JPH11293180A - 耐候性及び耐汚染性に優れたプレコート塗装鋼板用塗料とプレコート塗装鋼板及びその製造方法とその用途 - Google Patents
耐候性及び耐汚染性に優れたプレコート塗装鋼板用塗料とプレコート塗装鋼板及びその製造方法とその用途Info
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- JPH11293180A JPH11293180A JP9365498A JP9365498A JPH11293180A JP H11293180 A JPH11293180 A JP H11293180A JP 9365498 A JP9365498 A JP 9365498A JP 9365498 A JP9365498 A JP 9365498A JP H11293180 A JPH11293180 A JP H11293180A
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Abstract
性及び耐汚染性を付加したプレコ−ト塗装鋼板用塗料、
プレコ−ト塗装鋼板、及び屋根壁用パネル、など、及び
プレコ−ト塗装鋼板の製造方法を得る。 【解決手段】 重合性紫外線安定性単量体、シクロアル
キル基含有重合性単量体、水酸基含有重合性単量体を必
須的に含む重合性単量体成分を共重合して得られる共重
合アクリルポリオ−ル樹脂及びポリテトラフルオロエチ
レン樹脂を含むフッ素樹脂粉末を塗料中に必須に含ませ
る。前述の塗料を鋼板の少なくとも片面に、1〜25μ
m塗布した後、150℃以上320℃未満の板温度で焼
き付けることにより、耐候性及び耐汚染性に優れたプレ
コ−ト塗装鋼板を製造することが出来る。
Description
等に用いられる耐候性及び耐汚染性に優れたプレコ−ト
塗装鋼板用塗料及びプレコート塗装鋼板とその用途に関
する。
般的である。この塗装の目的は素地の鋼板を保護すると
同時に耐久性を増加し、これを美化するものである。塗
装した鋼板は、建築物、船舶、橋梁等の大きなものから
各種機械、自動車、家具、電気製品の小物や生活用品に
まで使用されるが、一般にこれらの鋼板の塗装はポスト
コートと呼ばれるように加工・組立後に行われている。
しかしながら、建材・家電分野では予め塗装された、い
わゆるプレコ−ト塗装鋼板を加工・組立する方式に移行
しつつある。このプレコ−ト塗装鋼板には、加工する際
に塗膜が剥離しないように加工性のある高分子化した樹
脂が被覆層に使用されている。中でもポリアクリル樹脂
を被覆層に使用した場合、美麗な外観を得ることが可能
である。
樹脂塗料を用いたプレコ−ト塗装鋼板を屋外等で使用す
る場合、雨風や埃による汚染に起因する外観不良を問題
視する場合がある。さらには、ポリアクリル樹脂の場合
は十分な耐候性を得ることができない。なお耐候性と
は、屋外にてプレコ−ト塗装鋼板を使用する際に、太陽
光線の照射や風雨による樹脂の劣化や変質に基づく外観
の変化に対する耐久性能のことを指す。
被覆層に用いた場合、被覆層は十分な耐候性を持つがコ
ストが大変に高い。特に最も化学的に安定であるPTF
E(ポリテトラフルオロエチレン樹脂)を被覆層に使用
する場合、融点が約330℃と非常に高く、且つ樹脂自
身に展性が低くフィルム等への成形が困難である点など
から、この様な被覆層への適用は極めてコスト高になる
傾向にある。
する場合、バインダ−として展性に富む樹脂を選定し、
その樹脂中に粉体のPTFEを混合・溶解することによ
り被覆層に利用することが必要である。その際のバイン
ダ−としては、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アク
リル樹脂、ウレタン樹脂など、PTFEに対してある程
度の相溶性を有する樹脂であればいずれも使用可能であ
る。
PTFE以外の被覆構成部分の欠落による被覆層の汚損
が生じ、PTFEの持つ化学的安定性を発揮することが
できない。本発明は、前述の課題を解決するために、耐
候性に優れた共重合アクリルポリオ−ル樹脂をバインダ
−とし、且つPTFEを必須に含むフッ素樹脂粉末を混
合してなるプレコ−ト塗装鋼板用塗料、及び被覆層に用
いたプレコ−ト塗装鋼板と、そのプレコ−ト塗装鋼板を
使用した用途を提供することを目的とする。
発明のプレコ−ト塗装鋼板用塗料及びプレコ−ト塗装鋼
板は、重合性紫外線安定性単量体、シクロアルキル基含
有重合性単量体、水酸基含有重合性単量体を必須に含む
重合性単量体成分を共重合して得られる共重合アクリル
ポリオール樹脂と、PTFEを必須に含むフッ素樹脂含
有粉末を塗料組成及び被覆層に有することを特徴とす
