JPH11301536A - クローラおよびそのコード巻付け方法 - Google Patents

クローラおよびそのコード巻付け方法

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JPH11301536A
JPH11301536A JP10933598A JP10933598A JPH11301536A JP H11301536 A JPH11301536 A JP H11301536A JP 10933598 A JP10933598 A JP 10933598A JP 10933598 A JP10933598 A JP 10933598A JP H11301536 A JPH11301536 A JP H11301536A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 高速走行に対応でき、均質で継目がない、ス
パイラルコードを埋設したクローラの巻付けによる偏っ
た内部応力を解消することを目的とする。 【解決手段】 巻付け方向を互いに逆にしたコード層2
Z、2Sが幅方向に隣接して配列されたことを特徴とす
るもので、クローラ成型用のドラム5の両端にそれぞれ
のコード2Z0、2S0の始端部7Z、7Sを係止した
一対のトラバーサ6Z、6Sを、ドラム5の1方向の回
転に伴ってドラム5の軸方向に中央に向かって矢印のよ
うに移動させて各コード2Z0、2S0を所定ピッチお
よび張力にてスパイラル状に巻き付け、各コード層2
Z、2Sを得る。幅方向の中央を境にして、Z巻きスパ
イラル状に巻き付けられたコード層2ZとS巻きスパイ
ラル状に巻き付けられたコード層2Sとの間に巻付け張
力に起因して発生する捩れモーメントは互いに相殺さ
れ、偏った内部応力が解消される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、RV車等の高速雪
上車あるいは建設車両等に装着されて使用される補強コ
ードを埋設した無端状の弾性ゴムベルト等からなるクロ
ーラに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、レジャー用のRV車における通常
の駆動車輪を取り外して、駆動輪および複数の転輪から
なる無限軌道駆動装置を装着して、雪上車等として使用
するケースが増大している。このような無限軌道駆動装
置には無端状の弾性ゴムベルト等からなるクローラが装
着されるが、クローラのRV車への装着に伴って、走行
速度の高速化に対応する必要が急務となっている。ま
た、通常の雪上車等のみならず、騒音、振動等が低減さ
れるゴムクローラが装着されるようになってきた建設車
両等においても、クローラの高速化への対応が迫られて
いる。一般に、このような無限軌道駆動装置に装着され
るクローラは、補強コードを埋設した帯状ゴム等からな
る構成体を、上下の型(モールド)にて挟持するととも
に、それらの上下をさらに外熱盤および内熱盤によって
挟持して加温することにより加硫し、その後、クローラ
の食い違い状の両端部を重合して、端部接合用の上下の
型および内外熱盤によって両端部を加硫接合し、無端状
のクローラ製品を得ていた。
【0003】あるいは、送り加硫と称される製造方法に
よって、比較的長尺のクローラが加硫される。補強コー
ドを埋設した長尺の帯状ゴム等からなるクローラ構成体
を、比較的短い所定長さの上下の型にて挟持するととも
に、それらの上下をさらに外熱盤および内熱盤によって
挟持して加温することによりクローラの所定長さ部分を
加硫し、これを順次繰り返してクローラの全長を加硫し
た後、クローラの食い違い状の両端部を重合して、上下
の型および内外熱盤によって両端部を加硫接合し、無端
状のクローラ製品を得ていた。
【0004】これらの加硫による製造方法では、帯状の
クローラを両端部を加硫して接合せねばならず、無端リ
ング状のクローラが円周上で全て均一な諸特性を備えさ
せることは不可能である他、長さ方向に多数並設して埋
設される補強コードの各端部同士の連結処理も面倒な
上、補強強度において連続性が断たれる虞れもあった。
