JPH11293273A - 冷凍サイクル用組成物、乾燥剤および冷媒圧縮機 - Google Patents
冷凍サイクル用組成物、乾燥剤および冷媒圧縮機Info
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- JPH11293273A JPH11293273A JP10104854A JP10485498A JPH11293273A JP H11293273 A JPH11293273 A JP H11293273A JP 10104854 A JP10104854 A JP 10104854A JP 10485498 A JP10485498 A JP 10485498A JP H11293273 A JPH11293273 A JP H11293273A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 摺動特性、信頼性および安全性を向上させる
ことのできる冷凍サイクル用組成物、該冷凍サイクル用
組成物を用いる系において収容される乾燥剤および該冷
凍サイクル用組成物を収容してなる冷媒圧縮機を提供す
る。 【解決手段】 フッ素化エーテルを含有する冷媒と冷凍
機油とを含む冷凍サイクル用組成物、該冷凍サイクル用
組成物を用いる系において収容される乾燥剤、および該
冷凍サイクル用組成物を収容してなる冷媒圧縮機。
ことのできる冷凍サイクル用組成物、該冷凍サイクル用
組成物を用いる系において収容される乾燥剤および該冷
凍サイクル用組成物を収容してなる冷媒圧縮機を提供す
る。 【解決手段】 フッ素化エーテルを含有する冷媒と冷凍
機油とを含む冷凍サイクル用組成物、該冷凍サイクル用
組成物を用いる系において収容される乾燥剤、および該
冷凍サイクル用組成物を収容してなる冷媒圧縮機。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば空気調和機
や冷蔵庫等に用いられる冷凍サイクル用組成物、該冷凍
サイクル用組成物を用いる系において収容される乾燥剤
および該冷凍サイクル用組成物を収容してなる冷媒圧縮
機に係わり、特にフッ素化エーテルを含有する冷媒と冷
凍機油とを含有する冷凍サイクル用組成物、該冷凍サイ
クル用組成物を用いる系において収容される乾燥剤およ
び該冷凍サイクル用組成物を収容してなる冷媒圧縮機に
関する。
や冷蔵庫等に用いられる冷凍サイクル用組成物、該冷凍
サイクル用組成物を用いる系において収容される乾燥剤
および該冷凍サイクル用組成物を収容してなる冷媒圧縮
機に係わり、特にフッ素化エーテルを含有する冷媒と冷
凍機油とを含有する冷凍サイクル用組成物、該冷凍サイ
クル用組成物を用いる系において収容される乾燥剤およ
び該冷凍サイクル用組成物を収容してなる冷媒圧縮機に
関する。
【0002】
【従来の技術】現在までの空調調和機や冷蔵庫などに
は、冷風や温風などを作り出して、ある特定空間を一定
温度雰囲気にするために、例えば図1に示す密閉型冷媒
圧縮機やカーエアコン用等の半密閉型冷媒圧縮機(図示
省略)などの冷媒圧縮機が用いられいてる。
は、冷風や温風などを作り出して、ある特定空間を一定
温度雰囲気にするために、例えば図1に示す密閉型冷媒
圧縮機やカーエアコン用等の半密閉型冷媒圧縮機(図示
省略)などの冷媒圧縮機が用いられいてる。
【0003】一例として、図1に縦断面図を示した代表
的な密閉型回転式冷媒圧縮機を説明する。ステータ2と
ロータ3とで構成されるモータ機構4と、このモータ機
構4の下部にシャフト8を介して圧縮機構5とが密閉さ
れたケーシング1内には冷凍機油20が収容されてい
る。図示を省略したアキュームレータを介して供給管6
から冷凍機側に供給された冷媒は、上記モータ機構4に
よって駆動される圧縮機構5によって圧縮され、ケーシ
ング1内に一旦吐出された後、ケーシング1の上部に設
けられた吐出管7から冷凍機側に供給される。なお、9
は軸受け、11はサブベアリング、12はクランク、1
3はローラ、14はブレード、15はスプリングをそれ
ぞれ図示している。
的な密閉型回転式冷媒圧縮機を説明する。ステータ2と
ロータ3とで構成されるモータ機構4と、このモータ機
構4の下部にシャフト8を介して圧縮機構5とが密閉さ
れたケーシング1内には冷凍機油20が収容されてい
る。図示を省略したアキュームレータを介して供給管6
から冷凍機側に供給された冷媒は、上記モータ機構4に
よって駆動される圧縮機構5によって圧縮され、ケーシ
ング1内に一旦吐出された後、ケーシング1の上部に設
けられた吐出管7から冷凍機側に供給される。なお、9
は軸受け、11はサブベアリング、12はクランク、1
3はローラ、14はブレード、15はスプリングをそれ
ぞれ図示している。
【0004】従来、これら圧縮機の冷媒としては、ジク
ロロジフルオロメタン(CFC−12)やモノクロロジ
フルオロメタン(HCFC−22)およびCFC−11
5とHCFC−22の混合冷媒であるR−502等が主
に用いられてきた。また、これらの冷媒とともに用いら
れる圧縮機用冷凍機油には高い潤滑性を有するととも
に、CFC−12やHCFC−22等に対して相溶性を
有するナフテン系鉱油やパラフィン系鉱油等の冷凍機油
が用いられてきた。しかしながら、CFC−12、HC
FC−22、R−502等の塩素原子を含むフロンが大
気に放出されるとオゾン層の破壊に繋がり、人体や生態
系に深刻な影響を与えるためにオゾン破壊係数(OD
P)の高いCFCの使用禁止やODP値が0以上である
HCFCの段階的な削減が提案され、将来的に不使用の
方向にある。
ロロジフルオロメタン(CFC−12)やモノクロロジ
フルオロメタン(HCFC−22)およびCFC−11
5とHCFC−22の混合冷媒であるR−502等が主
に用いられてきた。また、これらの冷媒とともに用いら
れる圧縮機用冷凍機油には高い潤滑性を有するととも
に、CFC−12やHCFC−22等に対して相溶性を
有するナフテン系鉱油やパラフィン系鉱油等の冷凍機油
が用いられてきた。しかしながら、CFC−12、HC
FC−22、R−502等の塩素原子を含むフロンが大
気に放出されるとオゾン層の破壊に繋がり、人体や生態
系に深刻な影響を与えるためにオゾン破壊係数(OD
P)の高いCFCの使用禁止やODP値が0以上である
HCFCの段階的な削減が提案され、将来的に不使用の
方向にある。
【0005】このフロン規制に伴って、代替として、ジ
フルオロメタン(HFC−32)、ペンタフルオロメタ
ン(HFC−125)、1,1,1,2−テトラフルオ
ロエタン(HFC−134a)、1,1,1,−トリフ
ルオロエタン(HFC−143a)等のハイドロカーボ
ン(HFC)単体あるいは混合物の使用検討がなされて
いる。それと共に、これらの代替冷媒に適合する冷凍機
油としては、冷媒と相溶性があるポリエステル系合成
油、ポリアルキレングリコール系合成油、ポリエーテル
系合成油、フッ素系油等や相溶性が低いアルキルベンゼ
ン合成油、低粘度鉱油などが開発されている。例えば、
HFC−134aやHFC−32、HFC−125を単
体あるいは混合した冷媒を使用して、冷蔵庫や空気調和
機などの冷凍サイクルには、現在ポリエステル系合成油
が、カーエアコンにはポリアルキレングリコール系油が
主に使用されている。
フルオロメタン(HFC−32)、ペンタフルオロメタ
ン(HFC−125)、1,1,1,2−テトラフルオ
ロエタン(HFC−134a)、1,1,1,−トリフ
ルオロエタン(HFC−143a)等のハイドロカーボ
ン(HFC)単体あるいは混合物の使用検討がなされて
いる。それと共に、これらの代替冷媒に適合する冷凍機
油としては、冷媒と相溶性があるポリエステル系合成
油、ポリアルキレングリコール系合成油、ポリエーテル
系合成油、フッ素系油等や相溶性が低いアルキルベンゼ
ン合成油、低粘度鉱油などが開発されている。例えば、
HFC−134aやHFC−32、HFC−125を単
体あるいは混合した冷媒を使用して、冷蔵庫や空気調和
機などの冷凍サイクルには、現在ポリエステル系合成油
が、カーエアコンにはポリアルキレングリコール系油が
主に使用されている。
【0006】しかしながら、HFC系の代替冷媒はオゾ
ンの分解性は低いが、地球温暖化係数(GWP)が高
く、温室効果ガス作用があるとの問題がある。そのた
め、気候変動枠組条約でHFC冷媒は温室効果ガスの規
制対象ガスに指定されて、将来的には排出の抑制および
使用量削減の数値目標が設定される見込みである。
ンの分解性は低いが、地球温暖化係数(GWP)が高
く、温室効果ガス作用があるとの問題がある。そのた
め、気候変動枠組条約でHFC冷媒は温室効果ガスの規
制対象ガスに指定されて、将来的には排出の抑制および
使用量削減の数値目標が設定される見込みである。
【0007】このため、オゾン破壊係数(ODP)と地
球温暖化係数(GWP)が共に低い冷媒とこれに適応し
た冷凍機油ならびに冷凍サイクル材料の開発が望まれて
いる。そのような冷媒としては、炭化水素系物質が検討
されているが、爆発危険性の問題がある。次世代の代替
物質として、炭素、フッ素、水素だけのHFCの分子構
造に、酸素、窒素、硫黄、ケイ素などのへテロ原子を加
え、大気中寿命の短縮、冷凍機油との相溶性向上等を目
標に国内外で研究がなされ、有力な候補材として、フッ
素化エーテルであるハイドロフルオロエーテル(HF
E)が注目されている。
球温暖化係数(GWP)が共に低い冷媒とこれに適応し
た冷凍機油ならびに冷凍サイクル材料の開発が望まれて
いる。そのような冷媒としては、炭化水素系物質が検討
されているが、爆発危険性の問題がある。次世代の代替
物質として、炭素、フッ素、水素だけのHFCの分子構
造に、酸素、窒素、硫黄、ケイ素などのへテロ原子を加
