JPH11302098A - シリコンウェーハとシリコンエピタキシャルウェーハ並びにその製造方法 - Google Patents
シリコンウェーハとシリコンエピタキシャルウェーハ並びにその製造方法Info
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- JPH11302098A JPH11302098A JP12834398A JP12834398A JPH11302098A JP H11302098 A JPH11302098 A JP H11302098A JP 12834398 A JP12834398 A JP 12834398A JP 12834398 A JP12834398 A JP 12834398A JP H11302098 A JPH11302098 A JP H11302098A
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Abstract
か、中央に消滅したウェーハで、かつその転位クラスタ
ーの発生を抑制したウェーハの製造方法。 【解決手段】 チョクラルスキー法にて結晶引上を行う
に際し、ウェーハ中の炭素濃度が1.0×1016cm3
(new ASTM)以上となるように炭素を添加し、
OSF−リングがウェーハ外周の内部に現れるか中心部
で消滅するような低速引上で育成することにより、得ら
れた同一のインゴットより、デバイス用ウェーハ、パー
ティクルモニター用ウェーハに加えて、エピタキシャル
成長用基板を取り出すことができ、インゴットの利用範
囲が拡大できるため、容易に製造でき、これらすべての
品種のウェーハのコストを低減できる。
Description
基板として用いられるシリコンウェーハとその製造方法
に係り、チョクラルスキー法にて炭素を添加して酸素誘
起積層欠陥リング(OSF−リング)が中心部で消滅す
るような低速引上で育成することにより、得られたシリ
コンウェーハのOSF−リングの外周側部分に転位クラ
スターの発生を防止し、特にOSF−リングが中心部で
消滅したシリコンウェーハをエピタキシャルウェーハ用
に使用可能にし、同一のインゴットより通常用とエピタ
キシャル用などの種々用途のウェーハを製造できる、シ
リコンウェーハとシリコンエピタキシャルウェーハ並び
にその製造方法に関する。
ェーハをチョクラルスキー法で成長させると、その引上
速度に応じて酸素誘起積層欠陥リングの位置が変化す
る。このOSF−リングは高速引上ほど外周側へ移動
し、低速引上ほど内部へ移動し、ある速度以下で中心部
で消滅する。
見られるOSF−リング2の内側領域3は引上時に点欠
陥であるシリコンの空孔が支配的な領域であり、空孔が
凝集した欠陥がGrown−in欠陥として存在する。
この空孔の凝集体がウェーハの鏡面研磨の後、ウェーハ
表面に現れたのがCrystal Originate
d Particle(COP)と呼ばれる欠陥で、そ
の実態は8面体のピットである。
たり、素子分離不良を起こしたりしてデバイスへ悪影響
を与える。デバイスパターンの微細化に伴い、この影響
は顕著になりつつある。
ーティクルを検査するときに、COPはパーティクルと
判断されるため、COPが存在するとパーティクルモニ
ターウェーハとしても利用できなくなる。このため、結
晶引上に点欠陥制御によるCOP欠陥低減が検討されて
いる。
示すごとくシリコンウェーハ1上のOSF−リング2の
外側領域4は点欠陥である格子間シリコンが優勢な領域
であり、そこでは格子間シリコンに起因した転位クラス
ターと呼ばれるGrown‐in欠陥が発生する。
特性を劣化させるため、従来はOSF‐リングがウェー
ハ外周の内側に存在するウェーハや、特に中心部で消滅
したウェーハはほとんど利用されなかった。
ターの発生を抑制できれば、デバイス特性の劣化を引き
起こさない高品質のウェーハを提供することができるも
のと、考えられる。
ェーハはCOP領域がないため、表面検査装置で表面の
パーティクルを調べるための低密度のパーティクルモニ
ターウェーハとしても利用可能であるが、転位クラスタ
ーの発生を抑制することで、一度の結晶引上でデバイス
用のシリコンウェーハと、パーティクルモニター用のシ
リコンウェーハを一本のインゴットから製造することが
でき、インゴットの利用範囲が拡大し、コスト低減効果
が得られるものと予想される。
から、デバイス用ウェーハ、パーティクルモニター用ウ
ェーハに加えて、エピタキシャル成長用基板が提供でき
れば、より一層インゴットの利用範囲が拡大できるた
め、これらすべての品種のウェーハのコストを低減でき
るものと予想される。
収縮しているウェーハにエピタキシャル成長すると、転
位クラスターがエピタキシャル層にまで伝播して品質劣
化を起こすため、エピタキシヤル基板としてはOSF‐
リングがウェーハ外周の内側にあるウェーハを用いるこ
とはなく、OSF−リングが外周の外へ出ているウェー
ハを用いている。
