JPH11294889A - 冷熱源ユニット - Google Patents

冷熱源ユニット

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JPH11294889A
JPH11294889A JP10102735A JP10273598A JPH11294889A JP H11294889 A JPH11294889 A JP H11294889A JP 10102735 A JP10102735 A JP 10102735A JP 10273598 A JP10273598 A JP 10273598A JP H11294889 A JPH11294889 A JP H11294889A
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cooling
source unit
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Toru Inazuka
徹 稲塚
Takahiro Takenaka
崇博 竹中
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    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
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    • F25B2321/02Details of machines, plants or systems, using electric or magnetic effects using Peltier effects; using Nernst-Ettinghausen effects
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    • F25B2321/0212Control thereof of electric power, current or voltage
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一対のヒートシンクによってペルチェ素子を
挟持し、且つヒートシンクにファンを取り付けて成る冷
熱源モジュールを複数組み合わせることで冷熱源ユニッ
トを構成する。この冷熱源ユニットに対して、冷却能力
の可変機構を容易に得て、実用性の向上を図る。 【解決手段】 表面にピン状のフィンを備えた一対のヒ
ートシンクによってペルチェ素子(2)を挟持する。各ヒ
ートシンクにファン(5,6)を取り付けて冷熱源モジュー
ルを成す。この冷熱源モジュールを複数個組み合わせて
冷熱源ユニットを構成する。各ペルチェ素子(2,2,…)同
士を並列に接続する第1回路(41)と、各ファン(5,6)同
士を並列に接続する第2回路(42)と備えさせる。各ペル
チェ素子(2,2,…)及びファン(5,6)のそれぞれに対応し
てスイッチ(44,46)を設け、このスイッチ(44,46)の切り
換えによりペルチェ素子(2,2,…)及びファン(5,6)を任
意に駆動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ペルチェ素子等の
熱電素子、ヒートシンク及び送風機を組み合わせて構成
された冷熱源モジュールを複数個組み合わせて成る冷熱
源ユニットに係る。特に、ユニットの信頼性向上対策に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子部品を収容した空間等を
冷却するものとしてペルチェ効果を利用したペルチェ素
子が知られている。このペルチェ効果については、例え
ば「物理学大辞典(平成元年6月25日発行、編者:物
理学大辞典編集委員会、丸善株式会社発行)」の119
9頁に開示されている。このペルチェ素子は、通電する
ことで、一方の面が吸熱面となり、他方の面が放熱面と
なるものである。つまり、一方の面から熱を奪い、他方
の面から熱を排出するようになっている。そして、電子
部品を収容した空間に吸熱面を臨ませる一方、外気に放
熱面を臨ませる。これにより、上記空間から熱を奪い、
熱を外気に放出する。この動作により、電子部品が熱に
よる悪影響を受けて誤動作を起こすといった不具合を、
上記空間を冷却することによって回避している。
【0003】また、このペルチェ素子による冷却効率を
