JPH11294361A - 密閉型圧縮機及び密閉型圧縮機のステータ固定方法 - Google Patents

密閉型圧縮機及び密閉型圧縮機のステータ固定方法

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JPH11294361A
JPH11294361A JP11425198A JP11425198A JPH11294361A JP H11294361 A JPH11294361 A JP H11294361A JP 11425198 A JP11425198 A JP 11425198A JP 11425198 A JP11425198 A JP 11425198A JP H11294361 A JPH11294361 A JP H11294361A
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Japan
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case
tapered portion
stator
cases
closed container
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JP11425198A
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English (en)
Inventor
Shozo Tanaka
章三 田中
Akira Takushima
朗 多久島
Kenji Yao
健治 八尾
Hirokazu Tanaka
宏和 田中
Shinichi Kaga
新一 加賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bosch Corp
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Zexel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分解可能な密閉容器を有すると共に、ステー
タとロータの芯出し性を向上させた密閉型圧縮機を提供
する。 【解決手段】 密閉容器を構成する2つのケースの接合
部分に、一方のケースには開口端部内側に所定の傾斜を
有する内部テーパ部を形成し、他方のケースには開口端
部外側に所定の傾斜を有する外部テーパ部を形成し、前
記内部テーパ部と前記外部テーパ部を当接させることに
よって密閉容器を形成する。また、ブロックを挿入する
ケースと該ブロックの当接端部をテーパ状とする。そし
て、第1の治具によって中央部分の位置を特定し、第1
の治具によって特定された中央部分から前記ステータの
内周面に沿って所定の径の第2の治具を延出させ、ステ
ータの内周面の芯だしを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】この発明は、密閉容器を分解
可能とし、各部品のリサイクル性を向上させた密閉型圧
縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平5−5483号公報は、密閉ケー
シングの上部及び下部、特にモータの下部側のメンテナ
ンス性を改善し、同時に駆動軸の軸振れを抑制し、振動
等の発生を防止したスクロール型圧縮機を開示する。具
体的には、密閉ケーシングを胴体、トップ及びボトムの
3部材構成とし、上部取付部及び下部取付部を介して相
互に着脱可能にし、可動スクロールとモータとを支持し
且つ駆動軸を両持ち支持するハウジングを上部取付部
に、固定スクロールをハウジングの上部にそれぞれ着脱
自由に取付け、且つハウジングの底部を閉鎖する下部固
定板とハウジングとの間を着脱自由にしたものである。
【0003】また、特開平5−5494号公報は、モー
タ及び可動スクロール等の回転部分の組付けを簡易化
し、且つ回転部分の支持剛性を高めて駆動軸の軸振れ等
を防止し、振動の発生を防止するスクロール型圧縮機を
開示する。具体的には、このスクロール型圧縮機は、胴
体の上部にトップ取付用のフランジを設けると共に、上
部軸受を持つ上部ハウジング及び下部軸受を持つ下部ハ
ウジングを形成して、上部ハウジングの外周部にトップ
取付用フランジに支持する鍔状の支持部を、下部ハウジ
ングの外周部に胴体の内面と接触する当接部を設けて、
組付時、ハウジングに可動スクロール及びモータ等を保
持させて、これを、ケーシングの上部側から挿入して簡
