JPH11297610A - 荷電粒子線露光装置 - Google Patents

荷電粒子線露光装置

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JPH11297610A
JPH11297610A JP10111357A JP11135798A JPH11297610A JP H11297610 A JPH11297610 A JP H11297610A JP 10111357 A JP10111357 A JP 10111357A JP 11135798 A JP11135798 A JP 11135798A JP H11297610 A JPH11297610 A JP H11297610A
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JP
Japan
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charged particle
particle beam
image plane
aperture
lens
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JP10111357A
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English (en)
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Shinichi Kojima
真一 小島
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クーロン効果によるボケを増大させることな
く、また、多極子レンズを使用した補正方法に比して簡
単な構成で球面収差を少なくした荷電粒子線露光装置を
提供する。 【解決手段】 マスクを通過した荷電粒子線1は、投影
用レンズ3により、ウェハ基板5上に投影され、マスク
の像をウェハ基板5上に結像する。近軸荷電粒子線の集
束位置4より物面側に近い位置に、球面収差による荷電
粒子線の広がりが最小になる位置(最適像面)4’が存
在するので、この位置にマスク5を移動させて配置す
る。照明系に輪帯状のアパーチャーを設け、最適像面位
置4’上において所定値以上の開き半角で所定値以下の
開き半角の荷電粒子線のみが受光されるようにすれば、
最適像面位置4’における球面収差は著しく低減され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路製
造プロセスにおいて、レチクルやマスクのパターンをウ
ェハ等の感応基板に転写するため等に使用される荷電粒
子線露光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体の高集積化が進むにつれ、集積回
路の微細化が要求され、これに伴い、露光装置には、よ
り細いパターンを描くために、より高い解像度で描画で
きることが要求されてきている。その中で、電子線に代
表される荷電粒子線による露光装置は、このような要求
に応えることができるものとして注目されている。
【0003】荷電粒子線露光では、予め集積回路の回路
パターンを描いてあるマスクを荷電粒子線で照射し、回
路パターンをウェハー基板上に転写する。荷電粒子線露
光で一度に露光される領域をサブフィールドと呼ぶが、
一つのサブフィールドには回路パターンの一部が描かれ
ている。マスク上のサブフィールドを順次ウェハー基板
上に連結して転写することにより、一個の半導体チップ
の全回路パターンがウェハー基板上に転写される(たと
えば、特開平8−64522号公報参照)。
【0004】このような荷電粒子露光装置の例の概略図
を図12に示す。図12において、1は荷電粒子線、2
はアパーチャ、3は投影レンズ、4はガウス像面位置、
5はウェハ基板、6は光軸、7はマスク、8は荷電粒子
線源、9は投影レンズを示す。荷電粒子線源8から放出
された荷電粒子線1は、投影レンズ9、アパーチャ2を
介してマスク7を照射する。マスク7のパターン部を通
過した荷電粒子線は、投影レンズ3、アパーチャ2を介
して、マスクパターンの像をウェハ基板5上に結像す
る。ウェハ基板5は、近軸光線の結像面であるガウス像
面位置4に配置されている。
【0005】従来の荷電粒子線露光においては、主とし
て集束用の磁気レンズまたは静電レンズから構成される
荷電粒子光学系により荷電粒子線を集束させる。しか
し、荷電粒子線光学によると、中心軸の周りに回転対称
なレンズを用いた場合、球面収差が必ず残存してしまう