向上させるためには、放熱面からの放熱量をできるだけ
多くする必要がある。つまり、この放熱量を多くして吸
熱面と放熱面との温度差をできるだけ小さくする必要が
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようなペルチェ素
子による冷却効率の向上を図ることに鑑みて本発明の発
明者らは以下のような構成の冷熱源モジュールについて
考察を進めている。つまり、前面にフィンが突設された
一対のヒートシンク、ペルチェ素子及び一対のファンを
組み合わせて冷熱源モジュールを構成したものである。
具体的には、平坦面で成るヒートシンクの背面同士の間
でペルチェ素子を挟み込む。また、各ヒートシンクの前
面側に送風機を備えさせる。これら送風機の駆動により
各ヒートシンクのフィンの周囲に空気を流し、ペルチェ
素子の吸熱性能及び放熱性能を共に高めるようにしてい
る。
【0005】更に、この冷熱源モジュールを複数個組み
合わせて冷熱源ユニットを構成し、冷却対象(電子部品
収容空間など)に対する冷却能力の向上を図ることに関
しても考察している。
【0006】このような構成の冷熱源ユニットの実用性
を高めるための1つの手段として、ユニット全体として
の冷却能力を可変とすることが挙げられる。このように
冷却能力を可変とするためには、ペルチェ素子や送風機
への印加電圧を可変にする電圧可変装置を備えさせる必
要がある。
【0007】しかし、この電圧可変装置を備えさせた場
合、装置全体として大型になってしまい、設置スペース
の面で制約を受けてしまうといった不具合がある。
【0008】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、一対のヒートシンク
によってペルチェ素子を挟持し、且つヒートシンクにフ
ァンを取り付けて成る冷熱源モジュールを複数組み合わ
せることで冷熱源ユニットを構成しておき、この冷熱源
ユニットに対して、冷却能力の可変機構を容易に得て、
実用性の向上を図ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】−発明の概要− 上記目的を達成するために、本発明は、熱電素子、ヒー
トシンク及び送風機により成る冷熱源モジュールを複数
組み合わせて構成された冷熱源ユニットにおいて、個々
の冷熱源モジュールを独立して制御することにより、ユ
ニット全体としての冷却能力を可変にしたものである。
【0010】−解決手段− 具体的に、本発明が講じた第1の解決手段は、図1、図
4及び図5に示すように、前面にフィン(3b),(4b)が突
設された一対のヒートシンク(3),(4)と、該ヒートシン
ク(3),(4)の背面(3c),(4c)同士の間で挟持され通電する
ことにより吸熱面(2a)より吸熱し且つ放熱面(2b)より放
熱する熱電素子(2)と、ヒートシンク(3),(4)の前面側に
一体的に取り付けられた送風機(5),(6)とにより冷熱源
モジュール(1)を構成し、この冷熱源モジュール(1,1,
…)の複数個を一体的に組み合わせて成る冷熱源ユニッ
トを対象とする。この冷熱源ユニットに対し、上記各冷
熱源モジュール(1,1,…)に電力を供給する給電回路(40)
に、各冷熱源モジュール(1,1,…)同士を並列に接続し、
各冷熱源モジュール(1,1,…)に対応した複数のスイッチ
(44,46)を備えさせる。これにより、ON作動したスイッ
チ(44,46)に対応する冷熱源モジュール(1)の熱電素子
(2)及び送風機(5),(6)のみが駆動する構成としている。
【0011】また、第2の解決手段は、対象を上記第1
の解決手段の冷熱源ユニットと同じくする。そして、各
冷熱源モジュール(1,1,…)の熱電素子(2,2,…)に電力を
供給する第1回路(41)と、各冷熱源モジュール(1,1,…)
の送風機(5),(6)に電力を供給する第2回路(42)とを互
いに独立した電気回路で構成する。また、第1回路(41)
に、各熱電素子(2,2,…)同士を並列に接続し、各熱電素
子(2,2,…)に対応した複数のスイッチ(44,44,…)を備え
させ、ON作動したスイッチ(44)に対応する熱電素子(2)
のみが駆動するように構成する。一方、第2回路(42)
に、各送風機(5),(6)同士を並列に接続し、各送風機
(5),(6)に対応した複数のスイッチ(46,46,…)を備えさ
せ、ON作動したスイッチ(46)に対応する送風機(5),(6)
のみが駆動するように構成する。
