JP2001038321A - 重金属含有廃棄物の固形化方法及び固形物 - Google Patents

重金属含有廃棄物の固形化方法及び固形物

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JP2001038321A JP11214937A JP21493799A JP2001038321A JP 2001038321 A JP2001038321 A JP 2001038321A JP 11214937 A JP11214937 A JP 11214937A JP 21493799 A JP21493799 A JP 21493799A JP 2001038321 A JP2001038321 A JP 2001038321A
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Yoshihiro Taki
義宏 滝
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重金属を含有する廃棄物の焼却等で生成す
る、飛灰等の重金属含有廃棄物の固形化方法、及びこれ
によって得られる固形物を提供する。 【解決手段】 有害物質を含有する重金属含有廃棄物に
固形化剤を添加し、混練、成型または造粒した後、固形
化剤で被覆して固形化することにより、外層が固形化剤
で被覆されている固形物を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、重金属を含有する
廃棄物の焼却等で生成する重金属含有廃棄物の固形化方
法及びこれによって得られる固形物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ごみ焼却炉や産業廃棄物の焼却炉
から発生する重金属などの有害物質を含有する飛灰等の
重金属含有廃棄物の処分には、固化成型を主たる目的と
してセメント処理が行われ、固化成型された固形物は、
埋め立て処理されたり、舗装材として利用されてきた。
しかしながら、廃棄物からの重金属の溶出を抑制すると
いった観点からは問題が多く、地下水や酸性雨に浸され
て、亜鉛、クロム、鉛等の重金属やポリ塩化ビフェニル
(PCB)、ダイオキシン等の塩素含有有機化合物とい
った有害物質が溶出し、土壌や地下水を汚染する恐れが
あった。また、近年、有害物質の溶出基準は厳しくなっ
てきており、特に、最も安定化処理が難しいとされる鉛
の溶出量を基準値以下にすることが困難になってきた。
高分子キレート剤や無機薬剤等の固形化剤を使用して有
害物質が処理されるようになったが、これらの処理で得
られた固形物においても、有害物質の処理過程において
上記キレート剤または無機薬剤と有害物質とが均一に混
合されて成型されているため、その表面には微量ながら
有害物質が存在し、溶出するという問題があり、また高
価な薬剤を使うため、多大な処理費用がかかるという問
題点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明においては、重
金属含有廃棄物からの重金属の溶出を抑制し、かつ安価
に処理することのできる重金属含有廃棄物の固形化方
法、及びこれによって固形化された固形物を提供するこ
とを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の要旨は、
重金属含有廃棄物に固形化剤を添加し、混練、成型また
は造粒し、得られた固形物の外層を固形化剤で被覆する
ことを特徴とする固形化方法、に存し、該固形化方法に
よって重金属含有廃棄物を固形化した固形物の外層を固
形化剤で被覆したことを特徴とする固形物である。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に適用される重金属含有廃棄物とは、クロム,
銅,カドミウム,水銀,鉛等の重金属を含有した、焼却
炉から発生する焼却灰,焼却炉の集塵機で捕集される飛
灰,汚泥,スラグ,石炭灰,及びスラッジ等の廃棄物を
いい、飛灰に対して特に好ましく適用される。水分を含
んでいる場合には、処理する前に乾燥させた方が好まし
い。
【0006】本発明の固形化方法においては、焼却炉の
飛灰などの重金属を含有する廃棄物にセメント等の固形
化剤を添加し、必要に応じて水等の混練剤および/また
は添加剤を添加し、ミキサー等で混練後、転動成型、押
し出し成型または圧縮成型等の成型方法で成型または造
粒し、乾燥処理を施して固形化した後、その外層を転動
成型や流動成型等の成型方法を用いて固形化剤で被覆
後、乾燥、固化する。重金属含有廃棄物に添加して固形
化に用いる固形化剤としては、ポルトランドセメント
(普通、早強、超早強等の各種ポルトランドセメン
ト)、高炉セメント、フライアッシュセメント、シリカ
セメント、石灰スラグセメント、高硫酸塩スラグセメン
ト、膨張セメント、アルミナセメント等の各種セメン
ト、無機系固定化剤、硫黄含有固定化剤、有機系液体キ
レート含有固形化剤等の、セメント固化法や薬物混練法
で通常用いられる固形化剤が使用できる。経済的な観点
からは安価に入手できるセメントを用いるのが好まし
い。
【0007】固形化に用いられる固形化剤と被覆用に用
いられる固形化剤とは、同一であってもよいし、用途に
応じて複数の固形化剤を組み合わせて用いてもよい。ま
た、被覆した固形物の割れ等を防ぐため、接着剤等の添
加剤を添加してもよい。固形化後の被覆に用いられる固
形化剤としては、重金属を含まずに固形化させることの
できる固形化剤であればよく、ポルトランドセメント
(普通、早強、超早強等の各種ポルトランドセメン
ト)、高炉セメント、フライアッシュセメント、シリカ
