JPH1130249A - デュオサーボ式ドラムブレーキ - Google Patents

デュオサーボ式ドラムブレーキ

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JPH1130249A
JPH1130249A JP9188388A JP18838897A JPH1130249A JP H1130249 A JPH1130249 A JP H1130249A JP 9188388 A JP9188388 A JP 9188388A JP 18838897 A JP18838897 A JP 18838897A JP H1130249 A JPH1130249 A JP H1130249A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】大きくかつ安定した制動力を得られるデュオサ
ーボ式ドラムブレーキを提供する。 【解決手段】セカンダリシュー3からアンカピン10に
作用する制動反力が大きくなり、所定の値を上回ると、
コントロールレバー50は所定の角度以上に揺動する。
すると、コントロールレバー50の揺動端52はリアク
ションレバー70の先端72に係合し、リアクションレ
バー70をセカンダリシュー3側に押動する。これによ
り、入力レバー30がプライマリシュー2をブレーキド
ラムに押圧する押圧力が減少し、制動力が低下する。ま
た、各リンクがホイールシリンダ20よりアンカピン1
0側に配置されているので、プライマリシュー2および
セカンダリシュー3のクリアランス調整を行っても、各
リンク間の隙間の変動を最小限に抑える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両等に搭載され
るデュオサーボ式ドラムブレーキに関し、より詳しく
は、デュオサーボ式ドラムブレーキの制動力を安定させ
る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両の走行を制動するために種々
の形式のドラムブレーキが用いられているが、これらの
ドラムブレーキは、ブレーキドラムの内周面に押圧され
るブレーキシューの配置によって、リーディングトレー
リング式やツーリーディング式、若しくはデュオサーボ
式等に分類される。
【0003】前記デュオサーボ式のドラムブレーキは、
一般に、互いに対向して配置されたプライマリシューと
セカンダリシューの二つのブレーキシューを備える。前
記プライマリシューは、ブレーキドラムの前進回転方向
手前側が入力部とされるとともに、ブレーキドラムの前
進回転方向前方側は例えばリンク部材であるアジャスタ
を介して前記セカンダリシューの手前側に接続される。
そして、前記セカンダリシューの前方側はバッキングプ
レートに取り付けられたアンカピンに当接し、プライマ
リシューおよびセカンダリシューに作用する制動反力を
前記アンカピンで受け止めるようになっている。
【0004】これにより、プライマリシューおよびセカ
ンダリシューを拡開させてブレーキドラムの内周面に押
し付けると、プライマリシューに作用する制動反力がセ
カンダリシューの手前側に入力してセカンダリシューを
ブレーキドラムに押圧するので、プライマリシューとセ
カンダリシューとは共にリーディングシューとして作用
し、非常にゲインの高い制動力を得ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述したデュオサーボ
式ドラムブレーキは、リーディングトレーリング式やツ
ーリーディング式のドラムブレーキに比較して、極めて
高い制動力を得ることができるばかりでなく、小型化し
易く、かつ駐車ブレーキの組み込みも容易である等の多
くの長所を有している、ところがデュオサーボ式ドラム
ブレーキは、ブレーキシューのライニングの摩擦係数の
変化に敏感であるため、制動力を安定させにくいという
問題点を有している。
【0006】また、従来のデュオサーボ式ドラムブレー
キは、アンカピン側に配置されたホイールシリンダから
プライマリシュー側およびセカンダリシュー側にそれぞ
れ突出する一対の油圧ピストンによって、プライマリシ
ューおよびセカンダリシューを拡開してブレーキドラム
に押圧する構造とされており、制動力を安定させるため