る。
屋外広告用、照明反射用、トンネル内装用、自動車外装
用、間仕切り、エレベ−タ−内装用等のパネルに使用す
ることにより、耐候性及び耐汚染性に優れた薄板鋼板製
品を得ることができる。
板用塗料についてさらに詳細に説明する。本発明のプレ
コ−ト塗装鋼板用塗料は、耐候性を向上させる重合体成
分を含む共重合アクリルポリオ−ル樹脂とフッ素樹脂含
有粉末から構成される。共重合アクリルポリオ−ル樹脂
には、紫外線安定化能力を有するヒンダードアミン等の
官能基を含む重合性紫外線安定性単量体と、樹脂の耐候
性を低下させずに塗膜の肉持ち性を持続させるシクロア
ルキル基含有重合性単量体、基材密着性の向上、及び架
橋剤存在下での架橋点となりうる水酸基含有重合性単量
体を含ませることを必須とする。
優れた耐候性を与える上で必須な化合物であり、特に立
体障害を受けたピペリジニル基と重合性不飽和基を分子
内に少なくとも一個有するものが賞用されるが、中でも
式(1)で示される物質が最も代表的に使用される。
R2 ,R3 はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1
〜2のアルキル基、Xはイミノ基または酸素原子、Yは
水素原子または炭素数1〜18のアルキル基または−C
O−CR2 =CHR3 を示す。具体的な化合物名を挙げ
て例示的に説明するならば、例えば4−(メタ)アクリ
ロイルオキシ−2,2,6,6 −テトラメチルピペリジン、4
−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6 −テトラメチ
ルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2,
2,6,6 −ペンタメチルピペリジン、4−(メタ)アクリ
ロイルアミノ−1,2,2,6,6 −ペンタメチルピペリジン、
4−シアノ−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,
6 −テトラメチルピペリジン、1−(メタ)アクリロイ
ル−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6 −テト
ラメチルピペリジン、4−クロトノイルオキシ−2,2,6,
6 −テトラメチルピペリジン、1−クロトノイルオキシ
−2,2,6,6 −テトラメチルピペリジンなどを挙げること
ができ、これらは1種または2種以上を用いることがで
きる。
は、樹脂の耐候性を低下させずに塗膜の肉持ち性を持続
させる上で必須の化合物であり、式(2)で示される物
質が最も代表的に使用される。
は炭素数1〜2のアルキル基、Zは置換基を有してもよ
いシクロアルキル基を示す。具体的な化合物名を挙げて
例示的に説明するならば、シクロヘキシル(メタ)アク
リレ−ト、メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレ−
ト、第三級ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレ−ト
などを挙げることができ、これらの1種または2種以上
を使用することができる。
えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレ−ト、カプロラクトン変
性ヒドロキシ(メタ)アクリレ−トなどを挙げることが
でき、これらの1種または2種以上を使用することがで
きる。さらに、その他の重合性単量体として、例えば、
メチル(メタ)アクリレ−ト、エチル(メタ)アクリレ
−ト、プロピル(メタ)アクリレ−ト、イソプロピル
(メタ)アクリレ−ト、t−ブチル(メタ)アクリレ−
ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレ−トなどの
(メタ)アクリル酸アルキルエステル、グリシジル(メ
タ)アクリレ−トなどのエポキシ基含有不飽和単量体、
(メタ)アクリルイミド、N,N’−ジメチルアミノエ
チル(メタ)アクリレ−ト、ビニルピリジン、ビニルイ
ミダゾ−ルなどの窒素含有不飽和単量体、スチレン、α
−メチルスチレン、ビニルトルエンなどの芳香族不飽和
単量体、酢酸ビニルなどのビニルエステル、ビニルエ−
テル、(メタ)アクリロニトリルなどの不飽和シアン化
合物などを挙げることができ、必要に応じてこれらの中
から1種または2種以上を使用することができる。
は、特に規定するものではないが、各単量体成分の含有
比率は、紫外線安定性重合性単量体0.1〜10.0重
量%、シクロアルキル基含有重合性単量体5.0〜9
7.9重量%、水酸基含有重合性単量体2.0〜35.
