JPH11298993A - スピーカ用ダンパー - Google Patents

スピーカ用ダンパー

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JPH11298993A
JPH11298993A JP9945098A JP9945098A JPH11298993A JP H11298993 A JPH11298993 A JP H11298993A JP 9945098 A JP9945098 A JP 9945098A JP 9945098 A JP9945098 A JP 9945098A JP H11298993 A JPH11298993 A JP H11298993A
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damper
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Eiichiro Suzuki
英一郎 鈴木
Junji Nakagawa
準二 中川
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Foster Electric Co Ltd
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Foster Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形時の温度が従来例に比べ低く、特別な冷
却装置は不要であり、来設備を流用して製造でき、かつ
ダンパーとして要求される耐屈曲性、耐薬品性に優れ、
加えて所望の変位が選られ、しかも他部材との接着性も
良好なスピーカ用ダンパーを提供する。 【解決手段】 ポリエチレンテレフタートを芯材1aと
し、かつポリプロピレンを鞘材1bとする芯鞘構造のフ
ィラメントからなる織布を基材とし、この基材の片面ま
たは全面に前記織布より接着性が良好であって変位調整
自在な素材にて形成された織布または不織布からなる補
助材1cを配置し、ホットコールド成形加工により前記
基材の片面または全面に積層一体化するスピーカ用ダン
パー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はスピーカの振動板
を振動可能に支持するスピーカ用ダンパーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、スピーカ用のダンパーは各種繊維
材料からなる織布あるいは不織布にフェノール樹脂、メ
ラミン樹脂等を含侵した後、加熱成形加工して製造して
いる。
【0003】上記の製造方法においては、樹脂の含侵工
程を必須としているため、製造が煩雑であり、また、フ
ェノール樹脂を扱っており、このフェノール樹脂はホル
ムアルデヒドを含有しているため、人によってはめまい
や吐き気、喘息などの人体への悪影響があり、かつ環境
汚染をも招来している。このため、工程の簡略化、人体
への悪影響や環境汚染の防止などの観点から、この含浸
工程を要しない製造方法が強く要望されるようになって
きている。
【0004】特公昭57−20760号公報、実公昭6
3−36793号公報には、糸を構成する熱可塑性樹脂
の熱融着を利用することにより含浸工程を省略し工程の
簡素化を図ったものが提案されているが、単一の樹脂材
料によるこれらの製造においては、変形、収縮が著し
く、形状の安定した一定の品質を維持したものが得にく
いという問題があった。
【0005】この問題を解決すべく特開平7−2742
84号公報には、融点の異なる二つの樹脂材料からなる
芯鞘構造の繊維を織布としたものを用いたダンパーが示
され、低融点の鞘材の熱融着による繊維間の結合が従来
の含侵樹脂材の役目を果たすとともに、これより融点の
高い芯材が構造を保持することにより収縮、変形の少な
いダンパーを実現している。
【0006】しかしながら、上記の特開平7−2742
84号公報の発明にあっては、鞘材としてポリエステル
繊維を用いているため、成形時の金型温度を180℃と
比較的高い温度に設定する必要があり、熱サイクルの管
理が容易でない(1サイクルに要する所用時間が長くな
ったり、あるいは大きなパワーのヒーター及び冷却装置
が必要となる。)という問題があり、さらにダンパーと
して要求される耐屈曲性や耐薬品性も充分でない、とい
う課題があった。
【0007】このような観点から、本願出願人は、先に
特願平9−299491号として異なる融点を有する二
種の熱可塑性樹脂にて構成される芯鞘構造系によりなる
織布を加熱成形して得られるスピーカ用ダンパーを提案
した。
【0008】このダンパーは加熱成形時にフィラメント
の交点が自己融着により結合されるので、従来の如き煩
雑な含侵処理を必要とせず工程の簡略化、コスト低減が
図れる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このダ
ンパーは上記利点を有する反面、基材の種類、形状、寸
法等により物性が固定されてしまいダンパーとして要求
される変位の調整の自由度がなくなってしまう、という
問題点がある。また、その材質に起因して接着性が悪
い、という課題もあった。
【0010】すなわち、従来の含侵処理による製造方法
の場合は含侵する樹脂の種類や樹脂の量によってコント
ロールが可能であるが、本願出願人が先に提案したダン
パーでは、形状、寸法を変えて調整するしかなく、この
場合にはそれに合わせて金型などを製造しなければなら
ず不利である。
【0011】また、ボイスコイルボビンやフレームなど
他の部材との接着性が充分でなく、熱溶着による接着も
試みられているものの、接着面積が充分確保できないと
いう問題がある。
【0012】この発明は上記のことを鑑み提案され、本
願出願人が先に提案したダンパーの改良を図ったもの
で、その目的とするところは、変位のコントロールの自
由度を高め、かつ他部材との接着性、接着強度も良好と
したスピーカ用ダンパーを提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリエチレン
テレフタレートを芯材1aとし、かつポリプロピレンを
鞘材1bとする芯鞘構造のフィラメントからなる織布を
基材とし、この基材の片面または両面の全面または一部
にこの基材より接着性が良好な織布または不織布からな
る補助材1cを配置し、ホットコールド成形加工により
前記フィラメントの交点が鞘材の熱融着により結着され
るとともに、補助材1cが前記基材の片面または両面の
全面または一部に積層一体化し、前記補助材1cの物性
を選択することにより変位の調整を可能とした構成とす
