JPH11299934A - ゴルフボール - Google Patents

ゴルフボール

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JPH11299934A
JPH11299934A JP10116533A JP11653398A JPH11299934A JP H11299934 A JPH11299934 A JP H11299934A JP 10116533 A JP10116533 A JP 10116533A JP 11653398 A JP11653398 A JP 11653398A JP H11299934 A JPH11299934 A JP H11299934A
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JP
Japan
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golf ball
cover
rubber
ball
core
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JP10116533A
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English (en)
Inventor
Michihiko Sugiura
路彦 杉浦
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Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】飛距離性能とコントロール性能が共に優れ、打
球時のフィーリングにも優れるゴルフボールの提供。 【解決手段】コアと、該コアを被覆するカバーとを有す
るゴルフボールであって、カバーのショアーD硬度
(A)が63以下であり、カバーのショアーD硬度
(A)とゴルフボールの2.54mmコンプレッション
値(kgf)(B)の比(A)/(B)が0.5〜0.
6であるゴルフボール。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はゴルフボールに関
し、特に、飛距離性能とコントロール性能が共に優れ、
打球時のフィーリングにも優れるゴルフボールに関す
る。
【0002】
【従来の技術】ゴルフボールは、ドライバー等のウッド
で打つ場合には、大きな飛距離で、狙った方向および地
点に正確に飛ぶことが求められる。また、アイアンで打
つ場合には、飛距離が大きいことも求められるが、グリ
ーンへのアプローチに際しては、グリーン上の狙った位
置に正確にボールが止まるように、スピンを掛けてコン
トロールすることが容易であることも求められる。ま
た、ウッド、アイアン、ピッチングウェッジ、サンドウ
ェッジ、あるいはパター等のいずれのクラブで打つ場合
にも、打球時の感触が硬かったり、あるいは柔らかかっ
たりせずに、打球時のフィーリングが良いことも求めら
れる。このような飛距離性能およびコントロール性能の
向上を図るため、また、打球時のフィーリングを改善す
るために、ゴルフボールについて、従来、各種の改良お
よび提案がなされてきた。
【0003】ところで、ツーピースゴルフボール等のソ
リッドゴルフボールは、従来の糸巻きゴルフボールに比
べて、ウッドおよびアイアンのいずれのクラブで打った
場合でも、大きな飛距離を得ることができるため、飛距
離性能の優れたボールとして、近年、多くのゴルファー
によって使用されている。しかし、ソリッドゴルフボー
ルは、一般に、打球時のボール速度が大きく、ゴルフク
ラブの打撃面との接触面積が小さくなるため、スピンが
掛り難く、アイアンショットによるグリーンへのアプロ
ーチに際して、打球の回転をコントロールしてバックス
ピンによってグリーン上の狙った地点にボールが止まる
ように打球をコントロールすることが困難であった。そ
のため、上級者は、コントロール性能と打球時のフィー
リングを重視して、カバーの柔らかいボールを使用する
ことが多かった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、カバーの柔ら
かいソリッドゴルフボールは、打球時のボールの打ち出
し角および初速の低下により、飛距離性能の低下を招
き、飛距離が減少する問題があった。
【0005】そこで、本発明の目的は、飛距離性能とコ
ントロール性能が共に優れ、打球時のフィーリングにも
優れるゴルフボールを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決するために、鋭意検討した結果、ショアーD硬度が