ましてや、円周上均質な補強強度を可能にするスパイラ
ル補強コードの埋設は不可能であった。このようなこと
から、従来の加硫による製造方法にては車両の高速化に
伴うクローラの高速での回転に対応できなくなってき
た。
【0005】そこで本件出願人は、以上のような従来の
成型および加硫方法における課題を解決して、工程数が
少なく、円周上均質な強度特性を備えさせることを可能
にして、高速走行に対応できるゴムクローラ等における
スパイラル補強コードの埋設を可能とした継目なしのク
ローラ成型方法(特開平9ー76369号公報参照。)
および内型と該内型の離型に関するクローラ成型装置お
よびその成型方法(特願平9−355208号)を提案
した。これらの成型方法によって、工程数が少なく、螺
旋補強コードの埋設と円周上均質な強度特性を備えさせ
ることを可能にして、高速走行に対応でき、均一で確実
な外型の加圧を可能にした継目なしクローラが提供され
た。そして、このような継目なしクローラの成型装置あ
るいは加硫方法により均質な高い機能を付加できるもの
として、同じく本件出願人が先に提案した特開平8−5
7978号公報に開示されたスチールコードの製造方法
がある。
【0006】図7によって、特開平8−57978号公
報に開示されたスチールコードの製造方法を簡単に説明
すると、多数の駆動ローラー13と遊動ローラー14と
が連設されて1つのループを形成したドラム体に、スチ
ールコ−ド供給機20からのスチールコードW0が供給
されて一定張力下、一定ピッチにてスパイラル状に巻き
付けられていくものである。スチールコード供給機20
は、スチールコードW0が巻装されたリール21とテン
ション装置22とトラバーサ23とからなり、トラバー
サ23は、基盤11、12上に立設された前記各ローラ
ーに対して平行移動可能に構成されている。スチールコ
ードW0の先端を図示しない任意の把持装置にて固定し
て、基盤11、12を一体として回転させ、各ローラ−
にはトラバーサ23からスチールコードW0を供給す
る。トラバーサ23の移動とゴムローラー15の溝間隔
(一定ピッチ)をもって各ローラーにスチールコードW
0が巻き付けられる。このスチールコード列Wに対し
て、その表裏にトリートゴム供給機30から供給された
未加硫ゴムシート(トリートゴム)35、36が添着さ
れる。符号31、32は圧着ローラで、スチールコード
列Wの表裏にトリートゴム35、36を圧着するもので
ある。スチールコード列Wとしては、図7(B)に示す
ような1巻毎にゴムGが被覆されたゴム引きコードでも
よいし、図7(C)に示すような全幅のスチールコード
列Wの表裏にゴムGが被覆されたゴム引きコードであっ
てもよい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このようなスチールコ
ードの製造方法によってスパイラル状に巻き付けられた
コードが埋設されたクローラは、図8のような構成とな
り、剛性異常やスチールコード切断の虞れがなく、円周
上においてより均質で、高速走行に耐え得るものとなっ
た。図8(A)に示したものは、無端状のクローラ41
に対してコード42を例えば図面左下から右巻きのみに
て図面右方へスパイラル状に巻き付けた、いわゆるZ巻
きコードを埋設してクローラが構成されたものである。
ところが、このようにZ巻きスパイラル状に巻き付けら
れたコード42の両端には所定の巻付け張力Tが作用し
ており、このため、両端に作用する幅方向の力Fによっ
て、クローラ41全体をずらすような図8(B)のごと
きZ捩れモーメントが発生する虞れがあった。これによ
って、転輪44と案内突起43との間に偏摩耗が生じる
場合も考えられた。
【0008】そこで本発明では、上記提案の、高速走行
に対応でき、均質で継目がない、スパイラルコードを埋
設したクローラの巻付けによる偏った内部応力を解消す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため本発明では、所
定ピッチおよび張力にてスパイラル状に巻き付けられた
コードを埋設したクローラにおいて、巻付け方向を互い
に逆にしたコード層が幅方向に隣接して配列されたこと