【0012】この特定事項により、熱電素子(2,2,…)に
通電されると、吸熱面(2a)では吸熱動作が、放熱面(2b)
では放熱動作がそれぞれ行われる。各面(2a,2b)にはヒ
ートシンク(3),(4)が接触しているので、それぞれの吸
熱性能及び放熱性能は高く維持されている。このような
作用が各冷熱源モジュール(1,1,…)において行われる。
従って、ユニット全体として大きな吸熱量及び放熱量を
得ることができる。そして、スイッチ(44,46)の操作に
より任意の冷熱源モジュール(1)を駆動させることが可
能である。従って、簡単な構成で冷却能力の調整が可能
になる。また、各機器が互いに並列に接続されているの
で、回路の一部に断線が生じても他の機器を連続して駆
動させることが可能である。
【0013】第3の解決手段は、上記第1の解決手段に
おいて、冷熱源モジュール(1,1,…)が、熱電素子(2,2
…)の吸熱面(2a)に接触するヒートシンク(3,3,…)が箱
体(30)の内部空間に臨んでいることにより、この内部空
間を冷却する構成とされている。
【0014】この特定事項により、冷熱源ユニットの使
用形態が具体化でき、箱体(30)の内部空間の冷却を効果
的に行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態1】以下、本発明の実施の形態1を
図面に基づいて説明する。本形態では、熱電素子として
のペルチェ素子(2)を利用した冷熱源モジュール(1)の複
数個を組み合わせて冷熱源ユニット(10)を構成し、この
冷熱源ユニット(10)によって電子部品の収容空間を冷却
するようにしたものを例に挙げて説明する。
【0016】−冷熱源モジュール(1)の説明− 先ず、冷熱源モジュール(1)について説明する。図1に
示すように、この冷熱源モジュール(1)は、ペルチェ素
子(2)、一対のヒートシンク(3,4)、送風機としての一対
のファン(5,6)が一体的に組み合わされて成る。以下、
各部品について説明する。
【0017】ペルチェ素子(2)は、矩形平板状で成り、
通電されることで、一方の面(図1の上面)(2a)が低温
となり、他方の面(図1の下面)(2b)が高温となる。つ
まり、一方が吸熱面(2a)となり、他方が放熱面(2b)とな
る。また、これら各面(2a,2b)は滑らかな平坦面で形成
されている。
【0018】各ヒートシンク(3,4)は互いに同一の構成
である。先ず、図1の上側に位置している吸熱側ヒート
シンク(3)について説明する。この吸熱側ヒートシンク
(3)は、アルミニウム製で成り、平板状の受熱部(3a)と
ピン状の複数本のフィン(3b,3b,…)とが一体形成されて
いる。上記受熱部(3a)は、背面(下面)(3c)がペルチェ
素子(2)の吸熱面(2a)に当接している。この受熱部(3a)
は、上記ペルチェ素子(2)よりも僅かに大きい矩形平板
状で成り、その背面(3c)は滑らかな平坦面で形成されて
いる。各フィン(3b,3b,…)は、ピン状であって格子状
(例えば図1の紙面奥行き方向に4列、左右方向に7
列)に配置されている。
【0019】放熱側ヒートシンク(4)も吸熱側ヒートシ
ンク(3)と同様の構成で成っている。つまり、平板状の
受熱部(4a)とピン状の複数本のフィン(4b,4b,…)とが一
体形成されている。この放熱側ヒートシンク(4)は、受
熱部(4a)の背面(上面)(4c)が滑らかな平坦面で形成さ
れており、この背面(上面)(4c)がペルチェ素子(2)の
放熱面(2b)に当接している。
【0020】このようにしてペルチェ素子(2)が各ヒー
トシンク(3,4)によって挟み込まれた状態で、これらが
図示しないボルトによって一体的に締結されている。こ
れにより、ペルチェ素子(2)の吸熱面(2a)と吸熱側ヒー
トシンク(3)の背面(3c)との間及びペルチェ素子(2)の放
熱面(2b)と放熱側ヒートシンク(4)の背面(4c)との間の
密着性が確保されている。つまり、ペルチェ素子(2)と
各ヒートシンク(3,4)との間での熱伝達が良好に行われ
る構成となっている。
【0021】各ファン(5,6)は互いに同一の構成であ
る。先ず、図1の上側に位置している吸熱側ファン(5)
について説明する。この吸熱側ファン(5)は、ファンケ
ーシング(5a)内にプロペラファン(5b)と図示しないファ
ンモータとが収容されて成っている。プロペラファン(5
b)は、回転することにより図中下側から上側へ向かう気
