JPH11293455A - スパッタリング装置 - Google Patents

スパッタリング装置

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JPH11293455A
JPH11293455A JP10287198A JP10287198A JPH11293455A JP H11293455 A JPH11293455 A JP H11293455A JP 10287198 A JP10287198 A JP 10287198A JP 10287198 A JP10287198 A JP 10287198A JP H11293455 A JPH11293455 A JP H11293455A
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JP
Japan
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target
sputtering apparatus
cathode
magnetic flux
magnetic field
Prior art date
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Application number
JP10287198A
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English (en)
Inventor
Tatsuya Harima
龍哉 播磨
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
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Publication of JPH11293455A publication Critical patent/JPH11293455A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電極間の異常放電を軽減し、ドロップアウト
特性を向上させるスパッタリング装置を提供すること。 【解決手段】 対象物TPに薄膜を形成する材料からな
るターゲット15と、ターゲット15上に磁場を形成す
るための磁界発生部17、18と、からなっているカソ
ード15を有しているスパッタリング装置において、タ
ーゲット15には、ターゲット15上に形成される磁界
のうち高磁束領域に対応する部位に、凸部19が形成さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スパッタリング装
置の改良、特に、精度よく対象物に対してスパッタリン
グを行うスパッタリング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録装置の大容量化、高速化
に伴い、磁気記録媒体と磁気ヘッド間の相対速度の高速
化が進んでいる。これにより、磁気記録媒体と磁気ヘッ
ドが接触して記録再生を行う接触型の磁気記録再生装置
においては、磁気記録媒体と磁気ヘッド双方に高い耐摩
耗性が要求される。従って、接触型の磁気記録媒体であ
る磁気テープにおいて、デジタルビデオカセット(以下
「DVC」という)等の製品については、磁気テープの
磁性層表面にDLC(ダイアモンド・ライク・ア・カー
ボン)膜等の保護膜をスパッタリング等により成膜する
事により、耐摩耗性の向上を図っている。
【0003】ここで図6には従来のスパッタリング装置
の一例の模式図を示しており、図6を参照してスパッタ
リング装置1について説明する。スパッタリング装置1
はアルゴンイオンが充填された真空内に配置されてい
て、ロール部2、カソード部3等からなっている。ロー
ル部2は正極に帯電しており、ロール部2の外周面には
対象物Wが巻き付けられている。ロール部2に対向する
位置にはカソード3が設けられていて、カソード部3は
負極に帯電している。カソード部3は薄膜を形成する材
料であるカーボンCからなっているターゲット部3aを
有している。
【0004】ロール部2とカソード部3に電圧が供給さ
れると、ロール部2とカソード部3の間には電界が発生
する。これにより、カソード部3から電子が放出して、
充填されているアルゴンガスと衝突し、アルゴンイオン
が発生する。このアルゴンイオンがカソード部3側に引
きつけられ、ターゲット部3aと衝突する。すると、タ
ーゲット部3からターゲット原子が飛び出し、対象物に
付着してカーボンの薄膜を形成する。
【0005】しかし、上述したスパッタリング装置1に
おいてDLC膜を成膜する場合、成膜速度が低く、生産
効率が悪いという問題がある。そこで、いわゆるマグネ
トロンスパッタリング装置というものが知られている。
図7にはマグネトロンスパッタリング装置の一例を示し
ており、図7を参照してスパッタリング装置1aについ
て説明する。図7のスパッタリング装置1aが図1のス
パッタリング装置1と異なる点はカソード部の構造であ
る。図8と図9にはスパッタリング装置1aのカソード
部の上面図及び断面図をそれぞれ示している。図8にお
いて、カソード部4はターゲット部5、マグネット6
a、6b等からなっており、図9のターゲット部5の表
面にはマグネット6a、6bにより磁界が発生してい
る。
【0006】図7に示すスパッタリング装置を用いる
と、電子は磁界と電界によりサイクロン運動することに
なるので、電子がアルゴンガスと衝突しやすくなる。よ
って、イオン濃度はサイクロン運動している電子の密度
と対応したものとなる。また、アルゴンイオンがターゲ
ット5に衝突してターゲット原子が放出するため、イオ
ン濃度がターゲット5のスパッタリングされやすい領域
に対応する。従って、サイクロン運動している電子の密