え、大気中寿命の短縮、冷凍機油との相溶性向上等を目
標に国内外で研究がなされ、有力な候補材として、フッ
素化エーテルであるハイドロフルオロエーテル(HF
E)が注目されている。
【0008】しかし、HFEを冷媒に用いた場合におい
ても、冷凍サイクル自身に吸着水分やコンタミナンツ等
の異物混入等があり、冷凍サイクル材料およびコンプレ
ッサ内部の材料に対して直接悪影響を与えたりする。ま
た、冷凍機油は摺動部による摩擦熱によって熱劣化が生
じて、オイルスラッジ等の発生が懸念される。これらオ
イルスラッジの劣化物質は圧縮された冷媒とともに冷凍
サイクル内を循環し、極めて内径の小さい(例えばφ
1.0mm以下)キャピラリチューブ内に堆積した場
合、冷媒の循環が妨げられ冷却不良を生じることがあ
り、冷凍装置の長期信頼性を維持する上で問題がある。
ても、冷凍サイクル自身に吸着水分やコンタミナンツ等
の異物混入等があり、冷凍サイクル材料およびコンプレ
ッサ内部の材料に対して直接悪影響を与えたりする。ま
た、冷凍機油は摺動部による摩擦熱によって熱劣化が生
じて、オイルスラッジ等の発生が懸念される。これらオ
イルスラッジの劣化物質は圧縮された冷媒とともに冷凍
サイクル内を循環し、極めて内径の小さい(例えばφ
1.0mm以下)キャピラリチューブ内に堆積した場
合、冷媒の循環が妨げられ冷却不良を生じることがあ
り、冷凍装置の長期信頼性を維持する上で問題がある。
【0009】さらに、冷媒として従来のCFC−12や
HCFC−22等を用いた場合、CFC−12やHCF
C−22中の塩素(Cl)原子が金属基材の鉄(Fe)
原子と反応して耐摩耗性の良い塩化鉄皮膜を形成するの
に対して、HFEのような物質には、塩素原子が存在し
ないために塩化鉄のような自己潤滑膜が形成されないと
いう潤滑面での欠点もある。
HCFC−22等を用いた場合、CFC−12やHCF
C−22中の塩素(Cl)原子が金属基材の鉄(Fe)
原子と反応して耐摩耗性の良い塩化鉄皮膜を形成するの
に対して、HFEのような物質には、塩素原子が存在し
ないために塩化鉄のような自己潤滑膜が形成されないと
いう潤滑面での欠点もある。
【0010】このようにCFC、HCFC、HFC等の
代替冷媒としてHFEと冷凍機油の冷凍サイクルへの適
用に関して、これまでのCFC、HCFC等と同様の材
料仕様および製造管理基準で、エステル系の冷凍機油を
使用すると、冷凍サイクル構成部品に欠陥が生じて品質
ならびに耐久性が大きく低下するという問題点が考えら
れる。
代替冷媒としてHFEと冷凍機油の冷凍サイクルへの適
用に関して、これまでのCFC、HCFC等と同様の材
料仕様および製造管理基準で、エステル系の冷凍機油を
使用すると、冷凍サイクル構成部品に欠陥が生じて品質
ならびに耐久性が大きく低下するという問題点が考えら
れる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題に対処するためになされたもので、フッ素化エーテル
からなる冷媒、およびこのフッ素化エーテルを用いた冷
凍サイクルに適した基本材料構成を検討して、摺動特
性、信頼性および安全性を向上させることのできる冷凍
サイクル用組成物、該冷凍サイクル用組成物を用いる系
において収容される乾燥剤および該冷凍サイクル用組成
物を収容してなる冷媒圧縮機を提供することを目的とす
る。
題に対処するためになされたもので、フッ素化エーテル
からなる冷媒、およびこのフッ素化エーテルを用いた冷
凍サイクルに適した基本材料構成を検討して、摺動特
性、信頼性および安全性を向上させることのできる冷凍
サイクル用組成物、該冷凍サイクル用組成物を用いる系
において収容される乾燥剤および該冷凍サイクル用組成
物を収容してなる冷媒圧縮機を提供することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
冷凍サイクル用組成物は、フッ素化エーテルを含有する
冷媒と冷凍機油とを含むことを特徴としている。
冷凍サイクル用組成物は、フッ素化エーテルを含有する
冷媒と冷凍機油とを含むことを特徴としている。
【0013】本発明の冷凍サイクル用組成物は、密閉さ
れた容器内に圧縮機構が収容された圧縮機、凝縮機、膨
張機構および蒸発機構から構成される冷凍サイクルにお
いて用いられる。
れた容器内に圧縮機構が収容された圧縮機、凝縮機、膨
張機構および蒸発機構から構成される冷凍サイクルにお
いて用いられる。
【0014】本発明に係わるフッ素化エーテルは、典型
的にはハイドロフルオロエーテルである。ハイドロフル
オロエーテル単体としては、HFE−143a、HFE
−125、HFE−170、HFE−227ca2、H
FE−134などを挙げることができ、数種を組み合わ
せた混合物として用いることも可能である。
的にはハイドロフルオロエーテルである。ハイドロフル
オロエーテル単体としては、HFE−143a、HFE
−125、HFE−170、HFE−227ca2、H
FE−134などを挙げることができ、数種を組み合わ
せた混合物として用いることも可能である。
【0015】本発明によれば、CFC、HCFCやHF
Cの代替冷媒として、オゾン破壊係数(ODP)と地球
温暖化係数(GWP)が共に低いフッ素化エーテルを用
いることにより、環境にやさしい冷媒を用いた冷凍サイ
クル用組成物が得られる。
Cの代替冷媒として、オゾン破壊係数(ODP)と地球
温暖化係数(GWP)が共に低いフッ素化エーテルを用
いることにより、環境にやさしい冷媒を用いた冷凍サイ
クル用組成物が得られる。
【0016】本発明の請求項2に係る冷凍サイクル用組
成物において、前記冷凍機油の粘度は40℃で2〜10
0cSt、100℃で1〜12cStであることを特徴
としている。前記冷凍機油の粘度は40℃で冷凍機器用
では8〜32cSt、空調機器用では12〜68cS
t、また100℃で冷凍機器用では2〜6cSt、空調
機器用では2〜9cStである。
成物において、前記冷凍機油の粘度は40℃で2〜10
0cSt、100℃で1〜12cStであることを特徴
としている。前記冷凍機油の粘度は40℃で冷凍機器用
では8〜32cSt、空調機器用では12〜68cS
t、また100℃で冷凍機器用では2〜6cSt、空調
機器用では2〜9cStである。
【0017】この粘度の冷凍機油であれば、フッ素化エ
ーテルとの適合性に優れているため、冷媒としてのフッ
素化エーテルの利点を最大に生かすことができる。
ーテルとの適合性に優れているため、冷媒としてのフッ
素化エーテルの利点を最大に生かすことができる。
【0018】本発明の請求項3に係る冷凍サイクル用組
成物において、前記冷凍機油は、極性冷凍機油および無
極性冷凍機油の内少なくとも1種を含有する混合冷凍機
油であることを特徴としている。
成物において、前記冷凍機油は、極性冷凍機油および無
極性冷凍機油の内少なくとも1種を含有する混合冷凍機
油であることを特徴としている。
【0019】極性冷凍機油と無極性冷凍機油とを混合さ
せることによって、吸湿性と潤滑性という相反する特性
を兼ね備えた混合冷凍機油が得られる。
せることによって、吸湿性と潤滑性という相反する特性
を兼ね備えた混合冷凍機油が得られる。
【0020】本発明の請求項4に係る冷凍サイクル用組
成物において、前記極性冷凍機油は、前記フッ素化エー
テルと相溶性を有することを特徴としている。極性冷凍
機油がフッ素化エーテルと相溶すれば、冷媒としてのフ
ッ素化エーテルの利点を最大に生かすことができる。
成物において、前記極性冷凍機油は、前記フッ素化エー
テルと相溶性を有することを特徴としている。極性冷凍
機油がフッ素化エーテルと相溶すれば、冷媒としてのフ
ッ素化エーテルの利点を最大に生かすことができる。
【0021】本発明の請求項5に係る冷凍サイクル用組
成物において、前記極性冷凍機油は、エステル系油、エ
ーテル系油、フッ素系油およびアルキレングリコール系
油からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを
特徴としている。フッ素化エーテルと相溶する極性冷凍
機油のうち、特に上述のものがフッ素化エーテルとの適
合性に優れているため、冷媒としてのフッ素化エーテル
の利点を最大に生かすことができる。
成物において、前記極性冷凍機油は、エステル系油、エ
ーテル系油、フッ素系油およびアルキレングリコール系
油からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを
特徴としている。フッ素化エーテルと相溶する極性冷凍
機油のうち、特に上述のものがフッ素化エーテルとの適
合性に優れているため、冷媒としてのフッ素化エーテル
の利点を最大に生かすことができる。
【0022】極性冷凍機油としては、上述したような合
成油を単独または混合して用いることができる。その混
合比は特に問わない。
成油を単独または混合して用いることができる。その混
合比は特に問わない。
【0023】本発明に係わるエステル系油はフッ素化エ
ーテルと相溶性を有するもので、ジ、トリ、テトラオー
ルなどのポリオールから得られる分子構造内にエステル
結合を有するエステル化合物をいう。テトラオールから
誘導されたエステル系油の一例としては、次の一般式で
表されるポリオールエステル(POE)があり、本発明
に好適である。
ーテルと相溶性を有するもので、ジ、トリ、テトラオー
ルなどのポリオールから得られる分子構造内にエステル
結合を有するエステル化合物をいう。テトラオールから
誘導されたエステル系油の一例としては、次の一般式で
表されるポリオールエステル(POE)があり、本発明
に好適である。
【0024】
【化1】 本発明の冷凍機油に使用することができるエステル系油
の性状としては、分子量が200から2000程度、好