流を発生するものである。ファンケーシング(5a)の外形
寸法は、上記吸熱側ヒートシンク(3)と略同様である。
また、プロペラファン(5b)の回転軸は吸熱側ヒートシン
ク(3)のフィン(3b,3b,…)の延長方向(鉛直方向)と一
致している。これにより、この吸熱側ファン(5)が駆動
すると、吸熱側ヒートシンク(3)のフィン(3b,3b,…)の
外周囲から空気が導入され、この空気はフィン(3b,3b,
…)の周辺を通過して吸熱側ファン(5)により上方へ吹き
出されるようになっている。
【0022】放熱側ファン(6)も吸熱側ファン(5)と同様
の構成で成っている。つまり、ファンケーシング(6a)内
にプロペラファン(6b)と図示しないファンモータとが収
容されて成っている。プロペラファン(6b)は、回転する
ことにより図中上側から下側へ向かう気流を発生するも
のである。これにより、この放熱側ファン(6)が駆動す
ると、放熱側ヒートシンク(4)のフィン(4b,4b,…)の外
周囲から空気が導入され、この空気はフィン(4b,4b,…)
の周辺を通過して放熱側ファン(6)により下方へ吹き出
されるようになっている。
【0023】このようにしてヒートシンク(3,4)の両側
にファン(5,6)が配置された状態で、これらが図示しな
いボルトによって一体的に締結されている。これによ
り、図2に示すように、ペルチェ素子(2)、各ヒートシ
ンク(3,4)及び各ファン(5,6)が一体的に締結されて冷熱
源モジュール(1)が構成されている。
【0024】以上が冷熱源モジュール(1)の構成であ
る。このように、本冷熱源モジュール(1)は、ペルチェ
素子(2)への通電及び各ファン(5,6)の駆動により、図2
に実線の矢印で示すように吸熱側ファン(5)から冷風が
吹き出される一方、図2に破線の矢印で示すようにペル
チェ素子(2)の放熱面(2b)から放出された熱が放熱側フ
ァン(6)から排出されるようになっている。
【0025】−冷熱源ユニット(10)の説明− 次に、冷熱源ユニット(10)について説明する。この冷熱
源ユニット(10)は、上記冷熱源モジュール(1)の複数個
が組み合わされて成っている。以下、この冷熱源ユニッ
ト(10)の構成について説明する。
【0026】図3及び図4に示すように、各冷熱源モジ
ュール(1,1,…)はユニットプレート(11)によって一体的
に組み合わされる。このユニットプレート(11)には、複
数個のモジュール挿通孔(12,12,…)が形成されている。
このモジュール挿通孔(12,12,…)は、上記ヒートシンク
(3,4)の形状に一致した矩形状の開口で成り、ユニット
プレート(11)の全体に亘って格子状に配置されている。
具体的には、図3の紙面奥行き方向に3列、左右方向に
3列の合計9箇所に設けられている。
【0027】そして、図4に示すように、これら各モジ
ュール挿通孔(12,12,…)に対して冷熱源モジュール(1,
1,…)が挿入され、ヒートシンク(3,4)がモジュール挿通
孔(12)に嵌め込まれた状態で、該ヒートシンク(3,4)が
ユニットプレート(11)に固定される。これにより、各冷
熱源モジュール(1,1,…)の上側半分と下側半分とがユニ
ットプレート(11)によって仕切られた状態となる(図4
参照)。
【0028】このユニットプレート(11)の上側では、各
冷熱源モジュール(1,1,…)の吸熱側ヒートシンク(3,3,
…)の外周囲から流入した空気が冷却されて上方へ供給
される一方、ユニットプレート(11)の下側では、各冷熱
源モジュール(1,1,…)の放熱側ヒートシンク(4,4,…)の
外周囲から流入した空気がペルチェ素子(2)の排熱を受
けて下方へ排出される構成となっている。
【0029】更に、この冷熱源ユニット(10)の吸熱側に
は吸熱側集合ボックス(20)が取り付けられている。この
吸熱側集合ボックス(20)は、図6に示すように、扁平形
状の箱体で成る。その下面には、各冷熱源モジュール
(1,1,…)の配設位置に対応して開口(21,21,…)が形成さ
れている。この開口(21,21,…)は吸熱側ファン(5,5,…)
のファンケーシング(5a,5a,…)の形状に略一致してい
る。また、図7に示すように、吸熱側集合ボックス(20)
の上面には、吹出口(22)が形成されている。この吹出口
(22)は、吸熱側集合ボックス(20)の上面の一側部におい
て幅寸法が比較的小さい開口で形成されている。このよ
うな構成の吸熱側集合ボックス(20)が、各開口(21,21,