0重量%、その他の重合性単量体0〜92.9重量%の
範囲内において、共重合アクリルポリオ−ル樹脂100
重量%を構成することが好ましい。
Eを必須に含む常温で固体の微粒粉末を使用する。なお
フッ素樹脂含有粉末中のPTFEの組成比は特に規定は
しないが、15重量%以上含むことが好適である。PT
FEが15重量%以下の場合、被覆層に十分な耐汚染性
を付与することができない場合がある。フッ素樹脂含有
粉末はPTFEなどのフッ素樹脂100%で構成しても
よい。
レフィンワックスやポリスチレンワックス等のワックス
成分、塩基性官能基を有するアクリル樹脂やエポキシ樹
脂などの顔料分散助剤、タルクや表面処理を施したチタ
ン白顔料やシリカなどの骨材成分、金属修飾したマイカ
粉やアルミ、鉄、亜鉛などから構成されるメタリック粉
等の意匠性添加剤等を必要に応じて適宜使用できる。そ
の組み合わせ及び組成比は必要に応じて選択すればよ
い。
指定しないが、塗料の取り扱いの問題から数平均粒径で
0.02〜150μmであることが望ましい。平均粒径
が150μmより大きい場合は、バインダ−との混合が
極めて困難になる。また平均粒径が0.02μmよりも
小さい場合、塗料保管時の遊離や分離が顕著となり、実
用に耐え得ない。なお、フッ素樹脂含有粉末が真球状で
ある必要はなく、鱗片状や針状、異形状であっても差し
支えはない。この場合は体積換算による平均粒径が前記
の範囲にあることが望ましい。
脂含有粉末の組成比については特に規定はしないが、塗
装時の容易性からフッ素樹脂含有粉末の添加量をフッ素
樹脂含有粉末を除く乾燥塗膜全体100重量部に対する
外割比で0.02〜70.0重量部とすることが望まし
い。添加量が0.02重量部よりも小さな場合は、被覆
層に十分な耐汚染性を付与することができない。また、
70.0重量部よりも多い場合は、得られる塗料のチク
ソ性が大きくなり、塗装作業性が大きく低下することと
なる。
とフッ素樹脂含有粉末の混合方法は特に規定はしない。
塗料配合時に用いられる一般的な手法により、分散、相
溶もしくは混濁状態まで混合すればよい。また、塗料中
には必要に応じて架橋剤を添加することができる。架橋
剤としてはアミノプラスト樹脂やポリイソシアネ−ト化
合物を単独もしくは複合して配合できる。
チルエ−テル化メラミン樹脂、ブチルエ−テル化メラミ
ン樹脂、ブチルエ−テル化ベンゾグアナミン樹脂、ブチ
ルエ−テル化シクロヘキシルベンゾグアナミン樹脂など
を挙げることができる。アミノプラスト樹脂の前記共重
合アクリルポリオ−ル樹脂との配合比は、共重合アクリ
ルポリオ−ル樹脂100重量部に対し10〜100重量
部とすることが良い。
分子内に2個以上のイソシアネ−ト基を含んでいればよ
く、例えば、トリメチレンジイソシアネ−ト、1,6 −ヘ
キサメチレンジイソシアネ−ト、トリレンジイソシアネ
−ト、ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、イソホロン
ジイソシアネ−ト、およびこれらジイソシアネ−トの誘
導体であるトリメチロ−ルプロパンアダクト体、ビュ−
