JPH11299122A - 充電状態制御方法及び装置 - Google Patents

充電状態制御方法及び装置

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JPH11299122A
JPH11299122A JP10320721A JP32072198A JPH11299122A JP H11299122 A JPH11299122 A JP H11299122A JP 10320721 A JP10320721 A JP 10320721A JP 32072198 A JP32072198 A JP 32072198A JP H11299122 A JPH11299122 A JP H11299122A
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JP
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charge
discharge
voltage
remaining capacity
battery
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Application number
JP10320721A
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Hiroshi Tamura
博志 田村
Hideji Yoshida
秀治 吉田
Tetsuya Nagata
哲也 永田
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R31/00Arrangements for testing electric properties; Arrangements for locating electric faults; Arrangements for electrical testing characterised by what is being tested not provided for elsewhere
    • G01R31/005Testing of electric installations on transport means
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
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    • Y02T10/70Energy storage systems for electromobility, e.g. batteries

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 短時間で確実に各セルの充電状態を揃えるこ
とが可能な充電状態制御方法及び装置を提供する。 【解決手段】 各セルの残存容量を求め、そのうち、最
大残存容量Qmax を有するセルを放電すべき対象セルと
して設定すると共に、この対象セルが放電後に有すべき
目標残存容量Qzとして全セルの残存容量の平均値を設
定する。そして目標放電量△Q(=Qmax −Qz)を算
出し(S210)、対象セルに放電回路を接続した(S220)後、
放電回路に流れる対象セルからの放電電流Ihを測定し
て、その積算値Qhを算出し、積算値Qhが目標放電量
△Qに達すると、対象セルから放電回路を切り放す(S23
0〜S250)。このように対象セルが目標残存容量Qzに達
したか否かの判断を、セルの開回路電圧を実測すること
なく行っているので、短時間で確実にセルの充電状態を
揃えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、組電池を構成する
ため直列接続された多数の単位電池の充電状態を制御す
る充電状態制御方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、充放電自在な二次電池を搭載
し、この電池の電力で作動するモータの駆動力により走
行する電気自動車が知られている。そして、電気自動車
では、排気ガスを排出しない優れた特徴を持っている
が、実用的な走行を可能とするには、非常に大容量の電
池を搭載する必要があり、電池搭載用に大きな容積を必
要とするだけでなく、車両の重量を増大させるため、走
行性能がガソリン車に比べて大きく劣るという問題があ
った。
【0003】これに対して、エンジンとモータとをいず
れも搭載し、エンジン効率のよい定速走行時等はエンジ
ンの駆動力で走行(以下、エンジン走行という)し、エ
ンジンの効率が低く、二酸化炭素や窒素酸化物の排出量
が多くなる発進時やフル加速時には、モータの駆動力で
走行(以下、モータ走行という)するハイブリッド電気
自動車(以下、ハイブリッド車という)が知られてい
る。このハイブリッド車では、エンジン効率のよい走行
状態の時にのみエンジン走行を行うため低公害であるだ
けでなく、エンジン走行時に電池を充電できるため、電
気自動車に比べて小容量の電池を使用することができ、
従って、モータ駆動系を小型,軽量化することができ
る。
【0004】しかし、ハイブリッド車では、エンジンの
みを搭載する車(以下、エンジン車という)の装備に加
えてモータ駆動系を搭載するため、エンジン車に比べて
車重が増大することから、エンジン車なみの走行性能を
確保するには、モータ駆動系をできるだけ小型軽量にす
ること、特に電池の小型軽量化が望まれている。
【0005】ところで、ハイブリッド車搭載用電池とし
て使用可能な二次電池として、従来より、鉛電池やニッ
カド,ニッケル水素電池等が知られており、これら電池
は、その単体(セル)を多数直列接続してなる組電池と
して使用される。そして、セルの出力電圧は、鉛電池で
約2V,ニッケル水素電池で1.2V(ニッカド電池も
ほぼ同じ)であり、例えば、300Vの電圧を得るに
は、鉛電池では150,ニッケル水素電池では250も
のセルを直列接続する。つまり、組電池を構成するセル
数を減らすことが小型軽量化に結び付くため、高出力の
二次電池が望まれていた。
【0006】このような要求に応える新しい二次電池と
して、高い重量エネルギ密度(同容量の鉛電池の約4
倍,ニッケル水素電池の約2倍)、及び高い出力電圧
(3.6V)を有するリチウム電池が期待されている。
このリチウム電池では、出力電圧300Vの組電池なら
ば80セルで構成でき、即ち、組電池を構成するセル数
を、ニッケル水素電池に対しては1/3以下に、鉛電池
に対しては約半数に削減できるのである。
【0007】しかし、リチウム電池は、過充電や過放電
に弱く、定められた電圧の範囲内で使用しなければ、材
料の分解による著しい容量の低下や異常発熱を引き起こ
して電池として使用できなくなるおそれがある。このた
め、鉛電池やニッケル水素電池等を単位セルとする従来
の組電池では、組電池の両端電圧を監視し、例えば、使
用電圧範囲が1.8〜2.4Vの鉛電池からなるセルを
150直列した組電池では、その両端電圧が1.8〜
2.4×150=270〜360Vの範囲に収まるよう
に充放電制御することが一般的であったが、リチウム電
池は、このように組電池の両端電圧のみで制御すること
ができなかった。
【0008】即ち、組電池を構成する各セルでは、性能
の個体差や周囲温度および漏れ電流の違い等によって充
電可能容量がばらつき、組電池の充放電時に各セルを流
れる電流がどのセルも等しいにも関わらず、各セルの残
存容量(SOC)、ひいては各セルの両端電圧がばらつ
く。従って、従来のように組電池の両端電圧のみを監視
して、組電池の上限電圧まで充電すると、平均値より高
い両端電圧を有するセルは過充電となり、逆に、組電池
の下限電圧まで放電すると、平均値より低い両端電圧を
有するセルは過放電となる。そして、鉛電池,ニッケル
水素電池等は、過充電や過放電になっても電池の性能が
多少劣化するだけであるため、このような制御でも問題
なかったが、リチウム電池は、過充電や過放電によって
使用不能に陥るため、このような制御を行うことができ
ないのである。
【0009】そこで、リチウム電池を単位セルとした組
電池では、例えば、充電中は、最も高電圧となっている
セルを検出し、そのセルが上限電圧に達する前に充電を
終了し、一方、放電中は、最も低電圧となっているセル
を検出し、そのセルが下限電圧に達する前に放電を終了
するように制御することにより、全てのセルを動作可能
な電圧範囲で充放電する方法が知られている。
【0010】ところが、この場合、組電池の充放電が、
最大電圧を有するセルと最小電圧を有するセルとにより
制限され、セル間のばらつきが大きい程、組電池全体と
しての使用可能な電圧範囲が狭くなるため、組電池の性
能を十分に引き出すことができないという問題があっ
た。
【0011】これに対して、例えば特開平6−2534
63号公報には、各セルに抵抗とスイッチからなる放電
回路(バイパス回路)を並列に接続し、セルの電圧にば
らつきが生じると、電圧が高い方のセルの放電回路を閉
じて、強制的に放電を行ったり、充電電流を分流(バイ
パス)させ充電を制限したりするいわゆるバランス充放
電により、セル間の電圧差を小さくし、ばらつきを小さ
くするものが開示されている。
【0012】更に、特開平9−84212号公報には、
組電池を構成する単位電池の中の容量の大きな電池にの
み制御回路の電源となる安定回路を並列に接続すること
により、容量の大きな電池を優先的に放電させ、セルの
電圧のばらつきを抑えるために放電させるエネルギーを
有効利用するものが開示されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者(バラン
ス充放電を行うもの)の場合、セルの両端電圧を正しく
揃えようとすると、非常に時間がかかってしまうという
問題があった。即ち、セルの両端電圧は、その内部抵抗
の影響により充放電電流の大きさによって変化するた
め、各セルの両端電圧を正しく揃えるには、充放電電流
の電流値がゼロの時に検出される開回路電圧を揃える必
要がある。そのためには、ある程度放電した後、放電を
停止させて開回路電圧を検出しなければならない。そし
て、目標値と一致していなければ、この放電,停止,放
電,停止,…を、停止時に検出される開回路電圧が目標
値と一致するまで繰り返さなければならないのである。
ところが、電池の両端電圧は、充放電電流の変化に対し
て緩慢に応答する成分を有しており、放電を停止させた
時に充放電電流がゼロになってもしばらくはドリフトす
るため、放電停止後ある程度時間をおかなければ精度の
よい開回路電圧の検出を行うことができない。その結
果、開回路電圧の検出、ひいてはバランス充放電の制御
に時間がかかってしまうのである。特にハイブリッド車
のように、負荷への電流変化の激しい電池の場合は、電
圧を揃えるのに必要な安定した状態は期待できない。
【0014】また、後者の場合、制御回路用の電源が、
ばらついた電池の余剰電力で駆動され、しかも余剰電力
を供給する電池が刻々と別のものに変わってしまう。つ
まり、システム全体の制御のために安定した電源を供給
すべき制御回路に、不安定な電力を供給することになる
ため好ましくない。また、組電池の性能向上のために
は、本来セルの品質管理を上げてばらつきのないセルで
構成するのが最も効果的であり、ばらつき補正の実施
は、必要最小限にとどめるべきである。しかし、この装
置では、セルの品質が向上し、ばらつきが少なくなった
場合は、頻繁に最大容量の電池が入れ替わることにな
り、制御系の電圧が益々不安定になってしまうという問
題があった。
【0015】本発明は、上記問題点を解決するために、
短時間で確実に各セルの充電状態を揃えることが可能な
充電状態制御方法及び装置を提供することを目的とす
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
になされた発明である請求項1に記載の充電状態制御方
法は、組電池を構成する各単位電池の残存容量を検出
し、検出された残存容量のばらつきが、予め設定された
許容範囲内となるように、単位電池の残存容量を個別に
調整(放電或いは充電)する。
【0017】即ち、本発明では、充放電電流の大きさに
応じて検出値が変化する単位電池の両端電圧に基づいて
制御するのではなく、充放電電流の積算値のみによって
決まり、充放電電流の大きさの影響を受けない単位電池
の残存容量に基づいて制御している。
【0018】従って、本発明の充電状態制御方法によれ
ば、充放電電流が変化しても単位電池の充電状態を正し
く検出することができるため、開回路電圧を検出する場
合のように充放電制御を中断する必要がなく、組電池を
構成する各単位電池の充電状態を短時間で確実に揃える
ことができる。
【0019】なお、単位電池の残存容量のばらつきは、
例えば、残存容量の最大値と最小値との差により全単位
電池を一括して判定してもよいし、残存容量の最大値又
は最小値或いは平均値と各単位電池の残存容量との差に
より各単位電池毎に個別に判定してもよい。
【0020】次に、請求項2に記載の充電状態制御装置
は、請求項1に記載の方法を実現する装置であり、残存
容量検出手段が、組電池を構成する各単位電池の残存容
量を検出し、残存容量調整手段が、残存容量検出手段に