易に組み付けを行い、使用時に、駆動部を両持ち支持
し、且つ、ハウジング5の上下を拘束することにより、
回転部分の支持剛性を高めたものである。
【0004】さらに、特開平8−74752号公報は、
密閉ハウジングを構成する右カップ状部材、左カップ状
部材、フレームの加工工数、組立工数を低減することに
よってコストを低減すると共に組立誤差を縮小したスク
ロール圧縮機を開示する。具体的には、密閉ハウジング
を2個のカップ状部材で構成し、一方のカップ状部材の
内部に電動機とサブベアリング等を配設し、他方のカッ
プ状部材の内部にスクロール型圧縮機を配設する共にメ
インベアリング等を装着するためのフレームを上記2個
のカップ状部材とは独立した別部品から構成して上記2
個のカップ状部材の接続部に配設したものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
5−5483号公報及び特開平5−5784号公報に開
示されるスクロール形圧縮機においては、主軸受フレー
ムを組立基準としているため、ボルト締結が多く組み立
て工数が大となる不具合を有し、また特開平74752
号公報においては、メインベアリングが装着されるフレ
ームと、駆動軸の一端を保持するサブベアリングが装着
されるカップ状部材とが別部材となることからステータ
とロータの芯出し性が悪いために、モータエアギャップ
(ステータとロータの間の隙間)を大きく取る必要があ
り、モータ効率が低下する等の問題点が生じる。さら
に、上記引例においては、部品の組立及び分解を容易に
するためには、ラジアル隙間が必要となるため、その隙
間による芯ずれが生じるという不具合を有する。
【0006】このため、この発明は、分解可能な密閉容
器を有すると共に、ステータとロータの芯出し性を向上
させた密閉型圧縮機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】したがって、この発明
は、2つの略有底円筒状のケースの開口端部を接合して
形成された密閉容器と、該密閉容器内に併設される駆動
部及び圧縮部とを有すると共に、前記駆動部と圧縮部と
に連接される駆動軸が実質的に前記2つのケースの各々
によって保持される密閉型圧縮機において、前記一方の
ケースの開口端部内側には所定の傾斜を有する内部テー
パ部が形成され、前記他方のケースの開口端部外側には
所定の傾斜を有する外部テーパ部が形成され、前記一方
のケースの開口端部の内部テーパ部と、前記他方のケー
スの開口端部の外部テーパ部とが所定の位置で接合して
前記密閉容器を形成することにある(請求項1)。
【0008】よって、この発明によれば、密閉容器を構
成する2つのケースの接合部分に、一方のケースには開
口端部内側に所定の傾斜を有する内部テーパ部を形成
し、他方のケースには開口端部外側に所定の傾斜を有す
る外部テーパ部を形成し、前記内部テーパ部と前記外部
テーパ部を当接させることによって密閉容器を形成する
ようにしたので、2つのケースの装着、分解が容易とな
ると共に、2つのケースの位置の整合を容易に行うこと
ができることからラジアル隙間の形成が必要ないので、
各部品の芯だし性を向上させることができるものであ
る。
【0009】また、この発明は、2つの略有底円筒状の
ケースの開口端部を接合して形成された密閉容器と、該
密閉容器内に併設される駆動部及び圧縮部とを有すると
共に、前記駆動部と圧縮部とに連接される駆動軸が実質
的に前記2つのケースの各々によって保持されると共
に、前記駆動軸の一端は前記密閉容器内周面に固定され
るブロックによって回転自在に保持される密閉型圧縮機
において、前記ケースの一つは円筒状の周壁の所定の位
置に傾斜して形成されたケース側テーパ部を有すると共
に、前記ブロックの挿入方向奥端には前記テーパ部に所
定の位置で当接するブロック側テーパ部が形成されるこ
とにある(請求項2)。
【0010】よって、この発明によれば、ブロックを挿
入するケースと該ブロックの当接端部をテーパ状とした
ので、ブロックの装着性、分解性を向上させることがで
きる共に、ブロックとケースの間のラジアル隙間の形成
を削除することができるので、ブロックの芯だし性を向
上させることができるものである。
【0011】さらに、請求項3の発明は、請求項1及び
請求項2の発明を合体させたもので、2つのケースの装
着、分解が容易となると共に、2つのケースの位置の整
合を容易に行うことができることからラジアル隙間の形
成が必要ないので、各部品の芯だし性を向上させること