特定の範囲にあるカバーを有し、かつカバーのショアー
D硬度と、ボールの2.54mmコンプレッション値と
の比が特定の範囲にあるゴルフボールが、飛距離性能と
コントロール性能が共に優れ、さらに打球時のフィーリ
ングにも優れることを見出し、本発明に至った。
【0007】すなわち、本発明は、前記課題を解決する
ために、コアと、該コアを被覆するカバーとを有するゴ
ルフボールであって、カバーのショアーD硬度(A)が
63以下であり、カバーのショアーD硬度(A)とゴル
フボールの2.54mmコンプレッション値(kgf)
(B)の比(A)/(B)が0.5〜0.6であるゴル
フボールを提供するものである。
【0008】以下、本発明のゴルフボールについて詳細
に説明する。
【0009】本発明のゴルフボールは、コアと該コアを
被覆するカバーとを有するものである。本発明のゴルフ
ボールにおいて、コアは、1層からなるものでもよい
し、2層またはそれ以上の複数の層から構成される多層
構造を有するものでもよい。また、カバーも、1層から
なるものでもよいし、2層以上の複数の層から構成され
ていていもよい。
【0010】本発明のゴルフボールにおいて、カバー
は、ショアーD硬度が63以下、好ましくは45〜62
であるものである。カバーのショアD硬度(A)が63
より大きいと、打球時のフィーリングが硬く、また、コ
ントロール性能に劣ることとなる。本発明において、カ
バーのショアーD硬度とは、ASTM D2240にし
たがって測定される硬度である。
【0011】また、本発明のゴルフボールにおいて、カ
バーのショアーD硬度(A)とボールの2.54mmコ
ンプレッション値(B)の比(A)/(B)は、0.5
〜0.6の範囲である。比(A)/(B)が0.5未満
であると、得られるゴルフボールは、打球感が硬く、フ
ィーリングに劣り、0.6を超えると、打球時の初速が
低下し、飛距離性能に劣り、また、コントロール性能に
劣ることとなる。本発明において、2.54mmコンプ
レッション値とは、圧縮速度10mm/min.で、ゴ
ルフボールを1/10インチ(2.54mm)変形させ
るのに要する力(kgf)を言う。
【0012】本発明のゴルフボールにおいて、好ましく
はカバーの厚さは、2.0〜2.4mmの範囲である。
カバーの厚さが2.0mmより薄いと、カバー材の耐久
性が劣り、2.4mmより厚いと、反発弾性が低くな
り、好ましくない。
【0013】本発明のゴルフボールのカバーを構成する
カバー材は、特に限定されず、前記ショアーD硬度を示
すものであれば、いずれのものであってもよい。
【0014】このカバー材として、例えば、アイオノマ
ー樹脂単独、2種以上のアイオノマー樹脂のブレンド
物、あるいはアイオノマー樹脂とジエン系ゴムとを含む
熱可塑性エラストマー組成物等を素材として用いること
ができる。特に、ショアーD硬度が低いにもかかわら
ず、反発弾性および耐久性に優れる点で、アイオノマー
樹脂とジエン系ゴム等のゴム成分とを含む熱可塑性エラ
ストマー組成物が好ましい。
【0015】アイオノマー樹脂は、エチレン−不飽和カ
ルボン酸共重合体と、陽イオンを供給し得る金属化合物
との反応物である。エチレン−不飽和カルボン酸共重合
体は、エチレンと、炭素数3〜6の不飽和カルボン酸と
の共重合体である。炭素数3〜6の不飽和カルボン酸と
しては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン
酸、フマル酸、安息香酸ビニル等が挙げられる。エチレ
ン−不飽和カルボン酸共重合体は、これらの不飽和カル
ボン酸を1種単独で、または2種以上の組み合わせで含
んでいてもよい。また、陽イオンを供給し得る金属化合
物としては、例えば、Li、Na、K等のアルカリ金
属、Mg、Ca等のアルカリ土類金属、Zn、Mn、C
o等の遷移金属などの金属の蟻酸塩、酢酸塩、硝酸塩、
炭酸塩、炭酸水素酸塩、水酸化物、アルコキシドなどが
挙げられる。本発明において、これらのアイオノマー樹
脂の中でも、良好な反発弾性を得ることができ、また、
ポリブタジエンを配合した場合に適度な硬度が得られる
点で、ショアーD硬度55〜80未満のものが好まし
い。アイオノマー樹脂としては、例えば、エチレンとメ
タクリル酸との共重合体の金属塩が挙げられる。このア
イオノマー樹脂は、公知のものである。このアイオノマ
ー樹脂の具体例として、三井・デュポンポリケミカル社
製のハイミラン1605、ハイミラン1706、ハイミ
ラン1707、ハイミランAM7315、ハイミランA
M7317、ハイミランAM7318等の市販品が挙げ
られる。
【0016】また、カバー材として好適に用いられる熱