て検出される各単位電池の残存容量のばらつきが、予め
設定された許容範囲内となるように、単位電池の残存容
量を個別に調整する。
【0021】従って、本発明の充電状態制御装置によれ
ば、請求項1に記載の方法と同様に、組電池を構成する
各単位電池の充電状態を短時間で確実に揃えることがで
きる。次に、請求項3に記載の充電状態制御装置では、
残存容量検出手段にて検出される各単位電池の残存容量
に基づいて、目標値設定手段が、前記充放電手段の充放
電対象となる単位電池、及び充放電手段による充放電の
結果、該単位電池が有するべき目標残存容量を設定す
る。そして、充放電制御手段が、目標値設定手段により
充放電対象として設定された単位電池の残存容量が目標
残存容量に達するまでの間、充放電手段により該単位電
池を放電或いは充電させる。
【0022】これを繰り返すことにより、組電池を構成
する各単位電池の残存容量を、次第にほぼ一定値に揃え
ることができる。但し、各単位電池の残存容量を正確に
一致させる必要のない場合は、残存容量検出手段にて検
出された残存容量のばらつきが、許容範囲を越えた場合
にのみ、上述の制御を行うようにすればよい。
【0023】なお、目標値設定手段が設定する充放電対
象となる単位電池として、例えば、充放電手段が単位電
池の放電を行う場合には、残存容量が最大の単位電池,
或いは残存容量の大きい方から複数個の単位電池を設定
することができ、逆に、充放電手段が単位電池の充電を
行う場合には、残存容量が最小の単位電池,或いは残存
容量が小さい方から複数個の単位電池を設定することが
できる。
【0024】また、目標値設定手段が設定する目標残存
容量として、例えば、残存容量の平均値や残存容量の最
大値と最小値との間の中央値等の他、充放電手段が単位
電池の放電を行う場合には残存容量の最小値、充放電手
段が単位電池の充電を行う場合には残存容量の最大値等
を設定してもよい。即ち、残存容量検出手段にて検出さ
れた残存容量の最大値と最小値との間の任意の値を目標
残存容量とすることが可能である。
【0025】ところで、充放電制御手段にて、充放電対
象の単位電池が、目標残存容量に達したか否かを判断す
る場合、具体的には、例えば次の(請求項4〜7)よう
にして行えばよい。即ち、請求項4に記載の充電状態制
御装置では、充放電手段により充放電対象単位電池に流
れる充放電電流を積算する電流積算手段を備え、充放電
手段の動作を開始させた後、電流積算手段での積算値
が、残存容量検出手段にて検出された充放電対象単位電
池の残存容量と、目標値設定手段にて設定された目標残
存容量との差分である目標充放電容量に達すると、充放
電手段の動作を終了させている。
【0026】つまり、充放電手段によって充放電対象単
位電池に流れる充放電電流に基づいて、該単位電池に実
際に充電,或いは該単位電池から実際に放電された充放
電容量を直接算出し、該単位電池の現在の残存容量から
目標残存容量に達するのに必要な目標充放電容量と比較
することにより、目標残存容量に達したか否かを判定し
ているのである。
【0027】ところで、二次電池(特にリチウム電池)
では、図22に示すように、残存容量(容量比)と開回
路電圧とはほぼ一意に相関があること、つまり、開回路
電圧から残存容量をほぼ特定できることが知られてい
る。なお図22は、リチウム電池を用いてこの関係を測
定した結果の一例である。しかし、充放電手段による充
放電期間中、電圧検出手段にて検出される充放電対象単
位電池の両端電圧は、該単位電池の内部抵抗と充放電電
流とで決まる電圧分(以下、IR分という)だけ、開回
路電圧から降下(放電時)又は上昇(充電時)したもの
となっている。
【0028】そこで、請求項5に記載の充電状態制御装
置では、充放電対象単位電池の両端電圧を検出する電圧
検出手段を備え、充放電手段の動作を開始させた後、電
圧検出手段での検出値が、残存容量検出手段にて検出さ
れた充放電対象単位電池の残存容量に相当する開回路電
圧と、目標値設定手段にて設定された目標残存容量に相
当する目標開回路電圧との差分だけ変化すると、充放電
手段の動作を終了させている。
【0029】つまり、充放電手段による充放電期間中、
充放電対象単位電池の内部抵抗及び充放電電流の変動が
小さく、IR分がほぼ一定であれば、電圧検出手段にて
検出される該単位電池の両端電圧は、開回路電圧からI
R分だけ単純にシフトしたものであるとみなすことがで
きる。このため、充放電手段による充放電が開始されて
から、充放電前の残存容量に相当する開回路電圧と目標
開回路電圧との差分だけ、電圧検出手段での検出値が変
化すれば、これを充放電対象単位電池の開回路電圧が目
標開回路電圧に等しくなった、換言すれば、該単位電池
の残存容量が目標残存容量に等しくなったと見なすこと
できるのである。
【0030】また次に、請求項6に記載の充電状態制御
装置では、充放電手段により充放電対象単位電池に流れ
る充放電電流の推定値に基づいて、残存容量検出手段に
て特定された充放電対象単位電池の残存容量と、目標値
設定手段にて設定された目標残存容量との差分である目
標充放電容量だけ放電或いは充電するのに必要な充放電
時間を推定する時間推定手段を備え、充放電手段の動作
を開始させた後、時間推定手段により推定された充放電
時間が経過すると、充放電手段の動作を終了させてい
る。
【0031】なお、充放電手段により充放電対象単位電
池に流れる充放電電流の推定値さえ求めることができれ
ば、この推定値で目標充放電容量を除することにより、
簡単に充放電時間を算出することができる。また、充放
電電流の推定値は、例えば、充放電対象単位電池の開回
路電圧,内部抵抗,充放電手段の構成(例えば,抵抗で
あれば抵抗値,電池であれば充電電圧等)から求めるこ
とができる。
【0032】但し、充放電手段による充放電が進むと、
充放電対象単位電池の両端電圧が変化し、これに応じて
充放電電流も変化するため、この変化を見込んで充放電
電流の推定値、ひいては充放電時間を設定することが望
ましい。また、請求項7に記載の充電状態制御装置で
は、充放電手段が、設定の切替により、電流値の異なる
少なくとも2種類の充放電電流を流すと共に、充放電制
御手段は、充放電対象として設定された単位電池の両端
電圧を検出する電圧検出手段と、充放電手段により前記
充放電対象単位電池に流れる充放電電流を検出する電流
検出手段と、放電手段の設定を切替えることにより、電
圧検出手段及び電流検出手段にて検出される複数対の検
出結果に基づいて、放電電流がゼロとなる時の両端電圧
である開回路電圧を推定する開回路電圧推定手段とを備
え、充放電手段の動作を開始させた後、開回路電圧推定
手段にて推定された開回路電圧が、目標値設定手段にて
設定される目標残存容量に相当する目標開回路電圧に達
すると、充放電手段の動作を終了させている。
【0033】つまり、充放電対象単位電池の充放電電流
及び両端電圧を、電流値が異なるようにして複数対(少
なくとも2対)検出することができれば、電圧電流特性
を表すグラフ(直線)を求めることができる。例えば、
放電電流が流れている場合に検出される電圧値,電流値
の組が、(V1,I1)(V2,I2)である場合、こ
れら検出値から図23に示すような電圧電流特性を求め
ることができる。なお、グラフの傾きが単位電池の内部
抵抗の大きさに相当する。このグラフから開回路電圧に
相当する電流値=0の時の電圧値VOを求めることによ
り、簡単に開回路電圧を推定することができるのであ
る。但し、組電池を充放電する主電流が流れている場合
は、電流値として充放電電流と主電流とを加算したもの
を用いる必要がある。
【0034】例えば、図23に示したグラフは、セル電
圧をV,放電電流をIとして(1)式にて表すことがで
きる。 (V−V1)/(I−I1)=(V1−V2)/(I1−I2) (1) この(1)式において、放電電流I=0とすれば、
(2)式を導くことができ、即ち、検出値をこの(2)
式に当てはめるだけで、開回路電圧の推定VOsを簡単
に算出できる。
【0035】 VOs=(V2・I1−V1・I2)/(I1−I2) (2) ところで、充放電手段は、請求項8に記載のように、単
位電池に接続されると該単位電池の充電或いは放電のう
ち少なくともいずれか一方を行う充放電器を一つだけ備
えて、切替スイッチにより、この充放電器を、任意の単
位電池に選択的に接続することにより、全ての単位電池
が共通の充放電器にて充放電されるように構成してもよ
いし、請求項9に記載のように、充放電器を単位電池毎
に設け、充放電器を単位電池に並列接続する電流経路に
それぞれ設けられたスイッチを開閉することにより、ど
の単位電池も専用の充放電器にて充放電されるように構
成してもよい。
【0036】前者(請求項8)の場合、装置規模を小型
化することができ、一方、後者(請求項9)の場合、切
替スイッチのような複雑な部品を用いることなく、構成
の単純な部品だけで安価に構成することができると共
に、複数の単位電池の充放電を同時に行うことができ、
より速やかに各単位電池の充電状態を揃えることができ
る。
【0037】ここで、請求項9記載のように単位電池毎
に充放電器及びスイッチが設けられ、更に、残存容量検
出手段が、組電池を構成する単位電池の数をn個とし
て、組電池の両端及び各単位電池の接続点からそれぞれ
延設されたn+1本の検出用導線と、単位電池の両端に
接続された各一対の検出用導線を介して、各単位電池の
両端電圧を検出する第2電圧検出手段とを備え、第2電
圧検出手段での検出結果に基づいて各単位電池の残存容
量を検出するように構成されている場合には、請求項1
0記載のように、検出用導線を、充放電手段(充放電器
及びスイッチ)を単位電池に接続するための充放電用導
線として共用するように構成してもよい。
【0038】この場合、検出用導線と充放電用導線とを
共用することにより、導線の本数を削減できるため、装
置の小型化,軽量化を図ることができる。即ち、電気自
動車(EV)やハイブリッド車(HEV)等に搭載され
る組電池では、大きな出力電圧が要求され、多数の単位
電池を組み合わせなければならないため、各単位電池毎
に設ける必要のある検出用導線と充放電用導線とがそれ
ぞれ別個に設けられていると、重量や配線スペースの著
しい増大を招いてしまうのである。
【0039】しかし、このように検出用導線を充放電用
導線としても使用した場合、充放電手段によって充放電
電流が流れると、検出用導線の抵抗分に基づく電圧降下
或いは電圧上昇により、検出用導線を介して検出される
単位電池の両端電圧に誤差を生じてしまい、ひいては、
単位電池の充電状態のばらつきの判定を精度よく行うこ
とができなくなってしまうという問題があった。
【0040】しかも、EVやHEV等の場合、搭載スペ
ースの関係上これら配線距離が長くなりがちであるだけ
でなく、多数の単位電池からなる組電池では、導線を太
くすると重量や配線スペースの著しい増大を招いてしま
うため、導線自体を低抵抗化することもできず、これら
導線による電圧変動は無視できないほど大きなものとな
っている。
【0041】そこで、検出用導線の抵抗による第2電圧
検出手段での検出誤差を除去して、単位電池のばらつき
判定の精度を向上させるため、請求項11記載の充電状
態制御装置では、残存容量検出手段と充放電手段とを、
異なるタイミングにて動作させている。
【0042】つまり、充放電用電流が流れていなければ
検出用導線での電圧上昇或いは電圧降下が生じないた
め、第2電圧検出手段では、単位電池の両端電圧を検出
用導線を介して精度よく検出することができるのであ
る。なお、単位電池では、充放電電流を流した後、充放
電電流がゼロになっても両端電圧が一定値に落ち着くま
でに時間がかかるため(この現象を単位電池の過渡応答
とよぶ)、より精度のよい検出を行うには、請求項12
記載のように、充放電手段の動作後、休止期間をおいて
残存容量検出手段を動作させることが望ましい。
【0043】また、検出用導線の抵抗による第2電圧検
出手段での検出誤差を低減して、単位電池のばらつき判
定の精度を向上させるための他の構成として、請求項1
3に記載の充電状態制御装置の残存容量検出手段では、
第2電流検出手段が、各充放電器に流れる充放電電流を
検出すると共に、補正手段が、第2電流検出手段にて検
出された検出対象単位電池及び該検出対象単位電池に隣
接する単位電池の充放電電流に基づき、検出対象単位電
池の両端に接続された一対の検出用導線にて生じる電圧
上昇或いは電圧降下を算出し、該算出値により、第2電
圧検出手段にて検出された前記検出対象単位電池の両端
電圧を補正するようにされている。
【0044】つまり、本発明の充電状態制御装置によれ
ば、検出対象単位電池、又は隣接する単位電池に充放電
電流が流れていても、その充放電電流による検出用導線
での電圧変動を補償できるため、充放電手段の作動状態
によらず、単位電池の両端電圧を精度よく検出できる。
【0045】なお、第2電圧検出手段は、請求項5及び
請求項7に記載の電圧検出手段を兼ねていてもよく、ま
た、第2電流検出手段は、請求項7に記載の電流検出手
段を兼ねていてもよい。また、上述の請求項10ないし
請求項13では、検出用導線と充放電用導線とを共用す
る場合について説明したが、当該装置の許容重量及び配
線スペースに余裕がある場合には、請求項14に示すよ