…)と各冷熱源モジュール(1,1,…)とが位置合わせされ
た状態で、冷熱源モジュール(1,1,…)の上側に取り付け
られる。これにより、吸熱側ファン(5)の下流側(上
側)が吸熱側集合ボックス(20)内に連通した状態で各冷
熱源モジュール(1,1,…)に吸熱側集合ボックス(20)が取
り付けられる。つまり、各吸熱側ファン(5)から吹き出
された空気が吸熱側集合ボックス(20)内を経て吹出口(2
2)から上方に吹き出される構成となっている(図7の矢
印参照)。尚、この吹出口(22)の開口面積は、吸熱側集
合ボックス(20)下面の各開口(21,21,…)の開口面積の総
和よりも小さく設定されている。このため、この吹出口
(22)からは、各ファン(5,5,…)からの吹出し風速よりも
速い風速の空気が吹き出される構成となっている。
【0030】冷熱源ユニット(10)の放熱側にも上記吸熱
側集合ボックス(20)と同形状の放熱側集合ボックス(25)
が取り付けられている(図8参照)。これにより、放熱
側ファン(6)の下流側(下側)が放熱側集合ボックス(2
5)内に連通する。つまり、各放熱側ファン(6)から吹き
出された空気が放熱側集合ボックス(25)内を経て下方に
吹き出される構成となっている。
【0031】−電子部品収容箱(30)に対する取付構造の
説明− 次に、上述の如く構成された冷熱源ユニット(10)の箱体
としての電子部品収容箱(30)に対する取付構造について
説明する。
【0032】この電子部品収容箱(30)は、例えば携帯電
話などの移動通信手段の中継基地であって、直方体状の
箱体の内部に電子部品が収容されている。図8に示すよ
うに、この電子部品収容箱(30)の平面視形状は、上記ユ
ニットプレート(11)の平面視形状に一致している。電子
部品収容箱(30)の下端は開放されており、この開放部分
の縁部がユニットプレート(11)の外周縁に取り付けられ
ている。つまり、このユニットプレート(11)が電子部品
収容箱(30)の底面を構成している。これにより、電子部
品収容箱(30)の下部に、吸熱側ヒートシンク(3)、吸熱
側ファン(5)、吸熱側集合ボックス(20)が収容された状
態で、冷熱源ユニット(10)が電子部品収容箱(30)の下部
に取り付けられている。また、この電子部品収容箱(30)
の下側には、放熱側ヒートシンク(4)、放熱側ファン
(6)、放熱側集合ボックス(25)が配置されている。つま
り、この放熱側ヒートシンク(4)、放熱側ファン(6)、放
熱側集合ボックス(25)は、外気に臨んだ状態で配置され
ている。
【0033】−駆動回路の構成− 次に、ペルチェ素子(2)及び各ファン(5,6)に対して電力
を供給するための給電回路(40)の構成について説明す
る。図5は、各冷熱源モジュール(1,1,…)のペルチェ素
子(2,2,…)に電力を供給する第1回路(41)と、各冷熱源
モジュール(1,1,…)のファン(5,6)に電力を供給する第
2回路(42)とを示している。これら回路(41),(42)は互
いに独立した回路として構成されている。
【0034】第1回路(41)は、直流電源(43)、複数のペ
ルチェ素子(2,2,2)及び複数の第1スイッチ(44,44,44)
が接続されて成る。各ペルチェ素子(2,2,2)は互いに並
列に接続している。各第1スイッチ(44,44,44)は、各ペ
ルチェ素子(2,2,2)に対して個別に直列に接続してい
る。また、この各第1スイッチ(44,44,44)同士は互いに
並列に接続している。つまり、各第1スイッチ(44,44,4
4)のうちONされた第1スイッチ(44)に対応するペルチェ
素子(2)のみに電力が供給される構成となっている。
【0035】第2回路(42)も上記第1回路(41)と略同様
の回路構成で成る。つまり、この第2回路(42)は、直流
電源(45)、複数のファン(5,6)及び複数の第2スイッチ
(46,46,46)が接続されて成る。各ファン(5,6)は互いに
並列に接続している。各第2スイッチ(46,46,46)は、各
ファン(5,6)に対して個別に直列に接続している。ま
た、この各第2スイッチ(46,46,46)同士は互いに並列に
接続している。つまり、各第2スイッチ(46,46,46)のう
ちONされた第2スイッチ(46)に対応するファン(5,6)の
みに電力が供給される構成となっている。尚、本形態で
は、第2回路(42)によって吸熱側ファン(5)と放熱側フ
ァン(6)とを共に駆動する構成としたが、この各ファン