周域での転位クラスターの発生を解消し、一つのインゴ
ットからデバイス用、パーティクルモニター用、エピタ
キシャル基板用をそれぞれ低コストで提供すること目的
とし、OFS‐リングがウェーハ内部に存在するか、中
央に消滅したウェーハで、かつその転位クラスターの発
生を抑制したシリコンウェーハとシリコンエピタキシャ
ルウェーハ並びにその製造方法の提供を目的としてい
る。
位の運動はシリコンに含まれる不純物に影響される。通
常チョクラルスキー法で育成したシリコンには1×10
18cm3オーダーの酸素が含まれているが、この酸素が
転位の運動を阻害することは良く知られている。しかし
ながら、この濃度の酸素では、OSF−リングの外側領
域に現れる転位クラスターの伝播を阻止できないため、
実際、Grown‐inの状態で転位クラスターは現れ
る。
物の添加が効果的である。しかも、デバイス用ウェーハ
であることを考えると、電気的に中性である4属原子が
望ましい。4属原子である炭素に注目すると、シリコン
カーバイド(SiC)がシリコンよりも高融点で、硬度
も高い点から明らかなように、シリコン−炭素の結合は
シリコン−シリコン結合よりことから、原子の結合を切
りながら進む転位の運動を抑制する能力が高いと考えら
れる。
処理時の応力が主であるが、結晶育成時の転位クラスタ
ー発生には、格子間シリコンの濃度も関係し、炭素が存
在すると、歪みによる炭素と格子間シリコンの相互作用
により、転位クラスター形成に寄与する格子間シリコン
の濃度が低くなると考えられる。
く、炭素濃度を変化させて実験を行い1×1016ato
ms/cm3以上で転位クラスターを抑制できることを
知見し、さらに検討を加えた結果、炭素を添加してOS
F−リングが中心部で消滅するような低速引上で育成す
ることにより、得られたシリコンウェーハのOSF−リ
ングの外周側部分に転位クラスターの発生を防止し、特
にOSF−リングが中心部で消滅したシリコンウェーハ
をエピタキシャルウェーハ用に使用できることを知見
し、この発明を完成した。
は、チョクラルスキー法にて結晶引上を行うに際し、ウ
ェーハ中の炭素濃度が1.0×1016atoms/cm
3(newASTM)以上となるように添加し、OSF
−リングがウェーハ外周の内部に現れるか中心部で消滅
するような低速引上で育成したことを特徴とし、得られ
た同一のインゴットより、デバイス用ウェーハ、パーテ
ィクルモニター用ウェーハに加えて、エピタキシャル成
長用基板を取り出すことができ、インゴットの利用範囲
が拡大できるため、これらすべての品種のウェーハのコ
ストを低減できる利点がある。
は1.0〜32×1016atoms/cm3(new
ASTM)であり、ウェーハの用途、引上げインゴット
の外径、ウェーハ上のOSF−リングの位置等を考慮
し、炭素濃度や引上げ速度を適宜選定する必要がある。
例えば、表2に示すように150mmや200mmの直
径のウェーハでは、引上げ速度に関係なく、1.0×1
016atoms/cm3以上の炭素濃度とすることが好
ましく、300mmの直径のウェーハでは、引上げ速度
が0.5mm/minで1.5×1016atoms/c
m3以上の炭素濃度、引上げ速度が0.4mm/min
で2.0×1016atoms/cm3以上の炭素濃度が
好ましい。
ットより、デバイス用シリコンウェーハ用およびシリコ
ンエピタキシャルウェーハ用をそれぞれ取り出すが、パ
ーティクルモニター用ウェーハはOSF−リングが中心
部で消滅したものが望ましく、デバイス用ウェーハ及び
エピタキシャル成長用ウェーハは、OSF−リングが中
心から直径の1/2の箇所に位置したものが好ましい。
を用い、直径が200mmの単結晶を引き上げた。炭素
は高純度の炭素粉末を多結晶シリコンとともに、石英ル
ツボに充填し、同時に融解することで添加した。添加量
を変えることで、1×1015atoms/cm3から2
×1017atoms/cm3の範囲の濃度の炭素を含む
ウェーハを得た。
ところ、OSF‐リングは中心部分に消滅した。なお、
酸素濃度は1.5×1018cm-3と1.1×1018at
oms/cm3(old ASTM)の2水準のウェー
ハを成長させた。ウェーハはボロンを添加したp型で抵
抗率は1〜20Ωcmの範囲であった。
処理して、ウェーハ内に存在する転位クラスターの個数
を測定した。図2Aに測定した転位クラスターの個数の
炭素濃度依存性を示す。比較のために炭素を添加しない
以外は実施例と同じ条件で成長した場合の転位クラス夕
の個数も示す。図2Aの黒菱印は酸素濃度は1.5×1
018atoms/cm3、白角印は酸素濃度は1.1×
1018atoms/cm3のウェーハを示す。
の時は、炭素添加なしと同じレベルの転位クラスターが
観察されたが、5×1015atoms/cm3を越すと
転位クラスタの数が減少しはじめ、1×1016atom
s/cm-3では、ほとんど観察されなかった。この、炭
素による転位クラスターの発生抑制は、酸素濃度が1.