を特徴とするものである。また本発明は、前記巻付け方
向を互いに逆にしたコード層がクローラの幅方向の中央
を境にして隣接して配列されたことを特徴とするもので
ある。また本発明は、クローラにコードを所定ピッチお
よび張力にてスパイラル状に巻き付けて埋設するクロー
ラのコード巻付け方法おいて、クローラ成型用のドラム
にそれぞれのコードの始端部を係止した2以上のトラバ
ーサを、ドラムの1方向の回転に伴ってドラムの軸方向
に互いに反対方向に向かって移動させて各コードを所定
ピッチおよび張力にてスパイラル状に巻き付けることを
特徴とするものである。。また本発明は、クローラにコ
ードを所定ピッチおよび張力にてスパイラル状に巻き付
けて埋設するクローラのコード巻付け方法おいて、クロ
ーラ成型用のドラムの両端にそれぞれのコードの始端部
を係止した一対のトラバーサを、ドラムの1方向の回転
に伴ってドラムの軸方向に中央に向かって移動させて各
コードを所定ピッチおよび張力にてスパイラル状に巻き
付けることを特徴とするものである。また本発明は、ク
ローラにコードを所定ピッチおよび張力にてスパイラル
状に巻き付けて埋設するクローラのコード巻付け方法お
いて、クローラ成型用のドラムの中央にそれぞれのコー
ドの始端部を係止した一対のトラバーサを、ドラム1方
向の回転に伴ってドラムの軸方向に外側に向かって移動
させて各コードを所定ピッチおよび張力にてスパイラル
状に巻き付けることを特徴とするのである。また本発明
は、クローラにコードを所定ピッチおよび張力にてスパ
イラル状に巻き付けて埋設するクローラのコード巻付け
方法おいて、クローラ成型用のドラムの両端にそれぞれ
のコードの始端部を係止した一対のトラバーサを、ドラ
ムの1方向の回転に伴ってドラムの軸方向に相手側に向
かって移動させて各コードを交錯させて所定ピッチおよ
び張力にてスパイラル状に巻き付けることを特徴とする
ものである。また本発明は、クローラにコードを所定ピ
ッチおよび張力にてスパイラル状に巻き付けて埋設する
クローラのコード巻付け方法おいて、クローラ成型用の
ドラムの一端にコードの始端部を係止したトラバーサを
ドラムの軸方向の他端に向かって移動させて各コードを
所定ピッチおよび張力にてスパイラル状に巻き付けてい
く際に、ドラム周上の変換点にコードを係止させてドラ
ムを逆回転させて巻付け方向を逆にすることを特徴とす
るもので、これらを課題解決のための手段とするもので
ある。
【0010】
【実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面に基づい
て説明する。図1は、本発明のクローラおよびそのコー
ド巻付け方法の第1実施の形態を示すもので、図1
(A)はクローラの断面図、図1(B)はコード部を含
む平断面図、図1(C)はそのコード巻付け方法を示す
正面図である。本発明のクローラ1は所定ピッチおよび
張力にてスパイラル状に巻き付けられたコードを埋設し
たクローラにおいて、巻付け方向を互いに逆にしたコー
ド層が幅方向に隣接して配列されたことを特徴とするも
ので、図1(A)の第1実施の形態に示したものでは、
前記巻付け方向を互いに逆にしたコード層がクローラの
幅方向の中央を境にして隣接して配列されている。詳述
すると、図1(A)に示すように、内周面に転輪等の案
内突起3が所定間隔にて設けられ、接地面に適宜パター
ンにて接地ラグ4が設けられた弾性ゴム等からなるクロ
ーラ1の内部の幅方向のほぼ全体にわたって、補強コー
ド2が無端スパイラル状に巻き付けられて埋設されたも
ので、図1(B)にてより明確に示されるように、クロ
ーラ1の幅方向の中央を境にして巻付け方向を互いに逆
にしたコード層が隣接して配列されたものである。図示
の例では、左側がZ巻きのZ巻きコード層2Z、右側が
S巻きのS巻きコード層2Sを形成している。
【0011】本発明では、クローラ成型用のドラムにそ
れぞれのコードの始端部を係止した2以上のトラバーサ
を、ドラムの1方向の回転に伴ってドラムの軸方向に互
いに反対方向に向かって移動させて各コードを所定ピッ
チおよび張力にてスパイラル状に巻き付けるもので、本
第1実施の形態では、図1(C)に示すように、埋設コ