可塑性エラストマー組成物において、アイオノマー樹脂
とともに用いられるゴム成分としては、例えば、ジエン
系ゴムおよびその水素添加物、オレフィン系ゴム、含ハ
ロゲン系ゴム、シリコンゴム、含イオウゴム、フッ素ゴ
ム、熱可塑性エラストマー等が挙げられる。これらの中
でも、ジエン系ゴムおよびその水素添加物が、カバー材
としての反発弾性、耐久性および外観に優れる点で、好
ましい。
【0017】ジエン系ゴムおよびその水素添加物の具体
例としては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(I
R)、エポキシ化天然ゴム、スチレン・ブタジエンゴム
(SBR)、ブタジエンゴム(BR、高シスBRおよび
低シスBR)、アクリロニトリル・ブタジエンゴム(N
BR)、水素化NBR、水素化SBR等が挙げられる。
これらの中でも、シス−1,4−構造が40%以上のブ
タジエンゴムが、反発弾性の点で、好ましい。
【0018】このカバー材として用いられる熱可塑性エ
ラストマーにおいて、アイオノマー樹脂とゴム成分の配
合割合は、通常、アイオノマー樹脂50〜90重量部
と、ゴム成分10〜50重量部の割合が好ましい。アイ
オノマー樹脂が50重量部未満では、カバー材の硬度が
低下し、柔らかすぎる打球感となり、一方、90重量部
を超えると、ゴム成分による軟質化が不十分となり、硬
すぎる打球感となってしまう。
【0019】また、カバー材には、前記のアイオノマー
樹脂およびゴム成分以外にも、必要に応じて、白色顔
料、染料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、金属石鹸等の分
散助剤、安定剤、滑剤、着色剤等を適宜配合してもよ
い。白色顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜
鉛、炭酸カルシウム、鉛白、硫化亜鉛、硫酸バリウム、
石膏、沈降性シリカ等が挙げられる。
【0020】本発明のゴルフボールにおいて、カバーを
構成するカバー材として、前記熱可塑性エラストマー組
成物を用いる場合には、カバー材は、前記アイオノマー
樹脂と、ゴム成分と、および必要に応じて使用される他
の成分とを、2軸混練押出機等で溶融混練し、アイオノ
マー樹脂からなる連続相中にゴム成分を分散させ、引続
き混練しながら加硫剤を添加し、ゴム成分を混練中に動
的に加硫させることにより形成することができる。
【0021】用いられる加硫剤としては、ゴム加硫剤と
して一般に使用されるものを用いることができ、特に限
定されない。例えば、イオウ系加硫剤、有機過酸化物系
加硫剤、フェノール樹脂系加硫剤、亜鉛華等が挙げられ
る。また、常用の加硫促進剤、加硫促進助剤等を適宜用
いてもよい。
【0022】本発明のゴルフボールにおいて、この熱可
塑性エラストマー組成物からカバーは、アイオノマー樹
脂からなる連続相中にゴム成分が分散され、かつ該ゴム
成分が架橋剤を用いずに熱架橋された形態で構成され
る。アイオノマー樹脂からなる連続相中に分散されるゴ
ム成分は、粒径5μm以下程度の分散粒子の形態で分散
されているのが好ましい。
【0023】本発明のゴルフボールは、そのカバーの外
表面に、ボールに適度な回転を与えるとともに、空気抵
抗を少なくするための凹部、いわゆるディンプルを形成
するが,そのディンプルの幾何学的配列としては、8面
体、20面体等のいずれの配列であってもよく、また、
ディンプルの模様としては、スクウェアー型、ヘキサゴ
ン型、ペンタゴン型、トライアングル型等のいかなる形
態の模様であってもよい。また、カバーの外表面には、
バフ研磨、塗装、スタンプ等の各種の処理を施してもよ
い。
【0024】本発明のゴルフボールにおいて、カバーで
被覆されるコアは、基材ゴムおよび架橋剤、さらに補強
剤、重合開始剤等を含むコア用ゴム組成物から構成され
る。コア用ゴム組成物の主成分である基材ゴムとして
は、一般にポリブタジエンを主成分とするゴムが用いら
れ、特に、シス1,4−構造を40%以上、好ましくは
90%以上有するポリブタジエンを含有するゴムが用い
られる。また、基材ゴムには、上記のポリブタジエンを
主成分とするゴムを単独で用いることもできるが、必要
に応じて他のゴム成分を併用してもよい。用いられる他
のゴム成分としては、例えば、天然ゴム、ポリイソプレ
ンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、EPDM
等が挙げられる。
【0025】コア用ゴム組成物に用いられる架橋剤とし
ては、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸またはその
金属塩、ビスマレイミド化合物、ウレタン(メタ)アク
リレート類を使用することができる。架橋剤として用い
られるα,β−エチレン性不飽和カルボン酸としては、
例えば、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられ、その
金属塩としては、アクリル酸亜鉛、メタクリル酸亜鉛等
が挙げられる。特に、反発性および耐久性が良好である
点で、アクリル酸亜鉛が好ましい。このアクリル酸亜鉛
の具体例として、米国サートマ社からRTの商品名で市
販されているジンクジアクリレートが挙げられる。
【0026】架橋剤として用いられるビスマレイミド化
合物としては、例えば、N,N’−エチレンビスマレイ
ミド、N,N’−トリメチレンビスマレイミド、N,
N’−m−フェニレンビスマレイミド、N,N’−4,
4’−ジフェニルメタンビスマレイミド、N,N’−
4,4’−ジフェニルエーテルビスマレイミド、N,
N’−4,4’−ジフェニルスルフォンビスマレイミド
等が挙げられる。
【0027】また、ウレタン(メタ)アクリレート類
は、イソシアネート類;イソシアネートプレポリマーと
水酸基を有するジまたはポリ(メタ)アクリレートとを
反応させて得られる(メタ)アクリレート基含有ウレタ
ン化合物;グリコールまたはポリオールと、ジイソシア
ネートとを反応させてイソシアネート基を有するアダク
ト体を生成し、これと上記の水酸基を有するジまたはポ
リ(メタ)アクリレートとを反応させて得られるウレタ
ンアクリレート;ポリオールとジイソシアネートとを反
応させて得られるイソシアネート基末端プレポリマー
と、水酸基を有するジまたはポリ(メタ)アクリレート
とを反応させて得られるウレタンアクリレートなどが用
いられる。前記イソシアネートプレポリマーとしては、
グリコール、トリオール、テトラオール等のポリオー
ル、あるいは分子量2000以下のポリエーテルジオー
ル、ポリエーテルトリオール、ポリカプロラクトンエー
テルジオール、ポリカプロラクトントリオール等のポリ
エーテルポリオールと、ジまたはトリイソシアネートと
を反応させて得られる、末端にイソシアネート基を有す
るプレポリマーである。水酸基を有するジまたはポリ
(メタ)アクリレートは、イソシアネート類等と容易に
反応してウレタンアクリレート類を生成するものであ
り、アクリル酸、メタクリル酸、またはこれらの誘導体
と、多価アルコールとの反応によって得られる化合物;
アクリル酸、メタクリル酸、またはこれらの誘導体と、
エポキシ基を有する化合物との反応によって得られる化
合物などである。
【0028】コア用ゴム組成物において、架橋剤の含有
割合は、通常、基材ゴム100重量部に対して15〜4
0重量部程度の割合である。架橋剤の含有割合が15重
量部未満であると、柔らかくなりすぎ、反発力が低下
し、40重量部を超えると、硬くなりすぎ、打球感が不
良となる。
【0029】また、コア用ゴム組成物の成分として、必
要に応じて用いられる補強剤としては、例えば、二酸化
珪素、金属酸化物等が挙げられる。用いられる二酸化珪
素は、BET法によって測定される比表面積が160〜
340m2 /g、かつ純度が99%以上であるものであ
る。この二酸化珪素の具体例として、日本アエロジル
(株)からAEROSIL 200、AEROSIL2
00V、AEROSIL 300、REOLOSILQ
S−102等の商品名で市販されているもの等が挙げら
れる。金属酸化物としては、例えば、酸化亜鉛、硫酸バ
リウム、炭酸カルシウム等が挙げられる。
【0030】さらに、重合開始剤としては、例えば、ジ
クミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエ
ート、ジ−t−ブチルパーオキサイド、1,1−ビス
(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシ
クロヘキサン等の有機過酸化物などが挙げられる。コア
用ゴム組成物にこの重合開始剤を配合する場合、その配
合割合は、通常、基材ゴム100重量部に対して、1〜
5重量部程度の割合である。
【0031】本発明のゴルフボールにおいて、前記コア
用ゴム組成物で構成されるコアは、2.54mm変形時
のコンプレッション値が55〜100kgfの範囲にあ
るものが好ましい。コンプレッション値が100kgf
を超えると、ソフトな打球感が得られない。また、55
kgf未満であると、柔らかすぎて、打球時に頼りなく
感じられる。コンプレッション値の増減は架橋剤の量で
調整することができる。ここで、2.54mm変形時の
コンプレッション値とは、圧縮速度10mm/分で2.
