JPH11293182A - 耐候性と表面硬度及び耐汚染性に優れたプレコート塗装鋼板用塗料及びプレコート塗装鋼板とその製造方法及びその用途 - Google Patents
耐候性と表面硬度及び耐汚染性に優れたプレコート塗装鋼板用塗料及びプレコート塗装鋼板とその製造方法及びその用途Info
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- JPH11293182A JPH11293182A JP9369598A JP9369598A JPH11293182A JP H11293182 A JPH11293182 A JP H11293182A JP 9369598 A JP9369598 A JP 9369598A JP 9369598 A JP9369598 A JP 9369598A JP H11293182 A JPH11293182 A JP H11293182A
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Abstract
性と表面硬度及び耐汚染性を付加したプレコ−ト塗装鋼
板用塗料、プレコ−ト塗装鋼板、及び屋根壁用パネル、
屋外広告用パネル、照明反射用パネル、トンネル内装用
パネル、自動車外装用パネル、間仕切りパネル、エレベ
−タ−内装用パネル、及びプレコ−ト塗装鋼板の製造方
法を得る。 【解決手段】 重合性紫外線安定性単量体、シクロアル
キル基含有重合性単量体、水酸基含有重合性単量体を必
須的に含む重合性単量体成分を共重合して得られる共重
合アクリルポリオ−ル樹脂シロキサン骨格を有する数平
均分子量が3500以下である化合物を塗料中に必須に
含ませる。前述塗料を鋼板又は各種パネルの少なくとも
片面に成膜化してプレコ−ト塗装鋼板及びパネルを得
る。1〜25μm塗布した後、150℃以上320℃未
満の板温度で焼き付ける。
Description
等に用いられる耐候性及び耐汚染性に優れたプレコ−ト
塗装鋼板用塗料及びプレコート塗装鋼板とその用途に関
する。
般的である。この塗装の目的は素地の鋼板を保護すると
同時に耐久性を増加し、これを美化するものである。塗
装した鋼板は、建築物、船舶、橋梁等の大きなものから
各種機械、自動車、家具、電気製品の小物や生活用品に
まで使用されるが、一般にこれらの鋼板の塗装はポスト
コートと呼ばれるように加工・組立後に行われている。
しかしながら、建材・家電分野では予め塗装された、い
わゆるプレコ−ト塗装鋼板を加工・組立する方式に移行
しつつある。このプレコ−ト塗装鋼板には、加工する際
に塗膜が剥離しないように加工性のある高分子化した樹
脂が被覆層に使用されている。中でもポリアクリル樹脂
を被覆層に使用した場合、美麗な外観を得ることが可能
である。
樹脂塗料を用いたプレコ−ト塗装鋼板を屋外等で使用す
る場合、雨風や埃による汚染に起因する外観不良を問題
視する場合がある。さらには、ポリアクリル樹脂の場合
は十分な耐候性を得ることができない。なお耐候性と
は、屋外にてプレコ−ト塗装鋼板を使用する際に、太陽
光線の照射や風雨による樹脂の劣化や変質に基づく外観
の変化に対する耐久性能のことを指す。
耐候性に優れた共重合アクリルポリオ−ル樹脂と、シロ
キサン骨格を有する数平均分子量が3500以下である
化合物を必須に含むことにより、良好な表面硬度と耐汚
染性及び耐候性を有するプレコ−ト塗装鋼板用塗料、及
び被覆層に用いたプレコ−ト塗装鋼板とその製造方法、
及び本発明のプレコ−ト塗装鋼板を使用した用途を提供
することを目的とする。
発明のプレコ−ト塗装鋼板用塗料及びプレコ−ト塗装鋼
板は、重合性紫外線安定性単量体、シクロアルキル基含
有重合性単量体、水酸基含有重合性単量体を必須に含む
重合性単量体成分を共重合して得られる共重合アクリル
ポリオール樹脂と、シロキサン骨格を有する数平均分子
量が3500以下である化合物を塗料組成及び被覆層に
有することを特徴とする。
屋外広告用、照明反射用、トンネル内装用、自動車外装
用、間仕切り、エレベ−タ−内装用等のパネルに使用す
ることにより、耐候性、表面硬度及び耐汚染性に優れた
薄板鋼板製品を得ることができる。
板用塗料についてさらに詳細に説明する。本発明のプレ
コ−ト塗装鋼板用塗料は、耐候性を向上させる重合体成
