JPH11300096A - 衣類乾燥機 - Google Patents

衣類乾燥機

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JPH11300096A
JPH11300096A JP10113420A JP11342098A JPH11300096A JP H11300096 A JPH11300096 A JP H11300096A JP 10113420 A JP10113420 A JP 10113420A JP 11342098 A JP11342098 A JP 11342098A JP H11300096 A JPH11300096 A JP H11300096A
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JP
Japan
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filter
air
drying
sheet
fan
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Pending
Application number
JP10113420A
Other languages
English (en)
Inventor
Minoru Kishi
稔 岸
達哉 ▲広▼田
Tatsuya Hirota
Kiyokazu Fujikawa
清和 藤川
Koichi Kuroda
晃一 黒田
Tamotsu Kawamura
保 川村
Takashi Fukuda
隆 福田
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1つのフィルタでリント等の高回収性能と脱
臭や殺菌効果を得る。 【解決手段】 フィルタ装置10内に装着される補助フ
ィルター39は、静電気によりリント等を吸着する機能
を有する第1シートと、この第1シートの裏側に貼り付
けられた、脱臭及び殺菌の機能を有する第2シートとか
らなる。第1シートは、ポリプロピレン系特殊樹脂の造
粒から加工した不織布であって、その繊維に静電気を印
加することにより、帯電性をもたせて、0.001〜5
0ミクロンの微粒子をも捕獲できるようにしている。第
2シートは、アクリル系繊維に銅化合物を含浸した後に
化学処理により硫化銅を形成・固着する後加工法で製造
された加工繊維を、他の繊維に所定量混在させて形成し
た不織布である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衣類乾燥機に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の衣類乾燥機の構造は次のようなも
のであった。即ち、筐体内に乾燥室として横軸型のドラ
ムを配置し、ドラムの前側には乾燥風の吸気口を、後側
には排気口をそれぞれ設ける。ドラムの後方にはファン
ケーシングを設け、このファンケーシング内に両面ファ
ンを配置してケーシング内を乾燥風路と冷却風路とに区
画する。乾燥風路の入口は前記排気口に連結し、乾燥風
路の出口は乾燥ダクトを介して前記吸気口に連結する。
前記排気口には衣類から出たリントを回収するフィルタ
装置を配置し、更に、前記乾燥ダクト内にはヒータを配
置する。筐体の底部には、前記ドラム及び前記両面ファ
ンを駆動するモータを配置する。
【0003】こうして、加熱乾燥時には、モータが回転
することにより、ドラムが低速で、両面ファンが高速
で、それぞれ回転する。両面ファンの回転により発生
し、ヒータによって加熱された乾燥風は、乾燥風路、乾
燥ダクト、ドラムを通って循環し、ドラム内の衣類と熱
交換を行う。同時に、両面ファンの回転により外気が冷
却風路内に導入され、両面ファン自身を冷却する。そし
て、ドラム内で熱交換して衣類から水分を吸収した乾燥
風が、両面ファンに接触して冷却され、乾燥風中の水分
が除去される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の衣類乾燥機のフ
ィルタ装置は、網目状の樹脂ネットからなるフィルタと
このフィルタを覆うフィルタカバーとからなっていた。
そして、このフィルタの前後に必要に応じて静電気によ
りリント等を吸着する不織布からなる静電フィルタを取
り付けるようにし、リントの回収効果を上げるようにし