ード2は以下のようにして巻き付けられる。クローラ成
型用のドラム5の両端にそれぞれのコード2Z0、2S
0の始端部7Z、7Sを係止した一対のトラバーサ6
Z、6Sを、ドラム5の1方向の回転に伴ってドラム5
の軸方向に中央に向かって矢印のように移動させて各コ
ード2Z0、2S0を所定ピッチおよび張力にてスパイ
ラル状に巻き付け、各コード層2Z、2Sを得るもので
ある。ここで、各コード層2Z、2Sは、前記図7
(B)(C)に示したような1巻毎にゴムGが被覆され
たゴム引きコードでもよいし、全幅のコード列の表裏に
ゴムGが被覆されたゴム引きコードであってもよい。ま
た、コードを構成する素材としては、スチールコードに
限らず、ナイロンコード、ケブラー(登録商標)コード
等の非金属コードも採用され得る。
【0012】このような巻付け方法によってクローラ1
の内部にコードが巻き付けられているため、幅方向の中
央を境にして、Z巻きスパイラル状に巻き付けられたコ
ード層2ZとS巻きスパイラル状に巻き付けられたコー
ド層2Sとの間に巻付け張力に起因して発生する捩れモ
ーメントは互いに相殺され、偏った内部応力が解消され
て捩れのない左右で均衡のとれたクローラが得られ、転
輪と案内突起との間に偏摩耗が生じることもない。この
ように、均質で継目がなくて剛性異常やスチールコード
切断の虞れもなく、円周上において素材的により均質な
だけでなく、内部応力的にも偏りのない高速走行に適し
た優れたスパイラルコードを埋設したクローラが提供さ
れる。
【0013】図2は、本発明のクローラおよびそのコー
ド巻付け方法の第2実施の形態を示すもので、図2
(A)はクローラの断面図、図2(B)はコード部を含
む平断面図、図2(C)はそのコード巻付け方法を示す
正面図である。本第2実施の形態に示したものは、前記
巻付け方向を互いに逆にしたコード層がクローラの幅方
向の中央を境にして隣接して配列する点では、前記第1
実施の形態のものと同様であるが、本実施の形態のもの
では、クローラ成型用のドラム5の中央にそれぞれのコ
ード2S0、2Z0の始端部7S、7Zを係止した一対
のトラバーサ6S、6Zを、ドラム5の1方向の回転に
伴ってドラム5の軸方向に矢印のように外側に向かって
移動させて各コード2S0、2Z0を所定ピッチおよび
張力にてスパイラル状に巻き付けていくものである。こ
のように構成したことにより、本実施の形態では、前記
第1実施の形態のものと同様の諸効果が得られる他、前
記第1実施の形態のコード巻付け方法と組み合わせるこ
とによって、例えば、第1実施の形態のもののコード巻
付けのために移動した各トラバーサの巻付け終了位置か
ら本第2実施の形態のもののコード巻付けを開始するこ
とが可能となり、製造工程の時間を大幅に短縮すること
ができる。
【0014】図3は、本発明のクローラの第3実施の形
態を示す断面図で、本実施の形態のものは、巻付け方向
を互いに逆にした多数のコード層2Z、2Sを幅方向に
隣接して配列して構成したものである。したがって、そ
のコードの巻付け方法に関しては、図示はしないが、ク
ローラ成型用のドラムの多数の対応位置にそれぞれのコ
ードの始端部を係止した2以上のトラバーサを、ドラム
の1方向の回転に伴ってドラムの軸方向に互いに反対方
向に向かって移動させて各コードを所定ピッチおよび張
力にてスパイラル状に巻き付けるものである。このよう
に構成したことによって、それぞれのコード層2Z、2
Sとの間に巻付け張力に起因して発生する捩れモーメン
トは互いに相殺され、全体として偏った内部応力が解消
されて、捩れのない左右で均衡のとれたクローラが得ら
れ、転輪と案内突起との間に偏摩耗が生じることもな
い。
【0015】図4は、本発明のクローラの第4実施の形
態を示す断面図で、本実施の形態のものは、クローラ1
の幅方向の中央部に、例えばS巻きのコード層2Sを配
列し、その両側に巻付け方向を逆にしたZ巻きコード層
2Zを隣接して配列して構成したものである。したがっ
て、本実施の形態では、僅かながら内部応力は残留する
ものの、両側のZ巻きコード層2ZによるZ巻き捩れモ
ーメントは、それらの間に配置されたコード層2Sによ