分を含む共重合アクリルポリオ−ル樹脂とシロキサン骨
格を有する化合物から構成される。
線安定化能力を有するヒンダードアミン等の官能基を含
む重合性紫外線安定性単量体と、樹脂の耐候性を低下さ
せずに塗膜の肉持ち性を持続させるシクロアルキル基含
有重合性単量体、基材密着性の向上、及び架橋剤存在下
での架橋点となりうる水酸基含有重合性単量体を含ませ
ることを必須とする。
優れた耐候性を与える上で必須な化合物であり、特に立
体障害を受けたピペリジニル基と重合性不飽和基を分子
内に少なくとも一個有するものが賞用されるが、中でも
式(1)で示される物質が最も代表的に使用される。
R2 ,R3 はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1
〜2のアルキル基、Xはイミノ基または酸素原子、Yは
水素原子または炭素数1〜18のアルキル基または−C
O−CR2 =CHR3 を示す。具体的な化合物名を挙げ
て例示的に説明するならば、例えば4−(メタ)アクリ
ロイルオキシ−2,2,6,6 −テトラメチルピペリジン、4
−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6 −テトラメチ
ルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2,
2,6,6 −ペンタメチルピペリジン、4−(メタ)アクリ
ロイルアミノ−1,2,2,6,6 −ペンタメチルピペリジン、
4−シアノ−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,
6 −テトラメチルピペリジン、1−(メタ)アクリロイ
ル−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6 −テト
ラメチルピペリジン、4−クロトノイルオキシ−2,2,6,
6 −テトラメチルピペリジン、1−クロトノイルオキシ
−2,2,6,6 −テトラメチルピペリジンなどを挙げること
ができ、これらは1種または2種以上を用いることがで
きる。
は、樹脂の耐候性を低下させずに塗膜の肉持ち性を持続
させる上で必須の化合物であり、式(2)で示される物
質が最も代表的に使用される。
は炭素数1〜2のアルキル基、Zは置換基を有してもよ
いシクロアルキル基を示す。具体的な化合物名を挙げて
例示的に説明するならば、シクロヘキシル(メタ)アク
リレ−ト、メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレ−
ト、第三級ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレ−ト
などを挙げることができ、これらの1種または2種以上
を使用することができる。
えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレ−ト、カプロラクトン変
性ヒドロキシ(メタ)アクリレ−トなどを挙げることが
でき、これらの1種または2種以上を使用することがで
きる。さらに、その他の重合性単量体として、例えば、
メチル(メタ)アクリレ−ト、エチル(メタ)アクリレ
−ト、プロピル(メタ)アクリレ−ト、イソプロピル
(メタ)アクリレ−ト、t−ブチル(メタ)アクリレ−
ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレ−トなどの
(メタ)アクリル酸アルキルエステル、グリシジル(メ
タ)アクリレ−トなどのエポキシ基含有不飽和単量体、
(メタ)アクリルイミド、N,N’−ジメチルアミノエ
チル(メタ)アクリレ−ト、ビニルピリジン、ビニルイ
ミダゾ−ルなどの窒素含有不飽和単量体、スチレン、α
−メチルスチレン、ビニルトルエンなどの芳香族不飽和
単量体、酢酸ビニルなどのビニルエステル、ビニルエ−
テル、(メタ)アクリロニトリルなどの不飽和シアン化
合物などを挙げることができ、必要に応じてこれらの中
から1種または2種以上を使用することができる。
は、特に規定するものではないが、各単量体成分の含有
比率は、紫外線安定性重合性単量体0.1〜10.0重
量%、シクロアルキル基含有重合性単量体5.0〜9
7.9重量%、水酸基含有重合性単量体2.0〜35.