ていた。また、静電フィルタに代えて、脱臭や殺菌(滅
菌)効果を有する脱臭・殺菌フィルタを取り付け衣類の
脱臭、殺菌を行うようにしていた。
【0005】このような衣類乾燥機では、リント等の高
回収効果と、脱臭・殺菌効果を同時に得ることができな
いという問題があった。
【0006】また、従来の衣類乾燥機では、乾燥運転時
の騒音の問題があった。即ち、ドラムや両面ファンを駆
動するモータからは電源周波数による電磁音が発生す
る。そして、電源周波数が60Hzでは周波数帯域が6
0Hzと120Hz付近に大きな騒音レベルがあるが、
このような低周波数帯域の騒音は吸音部材では吸収しに
くい。
【0007】また、両面ファンの回転による気流音や乾
燥風が風路を流れることで発生する音が混ざり合って、
かなりの騒音となっている。
【0008】本発明は、衣類乾燥機に関し、このような
問題点を解消するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係わ
る構成は、衣類を収容する乾燥室と、この乾燥室に吸気
するための吸気口と、前記乾燥室から排気するための排
気口と、前記吸気口と前記排気口とを結ぶ循環風路と、
前記乾燥室と前記循環風路とで構成される循環路内で乾
燥風を循環させる循環ファンと、前記乾燥室から排出さ
れた乾燥風を冷却して、乾燥風中の水分を凝縮させる除
湿器と、この除湿器によって冷却された乾燥風を加熱す
るヒータと、前記循環路内に設けられたフィルタ装置
と、このフィルタ装置内に装着され、衣類から出たリン
ト等を回収するフィルタとを備えた衣類乾燥機におい
て、前記フィルタを、静電気によりリント等を吸着する
機能を有する第1フィルタと、脱臭や殺菌の機能を有す
る第2フィルタとで一体に構成したものである。
【0010】この構成では、フィルタの第1フィルタ部
分でリントが吸着され、第2フィルタ部分で脱臭や殺菌
が行われる。即ち、1つのフィルタでリント等の高回収
性能と脱臭や殺菌効果を得ることができる。
【0011】請求項1の構成のように静電吸着の機能を
有するフィルタと脱臭や殺菌の機能を有するフィルタと
で一体的に構成する場合、フィルタ部が厚くなって風路
抵抗が増してしまうと、風量が低下して乾燥時間が長く
なる虞がある。
【0012】そこで、本発明の請求項2に係る構成で
は、前記フィルタを、前記第1フィルタと前記第2フィ
ルタとを並設して一体に構成している。
【0013】この構成では、第1フィルタと第2フィル
タを横に並べた形としているので風路抵抗が増大しな
い。
【0014】また、本発明の請求項3に係る構成では、
前記フィルタを、前記第1フィルタと前記第2フィルタ
を重ね合せた2重構造とするとともに、前記第2フィル
タを前記第1フィルタに部分的に重ねたものとしてい
る。
【0015】脱臭や殺菌を行う場合、フィルタの1回の
通過だけでは十分効果を果たさなくても、乾燥風が循環
され、フィルタへの通過が繰り返されることによってそ
の効果が現れる。これに対し、リントは、フィルタを通
過させては風路中やヒータに引っかかってしまうので、
フィルタで確実に回収しなければならない。
【0016】そこで、この構成では、第1フィルタを乾
燥風の通路の全面に配置し、第2フィルタを一部に配置
する構成とすることで、風路抵抗を極力増大させること
なく、リントの回収性能が大きく向上し、脱臭・殺菌効
果も得られる。
【0017】本発明の請求項4に係る構成は、衣類を攪
拌しながら乾燥するためのドラムと、このドラム内への
乾燥風の給排気を行うファンと、前記ドラムや前記ファ
ンを駆動するモータとを備えた衣類乾燥機において、前
記モータや前記ファンから出る音を収集する集音器と、
この集音器で収集した音と逆位相の信号を作り出す生成
器と、この生成器で作り出した信号を音波として機内に
出力する発生器とを備えたものである。
【0018】この構成では、モータやファンから出た騒
音に対して音の圧力の疎密が反転した音を重ね合せるこ
とにより、モータやファンから出た騒音を打ち消す。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を各図面に基
づいて説明する。
【0020】図1において、1は本発明の一実施形態の
衣類乾燥機である。2はその筐体で、前後面が開口する
金属製の機枠3と、この機枠3の前面を覆う樹脂製の前