には高度な油圧制御が必要で、全体的な機構を簡素化す
ることができなかった。
【0007】また、シューの摩耗時のプライマリシュー
およびセカンダリシューのクリアランス調整は極めて微
妙で、手作業を必要とし、この影響をなるべく受けない
ような構成が求められる。
【0008】そこで、本発明の目的は、プライマリシュ
ーおよびセカンダリシューのクリアランス調整の影響を
受けることなく制動力を安定させることができる機構を
組み込んだ、デュオサーボ式ドラムブレーキを提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のデュオサーボ式
ドラムブレーキは、ドラムの内側で対向しつつ互いの端
部をリンク結合しているプライマリシューおよびセカン
ダリシューを備え、プライマリシューに作用するドラム
からの制動反力をセカンダリシューを介してバッキング
プレートに固定されたアンカピンで受け止め、各シュー
をドラムに押し付けるデュオサーボ式ドラムブレーキで
あって:前記アンカピン近傍の前記プライマリーシュー
端部に配置されたレバーピンに回転自在に支持された入
力レパーと;前記アンカピン近傍で前記バッキングプレ
ートに固定されて前記入力レバーの一端と当接して前記
プライマリーシューに前記ドラム内面への付勢力を与え
る作動手段と;前記入力レバーの他端と前記セカンダリ
シューとの間で前記アンカピンと重なる位置で両端が非
固定に渡されたプレッシャプレートと;前記アンカピン
回りで前記セカンダリシューと該アンカピンとで挟持さ
れて前記制動反力により前記セカンダリシュー方向に揺
動するコントロールレバーと;前記アンカピン近傍の前
記セカンダリシュー端部に揺動自在に軸支され、一端が
前記コントロールレバーの揺動端に当接し、他端が前記
プレッシャプレートに当接して前記コントロールレバー
の揺動により該プレッシャプレートを前記プライマリシ
ュー側に押動するバランスリンクと;一端が前記プライ
マリシューのレバーピンに保持されるとともに前記セカ
ンダリシュー側に延びた他端が前記コントロールレバー
の揺動端と係合可能で、前記コントロールレバーが前記
バランスリンクに当接後に更に前記セカンダリシューか
ら所定の制動反力を受けると、該揺動端と係合して前記
プレッシャプレートに対して前記プライマリシュー押圧
力を弱める力を作用するリアクションレバーと;を備え
る構成とすることで、本発明の目的を達成している。
【0010】上述の構成を有する本発明のデュオサーボ
式ドラムブレーキにおいては、常用ブレーキ操作によっ
て作動手段がプライマリシューに付勢力を与えると、入
力レバーはプレッシャプレートを介してセカンダリシュ
ーをブレーキドラムに押圧するとともに、その反力によ
ってプライマリシューをブレーキドラムに押圧する。一
方、コントロールレバーは、セカンダリシューからアン
カピンに作用する制動反力をその基端に受けると揺動
し、その揺動端はセカンダリシュー側に変位してバラン
スリンクの一端を押動する。バランスリンクはコントロ
ールレバーによって押動されると揺動し、その他端がプ
レッシャプレートおよび入力レバーを介してプライマリ
シューをブレーキドラムに押圧するとともに、その反力
によってセカンダリシューをブレーキドラムに押圧す
る。すなわち、本発明のデュオサーボ式ドラムブレーキ
は、セカンダリシューからアンカピンに作用する制動反
力を用いて、プライマリシューおよびセカンダリシュー
をブレーキドラムに対して押圧する動作をも行う。
【0011】一方、セカンダリシューからアンカピンに
作用する制動反力が大きくなり、各部材の間隔等で設定
されている所定の制動反力値を上回ると、コントロール
レバーが所定の角度以上に揺動する。すると、コントロ
ールレバーの揺動端はリアクションレバーの先端に係合
し、リアクションレバーをセカンダリシュー側に押動す
る。これにより、入力レバーがプライマリシューをブレ
ーキドラムに押圧する押圧力が低下するので、プライマ
リシューによる制動力が低下し、プライマリシューに作
用する制動反力も低下する。すると、セカンダリシュー
の手前側をブレーキドラムに押圧する押圧力が低下し、
セカンダリシューによる制動力も低下するので、セカン
ダリシューからアンカピンに作用する制動反力が減少す
