JPH11293663A - 防食鋼矢板 - Google Patents

防食鋼矢板

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JPH11293663A
JPH11293663A JP9455098A JP9455098A JPH11293663A JP H11293663 A JPH11293663 A JP H11293663A JP 9455098 A JP9455098 A JP 9455098A JP 9455098 A JP9455098 A JP 9455098A JP H11293663 A JPH11293663 A JP H11293663A
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JP
Japan
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steel sheet
pile
sheet pile
titanium
sheet
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Application number
JP9455098A
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English (en)
Inventor
Yasushi Tanaka
靖 田中
Shigeru Nakagawa
茂 中川
Toshio Takano
俊夫 高野
Yoshiaki Shimizu
義明 清水
Mitsugi Fusamae
貢 房前
Moriaki Ono
守章 小野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期防食性および耐衝撃性に優れた防食鋼矢
板を提供する。 【解決手段】 板厚が0.5mm以上8.0mm以下の
チタンクラッド鋼板2で鋼矢板1の水側に対面する面を
被覆する。またチタン層の厚みは0.1mm以上2.0
mm以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、港湾および河川の
護岸のために用いられる鋼矢板に関し、チタンクラッド
鋼板で被覆した防食鋼矢板に関する。
【0002】
【従来の技術】港湾施設の護岸工事に多く使われる鋼矢
板には、40年〜50年程度の長期耐久性が期待されて
いる。耐久性を高めるためには海水に対する防食性能を
高めることが必要であり、この目的からポリエチレン、
あるいはウレタン系の重防食塗装を鋼矢板製造時に施
し、場合によっては電気防食を施さなくても優れた防食
性能を付与することが可能となっている。これらの重防
食塗装は鋼矢板製造時に作業環境の優れた工場において
行うため、現地塗装に比べて品質的にも、コスト的にも
優れた方法として定着している。これらの重防食塗装に
対してさらに耐久性を高めた方法として、鋼矢板の防食
を必要とする表面に金属溶射被膜を介して一体に成形し
た繊維強化性樹脂層を有する防食鋼矢板(特開昭60−
116758号公報)、あるいは鋼矢板に耐食性金属を
冶金的に拡散接合するクラッド鋼矢板(特開平1−17
8608号公報)が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の従来技術には以下のような問題点がある。重防食塗装
法は材料自体の長期耐久性は優れているものの、流木等
により表面に損傷を受けやすく、耐衝撃性の点で問題が
ある。また、鋼矢板の表面に金属溶射被覆層を介して一
体に成形した繊維強化性樹脂層を有する防食鋼矢板はそ
れなりの効果があるが、金属溶射自体の鋼矢板との密着
性が十分でない点、および封孔処理が十分でない点によ
り、総合的に耐食性が十分とは言いがたい。またその上
に繊維強化層が流木などで損傷を受ける問題点もある。
鋼矢板には耐食性金属を冶金的に拡散接合したクラッド
鋼矢板はそれ自体長期防食性能も流木などが原因となる
耐衝撃性能にも極めて優れた性能を示すが、ウェブ部お
よびフランジ部において冶金的に耐食金属を拡散接合さ
せる方法が工業的に容易でなくコスト高を招くうえに、
また鉄と金属間化合物を形成する金属との組み合わせで
は界面の機械的性質に問題が生じる可能性がある。
【0004】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたものであり、長期防食性能および耐衝撃
性に優れた防食鋼矢板を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明に係る防食鋼矢板は、板厚が0.5mm以上
8.0mm以下のチタンクラッド鋼板で鋼矢板の水側に
対面する面を被覆したものである。また、チタンクラッ
ド鋼板のチタン層の厚みは、0.1mm以上2.0mm
以下とし、チタンクラッド鋼板の母材と鋼矢板とを溶接
で接合したものである。
【0006】本発明者らは長期防食性と耐衝撃性を満足
させるため、かつコスト的に実用に供することのできる
方法として、チタンクラッド鋼板を鋼矢板に貼り付ける
ことを検討した。その結果、通常のチタンクラッド鋼板
のうち、全厚が0.5mm未満では耐衝撃性の点で性能
を十分に満たさないことがわかった。また全厚が8.0
mmを超えると、板厚が厚いことから加工が困難になる
こと、また単位面積当たりの重量が重くなることによる
ハンドリングの困難さが生じ、ひいてはコスト的に高い
ものとなってしまうことを知見した。
【0007】このチタンクラッド鋼板の合わせ板部分で
あるチタンの厚みに関しては、0.1mm未満において
は、流木などの衝突を想定した場合、チタン部分が破れ
下地の鉄部分が露出してしまう問題があるため好ましく
ない。また2.0mmを超えると、高価なチタン層が厚
くなることによるコスト高を招くために好ましくない。
【0008】このチタンクラッド鋼板を鋼矢板に取り付
ける前には、チタンクラッド鋼板を予め鋼矢板の断面形
状に合った形に成形しておく必要があるが、この成形は