ましくは300〜800程度で、粘度が40℃で5から
100cSt程度、好ましくは8〜68程度であること
が望ましい。具体的には、例えばフレオールαシリーズ
(ジャパンエナジー社製)、アトモスRBシリーズ(日
本石油社製)、VG22ポリオールエステル油(日本サ
ン石油社製)である。
の性状としては、分子量が200から2000程度、好
ましくは300〜800程度で、粘度が40℃で5から
100cSt程度、好ましくは8〜68程度であること
が望ましい。具体的には、例えばフレオールαシリーズ
(ジャパンエナジー社製)、アトモスRBシリーズ(日
本石油社製)、VG22ポリオールエステル油(日本サ
ン石油社製)である。
【0025】エーテル系油は分子構造内にエーテル結合
を有する化合物で、具体的には、例えばPVE(ポリビ
ニルエーテル)油であるFVB−32(出光興産社製)
を挙げることができる。
を有する化合物で、具体的には、例えばPVE(ポリビ
ニルエーテル)油であるFVB−32(出光興産社製)
を挙げることができる。
【0026】本発明に係わるフッ素系合成油はフッ素化
エーテルと相溶性を有するもので、一般的にはフッ素原
子と炭素原子との化合物である。具体的には、例えばデ
ムナムS−65(ダイキン工業社製)を挙げることがで
きる。
エーテルと相溶性を有するもので、一般的にはフッ素原
子と炭素原子との化合物である。具体的には、例えばデ
ムナムS−65(ダイキン工業社製)を挙げることがで
きる。
【0027】本発明の請求項6に係る冷凍サイクル用組
成物において、前記無極性冷凍機油は、前記フッ素化エ
ーテルと部分的に相溶性を有することを特徴としてい
る。
成物において、前記無極性冷凍機油は、前記フッ素化エ
ーテルと部分的に相溶性を有することを特徴としてい
る。
【0028】無極性冷凍機油については、フッ素化エー
テルと部分的に相溶しさえすれば、冷媒としてのフッ素
化エーテルの利点を最大に生かすことができる。
テルと部分的に相溶しさえすれば、冷媒としてのフッ素
化エーテルの利点を最大に生かすことができる。
【0029】本発明の請求項7に係る冷凍サイクル用組
成物において、前記無極性冷凍機油は、ナフテン系鉱
油、パラフィン系鉱油およびアルキルベンゼン系油から
なる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴と
している。
成物において、前記無極性冷凍機油は、ナフテン系鉱
油、パラフィン系鉱油およびアルキルベンゼン系油から
なる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴と
している。
【0030】フッ素化エーテルと部分的に相溶する無極
性冷凍機油のうち、特に上述のものがフッ素化エーテル
との適合性に優れているため、冷媒としてのフッ素化エ
ーテルの利点を最大に生かすことができる。
性冷凍機油のうち、特に上述のものがフッ素化エーテル
との適合性に優れているため、冷媒としてのフッ素化エ
ーテルの利点を最大に生かすことができる。
【0031】無極性冷凍機油としては、上述したような
合成油を単独または混合して用いることができる。その
混合比は特に問わない。
合成油を単独または混合して用いることができる。その
混合比は特に問わない。
【0032】本発明に係わる無極性油のナフテン系鉱油
およびパラフィン系鉱油は、ナフテン系基油およびパラ
フィン系基油よりなり、例えば、ナフテン系鉱油として
はスニソ3GS、4GS等(日本サン石油社製)を、パ
ラフィン系鉱油としてはフレオールS−15、S−2
2、S−32等(ジャパンエナジー社製)があり、アル
キルベンゼン系合成油とはアルキル基を側鎖に有する芳
香族化合物であり、その分子構造内にエステル基を含ま
ない物質(HAB:ハードアルキルベンゼン)をいい、
具体的には、例えばアトモスHAB−15、HAB−2
2、HAB−32等(日本石油社製)を挙げることがで
きる。これらは単独油でも混合油であってもエステル系
油等の極性油と混合することができる。
およびパラフィン系鉱油は、ナフテン系基油およびパラ
フィン系基油よりなり、例えば、ナフテン系鉱油として
はスニソ3GS、4GS等(日本サン石油社製)を、パ
ラフィン系鉱油としてはフレオールS−15、S−2
2、S−32等(ジャパンエナジー社製)があり、アル
キルベンゼン系合成油とはアルキル基を側鎖に有する芳
香族化合物であり、その分子構造内にエステル基を含ま
ない物質(HAB:ハードアルキルベンゼン)をいい、
具体的には、例えばアトモスHAB−15、HAB−2
2、HAB−32等(日本石油社製)を挙げることがで
きる。これらは単独油でも混合油であってもエステル系
油等の極性油と混合することができる。
【0033】本発明の請求項8に係る冷凍サイクル用組
成物において、前記混合冷凍機油中の前記無極性冷凍機
油の配合量は10から50wt%であることを特徴とし
ている。
成物において、前記混合冷凍機油中の前記無極性冷凍機
油の配合量は10から50wt%であることを特徴とし
ている。
【0034】特に、無極性冷凍機油の粘度が68cSt
以下の場合には、混合冷凍機油100wt%中における
無極性冷凍機油の配合量は10〜50wt%、好ましく
は20〜45wt%である。
以下の場合には、混合冷凍機油100wt%中における
無極性冷凍機油の配合量は10〜50wt%、好ましく
は20〜45wt%である。
【0035】この範囲であるとエステル系油の吸湿率を
抑えて、油の劣化反応物質などの生成を防ぐことができ
る。また、フッ素化エーテルに対して鉱油等のような極
性を持たない油は相溶性がないので冷凍サイクルでの油
戻りの問題があったが、本発明の冷凍機油はフッ素化エ
ーテルと相溶性がある極性を有する油が配合されている
ので、油戻りの問題点は起こりにくい。
抑えて、油の劣化反応物質などの生成を防ぐことができ
る。また、フッ素化エーテルに対して鉱油等のような極
性を持たない油は相溶性がないので冷凍サイクルでの油
戻りの問題があったが、本発明の冷凍機油はフッ素化エ
ーテルと相溶性がある極性を有する油が配合されている
ので、油戻りの問題点は起こりにくい。
【0036】本発明の請求項9に係る冷凍サイクル用組
成物において、前記混合冷凍機油はさらに、極圧添加
剤、酸捕捉剤、酸化防止剤、金属不活性剤、油性向上剤
および消泡剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の
添加剤を含有することを特徴としている。
成物において、前記混合冷凍機油はさらに、極圧添加
剤、酸捕捉剤、酸化防止剤、金属不活性剤、油性向上剤
および消泡剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の
添加剤を含有することを特徴としている。
【0037】このような添加剤を混合冷凍機油に添加す
ると、冷媒圧縮機の摺動部材の摺動性向上、油の安定性
向上、オイルスラッジの発生抑制、冷凍サイクル全体の
寿命維持などを図ることができる。尚、添加剤の添加量
は混合冷凍機油に対して0.05〜5wt%程度とす
る。
ると、冷媒圧縮機の摺動部材の摺動性向上、油の安定性
向上、オイルスラッジの発生抑制、冷凍サイクル全体の
寿命維持などを図ることができる。尚、添加剤の添加量
は混合冷凍機油に対して0.05〜5wt%程度とす
る。
【0038】本発明の請求項10に係る冷凍サイクル用
組成物において、前記極圧添加剤は、硫黄系、塩素系、
ヨウ素系、りん系または有機金属系化合物であることを
特徴としている。有機金属としては、具体的には亜鉛、
鉛やモリブデンなどが例示される。
組成物において、前記極圧添加剤は、硫黄系、塩素系、
ヨウ素系、りん系または有機金属系化合物であることを
特徴としている。有機金属としては、具体的には亜鉛、
鉛やモリブデンなどが例示される。
【0039】本発明の請求項11に係る冷凍サイクル用
組成物において、前記酸捕捉剤は、エポキシ系化合物で
あることを特徴としている。
組成物において、前記酸捕捉剤は、エポキシ系化合物で
あることを特徴としている。
【0040】これらのエポキシ系化合物を用いると、水
分・酸性物質・ラジカル等を効果的に捕捉して、混合冷
凍機油の耐久性を高めることができる。その添加量は油
吸湿水分濃度1000wtppm当量以下にする。
分・酸性物質・ラジカル等を効果的に捕捉して、混合冷
凍機油の耐久性を高めることができる。その添加量は油
吸湿水分濃度1000wtppm当量以下にする。
【0041】本発明の請求項12に係る冷凍サイクル用
組成物において、前記酸化防止剤は、フェノール類系化
合物、アミン類系化合物またはチオリん酸亜鉛であるこ
とを特徴としている。
組成物において、前記酸化防止剤は、フェノール類系化
合物、アミン類系化合物またはチオリん酸亜鉛であるこ
とを特徴としている。
【0042】本発明の請求項13に係る冷凍サイクル用
組成物において、前記金属不活性剤は、窒素化合物、硫
黄および窒素含有化合物またはりん酸塩であることを特
徴としている。金属不活性剤として、具体的にはジアル
キルジチオりん酸塩等が例示される。
組成物において、前記金属不活性剤は、窒素化合物、硫
黄および窒素含有化合物またはりん酸塩であることを特
徴としている。金属不活性剤として、具体的にはジアル
キルジチオりん酸塩等が例示される。
【0043】本発明の請求項14に係る冷凍サイクル用
組成物において、前記油性向上剤は、末端に極性基を有
する炭化水素長鎖骨格を有する有機物であることを特徴
としている。
組成物において、前記油性向上剤は、末端に極性基を有
する炭化水素長鎖骨格を有する有機物であることを特徴
としている。
【0044】この有機物の炭素数は10以上であり、例