うに、検出用導線と充放電用導線とを別個に設けてもよ
い。
【0046】この場合も、充放電電流による検出用導線
での電圧変動がないため、充放電手段の作動状態によら
ず、単位電池の両端電圧を精度よく検出できる。ところ
で、単位電池は内部抵抗を有するため、組電池の充放電
により流れる主電流によって両端電圧が変化する。特
に、当該装置がEVやHEVに搭載された組電池を制御
する場合、この主電流の変動は非常に大きなものとな
る。
【0047】このため、検出用導線と充電用導線との共
用、非共用に関わらず、主電流が流れている時には、第
2電圧検出手段での検出電圧の誤差が大きくなり、ひい
ては、単位電池の残存容量のばらつき判定も精度よく行
うことができない。そこで、請求項15に記載の充電状
態制御装置の残存容量検出手段では、主電流検出手段
が、組電池の充放電により流れる主電流を検出し、第2
補正手段が、主電流検出手段にて検出された主電流に基
づき検出対象単位電池の内部抵抗により生じる電圧上昇
或いは電圧降下を算出し、該算出値により、第2電圧検
出手段にて検出された検出対象単位電池の両端電圧を補
正するようにされている。
【0048】つまり、本発明の充電状態制御装置によれ
ば、主電流による各単位電池の両端電圧の変動を補償で
きるため、組電池の使用状態によらず、単位電池の両端
電圧を精度よく検出できる。ところで、充放電手段を構
成する充放電器は、例えば、請求項16に記載のよう
に、抵抗器からなり、接続された単位電池の放電のみを
行うものであってもよいし、請求項17に記載のよう
に、接続された単位電池からの放電電流により充電さ
れ、自身の放電電流により単位電池を充電する補助蓄電
器であってもよい。もちろん充電のみを行うものであっ
てもよい。
【0049】なお、補助蓄電器としては、例えば、組電
池を構成する単位電池と同じ(違っていてもよい)二次
電池や電気二重層コンデンサ等のキャパシタを用いるこ
とができる。ところで、補助蓄電器等のように充電,放
電のいずれもが可能な充放電器を用いる場合、充放電器
にて単位電池の放電又は充電のいずれを行うか決める必
要がある。
【0050】そこで、請求項18に記載の充電状態制御
装置では、充放電指定手段が、残存容量検出手段にて検
出される各単位電池の残存容量に基づき、最大値と平均
値との差の方が平均値と最小値との差のより大きけれ
ば、充放電制御手段に最大残存容量を有する単位電池の
放電を行わせ、該大小関係が反対であれば、充放電制御
手段に最小残存容量を有する単位電池の充電を行わせて
いる。
【0051】即ち、本発明では、残存容量の平均値から
の偏りの大きい方の単位電池が、充放電対象となるの
で、残存容量の調整をより効果的に行うことができる。
また、このように、充放電指定手段により、充電,放電
のいずれを行うか決めたとしても、放電すべきセルより
補助蓄電器の両端電圧の方が大きい場合、或いは充電す
べきセルより補助蓄電器の両端電圧の方が小さい場合に
は、これを実行することができない。
【0052】そこで、請求項19に記載の充電状態制御
装置では、優先制御指令手段が、充放電対象単位電池の
両端電圧と補助蓄電器の両端電圧との電圧の大小関係
が、充電指定手段にて指定に従った充放電電流を流すこ
とが不可能な関係にある場合、該大小関係が適切なもの
となるように、組電池全体の充放電を行う充電装置及び
負荷装置による充電或いは放電を優先的に行わせてい
る。
【0053】つまり、放電制御が行うことができなけれ
ば、充電装置に優先的に組電池を充電させ、単位電池の
両端電圧を全体的に上昇させて、補助蓄電器を用いた放
電が可能なようにし、逆に補助蓄電器を用いた充電制御
を行うことができない場合は、負荷装置により優先的に
放電を行わせて、補助蓄電器を用いた充電が可能なよう
にしているのである。但し、このような充電制御,放電
制御を行うことにより、単位電池の動作電圧範囲を越え
てしまうことのないように、制限を加える必要がある。
【0054】ところで、組電池を構成する単位電池とし
ては、鉛電池,ニッケル系電池等様々なものを用いるこ
とができるが、請求項20に記載のように、リチウムイ
オンを吸蔵放出する材料からなる電極によって構成され
るリチウム電池を用いることが望ましい。
【0055】即ち、リチウム電池は、エネルギー密度が
高く、しかも出力電圧が高いため、同じ高電圧を得るに
しても、少ないセル数で、容量の大きな組電池を構成す
ることができ、組電池自体や当該充電状態制御装置を小
型軽量化することができるからである。
【0056】また、当該充電状態制御装置は、いかなる
用途に使用される組電池に適用してもよいが、例えば請
求項21に記載のように、電気自動車或いはハイブリッ
ド電気自動車の動力源であるモータへの電源供給用とし
て使用される組電池に適用すれば、ハイブリッド電気自
動車の信頼性、耐久性を向上させることができる。
【0057】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を図面と共
に説明する。 [第1実施例]図1は、本発明が適用された第1実施例
の組電池システムの全体構成を表す回路図であり、図2
は、本実施例の組電池システムを搭載するハイブリッド
自動車の駆動系を表すブロック図である。
【0058】図2に示すように、ハイブリッド自動車
は、エンジンEと、モータ及び発電機を兼ねる電動機M
とを備えており、これらエンジンE及び電動機Mにて発
生した駆動力が、これら駆動力の統合,分配を行う動力
統合分配装置Dを介して駆動輪Wに伝達されるように構
成されている。また、電動機Mには充放電可能な組電池
システム2が、インバータVを介して接続されており、
更に車両の走行状態や組電池システム2での充電状態等
に応じて、エンジンEや電動機Mの始動,停止、動力統
合分配装置Dでの駆動力の配分、インバータVの動作方
向等を制御するハイブリッド車コントローラ(以下、H
EVコントローラという)Cを備えている。このように
構成されたハイブリッド自動車では、エンジンEの運転
効率のよい定速走行時等には、HEVコントローラCに
より、エンジンEからの駆動力が駆動輪Wに伝達される
よう動力統合分配装置Dが設定され、エンジンEの駆動
力による走行が行われる。この時、組電池システム2の
充電量が不十分であれば、HEVコントローラCによ
り、エンジンEからの駆動力が電動機Mへも伝達される
よう動力統合分配装置Dが設定されると共に、電動機M
が発電機として動作するように設定され、電動機Mにて
発電された電力がインバータVを介して組電池システム
2に供給され、その充電のために使用される。
【0059】一方、エンジンEの運転効率の悪い始動時
やフル加速時等には、HEVコントローラCにより、電
動機Mが、組電池システム2から電力供給を受けて動作
するモータとして動作するように設定されると共に、電
動機Mからの駆動力、又は電動機M及びエンジンEから
の駆動力を統合した駆動力が駆動輪Wに伝達されるよう
に動力統合分配装置Dが設定され、電動機Mの駆動力を
用いた走行が行われる。
【0060】次に、本実施例の組電池システム2は、図
1に示すように、充放電自在な二次電池であるリチウム
電池を単位電池(セル)B1〜Bnとして、これを多数
直列接続してなる組電池10と、各セルB1〜Bnの両
端電圧をそれぞれ検出する電圧検出器OPv1〜OPvn,
及び電圧検出器OPv1〜OPvnからの検出信号のうちい
ずれか一つを制御信号S1に従って選択するマルチプレ
クサ(MPX)14からなる電圧検出部12と、組電池
10に直列接続された抵抗Rs,及び抵抗Rsの両端電
圧を検出することにより組電池10の充放電電流(主電
流)Isを検出するための電圧検出器OPsからなる主
電流検出部16と、抵抗Rhからなる放電回路18と、
この放電回路18が接続された出力端子を、制御信号S
2に従って、各セルB1〜Bnの両端に接続されたいず
れかの入力端子,或いはいずれにも接続されない中立端
子(図示せず)に接続するリレー20と、放電回路18
を構成する抵抗Rhの両端電圧を検出することにより放
電回路18に流れる放電電流を検出する電圧検出器OP
hからなる放電電流検出部22と、制御信号S1,S2
の出力、MPX14,主電流検出部16,放電電流検出
部22からの検出信号の入力を行うことにより、後述す
る充電状態制御を実行するマイクロプロセッサ(MP
U)24と、MPU24が実行する処理のプログラム
や、その処理に必要なデータ等を記憶するメモリ26と
を備えている。
【0061】そして、この組電池システム2では、電動
機Mをモータとして使用する場合に、組電池10の両端
に接続された電源ラインLを介して、組電池10に蓄積
された電力を電動機Mに供給し、また、電動機Mを発電
機として使用する場合に、電源ラインLを介して電動機
Mから供給される電力を組電池10に充電する。
【0062】その一方で、電圧検出部12や主電流検出
部16での検出値等から各セルB1〜Bnの残存容量を
検出し、この残存容量が許容値以上にばらついている場
合に、リレー20を操作して残存容量の大きなセルBk
(k=1〜n)に放電回路18を接続し、セルBkを放
電させることにより、残存容量のばらつきが許容範囲内
に収まるようセルB1〜Bnの充電状態を制御する。
【0063】以下、このような充電状態を揃える制御を
実現するために、MPU24にて実行される処理を、図
3,図4に示すフローチャートに沿って詳しく説明す
る。なお、本処理が起動される初期状態において、リレ
ー20は中立端子に接続されているものとする。
【0064】図3に示すように、本処理が起動される
と、まずS110では、制御信号S1の設定を順次切り
替えながら、電圧検出部12からの出力を順次読み込む
ことにより、各セルB1〜Bnの開回路電圧VO1〜V
Onを検出する。なお、この処理は、主電流検出部16
からの出力に基づいて、主電流Isが流れていない時に
行う。
【0065】続くS120では、S110にて検出され
た開回路電圧VO1〜VOnに基づいて、各セルB1〜
Bnの残存容量Q1〜Qnを求める。これは、開回路電
圧VOと残存容量Qとの関係を予め測定した結果(図2
2参照)をテーブルとしてメモリ26に記憶しておき、
このテーブルを検索することにより求めればよい。
【0066】続くS130では、S120にて求められ
た残存容量Q1〜Qnに基づいて、最大残存容量を有す
るセルのセル番号NU,残存容量Qmax, 開回路電圧V
Omax 、及び最小残存容量を有するセルのセル番号N
L,残存容量Qmin, 開回路電圧VOmin を記憶する。
【0067】そしてS140では、最大残存容量と最小
残存容量との差(Qmax−Qmin),即ちセルB1〜Bn
の残存容量のばらつきが、許容値QRより大きいか否か
を判断し、許容値QR以下であれば、そのままS110
に戻る。一方、S140にて、残存容量のばらつきが許
容値QRより大きいと判定された場合は、セルB1〜B
nの充電状態を調整する必要があるものとしてS150
に移行する。
【0068】S150では、全セルB1〜Bnの残存容
量Q1〜Qnの平均値を算出し、これを残存容量を調整
すべき対象セル(本実施例では、最大残存容量Qmax を
有するセルBNU)の目標残存容量Qzとして設定し、続
くS160では、残存容量調整処理を実行した後、S1
10に戻り、上述の処理を繰り返し実行する。
【0069】次に、S160にて実行される残存容量調
整処理について説明する。図4に示すように、本処理が
起動されると、まずS210では、先のS130にて記
憶された最大残存容量Qmax から先のS150にて設定
された目標残存容量Qzを減じることにより、目標放電
容量△Q(=Qmax−Qz) を算出し、続くS220で
は、制御信号S2を出力してリレー20の設定を切り替
えることにより、対象セルBNUに放電回路18を接続す
る。続くS230では、放電電流検出部22からの検出
値を読み込んで、放電回路18に流れる放電電流Ihを
求めると共に、その放電電流Ihの積算値Qhを算出
し、S240では、積算値Qhが目標放電量△Q以上で
あるか否かを判断する。そして、積算値Qhが目標放電
量△Qより小さければS230に戻って、S230,S
240の処理を繰り返し実行する。
【0070】その後、放電回路18による対象セルBNU
の放電が進み、放電電流Ihの積算値Qhが目標放電量
△Q以上となって、S240にて肯定判定されると、S
250に移行して、制御信号S2を出力してリレー20
を中立端子に戻すことにより、放電回路18を対象セル
NUから切り離して本処理を終了する。
【0071】以上説明したように、本実施例の組電池シ
ステム2においては、各セルB1〜Bnの充電状態、即
ち残存容量Q1〜Qnが許容値QRを越えてばらついた
時に、最大残存容量Qmax を有するセルBNUを、目標残
存容量Qz(全セルの残存容量の平均値)まで放電させ
ている。従って、各セルの残存容量Q1〜Qnを、その
ばらつきが許容値QR以内となるように揃えることがで
きる。
【0072】また、本実施例では、対象セルBNUの残存
容量が目標残存容量Qzに達したか否かの判断を、対象
セルBNUから実際に放電された容量を放電電流Ihの積
算(積算値Qh)により求め、これを目標放電容量△Q
と比較することで、対象セルBNUの開回路電圧を実測す
ることなく行っている。