ができ、さらにブロックを挿入するケースと該ブロック
の当接端部をテーパ状としたので、ブロックの装着性、
分解性を向上させることができる共に、ブロックとケー
スの間のラジアル隙間の形成を削除することができるの
で、ブロックの芯だし性を向上させることができるもの
である。
【0012】さらに、この発明は、2つの略有底円筒状
のケースの開口端部を接合して形成された密閉容器と、
該密閉容器内に併設される駆動部及び圧縮部とを有する
と共に、前記駆動部と圧縮部とに連接される駆動軸が実
質的に前記2つのケースの各々によって保持される密閉
型圧縮機において、前記ケースの一つに駆動部の一部を
構成するステータを装着し、第1の治具を前記ケースの
周縁に形成されたテーパ部に当接させて該ケースの中央
位置を設定し、第1の治具によって設定された中央位置
に配される共に所定の径を有する第2の治具を前記ステ
ータ内周面を沿って延出させて、前記ステータを所望の
位置に設定し、そして前記ステータを前記ケースに固定
することにある。
【0013】よって、この発明によれば、ステータが挿
入される側のケースの開口部周縁にテーパ部が形成され
ていることを利用して、第1の治具によって中央部分の
位置を特定し、第1の治具によって特定された中央部分
から前記ステータの内周面に沿って所定の径の第2の治
具を延出させ、ステータの内周面の芯だしを行うもので
ある。そして、ステータの芯だしが終了した後、前記ケ
ースとステータを固定するようにしたことによって、ス
テータを精度よくケースに固着することができるもので
ある。これによって、ロータとステータの間のエアギャ
ップを小さく形成できるので、モータの性能を向上させ
ることができるものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面により説明する。
【0015】本願発明の実施の形態に係る密閉型圧縮機
は、例えば図1に示すようなスクロール型コンプレッサ
である。このスクロール型コンプレッサ1は、密閉容器
2と、この密閉容器2内に収納された駆動部3及び圧縮
部4とによって構成される。
【0016】前記密閉容器2は、2つの有底円筒状のケ
ース2A、2Bを、各々のケース2A、2Bの端部に形
成された当接フランジ部2C、2Dをネジ6によってネ
ジ止めすることによって形成されるもので、上記コンプ
レッサの廃棄時に分解可能として、各部品のリサイクル
性が考慮されたものである。
【0017】前記駆動部3は、例えばブラシレスモータ
であり、ケース2Aに固着されるステータ7と、該ステ
ータ7に巻回される励磁コイル8と、前記ステータ7に
発生する回転磁界によって回転するロータ9と、該ロー
タ9の回転を伝達する駆動軸10とによって構成され
る。
【0018】前記駆動軸10の一端は、前記ケース2A
から内側に突出する保持部11に装着されたサブ軸受1
1Aによって回転自在に支持され、また前記ロータ9の
近傍には、下記する揺動スクロール部材30との回転バ
ランスをとるためのバランスウェート19が固着され
る。
【0019】前記圧縮部4は、前記駆動軸10の他端を
回転自在に保持するメイン軸受21が装着されるブロッ
ク20と、前記駆動軸10の中心軸に偏心して軸方向の
突出する偏心軸12に装着される揺動スクロール部材3
0と、該揺動スクロール部材30と共に圧縮室40を形
成する固定スクロール部材50と、前記揺動スクロール
部材30と前記ブロック20との間に設けられる揺動ス
クロール部材の自転防止機構としてのオルダムリング1
3とによって構成される。
【0020】前記ブロック20には、密閉容器2の下部
に形成されたオイル溜14と連通するオイル吸引パイプ
22と、該オイル吸引パイプ2と連通して各部に潤滑油
を供給するオイル経路の最上流となるオイル空間23が
形成される。また、ブロック20の一端には、前記メイ
ン軸受21との当接面に形成されたスパイラル溝15の
後端部が開口するオイル排出空間24を画成するオイル
排出ブロック25が固着されている。これによって、ス
パイラル溝15を通過した潤滑油は、該オイル排出ブロ
ック25に形成においる排出通路26及び排出パイプ2
7を介してオイル溜14に戻るものである。
【0021】前記揺動スクロール部材30は、鏡板33
と、該鏡板33のブロック側側面に形成された前記偏心
軸12が挿着される揺動軸受31及び前記オルダムリン
グ13の爪部が摺動自在に挿入されるスクロール側キー
溝32と、前記鏡板33の前記固定スクロール部材側側