面板4と、機枠3の前面を覆う金属製の後面板5とから
なる。前記前面板4には衣類の投入口6が設けられてい
る。
【0021】7は前記筐体2内に設けられた前面開口状
の横軸型ドラムで、後方を支軸8により回転自在に支持
されている。このドラム7の内周面には、ドラム7の回
転により中の衣類を攪拌するバッフル7aが設けられて
いる。11は前記前面板4の裏側であって前記投入口6
の外側に設けられ、前記ドラム7の前面開口縁を支持す
る金属製の支持板である。前記ドラム7及び前記支持板
11は、衣類を収容する本発明の乾燥室を構成する。前
記ドラム7の後面中央には乾燥室から排気するための排
気口9が設けられており、前記支持板11の下部には、
乾燥室へ吸気する吸気口12が設けられている。
【0022】34は操作ボックスで、内部に乾燥運転を
制御するマイクロコンピュータなどを実装した制御基板
35が配置されている。
【0023】10は前方から前記排気口9を覆うように
設けられたフィルタ装置である。このフィルタ装置10
については後に詳述する。
【0024】13は前記支持板11の前記吸気口12の
入口側に取り付けられた乾燥風の導入ダクトであり、こ
のダクト内には、ヒータ14が配置されている。
【0025】15は前記投入口6を開閉するための扉
で、衣類乾燥機1本体を正面から見て左側の上下両端部
が回転自在に支持されており、左側に開くようになって
いる。
【0026】16は前記ドラム7の後方であって、前記
排気口9に対向して設けられたファンケーシング、17
はこのファンケーシング16内において、前記支軸8に
より前記ドラム7と同軸に固定された合成樹脂製の熱交
換型の両面ファンである。この両面ファン17の表裏両
面には放射状に羽根が一体形成されている。この両面フ
ァン17は、本発明の循環ファン、ファン及び除湿器と
して機能するものである。
【0027】18は前記両面ファン17の外周を囲むよ
うに設けられた合成樹脂製の仕切板で、その内周部を両
面ファン17の外周部に対向させている。この仕切板1
8は、前記両面ファン17と共に、前記ファンケーシン
グ16内を乾燥風路19と冷却風路20とに区画してい
る。そして、両面ファン17と仕切板18とは、ラビリ
ンス結合されており、これにより、乾燥風路19と冷却
風路20とがシールされている。
【0028】21は前記排気口9と前記乾燥風路19と
を連通するために前記ファンケーシング16に設けられ
た連通口、22は排気口9から出た乾燥風を確実にこの
連通口21へと導くために設けられた環状のシール部材
である。23は前記冷却風路20内へ外気を導入するた
めに前記後面板5の中央に設けられた導入口、24は導
入した外気を導出するために前記機枠3の底面に設けら
れた導出口である。
【0029】25は前記乾燥風路19と前記導入ダクト
13とを連結する循環ダクトで、最下部の位置に排出口
26が設けられている。乾燥風路19と循環ダクト25
と導入ダクトとで本発明の循環風路が構成される。
【0030】27は誘導モータであり、ドラムプーリ2
8及びドラムベルト29を介して前記ドラム7に連結さ
れると共に、ファンプーリ30及びファンベルト31を
介して前記両面ファン17のプーリ32に連結されてい
る。33はアイドラプーリであり、前記ドラムベルト2
9に張力を与えることにより、ドラムベルト29のスリ
ップを防止するものである。
【0031】こうして、加熱乾燥時には、前記モータ2
7が回転することにより、前記ドラム7が低速で、前記
両面ファン17が高速で、それぞれ回転する。両面ファ
ン17の回転により発生し、ヒータ14によって加熱さ
れた乾燥風は、前記乾燥風路19、乾燥ダクト25、導
入ダクト13、ドラム7を通って循環し、ドラム7内の
衣類と熱交換を行う。同時に、両面ファン17の回転に
より外気が冷却風路20内に導入され、両面ファン17
自身を冷却する。そして、前記ドラム7内で熱交換して
衣類から水分を吸収した乾燥風が、両面ファン17に接
触して冷却され、乾燥風中の水分が凝縮する。この凝縮
水は、乾燥風路19内を流れ下り、前記排出口26から
排出される。
【0032】本発明の第1の特徴は、前記フィルタ装置
10に、静電気によりリント等を吸着する機能を有する
第1フィルタと、脱臭や殺菌の機能を有する第2フィル
タとで一体に構成したフィルタを用いたことであり、以
下このフィルター装置10について、図2及び図3に基