レット体、イソシアヌレ−ト体等のアダクトポリイソシ
アネ−ト化合物を挙げることができ、さらに、イソシア
ネ−ト化合物のイソシアネ−ト基をε−カプロラクタ
ム、フェノ−ル、クレゾ−ル、オキシム、アルコ−ル等
の化合物でブロックしたブロックポリイソシアネ−ト化
合物等を挙げることができる。ポリイソシアネ−ト化合
物と前記アクリルポリオ−ル樹脂との配合比は、共重合
アクリルポリオ−ル樹脂のOH基1モルに対して、イソ
シアネ−ト基が0.3〜2.0モルとすることが好適で
ある。
じてドデシルベンゼンスルホン酸などの硬化触媒を添加
してもよい。その配合量は期待する焼成条件や塗膜性能
バランスに応じて適宜判断すればよい。さらには、チタ
ン白顔料やチタンイエロ−、カ−ボンブラックなどの色
顔料、シリカなどの体質顔料、両性界面活性剤やレベリ
ング効果剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤など、一般に塗料
中に使用される添加剤であれば、適宜それらを必要量混
合させて用いてよい。
に吸収能を有する添加剤の使用は効果的である。一例と
して、ベンゾトリアゾ−ル系もしくは蓚酸アニリド系の
紫外線吸収剤を塗料中に用いることにより、波長200
〜220nm領域に強線のある、殺菌灯などを光源とし
て用いた促進耐候性試験における耐候性能を向上させる
ことができる。
を設けない。一般にプレコ−ト塗装鋼板用塗料に使用さ
れる希釈溶剤であれば、いずれの使用も差し支えない。
次いで、本発明のプレコ−ト塗装鋼板について詳細に説
明する。なお、プレコ−ト塗装鋼板は、鋼板と被覆層か
ら構成される。基材となる鋼板としては、冷延鋼板、熱
延鋼板、亜鉛めっき鋼板、合金化亜鉛めっき鋼板、亜鉛
−鉄合金めっき鋼板、亜鉛−アルミ合金めっき鋼板、ア
ルミめっき鋼板、クロムめっき鋼板、ニッケルめっき鋼
板、亜鉛−ニッケル合金めっき鋼板、錫めっき鋼板、及
びステンレス鋼板、アルミめっきステンレス鋼板、鉛め
っきステンレス鋼板、亜鉛めっきステンレス鋼板等が挙
げられる。
とができる。前処理の一例としては、水洗、湯洗、酸
洗、アルカリ脱脂、研削、研磨、クロメート処理、リン
酸亜鉛処理、複合酸化皮膜処理等があり、これらを単独
もしくは組み合わせて塗装前処理を行うとよい。各前処
理の条件は適宜選択すればよい。次に、上記鋼板の少な
くとも片面に施す被覆層としては、前述の共重合アクリ
ルポリオ−ル樹脂とフッ素樹脂粉末を必須に含む混合体
から構成される。
の重合性紫外線安定性単量体、シクロアルキル基含有重
合性単量体、水酸基含有重合性単量体を含ませることを
必須とする。各重合性単量体の内容及び配合比は、前述
の記載と同等である。またフッ素樹脂含有粉末として
は、前述のPTFEを15重量%以上含んだ常温で固形
の微粒粉末を使用する。PTFE以外の構成物やその組
成比、及びフッ素樹脂含有粉末の粒径や形状については
前述の記載と同等である。
脂含有粉末の組成比については特に規定はしないが、塗
装時の容易性からフッ素樹脂含有粉末の添加量をアクリ
ルポリオ−ル樹脂100重量部に対し0.02〜70.