面に形成され前記鏡板33から軸方向に延出して渦巻状
に形成された揺動スクロール34とを有するものであ
る。
【0022】前記固定スクロール部材50は、前記揺動
スクロール部材側に延出して渦巻状に形成され、前記揺
動スクロール34と噛合して圧縮室40を画成する固定
スクロール51を有し、前記揺動スクロール部材30を
旋回自在に前記ブロック20との間に挟持して、前記ブ
ロック20と共に前記ケース2Bにネジ52によって固
定されるものである。これによって、このネジ52をは
ずすことによって、ブロック20、揺動スクロール部材
30、固定スクロール部材50をケース2Bから取り外
すことができるものである。
【0023】さらに、前記固定スクロール部材50に
は、前記圧縮室40の後端が連通する吐出孔53が中央
を貫通して形成され、さらにこの吐出孔53を開閉する
逆止弁54が弁保持プレート55によって固定スクロー
ル部材50の端面に固着されるものである。また、固定
スクロール部材50には、前記圧縮室40の所定の位置
と、前記吐出孔53が開口する吐出空間56との間を連
通するバイパス通路57が形成され、前記逆止弁54と
一体に成形されたリリーフ弁54Aによって開閉される
ものである。
【0024】以上の構成により、駆動軸10の回転によ
って、偏心軸12に装着された揺動スクロール部材30
が、前記オルダムリング13によって自転が防止された
旋回運動(揺動運動)を行う。これによって、前記揺動
スクロール34と固定スクロール51とによって画成さ
れた圧縮室40は、外周から中心方向にかけて漸次その
容積を減少させる圧縮工程と、中心から外周方向にかけ
て前記その容積を増加させる吸入工程とを繰り返す。こ
れによって、図示しない吸入口から吸引された冷媒は圧
縮されて吐出孔53から吐出空間56に吐出され、次な
る工程へ送出されるものである。
【0025】以上の構成のスクロール型コンプレッサ1
において、前記駆動軸10は、実質的にケース2A(駆
動部装着側ケース)とケース2B(圧縮部装着側ケー
ス)とによって保持されているもので、ケース同士の位
置の整合、ケースと各部品の位置の整合、いわゆる芯だ
しが重要な問題となる。
【0026】このため、図1に示す実施の形態において
は、前記駆動部装着側ケース2Aの当接フランジ部2C
の内周側面に所定の傾斜を有するテーパ部(内側テーパ
部)2Eを形成すると共に、前記圧縮部装着側ケース2
Bのフランジ部2Dから延出する延出部2Gを設け、該
延出部2Gの外周側面に所定の傾斜を有するテーパ部
(外側テーパ部)2Fを形成し、前記内側テーパ部2E
に前記外側テーパ部2Fを外嵌するようにして、駆動部
装着側ケース2Aと圧縮部装着側ケース2Bを接合して
前記密閉容器2を形成するようにしたものである。尚、
前記内側テーパ部2E及び外側テーパ部2Fは、所定の
位置で各々が当接するように、所定の径と所定の傾斜が
設定されているものである。
【0027】これによって、内側テーパ部2Eと外側テ
ーパ部2Fとの当接においては、径方向に隙間(ラジア
ル隙間)を形成する必要がないと共に、斜面同士が当接
する位置が特定できることから、ケース同士の位置の整
合が容易となる。これによって、駆動部装着側ケース2
Aに形成された駆動軸10の支持部11の位置を適切な
位置に設定できるため、この部分の芯出しを容易に行う
ことができるものである。
【0028】また、圧縮部装着側ケース2Bにおいて
は、該圧縮部装着側ケース2Bの所定の位置に所定の傾
斜を有するテーパ部(ケース側テーパ部)2Hが形成さ
れ、前記ブロック20の装着方向奥端側の外周端部に所
定の傾斜を有するテーパ部(ブロック側テーパ部)28
が形成されている。尚、ケース側テーパ部2Hとブロッ
ク側テーパ部28とは、所定の位置で当接するように所
定の径と所定の傾斜が一致するように形成されているも
のである。
【0029】これによって、ブロック20を圧縮部装着
側ケース2Bに装着する場合、該ブロック20の形成さ
れたブロック側テーパ部28が前記ケース側テーパ2H
と当接して位置決めされるので、圧縮部装着側ケース2
Bとブロック20との位置の整合を精度良く行うことが
できるので、前記圧縮部装着側ケース2Bと該ブロック
20に装着されるメイン軸受21との位置を正確に設定
できるので、前記駆動軸10の芯出しを正確に行うこと
ができるものである。
【0030】さらに、図2にで示す実施の形態は、上記
実施の形態に、さらに駆動部装着側ケース2Aとステー
タ7との位置の整合を簡易化する構造を付加するもので