ロール成形によるか、あるいはプレス成形により行うこ
とができる。このように成形されたチタンクラッド鋼板
は鋼矢板に取り付けられるが、取り付けの方法として、
溶接による方法、接着剤による方法、ボルトなどにより
固定する方法がある。本発明者らはこの中で溶接による
方法が最も品質的に優れることを知見した。この場合、
チタンクラッド鋼板の溶接部分は、チタンクラッド鋼板
のチタン部と鉄部が溶接時に混合しないように必要に応
じて端面加工(開先加工、カットバック加工)される。
溶接方法としては通常のTIG溶接、CO2 溶接、レー
ザー溶接などが適用できる。このようなチタンクラッド
鋼板の被覆鋼矢板は通常のように打設施工されるが、必
要に応じて電気防食される。この場合の電気防食は流電
陽極方法、あるいは外部電流方法で行われる。
【0009】
【発明の実施の形態】図1および図2は本発明の防食鋼
矢板の一例を示す斜視図である。鋼矢板1の凹部の表面
をチタンクラッド鋼板2で被覆した場合が図1であり、
鋼矢板1の凸部の表面をチタンクラッド鋼板2で被覆し
た場合が図2である。いずれもチタンクラッド鋼板2は
鋼矢板1の水側に対面する面に取り付けられる(図3参
照)。また、チタンクラッド鋼板2は予め鋼矢板1の取
付面の形状に合わせて曲げ加工されており、その四周を
鋼矢板1と溶接している。このチタンクラッド鋼板1で
被覆する範囲は例えば海面の干満潮帯と飛沫帯を十分に
カバーする範囲であればよい。また、図3はこの鋼矢板
の継手部分を拡大して示したものであり、継手部4の結
合に支障のない範囲でできるだけその継手部4の近傍ま
でチタンクラッド鋼板2で被覆する。図中、3はチタン
クラッド鋼板2のチタン層を示す。なお、鋼矢板にはそ
の施工条件に適した種々のサイズ、形状のものがある
が、本発明はそのいずれにも適用可能である。
【0010】
【実施例】実施例1.評価試験のサンプルとして、図4
に示すような形状・寸法の鋼矢板に、表1に示す6種類
のチタンクラッド鋼板をCO2 溶接にて貼り付けた。チ
タンクラッド鋼板の四周は45度の開先加工を施したの
ち、鋼矢板の取付面の形状に合うようプレス加工した。
このうち板厚9.0mmのもの(サンプル1−6)はプ
レス時の形状が十分鋼矢板に沿うものに加工できなかっ
た。また、比較例としてポリエチレン被膜を被覆した鋼
矢板(ポリエチレン被膜厚さ2.0mm)を用いた。
【0011】
【表1】
【0012】以上のサンプルの鋼矢板に対して流木など
の衝突を想定した耐衝撃性テスト(落重試験)を行った
が、板厚0.3mmのもの(サンプル1−1)、および
比較例のポリエチレン被覆のものは、この落重試験によ
り表面に損傷を受けた。その他のサンプル1−2から1
−5については全てプレス加工および落重試験の結果は
良好であった。
【0013】実施例2.表2に示すように、合わせ材板
厚(チタンの厚み)の異なるチタンクラッド鋼板を用意
し、実施例1と同様の鋼矢板にTIG溶接で接合した。
これらのサンプル2−1から2−6を実施例1と同様の
落重試験に供し、耐衝撃性を評価した。その結果を表2
に示す。
【0014】
【表2】
【0015】合わせ材板厚0.1mm、0.2mmのも
の(サンプル2−1と2−2)は表面に損傷を受け耐衝
撃性に劣るが、0.3mm以上のものは、表面にへこみ
は生じるもののチタン部が貫通するような損傷は受けて
おらず、耐衝撃性に優れることがわかった。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の防食鋼矢
板は、鋼矢板の水側に対面する面をチタンクラッド鋼板
で被覆するとともに、そのチタンクラッド鋼板の板厚を
規定したものであるから、長期防食性および耐衝撃性に
優れており、また長期にわたってメンテナンスを低コス
トで行うことができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の防食鋼矢板の凹部被覆状態を示す斜視
図である。
【図2】本発明の防食鋼矢板の凸部被覆状態を示す斜視
図である。
【図3】防食鋼矢板の継手部の拡大断面図である。
【図4】実施例で用いた鋼矢板の形状・寸法を示す正面
図である。
【符号の説明】
1 鋼矢板 2 チタンクラッド鋼板 3 チタン層 4 継手部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 義明 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 房前 貢 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 小野 守章 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板厚が0.5mm以上8.0mm以下の
    チタンクラッド鋼板で鋼矢板の水側に対面する面を被覆
    したことを特徴とする防食鋼矢板。
  2. 【請求項2】 チタンクラッド鋼板のチタン層の厚みが
    0.1mm以上2.0mm以下であることを特徴とする
    請求項1記載の防食鋼矢板。
  3. 【請求項3】 チタンクラッド鋼板の母材と鋼矢板とが
    溶接によって接合されていることを特徴とする請求項1
    または請求項2記載の防食鋼矢板。
JP9455098A 1998-04-07 1998-04-07 防食鋼矢板 Pending JPH11293663A (ja)

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JP9455098A JPH11293663A (ja) 1998-04-07 1998-04-07 防食鋼矢板

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JPH11293663A true JPH11293663A (ja) 1999-10-26

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