5×1018atoms/cm3と1.1×1018ato
ms/cm3のどちらの場合でも同様に得られた。この
結果から、炭素による転位クラスターの抑制は酸素濃度
に顕著に依存せず、主として炭素濃度で決定されている
と判断できる。
〜20Ωcmの範囲のウェーハが含まれているが、転位
クラスターが減少はじめる炭素濃度は、1〜20Ωcm
の範囲でほぼ一定の炭素濃度から転位クラスター数が減
少していることが示された。
コンウェーハと同一のインゴットから製造したシリコン
ウェーハ(炭素濃度:1×1015atoms/cm3〜
2×1017atoms/cm3、酸素濃度:1.5×1
018atoms/cm3、1.1×1018atoms/
cm3、抵抗率:1〜20Ωcm)を基板として、その
上にシリコンエピタキシャル層を成長させた。エピタキ
シャル炉はランプ加熱の枚葉式の反応炉を用いた。成長
温度は1050℃で、エピタキシャル層の膜厚は4μm
である。
チングで評価を行うと、エピタキシャル層全体をエッチ
ングするため、エピウェーハに伝播した転位クラスター
の数を正しく評価できない。従って、エピタキシャル層
表面まで伝播した転位クラスターの数を光散乱を用いた
表面欠陥検査装置とセコエッチングを複合させて評価し
た。
を検出することができる。欠陥サイズは0.1μm以下
の欠陥を教えた。これにより、表面欠陥の位置を記録し
た上で、セコエッチングを行い、その位置が表面欠陥と
同じ位置にある転位クラスターのみが表面まで伝播して
いると判断してエピタキシャル層の転位クラスターの数
を調べた。
た転位クラスターの数の炭素濃度依存性を示す。炭素添
加なしの場合は、転位クラスターがエピタキシャル層表
面まで伝播していることがわかる。なお、図2Bの黒菱
印は酸素濃度は1.5×1018atoms/cm3、白
角印は酸素濃度は1.1×1018atoms/cm3の
ウェーハを示す。
ル成長後のほうが数が増加している。これは、セコエッ
チングで評価できるおよそ20μmより深い位置にある
転位クラスターが、エピタキシャル成長の間にエピタキ
シャル表面まで伝播したことによる増加である。
1.0×1016atoms/cm3を越すと、結晶成長
後と同様に、転位クラスターの減少が見られた。これは
基本的に炭素によって転位の運動が抑止された結果であ
る。
ることを想定して、その熱処理による転位クラスターの
数の変化を調べた。想定した熱処理は、4つのステップ
からなっており、1stepは850℃で1時間、2s
tepは1050℃で1時間、3stepは750℃で
2時間、4stepは900℃で2時間である。ガス雰
囲気は100%酸素雰囲気で行った。
検査装置とセコエッチングの複合検査で転位クラスター
の数を調べた。表1に4種類のエピタキシャルウェーハ
における各ステップ後の転位クラスターの数の変化を示
す。僅かに数の増加は観察されたが、炭素無添加の場合
に比べ低い数にとどまっており、炭素添加の有効性が示
された。
とにより、OSF−リングの位置を変え、得られたウェ
ーハの炭素濃度と転位クラスター数との関係を調べた。
表2にその結果を示す。酸素濃度は1.5×1015cm
3(old ASTM)p型で、抵抗率は10Ωcmで
ある。転位クラスター数はセコエッチング液で処理して
測定した。
7mm/分でOSF−リングはウェーハ中央から35m
mに現れ、0.55mm/分で中央に収縮する。直径が
200mmの場合、引上げ速度0.65mm/分でOS
F−リングはウェーハ中央から50mmに現れ、0.4
5mm/分で中央に収縮する。この場合、OSF−リン
グ位置やウェーハ直径に顕著に依存せず、炭素濃度が
1.0×1016cm3を越すと、転位クラスター数は減
少し、転位抑制効果が確認できた。
5mm/分でOSF−リングはウェーハ中央から75m
mに現れ、0.4mm/分で中央に収縮するが、この場
合は200mmに比べ、効果が現れる炭素濃度が増加し
た。また、これは大口径化に伴い転位クラスターの原因
となる格子間シリコンの濃度が高くなり、転位クラスタ
ーは発生しやすくなるため、抑制に必要な炭素濃度が上
昇するためと解釈できる。
はさらに、炭素濃度が高くなった。これも中央に収縮し
たウェーハの方が格子間シリコンの濃度が高いためと考
えられる。
スキー法にて結晶引上を行うに際し、ウェーハ中の炭素
濃度が1.0×1016atoms/cm3(new A
STM)以上となるように炭素を添加し、OSF−リン