0重量%、その他の重合性単量体0〜92.9重量%の
範囲内において、共重合アクリルポリオ−ル樹脂100
重量%を構成することが好ましい。
いて説明する。シロキサンとはSi−O−Si結合を含
む化合物の総称であり、一般式はH3 SiO−(H2 S
iO)n −SiH3 で表される。本発明に用いるシロキ
サン骨格を有する化合物は、このシロキサンの各種置換
体であり、一般にはケイ素樹脂、シリコ−ン油と称され
るものを指している。
であることが必須である。これ以上の分子量を持つ化合
物を前述の共重合アクリルポリオ−ル樹脂と混合させた
場合、非相溶もしくはゲル化を生じ、塗料としての体を
成さないことや、被覆層に十分な表面硬度を与えられな
い。なお化合物の分子量分布状態については特に規定は
しない。
ついては特に制限を設けない。カルボニル基や水酸基、
エ−テル基やアルキル基などの有機基や、チタン酸やモ
リブデン酸などの無機基による修飾を適宜行い、共重合
アクリルポリオ−ル樹脂との相溶性や被覆層焼成時の自
己収縮性の制御を行っても差し支えない。さらには、直
鎖や副鎖などの化合物の分子長さや構成についても適宜
組み合わせて使用して良い。
脂に対する配合比は、この化合物を除く乾燥塗膜全体を
100重量部とする外割比で0.1〜10.0重量部で
あることが必要である。0.1重量部未満では十分な耐
汚染性と表面硬度を被覆層に与えることができず、1
0.0重量部よりも多く添加した場合には、被覆層中に
化合物のみの非相溶層が生成し、被覆層の耐汚染性がか
えって低下する傾向にある。
混合方法は特に規定はしない。塗料配合時に用いられる
一般的な手法により、分散、相溶もしくは混濁状態まで
混合すればよい。また、塗料中には必要に応じて架橋剤
を添加することができる。架橋剤としてはアミノプラス
ト樹脂やポリイソシアネ−ト化合物を単独もしくは複合
して配合できる。
チルエ−テル化メラミン樹脂、ブチルエ−テル化メラミ
ン樹脂、ブチルエ−テル化ベンゾグアナミン樹脂、ブチ
ルエ−テル化シクロヘキシルベンゾグアナミン樹脂など
を挙げることができる。アミノプラスト樹脂の前記共重
合アクリルポリオ−ル樹脂に対する配合比は、共重合ア
クリルポリオ−ル樹脂の100重量部に対し10〜10
0重量部とすることが好ましい。
分子内に2個以上のイソシアネ−ト基を含んでいればよ
く、例えば、トリメチレンジイソシアネ−ト、1.6 −ヘ
キサメチレンジイソシアネ−ト、トリレンジイソシアネ
−ト、ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、イソホロン
ジイソシアネ−ト、およびこれらジイソシアネ−トの誘
導体であるトリメチロ−ルプロパンアダクト体、ビュ−
レット体、イソシアヌレ−ト体等のアダクトポリイソシ
アネ−ト化合物を挙げることができ、さらに、イソシア
ネ−ト化合物のイソシアネ−ト基をε−カプロラクタ
ム、フェノ−ル、クレゾ−ル、オキシム、アルコ−ル等
の化合物でブロックしたブロックポリイソシアネ−ト化
合物等を挙げることができる。ポリイソシアネ−ト化合
物と前記アクリルポリオ−ル樹脂との配合比は、共重合
アクリルポリオ−ル樹脂のOH基1モルに対して、イソ
シアネ−ト基が0.3〜2.0モルとすることが好適で
ある。
じてドデシルベンゼンスルホン酸(DBSO)などの硬
化触媒を添加してもよい。その配合量は期待する焼成条
件や塗膜性能バランスに応じて適宜判断すればよい。さ
らには、チタン白顔料やチタンイエロ−、カ−ボンブラ
ックなどの色顔料、シリカなどの体質顔料、両性界面活
性剤やレベリング効果剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤な
ど、一般に塗料中に使用される添加剤であれば、適宜そ
れらを必要量混合させて用いてよい。
に吸収能を有する添加剤の使用は効果的である。一例と
して、ベンゾトリアゾ−ル系もしくは蓚酸アニリド系の
紫外線吸収剤を塗料中に用いることにより、波長200
〜220nm領域に強線のある、殺菌灯などを光源とし
て用いた促進耐候性試験における耐候性能を向上させる
ことができる。
を設けない。一般にプレコ−ト塗装鋼板用塗料に使用さ
れる希釈溶剤であれば、いずれの使用も差し支えない。
次いで、本発明のプレコ−ト塗装鋼板について詳細に説