づいて説明する。
【0033】図2において、35は前記ドラム7の排気
口9を覆ってドラム7の後面7bにネジ36で固定され
るフィルタ固定枠体で、周縁に環状保持枠35aを、中
央に覆い部35bを有すると共にこの環状保持枠35a
と覆い部35bとの間に第1フィルタ網35cを張設
し、更に前記環状保持枠35aの前端部分に被係合用突
起35dを中心向きに突設している。
【0034】37は前記フィルタ固定枠体35の内部に
着脱自在に取り付けられるフィルタ基体で、前記フィル
タ固定枠体35に当接する環状枠体37aと、この環状
枠体37a内に張設した第2フィルタ網37bとを有し
ている。前記環状枠体37aの表面には、後述するシー
ト状の補助フィルタを位置決めするための位置決め用リ
ブ37cが立設されている。
【0035】38は前記フィルタ基体37を覆って前記
フィルタ固定枠体35に着脱自在に取り付けられるフィ
ルタカバーである。このフィルタカバー38は、多数の
通気孔38aを有している。このフィルタカバー38
は、フィルタ固定枠体35の前記係合用突起35dによ
って係止される。
【0036】39はシート状の補助フィルタである。こ
の補助フィルタ39は、前記フィルタ基体37の位置決
め用リブ37cにその端部を位置決めすることにより第
2フィルタ網37bを覆うようにフィルタ基体37の表
面全体に亙って配置された状態で、前記フィルタカバー
38とフィルタ基体37との間に着脱自在に位置決め装
着されるものである。この補助補助フィルタ39は、本
発明のフィルタに相当するものである。
【0037】図3(a)は、前記補助フィルタ39の第
1の実施構成を示す。前記補助フィルター39は、静電
気によりリント等を吸着する機能を有する第1シート4
0(本発明の第1フィルタに相当)と、この第1シート
40の裏側に貼り付けられた、脱臭及び殺菌の機能を有
する第2シート41(本発明の第2フィルタに相当)と
からなる。即ち、同じ面積の第1シート40と第2シー
ト41を重ね合せた二重構造としている。
【0038】第1シート40は、ポリプロピレン系特殊
樹脂の造粒から加工した不織布(例えば厚さ約0.4ミ
リ)であって、その繊維に静電気を印加することによ
り、帯電性をもたせて、0.001〜50ミクロンの微
粒子をも捕獲できるようにしている。
【0039】第2シート41は、アクリル系繊維に銅化
合物を含浸した後に化学処理により硫化銅を形成・固着
する後加工法で製造された加工繊維を、他の繊維に所定
量混在させて形成した不織布(例えば厚さ約3ミリ)で
ある。
【0040】尚、この補助フィルタ39は使い捨てとし
てもよいし、掃除をするなど、フィルタの能力回復処理
をして再生するものとしてもよい。
【0041】以上、上記のような補助フィルタ39を備
えたフィルター装置10により、乾燥時、衣類から出て
乾燥風に飛ばされたリントや埃などは、微粒なものま
で、乾燥風が補助フィルタ39を通過する際第1シート
40により回収される。また、衣類から乾燥風中に取り
込まれた雑菌は、乾燥風が補助フィルタ39を通過する
際第2シート41の殺菌効果により死滅され、また、匂
いも第2シート41の脱臭効果により除去される。
【0042】このように、1つの補助フィルタ39を配
置するだけで、リント等の高回収性能と脱臭や殺菌効果
を得ることができる。
【0043】ところで、上記第1の実施構成のように、
第1シート40と第2シート41とを前後に重ねた2重
構造とした場合、フィルタ部が厚くなって風路抵抗が増
してしまうと、風量が低下して乾燥時間が長くなる虞が
ある。
【0044】そこで、前記補助フィルタ39の第2の実
施構成では、図3(b)に示すように、前記補助フィル
タ39を、第1シート40とこの第1シート40の下に
並設した第2シート41とで構成している。即ち、補助
フィルタ39の面積の2分の1ずつを第1シート40と
第2シート41とが占めるようにしている。尚、第1シ
ート40及び第2シート41の材質は第1の実施構成と
同じであり、説明を省略する。
【0045】このような構成とすることにより、補助フ
ィルタ39が厚くならず、風路抵抗の増大しないので、
風量が低下して乾燥時間を長引かせることがない。
【0046】また、脱臭や殺菌を行う場合、フィルタへ
の1回の通過だけでは十分効果を果たさなくても、乾燥
風が循環され、フィルタへの通過が繰り返されることに
よってその効果が現れる。これに対し、リントは、フィ