セメント、石灰スラグセメント、高硫酸塩スラグセメン
ト、膨張セメント、アルミナセメント等の各種セメント
が好ましく使用される。微粉状廃棄物に添加する固形化
剤の割合は、固形化剤の種類によって異なるが、セメン
トであれば通常10〜30重量%が好ましい。
【0008】本発明の固形物は、固形化剤で固形化され
た固形物の外層が固形化剤で被覆されている。この固形
化剤により形成された被覆層の厚さは、重金属が溶出し
ない程度の厚さで形成すればよく、固形物の使用環境に
よっても異なるが、通常0.2〜1mm、好ましくは
0.3〜0.4mmである。0.2mm未満では有害物
質の溶出を抑制する効果が不十分なものとなり、1mm
を越えると使用する固形化剤の量が多いため経済的でな
い。また、固形物の形状は特に限定されず、球形、円筒
形、塊状等の通常の成型・造粒方法で製造される形状で
よいが、被覆を均一に行いやすいという観点からは球形
の粒状体が好ましい。本発明の固形物の粒径は特に限定
されないが、環境庁告示第13号「産業廃棄物に含まれ
る金属等の検定方法」に規定される溶出試験を行う際に
粉砕せずに溶出試験を行えるという観点からは、5mm
以下の粒径が好ましく、0.5〜5mmの粒径が更に好
ましい。
【0009】
【実施例】次に、本発明方法の具体的態様を実施例を用
いて説明するが、本発明は、その要旨を越えない限り、
以下の実施例によって限定されるものではない。溶出試
験は環境庁告示第13号による方法により溶出処理を行
い、JIS K0102−1993に準じて溶出液の濃
度分析を行った。
【0010】実施例1 廃家電製品廃プラスチックを焼却した焼却炉で生成した
飛灰を採取した。この飛灰の元素分析を行った。元素分
析によって検出された元素は、カリウム(1.8重量
%)、ナトリウム(1.9重量%)、カルシウム(33
重量%)、亜鉛(0.21重量%)、マグネシウム
(0.24重量%)、硫黄(0.97重量%)、鉄
(0.061重量%)、鉛(0.065重量%)、アル
ミニウム(0.067重量%)、錫(0.059重量
%)、銅(0.012重量%)、ケイ素(0.17重量
%)、リン(0.016重量%)であった。この飛灰に
対して鉛の溶出試験を行ったところ、溶出液中の鉛の濃
度は2.4mg/リットル、溶出液のpHは12.2で
あった。この飛灰30gに対し、ポルトランドセメント
を20重量%の割合で添加して5分間乳鉢中で混合した
後、水を飛灰に対して30重量%の割合で加え、10分
間混練し、直径3mmの球状に成形した後、ポルトラン
ドセメントで表面を被覆して直径4mmの球状に成型
後、3日間放置して乾燥して固形物を調製した。この固
形物に対して鉛の溶出試験を行い、併せて溶出液のpH
を測定した。溶出液中の鉛の濃度は検出限界(0.01
mg/リットル)以下であり、溶出液のpHは12.1
であった。
【0011】比較例1 実施例1で使用したものと同じ飛灰30gに対し、ポル
トランドセメントを20重量%の割合で添加して5分間
乳鉢中で混合した後、水を飛灰に対して30wt%の割
合で加え、10分間混練し、直径4mmの球状に成形
後、3日間放置して乾燥して固形物を調製した。この固
形物に対して鉛の溶出試験を行い、併せて溶出液のpH
を測定した。溶出液中の鉛の濃度は0.20mg/リッ
トル、溶出液のpHは12.4であった。
【0012】
【発明の効果】本発明の固形物化方法によれば、重金属
類の溶出が抑制された固形物を安価に処理することがで
き、該固形化方法によって得られる固形物は、重金属類
の溶出が抑制されているため、安全に埋め立て処理され
たり、舗装材として再利用することができる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重金属含有廃棄物に固形化剤を添加し、
    混練、成型または造粒し、得られた固形物の外層を固形
    化剤で被覆することを特徴とする重金属含有廃棄物の固
    形化方法。
  2. 【請求項2】 重金属含有廃棄物が焼却炉から排出され
    る飛灰である請求項1に記載の重金属含有廃棄物の固形
    化方法。
  3. 【請求項3】 重金属含有廃棄物に添加する固形化剤及
    び外層の被覆に用いる固形化剤がセメントである請求項
    1に記載の重金属含有廃棄物の固形化方法。
  4. 【請求項4】 重金属含有廃棄物を固形化した固形物の
    外層を固形化剤で被覆したことを特徴とする重金属含有
    廃棄物の固形物。
  5. 【請求項5】 固形物が粒径が5mm以下の粒状体であ
    る請求項4に記載の重金属含有廃棄物の固形物。
  6. 【請求項6】 重金属含有廃棄物が焼却炉から排出され
    る飛灰である請求項4または5に記載の重金属含有廃棄
    物の固形物。
  7. 【請求項7】 重金属含有廃棄物に添加する固形化剤及
    び外層の被覆に用いる固形化剤がセメントである請求項
    4〜6のいずれか1項に記載の重金属含有廃棄物の固形
    物。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007119341A (ja) * 2005-09-30 2007-05-17 Ube Ind Ltd 石炭灰造粒砂および石炭灰造粒砂の製造方法
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JP7014684B2 (ja) 2018-07-19 2022-02-01 Dowaエコシステム株式会社 汚染物不溶化材およびその製造方法

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