54mm変形させるのに要する力(kgf)を言う。
【0032】さらに、本発明のゴルフボールにおいて、
コアの直径は、通常、37.50〜40.00mmであ
り、R&A規則を満足するボール直径を得るためのカバ
ー厚さ〔ボール直径−コア直径)/2〕を考慮すると、
好ましくは38.00〜40.00mmである。コアの
直径が38.00mm未満であると、カバー厚さが厚く
なり、カバー厚さの増加はボールの反発弾性の低下を招
き、一方、40.00mmを超えると、カバー厚さの減
少により、傷付性やカバー切れ等の耐久性の低下を招
き、不適当である。
【0033】本発明のゴルフボールにおいて、ボールの
2.54mmコンプレッション値(B)は、通常、75
〜140kgfであり、良好な打球感を得ることができ
る点で、好ましくは90〜130kgfである。ボール
の2.54mmコンプレッション値(B)が、75kg
f未満であると、柔らかすぎて、打球時の球はなれが悪
いフィーリングを与えるために、不適当であり、140
kgfを超えると、ソフトな打球感が得られず、打球時
のフィーリングが硬く、シビレルといったフィーリング
を与えるため、不適当である。
【0034】本発明のゴルフボールの製造において、ま
ず、前記基材ゴム、架橋剤、さらに補強剤、重合開始剤
等を混合してコア用ゴム組成物を調製し、このコア用ゴ
ム組成物を常法にしたがって均一に混練した後、所定の
金型に供給して、加圧下で加熱加硫させて一体成形する
方法にしたがって、コア材を成形する。次に、前記カバ
ーを構成するカバー材料、例えば、前記熱可塑性エラス
トマー組成物を用いる場合には、前記アイオノマー樹脂
と、ゴム成分と、および必要に応じて使用される他の成
分とを、2軸混練押出機等で溶融混練し、アイオノマー
樹脂からなる連続相中にゴム成分を分散させ、ゴム成分
を混練中に動的に加硫させることにより形成された熱可
塑性エラストマー組成物を、溶融混練し、前記に得られ
たコア材の外周面を被覆することによってゴルフボール
を製造することができる。カバー材によるコア材の被覆
は、所定の射出成形用金型中にコア材を配設し、溶融さ
れたカバー材を射出成形して行うことができる。
【0035】本発明のゴルフボールは、以上の構成を有
するとともに、ゴルフボール規則に従い、直径が42.
67mm以上、重量が45.93g以下であるものであ
る。
【0036】
【実施例】以下、本発明の実施例および比較例により、
本発明を具体的に説明する。なお、以下の実施例および
比較例において、カバーのショアーD硬度、2.54m
mコンプレッション値、飛距離性能および打球時のフィ
ーリングは、下記の方法にしたがって測定または評価し
た。
【0037】カバーの硬度(A) ASTM D2240に基づいて、シート状に成形した
カバー材のショアーD硬度を測定した。測定は、5回行
い、平均値を求めた。
【0038】2.54mmコンプレッション値(B) 圧縮速度10mm/min.で、ゴルフボールを1/1
0インチ(2.54mm)変形させるのに要する力(k
gf)を測定する。
【0039】コントロール性能 スイングロボット(ミヤマエ社製、ショットロボ)を用
い、ピッチングウェッジで、33m/secのヘッドス
ピードで、ゴルフボールを打球したときの打球をストロ
ボ撮影し、ボールの回転角度をストロボの発光間隔で除
することによってスピン量を測定する試験を5回行い、
スピン量の平均値を求め、下記の基準で評価した。 ○ スピン量が9000rpm以上 × スピン量が9000rpm未満
【0040】飛距離性能 スイングロボット(ミヤマエ社製、ショットロボ)を用
い、基準ボールが打出角12度で、スピン量2500r
pm、かつボール初速が71m/sとなる条件で、ゴル
フボールを打球したときの、ゴルフボールの飛距離(キ
ャリー)および最終到達点(ラン)を測定する試験で、
5球の平均値を求め、下記の基準で評価した。 ○ 飛距離(キャリー)220m以上および最終到達
点(ラン)230m以上 × 飛距離(キャリー)220m未満および最終到達
点(ラン)230m未満
【0041】打球時のフィーリング プロゴルファーおよびトップアマチュアによって、ウッ
ドクラブ#1およびアイアン#PWをそれぞれを用い