えば、ステアリン酸が例示される。油性向上剤の添加量
は0.01から5wt%である。
えば、ステアリン酸が例示される。油性向上剤の添加量
は0.01から5wt%である。
【0045】本発明の請求項15に係る冷凍サイクル用
組成物において、前記消泡剤は、シリコーン油、金属石
けん、エステル類、シリケート化合物であることを特徴
としている。
組成物において、前記消泡剤は、シリコーン油、金属石
けん、エステル類、シリケート化合物であることを特徴
としている。
【0046】中でも、特に、シリコーン油が主流で、粘
度が100から100,000cStの油状のものであ
る。その化合物としては、主にトリフルオロプロピルメ
チルシリコーン油、フェニルメチルシリコーン油、ジメ
チルシリコーン油、ポリエーテル変性シリコーン、溶液
性シリコーン等を挙げることができる。これらの消泡剤
は、吸湿性を低下させて、オイルスラッジの発生を低減
し、かつ冷凍機油に溶存している気体を脱気する際の泡
立ちを防止することなどを図る。冷凍機油に対する添加
量は100wtppm以下にする。
度が100から100,000cStの油状のものであ
る。その化合物としては、主にトリフルオロプロピルメ
チルシリコーン油、フェニルメチルシリコーン油、ジメ
チルシリコーン油、ポリエーテル変性シリコーン、溶液
性シリコーン等を挙げることができる。これらの消泡剤
は、吸湿性を低下させて、オイルスラッジの発生を低減
し、かつ冷凍機油に溶存している気体を脱気する際の泡
立ちを防止することなどを図る。冷凍機油に対する添加
量は100wtppm以下にする。
【0047】本発明の請求項16に係る乾燥剤は、本発
明の請求項1に係る冷凍サイクル用組成物を用いる系内
に収容される乾燥剤であって、細孔径が0.35nm以
下で、ナトリウム・カリウム型アルミノケイ酸塩を含有
するA型の合成ゼオライトからなることを特徴としてい
る。
明の請求項1に係る冷凍サイクル用組成物を用いる系内
に収容される乾燥剤であって、細孔径が0.35nm以
下で、ナトリウム・カリウム型アルミノケイ酸塩を含有
するA型の合成ゼオライトからなることを特徴としてい
る。
【0048】この乾燥剤は、本発明の冷凍機油組成物を
用いる冷凍サイクルにおいて、乾燥器内に充填して用い
られる。
用いる冷凍サイクルにおいて、乾燥器内に充填して用い
られる。
【0049】本発明の冷凍サイクル用組成物の分子径
は、ほとんどが4.0オングストローム以上であるため
に、水を吸着する細孔径が3.5オングストローム以下
のA型の合成ゼオライトには吸着されにくい。ゆえにフ
ッ素化エーテルの分解は起こりにくい。したがって、冷
凍サイクル内に水分吸着性が高く、フッ素化エーテル冷
媒に適合した4.0オングストローム以下のナトリウム
・カリウム型アルミノケイ酸塩からなるA型の合成ゼオ
ライトを装着すると、内部の水分を十分吸着し、サイク
ルの性能低下を起こさない。また、摩耗強度が0.1w
t%以下であれば、ゼオライト粉の発生による冷凍サイ
クルおよび圧縮機への悪影響はない。
は、ほとんどが4.0オングストローム以上であるため
に、水を吸着する細孔径が3.5オングストローム以下
のA型の合成ゼオライトには吸着されにくい。ゆえにフ
ッ素化エーテルの分解は起こりにくい。したがって、冷
凍サイクル内に水分吸着性が高く、フッ素化エーテル冷
媒に適合した4.0オングストローム以下のナトリウム
・カリウム型アルミノケイ酸塩からなるA型の合成ゼオ
ライトを装着すると、内部の水分を十分吸着し、サイク
ルの性能低下を起こさない。また、摩耗強度が0.1w
t%以下であれば、ゼオライト粉の発生による冷凍サイ
クルおよび圧縮機への悪影響はない。
【0050】本発明の冷凍サイクル用組成物を用いる系
において、本発明に係る乾燥剤を用いることによって、
冷媒としてのフッ素化エーテルの利点を最大に生かすこ
とができる。
において、本発明に係る乾燥剤を用いることによって、
冷媒としてのフッ素化エーテルの利点を最大に生かすこ
とができる。
【0051】本発明の請求項17に係る乾燥剤におい
て、破壊強度が5.0kg以上で、摩耗強度が0.1w
t%以下であることを特徴としている。破壊強度は、よ
り好ましくは7.0kg以上、摩耗強度は0.01〜
0.05wt%である。
て、破壊強度が5.0kg以上で、摩耗強度が0.1w
t%以下であることを特徴としている。破壊強度は、よ
り好ましくは7.0kg以上、摩耗強度は0.01〜
0.05wt%である。
【0052】このような破壊強度および摩耗強度を有す
る乾燥剤を、本発明の冷凍サイクル用組成物を用いる系
において用いることによって、冷媒としてのフッ素化エ
ーテルの利点を最大に生かすことができる。
る乾燥剤を、本発明の冷凍サイクル用組成物を用いる系
において用いることによって、冷媒としてのフッ素化エ
ーテルの利点を最大に生かすことができる。
【0053】本発明の請求項18に係る乾燥剤におい
て、初期水分吸着容量が10%以上であることを特徴と
している。好ましくは、初期水分吸着容量は17〜19
wt%である。初期水分吸着容量が上記のとおりであれ
ば、内部に生じた水分を効果的に吸着して、冷凍サイク
ルの耐久性を高めることができる。
て、初期水分吸着容量が10%以上であることを特徴と
している。好ましくは、初期水分吸着容量は17〜19
wt%である。初期水分吸着容量が上記のとおりであれ
ば、内部に生じた水分を効果的に吸着して、冷凍サイク
ルの耐久性を高めることができる。
【0054】本発明の請求項19に係る冷媒圧縮機は、
回転子と固定子とからなる電動機と、前記電動機に鉄系
摺動部品を介して駆動連結される圧縮機械とからなる圧
縮機構と、請求項1記載の冷凍サイクル用組成物収容部
とを具備することを特徴としている。
回転子と固定子とからなる電動機と、前記電動機に鉄系
摺動部品を介して駆動連結される圧縮機械とからなる圧
縮機構と、請求項1記載の冷凍サイクル用組成物収容部
とを具備することを特徴としている。
【0055】本発明の冷媒圧縮機は、冷媒を圧縮、凝
縮、膨張、蒸発させる冷凍サイクルに用いられ、上述し
た本発明の冷凍サイクル用組成物が収容されている。上
述した通り、この冷凍サイクル用組成物は、フッ素化エ
ーテルと極性冷凍機油および無極性冷凍機油を含有する
混合冷凍機油とを含み、該混合冷凍機油の粘度は40℃
で2から100cSt、100℃で1から12cStで
あることを特徴としている。
縮、膨張、蒸発させる冷凍サイクルに用いられ、上述し
た本発明の冷凍サイクル用組成物が収容されている。上
述した通り、この冷凍サイクル用組成物は、フッ素化エ
ーテルと極性冷凍機油および無極性冷凍機油を含有する
混合冷凍機油とを含み、該混合冷凍機油の粘度は40℃
で2から100cSt、100℃で1から12cStで
あることを特徴としている。
【0056】フッ素化エーテル、特にHFE冷媒に対し
て、ポリエステル系合成油、ポリエーテル系合成油、ポ
リアルキレングリコール系合成油、フッ素化系油等の合
成油群の中から単独あるい組み合わせた混合油は相溶性
がある。また、分子内に極性を有する油に、分子が無極
性かつ反応性が低い鉱油や化学合成油のうち、少なくと
も1種以上を混合した冷凍機油は一定量の相溶性があ
る。これら冷凍機油を冷凍サイクルに用いた場合、冷媒
圧縮機の摺動部への油戻りが維持されて、摺動部材の信
頼性の低下が起こりにくくなる。但し、非相溶油給油機
構を有する冷媒圧縮機を使用した場合には、相溶性が低
い主にナフテン系油やパラフィン系油などの鉱油、ある
いはアルキルベンゼン系油などの合成油でも使用可能で
ある。冷凍機油に適した冷媒圧縮機を用いれば、数ある
候補油の中から、信頼性の高く、安価な油を選択するこ
とができる。
て、ポリエステル系合成油、ポリエーテル系合成油、ポ
リアルキレングリコール系合成油、フッ素化系油等の合
成油群の中から単独あるい組み合わせた混合油は相溶性
がある。また、分子内に極性を有する油に、分子が無極
性かつ反応性が低い鉱油や化学合成油のうち、少なくと
も1種以上を混合した冷凍機油は一定量の相溶性があ
る。これら冷凍機油を冷凍サイクルに用いた場合、冷媒
圧縮機の摺動部への油戻りが維持されて、摺動部材の信
頼性の低下が起こりにくくなる。但し、非相溶油給油機
構を有する冷媒圧縮機を使用した場合には、相溶性が低
い主にナフテン系油やパラフィン系油などの鉱油、ある
いはアルキルベンゼン系油などの合成油でも使用可能で
ある。冷凍機油に適した冷媒圧縮機を用いれば、数ある
候補油の中から、信頼性の高く、安価な油を選択するこ
とができる。
【0057】本発明の請求項20に係る冷媒圧縮機にお
いて、前記固定子の電線にはエナメル被覆材で被覆さ
れ、前記エナメル被覆材はポリエステルイミド、ポリア
ミドおよびポリアミドイミドからなる群より選択される
少なくとも1種を用いた絶縁被膜層を具備することを特
徴としている。
いて、前記固定子の電線にはエナメル被覆材で被覆さ
れ、前記エナメル被覆材はポリエステルイミド、ポリア
ミドおよびポリアミドイミドからなる群より選択される
少なくとも1種を用いた絶縁被膜層を具備することを特
徴としている。
【0058】本発明の請求項21に係る冷媒圧縮機にお
いて、前記電線のエナメル被覆材の表面に均一に凹凸を
形成したことを特徴としている。
いて、前記電線のエナメル被覆材の表面に均一に凹凸を
形成したことを特徴としている。
【0059】本発明の請求項22に係る冷媒圧縮機にお
いて、前記電線がさらに、フッ素系樹脂粉を含有する有
機物またはフッ素系樹脂で被覆されていることを特徴と
している。
いて、前記電線がさらに、フッ素系樹脂粉を含有する有
機物またはフッ素系樹脂で被覆されていることを特徴と
している。
【0060】上記冷媒圧縮機において、モータ電線がエ