ある。以下、図1に示す実施の形態と同一の個所及び同
一の作用効果を奏する部分には同一の符号を付してその
説明を省略する。
【0031】この実施の形態において、前記駆動部装着
側ケース2Aは、所定の位置から開口方向に向けて漸次
径が拡大するように傾斜するテーパ部(内壁側テーパ
部)2Jを有する。また、前記ステータ7の外周側端に
は、環状に配されるスリーブ7Aが焼き嵌めされ、前記
ケース2Aに形成されたネジ穴2Lとネジ7Cによって
ネジ止めされるためのネジ穴7Bが買いスリーブ7Aに
形成される。さらに、このスリーブ7Aには、前記傾斜
するテーパ部2Jの所定の位置の径及び傾斜と合致する
径と傾斜が形成されるものである。
【0032】これによって、スリーブ7Aを焼き嵌めし
たステータ7を、前記駆動部装着側ケース2Aに装着す
る場合、前記スリーブ7Aが前記内壁側テーパ部2Jの
所定の位置に当接するまで前記ステータ7が駆動部装着
側ケース2A内に滑り込むように所定の位置の配置され
るので、ステータ7と駆動部装着側ケース2Aとの間の
芯だしを容易に行うことができるものである。さらに、
前記ステータ7は、スリーブ7Aがケース2A側へ引き
寄せられるようにして前記ケース2Aにネジ止めされる
ので、ステータ7の内周面はケース2Aの内周面から所
定の間隔で精度良く位置するようになるものである。
【0033】また、前記駆動部装着側ケース2Aの内周
面と、駆動軸10の一端を回動自在に保持するサブ軸受
11Aとの間の寸法も精度良く形成することができるの
で、前記ステータ7内に挿入されるロータ9は、駆動軸
10の一端がサブ軸受11Aに固着されることによっ
て、ステータ7の中央に精度良く配置されるものであ
る。
【0034】以上のことから、ステータ7とロータ9と
の間のモータエアギャップを小さくすることができるの
で、モータ効率を向上させることができるものである。
また、前記密閉容器2は、形状自由度大きくするために
アルミ鋳物製で形成されているのに対して、前記スリー
ブ7Aは、ステータ7と同材質の、例えば鉄系部材によ
って形成される。これによって、密閉容器2の熱膨張率
に対して、スリーブ7A及びステータ7の熱膨張率を低
くすることができるので、ステータ7の内周面がロータ
側へ膨出することを防止でき、モータエアギャップを良
好に維持することができるものである。
【0035】さらに、スリーブ7Aをネジ止めによって
固定したことによって、ネジ7Cを外すことによって、
ステータ7をケース2Aから取り外すことができるの
で、ステータ7等のリサイクルが可能となるものであ
る。
【0036】また、図3に示す実施の形態は、ステータ
7の駆動部装着側ケース2Aに固定する固定方法を開示
したものである。以下、この方法を具体的に説明する
と、先ず、前記駆動部装着側ケース2Aに、前記駆動部
3の一部を構成するステータ7を装着する。それから、
前記駆動部装着側ケース2Aの開口部周辺の周壁2Kの
内周側面に形成された内周テーパ部2Mに当接する当接
テーパ部92を有する第1の治具91を、前記駆動部装
着側ケース2Aの周縁に形成された内周テーパ部2Mに
当接させて前記駆動部装着側ケース2Aの中央位置を設
定し、第1の治具91によって設定された中央位置に配
される共に所定の径を有する第2の治具(拡張マンドレ
ル)90を前記ステータ7の内周面7Dに沿って延出さ
せて、前記ステータ7を所望の位置に配置すると共に、
その内周面7Dを所定の径に拡径する。そして、前記締
め付け工具7Fによってネジ7Eを締め付けることによ
って、治具によって強制的に所定の状態に設定されたス
テータ7を、その状態を維持するように前記駆動部装着
側ケース2Aに固定するものである。
【0037】これによって、ステータを精度よくケース
に固着することができるので、ロータ9とステータ7の
間のエアギャップを小さく形成できるので、モータの性
能を向上させることができるものである。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、密閉容器を構成するケース同士の結合、これらのケ
ースとこれらのケースに装着される部品との間の装着
を、従来のいわゆるインロー嵌めではなく、各部品の接
合部分に所定のテーパを形成して接合させるテーパ嵌め
にしたことによって、各部品間の嵌合隙間を形成する必
要がなくなることから、芯だし性を向上させることがで
き、同時にモータエアギャップを小さくできるので、モ
ータ性能を向上させることができるものである。さら
