特徴とするゴミ焼却炉か
ら発生する飛灰や主灰の重金属固定剤。 - 【請求項2】 【化2】 式[II]中のRがジアミノエチレン基、ジアミノプロ
ピレン基、ジアミノテトラメチレン基、ジアミノペンタ
メチレン基、ジアミノヘキサメチレン基、ピペラジニル
基、Xが整数1又は2、YがNa、K、Li及びCaで
表されるジチオカルボン酸金属塩の1種又は2種以上と
無機酸の鉄塩、亜鉛塩またはアルミニウム塩の1種又は
2種以上の組み合せからなることを特徴とするゴミ焼却
炉から発生する飛灰や主灰の重金属固定剤。 - 【請求項3】 【化3】 式[III]中のn=3のテトラエチレンペンタミンや
n≧4のポリエチレンイミン、Xが整数1又は2、Yが
Na、K、Li及びCaで表されるジチオカルボン酸金
属塩の1種又は2種以上と無機酸の鉄塩、亜鉛塩または
アルミニウム塩の1種又は2種以上の組み合せからなる
ことを特徴とするゴミ焼却炉から発生する飛灰や主灰の
重金属固定剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002311878A JP2003245633A (ja) | 2001-12-18 | 2002-09-20 | ジチオカルバミン酸金属塩と無機酸塩の組み合せからなる焼却炉飛灰や主灰の重金属固定剤 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001402765 | 2001-12-18 | ||
JP2001-402765 | 2001-12-18 | ||
JP2002311878A JP2003245633A (ja) | 2001-12-18 | 2002-09-20 | ジチオカルバミン酸金属塩と無機酸塩の組み合せからなる焼却炉飛灰や主灰の重金属固定剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003245633A true JP2003245633A (ja) | 2003-09-02 |
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ID=28677503
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---|---|---|---|
JP2002311878A Pending JP2003245633A (ja) | 2001-12-18 | 2002-09-20 | ジチオカルバミン酸金属塩と無機酸塩の組み合せからなる焼却炉飛灰や主灰の重金属固定剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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Cited By (4)
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---|---|---|---|---|
JP2005052688A (ja) * | 2003-08-01 | 2005-03-03 | Kurita Water Ind Ltd | 重金属固定化剤および重金属固定化剤の安定性改良方法 |
JP2009249399A (ja) * | 2008-04-01 | 2009-10-29 | Tosoh Corp | 重金属処理剤および重金属汚染物質の処理方法 |
JP2020044513A (ja) * | 2018-09-20 | 2020-03-26 | ミヨシ油脂株式会社 | 水銀を含むカーボン含有飛灰の処理方法 |
CN114534158A (zh) * | 2020-11-25 | 2022-05-27 | 天津壹鸣环境科技股份有限公司 | 一种具有垃圾焚烧飞灰重金属稳定性的复合稳定剂 |
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2002
- 2002-09-20 JP JP2002311878A patent/JP2003245633A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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