る。
【0012】そして、セカンダリシューからアンカピン
に作用する制動反力が、前述の設定値を下回ると、コン
トロールレバーの揺動角度が小さくなり、コントロール
レバーとリアクションレバーとの係合が解除される。こ
れにより、プライマリシューをブレーキドラムに押圧す
る押圧力が再び高まるので、制動力が再び大きくなる。
すなわち、本発明のデュオサーボ式ドラムブレーキは、
制動反力が所定の値を上回ると制動力を減少させる自動
調節機能をも有している。
【0013】さらに、本発明のデュオサーボ式ドラムブ
レーキにおいては、制動力の自動調節機能を発揮させる
場合の制動反力の所定値については、入力レバー、プレ
ッシャプレート、コントロールレバー、バランスリン
ク、リアクションレバーの間隔設定によっている。そし
て、本願発明では、これらの部材はいずれもアンカピン
周辺に配置されている。この配置により、プライマリシ
ューおよびセカンダリシューがシュー摩耗のクリアラン
ス調整によりアンカピンを支点として半径方向外側に変
位しても、このクリアランス調整に起因する上記各部材
間隔の変位量を極めて小さく抑えることができるから、
各部材間の隙間の変動を最小限としてその作動を滑らに
保つことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるデュオサーボ
式ドラムブレーキの第1実施形態および第2実施形態
を、図1乃至図6を参照して詳細に説明する。ここで、
図1は本発明に係る一実施形態のデュオサーボ式ドラム
ブレーキの全体構造の概略をを示す正面図、図2は図1
の要部を拡大して示す正面図、図3は図2中に示したホ
イールシリンダと入力レバーおよびプレッシャプレート
の作動を説明する要部拡大正面図、図4は図2中に示し
たパーキングレバーの作動を説明する要部拡大正面図、
図5は図2中に示したコントロールレバーとバランスリ
ンクおよびプレッシャプレートの作動を説明する要部拡
大正面図、図6は図2中に示したコントロールレバーと
リアクションレバーの作動を説明する要部拡大正面図で
ある。なお、以下の説明においては、ブレーキドラム前
進回転方向の前方側を単に前方側と、またブレーキドラ
ム前進回転方向の手前側を単に手前側と言う。さらに、
バッキングプレートの中心に向かう方向を半径方向内側
と、またバッキングプレートの外側に向かう方向を半径
方向外側と言う。
【0015】図1に示したように、本実施形態のデュオ
サーボ式ドラムブレーキ100は、矢印Rで示すように
図示反時計方向に前進回転する図示されないブレーキド
ラムを備える。そして、バッキングプレート1上に拡開
可能に支持されたプライマリシュー2およびセカンダリ
シュー3は、ブレーキドラム内で互いに対向するように
配置されている。
【0016】また、プライマリシュー2の前方側の端部
4とセカンダリシュー3の手前側の端部5との間には、
これらのブレーキシューのリンク部材として且つブレー
キドラムの摺動面との間のクリアランスを調整するアジ
ャスタ6が介装されている。これにより、プライマリシ
ュー2に作用する制動反力はアジャスタ6を介してセカ
ンダリシュー3の手前側に入力し、セカンダリシュー3
をブレーキドラムに押圧する。
【0017】一方、アジャスタ6の対向側で、セカンダ
リシュー3の前方側には、バッキングプレート1の表面
に垂設されたアンカピン10が配置され、セカンダリシ
ュー3に作用する制動反力を受け止めている。また、バ
ッキングプレート1のアンカピン10より半径方向内側
の位置には、作動手段としてのホイールシリンダ20が
植設されている。そして、このホイールシリンダ20の
ピストン21は、例えば本実施形態のデュオサーボ式ド
ラムブレーキ100を搭載した車両の運転者によるブレ
ーキペダル操作力に応じた押圧力で、プライマリシュー
2側に突出するようにされている。
【0018】プライマリシュー2のウェブ2aには、高
剛性材料(例えば金属板)から成形された入力レバー3
0がレバーピン31によって軸支され、バッキングプレ
ート1の表面に対して平行な面内で揺動自在とされてい
る。また、この入力レバー30は、ドラム半径方向内側
の端部32がピストン21の先端に当接するとともに、
ドラム半径方向外側の端部33はアンカピン10近傍に
配置されている。