グがウェーハ外周の内部に現れるか中心部で消滅するよ
うな低速引上で育成することにより、得られた同一のイ
ンゴットより、デバイス用ウェーハ、パーティクルモニ
ター用ウェーハに加えて、エピタキシャル成長用基板を
取り出すことができ、インゴットの利用範囲が拡大でき
るため、容易に製造でき、これらすべての品種のウェー
ハのコストを低減できる。
内部あるときのウェーハ表面の説明図である。
素濃度依存性を示すグラフであり、Bは炭素添加エピタ
キシャルウェーハの転位クラスター数の炭素濃度依存性
を示すグラフである。
Claims (5)
- 【請求項1】 チョクラルスキー法にて結晶引上げして
ウェーハ化したシリコンウェーハであり、ウェーハ中に
炭素を1.0×1016atoms/cm3(new A
STM)以上含み、酸素誘起積層欠陥リングがウェーハ
外周の内部に現れるか中心部で消滅したシリコンウェー
ハ。 - 【請求項2】 請求項1において、ウェーハ上にエピタ
キシャル成長したシリコン層を有するシリコンエピタキ
シャルウェーハ。 - 【請求項3】 チョクラルスキー法にて結晶引上を行う
に際し、ウェーハ中の炭素濃度が1.0×1016ato
ms/cm3(new ASTM)以上となるように添
加し、酸素誘起積層欠陥リングがウェーハ外周の内部に
現れるか中心部で消滅するような低速引上で育成したシ
リコンウェーハの製造方法。 - 【請求項4】 請求項3において、得られた同一のイン
ゴットより、シリコンウェーハ用およびシリコンエピタ
キシャルウェーハ用をそれぞれ取り出すシリコンウェー
ハの製造方法。 - 【請求項5】 請求項4において、ウェーハ上にシリコ
ン層をエピタキシャル成長したシリコンエピタキシャル
ウェーハの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12834398A JP4085467B2 (ja) | 1998-04-21 | 1998-04-21 | シリコンウェーハとシリコンエピタキシャルウェーハ並びにその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP12834398A JP4085467B2 (ja) | 1998-04-21 | 1998-04-21 | シリコンウェーハとシリコンエピタキシャルウェーハ並びにその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11302098A true JPH11302098A (ja) | 1999-11-02 |
JP4085467B2 JP4085467B2 (ja) | 2008-05-14 |
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ID=14982468
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP12834398A Expired - Lifetime JP4085467B2 (ja) | 1998-04-21 | 1998-04-21 | シリコンウェーハとシリコンエピタキシャルウェーハ並びにその製造方法 |
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Cited By (6)
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-
1998
- 1998-04-21 JP JP12834398A patent/JP4085467B2/ja not_active Expired - Lifetime
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KR20200044152A (ko) * | 2013-06-11 | 2020-04-28 | 글로벌웨이퍼스 씨오., 엘티디. | 초크랄스키 방법에 의해 성장시킨 잉곳으로부터 슬라이싱된 고농도로 도핑된 실리콘 웨이퍼에서의 산소 침전 |
JP2017088460A (ja) * | 2015-11-13 | 2017-05-25 | 信越半導体株式会社 | エピタキシャルウェーハの製造方法及びエピタキシャルウェーハ |
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