に、テーパを形成することにより、各部品の組み付け
性、分解性を向上させることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1の実施の形態に係る密閉型圧縮
機の概略を示した断面図である。
【図2】本願発明の第2の実施の形態に係る密閉型圧縮
機の一部拡大断面図である。
【図3】本願発明のステータ固定方法を説明する説明図
である。
【符号の説明】
1 密閉型圧縮機 2 密閉容器 2A (駆動部装着側)ケース 2B (圧縮部装着側)ケース 2C フランジ部 2D フランジ部 2E (内側)テーパ部 2F (外側)テーパ部 2H (ケース側)テーパ部 3 駆動部 4 圧縮部 7 ステータ 7A スリーブ 9 ロータ 10 駆動軸 20 ブロック 28 (ブロック側)テーパ部 30 揺動スクロール部材 50 固定スクロール部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 八尾 健治 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 田中 宏和 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 加賀 新一 埼玉県大里郡江南町大字千代字東原39番地 株式会社ゼクセル江南工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの略有底円筒状のケースの開口端部
    を接合して形成された密閉容器と、該密閉容器内に併設
    される駆動部及び圧縮部とを有すると共に、前記駆動部
    と圧縮部とに連接される駆動軸が実質的に前記2つのケ
    ースの各々によって保持される密閉型圧縮機において、 前記一方のケースの開口端部内側には所定の傾斜を有す
    る内部テーパ部が形成され、前記他方のケースの開口端
    部外側には所定の傾斜を有する外部テーパ部が形成さ
    れ、前記一方のケースの開口端部の内部テーパ部と、前
    記他方のケースの開口端部の外部テーパ部とが所定の位
    置で接合して前記密閉容器を形成することを特徴とする
    密閉型圧縮機。
  2. 【請求項2】 2つの略有底円筒状のケースの開口端部
    を接合して形成された密閉容器と、該密閉容器内に併設
    される駆動部及び圧縮部とを有すると共に、前記駆動部
    と圧縮部とに連接される駆動軸が実質的に前記2つのケ
    ースの各々によって保持されると共に、前記駆動軸の一
    端は前記密閉容器内周面に固定されるブロックによって
    回転自在に保持される密閉型圧縮機において、 前記ケースの一つは円筒状の周壁の所定の位置に傾斜し
    て形成されたケース側テーパ部を有すると共に、前記ブ
    ロックの挿入方向奥端には前記テーパ部に所定の位置で
    当接するブロック側テーパ部が形成されることを特徴と
    する密閉型圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記一方のケースの開口端部内側には所
    定の傾斜を有する内部テーパ部が形成され、前記他方の
    ケースの開口端部外側には所定の傾斜を有する外部テー
    パ部が形成され、前記一方のケースの開口端部の内部テ
    ーパ部と前記他方のケースの開口端部の外部テーパ部と
    が所定の位置で接合して前記密閉容器を形成することを
    特徴とする請求項2記載の密閉型圧縮機。
  4. 【請求項4】 2つの略有底円筒状のケースの開口端部
    を接合して形成された密閉容器と、該密閉容器内に併設
    される駆動部及び圧縮部とを有すると共に、前記駆動部
    と圧縮部とに連接される駆動軸が実質的に前記2つのケ
    ースの各々によって保持される密閉型圧縮機において、 前記ケースの一つに駆動部の一部を構成するステータを
    装着し、 第1の治具を前記ケースの周縁に形成されたテーパ部に
    当接させて該ケースの中央位置を設定し、 第1の治具によって設定された中央位置に配される共に
    所定の径を有する第2の治具を前記ステータ内周面を沿
    って延出させて、前記ステータを所望の位置に設定し、
    そして前記ステータを前記ケースに固定することを特徴
    とする密閉型圧縮機のステータの固定方法。
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