【0019】ここで、アンカピン10が、入力レバー3
0の半径方向外側の端部33とセカンダリシュー3のウ
ェブ3aの前方側端部に植設された係合ピン3bとの間
に渡された、高剛性材料(例えば金属板)から成形され
たプレッシャプレート40に遊嵌されている。このプレ
ッシャプレート40の入力レバー30側の端部41は入
力レバー30の半径方向外側の端部33と、またそのセ
カンダリシュー3側の端部42は係合ピン3bとそれぞ
れ係合し、位置ずれしない程度で支持されている。そし
て、このプレッシャプレート40の長手方向中央部に貫
設された長穴である貫通孔43内にアンカピン10が上
記した遊嵌状態で挿通され、このプレッシャプレート4
0が入力レバー30とセカンダリシュー3の係合ピン3
bとの間で往復動しても、アンカピン10とは干渉しな
いようにされている。
【0020】従って、ホイールシリンダ20のピストン
21がプライマリシュー2側に突出すると、入力レバー
30はレバーピン31の周りに図示時計方向に揺動し、
半径方向外側の端部33はアンカピン10側に変位しよ
うとするが、プレッシャプレート40の端部41に抑え
られるため、レバーピン31に押圧力を加えることにな
り、プライマリシュー2とセカンダリシュー3とを拡開
する方向の押圧力となる。
【0021】また、アンカピン10によって、コントロ
ールレバー50がバッキングプレート1の表面と平行な
面内で揺動可能に支持されている。この状態としては、
このコントロールレバー50の半径方向外側の基端51
が、セカンダリシュー3の前方側の端部とアンカピン1
0とで挟持される状態である。これにより、このコント
ロールレバー50は、セカンダリシュー3からアンカピ
ン10に作用する制動反力によってその基端51が押圧
されると、アンカピン10の周りに図示反時計方向に揺
動し、その半径方向内側の揺動端52がセカンダリシュ
ー3側に変位する。
【0022】また、セカンダリシュー3のウェブ3aの
上面には、高剛性材料(例えば金属板)から成形された
バランスリンク60が支軸61により軸支され、バッキ
ングプレート1の表面に平行な面内で揺動自在とされて
いる。そして、その半径方向内側の端部62がコントロ
ールレバー50の揺動端52に当接するとともに、その
半径方向外側の端部63はプレッシャプレート40のセ
カンダリシュー3側の端部42に当接している。これに
より、このバランスリンク60は、コントロールレバー
50によって押動されると支軸61の周りに図示反時計
方向にわずかな角度だけ揺動し、プレッシャプレート4
0を入力レバー30側に押動する。
【0023】また、プレッシャプレート40とホイール
シリンダ20との間には、プライマリシュー2側からセ
カンダリシュー3側に延びる、厚い金属板からプレス成
形されたリアクションレバー70が配置されている。こ
のリアクションレバー70の基端71は、入力レバー3
0をプライマリシュー2のウェブ2aに軸支するレバー
ピン31により、ウェブ2aに揺動自在に軸支されてい
る。また、その先端72はL字形に折り曲げられ、コン
トロールレバー50の揺動端52に対してわずかな隙間
を開けて対向している。これにより、コントロールレバ
ー50がセカンダリシュー3により押動されてアンカピ
ン10の周りに所定の角度以上に揺動すると、このリア
クションレバー70はコントロールレバー50の揺動端
52と係合し、セカンダリシュー3側に押動させられ
る。
【0024】なお、ホイールシリンダ20よりドラム径
内側では、プライマリシュー2に設けられた係合部7と
セカンダリシュー3に設けられた係合部8との間に、高
剛性材料(例えば金属板)から形成されたパーキングブ
レーキ用のストラット9が介装されている。
【0025】次に、上述のように構成された本実施形態
のデュオサーボ式ドラムブレーキ100の作動につい
て、図3乃至図6を参照して説明する。本実施形態のデ
ュオサーボ式ドラムブレーキ100が搭載された車両の
運転者がブレーキペダルを足踏み操作すると、ホイール
シリンダ20には、運転者のブレーキ操作力に応じた油
圧が作用する。すると、図3に示したように、ホイール
シリンダ20のピストン21は、作用する油圧に応じた
押圧力Aで入力レバー30の半径方向内側の端部32を
プライマリシュー2側に押動する。これにより、入力レ