ことが知られている。球面収差が残存する場合、マスク
の像をウェハー基板上に転写したときに転写像が一様に
ボケてしまう。
【0006】ボケのある像を転写すると、ウェハー基板
上に塗布されている感光剤を現像したとき、パターンの
縁がだれてしまう。その結果、縁部の不鮮明な、従って
設計値からずれた寸法を持つ回路パターンが形成され
る。このようなことが起こると、形成された回路の電気
的特性にばらつきが生じ、電気信号が半導体集積回路中
を正常に流れなくなって動作不良の原因となったり、ゲ
ート長変化により素子特性そのものに影響を与えてしま
ったりする等の問題点がある。従って何らかの手段を講
じて球面収差を抑える必要がある。
【0007】球面収差を補正する従来技術として、多極
子レンズ系を使う方法、回転対称レンズ系に補正器とし
て多極子レンズを導入する方法が知られている。
【0008】また、球面収差は、荷電粒子線の像面での
角度分布を表す開き半角αの3乗に比例している。すな
わち、球面収差係数の大きさをCsphとすると、球面収
差の大きさはCsphα3で表される。よって、球面収差を
小さくするために、開き半角を小さくすることも行われ
ている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、多極子
レンズによる補正方法は理論的には可能であるが、多極
子レンズの製造が非常に難しいという問題点がある。さ
らに多極子レンズの光軸合わせ(アライメントと呼ばれ
る)も大変難しい。
【0010】これら、多極子レンズの製造誤差、アライ
メント誤差により実際の補正レンズ場分布が設計値から
はずれてしまい、ずれたレンズ場により余計な収差が発
生してしまうため、サブミクロンレベルの荷電粒子光学
系では、多極子レンズを使用した補正は実用レベルに達
していないことが報告されている(岡山重夫、"電子顕
微鏡"、Vol 25、No.3、(1990)、159-166)。また、多極
子レンズ系を導入すれば、レンズの電気制御系もその分
複雑になるという問題点もある。
【0011】また、荷電粒子線のボケには、レンズの収
差以外に荷電粒子間に働くクーロン反発力(クーロン効
果)によっておこる像ボケがある。クーロン効果は、開
き半角が小さいほど大きくなるため、球面収差を小さく
しようとして開き半角を小さくすると、クーロン効果に
よる像ボケが大きくなるという問題点が生ずる。
【0012】また多極子レンズ補正系を入れると、その
分物面−像面間の距離が長くなるため荷電粒子の相互作
用時間が長くなり、クーロン効果によるボケが増加す
る。つまり、従来技術においてクーロン効果によるボケ
と球面収差ボケの両方を効果的に低減する技術は確立さ
れていなかった。
【0013】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、クーロン効果によるボケを増大させることな
く、また、多極子レンズを使用した補正方法に比して簡
単な構成で球面収差を少なくした荷電粒子線露光装置を
提供することを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の第1の手段は、結像面上において所定値以上の開き半
角で所定値以下の開き半角の荷電粒子線のみが受光され
るように、荷電粒子線を遮断するアパーチャが設けら
れ、かつ、被転写面が、荷電粒子線の広がりが最少とな
る位置に置かれるように調整する手段を有することを特
徴とする荷電粒子線露光装置(請求項1)である。
【0015】前記課題を解決するための第2の手段は、
荷電粒子が通過する空間にアパーチャが設けられ、当該
アパーチャは、少なくとも第1の半径の円形領域内を遮
蔽する遮蔽部と、少なくとも前記第1の半径より大きい
半径の円形領域外を遮蔽する遮蔽部とを併せ持ち、か
つ、被転写面が、荷電粒子線の広がりが最少となる位置
に置かれるように調整する手段を有することを特徴とす
る荷電粒子線露光装置(請求項2)である。
【0016】(作用)以下、本発明の作用を図を用いて
説明する。なお、以下の説明においては、荷電粒子線の
ことを光線、その中心軸を光軸、その系を光学系等と、
荷電粒子線を光の一種として説明することがある。
【0017】図1は本発明による球面収差低減の原理を
説明する図、図2は従来の光学系における球面収差の発
生を示す図である。図1、図2において、1は荷電粒子
線、2はアパーチャ、3は投影レンズ、4はガウス像面
(近軸光線の結像面)位置、4’は球面収差が最少にな
る最適像面位置、5はウェハ基板、6は光軸である。
【0018】マスクを通過した荷電粒子線1は、投影用
レンズ3により、ウェハ基板5上に投影され、マスクの