ナメル被覆を有するもので、そのエナメル被覆線がポリ
エステルイミド、ポリアミドおよびポリアミドイミドの
うち、少なくとも1種を用いた絶縁被膜層からなる電
線、前記の材質1種以上からなるエナメル被覆の表面に
自己潤滑性を有するフッ素系樹脂粉を含有する有機物あ
るいはフッ素系樹脂またはワックスをコーティングした
電線、あるいは前記の材質1種以上からなるエナメル被
覆の表面に均一な凹凸をつけて、表面摩擦係数を低減さ
せた電線を使用する。または、モータ部を樹脂でモール
ドしたことを特徴とする。
ナメル被覆を有するもので、そのエナメル被覆線がポリ
エステルイミド、ポリアミドおよびポリアミドイミドの
うち、少なくとも1種を用いた絶縁被膜層からなる電
線、前記の材質1種以上からなるエナメル被覆の表面に
自己潤滑性を有するフッ素系樹脂粉を含有する有機物あ
るいはフッ素系樹脂またはワックスをコーティングした
電線、あるいは前記の材質1種以上からなるエナメル被
覆の表面に均一な凹凸をつけて、表面摩擦係数を低減さ
せた電線を使用する。または、モータ部を樹脂でモール
ドしたことを特徴とする。
【0061】フッ素化エーテル冷媒を用いた冷凍サイク
ルにおいて、安全性の面から、特に内部の電装部品の絶
縁性と耐熱性が重要になってきた。ポリエステルに比べ
て、ポリエステルイミド、ポリアミドおよびポリアミド
イミドは絶縁性と耐熱性に優れている。したがって、電
線被覆材にポリエステルイミド、ポリアミドおよびポリ
アミドイミドを用いることで冷媒圧縮機の電線の絶縁性
と耐熱性は向上し、信頼性が向上する。また、被覆材に
フッ素系樹脂粉を含有あるいはフッ素系樹脂をコーティ
ングしたり、被覆の表面に均一な凹凸をつけて、表面摩
擦係数を低減することによって、電線コイルの製造性が
向上した。また、電線表面の摩擦抵抗が減少したこと
で、電線と電線との摩擦力が低下して、表面の被覆材摩
耗も起こりにくくなった。
ルにおいて、安全性の面から、特に内部の電装部品の絶
縁性と耐熱性が重要になってきた。ポリエステルに比べ
て、ポリエステルイミド、ポリアミドおよびポリアミド
イミドは絶縁性と耐熱性に優れている。したがって、電
線被覆材にポリエステルイミド、ポリアミドおよびポリ
アミドイミドを用いることで冷媒圧縮機の電線の絶縁性
と耐熱性は向上し、信頼性が向上する。また、被覆材に
フッ素系樹脂粉を含有あるいはフッ素系樹脂をコーティ
ングしたり、被覆の表面に均一な凹凸をつけて、表面摩
擦係数を低減することによって、電線コイルの製造性が
向上した。また、電線表面の摩擦抵抗が減少したこと
で、電線と電線との摩擦力が低下して、表面の被覆材摩
耗も起こりにくくなった。
【0062】本発明の請求項23に係る冷媒圧縮機にお
いて、前記電線の表面には絶縁紙が配設されており、前
記絶縁紙はポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン
ナフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリブチ
レンテレフタレート、ポリサルホン、ポリエーテルエー
テルケトン、ポリアミドイミドおよびポリイミドからな
る群より選択される少なくとも1種の材質からなること
を特徴としている。
いて、前記電線の表面には絶縁紙が配設されており、前
記絶縁紙はポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン
ナフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリブチ
レンテレフタレート、ポリサルホン、ポリエーテルエー
テルケトン、ポリアミドイミドおよびポリイミドからな
る群より選択される少なくとも1種の材質からなること
を特徴としている。
【0063】すなわち、本発明によれば、電線の表面に
配設される絶縁紙がポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリチレンナフタレート(PEN)、ポリフェニ
レンサルファイド(PPS)、ポリブチレンテレフタレ
ート(PBT)、ポリサルホン(PSF)、ポリエーテ
ルエーテルケトン(PEEK)、ポリアミドイミド(P
AI)およびポリイミド(PI)のうち、少なくとも1
種の材質、あるいは前記の材質を2種以上を組み合わせ
た複合材からなることを特徴としている。
配設される絶縁紙がポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリチレンナフタレート(PEN)、ポリフェニ
レンサルファイド(PPS)、ポリブチレンテレフタレ
ート(PBT)、ポリサルホン(PSF)、ポリエーテ
ルエーテルケトン(PEEK)、ポリアミドイミド(P
AI)およびポリイミド(PI)のうち、少なくとも1
種の材質、あるいは前記の材質を2種以上を組み合わせ
た複合材からなることを特徴としている。
【0064】PETやPENなどは特に絶縁性、引っ張
り強度・伸び率、オリゴマの低抽出率の点から、冷凍サ
イクル材料の特性を有している。したがって、冷媒圧縮
機のステータから電線コアを保護し、両者を絶縁するも
のとして、現在では上記のプラスチックフィルムを使用
することができる。その材料の基本特性は、絶縁性が1
8kV以上、引っ張り強度が156N/mm2 以上・伸
び率50%以上保持、オリゴマの抽出率が0.3wt%
以下である。絶縁紙としては、CFC、HCFCおよび
HFC系冷媒に実績があるPETやPENが上記特性を
十分に満たすもので、冷媒圧縮機の長期信頼性を保証で
きる。
り強度・伸び率、オリゴマの低抽出率の点から、冷凍サ
イクル材料の特性を有している。したがって、冷媒圧縮
機のステータから電線コアを保護し、両者を絶縁するも
のとして、現在では上記のプラスチックフィルムを使用
することができる。その材料の基本特性は、絶縁性が1
8kV以上、引っ張り強度が156N/mm2 以上・伸
び率50%以上保持、オリゴマの抽出率が0.3wt%
以下である。絶縁紙としては、CFC、HCFCおよび
HFC系冷媒に実績があるPETやPENが上記特性を
十分に満たすもので、冷媒圧縮機の長期信頼性を保証で
きる。
【0065】本発明の請求項24に係る冷媒圧縮機にお
いて、前記電線には、前記電線を固定するためのしばり
糸が巻き付けられており、前記しばり糸はポリエチレン
テレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリフェ
ニレンサルファイド、ポリブチレンテレフタレート、ポ
リサルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミド
イミドおよびポリイミドからなる群より選択される少な
くとも1種の材質からなることを特徴としている。
いて、前記電線には、前記電線を固定するためのしばり
糸が巻き付けられており、前記しばり糸はポリエチレン
テレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリフェ
ニレンサルファイド、ポリブチレンテレフタレート、ポ
リサルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミド
イミドおよびポリイミドからなる群より選択される少な
くとも1種の材質からなることを特徴としている。
【0066】モータ電線を固定するしばり糸としては、
PETやPENは引っ張り強度・伸び率、オリゴマの低
抽出率の点から、冷凍サイクル材料の特性を有してい
る。ある形状に形成された電線コイルを維持するため
に、電線を縛るものとして、現在ではプラスチック製の
糸が使用されている。その材料の基本特性としては、オ
リゴマの抽出率が1.1wt%以下である。しばり糸と
しては、CFC、HCFCおよびHFC系冷媒に実績が
あるPETやPENが上記特性を十分に満たすもので、
冷媒圧縮機の長期信頼性を保証できる。
PETやPENは引っ張り強度・伸び率、オリゴマの低
抽出率の点から、冷凍サイクル材料の特性を有してい
る。ある形状に形成された電線コイルを維持するため
に、電線を縛るものとして、現在ではプラスチック製の
糸が使用されている。その材料の基本特性としては、オ
リゴマの抽出率が1.1wt%以下である。しばり糸と
しては、CFC、HCFCおよびHFC系冷媒に実績が
あるPETやPENが上記特性を十分に満たすもので、
冷媒圧縮機の長期信頼性を保証できる。
【0067】本発明の請求項25に係る冷媒圧縮機にお
いて、前記鉄系摺動部品(シャフト)の少なくとも一方
の表面をリン酸塩で被膜することを特徴としている。
いて、前記鉄系摺動部品(シャフト)の少なくとも一方
の表面をリン酸塩で被膜することを特徴としている。
【0068】本発明の請求項26に係る冷媒圧縮機にお
いて、前記鉄系摺動部品(シャフト)の少なくとも一方
の表面をイオン窒化処理することを特徴としている。
いて、前記鉄系摺動部品(シャフト)の少なくとも一方
の表面をイオン窒化処理することを特徴としている。
【0069】本発明の請求項27に係る冷媒圧縮機にお
いて、前記鉄系摺動部品の少なくとも一方の表面に鉄と
硫黄を主成分とする化合物層を1×10-3〜50μm、
好ましくは0.01〜10μmの厚さに形成することを
特徴としている。
いて、前記鉄系摺動部品の少なくとも一方の表面に鉄と
硫黄を主成分とする化合物層を1×10-3〜50μm、
好ましくは0.01〜10μmの厚さに形成することを
特徴としている。
【0070】本発明の請求項28に係る冷媒圧縮機にお
いて、前記鉄系摺動部品の表面にビッカース硬度400
以上、好ましくは550〜800、厚さ2μm以上、好
ましくは3〜5μmの表面硬化層を形成することを特徴
としている。