0重量部とすることが望ましい。添加量が0.02重量
部よりも小さな場合は、被覆層に十分な耐汚染性を付与
することができない。また、70.0重量部よりも多い
場合は、得られる塗料のチクソ性が大きくなり、塗装作
業性が大きく低下することとなる。
用することができる。架橋剤としてはアミノプラスト樹
脂やポリイソシアネ−ト化合物を単独もしくは複合して
使用できる。なお各架橋剤の種類、組成及び配合方法、
及び硬化触媒の有無については前述の記載と同等であ
る。さらには、チタン白顔料やチタンイエロ−、カ−ボ
ンブラックなどの色顔料、シリカなどの体質顔料、両性
界面活性剤やレベリング効果剤、抗酸化剤、紫外線吸収
剤など、一般のプレコ−ト塗装鋼板に使用される添加剤
であれば、適宜それらを必要量混合させて用いてよい。
に吸収能を有する添加剤の使用は効果的である。一例と
して、ベンゾトリアゾ−ル系もしくは蓚酸アニリド系の
紫外線吸収剤を塗料中に用いることにより、波長200
〜220nm領域に強線のある、殺菌灯などを光源とし
て用いた促進耐候性試験における耐候性能を向上させる
ことができる。
び塗装作業性の観点から、乾燥膜厚を1〜25μmとす
ることが望ましい。1μmより薄い場合は抜け等の塗装
時の外観異常が発生しやすく、膜厚が25μmよりも厚
い場合は基材に対する加工密着性が劣り、加工部塗膜の
剥離を起こすおそれがある。なお、鋼板と被覆層との間
には、必要に応じて有機被覆層を単層または複数層形成
させても差し支えない。設けた有機被覆層について、一
般にプレコ−ト塗装鋼板に用いられる添加成分の使用に
ついてはその制限を設けない。その一例としては、色顔
料や体質顔料、防錆顔料や染料、レベリング成分やメタ
リック、マイカ、骨材などの意匠性成分などが挙げられ
る。
規定はしないが、製造工程上の乾燥限界及び被覆層の加
工性より、25μm以下とすることが望ましい。25μ
mより大きい膜厚の場合、加工する際に塗膜が剥離脱落
するおそれがある。次いで、本発明のプレコ−ト塗装鋼
板の製造方法について詳細に説明する。まず、本発明に
おける被覆層としては、前述の共重合アクリルポリオ−
ル樹脂とフッ素樹脂粉末を必須に含む塗料から構成され
る。
の重合性紫外線安定性単量体、シクロアルキル基含有重
合性単量体、水酸基含有重合性単量体を含ませることを
必須とする。各重合性単量体の内容及び配合比は、前述
の記載と同等である。またフッ素樹脂含有粉末は、前述
のPTFEを15重量%以上含んだ常温で固形の微粒粉
末を使用する。PTFE以外の構成物やその組成比、及
びフッ素樹脂含有粉末の粒径や形状については前述の記
載と同等である。
脂含有粉末の組成比については特に規定はしないが、塗
装の容易性からフッ素樹脂含有粉末の添加量をアクリル
ポリオ−ル樹脂100重量部に対し0.02〜70.0
重量部とすることが望ましい。添加量が0.02重量部
よりも小さな場合は、被覆層に十分な耐汚染性を付与す
ることができない。また70.0重量部よりも多い場合
は塗料のチクソ性が大きくなり、塗装作業性が大きく低
下することとなる。
用することができる。架橋剤としてはアミノプラスト樹
脂やポリイソシアネ−ト化合物を単独もしくは複合して
使用できる。なお各架橋剤の種類、組成及び配合方法、
及び硬化触媒の有無については前述の記載と同等であ
る。さらには、チタン白顔料やチタンイエロ−、カ−ボ
ンブラックなどの色顔料、シリカなどの体質顔料、両性
界面活性剤やレベリング効果剤、抗酸化剤、紫外線吸収
剤など、一般のプレコ−ト塗装鋼板に使用される添加剤
であれば、適宜それらを必要量混合させて用いてよい。
に吸収能を有する添加剤の使用は効果的である。一例と
して、ベンゾトリアゾ−ル系もしくは蓚酸アニリド系の
紫外線吸収剤を塗料中に用いることにより、波長200
〜220nm領域に強線のある、殺菌灯などを光源とし
て用いた促進耐候性試験における耐候性能を向上させる
ことができる。
で1〜25μmとなるように塗布する。塗装膜厚が1μ
m未満では色抜け等の外観不良や耐候性の不足を起こ
す。一方、25μmを越えると加工性が不足する。塗布
した後は、150℃以上320℃未満で焼き付け、硬化