像をウェハ基板5上に結像する。
【0019】図2において、球面収差が主な収差である
ような従来の光学系における荷電粒子光学レンズの場
合、近軸荷電粒子線の集束位置であるガウス像面位置4
より物面側に近い位置に、球面収差による荷電粒子線の
広がりが最小になる位置(最適像面位置)4’が存在す
る。よって、マスク基板5の位置をガウス像面位置4か
ら最適像面位置4’に移動することにより、ある程度球
面収差を小さくすることができる。しかし像面位置をこ
の最適像面に合わせたときでも、球面収差による荷電粒
子線の広がりは零にはならない。
【0020】発明者は、図2の光学系において、近軸荷
電粒子線をカットすることにより、前記最適像面位置
4’における球面収差が著しく低減されることを見出し
た。すなわち、図1のように、最適像面位置4’上にお
いて所定値以上の開き半角で所定値以下の開き半角の荷
電粒子線のみが受光されるようにすれば、最適像面位置
4’における球面収差は著しく低減される。よって、こ
のようなアパーチャを設け、かつマスク等(被転写面)
が最適像面位置4’に一致するように調整する手段を設
けるという簡単な構成で、球面収差を大幅に低減するこ
とができる。
【0021】請求項1及び課題を解決するための第1の
手段の記載において、「結像面上において」というの
は、「最適像面位置4’に対応する位置において」とい
うことを意味するものである。
【0022】この方法によれば、開き半角が大きい部分
の荷電粒子線が利用されているので、クーロン効果によ
る像ボケが大きくなることを回避できる。また、多極子
レンズを使用していないので構造が複雑になることもな
く、多極子レンズを使用することに伴うクーロン効果に
よる像ボケをも回避することができる。
【0023】本発明に用いるアパーチャは、結像面上に
おいて所定値以上の開き半角で所定値以下の開き半角の
荷電粒子線のみが受光されるようにするものであればど
のようなものでもよいが、特に請求項2及び発明の実施
の形態に記載されるような構造のものとすれば、構造が
簡単で製作しやすい。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の例を
図を用いて説明する。以下の図においては、前出の図に
おいて説明した構成要素には同じ符号を付してその説明
を省略する。
【0025】まず、図3に示すような、球面収差が主で
ある磁気2重対称レンズから構成される投影用電子光学
系を考える。以下の図においては、課題を解決するため
の手段及び発明の実施の形態の欄の中での前出の図に示
された構成要素と同じ構成要素には、同じ符号を付して
その説明を省略する。また、荷電粒子線は電子線として
説明する。図3において、7はマスク、12はレンズ磁
極、13はレンズコイル、20は偏向器コイルを示す。
この電子光学系は1/4縮小投影光学系で、電子線を偏向
する偏向器コイル20からなる偏向器を有する。
【0026】マスク7を通過した電子線1は、レンズ磁
極12、レンズコイル13を有する投影用レンズにより
ウェハ基板5面に投影され、マスク7の像をウェハ基板
5面に結像する。結像の横方向の位置は、偏向器20に
より可変とされている。
【0027】像面での電子線の開き半角は、クーロン効
果によるボケを十分抑制する目的で17mradと大きくし
た。このときレンズ収差によるガウス像面上での像ボケ
が308nmであり、100nmレベルの線幅を転写する露光装置
としては実用にはならない。このうち球面収差は293nm
であり、レンズ収差の中で主な収差である。
【0028】図4、図5は電子線の分布を示す図であ
る。図4、図5において、10は輪体状アパーチャであ
る。輪帯状のアパーチャー10を設けない通常の照明の
場合、図4のように電子線1は開き半角0mrad〜17mrad
までの間でほぼガウシアン分布している。この場合でも
通常良く行うように、像面をガウス像面からずらし最適
像面位置まで移動することにより、球面収差による像ボ
ケが約1/4倍に小さくなる。これにより、球面収差は73n
mにまで低減される。
【0029】しかしそれでも、像面上で1mm偏向する
と、レンズ収差によるボケは117nmとなり、100nmを越え
てしまう。
【0030】しかしさらに本発明を適用し、図5のよう
に輪帯状アパーチャー10を設け、開き半角を13.6mrad
から17mradの間に制限することにより、最適像面位置に
おける球面収差によるボケ量を元の293nmの0.16倍、つ
まり56nmにまで低減可能である。この場合レンズ収差に
よるボケは106nmに低減される。
【0031】また、同様に輪帯状アパーチャー10で開