バー30はレバーピン31の周りに図示時計方向に揺動
し、その半径方向外側の端部33が、押圧力Aにこの入
力レバー30のレバー比を乗じた押圧力Bでプレッシャ
ープレート40をセカンダリシュー3側に押動するの
で、セカンダリシュー3はブレーキドラムに押圧され
る。同時に、入力レバー30のレバーピン31にはプレ
ッシャプレート40を押圧力Bで押動した反力Cが作用
するので、レバーピン31すなわちプライマリシュー2
はブレーキドラムに押圧される。
【0026】このようにしてプライマリシュー2および
セカンダリシュー3が共にブレーキドラムに押圧される
と、ブレーキドラムの回転は制動される。そして、プラ
イマリシュー2に作用する制動反力がアジャスタ6を介
してセカンダリシュー3の手前側に入力すると、セカン
ダリシュー3による制動力はさらに高められ、制動力は
さらに大きくなる。
【0027】一方、本実施形態のデュオサーボ式ドラム
ブレーキ100を駐車ブレーキとして作動させる際に
は、図1に示したパーキングレバー12の揺動端13を
プライマリシュー2側に変位させる。すると、パーキン
グレバー12はストラット9のセカンダリシュー3側の
端部を支点として図示時計方向に揺動し、支軸11すな
わちセカンダリシュー3を矢印Dで示したようにブレー
キドラムに押圧する。同時に、パーキングレバー12は
矢印Eで示したようにストラット9をプライマリシュー
2側に押動し、プライマリシュー2をブレーキドラムに
押圧する。これによりブレーキドラムの回転が制動さ
れ、駐車ブレーキが機能する。
【0028】ここで、通常のブレーキ操作によってセカ
ンダリシュー3がブレーキドラムに押圧されると、図5
に示したように、セカンダリシュー3からコントロール
レバー50の基端51を介し、アンカピン10に対して
制動反力Fが作用する。そして、制動反力Fがコントロ
ールレバー50の基端51に入力すると、コントロール
レバー50はアンカピン10の周りに図示反時計方向に
揺動する。するとコントロールレバー50の揺動端52
はセカンダリシュー3側に変位し、制動反力Fにコント
ロールレバー50のレバー比を乗じて得られる押圧力G
により、バランスリンク60の半径方向内側の端部62
をセカンダリシュー3側に押動する。これにより、バラ
ンスリンク60の半径方向外側の端部63は、押圧力G
にバランスリンク60のレバー比を乗じて得られる押圧
力Hにより、プレッシャプレート40を入力レバー30
側に押動する。
【0029】すると、入力レバー30すなわちプライマ
リシュー2は、ホイールシリンダ20による押圧力Aに
加え、プレッシャプレート40による押圧力Hによって
ブレーキドラムにより強く押圧されるので、プライマリ
シュー2による制動力はさらに大きくなる。そして、プ
ライマリシュー2に作用するさらに大きな制動反力がセ
カンダリシュー3の手前側に入力し、セカンダリシュー
3をブレーキドラムに押圧するので、セカンダリシュー
3による制動力もさらに高まる。
【0030】すなわち、本実施形態のデュオサーボ式ド
ラムブレーキ100は、セカンダリシュー3に作用する
制動反力Fを用いることにより、プライマリシュー2お
よびセカンダリシュー3をより強い押圧力でブレーキド
ラムに押圧し、より一層大きな制動力を得る自己倍力機
能を有している。このように、本実施形態のデュオサー
ボ式ドラムブレーキ100によれば、ゲインの高い大き
な制動力を得ることができる。なお、コントロールレバ
ー50のレバー比およびバランスリンク60のレバー比
を適宜調節することにより、制動力のゲインを適切な値
に設定することができる。
【0031】一方、プライマリシュー2およびセカンダ
リシュー3による制動力が大きくなると、セカンダリシ
ュー3からコントロールレバー50の基端51を介して
アンカピン10に作用する制動反力Fもまた大きくな
る。そして、コントロールレバー50の基端51に入力
する制動反力Fが、各部材間で設定してある隙間及び各
部の比から決定される所定制動反力より上回ると、コン
トロールレバー50は所定の角度以上に揺動する。
【0032】すると、図6に示したように、コントロー
ルレバー50の揺動端52はリアクションレバー70の
先端72に係合し、リアクションレバー70を押圧力G