いて、前記鉄系摺動部品の表面にビッカース硬度400
以上、好ましくは550〜800、厚さ2μm以上、好
ましくは3〜5μmの表面硬化層を形成することを特徴
としている。
【0071】本発明の請求項29に係る冷媒圧縮機にお
いて、前記電線の接続端子カバーが、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニレ
ンサルファイド、ポリブチレンテレフタレートおよびポ
リサルホンからなる群より選択される少なくとも1種の
材質からなることを特徴としている。
いて、前記電線の接続端子カバーが、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニレ
ンサルファイド、ポリブチレンテレフタレートおよびポ
リサルホンからなる群より選択される少なくとも1種の
材質からなることを特徴としている。
【0072】本発明の請求項30に係る冷媒圧縮機にお
いて、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフ
タレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリブチレン
テレフタレートおよびポリサルホンからなる群より選択
される少なくとも1種の材質からなる消音機をさらに具
備することを特徴としている。
いて、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフ
タレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリブチレン
テレフタレートおよびポリサルホンからなる群より選択
される少なくとも1種の材質からなる消音機をさらに具
備することを特徴としている。
【0073】上記の有機材料は引っ張り強度・伸び率、
オリゴマの低抽出率の点から、冷凍サイクル材料の特性
を有している。消音器(マフラ)としては、CFC、H
CFCおよびHFC系冷媒に実績があるポリエチレンテ
レフタレー卜とポリエチレンナフタレートが上記特性を
十分に満たすもので、冷媒圧縮機の長期信頼性を保証で
きる。特に接続端子カバー(クラスタ)は絶縁性と耐熱
性など特性が重要であり、ポリブチレンテレフタレート
が最適な材料であり、冷媒圧縮機の長期信頼性を保証で
きる。
オリゴマの低抽出率の点から、冷凍サイクル材料の特性
を有している。消音器(マフラ)としては、CFC、H
CFCおよびHFC系冷媒に実績があるポリエチレンテ
レフタレー卜とポリエチレンナフタレートが上記特性を
十分に満たすもので、冷媒圧縮機の長期信頼性を保証で
きる。特に接続端子カバー(クラスタ)は絶縁性と耐熱
性など特性が重要であり、ポリブチレンテレフタレート
が最適な材料であり、冷媒圧縮機の長期信頼性を保証で
きる。
【0074】本発明の請求項31に係る冷媒圧縮機にお
いて、前記圧縮機構において摺動部品であるベーンにセ
ラミックス材料を使用することを特徴としている。
いて、前記圧縮機構において摺動部品であるベーンにセ
ラミックス材料を使用することを特徴としている。
【0075】上述したとおり、本発明の冷凍サイクル用
組成物を用いるにあたって、冷媒圧縮機における電線、
被覆材、絶縁紙、しばり糸、クラスタ、マフラ、ブレー
ドおよびシャフトの表面処理について規定してきたが、
規定した以外のものを用いると、オリゴマが析出して、
コンプレッサからコンデンサ、エバポレータに至る冷媒
配管やキャピラリチューブに付着・堆積して、冷凍サイ
クルにおいて詰まりが生じ、冷凍能力が低下したり、冷
凍サイクルの運転が不可能となる恐れがある。また、析
出したオリゴマがコンプレッサの圧縮機械やコンプレッ
サ摺動部の小さなクリアランスに侵入すると円滑に摺動
できなくなって、コンプレッサの始動不良となったり、
圧縮機械のシリンダ被膜を破って冷媒がリークして密閉
性が損なわれ、冷媒吐出圧力が低下することによって、
コンプレッサの信頼性が損なわれる恐れがある。
組成物を用いるにあたって、冷媒圧縮機における電線、
被覆材、絶縁紙、しばり糸、クラスタ、マフラ、ブレー
ドおよびシャフトの表面処理について規定してきたが、
規定した以外のものを用いると、オリゴマが析出して、
コンプレッサからコンデンサ、エバポレータに至る冷媒
配管やキャピラリチューブに付着・堆積して、冷凍サイ
クルにおいて詰まりが生じ、冷凍能力が低下したり、冷
凍サイクルの運転が不可能となる恐れがある。また、析
出したオリゴマがコンプレッサの圧縮機械やコンプレッ
サ摺動部の小さなクリアランスに侵入すると円滑に摺動
できなくなって、コンプレッサの始動不良となったり、
圧縮機械のシリンダ被膜を破って冷媒がリークして密閉
性が損なわれ、冷媒吐出圧力が低下することによって、
コンプレッサの信頼性が損なわれる恐れがある。
【0076】本発明に係る冷媒圧縮機によれば、冷媒と
してフッ素化エーテルを、冷凍機油として前記冷媒に相
溶性を有する冷凍機油を使用する冷媒圧縮機の圧縮機構
に相対する摺動部材の少なくとも一方の表面に、上記の
表面を施すことによって、冷媒圧縮機の圧縮機構の耐摩
耗性が長時間に安定して保たれ、耐久性に優れた冷媒圧
縮機が得られる。
してフッ素化エーテルを、冷凍機油として前記冷媒に相
溶性を有する冷凍機油を使用する冷媒圧縮機の圧縮機構
に相対する摺動部材の少なくとも一方の表面に、上記の
表面を施すことによって、冷媒圧縮機の圧縮機構の耐摩
耗性が長時間に安定して保たれ、耐久性に優れた冷媒圧
縮機が得られる。
【0077】なお、本発明の冷媒圧縮機の型は特に制限
されるものではなく、縦置型ロータリコンプレッサ、横
置型ロータリコンプレッサ、スクロール型コンプレッ
サ、往復型コンプレッサ等が例示され、また、これらは
密閉式、多段式または半密閉式のいずれであってもよ
い。
されるものではなく、縦置型ロータリコンプレッサ、横
置型ロータリコンプレッサ、スクロール型コンプレッ
サ、往復型コンプレッサ等が例示され、また、これらは
密閉式、多段式または半密閉式のいずれであってもよ
い。
【0078】また、本発明における冷凍サイクルには低
温用と高温用のいずれも含まれ、具体的には、冷蔵庫、
ショーケース等の冷凍機械、空気調和機等が例示され
る。
温用と高温用のいずれも含まれ、具体的には、冷蔵庫、
ショーケース等の冷凍機械、空気調和機等が例示され
る。
【0079】以上、説明してきたとおり、本発明による
フッ素化エーテル、特にHFEに適合した冷凍機油、冷
媒圧縮機の有機材および摺動材を組み合わせた組成物
は、冷凍サイクル機能を良好に維持することができる。
フッ素化エーテル、特にHFEに適合した冷凍機油、冷
媒圧縮機の有機材および摺動材を組み合わせた組成物
は、冷凍サイクル機能を良好に維持することができる。
【0080】
【発明の実施の形態】以下、本発明の冷凍サイクル用組
成物について具体的に組み合わせを示して詳細に説明す
る。
成物について具体的に組み合わせを示して詳細に説明す
る。
【0081】実施例1〜11と比較例1〜5に挙げた組
み合わせについて、相溶性、吸湿性、潤滑性、安定性お
よび絶縁性を調べた。ここで用いた冷凍機油は具体的に
は、POE(ポリオールエステル)油はVG32の4価
ポリオールエステル油、PVE(ポリビニルエーテル)
油は出光興産社製VG32のポリビニルエーテル油FV
B−32、HAB(ハードアルキルベンゼン)油は日本
石油社製HAB−32、鉱油は日本サン石油製ナフテン
系鉱油3GSであった。結果を表1に示す。
み合わせについて、相溶性、吸湿性、潤滑性、安定性お
よび絶縁性を調べた。ここで用いた冷凍機油は具体的に
は、POE(ポリオールエステル)油はVG32の4価
ポリオールエステル油、PVE(ポリビニルエーテル)
油は出光興産社製VG32のポリビニルエーテル油FV
B−32、HAB(ハードアルキルベンゼン)油は日本
石油社製HAB−32、鉱油は日本サン石油製ナフテン
系鉱油3GSであった。結果を表1に示す。
【0082】
【表1】 実施例1、2、5、7〜10と比較例1、3、5に挙げ
た組み合わせについて、175℃で1000時間エージ
ングした後の熱安定性を調べた。熱安定性は、試料1g
中に含まれる全酸性成分を中和するに要する水酸化カリ
ウムのmg数で表わされる全酸価をもって判断した。一
般に、全酸価上昇が起こらないほど熱安定性に優れる。
結果を表2に示す。
た組み合わせについて、175℃で1000時間エージ
ングした後の熱安定性を調べた。熱安定性は、試料1g
中に含まれる全酸性成分を中和するに要する水酸化カリ
ウムのmg数で表わされる全酸価をもって判断した。一
般に、全酸価上昇が起こらないほど熱安定性に優れる。
結果を表2に示す。
【0083】
【表2】 以下に、本発明の冷凍サイクル用組成物および乾燥剤を
用いた冷媒圧縮機について、図面を参照して詳細に説明
する。
用いた冷媒圧縮機について、図面を参照して詳細に説明
する。
【0084】図1に、本発明の一実施例を示す。図1は
密閉型回転式冷媒圧縮機である。密閉されたケーシング
1内にステータ2とロータ3とで構成されたモータ機構
4が設置されている。またモータ機構4の下部に圧縮機
構5を設け、シャフト8を介してモータ機構4により圧
縮機構5を駆動する。圧縮機構5によって、図示しない
アキュームレータを介して供給管6から導入された冷媒
であるHFE−143aを圧縮し、ケーシング1内に一
旦吐出させた後、ケーシング1の上部に設けられた吐出
管7から冷凍機側に冷媒を供給する。なお、圧縮機構5
を潤滑するために極性油としてVG22ポリオールエス
テルからなる冷凍機油20が収容されている。この冷凍
機油20にはまたトリフルオロプロピルメチルシリコー
ン油50ppmが添加されている。なお、図1におい