き半角を15.3mradから17mradの間に制限した場合には、
球面収差の最適像面位置におけるボケ量を元の293nmの
0.09倍に低減する事ができ、最適像面位置における球面
収差は26nmにまで低減する。この場合レンズ収差による
ボケは91nmで、100nm解像度を達成できる。
【0032】一方開き半角分布が15.3mradから17mradの
間と大きいため、クーロン効果による像ボケは大幅に抑
制され25μAの電子線を照射した場合に40nm程度であ
り、極めて大電流の割にはボケは小さい。従って、レン
ズ収差、クーロン効果によるボケは合わせて99nm(各ボ
ケの自乗和の平方根で定義)であり100nm線幅の解像度
を達成できる。
【0033】なお、輪帯状アパーチャー10を用いるこ
とにより球面収差以外の収差が変化する割合は十分小さ
く、無視できる程度である。また、輪帯状アパーチャー
10を入れる位置は、絞りのある位置であればどこでも
よい。図6、図7に、輪帯状アパーチャ10を入れる位
置の例を示す。図6、図7において、8は電子線源、9
は照明用レンズを示す。
【0034】図6は、照明系の絞り部分に、輪帯状アパ
ーチャ10を入れた例を示す図であり、最も一般的に考
えられる例である。電子線1は、照明用レンズ9により
平行ビームとされ、その後マスク7上に集光され、投影
用レンズ3により、マスク7の像をウェハ基板5上に結
像する。
【0035】図6においては、2つの照明レンズ9の間
の、電子線1が平行ビームとされている位置に輪帯状ア
パーチャ10が設けられている。輪帯アパーチャ10に
より、最適像面位置4’での開き半角が所定値以上で所
定値以下の範囲の電子線のみが結像に寄与することにな
る。この状態で、ウェハ基板5を、最適像面位置4’に
移動配置するか、補助レンズにより、最適像面位置をウ
ェハ基板5が配置されている位置に合わせるようにす
る。
【0036】図7においては、2つの投影用レンズ3の
間の、電子線1が平行ビームとされている位置に輪帯状
アパーチャ10が設けられている。輪帯状アパーチャ1
0により、最適像面位置4’での開き半角が所定値以上
で所定値以下の範囲の電子線のみが結像に寄与すること
になる。この状態で、ウェハ基板5を、最適像面位置
4’に移動配置するか、補助レンズにより、最適像面位
置をウェハ基板5が配置されている位置に合わせるよう
にする。
【0037】クーロン効果を低減させる意味からは、輪
体状アパーチャ10を照明系に設ける図6に示すような
方式の方がより好ましい。
【0038】本発明に係るアパーチャーの形状は、結像
に寄与する電子線の結像面における開き半角を所定値以
上所定値以下に制限するような形状のものであれば、ど
のような形状の開口部を有するものでもよい。図8、図
9にその例を示す。
【0039】図8は、所定半径より小さい円形領域内
と、それより大きな半径の円形領域外の電子線を遮蔽す
るように構成されたドーナツ状の開口部を持つアパーチ
ャであり、内側の遮蔽板を支えるための部材により開口
部が2分されている例である。
【0040】図9は、複数の円形開口部を、各円の中心
が同一の円の円周上にあるように、かつ等間隔に配置し
たアパーチャの例である。図8、図9に示すようなアパ
ーチャは構造が簡単で製造が容易である。
【0041】ウェハ基板5を最適像面位置に合わせる方
法の例を図10、図11に示す。図10において1’
は、補正前の電子線、1”は補正後の電子線、3’は補
正レンズ(焦点補正コイル)である。
【0042】図10においては、最適像面位置4’に焦
点を結んでいた電子線1’は、補正レンズ3’の働きに
より1”のようになり、ガウス像面位置4の位置に焦点
を結ぶようになる。すなわち、最適像面位置が4’から
4の位置に移動する。よって、ウェハ基板5を移動させ
なくても、ウェハ基板5を最適像面位置に置くことがで
きる。
【0043】図11においては、ウェハ基板5を最適像
面位置4’の位置まで移動させ、ウェハ基板5上に焦点
が合うようにしている。
【0044】最適像面位置4’を求めるためには、例え
ば次のような方法が適当である。第1の方法は、ウェハ
ステージの高さをいろいろに変え、実際にダミーウェハ
を使用してパターンを焼きつけ、そのパターンをSEM
により観察する方法である。SEM像を観察し、最も良
い解像度の得られるステージ高さを最適像面位置とす
る。
【0045】第2の方法においては、ウェハステージ又
は較正用のウェハ上に基準マークを設け、この基準マー
ク上を電子ビームでスキャンして反射信号を検出し、反
射電子信号の微分値(d(信号量)/d(スキャン位
置))を求め、この微分値からぼけを読み取る方法であ