(5),(6)を個別の回路で駆動させるようにしてもよい。
【0036】また、これらスイッチ(44,46)は、手動操
作によってON,OFFが切り換えられたり、或いは図示しな
いコントローラによってON,OFFが切り換えられるように
なっている。このコントローラによる切り換え動作とし
ては、例えば、電子部品収容箱(30)内の温度を監視して
おき、この温度が高いほどON状態となるスイッチ(44,4
6)の数を多くしていく。また、通電されるペルチェ素子
(2)の数よりも駆動するファン(5,6)の数を多くするよう
に制御することも可能である。この制御によれば、電子
部品収容箱(30)に対する必要冷熱量が少ない場合であっ
ても、該電子部品収容箱(30)内での循環空気量を十分に
確保することができ、箱内の温度分布の均一化を図るこ
とが可能になる。つまり、例えば、必要冷熱量が少ない
場合で、図4における右端の冷熱源モジュール(1)のみ
を駆動させ、その他の冷熱源モジュール(1)を駆動させ
ない状況では、電子部品収容箱(30)内の右端部分のみが
冷却されて箱内の温度分布が不均一になってしまう。こ
のような状況で他の冷熱源モジュール(1)のファン(5)を
駆動させれば、必要以上に電子部品収容箱(30)内を冷却
することなしに、箱内の温度分布を均一化できる。
【0037】−冷却動作の説明− 次に、上述の如く構成された冷熱源ユニット(10)による
電子部品収容箱(30)内の冷却動作について説明する。こ
の冷却動作では、第1回路(41)の各第1スイッチ(44,4
4,44)のうちONされた第1スイッチ(44)に対応するペル
チェ素子(2)のみに電力が供給され、このペルチェ素子
(2)が吸放熱動作を行う。つまり、このペルチェ素子(2)
の吸熱面(2a)では冷熱が発生し、放熱面(2b)では温熱が
発生する。
【0038】同様に、第2回路(42)の各第2スイッチ(4
6,46,46)のうちONされた第2スイッチ(46)に対応するフ
ァン(5,6)のみに電力が供給され、このファン(5,6)が駆
動する。
【0039】電子部品収容箱(30)の内部では、吸熱側フ
ァン(5)の駆動に伴って、収容箱(30)内の空気がフィン
(3b)の外周囲から吸熱側ヒートシンク(3)に流入する。
ここで、空気は、フィン(3b)を介して吸熱面(2a)からの
冷熱を受けて低温となり、吸熱側ファン(5)から上方へ
吹き出される(図2に実線で示す矢印参照)。この上方
へ吹き出された空気(冷気)は吸熱側集合ボックス(20)
の吹出口(22)から上方へ吹き出されて電子部品収容箱(3
0)内の電子部品を冷却し、再びフィン(3b)の外周囲から
吸熱側ヒートシンク(3)に流入する。このような空気の
循環動作が電子部品収容箱(30)の内部で連続して行わ
れ、電子部品の過熱が回避される。
【0040】一方、電子部品収容箱(30)の外部では、放
熱側ファン(6)の駆動に伴って、外気がフィン(4b)の外
周囲から放熱側ヒートシンク(4)に流入する。ここで、
空気は、フィン(4b)を介して放熱面(2b)からの排熱を受
け、放熱側ファン(6)から下方へ吹き出される(図2に
破線で示す矢印参照)。この下方へ吹き出された空気
(熱気)は放熱側集合ボックス(25)から外気に向かって
下方へ吹き出される。このような空気の流通動作が連続
して行われ、ペルチェ素子(2)からの排熱が外気へ効率
的に排出される。
【0041】−実施形態1の効果− 以上説明したように、本形態によれば、ペルチェ素子
(2)の吸熱面(2a)及び放熱面(2b)にヒートシンク(3,4)を
備えさせ、これらに空気を通過させることで、ペルチェ
素子(2)の吸熱量及び放熱量を十分に確保することがで
きる。特に、ペルチェ素子(2)の性能を大きく左右する
放熱面(2b)からの放熱量を大幅に拡大することができ
る。このため、吸熱面(2a)と放熱面(2b)との温度差を小
さくすることができ、ペルチェ素子(2)の性能を十分に
発揮させることができ、電子部品収容箱(30)内を低温度
に維持でき、電子部品の誤動作が回避される。
【0042】また、スイッチ(44,46)のON,OFF動作によ
り、駆動するペルチェ素子(2)及びファン(5,6)を任意に
設定することができる。従って、駆動するペルチェ素子
(2)及びファン(5,6)を多く設定して電子部品収容箱(30)
内に対する冷却能力を高めたり、駆動するペルチェ素子
(2)及びファン(5,6)を少なく設定して必要以上に電子部
品収容箱(30)内を冷却しないようにしてランニングコス