度が多い領域がターゲット5上でスパッタリングされや
すい領域となる。ここで、マグネット6a、6bの形成
する磁場の平行方向成分が大きい領域がサイクロン運動
している電子の密度が大きくなるので、磁場の平行成分
の下側の部分がスパッタリングされやすい領域(高磁束
領域)となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したようにスパッ
タリング装置1aにおいて、ターゲット5上で極端なス
パッタリング速度差が生じている。高レート領域におい
てターゲット原子は放射状に放出されるため、図10に
示すようにターゲット5上のスパッタリングされにくい
領域(低磁束領域)にスパッタリングされないターゲッ
ト原子が付着する現象が生じる。付着したカーボンは付
着力が弱く、容易に剥離して、高レート領域に再付着す
る場合がある。これが、ロール部2とカソード部4との
間に異常放電が生じる原因となり、磁気テープにデータ
を記憶する際又は磁気テープからデータを取り出す際
に、磁性層の破損により情報を読み取り損なってしまう
(ドロップアウト)という問題がある。
【0008】そこで本発明は上記課題を解消し、電極間
の異常放電を軽減し、ドロップアウト特性を向上させる
スパッタリング装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明にあ
っては、対象物に薄膜を形成する材料からなるターゲッ
トと、ターゲット上に磁場を形成するための磁界発生部
と、からなっているカソードを有しているスパッタリン
グ装置において、ターゲットには、ターゲット上に形成
される磁界のうち高磁束領域に対応する部位に、凸部が
形成されているスパッタリング装置により、達成され
る。
【0010】本発明では、ターゲット上に凸部が形成さ
れており、この凸部は高磁束領域に対応する部位に設け
られている。そしてこのターゲットを用いてスパッタリ
ングが行われると、高磁束領域からターゲット原子が放
射状に放出して、ターゲットの低磁束領域に付着する。
このとき、低磁束領域に付着したターゲット原子が高磁
束領域に再付着するのを凸部を設けることで防止するこ
とができる。これにより、電極間の異常放電を軽減し、
ドロップアウト特性を向上させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述
べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、
技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明
の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨
の記載がない限り、これらの形態に限られるものではな
い。
【0012】図1には本発明のスパッタリング装置の好
ましい実施の形態を示す模式図であり、図1を参照して
スパッタリング装置10について詳しく説明する。図1
のスパッタリング装置10は、ロール部11、巻出し部
12、巻き取り部13、カソード部14等からなってい
る。巻出し部11には薄膜形成の対象物である磁気テー
プTPが巻かれており、磁気テープTPはロール部11
の外周面を通って、巻き取り部13により巻き取られ
る。ロール部12は電極の正極と接続されており、陽極
に帯電している。
【0013】図2にはカソード部の概略斜視図、図3に
はカソード部の上面図、図4にはカソード部の断面図を
それぞれ示しており、図1乃至図4を参照してカソード
部14について詳しく説明する。図1のカソード部14
はロール部11と対向するように設けられており、ター
ゲット15、バッキングプレート16、磁界発生部であ
るマグネット17、18等を有している。カソード部1
4はロール部11と対向するように配置されており、電
極の負極側と接続されていて陰極に帯電している。図2
のターゲット15はバッキングプレートである銅板16
の上に設けられており、ターゲット15の材料としては
例えばカーボン等の薄膜形成材料により形成されてい
る。
【0014】図4の銅板16の下側にはマグネット1
7、18が配置されている。マグネット18は図8と同
様にターゲット15の中央部に配置されており、マグネ
ット17はターゲット15の外周側に矩形状に配置され
ている。図4において、マグネット18からマグネット
17に向かって磁束が発生しており、ターゲット15の
表面上には磁束の閉ループが形成されている。この閉ル
ープに囲まれた領域が高磁束領域となる。ターゲット1
5の磁束の閉ループの領域には凸部19が形成されてい
る。凸部19は、例えば厚さ5(mm)になるように形
成されていて、後述するカーボン付着物が高磁束領域に
付着しないようにしている。
【0015】次に図1乃至図4を参照してスパッタリン
グ装置の動作例について詳しく説明する。まず、図示し
ない筐体内を真空にして、その中にアルゴンガスを注入
し、筐体内が例えば約0.5(Pa)になるようにす
る。その後、ロール部11とカソード部14に対して例
えば500Vの電圧を供給し、ロール部11を陽極にカ
ソード部14を陰極に帯電させる。そして、磁気テープ
TPが巻出し部12から巻き取り部13に巻かれてい
く。このとき磁気テープの大きさは例えば900(m
m)×300(mm)、厚さが100(mm)のもので
ある。
【0016】図1のロール部11とカソード部14との
間に形成されている電界により、カソード部14側から
電子が放出する。電子は電界とマグネット17、18が
形成する磁界によりサイクロン運動をしてアルゴンガス
と衝突し、アルゴンイオンが発生する。そして、アルゴ
ンイオンがターゲット15に衝突することにより、ター
ゲット15からターゲット原子が放出される。ターゲッ
ト原子は電界の陽極側に当たるロール部11に引きつけ
られてロール部11の外周部に配置されている磁気テー