る。これを、ウェハステージの高さを変えて行い、ぼけ
量が所定の範囲内になるか最小となるステージ高さを最
適像面位置とする。
【0046】以上の方法は、ウェハステージ高さを調整
することにより、被転写面を最適像面位置に置く方法に
関するものであるが、補正レンズにより被転写面を最適
像面位置に置く方法を採用した場合は、補正レンズによ
る補正量を変えながら上記と同様の方法で最適補正量を
見出すようにすればよい。
【0047】なお、以上の発明の実施の形態の説明で
は、荷電粒子線として電子線を用いる場合について説明
したが、本発明は、他の荷電粒子を使用した露光装置に
おいても適用できることは言うまでもない。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明は、結像面上において所定値以上の開き半角で所定値
以下の開き半角の荷電粒子線のみが受光されるように、
荷電粒子線を遮断するアパーチャが設けられ、かつ、被
転写面が、荷電粒子線の広がりが最少となる位置に置か
れるように調整する手段を有することを特徴とする荷電
粒子露光装置であるので、多極子電極等を使用すること
なく、簡単な構成で球面収差を小さくすることができ
る。また、クーロン効果による像ボケの増大を防ぐこと
ができる。
【0049】光学設計に利用できる限られたレンズ設計
の自由度を球面収差以外の収差を低減することに使い、
残った球面収差を本発明による方法で効果的に低減する
ことにより、結果的に十分低収差な荷電粒子光学系を得
ることが可能になる。
【0050】請求項2に係る発明は、荷電粒子が通過す
る空間にアパーチャが設けられ、当該アパーチャは、少
なくとも第1の半径の円形領域内を遮蔽する遮蔽部と、
少なくとも前記第1の半径より大きい半径の円形領域外
を遮蔽する遮蔽部とを併せ持ち、かつ、被転写面が、荷
電粒子線の広がりが最少となる位置に置かれるように調
整する手段を有することを特徴とする荷電粒子線露光装
置であるので、請求項1に係る発明と同様の効果を奏
し、かつ、アパーチャの構造が簡単で製作しやすい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による球面収差低減の原理を説明する図
である。
【図2】従来の光学系における球面収差の発生を示す図
である。
【図3】投影用電子光学系の例を示す図である。
【図4】従来技術におけるマスク面での電子線の開き角
分布の例を示す図である。
【図5】本発明におけるマスク面での電子線の開き角分
布の例を示す図である。
【図6】本発明において、アパーチャを設ける位置の一
例を示す図である。
【図7】本発明において、アパーチャを設ける位置の他
の例を示す図である。
【図8】本発明に係るアパーチャの一例を示す図であ
る。
【図9】本発明に係るアパーチャの他の例を示す図であ
る。
【図10】補正レンズにより最適像面位置をウェハ基板
に合わせる方法を示す図である。
【図11】ウェハ基板位置の移動により最適像面位置を
ウェハ基板に合わせる方法を示す図である。
【図12】従来の荷電露光装置の例を示す概略図であ
る。
【符号の説明】
1…荷電粒子線(電子線) 1’…補正前の電子線 1”…補正後の電子線 2…アパーチャ 3…投影レンズ 3’…補正レンズ 4…ガウス像面位置 4’…最適像面位置 5…ウェハ基板 6…光軸 7…マスク 8…電子線源 9…照明用レンズ 10…輪体状アパーチャ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結像面上において所定値以上の開き半角
    で所定値以下の開き半角の荷電粒子線のみが受光される
    ように、荷電粒子線を遮断するアパーチャが設けられ、
    かつ、被転写面が、荷電粒子線の広がりが最少となる位
    置に置かれるように調整する手段を有することを特徴と
    する荷電粒子線露光装置。
  2. 【請求項2】 荷電粒子が通過する空間にアパーチャが
    設けられ、当該アパーチャは、少なくとも第1の半径の
    円形領域内を遮蔽する遮蔽部と、少なくとも前記第1の
    半径より大きい半径の円形領域外を遮蔽する遮蔽部とを
    併せ持ち、かつ、被転写面が、荷電粒子線の広がりが最
    少となる位置に置かれるように調整する手段を有するこ
    とを特徴とする荷電粒子線露光装置。
JP10111357A 1998-04-08 1998-04-08 荷電粒子線露光装置 Pending JPH11297610A (ja)

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