【0073】従って、本実施例によれば、短時間で確実
にセルB1〜Bnの充電状態を調整することができる。
その結果、各セルの過充電や過放電を確実に防ぐことが
できると共に、組電池10として使用可能な電圧範囲を
最大限に広げることができ、組電池10の性能や電池寿
命の向上を図ることができる。
【0074】更に本実施例では、セルB1〜Bnとし
て、出力の大きいリチウム電池を用いているので、鉛電
池やニッケル水素電池等を用いる場合に比べて、同出力
の組電池10をより少ないセル数にて構成することがで
き、装置の小型軽量化を図ることができる。
【0075】なお、残存容量調整処理を実行するか否か
の判定に用いるばらつきの許容値QRは、例えばセルの
容量の±1〜10%程度の値が考えられる。但し、残存
容量Q1〜Qnの検出誤差(電圧検出部12での誤差及
び開回路電圧から残存容量への変換テーブルの誤差等)
より小さくしても意味がないので、最低限この誤差より
大きな値に設定することが望ましい。
【0076】また、HEVコントローラCによる組電池
10の使用電圧範囲をVL〜VH,各セルBk(k=1
〜n)の使用可能電圧範囲をVMIN〜VMAX,残存
容量のばらつきの許容値QRに対応する開回路電圧のば
らつきの許容値をVRとした場合、各セルBkが、その
使用可能電圧範囲VMIN〜VMAXを越えて充放電さ
れることがないように、次の(3)(4)の関係が成立
するように、VR(QR),VL,VHを設定すること
が望ましい。
【0077】 VMIN≦VL/n−VR (3) VH/n+VR≦VMAX (4) 更に、本実施例では、目標残存容量Qzとして、全セル
の残存容量Q1〜Qnの平均値を用いたが、例えば、最
小残存容量Qmin 等、最小残存容量Qmin 以上で最大残
存容量Qmax より小さい値であれば、どのような値に設
定してもよい。
【0078】ここで、本実施例の変形例について説明す
る。まず、図5に示す変形例の組電池システム2aは、
上記実施例にて説明した電圧検出部12の代わりに、リ
レー20から放電回路18への電流経路をMPU24か
らの制御信号S3に従って断続するスイッチ28を設け
ると共に、リレー20の出力端子間の電圧を検出する電
圧検出器OPvを、スイッチ28のリレー20側に設
け、この電圧検出器OPvを電圧検出部12aとしてい
る。
【0079】この場合、制御信号S2によりリレー20
の接点を切り替えることにより、所望セルBk(k=1
〜n)の両端電圧を検出することができ、また、制御信
号S3によりスイッチ28の接点を閉じれば、放電回路
18によってセルBkを放電させることができる。
【0080】また、図6に示す変形例の組電池システム
2bは、上記実施例にて説明したリレー20を省略する
と共に、放電回路18及び放電電流検出部22の代わり
に、直列接続された抵抗Rhk及びスイッチSWkを、
各セルBkに並列接続し、MPU24からの制御信号S
4に従って、スイッチSWkの開閉信号を出力するデコ
ーダ30を設けると共に、抵抗Rhkに流れる放電電流
を求めるため抵抗Rhkの両端電圧を検出する電圧検出
器OPhkを接続し、MPU24からの制御信号S5に
従って、電圧検出器OPhkからの検出値のいずれかを
出力するマルチプレクサ(MPX)32を設けており、
抵抗Rhk,スイッチSWk,デコーダ30を放電回路
18a、また、電圧検出器OPhk,MPX32を放電
電流検出部22aとして構成している。
【0081】この場合、構成要素が増加するが、多接点
を切り替えるリレー20が不要となり、単純で安価な部
品のみで装置が構成されるため、装置を安価に製造でき
る。また、デコーダ30により、任意のスイッチSWk
を複数同時にオンさせることができるようにすれば、複
数のセルBkを同時に放電できるため、例えば、残存容
量の大きい方から数個を同時に放電させるような制御を
実行することが可能となり、より短時間でセルB1〜B
nの充電状態を揃えることができる。
【0082】本実施例において、放電回路18(18
a),リレー20が充放電手段に相当し、また、電圧検
出部12(12a),S110,S120が残存容量検
出手段、S130〜S150,S210が目標値設定手
段、S220〜S250が充放電制御手段に相当する。
特に充放電制御手段のうち、放電電流検出部22(22
a),S230が電流積算手段(請求項4参照)に相当
する。 [第2実施例]次に第2実施例について説明する。
【0083】本実施例の組電池システムは、第1実施例
とは、放電回路の構成、及びMPUが実行する残存容量
調整処理の内容が異なるだけで、それ以外は、全く同様
であるため、これら異なる部分についてのみ説明する。
即ち、本実施例の組電池システム2cにおける放電回路
18bは、図7に示すように、リレー20の出力端子間
に抵抗R11,R12が直列に接続され、一方の抵抗R
12の両端電圧が、放電電流検出部22にて検出される
ように接続されている。また、他方の抵抗R11には、
MPU24からの制御信号S6により接点が開閉される
電流切替スイッチ34を介して、抵抗R13が並列接続
されている。
【0084】即ち、本実施例の放電回路18bでは、電
流切替スイッチ34を開閉し、抵抗R13の接続,切離
しを行うことにより、放電回路18b全体としての抵抗
値、ひいては、放電回路18bを流れる放電電流Ihの
電流値が変化する。次に、MPU24が実行する残存容
量調整処理を図8に示すフローチャートに沿って、図9
に示すグラフを参照しながら説明する。ここで、図9
は、本処理の実行時における対象セルBNUの両端電圧
(以下、単にセル電圧という)V,放電電流Ihの波形
図(a)(b),及び推定開回路電圧VOsと目標開回
路電圧VOzとの関係を表す説明図(c)である。
【0085】なお、本処理が起動される前に、最大残存
容量Qmax を有するセルBNUが、放電回路18bによる
放電を行うべき対象セルとして設定されているものとす
る。図8に示すように、本処理が起動されると、まずS
310では、先のS150にて設定された目標残存容量
Qzに相当する目標開回路電圧VOzを設定する。この
設定は、S120にて開回路電圧VOから残存容量Qz
を求める時と同じ変換テーブルを用いて、逆に、残存容
量Qzから開回路電圧VOを求めればよい。
【0086】続くS320では、制御信号S2を出力し
てリレー20の設定を切り替えることにより、対象セル
NUに放電回路18bを接続する。すると、図9中に時
刻t0にて示すように、放電電流Ihが流れ始める。こ
の時、セル電圧Vは、セルの内部抵抗により、放電電流
Ihの大きさに応じた分だけ電圧降下する。以後、時間
の経過に伴って放電が進むと、セルの残存容量の減少に
応じてセル電圧Vが徐々に減少する。
【0087】また本ステップでは、制御信号S1を出力
してMPX14の設定を切り替えることにより、電圧検
出部12からは、対象セルBNUのセル電圧が出力される
ように設定する。次にS330では、予め設定された検
出タイミング(t1,t2,…)であるか否かを判断
し、検出タイミングであれば、S340に移行して、電
圧検出部12からセル電圧V1,放電電流検出部22か
ら放電電流Ih1,主電流検出部16から主電流Is1を検
出し、続くS350では、制御信号S6により電流切替
スイッチ34を閉じる。
【0088】すると、図9中に時刻t1(t2)の直後
に示すように、放電回路18bの抵抗値が下がることに
より、検出電流Ihが増大すると共に、この検出電流I
hの増大に応じた分だけセルの内部抵抗による電圧降下
も増大するため、セル電圧Vが降下する。
【0089】そして、S360にて、先のS340と同
様に、この検出電流Ih及びセル電圧Vが変化した状態
のセル電圧V2,放電電流Ih2,主電流Is2を検出し、
続くS370にて、制御信号S6により電流切替スイッ
チ34を開放する。これにより、電流切替スイッチ34
を閉じる前の状態での放電が再開される。
【0090】そして、S380では、先のS340及び
S350での検出値に基づいて、対象セルBNUの推定開
回路電圧VOsを算出する。これは、例えば、I1=I
h1+Is1,I2=Ih2+Is2として、先の(2)式を用
いることにより、簡単に算出することができる。
【0091】続くS390では、この推定開回路電圧V
Osが、先のS310にて設定した目標開回路電圧VO
z以下であるか否かを判断し、推定開回路電圧VOsが
目標開回路電圧VOzより大きければ、S330に戻っ
て、S330〜S390の処理を繰り返し実行する。そ
の後、放電回路18bによる対象セルBNUの放電が進
み、推定開回路電圧VOsが目標開回路電圧VOz以下
となって、S390にて肯定判定されると、S400に
移行して、制御信号S2を出力してリレー20を中立端
子に戻すことにより、対象セルBNUから放電回路18b
を切り離して本処理を終了する。
【0092】なお、放電回路18bが切り放された対象
セルBNUでは、図9中時刻te以降に示すように、放電
電流Ihは速やかにゼロとなるが、セル電圧Vは、その
時の残存容量に応じた開回路電圧に徐々に復帰する。以
上説明したように、本実施例では、放電回路18bの抵
抗値を変化させることで検出されるセル電圧V,放電電
流Ih,主電流Isについての2組の検出値から、推定
開回路電圧VOsを算出することにより、対象セルBNU
の開回路電圧を実測することなく、対象セルBNUの残存
容量が目標残存容量Qzに達したか否かの判断を行って
いる。
【0093】従って、本実施例によれば、第1実施例と
同様に、短時間で確実にセルB1〜Bnの充電状態を調
整することができる。また本実施例では、主電流Isが
流れていても、推定開回路電圧VOsを求めることがで
きるため、組電池システム2cの使用状態に制限される
ことなく、常にセルB1〜Bnの充電状態を調整するこ
とができる。
【0094】なお、先に説明したS110では、対象セ
ルや目標残存容量を設定するために、各セルB1〜Bn
の開回路電圧VO1〜VOnを実測しているが、残存容
量調整処理にて推定開回路電圧VOsを求めるのと同様
の方法を用い、これにより求められた推定開回路電圧V
Osから、対象セルや目標残存容量を設定するようにし
てもよい。
【0095】また、本実施例では、各セルの開回路電圧
VO1〜VOnから算出された残存容量Q1〜Qnを用
いて目標残存容量(平均残存容量)Qzを算出し、この
目標残存容量Qzに基づいて、目標開回路電圧VOzを
設定しているが、各セルの残存容量Q1〜Qnを求める
ことなく、各セルの開回路電圧VO1〜VOnから直接
目標開回路電圧(例えば、開回路電圧の平均値)VOz
を設定するようにしてもよい。
【0096】また、本実施例では、抵抗R13の接続,
切離しを行うことにより、放電回路18bに流れる放電
電流Ihを変化させているが、図24に示すように、放
電電流検出部22に放電電流Ihに応じた電圧値を検出
させるために設けられた電流検出抵抗50と、電流検出
抵抗50に流れる電流を増減制御するトランジスタやF
ET等の電流制御素子52とにより放電回路18cを構
成してもよい。この場合、電流値を変化させるためにM
PU24が出力する制御信号S9は、MPU24と放電
回路18cとの電位の違いを吸収するために、アイソレ
ーションアンプ等の信号絶縁装置54を介して電流制御
素子52に供給する必要がある。
【0097】また更に、図5の組電池システム2aにお
いて放電回路18を、また図6の組電池システム2bに
おいて放電回路18aの抵抗部分を、本実施例における
放電回路18bに置き換えることにより、第1実施例の
変形例と同様に、電圧検出部を簡略化したり、放電回路
をセル毎に設けた構成としてもよい。
【0098】本実施例において、放電回路18b,リレ
ー20が充放電手段に相当し、また、電圧検出部12,
S110,S120が残存容量検出手段、S130〜S
150,S310が目標値設定手段、電圧検出部12,
放電電流検出部22,S320〜S400が充放電制御
手段に相当する。特に充放電制御手段のうち、電圧検出
部12が電圧検出手段、放電電流検出部22が電流検出
手段、S340〜S380が開回路電圧推定手段(請求
項7参照)に相当する。 [第3実施例]次に第3実施例について説明する。
【0099】本実施例の組電池システムは、第1実施例
とは、構成の一部と、MPUが実行する残存容量調整処
理の内容が異なるだけで、それ以外は、全く同様である
ため、これら異なる部分についてのみ説明する。即ち、
本実施例の組電池システム2dは、図10に示すよう
に、図1に示した第1実施例の組電池システム2から、
放電電流検出部22を省略した構成となっている。
【0100】次に、MPU24が実行する残存容量調整
処理を図11に示すフローチャートに沿って説明する。
なお、本処理が起動される前に、最大残存容量Qmax を
有するセルBNUが、放電回路18による放電を行うべき
対象セルとして設定されているものとする。
【0101】図11に示すように、本処理が起動される
と、まずS410では、先のS150にて設定された目
標残存容量Qzに相当する目標開回路電圧VOzを設定
し、続くS420では、対象セルBNUの開回路電圧VO
max から目標開回路電圧VOzを減ずることにより、目
標電圧降下量△VO(VOmax −VOz)を算出する。
【0102】次にS430では、制御信号S2を出力し