乾燥させる。焼き付け温度は150℃未満では塗料中に
使用した溶剤が十分に揮発せず、塗膜として硬化不足と
なり、320℃以上では樹脂成分の熱劣化が起こり加工
性の低下などから製品として適さない。
−、カーテンフローコーター、ローラーカーテンコータ
ー、静電塗装機、ハケ、ブレードコーター、ダイコータ
ー等で必要な膜厚になるように塗装し、その後の硬化乾
燥方法は、常温放置であるいは熱風炉、誘導加熱炉、近
赤外線炉、遠赤外線炉、エネルギー線硬化炉等で硬化乾
燥すると良い。
板、亜鉛めっき鋼板、合金化亜鉛めっき鋼板、亜鉛−鉄
合金めっき鋼板、亜鉛−アルミ合金めっき鋼板、アルミ
めっき鋼板、クロムめっき鋼板、ニッケルめっき鋼板、
亜鉛−ニッケル合金めっき鋼板、錫めっき鋼板、及びス
テンレス鋼板、アルミめっきステンレス鋼板、鉛めっき
ステンレス鋼板、亜鉛めっきステンレス鋼板等が挙げら
れる。
施すことができる。前処理の一例としては、水洗、湯
洗、酸洗、アルカリ脱脂、研削、研磨、クロメート処
理、リン酸亜鉛処理、複合酸化皮膜処理等があり、これ
らを単独もしくは組み合わせて塗装前処理を行うとよ
い。各前処理の条件は適宜選択すればよい。また、鋼板
と被覆層との間には、必要に応じて有機被覆層を単層ま
たは複数層形成させても差し支えない。なお、設けた有
機被覆層について、一般にプレコ−ト塗装鋼板に用いら
れる添加成分の使用についてはその制限を設けない。そ
の一例としては、色顔料や体質顔料、防錆顔料や染料、
レベリング成分やメタリック、マイカ、骨材などの意匠
性成分などが挙げられる。
規定はしないが、製造工程上の乾燥限界及び被覆層の加
工性より、25.0μm以下とすることが望ましい。そ
れ以上の膜厚とした場合、製品を加工する際に加工部の
塗膜が剥離脱落するおそれがある。上記した本発明のプ
レコ−ト塗装鋼板は、例えば、屋根壁用パネル、屋外広
告用パネル、照明反射用パネル、トンネル内装用パネ
ル、自動車外装用パネル、間仕切りパネル、エレベ−タ
−内装用パネルなど、屋外雰囲気にさらされる部品に適
用することにより、従来よりもより安価で且つ耐候性能
に優れた薄板鋼板製品を得ることが出来る。
コ−ト塗装鋼板及びその製造方法の実施例について説明
する。アルカリ脱脂・クロメート処理した溶融亜鉛めっ
き鋼板上に、表1に示す塗料をバ−コ−タ−を用いて塗
布し、その後高周波誘導加熱法によって焼き付けた。
記の条件で耐候性と耐汚染性を評価した。耐候性:促進
耐候性試験としてはサンシャインウエザーメーター(S
WOM)を行い、3000時間の試験前後の色度差(Δ
E)、光沢保持率(GR)を測定し評価した。 耐汚染性:促進耐汚染性試験としては、5%カ−ボンブ
ラック溶液中に供試材を200時間浸漬し、取り出し水
洗後と試験開始前の色度差(ΔE)を測定し評価した。
(ΔE)は、色度測定器を用いて測定し、ΔEが1.0
以下を良好と判断した。光沢保持率(GR)は、60度
反射度測定器により測定し、60%以上を良好と判断し
た。表2から明らかなように、本発明によるプレコ−ト
塗装鋼板用塗料及びプレコ−ト塗装鋼板は、重合体組成
及び配合比や、膜厚や焼き付け温度を適正範囲にした場
合、優れた耐候性と耐汚染性を示すことがわかる。
鋼板を、屋根壁用パネル、屋外広告用パネル、照明反射
用パネル、トンネル内装用パネル、自動車外装用パネ
ル、間仕切りパネル、エレベ−タ−内装用パネルに適用
して、耐候性や耐汚染性を検討した結果、表2の結果と
同様に良好な耐候性及び耐汚染性を示した。
シクロアルキル基含有重合性単量体、水酸基含有重合性
単量体を共重合して得られるアクリルポリオール樹脂及
びフッ素樹脂粉末を必須に含むプレコ−ト塗装鋼板用塗
料及びプレコ−ト塗装鋼板及びその製造方法を用いるこ
とにより、耐候性と耐汚染性に優れた薄板鋼板製品の製
造、並びに製品コストの削減をはかることができる。
Claims (15)
- 【請求項1】 重合性紫外線安定性単量体、シクロアル
キル基含有重合性単量体、水酸基含有重合性単量体を必
須に含む重合性単量体成分を共重合して得られる共重合
アクリルポリオール樹脂と、ポリテトラフルオロエチレ
ン樹脂(PTFE)を含むフッ素樹脂含有粉末を必須と