明する。なお、プレコ−ト塗装鋼板は、鋼板と被覆層か
ら構成される。基材となる鋼板としては、冷延鋼板、熱
延鋼板、亜鉛めっき鋼板、合金化亜鉛めっき鋼板、亜鉛
−鉄合金めっき鋼板、亜鉛−アルミ合金めっき鋼板、ア
ルミめっき鋼板、クロムめっき鋼板、ニッケルめっき鋼
板、亜鉛−ニッケル合金めっき鋼板、錫めっき鋼板、及
びステンレス鋼板、アルミめっきステンレス鋼板、鉛め
っきステンレス鋼板、亜鉛めっきステンレス鋼板等が挙
げられる。
とができる。前処理の一例としては、水洗、湯洗、酸
洗、アルカリ脱脂、研削、研磨、クロメート処理、リン
酸亜鉛処理、複合酸化皮膜処理等があり、これらを単独
もしくは組み合わせて塗装前処理を行うとよい。各前処
理の条件は適宜選択すればよい。次に、上記鋼板の少な
くとも片面に施す被覆層としては、前述の共重合アクリ
ルポリオ−ル樹脂とシロキサン骨格を有する化合物を必
須に含む混合体から構成される。
の重合性紫外線安定性単量体、シクロアルキル基含有重
合性単量体、水酸基含有重合性単量体にもとづくユニッ
トを含ませることを必須とする。各重合性単量体の内容
及び配合比は、前述の記載と同等である。また、シロキ
サン骨格を有する化合物としては、数平均分子量が35
00以下であるシロキサンの各種置換体を使用する。置
換基種類などの内容は前述の記載と同等である。
物を除く乾燥塗膜全体を100重量部とする外割比で
0.1〜10.0重量部とすることが望ましい。添加量
が0.1重量部未満の場合、十分な耐汚染性と表面硬度
が得られず、添加量が10.0重量部よりも大きい場
合、被覆層中にシロキサン化合物の非相溶層が生成し、
被覆層の耐汚染性が低下する。
用することができる。架橋剤としてはアミノプラスト樹
脂やポリイソシアネ−ト化合物を単独もしくは複合して
使用できる。なお各架橋剤の種類、組成及び配合方法、
及び硬化触媒の有無については前述の記載と同等であ
る。さらには、チタン白顔料やチタンイエロ−、カ−ボ
ンブラックなどの色顔料、シリカなどの体質顔料、両性
界面活性剤やレベリング効果剤、抗酸化剤、紫外線吸収
剤など、一般のプレコ−ト塗装鋼板に使用される添加剤
であれば、適宜それらを必要量混合させて用いてよい。
に吸収能を有する添加剤の使用は効果的である。一例と
して、ベンゾトリアゾ−ル系もしくは蓚酸アニリド系の
紫外線吸収剤を塗料中に用いることにより、波長200
〜220nm領域に強線のある、殺菌灯などを光源とし
て用いた促進耐候性試験における耐候性能を向上させる
ことができる。
び塗装作業性の観点から、乾燥膜厚を1〜25μmとす
ることが必要である。1μm未満の場合は抜け等の塗装
時の外観異常が発生しやすく、膜厚が25μmよりも厚
い場合は基材に対する加工密着性が劣り、加工部塗膜の
剥離を起こす恐れがある。なお、鋼板と被覆層との間に
は、必要に応じて有機被覆層を単層または複数層形成さ
せても差し支えない。設けた有機被覆層について、一般
にプレコ−ト塗装鋼板に用いられる添加成分の使用につ
いてはその制限を設けない。その一例としては、色顔料
や体質顔料、防錆顔料や染料、レベリング成分やメタリ
ック、マイカ、骨材などの意匠性成分などが挙げられ
る。
規定はしないが、製造工程上の乾燥限界及び被覆層の加
工性より、25μm以下とすることが望ましい。25μ
mより大きい膜厚の場合、加工する際に塗膜が剥離脱落
するおそれがある。次いで、本発明のプレコ−ト塗装鋼
板の製造方法について詳細に説明する。まず、本発明に
おける被覆層としては、前述の共重合アクリルポリオ−
ル樹脂とシロキサン骨格を有する化合物を必須に含む塗
料から構成される。
の重合性紫外線安定性単量体、シクロアルキル基含有重
合性単量体、水酸基含有重合性単量体にもとづくユニッ
トを含ませることを必須とする。各重合性単量体の内容
及び配合比は、前述の記載と同等である。また、シロキ
サン骨格を有する化合物としては、数平均分子量が35
00以下であるシロキサンの各種置換体を使用する。置
換基種類などの内容は前述の記載と同等である。
0重量部に対し0.1〜10.0重量部とすることが望
ましい。添加量が0.1重量部未満の場合、十分な耐汚
染性と表面硬度が得られず、添加量が10.0重量部よ
りも大きい場合、被覆層中にシロキサン化合物の非相溶
層が生成し、被覆層の耐汚染性が低下する。また、塗料