てリレー20の設定を切り替えることにより、対象セル
NUに放電回路18を接続すると共に、制御信号S1を
出力してMPX14の設定を切り替えることにより、電
圧検出部12から対象セルB NUのセル電圧が出力される
ように設定する。
【0103】そしてS440では、電圧検出部12の出
力を読み込むことにより、放電回路18を接続した直後
の対象セルBNUのセル電圧Vc1を検出し、続くS450
では、このセル電圧Vc1から、先の420にて算出され
た目標電圧降下量△VOを減算してなる目標セル電圧V
Mを算出する。
【0104】続くS460では、電圧検出部12の出力
を読み込むことにより、対象セルB NUのセル電圧Vcを
検出し、S470では、S460にて検出されたセル電
圧Vcが、S450にて算出された目標セル電圧VM以
下であるか否かを判断し、セル電圧Vcが目標セル電圧
VMより大きければ、S460に戻って、セル電圧Vc
の検出、及び目標セル電圧Vmとの比較を繰り返し実行
する。
【0105】そして、放電回路18による放電が進み、
S450にて検出されるセル電圧Vcが目標セル電圧V
M以下となり、S470にて肯定判定されると、S48
0に移行し、制御信号S2を出力してリレー20を中立
端子に戻すことにより、対象セルBNUから放電回路18
を切り離して本処理を終了する。
【0106】つまり、放電回路18による放電期間中、
放電電流Ihがほぼ一定であり、セルの内部抵抗による
電圧降下分がほぼ一定であれば、放電電流Ihが流れて
いる時に検出されるセル電圧Vは、開回路電圧VOから
内部抵抗による電圧降下分だけ単純にシフトしたもので
あるとみなすことができる。そこで、本実施例では、図
12(a)に示すように、目標開回路電圧VOzから内
部抵抗による電圧降下分だけシフトさせた目標セル電圧
VMを、放電電流Ihを流し始めた直後(図中時刻t
1)のセル電圧Vc1から、目標電圧降下量△Vだけ減じ
ることにより算出しているのである。
【0107】以上説明したように、本実施例の組電池シ
ステム2dでは、対象セルBNUの残存容量が目標残存容
量Qzに達したか否かの判断を、放電電流Ihによる目
標開回路電圧VOzからの電圧降下分を見込んだ目標セ
ル電圧VMを設定し、これを放電電流Ihを流したまま
で検出されるセル電圧Vcと比較することにより、対象
セルBNUの残存容量が目標残存容量Qzに達したか否か
の判断を、対象セルB NUの開回路電圧を実測することな
く行っている。
【0108】従って、本実施例によれば、第1,第2実
施例と同様に、短時間で確実にセルB1〜Bnの充電状
態を調整することができる。また、本実施例の組電池シ
ステム2dでは、第1及び第2実施例の組電池システム
2,2cと比べて、放電電流検出部22を必要としない
分、回路構成が簡単になるため、装置の更なる小型軽量
化を図ることができる。
【0109】なお、本処理では、主電流Isがほぼ一定
であれば実行可能であるため、主電流検出部16からの
出力を監視し、主電流Isが大きく変化した場合には、
制御を中止するように構成することが望ましい。また、
図5及び図6の組電池システム2a,2bにおいて、放
電電流検出部22,22aを省略することにより、第1
実施例の変形例と同様に、電圧検出部を簡略化したり、
放電回路をセル毎に設けた構成としてもよい。
【0110】本実施例において、放電回路18,リレー
20が充放電手段に相当し、また、電圧検出部12,S
110,S120が残存容量検出手段、S130〜S1
50,S410が目標値設定手段、S420〜S480
が充放電制御手段に相当する。特に充放電手段のうち、
電圧検出部12が電圧検出手段(請求項5参照)に相当
する。 [第4実施例]次に、第4実施例について説明する。
【0111】本実施例は、回路構成が第3実施例と全く
同様であり、第3実施例とは残存容量調整処理の内容が
異なるだけであるため、この残存容量調整処理について
のみ図13に示すフローチャートに沿って説明する。な
お、本処理が起動される前に、最大残存容量Qmax を有
するセルBNUが、放電回路18による放電を行うべき対
象セルとして設定されているものとする。
【0112】図13に示すように、本処理が起動される
と、まずS510では、対象セルB NUの残存容量Qmax
から先のS150にて設定された目標残存容量Qzを減
じることにより、目標放電容量△Q(=Qmax −Qz)
を算出し、続くS520では、対象セルBNUの開回路電
圧VOmax を、放電回路18の抵抗Rhの抵抗値Rとセ
ルの内部抵抗の抵抗値rとの加算値(R+r)にて除す
ることにより、推定放電電流Id(=VOmax /(R+
r))を算出する。
【0113】続くS530では、先のS510にて算出
した目標放電容量△QをS520にて算出した推定放電
電流Idにより除することにより、放電時間Td(=△
Q/Id)を算出する。次のS540では、制御信号S
2を出力してリレー20の設定を切り替えることによ
り、対象セルBNUに放電回路18を接続し、続くS55
0では、MPU24内のタイマ等により、放電回路18
の接続後の経過時間tを監視する。
【0114】そしてS560では、経過時間tが、S5
40にて設定した放電時間Tdに達したか否かを判断
し、放電時間Tdに達していなければ、S550に戻っ
て経過時間tの監視を継続する。その後、時間が経過し
て、経過時間tが放電時間Tdに達して、S560にて
肯定判断されると、S570に移行し、制御信号S2を
出力してリレー20を中立端子に戻すことにより、対象
セルBNUから放電回路18を切り離して本処理を終了す
る。
【0115】以上説明したように、本実施例の組電池シ
ステム2dでは、対象セルBNUの開回路電圧VOmax ,
内部抵抗の抵抗値r,放電回路18の抵抗値R,目標放
電容量△Qに基づいて、放電に必要と推定される放電時
間Tdを算出し、その時間が経過すると、対象セルBNU
は目標残存容量Qzに達したものとして処理を終了して
いる。
【0116】このように、対象セルBNUの残存容量が目
標残存容量Qzに達したか否かの判断を、対象セルBNU
の開回路電圧を実測することなく行っているので、第1
〜3実施例と同様に、短時間で確実にセルB1〜Bnの
充電状態を調整することができる。
【0117】なお、本実施例では、推定放電電流Idを
算出する際に、対象セルBNUの開回路電圧VOmax を用
いているが、図12(b)に示すように、放電が進行す
ると、残存容量の低下に応じて開回路電圧VOが低下す
るため、放電電流Ihは、算出した推定放電電流Idよ
り小さくなり、目標放電容量△Qが大きいほど、算出さ
れる放電時間Tdの誤差が大きくなってしまう。このた
め、例えば、対象セルBNUの開回路電圧VOmax の代わ
りに、この開回路電圧VOmax と、目標開回路電圧VO
zとの平均値((VOmax +VOz)/2)を用いて、
放電電流Id、ひいては放電時間Tdを求めるようにす
るなど、開回路電圧による放電電流の変化を見込んで放
電時間Tdを算出するようにしてもよい。
【0118】また、セルの内部抵抗の抵抗値rは、予め
測定しておいたものを用いてもよいし、セルの電圧電流
特性を求め、そのグラフの傾きから求めるようにしても
よい。本実施例において、S510が目標値設定手段に
含まれ、S520〜S570が充放電制御手段に相当
し、特に、S520,S530が時間推定手段(請求項
6参照)に相当する。 [第5実施例]次に第5実施例について説明する。
【0119】本実施例では、第1実施例とは、放電回路
の代わりに補助電池回路,放電電流検出部の代わりに電
圧電流検出部を有することと、残存容量調整処理の内容
が異なっているだけであるため、この第1実施例とは相
違する部分についてのみ説明する。
【0120】本実施例の組電池システム2eにおいて、
放電回路18の代わりに設けられた補助電池回路18d
は、図14に示すように、組電池10を構成するセルB
1〜Bnと同材質,同容量のリチウム電池からなる補助
電池36と、補助電池36の負極側に直列接続された電
流検出抵抗38と、補助電池36の正極側に補助電池3
6からの放電電流を流す方向に接続された放電ダイオー
ドD1と、補助電池36の正極側に補助電池36への充
電電流を流す方向に接続された充電ダイオードD2と、
一端が補助電池36の負極側に接続された放電用抵抗4
0と、MPU24からの制御信号S7に従って、リレー
20の出力端子を、放電ダイオードD1,充電ダイオー
ドD2,放電用抵抗40のうち、いずれかの開放端に選
択的に接続する充放電切替スイッチ42とを備えてい
る。
【0121】一方、放電電流検出部22の代わりに設け
られた電圧電流検出部22bは、一方の入力が補助電池
36の負極側に接続された電圧検出器OPhと、MPU
24からの制御信号S8に従って、電圧検出器OPhの
他方の入力に、補助電池36の正極側,又は電流検出抵
抗38の補助電池36とは反対側の端部のいずれかを接
続する検出切替スイッチ44とを備えている。
【0122】このように構成された本実施例の組電池シ
ステム2eでは、制御信号S7により充放電切替スイッ
チ42が操作され、放電ダイオードD1が選択された場
合には、補助電池36からの放電電流による、リレー2
0を介して接続されたセルBk(k=1〜n)の充電が
可能(以下、セル充電設定という)となり、また充電ダ
イオードD2が選択された場合には、リレー20を介し
て接続されたセルBkの放電電流による、補助電池36
の充電が可能(以下、セル放電設定という)となり、更
に、放電用抵抗40が選択された場合には、リレー20
を介して接続されたセルBkを単純に放電させることが
可能となる。
【0123】また、制御信号S8により検出切替スイッ
チ44が操作され、補助電池36の正極側が電圧検出器
OPhに接続(以下、補助電池電圧検出設定という)さ
れた場合には、電圧電流検出部22bからは補助電池3
6の両端電圧が出力され、また、電流検出抵抗38の端
部が電圧検出器OPhに接続(以下、充放電電流検出設
定という)された場合には、電圧電流検出部22bから
は補助電池回路18dに流れる充放電電流に相当する電
流検出抵抗38の両端電圧が出力される。
【0124】次にMPU24が実行する残存容量調整処
理を図15に示すフローチャートに沿って説明する。但
し、本処理の起動時に、充放電の対象となるセルBkは
未設定であり、先のS150では、残存容量の平均値
(平均残存容量)Qave が算出されるものとする。
【0125】本処理が起動されると、まずS610で
は、最大残存容量Qmax と最小残存容量Qmin とで、ど
ちらの方が平均残存容量Qave からの偏差が大きいかを
判断し、最大残存容量側の偏差(Qmax −Qave )の方
が、最小残存容量側の偏差(Qave −Qmin )より大き
いと判断された場合はS620に移行する。
【0126】S620では、制御信号S8により検出切
替スイッチ44を補助電池電圧検出設定にして、電圧電
流検出部22bからの出力を読み込むことにより、補助
電池36の開回路電圧(以下、補助電池電圧という)V
sub を検出する。続くS630では、最大残存容量セル
NUの開回路電圧VOmax が補助電池電圧Vsub より大
きいか否かを判断し、肯定判定された場合は、この最大
残存容量セルBNUを対象セルとしたセル放電制御を行う
ものとしてS680に移行し、一方、否定判定された場
合は、S640に移行する。
【0127】S640では、補助電池の容量Qsub から
平均残存容量Qave を減じた値(Qsub −Qave )が、
セルの満充電容量QFULLから最大残存容量セルBNUの容
量QOmax を減じた値(QFULL−Qmax )より大きいか
否かを判断し、肯定判定された場合は、最小残存容量セ
ルBNLを対象セルとしたセル充電制御を行うものとして
S760に移行し、一方、否定判定された場合は、S6
50に移行する。
【0128】S650では、HEVコントローラCに、
予め決められた一定期間だけ組電池10の充電を促す充
電優先指令を出力し、続くS660では、制御信号S1
を順次切替ながら電圧検出部12からの出力を読み込む
ことにより、各セルB1〜Bnのセル電圧を検出して、
その平均値Vave を算出する。
【0129】続くS670では、セル電圧平均値Vave
が補助電池電圧Vsub より大きいか否かを判断し、補助
電池電圧Vsub 以下であれば、S650に戻り、S65
0〜S670の処理を繰り返し実行する。そして、組電
池10の充電が促されたことで、セル電圧平均値Vave
が補助電池電圧Vsub より大きくなり、S670にて肯
定判定されると、最大残存容量セルBNUを対象セルとし
たセル放電制御を行うものとしてS680に移行する。
【0130】S680では、先のS150にて算出され
た平均残存容量Qave またはS660にて算出されたセ
ル電圧平均値Vave に基づいて目標残存容量Qzを設定
し、対象セルBNUの残存容量Qmax から目標残存容量Q
zを減ずることにより、目標放電容量△Q(=Qmax −
Qz)を算出する。
【0131】続く、S690では、制御信号S7により
補助電池回路18dをセル放電設定とすると共に、制御
信号S8により電圧電流検出部22bを充放電電流検出
設定とし、更に、制御信号S2を出力してリレー20の