ルタを通過させては風路中やヒータに引っかかったり溜
まったりしてしまうので、フィルタで確実に回収しなけ
ればならない。
【0047】そこで、前記補助フィルタ39の第3の実
施構成では、図3(c)に示すように、補助フィルタ3
9を、第1シート40と、第1シート40の後側の下部
(又は上部でもよい)半分に貼り付けた、第1シート40
の2分の1の面積の第2シート41とで構成している。
即ち、第1シート40は乾燥風の通路の全面に配置し、
第2シート41は第1シート40の一部に配置する構成
としている。尚、第2シート41は、第1シート40の
後側に均等に点在させるような構成としてもよい。ま
た、第1シート40及び第2シート41の材質は第1の
実施構成と同じであり、説明を省略する。
【0048】このような構成とすることにより、風路抵
抗を極力増大させることなく、リントの回収性能が大き
く向上し、脱臭・殺菌効果も得られる。
【0049】なお、第1の実施構成及び第2の実施構成
においては、リント等に邪魔されることなく脱臭や殺菌
効果を与えるため、第1シート40が風上側になるよう
に補助フィルタ39を装着するのが好ましい。
【0050】さて、本発明の第2の特徴は、乾燥運転時
に発生する騒音、例えば前記モータ27の電磁音や前記
両面ファン17の風切音等、乾燥運転時に発生する騒音
を減らすアクティブ消音装置を設けたことであり、以下
これについて図4及び図5に基づいて説明する。
【0051】図4に騒音と時間の関係を示す。騒音(1
次音)に対して音の圧力の疎密が反転した音(2次音)
を重ねあわせて、騒音を打ち消すことがアクティブ消音
の原理である。
【0052】図5において、42は前記筐体2内に設け
たマイク(本発明の集音器に相当)で、乾燥運転時に発
生する騒音(1次音)を測定する。騒音としては、前記
モータ27から出る電磁音や前記両面ファン17の風切
音、前記循環ダクト25などの風路を乾燥風が流れる音
等がある。
【0053】43は制御回路(本発明の生成器に相当)
である。この制御回路43は、前記マイク42からアク
ティブ・ディジタル・フィルタ(ADF)44を介して
入力された1次音を、この1次音とは逆位相の2次音に
変換して出力する変換部43aと、後述するエラーマイ
クからの入力に基づいて前記ADF44のフィルタ係数
を修正する修正部43bとを含む。
【0054】45は前記筐体2内に設けたスピーカ(本
発明の発生器に相当)であり、前記制御回路43から出
力され、アンプ46で増幅された2次音を筐体2内に出
力する。
【0055】47は前記筐体2内に設けたエラーマイク
で、前記スピーカ45から出力された2次音を1次音に
重ね合わせた結果残った消残し音を測定する。
【0056】ここで、前記マイク42で測定した1次音
を単純に前記制御回路43の変換部43aで反転させて
前記スピーカ45から出力しても、騒音は消えない。な
ぜなら、音場の持つ伝達特性は時々刻々と変化するた
め、前記スピーカ45から2次音を出力したときには、
もとの騒音が変わってしまっているからである。前記A
DF44は、音場の持つ伝達特性の変化を考慮しながら
2次音を作り出すための回路であり、前記制御回路43
の修正部43bは、前記エラーマイク47で拾った消残
し音が小さくなるよう、常に前記ADF44のフィルタ
係数を更新する。
【0057】48はディジタル・フィルタであり、前記
マイク42から入った1次音が前記ADF44を通り、
前記スピーカ45から出て再びマイク42に入って増幅
されるハウリング現象を防止するためのものである。
【0058】なお、前記制御回路43、ADF44、デ
ィジタル・フィルタ48、アンプ46は、衣類乾燥機の
乾燥運転を制御する前記操作ボックス34内に配置され
ている。
【0059】こうして、乾燥運転中、前記モータ27の
電磁音や前記両面ファン17の風切音等の騒音は、これ
と逆位相の2次音により打ち消されるので、使用者が感
じる不快な騒音を低減させることができる。
【0060】前記マイク42、エラーマイク47、スピ
ーカ45を2組用意し、前記モータ27及び両面ファン
17のそれぞれの近傍に配置して、モータ27や両面フ
ァン17からの騒音を集中的に打ち消すようにすると、
さらに騒音を効果的に低減させることができる。
【0061】
【発明の効果】本発明の請求項1から請求項3の構成に