て、9は軸受け、10はシリンダ、11はサブベアリン
グ、12はクランク、13はローラ、14はブレード、
15はスプリングを表す。
密閉型回転式冷媒圧縮機である。密閉されたケーシング
1内にステータ2とロータ3とで構成されたモータ機構
4が設置されている。またモータ機構4の下部に圧縮機
構5を設け、シャフト8を介してモータ機構4により圧
縮機構5を駆動する。圧縮機構5によって、図示しない
アキュームレータを介して供給管6から導入された冷媒
であるHFE−143aを圧縮し、ケーシング1内に一
旦吐出させた後、ケーシング1の上部に設けられた吐出
管7から冷凍機側に冷媒を供給する。なお、圧縮機構5
を潤滑するために極性油としてVG22ポリオールエス
テルからなる冷凍機油20が収容されている。この冷凍
機油20にはまたトリフルオロプロピルメチルシリコー
ン油50ppmが添加されている。なお、図1におい
て、9は軸受け、10はシリンダ、11はサブベアリン
グ、12はクランク、13はローラ、14はブレード、
15はスプリングを表す。
【0085】圧縮機構5におけるシャフト8の表面には
リン酸塩皮膜処理を施したビッカース硬度が400以上
で、かつ厚さ2μm以上の表面硬化層を形成した。ま
た、圧縮機構5におけるブレード14はセラミックス製
である。
リン酸塩皮膜処理を施したビッカース硬度が400以上
で、かつ厚さ2μm以上の表面硬化層を形成した。ま
た、圧縮機構5におけるブレード14はセラミックス製
である。
【0086】図2に本発明の冷凍サイクル用組成物およ
び乾燥剤を用いた冷媒圧縮機の変形実施例を示す。図2
密閉型往復運動式冷媒圧縮機であり、密閉型回転式圧縮
機とともに冷凍装置に多用されている。図1と同様に、
密閉されたケーシング1内にステータ2とロータ3とで
構成されたモータ機構4が設置されている。モータ機構
4の上部に圧縮機構5を設けてある。圧縮機構5はピス
トン16と往復運動式用シリンダ17によって構成さ
れ、冷凍機油20によって潤滑されている。冷凍機油2
0は、極性油としてVG22ポリオールエステルと、無
極性油としてナフテン系鉱油スニソ3GS(日本サン石
油製)とを50:50で混合した混合油であり、これに
極圧添加剤であるトリクレジルホスフェート(TCP)
が1wt%添加されている。シャフト8の表面にはイオ
ン窒化処理を施したビッカース硬さが450以上で、か
つ厚さ3μm以上の表面硬化層を形成した。図中、マフ
ラはシリンダ17とクランク12の背部(吸入側)に位
置している。これは吐出側にあってもよい。
び乾燥剤を用いた冷媒圧縮機の変形実施例を示す。図2
密閉型往復運動式冷媒圧縮機であり、密閉型回転式圧縮
機とともに冷凍装置に多用されている。図1と同様に、
密閉されたケーシング1内にステータ2とロータ3とで
構成されたモータ機構4が設置されている。モータ機構
4の上部に圧縮機構5を設けてある。圧縮機構5はピス
トン16と往復運動式用シリンダ17によって構成さ
れ、冷凍機油20によって潤滑されている。冷凍機油2
0は、極性油としてVG22ポリオールエステルと、無
極性油としてナフテン系鉱油スニソ3GS(日本サン石
油製)とを50:50で混合した混合油であり、これに
極圧添加剤であるトリクレジルホスフェート(TCP)
が1wt%添加されている。シャフト8の表面にはイオ
ン窒化処理を施したビッカース硬さが450以上で、か
つ厚さ3μm以上の表面硬化層を形成した。図中、マフ
ラはシリンダ17とクランク12の背部(吸入側)に位
置している。これは吐出側にあってもよい。
【0087】このような密閉型冷凍サイクル内にハイド
ロフルオロエーテルの1種でHFE−125冷媒を封入
する。
ロフルオロエーテルの1種でHFE−125冷媒を封入
する。
【0088】図1および図2の冷媒圧縮機のステータ2
に用いられる電線、絶縁紙、しばり糸を図4に示す。こ
の電線にはポリエステルイミドを下層にポリアミドを上
層にしたダブルコートエナメル線を用いた。
に用いられる電線、絶縁紙、しばり糸を図4に示す。こ
の電線にはポリエステルイミドを下層にポリアミドを上
層にしたダブルコートエナメル線を用いた。
【0089】層間および対地間絶縁材として使用される
絶縁紙およびしばり糸の材料としてはポリエチレンテレ
フタレートを用いた。
絶縁紙およびしばり糸の材料としてはポリエチレンテレ
フタレートを用いた。
【0090】クラスタはポリブチレンテレフタレート
を、マフラはポリエチレンテレフタレートを成型して用
いた。
を、マフラはポリエチレンテレフタレートを成型して用
いた。
【0091】上記のような冷媒圧縮機で圧縮された冷媒
は冷凍サイクル内を循環する。冷蔵庫を例にとり、冷凍
サイクルを図3により説明する。
は冷凍サイクル内を循環する。冷蔵庫を例にとり、冷凍
サイクルを図3により説明する。
【0092】冷媒は圧縮機構である圧縮機23により圧
縮され、凝縮機構である受台パイプ24、放熱パイプ2
5、クリーンパイプ26を通り冷却され、膨張機構であ
るキャピラリチューブ21を通り膨張し、蒸発機構であ
る蒸発器22において蒸発し、冷蔵庫27内を冷却す
る。その後再び圧縮機23で圧縮される。この圧縮機2
3としては図1および図2に示すものが使われる。な
お、図3において、28は乾燥剤を入れる容器を示す。
乾燥剤として細孔径が4.0オングストローム以下で、
ナトリウム・カリウム型アルミノケイ酸塩からなるA型
の合成ゼオライトを用いた。
縮され、凝縮機構である受台パイプ24、放熱パイプ2
5、クリーンパイプ26を通り冷却され、膨張機構であ
るキャピラリチューブ21を通り膨張し、蒸発機構であ
る蒸発器22において蒸発し、冷蔵庫27内を冷却す
る。その後再び圧縮機23で圧縮される。この圧縮機2
3としては図1および図2に示すものが使われる。な
お、図3において、28は乾燥剤を入れる容器を示す。
乾燥剤として細孔径が4.0オングストローム以下で、
ナトリウム・カリウム型アルミノケイ酸塩からなるA型
の合成ゼオライトを用いた。
【0093】上述の冷凍サイクルを有する冷蔵庫は、冷
蔵庫内を−30℃程度に冷却することができた。また、
ポリエーテル系油単体に比べて、油の吸湿性が低下し、
酸捕捉剤の添加量を半分(0.25wt%)にしても、
油の安定性には問題なかった。
蔵庫内を−30℃程度に冷却することができた。また、
ポリエーテル系油単体に比べて、油の吸湿性が低下し、
酸捕捉剤の添加量を半分(0.25wt%)にしても、
油の安定性には問題なかった。
【0094】
【発明の効果】本発明によれば、オゾン破壊係数(OD
P)と地球温暖化係数(GWP)が共に低いフッ素化エ
ーテルからなる冷媒を用いることにより、環境に配慮し
た冷凍サイクル用組成物を提供することができる。
P)と地球温暖化係数(GWP)が共に低いフッ素化エ
ーテルからなる冷媒を用いることにより、環境に配慮し
た冷凍サイクル用組成物を提供することができる。
【0095】また、このフッ素化エーテルに適合した冷
凍サイクルや冷媒圧縮機からなる冷凍装置の摺動特性、
信頼性および安全性を向上させることのできる冷凍機
油、乾燥剤、冷媒圧縮機および冷凍装置を用いること
で、フッ素化エーテルの劣化が起こりにくくなり、冷凍
サイクルの信頼性が向上する。さらに、油戻り問題の懸
念も解消される。また、本発明の冷凍サイクル用組成物
において、冷凍機油の特性を向上させることができる添
加剤を用いることで、冷媒圧縮機の摺動性も向上する。
凍サイクルや冷媒圧縮機からなる冷凍装置の摺動特性、
信頼性および安全性を向上させることのできる冷凍機
油、乾燥剤、冷媒圧縮機および冷凍装置を用いること
で、フッ素化エーテルの劣化が起こりにくくなり、冷凍
サイクルの信頼性が向上する。さらに、油戻り問題の懸
念も解消される。また、本発明の冷凍サイクル用組成物
において、冷凍機油の特性を向上させることができる添
加剤を用いることで、冷媒圧縮機の摺動性も向上する。
【0096】以上の結果、本発明の冷凍サイクル組成物
はフッ素化エーテル単独あるいはその混合物からなる冷
媒を用いる冷凍装置の信頼性および耐久性の大幅な向上
を図ることができる。
はフッ素化エーテル単独あるいはその混合物からなる冷
媒を用いる冷凍装置の信頼性および耐久性の大幅な向上
を図ることができる。
【図1】 密閉型回転式冷媒圧縮機の断面図。
【図2】 密閉型往復運動式冷媒圧縮機の断面図。
【図3】 冷蔵庫用の冷凍サイクルを示す図。
【図4】 冷媒圧縮機に用いられるステータの斜視図。
1…ケーシング 2…ステータ 3…ロータ 4…モータ機構 5…圧縮機構 6…供給管 7…吐出管 8…シャフト 9…軸受 10…シリンダ 11…サブベアリング 12…クランク 13…ローラ 14…ブレード 15…スプリング 16…ピストン 17…往復運動式用シリンダ 20…冷凍機油 21…キャピラリチューブ 22…蒸発器 23…コンプレッサ 24…受台パイプ 25…放熱パイプ 26…クリーンパイプ 27…冷蔵庫 28…乾燥剤容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C10M 105/38 C10M 105/38 F04B 39/00 F04B 39/00 A // C10N 20:02 30:00 40:30
Claims (31)
- 【請求項1】 フッ素化エーテルを含有する冷媒と冷凍
機油とを含むことを特徴とする冷凍サイクル用組成物。 - 【請求項2】 前記冷凍機油の粘度は40℃で2〜10
0cSt、100℃で1〜12cStであることを特徴
とする請求項1記載の冷凍サイクル用組成物。 - 【請求項3】 前記冷凍機油は、極性冷凍機油および無
極性冷凍機油の内少なくとも1種を含有する混合冷凍機
油であることを特徴とする請求項1記載の冷凍サイクル
用組成物。 - 【請求項4】 前記極性冷凍機油は、前記フッ素化エー