接続を切り替えることにより、補助電池回路18dを対
象セルBNUに接続してS780に進む。
【0132】一方、先のS610にて、最大残存容量側
の偏差(Qmax −Qave )より、最小残存容量側の偏差
(Qave −Qmin )の方が大きいと判断された場合はS
700に移行する。S700では、先のS620と全く
同様に、補助電池電圧Vsub を検出し、続くS710で
は、最小残存容量セルBNLの開回路電圧VOmin が補助
電池電圧Vsub より小さいか否かを判断し、肯定判断さ
れた場合は、この最小残存容量セルBNLを対象セルとし
てセル充電制御を行うものとしてS760に移行し、一
方、否定判定された場合は、S720に移行する。
【0133】S720では、平均残存容量Qave から補
助電池の容量Qsub を減じた値(Qave −Qsub )が、
最小残存容量セルBNLの容量Qmin より大きいか否かを
判断し、肯定判定された場合は、最大残存容量セルBNU
を対象セルとしたセル放電制御を行うものとして、S6
80に移行し、一方、否定判定された場合は、S730
に移行する。
【0134】S730では、HEVコントローラCに、
予め決められた一定期間だけ組電池10の放電を促す放
電優先指令を出力し、続くS740では、制御信号S1
を順次切替ながら電圧検出部12からの出力を読み込む
ことにより、各セルB1〜Bnのセル電圧を検出して、
その平均値Vave を算出する。
【0135】続くS750では、セル電圧平均値Vave
が補助電池電圧Vsub より小さいか否かを判断し、補助
電池電圧Vsub 以上であれば、S730に戻り、S73
0〜S750の処理を繰り返し実行する。そして、組電
池10の放電が促されたことで、セル電圧平均値Vave
が補助電池電圧Vsub より小さくなり、S750にて肯
定判定されると、最小残存容量セルBNLを対象セルとし
たセル充電制御を行うものとしてS760に移行する。
【0136】S760では、先のS150にて算出され
た平均残存容量Qave またはS740にて算出されたセ
ル電圧平均値Vave に基づいて目標残存容量Qzを設定
し、この目標残存容量Qzから対象セルBNLの残存容量
Qmin を減ずることにより、目標充電容量△Q(=Qz
−Qmin )を算出する。
【0137】続く、S770では、制御信号S7により
補助電池回路18dをセル充電設定とすると共に、制御
信号S8により電圧電流検出部22bを充放電電流検出
設定とし、更に、制御信号S2を出力してリレー20の
接続を切り替えることにより、補助電池回路18dを対
象セルBNLに接続してS780に進む。
【0138】S780では、電圧電流検出部22bの出
力を読み取ることにより、補助電池回路18dを流れる
充放電電流Isub を検出し、その積算値Qsを求める。
続くS790では、積算値Qsが目標値(目標放電容量
または目標充電容量)△Qに以上であるか否かを判断
し、目標値△Qより小さければ、S800に移行する。
【0139】S800では、先のS780にて検出され
た充放電電流Isub がほぼゼロとなっているか否か、即
ち補助電池36と対象セルBNU又はBNLのセル電圧とが
等しくなったか否かを判断し、充放電電流Isub がほぼ
ゼロでなければ、S780に戻ってS780〜S800
の処理を繰り返し実行する。
【0140】そして、補助電池回路18dによる対象セ
ルBNU又はBNLの充電または放電が進み、積算値Qsが
目標値△Qに達して、S790にて肯定判定されるか、
又は補助電池36と対象セルの両端電圧が等しくなって
電流Isub が流れなくなり、S800にて肯定判定され
ると、S810に移行し、制御信号S2を出力して対象
セルBNU又はBNLから補助電池回路18dを切り離して
本処理を終了する。
【0141】以上説明したように、本実施例では、最大
残存容量セルBNUの放電制御を行う場合には、その放電
電流により補助電池36を充電し、また最小残存容量セ
ルB NLの充電制御を行う場合には、補助電池36を放電
させ、その放電電流により最小残存容量セルBNLを充電
するようにされている。従って、本実施例によれば、セ
ルの残存容量のばらつきを調整する際に、セルB1〜B
nから放電される放電電流を有効利用することができ
る。
【0142】また本実施例によれば、対象セルBNU又は
NLの残存容量が目標残存容量Qzに達したか否かの判
断を、充放電電流Isub の積算値Qsを目標値(目標放
電容量または目標充電容量)△Qと比較することによ
り、対象セルBNU又はBNLの開回路電圧を実測すること
なく行っているので、第1〜4実施例と同様に、短時間
で確実にセルB1〜Bnの充電状態を調整することがで
きる。
【0143】更に、本実施例では、最大残存容量セルB
NUの残存容量Qmax の方が、平均残存容量Qave からの
偏差が大きく、且つ最大残存容量セルBNUの開回路電圧
Vmax が補助電池電圧Vsub より小さい場合に、セルの
最大許容電圧VMAXを越えて過充電とならない範囲
で、組電池10の充電を促してセルB1〜Bnの残存容
量(開回路電圧)を全体的に増大させることにより、対
象セルBNUから補助電池36への容量の移動が可能とな
るようにされている。これと共に、最小残存容量セルB
NLの残存容量Qmin の方が、平均残存容量Qave からの
偏差が大きく、且つ最小残存容量セルBNLの開回路電圧
Vmin が補助電池電圧Vsub より大きい場合に、セルの
最小許容電圧VMINを下回って過放電とならない範囲
で、組電池10の放電を促してセルB1〜Bnの残存容
量(開回路電圧)を全体的に減少させることにより、補
助電池36から対象セルBNLへの容量の移動が可能とな
るようにされている。
【0144】このように、本実施例では、平均残存容量
Qave からの残存容量の偏差が大きいセルを、残存容量
の調整を行うべき対象セルとして、できる限り設定する
ようにされているので、全てのセルB1〜Bnの残存容
量を、効率よく揃えることができる。
【0145】なお、本実施例では、最大残存容量セルB
NU及び最小残存容量セルBNLのうち、平均残存容量Qav
e からの残存容量の偏差が大きい方を対象セルとして充
放電制御を行っているが、例えば、補助電池電圧Vsub
が、目標残存容量Qzに相当する目標開回路電圧VOz
より大きければ、最小残存容量セルBNLを対象セルとし
た充電制御(補助電池36の放電)を行い、補助電池電
圧Vsub が目標開回路電圧VOzより小さければ、最大
残存容量セルBNUを対象セルとした放電制御(補助電池
36の充電)を行うようにしてもよい。
【0146】また、本実施例では、補助電池36とし
て、組電池10を構成するセルB1〜Bnと同じもの
(即ち、同種かつ同容量)を使用したが、必ずしも同じ
ものである必要はない。また二次電池ではなく、キャパ
シタを用いてもよい。本実施例において、補助電池回路
18dが充放電手段に相当し、また、電圧検出部12,
S110,S120が残存容量検出手段、S130〜S
150,S680,S760が目標値設定手段、S69
0,S770〜S810が充放電制御手段、S610が
充放電指定手段、S620〜S670,S700〜S7
50が優先制御指令手段に相当する。 [第6実施例]次に第6実施例について説明する。
【0147】本実施例の組電池システム2fは、図16
に示すように、第1実施例の変形例の組電池システム2
b(図6参照)とは、電圧検出部12を構成する各電圧
検出器OPvkと組電池10を構成する各セルBkとの
間を接続する検出用導線に、放電回路18aを構成する
抵抗Rhk,スイッチSWkが接続されており、検出用
導線が、放電回路18aと各単位電池Bkとの間を接続
する放電用導線として共用されている点、更にMPU2
4にて実行される充電状態制御の内容が異なる点以外は
全く同様に構成されている。
【0148】ここで、本実施例の組電池システム2fの
MPU24にて実行される充電状態制御を、図17に示
すフローチャートに沿って説明する。図17に示すよう
に、本処理が起動されると、まずS910では、制御信
号S1及びS5の設定を順次切り替えながら、電圧検出
部12及び放電電流検出部22aからの出力を順次読み
込むことにより、各セルB1〜Bnの両端電圧(以下、
検出セル電圧という)VD1〜VDn、及び各セルB1
〜Bnを流れる放電電流Ih1〜Ihnを検出すると共
に、主電流検出部16からの出力を読み込むことによ
り、組電池10に流れる主電流Isを検出する。
【0149】続くS920では、S910にて検出され
た検出セル電圧VDk(k=1〜n),放電電流Ihk
及び主電流Isに基づき、次の(5)式に従って、各セ
ルの疑似開回路電圧VOkを求める。 VOk=VDk+Rk×(Ihk−Ihk-1) +Rk+1×(Ihk−Ihk+1)+rk×(Is+Ihk) (5) 但し、rkはセルBkの内部抵抗、RkはセルBkの高
電圧側(即ちセルBk-1 の低電圧側)に接続された検出
用導線の抵抗値、Ihk,Isは放電方向を正とする。
【0150】即ち、図18に示すように、セルBkの開
回路電圧VOkは、セルBkの検出セル電圧VDkに、
高電圧側(セルBk-1 側)の検出用導線(抵抗分Rk)
での電圧降下分、低電圧側(セルBk+1 側)の検出用導
線(抵抗分Rk+1 )での電圧降下分、及びセルBkの内
部抵抗rkでの電圧降下分を加えたものとなる。なお、
隣接するセルBk-1,Bk+1の放電電流Ihk-1,Ihk+1
は、いずれもセルBkの検出セル電圧VDkを上昇さ
せ、セルBk自身の放電電流Ihkは、逆に検出セル電
圧VDkを下降させるように作用すると共に、主電流I
sは、組電池10の放電時(Is>0)には検出セル電
圧VDkを下降させ、充電時(Is<0)には検出セル
電圧VDkを上昇させるように作用するため、式(5)
では、これらの電圧上昇分或いは電圧下降分を補償する
ようなものとなっている。
【0151】なお、内部抵抗rkや検出用導線の抵抗R
kは、予め測定してメモリ26に記憶しておいた値を用
いればよい。特に内部抵抗rkの場合、実際の使用時に
おける主電流Isと検出セル電圧VDkとの関係(電圧
−電流特性)から算出するようにしてもよい。
【0152】続くS930では、S920にて算出され
た疑似開回路電圧VO1〜VOnに基づいて、各セルB
1〜Bnの残存容量Q1〜Qnを求める。これは、先に
説明したS120と同様に、開回路電圧VOと残存容量
Qとの関係を予め測定した結果をテーブルとしてメモリ
26に記憶しておき、このテーブルを検索することによ
り求めればよい。
【0153】続くS940では、S930での算出結果
に基づき、最小残存容量を有するセルを抽出し、その抽
出されたセルのセル番号NL,残存容量Qmin (=QN
L),疑似開回路電圧VOmin (=VONL)を記憶する。そ
して、S950では、セル番号を指定するための変数i
を1に初期化し、続くS960では、S940にて抽出
された最小残存容量のセルBNLとセルBiとの残存容量
差(Qi−Qmin )、即ち各セルBiの残存容量のばら
つきが許容値QRより大きいか否かを判断し、肯定判定
された場合(Qi−Qmin >QR)は、S970に移行
して、セルBiに対応する放電回路18aのスイッチS
Wiを閉成(ON)した後S990に進む。
【0154】一方、S960にて否定判定された場合
(Qi−Qmin ≦QR)は、S980に移行して、セル
Biに対応する放電回路18aのスイッチSWiを開放
(OFF)した後S990に進む。S990では、変数
iをインクリメント(i←i+1)し、続くS1000
では、変数iがセルの総数nより大きいか否かを判断し
て、否定判定された場合には、S960に戻ってS96
0〜S990の処理を繰り返し実行し、一方、肯定判定
された場合には、S910に戻って本処理を繰り返し実
行する。
【0155】以上説明したように、本実施例の組電池シ
ステム2fでは、主電流Is,検出セル電圧VD1〜V
Dn,放電電流Ih1〜Ihnから、疑似開回路電圧V
O1〜VOnを算出することにより、組電池10の使用
状態及び放電回路18aの動作状態によらず、随時、残
存容量Q1〜Qnの算出、更には残存容量のばらつきを
判定することができるようにされている。そして、この
随時判定される残存容量のばらつき状態に基づき、残存
容量のばらつきが許容値より大きい全てのセルBiを、
そのばらつきが許容値以下になるまでの間、並行して放
電を行うようにされている。
【0156】従って、本実施例の組電池システム2fに
よれば、組電池10を構成するセルB1〜Bnの残存容
量の調整を常に行うことができ、しかもばらついた残存
容量を速やかに揃えることができる。なお、本実施例で
は、残存容量のばらつきが単一の許容値QRより大きい
か否かにより、放電回路18aのスイッチSWiをON
/OFFしているが、スイッチSWiの動作回数を減ら
すために、スイッチSWiをONする際の許容値QRon
を、OFFする際の許容値QRoff より大きく(QRon
>QRoff )設定して、いわゆるヒステリシスを持たせ
るようにしてもよい。
【0157】また、MPU24が充電状態制御を、組電
池10の未使用時、即ち主電流Isが流れていない時
(Is=0)にのみ行うように構成した場合には、S9
20では、(5)式の右辺の第4項(rk×Is )を削