中には必要に応じて架橋剤を使用することができる。架
橋剤としてはアミノプラスト樹脂やポリイソシアネ−ト
化合物を単独もしくは複合して使用できる。なお各架橋
剤の種類、組成及び配合方法、及び硬化触媒の有無につ
いては前述の記載と同等である。
−、カ−ボンブラックなどの色顔料、シリカなどの体質
顔料、両性界面活性剤やレベリング効果剤、抗酸化剤、
紫外線吸収剤など、一般のプレコ−ト塗装鋼板に使用さ
れる添加剤であれば、適宜それらを必要量混合させて用
いてよい。特に耐候性能を向上させるため、特定波長に
吸収能を有する添加剤の使用は効果的である。一例とし
て、ベンゾトリアゾ−ル系もしくは蓚酸アニリド系の紫
外線吸収剤を塗料中に用いることにより、波長200〜
220nm領域に強線のある、殺菌灯などを光源として
用いた促進耐候性試験における耐候性能を向上させるこ
とができる。
で1〜25μmとなるように塗布する。塗装膜厚が1μ
m未満では色抜け等の外観不良や耐候性の不足を起こ
す。一方、25μmを越えると加工性が不足する。塗布
した後は、150℃以上320℃未満で焼き付け、硬化
乾燥させる。焼き付け温度は150℃未満では塗料中に
使用した溶剤が十分に揮発せず、塗膜として硬化不足と
なり、320℃以上では樹脂成分の熱劣化が起こり加工
性の低下などから製品として適さない。
−、カーテンフローコーター、ローラーカーテンコータ
ー、静電塗装機、ハケ、ブレードコーター、ダイコータ
ー等で必要な膜厚になるように塗装し、その後の硬化乾
燥方法は、常温放置であるいは熱風炉、誘導加熱炉、近
赤外線炉、遠赤外線炉、エネルギー線硬化炉等で硬化乾
燥すると良い。
板、亜鉛めっき鋼板、合金化亜鉛めっき鋼板、亜鉛−鉄
合金めっき鋼板、亜鉛−アルミ合金めっき鋼板、アルミ
めっき鋼板、クロムめっき鋼板、ニッケルめっき鋼板、
亜鉛−ニッケル合金めっき鋼板、錫めっき鋼板、及びス
テンレス鋼板、アルミめっきステンレス鋼板、鉛めっき
ステンレス鋼板、亜鉛めっきステンレス鋼板等が挙げら
れる。
施すことができる。前処理の一例としては、水洗、湯
洗、酸洗、アルカリ脱脂、研削、研磨、クロメート処
理、リン酸亜鉛処理、複合酸化皮膜処理等があり、これ
らを単独もしくは組み合わせて塗装前処理を行うとよ
い。各前処理の条件は適宜選択すればよい。また、鋼板
と被覆層との間には、必要に応じて有機被覆層を単層ま
たは複数層形成させても差し支えない。なお、設けた有
機被覆層について、一般にプレコ−ト塗装鋼板に用いら
れる添加成分の使用についてはその制限を設けない。そ
の一例としては、色顔料や体質顔料、防錆顔料や染料、
レベリング成分やメタリック、マイカ、骨材などの意匠
性成分などが挙げられる。
規定はしないが、製造工程上の乾燥限界及び被覆層の加
工性より、25.0μm以下とすることが望ましい。そ
れ以上の膜厚とした場合、製品を加工する際に加工部の
塗膜が剥離脱落するおそれがある。上記した本発明のプ
レコ−ト塗装鋼板は、例えば、屋根壁用パネル、屋外広
告用パネル、照明反射用パネル、トンネル内装用パネ
ル、自動車外装用パネル、間仕切りパネル、エレベ−タ
−内装用パネルなど、屋外雰囲気にさらされる部品に適
用することにより、耐候性、表面硬度及び耐汚染性に優
れた薄板鋼板製品を得ることが出来る。
コ−ト塗装鋼板及びその製造方法の実施例について説明
する。アルカリ脱脂・クロメート処理した溶融亜鉛めっ
き鋼板上に、表1に示す塗料をバ−コ−タ−を用いて塗
布し、その後高周波誘導加熱法によって焼き付けた。
記の条件で耐候性と耐汚染性、表面硬度を評価した。耐
候性:促進耐候性試験としてはサンシャインウエザーメ
ーター(SWOM)を行い、3000時間の試験前後の
色度差(ΔE)、光沢保持率(GR)を測定し評価し
た。 耐汚染性:促進耐汚染性試験としては、5%カ−ボンブ
ラック溶液中に供試材を200時間浸せきし、取り出し
水洗後と試験開始前の色度差(ΔE)を測定し評価し
た。 表面硬度:表面硬度測定試験としては、鉛筆硬度試験に
よる破壊値を測定して評価した。
(ΔE)は、色度測定器を用いて測定し、ΔEが1.0
以下を良好と判断した。光沢保持率(GR)は、60度
反射度測定器により測定し、60%以上を良好と判断し
た。表面硬度は鉛筆硬度破壊値が2H以上を良好と判断