って減少され、全体として偏った内部応力が減少され
て、捩れの少ない左右で比較的均衡のとれたクローラが
得られ、転輪と案内突起との間に偏摩耗が生じる虞れも
減少する。
【0016】図5は、本発明のクローラのコード巻付け
方法の第5実施の形態を示す正面および側面図である。
本実施の形態のものは、クローラ成型用のドラム5の両
端にそれぞれのコード2Z0、2S0の始端部7Z、7
Sを係止した一対のトラバーサ6Z、6Sを、ドラム5
の1方向の回転に伴ってドラム5の軸方向に矢印のよう
に相手側に向かって移動させて各コード2Z0、2S0
を交錯させて所定ピッチおよび張力にてスパイラル状に
巻き付けるものである。このように構成したことによっ
て、Z巻きコードとS巻きのコードとの間の巻付け張力
に起因して発生する捩れモーメントは、コードの1巻き
毎に互いに相殺され、全体として偏った内部応力が解消
されて、捩れのない左右で均衡のとれたクローラが得ら
れることになる。
【0017】図6は、本発明のクローラのコード巻付け
方法の第6実施の形態を示す正面および側面図である。
本実施の形態のものは、クローラ成型用のドラム5の一
端にコード2の始端部7を係止したトラバーサ6をドラ
ム5の軸方向の他端に向かって移動させて各コードを所
定ピッチおよび張力にてスパイラル状に巻き付けていく
際に、ドラム5の周上の変換点8にコード2を係止させ
てドラム5を逆回転させ、巻付け方向を逆にして巻き付
けていくものである。図示の例では、巻始めから幅方向
の中央部までのB区間では、ドラム5をB方向に回転さ
せてS巻きコード2S0を得て、中間のドラム周上の変
換点8にて適宜の係止部にコード2を係止させた後、ド
ラム5を逆回転であるA方向に回転させてZ巻きで残り
のA区間を巻き付けてZ巻きコード2Z0を得るもので
ある。このように構成したことにより、巻付けのための
トラバーサ6は1つで済み、適宜数の変換点の設置とド
ラム5の回転制御のみにて、比較的自由に巻き方向の異
なるコード層を組み合わせて配列することが可能とな
る。
【0018】以上、本発明の実施の形態について詳述し
たが、本発明の趣旨の範囲内で、クローラの材質、形式
および接地ラグや転輪案内ラグを含めた形状、駆動輪お
よび転輪の配列、クローラの駆動形式、コードの材質、
撚り形式およびゴム引き形態ならびにピッチ、巻付け張
力等の構造、Z、S巻きコードの配列形態、ドラムの形
式、トラバーサの形式等については適宜採用できるもの
である。
【0019】
【発明の効果】以上、詳細に述べたように、本発明によ
れば、所定ピッチおよび張力にてスパイラル状に巻き付
けられたコードを埋設したクローラにおいて、巻付け方
向を互いに逆にしたコード層を幅方向に隣接して配列し
たので、クローラの内部にスパイラル状に巻き付けられ
て埋設されたZ巻きコード層とS巻きコード層とによっ
て、それらの間に巻付け張力に起因して発生する捩れモ
ーメントは互いに相殺され、偏った内部応力が解消され
て捩れのない左右で均衡のとれたクローラが得られるの
で、クローラが捩じれて転輪と案内突起との間に偏摩耗
が生じることもなく、クローラ自体の寿命が向上する。
したがって、本件出願人が先に提案した無端リング状の
加硫金型によりクローラを一体成型して、均質で継目が
なくて剛性異常やコード切断の虞れのないクローラに適
用すれば、円周上において素材的により均質なだけでな
く、内部応力的にも偏りのない、より高速走行に適した
優れたスパイラルコードを埋設したクローラが提供され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクローラおよびそのコード巻付け方法
の第1実施の形態を示すもので、図1(A)はクローラ
の断面図、図1(B)はコード部を含む平断面図、図1
(C)はそのコード巻付け方法を示す正面図である。
【図2】本発明のクローラおよびそのコード巻付け方法
の第2実施の形態を示すもので、図2(A)はクローラ
の断面図、図2(B)はコード部を含む平断面図、図2
(C)はそのコード巻付け方法を示す正面図である。
【図3】本発明のクローラの第3実施の形態を示す断面
図である。