して含む、成膜後の耐候性と耐汚染性に優れたプレコ−
ト塗装鋼板用塗料。 - 【請求項2】 鋼板の少なくとも片面に、重合性紫外線
安定性単量体、シクロアルキル基含有重合性単量体、水
酸基含有重合性単量体を必須に含む重合性単量体成分を
共重合して得られる共重合アクリルポリオール樹脂と、
ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)を含むフ
ッ素樹脂含有粉末を必須に含み、膜厚が1〜25μmで
ある被覆層を有することを特徴とする、耐候性及び耐汚
染性に優れたプレコ−ト塗装鋼板。 - 【請求項3】 重合性紫外線安定性単量体、シクロアル
キル基含有重合性単量体、水酸基含有重合性単量体を必
須に含む重合性単量体成分を共重合して得られる共重合
アクリルポリオール樹脂と、ポリテトラフルオロエチレ
ン樹脂(PTFE)を含むフッ素樹脂含有粉末を必須に
含む塗料を、鋼板の少なくとも片面に乾燥膜厚で1〜2
5μm塗布した後、150℃以上320℃未満の板温度
で加熱焼成を行うことにより被覆層を形成させることを
特徴とする、耐候性及び耐汚染性に優れたプレコ−ト塗
装鋼板の製造方法。 - 【請求項4】 重合性紫外線安定性単量体が式(1) 【化1】 〔但し、式(1)中のR1 は水素原子またはシアノ基、R
2 ,R3 はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜
2のアルキル基、Xはイミノ基または酸素原子、Yは水
素原子または炭素数1〜18のアルキル基または−CO
−CR2 =CHR 3 (式中R2 ,R3 は前と同じ意味)
を示す。〕で表される請求項1,2または3記載の耐候
性及び耐汚染性に優れたプレコ−ト塗装鋼板用塗料又は
プレコ−ト塗装鋼板又はその製造方法。 - 【請求項5】 シクロアルキル基含有重合性単量体が式
(2) 【化2】 〔但し、式(2) 中のR4 は水素原子または炭素数1〜2
のアルキル基、Zは置換基を有してもよいシクロアルキ
ル基を示す。〕で表わされる請求項1,2,3または4
記載の耐候性及び耐汚染性に優れたプレコ−ト塗装鋼板
用塗料又はプレコ−ト塗装鋼板又はその製造方法。 - 【請求項6】 塗料もしくは被覆層中に、架橋剤成分と
してアミノプラスト樹脂または/及びポリイソシアネー
ト化合物を用いることを特徴とする請求項1,2,3,
4,5または6記載の耐候性及び耐汚染性に優れたプレ
コ−ト塗装鋼板用塗料又はプレコ−ト塗装鋼板又はその
製造方法。 - 【請求項7】 被覆層と鋼板の間に、化成処理層を設け
ることを特徴とする、請求項2,3,4,5または6記
載の耐候性及び耐汚染性に優れたプレコ−ト塗装鋼板又
はその製造方法。 - 【請求項8】 被覆層と鋼板の間、または/及び被覆層
の上に、有機被覆層を施すことを特徴とする請求項2,
3,4,5,6または7記載の耐候性及び耐汚染性に優
れたプレコ−ト塗装鋼板又はその製造方法。 - 【請求項9】 請求項2〜8のいずれかに記載のプレコ
−ト塗装鋼板を使用した屋根壁用パネル。 - 【請求項10】 請求項2〜8のいずれかに記載のプレ
コ−ト塗装鋼板を使用した屋外広告用パネル。 - 【請求項11】 請求項2〜8のいずれかに記載のプレ
コ−ト塗装鋼板を使用した照明反射用パネル。 - 【請求項12】 請求項2〜8のいずれかに記載のプレ
コ−ト塗装鋼板を使用したトンネル内装用パネル。 - 【請求項13】請求項2〜8のいずれかに記載のプレコ
−ト塗装鋼板を使用した自動車外装用パネル。 - 【請求項14】 請求項2〜8のいずれかに記載のプレ
コ−ト塗装鋼板を使用した間仕切り用パネル。 - 【請求項15】 請求項2〜8のいずれかに記載のプレ
コ−ト塗装鋼板を使用したエレベ−タ−内装用パネル。
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- 1998-04-06 JP JP9365498A patent/JP4895413B2/ja not_active Expired - Fee Related
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