除した式を用いて疑似開回路電圧VOkを算出すればよ
い。
【0158】本実施例において、18aが充放電手段に
相当し、また、電圧検出部12,放電電流検出部22
a,主電流検出部16,S910〜S930が残存容量
検出手段、S940,S960が目標値設定手段、S9
50〜S1000が充放電制御手段に相当する。特に残
存容量検出手段のうち、電圧検出部12が第2電圧検出
手段、放電電流検出部22aが第2電流検出手段、S9
20が補正手段、主電流検出部16,S920が第2補
正手段に相当する。 [第7実施例]次に第7実施例について説明する。
【0159】本実施例の組電池システム2gは、図19
に示すように、第6実施例の組電池システム2f(図1
6参照)とは、放電電流検出部22aが削除されている
点、及びMPU24にて実行される充電状態制御の内容
が異なる点以外は全く同様に構成されている。
【0160】即ち、本実施例の組電池システム2gで
は、第6実施例の組電池システム2fと同様に、電圧検
出部12を構成する電圧検出器OPvkと各単位電池B
kとの間を接続する検出用導線が、放電回路18aを構
成する抵抗Rhk,スイッチSWkと各単位電池Bkと
の間を接続する放電用導線として共用されている。
【0161】ここで、MPU24が実行する充電状態制
御を、図20に示すフローチャートに沿って説明する。
なお、本処理が起動される初期状態において、放電回路
18aを構成する各スイッチSWkは、すべて開放(O
FF)されているものとする。
【0162】図20に示すように、本処理が起動される
と、まずS1110では、制御信号S1の設定を順次切
り替えながら、電圧検出部12からの出力を順次読み込
むことにより、各セルB1〜Bnの両端電圧(以下、検
出セル電圧という)VD1〜VDnを検出すると共に、
主電流検出部16からの出力を読み込むことにより、組
電池10に流れる主電流Isを検出する。
【0163】続くS1120では、S1110にて検出
された検出セル電圧VDk(k=1〜n)及び主電流I
sに基づき、次の(6)式に従って、各セルの疑似開回
路電圧VOkを求める。 VOk=VDk+rk×Is (6) なお、rkは、セルBkの内部抵抗である。即ち、本処
理では、放電電流Ihが流れていない時にセル電圧VD
kの検出を行っており、検出用導線での電圧上昇或いは
電圧降下が生じないため、(5)式にて、右辺の放電電
流Ihを全て零として得られる(6)式を用いて疑似開
回路電圧VOkを求めることができるのである。
【0164】続くS1130,S1140では、先に説
明したS930,S940と全く同様に、S1120に
て算出された疑似開回路電圧VO1〜VOnに基づい
て、各セルB1〜Bnの残存容量Q1〜Qnを算出し、
その算出結果に基づいて、最小残存容量を有するセルを
抽出して、その抽出されたセルのセル番号NL,残存容
量Qmin ,疑似開回路電圧VOmin を記憶する。
【0165】そして、S1150では、S1140にて
抽出された最小残存容量のセルBNLと、それ以外のセル
Bi(i≠NL)との残存容量差(Qi−Qmin )、即
ち各セルBkの残存容量のばらつきをそれぞれ算出し、
算出された各残存容量差のそれぞれについて許容値QR
より大きいか否かを判断し、どのセルBkも残存容量差
が許容値以下(Qi−Qmin ≦QR)であれば、そのま
まS1110に戻る。
【0166】一方、S1150にて、残存容量差が許容
値より大きい(Qi−Qmin >QR)セルBkが一つで
もあれば、そのセルBiの充電状態を調整するためS1
160に移行する。S1160では、S1150にて残
存容量差が許容値より大きいと判断された全てのセルB
iについて、対応する放電回路18aのスイッチSWi
を閉じてセルBiの放電を開始させ、続くS1170で
は、予め設定された放電時間が経過するとタイムアウト
する放電時間測定タイマを起動する。なお、放電時間
は、例えば、放電回路18aにより、許容値の半分QR
/2に相当する容量がセルBiから放電されるような長
さに設定する。
【0167】続くS1180では、放電時間測定タイマ
がタイムアウトしたか否かを判断し、否定判定された場
合は、同ステップを繰り返し実行することで待機し、一
方、設定された放電時間が経過して、肯定判定された場
合はS1190に移行する。S1190では、放電回路
18aの閉成されている全スイッチSWiを開放して、
セルBiの放電を停止させ、続くS1200では、予め
設定された休止時間が経過するとタイムアウトする休止
時間測定タイマを起動する。なお、休止時間は、放電が
行われていたセルBiの過渡応答が収束して検出セル電
圧VDiが一定電圧を示すようになるのに必要な時間以
上に設定することが望ましい。
【0168】続くS1210では、休止時間測定タイマ
がタイムアウトしたか否かを判断し、否定判定された場
合は、同ステップを繰り返し実行することで待機し、一
方、設定された休止時間が経過して、肯定判定された場
合はS1110に戻る。ここで、本処理を実行すること
による検出セル電圧VDk及び開回路電圧VOk(ひい
ては残存容量)の変化を、図21に示すタイムチャート
に沿って説明する。
【0169】なお、図21は、組電池10が3つのセル
B1〜B3からなる場合について説明したものであり、
初期状態において、各セルB1〜B3の開回路電圧VO
1〜VO3は、VO1>VO3>VO2となっており、
しかも、セルB1,B3の残存容量のばらつきは許容値
を越えている(Q1−Q2>QR,Q3−Q2>QR)
ものとする。また、図21(a)では、検出セル電圧V
D1〜VD3を実線、実際の開回路電圧VO1〜VO3
を点線にて示し、図21(b)では、各セルB1〜B3
の放電電流Ih1〜Ih3をそれぞれ示している。更
に、残存容量Q2+QRに相当する開回路電圧をVHに
て表しており、即ち、開回路電圧VOが電圧VHより大
きいということは、そのセルの残存容量のばらつきが許
容値QRより大きいことに相当する。
【0170】以下の説明では、S1110〜S1150
の処理を「ばらつき判定」、S1160〜S1190を
「ばらつきセル放電」、S1200〜S1210を「休
止」と呼び、また、主電流Isは流れていない(即ち、
疑似開回路電圧VO1〜VO3は検出セル電圧VD1〜
VD3に等しい)ものとする。
【0171】図21に示すように、時刻t1にて行われ
る「ばらつき判定」により、検出セル電圧(=疑似開回
路電圧)VDが電圧VHより大きいセルB1,B3が、
残存容量のばらつきが許容範囲を越えていると判定され
る。すると、「ばらつきセル放電」により、予め設定さ
れた放電時間が経過するまでの間、セルB1,B3の放
電が行われる。
【0172】この「ばらつきセル放電」の期間中、放電
が行われているセルB1,B3では、検出セル電圧VD
1,VD3が、放電電流Ih1,Ih3による検出用導
線での電圧降下により、実際の開回路電圧VO1,VO
3より降下したものとなり、一方、放電が行われていな
いセルB2では、検出セル電圧VD2が、放電電流Ih
1,Ih3による検出用導線での電圧上昇により、実際
の開回路電圧VO2より上昇したものとなる。
【0173】放電時間が経過して、時刻t2にて「ばら
つきセル放電」が終了すると、放電電流Ih1,Ih3
が流れなくなることにより、検出用導線での電圧降下,
電圧上昇が消滅するが、各検出セル電圧VD1〜VD3
と実際の開回路電圧VO1〜VO3は直ちには一致せ
ず、セルの過渡応答により、検出セル電圧VD1,VD
3は、実際の開回路電圧VO1,VO3より小さめ、検
出セル電圧VD2は実際の開回路電圧より大きめの値に
なる。
【0174】そして、その後の「休止」により、予め設
定された休止時間が経過するまでの間、即ち全てのセル
の放電が休止されている間に、検出セル電圧VD1〜V
D3は、徐々に実際の開回路電圧VO1〜VO3に近づ
くように変化する。この休止時間は、過渡応答が十分に
収束するような長さに設定されるため、時刻t3にて
「休止」が終了し、再度「ばらつき判定」が行われる時
には、検出セル電圧VD1〜VD3は、実際の開回路電
圧VO1〜VO3にほぼ一致したものとなっている。以
後、「ばらつき判定」にて、すべての検出セル電圧(=
疑似開回路電圧)VD1〜VD3が電圧VH以下になる
まで、即ち残存容量のばらつきが全て許容範囲内となる
まで、この「ばらつき判定」「ばらつきセル放電」「休
止」のサイクルが繰り返される。そして、残存容量のば
らつきが全て許容範囲内になった後は、「ばらつき判
定」のみが繰り返し行われることになる。
【0175】以上説明したように、本実施例の組電池シ
ステム2gでは、各セルの残存容量のばらつきを判定す
るためにセル電圧VD1〜VDnを検出する期間と、そ
のばらつき判定の結果に基づいてセルの放電を行う期間
とを明確に分けており、しかも、放電終了後に休止期間
を設けることにより、セルの両端電圧が緩慢に変化する
ことにより生じる誤差をも除去した検出セル電圧VD1
〜VDnが得られるようにされている。
【0176】従って、本実施例の組電池システム2gに
よれば、この検出セル電圧VD1〜VDnに基づき、各
セルの疑似開回路電圧VO1〜VOn、ひいては各セル
の残存容量Q1〜Qnを精度よく求めることができ、そ
の結果、各セルの残存容量Q1〜Qnを精度よく揃える
ことができる。
【0177】また、本実施例の組電池システム2gで
は、放電電流Ih1〜Ihnの検出を行う必要がないた
め、装置構成を簡易化できると共に、装置を安価に構成
することができる。なお、MPU24が充電状態制御
を、組電池10の未使用時、即ち主電流Isが流れてい
ない時(Is=0)にのみ行うように構成した場合に
は、S1120では、(6)式の右辺の第2項(rk×
Is )を削除した式を用いて、即ち検出セル電圧VD
kをそのまま疑似開回路電圧VOkとして用いればよ
い。
【0178】本実施例において、18aが充放電手段に
相当し、また、電圧検出部12,主電流検出部16,S
1110〜S1130が残存容量検出手段、S114
0,S1150が目標値設定手段、S1160〜S11
90が充放電制御手段に相当する。特に残存容量検出手
段のうち、電圧検出部12が第2電圧検出手段、主電流
検出部16,S1120が第2補正手段に相当する。
【0179】以上、本発明のいくつかの実施例について
説明したが、本発明は上記実施例に限定されることなく
様々な態様にて実施することができる。例えば、上記実
施例では、組電池システムをハイブリッド電気自動車
(HEV)に適用する例を示したが、電気自動車(E
V)に適用してもよく、その他、電力貯蔵用二次電池設
備であれば、どのようなものに適用してもよい。
【0180】また、上記実施例では、組電池10を構成
するセルB1〜Bnとして、リチウム電池を用いたが、
鉛電池やニッケル系電池等、他の二次電池を用いてもよ
い。更に、上記実施例では、セルの残存容量を調整する
時には、セルB1〜Bn単位で充放電を行ったが、セル
を複数個直並列に接続したセルモジュール単位で充放電
制御を行ってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例の組電池システムの全体構成を表
す回路図である。
【図2】 本実施例の組電池システムが適用されたハイ
ブリッド自動車の駆動系の構成を表すブロック図であ
る。
【図3】 組電池システムのMPUが実行するセルの充
電状態制御を表すフローチャートである。
【図4】 第1実施例における残存容量調整処理の内容
を表すフローチャートである。
【図5】 第1実施例の変形例を表す回路図である。
【図6】 第1実施例の変形例を表す回路図である。
【図7】 第2実施例の組電池システムの全体構成を表
す回路図である。
【図8】 第2実施例における残存容量調整処理の内容
を表すフローチャートである。
【図9】 セル電圧,放電電流の波形を表す説明図であ
る。
【図10】 第3実施例の組電池システムの全体構成を
表す回路図である。
【図11】 第3実施例における残存容量調整処理の内
容を表すフローチャートである。
【図12】 セル電圧,放電電流の波形を表す説明図で
ある。
【図13】 第4実施例における残存容量調整処理の内
容を表すフローチャートである。
【図14】 第5実施例の組電池システムの全体構成を
表す回路図である。
【図15】 第5実施例における残存容量調整処理の内
容を表すフローチャートである。
【図16】 第6実施例の組電池システムの全体構成を
表す回路図である。
【図17】 第6実施例における充電状態制御の内容を
表すフローチャートである。
【図18】 充放電電流及び主電流により検出セル電圧
が変動することを表すための説明図である。
【図19】 第7実施例の組電池システムの全体構成を
表す回路図である。
【図20】 第7実施例における充電状態制御の内容を
表すフローチャートである。
【図21】 充電状態制御実行時にセル電圧が変化する
様子を表すグラフである。
【図22】 セルの開回路電圧と残存容量との関係を測
定した結果を表すグラフである。
【図23】 セル電圧及び放電電流の検出値から開回路
電圧を推定する方法の一例を表す説明図である。
【図24】 第2実施例における放電回路の変形例を表
す回路図である。
【符号の説明】
2,2a〜2g…組電池システム、10…組電池、1