【図4】本発明のクローラの第4実施の形態を示す断面
図である。
【図5】本発明のクローラのコード巻付け方法の第5実
施の形態を示す正面および側面図である。
【図6】本発明のクローラのコード巻付け方法の第6実
施の形態を示す正面および側面図である。
【図7】本件の前提技術となったクローラのコード巻付
け方法の側面図およびコード列例の断面図である。
【図8】スパイラルコードを埋設したクローラの捩れの
説明図である。
【符号の説明】
1 クローラ 2 スパイラルコード 2S0 S巻きコード 2S S巻きコード層 2Z0 Z巻きコード 2Z Z巻きコード層 3 案内突起 4 接地ラグ 5 ドラム 6 トラバーサ 6S S巻きトラバーサ 6Z Z巻きトラバーサ 7 始端部 7S S巻き始端部 7Z Z巻き始端部 8 変換点

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定ピッチおよび張力にてスパイラル状
    に巻き付けられたコードを埋設したクローラにおいて、
    巻付け方向を互いに逆にしたコード層が幅方向に隣接し
    て配列されたことを特徴とするクローラ。
  2. 【請求項2】 前記巻付け方向を互いに逆にしたコード
    層がクローラの幅方向の中央を境にして隣接して配列さ
    れたことを特徴とする請求項1に記載のクローラ。
  3. 【請求項3】 クローラにコードを所定ピッチおよび張
    力にてスパイラル状に巻き付けて埋設するクローラのコ
    ード巻付け方法おいて、クローラ成型用のドラムにそれ
    ぞれのコードの始端部を係止した2以上のトラバーサ
    を、ドラムの1方向の回転に伴ってドラムの軸方向に互
    いに反対方向に向かって移動させて各コードを所定ピッ
    チおよび張力にてスパイラル状に巻き付けることを特徴
    とするクローラのコード巻付け方法。
  4. 【請求項4】 クローラにコードを所定ピッチおよび張
    力にてスパイラル状に巻き付けて埋設するクローラのコ
    ード巻付け方法おいて、クローラ成型用のドラムの両端
    にそれぞれのコードの始端部を係止した一対のトラバー
    サを、ドラムの1方向の回転に伴ってドラムの軸方向に
    中央に向かって移動させて各コードを所定ピッチおよび
    張力にてスパイラル状に巻き付けることを特徴とするク
    ローラのコード巻付け方法。
  5. 【請求項5】 クローラにコードを所定ピッチおよび張
    力にてスパイラル状に巻き付けて埋設するクローラのコ
    ード巻付け方法おいて、クローラ成型用のドラムの中央
    にそれぞれのコードの始端部を係止した一対のトラバー
    サを、ドラムの1方向の回転に伴ってドラムの軸方向に
    外側に向かって移動させて各コードを所定ピッチおよび
    張力にてスパイラル状に巻き付けることを特徴とするク
    ローラのコード巻付け方法。
  6. 【請求項6】 クローラにコードを所定ピッチおよび張
    力にてスパイラル状に巻き付けて埋設するクローラのコ
    ード巻付け方法おいて、クローラ成型用のドラムの両端
    にそれぞれのコードの始端部を係止した一対のトラバー
    サを、ドラムの1方向の回転に伴ってドラムの軸方向に
    相手側に向かって移動させて各コードを交錯させて所定
    ピッチおよび張力にてスパイラル状に巻き付けることを
    特徴とするクローラのコード巻付け方法。
  7. 【請求項7】 クローラにコードを所定ピッチおよび張
    力にてスパイラル状に巻き付けて埋設するクローラのコ
    ード巻付け方法おいて、クローラ成型用のドラムの一端
    にコードの始端部を係止したトラバーサをドラムの軸方
    向の他端に向かって移動させて各コードを所定ピッチお
    よび張力にてスパイラル状に巻き付けていく際に、ドラ
    ム周上の変換点にコードを係止させてドラムを逆回転さ
    せて巻付け方向を逆にすることを特徴とするクローラの
    コード巻付け方法。
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