トの削減を図ることができる。また、スイッチ(44,46)
のON,OFFのみで冷却能力を制御できるため、電子部品収
容箱(30)内の温度制御が容易に行える。更には、ペルチ
ェ素子(2,2,2)同士及びファン(5,6)同士は並列に接続し
ているため、一部の回路に断線等が生じても他の機器を
連続して駆動させることができ、ユニット(10)の信頼性
の向上を図ることができる。
【0043】特に、上述したように、通電されるペルチ
ェ素子(2)の数よりも駆動するファン(5,6)の数を多くす
るようにスイッチ(44,46)のON,OFF動作を行った場合に
は、電子部品収容箱(30)に対する必要冷熱量が少ない場
合であっても、該電子部品収容箱(30)内での循環空気量
を十分に確保することができ、箱内の温度分布の均一化
を図ることが可能になる。
【0044】
【変形例】次に、上述した実施形態に適用可能な変形例
について説明する。 (変形例1)本例は、吸熱側集合ボックス(20)の吹出口
(22)に図示しない吹出ガイドを設けたものである。この
吹出ガイドは、吹出口(22)の開口縁から鉛直上方に延び
た枠体で成る。これにより、吹出口(22)から吹き出され
る冷気を鉛直上方に指向させるものである。
【0045】このような吹出ガイドを設けたことによ
り、電子部品収容箱(30)内の上部にまで充分に冷気を供
給することができ、電子部品収容箱(30)内全体を均一に
低温度に維持することが可能になる。
【0046】(変形例2)本例は、放熱側集合ボックス
(25)に図示しない電源ユニットを設けたものである。つ
まり、この放熱側集合ボックス(25)から吹き出される空
気によって電源ユニットを冷却する構成と成っている。
【0047】これによれば、発熱を伴う電源ユニットに
対して特別な冷却手段を設けておく必要ない。つまり、
放熱側ファン(6)の駆動によって発生する気流を電源ユ
ニット(35)の冷却に有効利用することができる。
【0048】(変形例3)本例は、電子部品収容箱(30)
に、冷熱源ユニット(10)のユニットプレート(11)の取付
位置よりも下方に延びた吸込みガイドを備えさせたもの
である。
【0049】これにより、放熱側ヒートシンク(4)に対
する空気の吸入経路と排出経路とを構成することが可能
になる。また、電子部品収容箱(30)を戸外に設置する場
合、放熱側ヒートシンク(4)や放熱側ファン(6)が風雨に
晒されることを吸込みガイドによって阻止することが可
能になる。
【0050】尚、上述した各実施形態は、携帯電話など
の移動通信手段の中継基地を冷却するためのものとして
冷熱源モジュール(1)を採用した。本発明は、これに限
るものではなく、他の電子部品の冷却やセンサ類の冷
却、更には、空調空間の冷却などにも適用可能である。
【0051】また、各ヒートシンク(3,4)に設けられた
フィン(3b,4b)はピン状としたが、これに限らず、板状
や、その他、断面多角形状のものなど種々の形状ものが
採用可能である。
【0052】更に、電子部品収容箱(30)内で空気を循環
させるための手段として、個別の循環用ファンを電子部
品収容箱(30)内に設置してもよい。
【0053】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、以下の
ような効果が発揮される。請求項1及び2記載の発明で
は、熱電素子(2)、ヒートシンク(3),(4)及び送風機(5),
(6)により成る冷熱源モジュール(1,1,…)を複数組み合
わせて構成された冷熱源ユニットにおいて、個々の冷熱
源モジュール(1,1,…)をスイッチ操作により独立して制
御し、ユニット全体としての冷却能力を可変にしてい
る。このため、駆動する機器を任意に設定することがで
きる。つまり、駆動する機器の数を多く設定してユニッ
トの冷却能力を高めたり、駆動する機器の数を少なく設
定して冷却能力を必要最小限に抑えてランニングコスト
の削減を図ることができる。また、各機器は並列に接続
しているため、一部の回路に断線等が生じても他の機器
を連続して駆動させることができ、ユニットの信頼性の
向上を図ることができる。更に、電圧可変装置等による
能力制御を行うものではないので、装置全体としての小
型化及び構成の簡素化が図れ、製作コストが削減でき
る。
【0054】請求項3記載の発明では、冷熱源ユニット
を箱体(30)の内部空間の冷却用として使用したものであ
る。これにより、冷熱源ユニットの使用形態が具体化で