テルと相溶性を有することを特徴とする請求項3記載の
冷凍サイクル用組成物。 - 【請求項5】 前記極性冷凍機油は、エステル系油、エ
ーテル系油、フッ素系油およびアルキレングリコール系
油からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを
特徴とする請求項4記載の冷凍サイクル用組成物。 - 【請求項6】 前記無極性冷凍機油は、前記フッ素化エ
ーテルと部分的に相溶性を有することを特徴とする請求
項3記載の冷凍サイクル用組成物。 - 【請求項7】 前記無極性冷凍機油は、ナフテン系鉱
油、パラフィン系鉱油およびアルキルベンゼン系油から
なる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴と
する請求項6記載の冷凍サイクル用組成物。 - 【請求項8】 前記混合冷凍機油中の前記無極性冷凍機
油の配合量は10〜50wt%であることを特徴とする
請求項3記載の冷凍サイクル用組成物。 - 【請求項9】 前記冷凍機油はさらに、極圧添加剤、酸
捕捉剤、酸化防止剤、金属不活性剤、油性向上剤および
消泡剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の添加剤
を含有することを特徴とする請求項1記載の冷凍サイク
ル用組成物。 - 【請求項10】 前記極圧添加剤は、硫黄系、塩素系、
ヨウ素系、りん系または有機金属系化合物であることを
特徴とする請求項9記載の冷凍サイクル用組成物。 - 【請求項11】 前記酸捕捉剤は、エポキシ系化合物で
あることを特徴とする請求項9記載の冷凍サイクル用組
成物。 - 【請求項12】 前記酸化防止剤は、フェノール類系化
合物、アミン類系化合物またはチオリん酸亜鉛であるこ
とを特徴とする請求項9記載の冷凍サイクル用組成物。 - 【請求項13】 前記金属不活性剤は、窒素化合物、硫
黄および窒素含有化合物またはりん酸塩であることを特
徴とする請求項9記載の冷凍サイクル用組成物。 - 【請求項14】 前記油性向上剤は、末端に極性基を有
する炭化水素長鎖骨格を有する有機物であることを特徴
とする請求項9記載の冷凍サイクル用組成物。 - 【請求項15】 前記消泡剤は、シリコーン油、金属石
けん、エステル類、シリケート化合物であることを特徴
とする請求項9記載の冷凍サイクル用組成物。 - 【請求項16】 請求項1記載の冷凍サイクル用組成物
を用いる系において収容される乾燥剤であって、細孔径
が3.5オングストローム以下で、ナトリウム・カリウ
ム型アルミノケイ酸塩を含有するA型の合成ゼオライト
からなることを特徴とする乾燥剤。 - 【請求項17】 前記乾燥剤の破壊強度は5.0kg以
上で、摩耗強度が0.1wt%以下であることを特徴と
する請求項16記載の乾燥剤。 - 【請求項18】 前記乾燥剤の初期水分吸着容量は10
%以上であることを特徴とする請求項16記載の乾燥
剤。 - 【請求項19】 回転子と固定子からなる電動機と、前
記電動機に鉄系摺動部品を介して駆動連結される圧縮機
械とからなる圧縮機構と、請求項1記載の冷凍サイクル
用組成物収容部とを具備することを特徴とする冷媒圧縮
機。 - 【請求項20】 前記固定子の電線にはエナメル被覆材
が被覆され、前記エナメル被覆材はポリエステルイミ
ド、ポリアミドおよびポリアミドイミドからなる群より
選択される少なくとも1種を用いた絶縁被膜層を具備す
ることを特徴とする請求項19記載の冷媒圧縮機。 - 【請求項21】 前記電線のエナメル被覆材の表面に均
一に凹凸を形成したことを特徴とする請求項20記載の
冷媒圧縮機。 - 【請求項22】 前記電線がさらに、フッ素系樹脂粉を
含有する有機物またはフッ素系樹脂で被覆されているこ
とを特徴とする請求項20記載の冷媒圧縮機。 - 【請求項23】 前記電線の表面には絶縁紙が配設され
ており、前記絶縁紙はポリエチレンテレフタレート、ポ
リエチレンナフタレート、ポリフェニレンサルファイ
ド、ポリブチレンテレフタレート、ポリサルホン、ポリ
エーテルエーテルケトン、ポリアミドイミドおよびポリ
イミドからなる群より選択される少なくとも1種の材質
からなることを特徴とする請求項19記載の冷媒圧縮
機。 - 【請求項24】 前記電線には、前記電線を固定するた
めのしばり糸が巻き付けられており、前記しばり糸はポ
リエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレー
ト、ポリフェニレンサルファイド、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリサルホン、ポリエーテルエーテルケト
ン、ポリアミドイミドおよびポリイミドからなる群より
選択される少なくとも1種の材質からなることを特徴と
する請求項20記載の冷媒圧縮機。 - 【請求項25】 前記鉄系摺動部品の少なくとも一方の
表面をリン酸塩で被膜することを特徴とする請求項19
記載の冷媒圧縮機。 - 【請求項26】 前記鉄系摺動部品の少なくとも一方の
表面にイオン窒化処理を施すことを特徴とする請求項1
9記載の冷媒圧縮機。 - 【請求項27】 前記鉄系摺動部品の少なくとも一方の
表面に鉄と硫黄を主成分とする化合物層を1×10-3〜
50μmの厚さに形成することを特徴とする請求項19
記載の冷媒圧縮機。 - 【請求項28】 前記鉄系摺動部品の少なくとも一方の
表面にビッカース硬度400以上、厚さ2μm以上の表
面硬化層を形成することを特徴とする請求項19記載の
冷媒圧縮機。 - 【請求項29】 前記電線の接続端子カバーが、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポ
リフェニレンサルファイド、ポリブチレンテレフタレー
トおよびポリサルホンからなる群より選択される少なく
とも1種の材質からなることを特徴とする請求項19記
載の冷媒圧縮機。 - 【請求項30】 ポリエチレンテレフタレート、ポリエ
チレンナフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポ
リブチレンテレフタレートおよびポリサルホンからなる
群より選択される少なくとも1種の材質からなる消音器
をさらに具備することを特徴とする請求項19記載の冷
媒圧縮機。 - 【請求項31】 前記圧縮機構における摺動部品である
ブレードにセラミックス材料を使用することを特徴とす
る請求項19記載の冷媒圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10104854A JPH11293273A (ja) | 1998-04-15 | 1998-04-15 | 冷凍サイクル用組成物、乾燥剤および冷媒圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10104854A JPH11293273A (ja) | 1998-04-15 | 1998-04-15 | 冷凍サイクル用組成物、乾燥剤および冷媒圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11293273A true JPH11293273A (ja) | 1999-10-26 |
Family
ID=14391873
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10104854A Withdrawn JPH11293273A (ja) | 1998-04-15 | 1998-04-15 | 冷凍サイクル用組成物、乾燥剤および冷媒圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11293273A (ja) |
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2002079081A (ja) * | 2000-09-06 | 2002-03-19 | Sumitomo Osaka Cement Co Ltd | 多孔質粉体、その製造方法及びその用途 |
JP2008138135A (ja) * | 2006-12-05 | 2008-06-19 | Nippon San Sekiyu Kk | 冷凍機油組成物 |
WO2008130039A1 (ja) * | 2007-04-18 | 2008-10-30 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | 冷凍機用潤滑油組成物及びこれを用いた圧縮機 |
WO2008130026A1 (ja) * | 2007-04-18 | 2008-10-30 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | 冷凍機用潤滑油組成物 |
WO2008153106A1 (ja) * | 2007-06-12 | 2008-12-18 | Idemitsu Kosan Co., Ltd. | 冷凍機用潤滑油組成物及びこれを用いた圧縮機 |
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US10456730B2 (en) | 2014-06-09 | 2019-10-29 | Mexichem Fluor S.A. De C.V. | Process for purifying (hydro) fluoropropenes contaminated with halogenated ethane |
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