て、ゴルフボールを打球してもらい、フィーリングによ
るアンケート調査を行い、下記の基準で評価した。 ○ 全項目についてフィーリング良好と応えた数が半
数以上 △ 全項目についてフィーリング良好と応えた数が半
数 × 全項目についてフィーリング良好と応えた数が半
数未満
【0042】(実施例1〜3、比較例1〜2)各例にお
いて、表1に示す配合処方(重量部)で、ゴム組成物を
調製し、得られたゴム組成物を、ゴルフボールのコア製
造型に入れて、直径:38.3mmの球状のコア材を得
た。また、表2に示す配合処方の混合物を調製して2軸
押出機に供給し、220℃で溶融混練して、カバー材用
の組成物を得た。このカバー材用の組成物を、180℃
でプレス成形して厚さ3mmのシート状のショアーD硬
度の測定用試料を製造し、ショアーD硬度を測定した。
さらに、前記に得られたコア材を芯として、カバー材用
の組成物を射出成形し、前記のコア材の外周をカバーで
被覆して外径42.7mmのゴルフボールを製造した。
得られたゴルフボールについて、2.54mmコンプレ
ッション値(B)、飛距離性能および打球時のフィーリ
ングを測定または評価した。結果を表3に示す。
【0043】 注 *1:日本合成ゴム(株)製、ポリブタジエンゴム、 1,4−シス構造97%、ムーニー粘度42 *2:アクリル酸亜鉛 *3:ジクミルパーオキサイド *4:チバガイギー社製、イルガノックス1010
【0044】 注 *5:三井・デュポンポリケミカル社製、ナトリウムイオン性エチレン− メタクリル酸系共重合体、ショアーD硬度:67 *6:三井・デュポンポリケミカル社製、亜鉛イオン性エチレン−メタク リル酸系共重合体、ショアーD硬度:66 *7:デュポン社製、ナトリウムイオン性エチレン−メタクリル酸−メタ クリル酸エステル系共重合体、ショアーD硬度:47
【0045】
【0046】
【発明の効果】本発明のゴルフボールは、飛距離性能と
コントロール性能が共に優れ、打球時のフィーリングに
も優れるものである。そのため、本発明のゴルフボール
は、ドライバー等のウッドで打つ場合には、大きな飛距
離で、狙った方向および地点に正確に打つことができ
る。また、アイアンで打つ場合には、飛距離も大きく得
られるが、グリーンへのアプローチに際して、グリーン
上の狙った位置に正確にボールが止まるように、スピン
を掛けてコントロールすることが容易である。さらに、
ウッド、アイアン、ピッチングウェッジ、サンドウェッ
ジ、あるいはパター等のいずれのクラブで打つ場合に
も、打球時のフィーリングが良好である。そのため、一
般のゴルファー、上級ゴルファー、プロゴルファー等を
問わず、好適なものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コアと、該コアを被覆するカバーとを有す
    るゴルフボールであって、カバーのショアーD硬度
    (A)が63以下であり、カバーのショアーD硬度
    (A)とゴルフボールの2.54mmコンプレッション
    値(kgf)(B)の比(A)/(B)が0.5〜0.
    6であるゴルフボール。
  2. 【請求項2】前記カバーが、アイオノマー樹脂とジエン
    系ゴムとを含む熱可塑性エラストマー組成物からなるも
    のである請求項1に記載のゴルフボール。
  3. 【請求項3】前記カバーが、アイオノマー樹脂からなる
    連続相中にブタジエン系ゴムが分散され、かつ該ブタジ
    エン系ゴムが架橋剤を用いずに熱架橋されてなるもので
    ある請求項1に記載のゴルフボール。
JP10116533A 1998-04-27 1998-04-27 ゴルフボール Pending JPH11299934A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007000622A (ja) * 2005-06-23 2007-01-11 Bridgestone Sports Co Ltd ゴルフボール用材料、ゴルフボール、及びゴルフボール用材料の製造方法

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