した。表2から明らかなように、本発明によるプレコ−
ト塗装鋼板用塗料及びプレコ−ト塗装鋼板は、重合体組
成及び配合比や、膜厚や焼き付け温度を適正範囲にした
場合、優れた耐候性、表面硬度及び耐汚染性を示すこと
がわかる。
鋼板を、屋根壁用パネル、屋外広告用パネル、照明反射
用パネル、トンネル内装用パネル、自動車外装用パネ
ル、間仕切りパネル、エレベ−タ−内装用パネルに適用
して、耐候性や表面硬度、耐汚染性を検討した結果、表
2の結果と同様に良好な耐候性、表面硬度及び耐汚染性
を示した。
シクロアルキル基含有重合性単量体、水酸基含有重合性
単量体を共重合して得られるアクリルポリオール樹脂及
びシロキサン骨格を有する化合物を必須に含むプレコ−
ト塗装鋼板用塗料及びプレコ−ト塗装鋼板及びその製造
方法を用いることにより、耐候性、表面硬度及び耐汚染
性に優れた薄板鋼板製品の製造、並びに製品コストの削
減をはかることができる。
Claims (15)
- 【請求項1】 重合性紫外線安定性単量体、シクロアル
キル基含有重合性単量体、水酸基含有重合性単量体を必
須に含む重合性単量体成分を共重合して得られる共重合
アクリルポリオール樹脂を主成分とし、シロキサン骨格
を有する数平均分子量が3500以下である化合物を該
化合物を除く乾燥塗膜全体を100重量部とする外割比
で0.1〜10.0重量部含む、成膜後の耐候性と表面
硬度及び耐汚染性に優れたプレコ−ト塗装鋼板用塗料。 - 【請求項2】 鋼板の少なくとも片面に、重合性紫外線
安定性単量体、シクロアルキル基含有重合性単量体、水
酸基含有重合性単量体を必須に含む重合性単量体成分を
共重合して得られる共重合アクリルポリオール樹脂を主
成分とし、シロキサン骨格を有する数平均分子量が35
00以下である化合物を該化合物を除く乾燥塗膜全体を
100重量部とする外割比で0.1〜10.0重量部含
む、乾燥膜厚が1〜25μmの被覆層を有することを特
徴とする、耐候性と表面硬度及び耐汚染性に優れたプレ
コ−ト塗装鋼板。 - 【請求項3】 重合性紫外線安定性単量体、シクロアル
キル基含有重合性単量体、水酸基含有重合性単量体を必
須に含む重合性単量体成分を共重合して得られる共重合
アクリルポリオール樹脂を主成分とし、シロキサン骨格
を有する数平均分子量が3500以下である化合物を該
化合物を除く乾燥塗膜全体を100重量部とする外割比
で0.1〜10.0重量部含む塗料を、鋼板の少なくと
も片面に乾燥膜厚で1〜25μm塗布した後に、板温度
150〜320℃で焼成することを特徴とする、耐候性
と表面硬度及び耐汚染性に優れたプレコ−ト塗装鋼板の
製造方法。 - 【請求項4】 重合性紫外線安定性単量体が式(1) 【化1】 〔但し、式(1)中のR1 は水素原子またはシアノ基、R
2 ,R3 はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜
2のアルキル基、Xはイミノ基または酸素原子、Yは水
素原子または炭素数1〜18のアルキル基または−CO
−CR2 =CHR 3 (式中R2 ,R3 は前と同じ意味)
を示す。〕で表される請求項1,2または3記載の耐候
性と表面硬度及び耐汚染性に優れたプレコ−ト塗装鋼板
用塗料又はプレコ−ト塗装鋼板又はその製造方法。 - 【請求項5】 シクロアルキル基含有重合性単量体が式
(2) 【化2】 〔但し、式(2) 中のR4 は水素原子または炭素数1〜2
のアルキル基、Zは置換基を有してもよいシクロアルキ
ル基を示す。〕で表される請求項1,2,3または4記
載の耐候性と表面硬度及び耐汚染性に優れたプレコ−ト
塗装鋼板用塗料又はプレコ−ト塗装鋼板又はその製造方
法。 - 【請求項6】 塗料及び被覆層中に、架橋剤成分として
アミノプラスト樹脂または/及びポリイソシアネート化
合物を用いることを特徴とする、請求項1,2,3,4
または5記載の耐候性と表面硬度及び耐汚染性に優れた
プレコ−ト塗装鋼板用塗料又はプレコ−ト塗装鋼板又は
その製造方法。 - 【請求項7】 被覆層と鋼板の間に、化成処理層を設け
ることを特徴とする請求項2,3,4,5または6記載
の耐候性と表面硬度及び耐汚染性に優れたプレコ−ト塗
装鋼板又はその製造方法。 - 【請求項8】 被覆層と鋼板の間、または/及び被覆層
の上に、有機被覆層を施すことを特徴とする、請求項