よれば、1つのフィルタでリント等の高回収性能と脱臭
や殺菌効果を得ることができる。
【0062】特に、請求項2の構成によれば、第1フィ
ルタと第2フィルタを横に並べた形としているので風路
抵抗が増大せず、風量が低下して乾燥時間が長引くのを
防止できる。
【0063】また、請求項3の構成によれば、第1フィ
ルタを乾燥風の通路の全面に配置し、第2フィルタを一
部に配置する構成とすることで、風路抵抗を極力増大さ
せることなく、リントの回収性能が大きく向上し、脱臭
・殺菌効果も得られる。
【0064】本発明の請求項4の構成によれば、モータ
やファンから出た騒音に対して音の圧力の疎密が反転し
た音を重ね合せることにより、乾燥運転時にモータやフ
ァンから出た騒音を打ち消すことができるので、使用者
が感じる不快な騒音を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の衣類乾燥機の全体の概要
を示す側面断面図である。
【図2】本発明の第1の特徴であるフィルタ装置の詳細
な構成を示すフィルタ装置の分解斜視図である。
【図3】フィルタ装置を構成する補助フィルタの実施構
成を示す図であり、(a)は補助フィルタの第1の実施
構成を示し、(b)は第2の実施構成、(c)は第3の
実施構成を示す。
【図4】本発明の第2の特徴であるアクティブ消音装置
による消音の原理を示す、騒音と時間の関係図である。
【図5】アクティブ消音装置の構成を示すブロック図で
ある。
【符号の説明】 7 ドラム(乾燥室) 9 排気口 10 フィルタ装置 11 支持板(乾燥室) 12 吸気口 13 導入ダクト(循環風路) 14 ヒータ 17 両面ファン(循環ファン、ファン、除湿器) 19 乾燥風路(循環風路) 25 循環ダクト(循環風路) 27 誘導モータ(モータ) 39 補助フィルタ(フィルタ) 40 第1シート(第1フィルタ) 41 第2シート(第2フィルタ) 42 マイク(集音器) 43 制御回路(生成器) 45 スピーカ(発生器)
フロントページの続き (72)発明者 黒田 晃一 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 川村 保 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 福田 隆 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 衣類を収容する乾燥室と、この乾燥室に
    吸気するための吸気口と、前記乾燥室から排気するため
    の排気口と、前記吸気口と前記排気口とを結ぶ循環風路
    と、前記乾燥室と前記循環風路とで構成される循環路内
    で乾燥風を循環させる循環ファンと、前記乾燥室から排
    出された乾燥風を冷却して、乾燥風中の水分を凝縮させ
    る除湿器と、この除湿器によって冷却された乾燥風を加
    熱するヒータと、前記循環路内に設けられたフィルタ装
    置と、このフィルタ装置内に装着され、衣類から出たリ
    ント等を回収するフィルタとを備えた衣類乾燥機におい
    て、 前記フィルタを、静電気によりリント等を吸着する機能
    を有する第1フィルタと、脱臭や殺菌の機能を有する第
    2フィルタとで一体に構成したことを特徴とする衣類乾
    燥機。
  2. 【請求項2】 前記フィルタは、前記第1フィルタと前
    記第2フィルタとを並設して一体に構成した請求項1に
    記載の衣類乾燥機。
  3. 【請求項3】 前記フィルタを、前記第1フィルタと前
    記第2フィルタを重ね合せた2重構造とするとともに、
    前記第2フィルタを前記第1フィルタに部分的に重ねた
    請求項1に記載の衣類乾燥機。
  4. 【請求項4】 衣類を攪拌しながら乾燥するためのドラ
    ムと、このドラム内への乾燥風の給排気を行うファン
    と、前記ドラムや前記ファンを駆動するモータとを備え
    た衣類乾燥機において、 前記モータや前記ファンから出る音を収集する集音器
    と、この集音器で収集した音と逆位相の信号を作り出す
    生成器と、この生成器で作り出した信号を音波として機
    内に出力する発生器とを備えたことを特徴とする衣類乾
    燥機。
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