プTPに付着し薄膜を形成する。
【0017】このとき、ターゲット原子は放射状に放出
されるため、ターゲット15上の磁界外の部分に対して
がーゲット原子が放出され付着する場合がある。このタ
ーゲット原子は低磁束領域から高磁束領域に移動しよう
とするが、高磁束域には凸部19が設けられているの
で、高磁束領域に再付着することを防止している。すな
わち、図5に示すように、凸部19がカーボンの移動を
遮断して高磁束領域にターゲット原子が進入しないよう
にしている。これにより、ロール部11とカソード部1
4の電極間に異常放電が生じることなく磁気テープTP
に薄膜を形成することができる。よって、磁気テープT
Pのドロップアウト特性が向上し、磁気テープTPの品
質を向上させることができる。さらに、高磁束領域にお
いてはスパッタリングされやすく、ターゲットが消耗さ
れやすい。そこで、凸部19を設けることで、スパッタ
リングされやすい部位にターゲット材料を多く設けるこ
とになり、ターゲットの寿命を延ばすこともできる。
【0018】ところで、本発明は、上記実施の形態に限
定されない。上記実施の形態においては、ターゲットの
材料としてカーボンを使用しているが、それ以外の材料
で形成されているものにおいても本発明が適用できる。
また、図2において、カソード部14は矩形状に形成さ
れているが、いわゆる丸形ターゲットであってもよい。
さらに、磁場発生素子としてマグネットを用いている
が、電磁石、電磁コイル等を用いてもよい。また、凸部
19の大きさであるが、これはマグネット17、18の
磁力、マグネット17、18間の距離等の条件によって
異なるものであるが、これらの条件とターゲット原子の
付着度合い、ターゲット15の消耗度等を考慮して、高
磁束領域にターゲット原子が付着しないように設定する
ものである。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電極間の異常放電を低減し、磁気テープのドロップアウ
ト特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスパッタリング装置の好ましい実施の
形態を示す概略構成図。
【図2】本発明のスパッタリング装置におけるカソード
部を示す概略斜視図。
【図3】本発明のスパッタリング装置におけるカソード
部のを示す背面図。
【図4】本発明のスパッタリング装置におけるカソード
部のを示す断面図。
【図5】本発明のスパッタリング装置においてスパッタ
リングを行った際のターゲット原子の付着した様子を示
す断面図。
【図6】従来のスパッタリング装置の一例を示す模式
図。
【図7】従来の別のスパッタリング装置の一例を示す模
式図。
【図8】従来の別のスパッタリング装置のカソード部を
示す背面図。
【図9】従来の別のスパッタリング装置のカソード部を
示す断面図。
【図10】従来のスパッタリング装置においてスパッタ
リングを行った際のターゲット原子の付着した様子を示
す断面図。
【符号の説明】
10・・・スパッタリング装置、14・・・カソード
部、15・・・ターゲット部、17、18・・・マグネ
ット(磁界発生部)、19・・・凸部、TP・・・磁気
テープ(対象物)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対象物に形成される薄膜の材料からなる
    ターゲットと、ターゲット上に磁場を形成するための磁
    界発生部と、からなっているカソードを有しているスパ
    ッタリング装置において、 ターゲットには、ターゲット上に形成される磁界のうち
    高磁束領域に対応する部位に、凸部が形成されているこ
    とを特徴とするスパッタリング装置。
  2. 【請求項2】 凸部は、ターゲット上の低磁束領域に付
    着するターゲット粒子が高磁束領域内に付着しないよう
    に、所定の高さを有している請求項1に記載のスパッタ
    リング装置。
  3. 【請求項3】 ターゲットは、カーボンからなる請求項
    1に記載のスパッタリング装置。
JP10287198A 1998-04-14 1998-04-14 スパッタリング装置 Pending JPH11293455A (ja)

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JP10287198A JPH11293455A (ja) 1998-04-14 1998-04-14 スパッタリング装置

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ID=14338971

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JP (1) JPH11293455A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006501367A (ja) * 2002-10-03 2006-01-12 テトゥラ・ラバル・ホールディングス・アンド・ファイナンス・ソシエテ・アノニム プラズマ強化プロセスを実行するための装置
JP2012237047A (ja) * 2011-05-13 2012-12-06 Sumitomo Metal Mining Co Ltd マグネトロンスパッタリングカソード及びスパッタリング装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP4693414B2 (ja) * 2002-10-03 2011-06-01 テトゥラ・ラバル・ホールディングス・アンド・ファイナンス・ソシエテ・アノニム プラズマ強化プロセスを実行するための装置およびその使用方法
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