2,3,4,5,6または7記載の耐候性と表面硬度及
び耐汚染性に優れたプレコ−ト塗装鋼板又はその製造方
法。 - 【請求項9】 請求項2〜8のいずれかに記載のプレコ
−ト塗装鋼板を使用した屋根壁用パネル。 - 【請求項10】 請求項2〜8のいずれかに記載のプレ
コ−ト塗装鋼板を使用した屋外広告用パネル。 - 【請求項11】 請求項2〜8のいずれかに記載のプレ
コ−ト塗装鋼板を使用した照明反射用パネル。 - 【請求項12】 請求項2〜8のいずれかに記載のプレ
コ−ト塗装鋼板を使用したトンネル内装用パネル。 - 【請求項13】 請求項2〜8のいずれかに記載のプレ
コ−ト塗装鋼板を使用した自動車外装用パネル。 - 【請求項14】 請求項2〜8のいずれかに記載のプレ
コ−ト塗装鋼板を使用した間仕切り用パネル。 - 【請求項15】 請求項2〜8のいずれかに記載のプレ
コ−ト塗装鋼板を使用したエレベ−タ−内装用パネル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9369598A JPH11293182A (ja) | 1998-04-06 | 1998-04-06 | 耐候性と表面硬度及び耐汚染性に優れたプレコート塗装鋼板用塗料及びプレコート塗装鋼板とその製造方法及びその用途 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9369598A JPH11293182A (ja) | 1998-04-06 | 1998-04-06 | 耐候性と表面硬度及び耐汚染性に優れたプレコート塗装鋼板用塗料及びプレコート塗装鋼板とその製造方法及びその用途 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11293182A true JPH11293182A (ja) | 1999-10-26 |
Family
ID=14089548
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9369598A Pending JPH11293182A (ja) | 1998-04-06 | 1998-04-06 | 耐候性と表面硬度及び耐汚染性に優れたプレコート塗装鋼板用塗料及びプレコート塗装鋼板とその製造方法及びその用途 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11293182A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002371239A (ja) * | 2001-06-18 | 2002-12-26 | Kikusui Chemical Industries Co Ltd | 有色骨材含有塗材及び着色骨材含有塗材 |
JP2003206436A (ja) * | 2002-01-16 | 2003-07-22 | Dainippon Toryo Co Ltd | 上塗り塗料組成物 |
JP2004099911A (ja) * | 2003-12-17 | 2004-04-02 | Kikusui Chemical Industries Co Ltd | 有色骨材含有塗材及び着色骨材含有塗材 |
-
1998
- 1998-04-06 JP JP9369598A patent/JPH11293182A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002371239A (ja) * | 2001-06-18 | 2002-12-26 | Kikusui Chemical Industries Co Ltd | 有色骨材含有塗材及び着色骨材含有塗材 |
JP2003206436A (ja) * | 2002-01-16 | 2003-07-22 | Dainippon Toryo Co Ltd | 上塗り塗料組成物 |
JP2004099911A (ja) * | 2003-12-17 | 2004-04-02 | Kikusui Chemical Industries Co Ltd | 有色骨材含有塗材及び着色骨材含有塗材 |
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