でセカンダリシュー3側に押動する。これにより、入力
レバー30がプライマリシュー2をブレーキドラムに押
圧する押圧力が低下するので、プライマリシュー2によ
る制動力が低下し、プライマリシュー2に作用する制動
反力も低下する。すると、セカンダリシュー3の手前側
をブレーキドラムに押圧する押圧力が低下し、セカンダ
リシュー3による制動力も低下するので、セカンダリシ
ュー3からアンカピン10に作用する制動反力Dが減少
する。
【0033】そして、セカンダリシュー3からコントロ
ールレバー50の基端51を介してアンカピン10に作
用する制動反力Fが、各部材間で設定してある隙間及び
各部の比から決定される所定制動反力より下回ると、コ
ントロールレバー50の揺動角度は小さくなり、コント
ロールレバー50とリアクションレバー70との係合が
解除される。これにより、プライマリシュー2をブレー
キドラムに押圧する押圧力が再び高まるので、制動力が
再び高まる。すなわち、本実施形態のデュオサーボ式ド
ラムブレーキ100は、制動力が所定の値を上回ると制
動力を減少させる自動調節機能をも有している。
【0034】すなわち、本実施形態のデュオサーボ式ド
ラムブレーキ100は、セカンダリシュー3からアンカ
ピン10に作用する制動反力Dを用いて、プライマリシ
ュー2およびセカンダリシュー3をさらに強い押圧力で
ブレーキドラムに押圧し、より一層大きな制動力を得る
制動力の自己倍力機能を有するばかりでなく、制動反力
が所定の値を上回ると制動力を減少させる自動調節機能
を有している。したがって、本発明によれば、大きくか
つ安定した制動力が得られるデュオサーボ式ドラムブレ
ーキを提供することができる。
【0035】また、ホイールシリンダ20は、そのピス
トン21がプライマリシュー2側にのみ突出する構造と
されているので、入力レバー30をホイールシリンダ2
0に対してプライマリシュー2側に配置しており、ま
た、コントロールレバー50、バランスリンク60,パ
ーキングレバー12等をホイールシリンダ20に対して
セカンダリシュー3側に配置しているので、各リンクを
限られたスペースのなかに容易に配置することができ
る。
【0036】しかも、本実施形態発明のデュオサーボ式
ドラムブレーキ100においては、入力レバー30、プ
レッシャプレート40、コントロールレバー50、バラ
ンスリンク60、リアクションレバー70が、いずれも
ホイールシリンダ20よりもアンカピン10側に配置さ
れている。これにより、プライマリシュー2およびセカ
ンダリシュー3がクリアランス調整によりアンカピン1
0を支点として半径方向外側に変位しても、上記各リン
クの特に隙間に関しての変位量を極めて小さく抑えるこ
とができるから、各リンク間の隙間の変動を最小限とし
てその作動を滑らに保つことができる。
【0037】以上、本発明に係るデュオサーボ式ドラム
ブレーキの各実施形態ついて詳しく説明したが、本発明
は上述した実施形態によって限定されるものではなく、
種々の変更が可能であることは言うまでもない。例え
ば、上述した実施形態においては、油圧によって作動す
るホイールシリンダ20を用いてプライマリシュー2お
よびセカンダリシュー3をブレーキドラムに押圧する構
造とされているが、ホイールシリンダ20に代えて、例
えば電動アクチュエータを用いることもできるし、ワイ
ヤケーブルによって動作するリンク機構を用いることも
できる。
【0038】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のデュオサーボ式ドラムブレーキは、セカンダリシュー
からアンカピンに作用する制動反力を用いて、プライマ
リシューおよびセカンダリシューをさらに強い押圧力で
ブレーキドラムに押圧し、より一層大きな制動力を得る
自己倍力機能と、制動力が所定の値を上回ると制動力を
減少させる自動調節機能とを有している。したがって、
本発明によれば、大きくかつ安定した制動力が得られる
デュオサーボ式ドラムブレーキを提供することができ
る。また、コントロールレバー、バランスリンク,パー
キングレバー等をホイールシリンダに対してセカンダリ
シュー側に配置しているので、各リンクを限られたスペ
ースのなかに容易に配置することができる。さらに、本
発明のデュオサーボ式ドラムブレーキにおいては、入力