2,12a…電圧検出部、16…主電流検出部、18,
18a〜18c…放電回路、18d…補助電池回路、2
0…リレー、22,22a…放電電流検出部、22b…
電圧電流検出部、24…マイクロプロセッサ(MP
U)、26…メモリ、28…スイッチ、30…デコー
ダ、34…電流切替スイッチ、36…補助電池、38,
50…電流検出抵抗、40…放電用抵抗、42…充放電
切替スイッチ、44…検出切替スイッチ、52…電流制
御素子、54…信号絶縁装置、B1〜Bn…セル、D1
…放電ダイオード、D2…充電ダイオード、OPv1〜
OPvn,OPh1〜OPhn,OPh,OPs…電圧
検出器、R11〜R13,Rh,Rh1〜Rhn,R1
〜Rn+1,Rs…抵抗、SW1〜SWn…スイッチ、
C…HEVコントローラ、D…動力統合分配装置、E…
エンジン、L…電源ライン、M…電動機、V…インバー
タ、W…駆動輪
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01M 10/44 H01M 10/44 P H02J 7/00 H02J 7/00 X 302 302C

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 充放電可能な二次電池を単位電池として
    複数個直列に接続してなり、その両端に負荷や充電器が
    接続されて充放電される組電池の充電状態を制御する充
    電状態制御方法であって、 前記組電池を構成する各単位電池の残存容量のばらつき
    が、予め設定された許容範囲内となるように、前記単位
    電池の残存容量を個別に調整することを特徴とする充電
    状態制御方法。
  2. 【請求項2】 充放電可能な二次電池を単位電池として
    複数個直列に接続してなり、その両端に負荷や充電器が
    接続されて充放電される組電池の充電状態を制御する充
    電状態制御装置であって、 前記組電池を構成する各単位電池の残存容量のばらつき
    が、予め設定された許容範囲内となるように、前記単位
    電池の残存容量を個別に調整する残存容量調整手段を備
    えることを特徴とする充電状態制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の充電状態制御装置にお
    いて、 前記残存容量調整手段は、 前記組電池を構成する各単位電池の残存容量を検出する
    残存容量検出手段と、 前記組電池を構成するいずれかの単位電池を選択的に放
    電或いは充電する充放電手段と、 前記残存容量検出手段にて検出される各単位電池の残存
    容量に基づいて、前記充放電手段の充放電対象となる単
    位電池、及び前記充放電手段による充放電の結果、該単
    位電池が有するべき目標残存容量を設定する目標値設定
    手段と、 該目標値設定手段により充放電対象として設定された単
    位電池の残存容量が前記目標残存容量に達するまでの
    間、前記放電手段により該単位電池を放電或いは充電さ
    せる充放電制御手段と、 を備えることを特徴とする充電状態制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の充電状態制御装置にお
    いて、 前記充放電制御手段は、 前記充放電手段により前記充放電対象単位電池に流れる
    充放電電流を積算する電流積算手段を備え、前記充放電
    手段の動作を開始させた後、前記電流積算手段での積算
    値が、前記残存容量検出手段にて検出された前記充放電
    対象単位電池の残存容量と、前記目標値設定手段にて設
    定された目標残存容量との差分である目標充放電容量に
    達すると、前記充放電手段の動作を終了させることを特
    徴とする充電状態制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の充電状態制御装置にお
    いて、 前記充放電制御手段は、 前記充放電対象単位電池の両端電圧を検出する電圧検出
    手段を備え、前記充放電手段の動作を開始させた後、前
    記電圧検出手段での検出値が、前記残存容量検出手段に
    て検出された前記充放電対象単位電池の残存容量に相当
    する開回路電圧と、前記目標値設定手段にて設定された
    目標残存容量に相当する目標開回路電圧との差分だけ変
    化すると、前記充放電手段の動作を終了させることを特
    徴とする充電状態制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項3に記載の充電状態制御装置にお
    いて、 前記充放電制御手段は、 前記充放電手段により前記充放電対象単位電池に流れる
    充放電電流の推定値に基づいて、前記残存容量検出手段
    にて検出された前記充放電対象単位電池の残存容量と、
    前記目標値設定手段にて設定された目標残存容量との差
    分である目標充放電容量だけ放電或いは充電するのに必
    要な充放電時間を推定する時間推定手段を備え、前記充
    放電手段の動作を開始させた後、前記時間推定手段によ
    り推定された充放電時間が経過すると、前記充放電手段
    の動作を終了させることを特徴とする充電状態制御装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項3に記載の充電状態制御装置にお
    いて、 前記充放電手段は、設定の切替により、電流値の異なる
    少なくとも2種類の充放電電流を流し、 前記充放電制御手段は、 前記充放電対象単位電池の両端電圧を検出する電圧検出
    手段と、 前記充放電手段により前記充放電対象単位電池に流れる
    充放電電流を検出する電流検出手段と、 前記放電手段の設定を切替えることにより、前記電圧検
    出手段及び前記電流検出手段にて検出される複数対の検
    出結果に基づいて、放電電流がゼロとなる時の両端電圧
    を開回路電圧として推定する開回路電圧推定手段と、を
    備え、前記充放電手段の動作を開始させた後、前記開回
    路電圧推定手段にて推定される開回路電圧が、前記目標
    値設定手段にて設定された目標残存容量に相当する目標
    開回路電圧に達すると、前記充放電手段の動作を終了さ
    せることを特徴とする充電状態制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項3ないし請求項7のいずれかに記
    載の充電状態制御装置において、 前記充放電手段は、 前記単位電池に接続されると、該単位電池の充電或いは
    放電のうち少なくともいずれか一方を行う単一の充放電
    器と、 該充放電器を、任意の単位電池に選択的に接続する切替
    スイッチと、 を備えることを特徴とする充電状態制御装置。
  9. 【請求項9】 請求項3ないし請求項7のいずれかに記
    載の充電状態制御装置において、 前記充放電手段は、 前記単位電池毎に設けられ、前記単位電池に接続される
    と該単位電池の充電或いは放電のうち少なくともいずれ
    か一方を行う複数の充放電器と、 該充放電器を前記単位電池に接続する電流経路にそれぞ
    れ設けられた複数のスイッチと、 を備えることを特徴とする充電状態制御装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の充電状態制御装置に
    おいて、 前記残存容量検出手段は、 前記組電池を構成する単位電池の数をn個として、前記
    組電池の両端及び各単位電池の接続点からそれぞれ延設
    されたn+1本の検出用導線と、 前記単位電池の両端に接続された各一対の検出用導線を
    介して、各単位電池の両端電圧を検出する第2電圧検出
    手段と、 を備え、該第2電圧検出手段での検出結果に基づいて各
    単位電池の残存容量を検出すると共に、前記検出用導線
    は、前記充放電手段を構成する充放電器及びスイッチを
    前記単位電池に接続するための充放電用導線としても共
    用されていることを特徴とする充電状態制御装置。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の充電状態制御装置
    において、 前記残存容量検出手段と前記充放電手段とは、異なるタ
    イミングにて動作することを特徴とする充電状態制御装
    置。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の充電状態制御装置
    において、 前記充放電手段の動作後、休止期間をおいて前記残存容
    量検出手段が動作することを特徴とする充電状態制御装
    置。
  13. 【請求項13】 請求項10に記載の充電状態制御装置
    において、 前記残存容量検出手段は、 前記各充放電器に流れる充放電電流を検出する第2電流
    検出手段と、 該第2電流検出手段にて検出された検出対象単位電池及
    び該検出対象単位電池に隣接する単位電池の充放電電流
    に基づき、前記検出対象単位電池の両端に接続された一
    対の検出用導線にて生じる電圧上昇或いは電圧降下を算
    出し、該算出値により、前記第2電圧検出手段にて検出
    された前記検出対象単位電池の両端電圧を補正する補正
    手段と、 を備えることを特徴とする充電状態制御装置。
  14. 【請求項14】 請求項9に記載の充電状態制御装置に
    おいて、 前記残存容量検出手段は、 前記組電池を構成する単位電池の数をn個として、前記
    組電池の両端及び各単位電池の接続点からそれぞれ延設
    されたn+1本の検出用導線と、 前記単位電池の両端に接続された各一対の検出用導線を
    介して、各単位電池の両端電圧を検出する第2電圧検出
    手段と、 を備え、該第2電圧検出手段での検出結果に基づいて各
    単位電池の残存容量を検出すると共に、前記検出用導線
    は、前記充放電手段を構成する充放電器及びスイッチを
    前記単位電池に接続するための充放電用導線とは別個に
    設けられていることを特徴とする充電状態制御装置。
  15. 【請求項15】 請求項10ないし請求項14のいずれ
    かに記載の充電状態制御装置において、 前記残存容量検出手段は、 前記組電池の充放電により流れる主電流を検出する主電
    流検出手段と、 該主電流検出手段にて検出された主電流に基づき検出対
    象単位電池の内部抵抗により生じる電圧上昇或いは電圧
    降下を算出し、該算出値により、前記第2電圧検出手段
    にて検出された前記検出対象単位電池の両端電圧を補正
    する第2補正手段と、 を備えることを特徴とする充電状態制御装置。
  16. 【請求項16】 請求項8ないし請求項15のいずれか
    に記載の充電状態制御装置において、 前記充放電器は、抵抗器からなり、接続された前記単位
    電池の放電のみを行うことを特徴とする充電状態制御装
    置。
  17. 【請求項17】 請求項8または請求項15のいずれか
    に記載の充電状態制御装置において、 前記充放電器は、接続された前記単位電池からの放電電
    流により充電され、また自身の放電電流により前記単位
    電池を充電する補助蓄電器からなることを特徴とする充
    放電状態制御装置。
  18. 【請求項18】 請求項17に記載の充電状態制御装置
    において、 前記残存容量検出手段にて検出される各単位電池の残存
    容量に基づき、最大値と平均値との差の方が平均値と最
    小値の差のより大きければ、前記充放電制御手段に最大
    残存容量を有する単位電池の放電制御を行わせ、該大小
    関係が反対であれば、前記充放電制御手段に最小残存容
    量を有する単位電池の充電制御を行わせる充放電指定手
    段を備えることを特徴とする充電状態制御装置。
  19. 【請求項19】 請求項18に記載の充電状態制御装置
    にいおいて、 前記充放電対象単位電池の両端電圧と前記補助蓄電器の
    両端電圧との大小関係が、前記充放電指定手段の指定に
    従った充放電電流を流すことが不可能な関係にある場
    合、前記大小関係が適切なものとなるように、前記組電
    池全体の充放電を行う充電装置及び負荷装置による充電
    或いは放電を優先的に行わせる優先制御指令手段を備え
    ることを特徴とする充電状態制御装置。
  20. 【請求項20】 請求項2ないし請求項19のいずれか
    に記載の充電状態制御装置において、 前記単位電池は、リチウムイオンを吸蔵放出する材料か
    らなる電極によって構成されるリチウム電池であること
    を特徴とする充電状態制御装置。
  21. 【請求項21】 請求項2ないし請求項20のいずれか
    に記載の充電状態制御装置において、 前記組電池は、電気自動車或いはハイブリッド電気自動
    車の動力源であるモータへの電源供給用として使用され
    ることを特徴とする充電状態制御装置。
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