ることにより、上記目的を達成している。
【0014】また、上記において、上記補助材1cの素
材としては、アクリルまたは綿を用いている。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は本発明に用いられるダンパ
ー素材1の断面を示す。図中1aはポリエチレンテレフ
タレート(PET)からなる芯材、1bはその外周に被
覆された鞘材であり、その材料としてはポリエステルよ
りも融点の低いポリプロピレン(PP)を用いており、
このダンパー素材1は上記2重構造体にて形成されてい
る。
【0016】図2はこのダンパー素材1をネット状に編
んで基材とした状態の平面図を示す。具体例としては、
芯材1aが融点260℃のポリエチレンテレフタレー
ト、鞘材1bが融点140℃のポリプロピレンのモノフ
ィラメントからなるダンパー素材1を図2に示すように
ネット状に編んだ。
【0017】しかして、ネット状に編まれたダンパー素
材1からなる基材を周知の成形機を用いて所定の条件で
ホットコールド成形を行うが、この場合、本発明では、
片面もしくは両面の全面、または部分的に接着性が良好
であって、かつ変位のコントロールも可能であってダン
パー自体の変位のコントロールを可能とする織布または
不織布からなる補助材を成形時に融着し積層一体化した
ことに特徴を有している。
【0018】この補助材としてはアクリルからなる不織
布または一般のダンパー用生地として用いられる織布か
らなる織布などが用いられる。
【0019】すなわち、基本的な成形工程(1サイクル
約4分)は、図3においてS1で示すように、金型(図
示せずに)ヒーターを当て所定の温度(145℃)に昇
温させる。
【0020】次に、金型が所定の温度になったらヒータ
ーを後退させ、金型内に、芯鞘構造のフィラメントから
なるネット状の織布にてなるダンパー素材1と補助材と
を挿入し、かつS2 で示すように、プレス(プレス圧力
3kg/cm)を行う。プレス時間としては薄手の
材料の場合はほぼ30秒位であるが、温度と時間は材厚
により調整する。
【0021】しかる後、S3 で示すように、プレスのま
ま金型を所定の温度(ほぼ75℃)になるまでエアーフロ
ーして冷却する。
【0022】ついで、金型からコルゲーションを有する
所定形状に成形されたダンパーを取り出し、振動系材料
として用いれば良い。図4はフィラメントの交点が鞘材1
bの熱融着により結着され、かつ成形された状態を示
す。
【0023】図5は、ダンパー素材の片面に補助材1cが
融着されてなるダンパー1Aの部分断面を示す。補助材
1cは片面または両面の全面、あるいは部分的に設けて
も良いことは勿論である。
【0024】しかして、上記製造において、本発明で
は、基材の鞘材1bと芯材1aとの融点の差がより大き
いので、加熱成形時の熱コントロールも容易で形状安定
性もより向上する。
【0025】これに加えて補助時1cを有するため、良
好な接着性が得られる。
【0026】また、成形時に補助材1cの面積、厚さ、
材質を選択することにより変位を自在にコントロールす
ることができる。
【0027】図6は上記ダンパー1Aを備えたスピーカ
の一例を示す。このダンパー1Aの内周部は、振動板2
の首部に接続されたコイルボビン3に接着され、かつ外
周部はフレーム4の所定位置に接着されるが、この場
合、補助材1cを介し、容易、かつ確実・強固に接着す
ることができる。なお、その他図中5は磁気回路、6は
ヨーク、7はマグネット、8はポールピース、9はダス
トキャップ、10はエッジである。
【0028】
【発明の効果】以上のように本発明のダンパーによれ
ば、芯材をポリエチレンテレフタレート、鞘材をポリプ
ロピレンとする芯鞘構造のフィラメントからなる織布を
補助材とともにホット−コールド成形加工するようにし
ており、含侵工程を省いたダンパーの製造を容易に達成
することができる。また、鞘材が融点の低いポリプロピ
レンよりなるので、金型温度を145℃程度の低い温度
に設定できるので、簡易な装置で容易に収縮、変形の少
ないダンパーを得ることができ、耐屈曲性、耐薬品性に
も優れたものとすることができる。
【0029】また、これに加え、本発明では接着性を有
する補助材が設けられているため、接着性が良く、かつ
補助材の面積、厚さおよびもしくは材質など補助材の物
性を適宜選定することによりダンパーとして要求される
所望の変位を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に用いられるダンパー素材の
断面図。
【図2】ネット状に編まれたダンパーの部分平面説明
図。
【図3】本発明の一実施例にかかるダンパーの製造工程
の説明図。
【図4】成形されたダンパーの部分平面図。
【図5】成形された本発明のダンパーの部分断面図。
【図6】本発明の一実施例のダンパーが組み込まれたス
ピーカの一例の断面図。
【符号の説明】
1 ダンパー素材 1a 芯材 1b 鞘材 1c 補助材 1A ダンパー 2 振動板 3 ボイスコイル 4 フレーム 5 磁気回路 6 ヨーク 7 マグネット 8 ポールピース 9 ダストキャップ 10 エッジ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエチレンテレフタレートを芯材1a
    とし、かつポリプロピレンを鞘材1bとする芯鞘構造の
    フィラメントからなる織布を基材とし、この基材の片面
    または両面の全面または一部にこの基材より接着性が良
    好な織布または不織布からなる補助材1cを配置し、ホ
    ットコールド成形加工により前記フィラメントの交点が
    鞘材の熱融着により結着されるとともに、補助材1cが
    前記基材の片面または両面の全面または一部に積層一体
    化し、前記補助材1cの物性を選択することにより変位
    の調整を可能としたことを特徴とするスピーカ用ダンパ
    ー。
  2. 【請求項2】 補助材1cの素材がアクリルまたは綿で
    あることを特徴とする請求項1記載のスピーカ用ダンパ
    ー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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US9763012B2 (en) 2011-03-30 2017-09-12 Bose Corporation Monofilament fabric acoustic suspension elements

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