レバー、プレッシャプレート、コントロールレバー、バ
ランスリンク、リアクションレバーは、いずれも作動手
段よりもアンカピン側に配置されている。これにより、
プライマリシューおよびセカンダリシューがクリアラン
ス調整によりアンカピンを支点として半径方向外側に変
位しても、上記各リンクの隙間に関しての変位量を極め
て小さく抑えることができるから、各リンク間の隙間の
変動を最小限としてその作動を滑らに保つことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態のデュオサーボ式ドラ
ムブレーキの全体構造の概略をを示す正面図。
【図2】図1の要部を拡大して示す正面図。
【図3】図2中に示したホイールシリンダと入力レバー
およびプレッシャプレートの作動を説明する要部拡大正
面図。
【図4】図2中に示したパーキングレバーの作動を説明
する要部拡大正面図。
【図5】図2中に示したコントロールレバーとバランス
リンクおよびプレッシャプレートの作動を説明する要部
拡大正面図。
【図6】図2中に示したコントロールレバーとリアクシ
ョンレバーの作動を説明する要部拡大正面図。
【符号の説明】
A サーボ力 B プライマリシュー押圧力 C セカンダリシュー押圧力 D 制動反力 E 制御力 F プライマリシュー押圧力 G プライマリシュー戻し力 H プレッシャプレート押圧力 R ブレーキドラムの前進回転方向 1 バッキングプレート 2 プライマリシュー 3 セカンダリシュー 4 プライマリシューの前方側端部 5 セカンダリシューの手前側端部 6 アジャスタ 7,8 係合部 9 ストラット 10 アンカピン 11 パーキングレバーの揺動支軸 12 パーキングレバー 13 揺動端 20 ホイールシリンダ 21 ピストン 30 入力レバー 31 レバーピン 40 プレッシャプレート 50 コントロールレバー 60 バランスリンク 70 リアクションレバー 100 本発明による一実施形態のデュオサーボ式ドラ
ムブレーキ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドラムの内側で対向しつつ互いの端部を
    リンク結合しているプライマリシューおよびセカンダリ
    シューを備え、プライマリシューに作用するドラムから
    の制動反力をセカンダリシューを介してバッキングプレ
    ートに固定されたアンカピンで受け止め、各シューをド
    ラムに押し付けるデュオサーボ式ドラムブレーキであっ
    て、 前記アンカピン近傍の前記プライマリーシュー端部に配
    置されたレバーピンに回転自在に支持された入力レパー
    と、 前記アンカピン近傍で前記バッキングプレートに固定さ
    れて前記入力レバーの一端と当接して前記プライマリー
    シューに前記ドラム内面への付勢力を与える作動手段
    と、 前記入力レバーの他端と前記セカンダリシューとの間で
    前記アンカピンと重なる位置で両端が非固定に渡された
    プレッシャプレートと、 前記アンカピン回りで前記セカンダリシューと該アンカ
    ピンとで挟持されて前記制動反力により前記セカンダリ
    シュー方向に揺動するコントロールレバーと、 前記アンカピン近傍の前記セカンダリシュー端部に揺動
    自在に軸支され、一端が前記コントロールレバーの揺動
    端に当接し、他端が前記プレッシャプレートに当接して
    前記コントロールバーの揺動により該プレッシャプレー
    トを前記プライマリシュー側に押動するバランスリンク
    と、 一端が前記プライマリシューのレバーピンに保持される
    とともに前記セカンダリシュー側に延びた他端が前記コ
    ントロールレバーの揺動端と係合可能で、前記コントロ
    ールレバーが前記バランスリンクに当接後に更に前記セ
    カンダリシューから所定の制動反力を受けると、該揺動
    端と係合して前記プレッシャプレートに対して前記プラ
    イマリシュー押圧力を弱める力を作用するリアクション
    レバーと、を備えることを特徴とするデュオサーボドラ
    ムブレーキ。
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