き、実用性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1における冷熱源モジュールの分解斜
視図である。
【図2】冷熱源モジュールを示す斜視図である。
【図3】1つの冷熱源モジュールがユニットプレートに
装着された状態を示す斜視図である。
【図4】冷熱源ユニットを示す斜視図である。
【図5】ペルチェ素子及びファンの駆動回路を示す図で
ある。
【図6】吸熱側集合ボックスの組み付け作業を示す斜視
図である。
【図7】冷熱源ユニットに吸熱側集合ボックスが組み付
けられた状態を示す斜視図である。
【図8】電子部品収容箱に冷熱源ユニットが組み付けら
れた状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
(1) 冷熱源モジュール (2) ペルチェ素子(熱電素子) (2a) 吸熱面 (2b) 放熱面 (3,4) ヒートシンク (3b,4b) フィン (3c,4c) 背面 (5,6) ファン(送風機) (10) 冷熱源ユニット (30) 電子部品収容箱(箱体) (40,41,42)給電回路 (44,46) スイッチ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前面にフィン(3b),(4b)が突設された一
    対のヒートシンク(3),(4)と、該ヒートシンク(3),(4)の
    背面(3c),(4c)同士の間で挟持され通電することにより
    吸熱面(2a)より吸熱し且つ放熱面(2b)より放熱する熱電
    素子(2)と、ヒートシンク(3),(4)の前面側に一体的に取
    り付けられた送風機(5),(6)とにより冷熱源モジュール
    (1)が構成され、この冷熱源モジュール(1,1,…)の複数
    個が一体的に組み合わされて成る冷熱源ユニットであっ
    て、 上記各冷熱源モジュール(1,1,…)に電力を供給する給電
    回路(40)は、各冷熱源モジュール(1,1,…)同士を並列に
    接続し、各冷熱源モジュール(1,1,…)に対応した複数の
    スイッチ(44,46)を備えていて、ON作動したスイッチ(4
    4,46)に対応する冷熱源モジュール(1)の熱電素子(2)及
    び送風機(5),(6)のみが駆動することを特徴とする冷熱
    源ユニット。
  2. 【請求項2】 前面にフィン(3b),(4b)が突設された一
    対のヒートシンク(3),(4)と、該ヒートシンク(3),(4)の
    背面(3c),(4c)同士の間で挟持され通電することにより
    吸熱面(2a)より吸熱し且つ放熱面(2b)より放熱する熱電
    素子(2)と、ヒートシンク(3),(4)の前面側に一体的に取
    り付けられた送風機(5),(6)とにより冷熱源モジュール
    (1)が構成され、この冷熱源モジュール(1,1,…)の複数
    個が一体的に組み合わされて成る冷熱源ユニットであっ
    て、 上記各冷熱源モジュール(1,1,…)の熱電素子(2,2,…)に
    電力を供給する第1回路(41)と、各冷熱源モジュール
    (1,1,…)の送風機(5),(6)に電力を供給する第2回路(4
    2)とが互いに独立した電気回路で構成され、 第1回路(41)は、各熱電素子(2,2,…)同士を並列に接続
    し、各熱電素子(2,2,…)に対応した複数のスイッチ(44,
    44,…)を備えていて、ON作動したスイッチ(44)に対応す
    る熱電素子(2)のみが駆動する一方、第2回路(42)は、
    各送風機(5),(6)同士を並列に接続し、各送風機(5),(6)
    に対応した複数のスイッチ(46,46,…)を備えていて、ON
    作動したスイッチ(46)に対応する送風機(5),(6)のみが
    駆動することを特徴とする冷熱源ユニット。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の冷熱源ユニット
    において、 冷熱源モジュール(1,1,…)は、熱電素子(2,2…)の吸熱
    面(2a)に接触するヒートシンク(3,3,…)が箱体(30)の内
    部空間に臨んでいることにより、この内部空間を冷却す
    るようになっていることを特徴とする冷熱源ユニット。
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