JPH11293080A - アリルアルコール系重合体中空成形容器 - Google Patents

アリルアルコール系重合体中空成形容器

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JPH11293080A
JPH11293080A JP9743498A JP9743498A JPH11293080A JP H11293080 A JPH11293080 A JP H11293080A JP 9743498 A JP9743498 A JP 9743498A JP 9743498 A JP9743498 A JP 9743498A JP H11293080 A JPH11293080 A JP H11293080A
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JP
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resin
molded container
hollow molded
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hollow
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JP9743498A
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Kazuyori Yoshimi
一頼 吉見
Kaoru Ikeda
薫 池田
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低湿下及び高湿下におけるガスバリア性、中
空成形性、落下強度および外観に優れた中空成形容器を
得ること。 【解決手段】 式(1)で示される繰り返し構成単位を
30モル%以上含むアリルアルコール系重合体樹脂
(A)からなる20℃、65%RHにおける酸素透過度
が30mL/m2・day・atm以下の中空成形容
器。 【化1】 (式中、R1及びR2は、それぞれ水素原子又はアルキル
基を表わす。)好適には、樹脂(A)の片面又は両面に
ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ポリカー
ボネート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル及びポリウレ
タンの群より選択された少なくとも一種の熱可塑性樹脂
(B)を積層してなる中空成形容器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスバリア性、中
空成形性、落下強度及び外観に優れた中空成形容器に関
する。
【0002】
【従来技術】従来、ガスバリア性に優れた熱可塑性樹脂
としては、塩化ビニリデン系重合体(以下「PVDC」
という。)、アクリロニトリル系重合体(以下「PA
N」という。)及びビニルアルコール系共重合体(以下
「PVOH」という。)が知られている。しかしなが
ら、これらのガスバリア性樹脂は、熱安定性に乏しく、
特に溶融成形時、着色、ゲル、フィッシュ・アイ等を発
生し易く、中空成形性に劣る。また高度なガスバリア性
が要求される用途には、現在実用化されているPVDC
やPANはガスバリア性が不充分であり、PVOHは低
湿度下では高いガスバリア性を有するものの、高湿度下
ではガスバリア性が低下するという技術的課題がある。
またPVDC、PAN及びPVOHは、いずれも厚みが
増すと白濁し、透明性が悪化し、特にPVDCやPAN
は、光により黄色に着色し容器外観を損なうという課題
がある。更に、PVDC、PAN及びPVOHは、いず
れも中空成形容器に成形した場合、落下強度が不充分で
あり改善する必要がある。
【0003】ところでポリアリルアルコール、ポリメタ
アリルアルコール及びポリクロトニルアルコール等に代
表されるアリルアルコールを基本繰り返し構造単位とす
る重合体(以下「アリルアルコール系重合体樹脂」とい
う。)の一部は公知であり、例えば米国特許第2455
722号、同第2467105号、同第3285897
号、同第3666740号(特公昭47−4030
8)、同第4125694号及び英国特許第85420
7号等に開示されている。しかしながら、かかる公知の
刊行物には、当該アリルアルコール系重合体樹脂が高度
なガスバリア性を有すること、さらには高度なガスバリ
ア性が要求される中空成形容器の用途に用いることにつ
いては記載がない。更に、Polymer Bulletin,3(1
0),pp521-528,1980には、立体構造がアイソタクチッ
クまたはシンジオタクチックに規制されたポリメタアリ
ルアルコールの記載があるが、ガスバリア性については
記載も示唆も認められない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、高度な
ガスバリア性の要求される中空成形容器の用途への前記
アリルアルコール系重合体樹脂の適応性について検討し
たところ、従来のガスバリア性樹脂と比較して優れたガ
スバリア性を有していること、特に高湿時のガスバリア
性において極めて優れており、且つ熱安定性も良好で熔
融成形時、着色、ゲル、フィッシュ・アイ等を発生し難
く、透明性も良好で、透湿性も小さく中空成形容器の材
料として有用な特性を有していることを認めた。而して
本発明は、従来公知の前記ガスバリア性熱可塑性樹脂が
有する前記課題を解決し、ガスバリア性、特に高湿時の
ガスバリア性、中空成形性、落下強度及び外観を改善し
た中空成形容器を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記の目的は、式(1)
で示される繰り返し構成単位を30モル%以上含むアリ
ルアルコール系重合体樹脂(A)からなる20℃、65
%RHにおける酸素透過度が30mL/m2・day・
atm以下の中空成形容器により達成される。更に、樹
脂(A)の片面又は両面にポリオレフィン、ポリアミ
ド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスチレン、
ポリ塩化ビニル及びポリウレタンの群より選択された少
なくとも一種の熱可塑性樹脂(B)を積層してなる20
℃、65%RHにおける酸素透過度が30mL/m2
day・atm以下の中空成形容器によりより好適に達
成される。
【0006】
【化2】
【0007】(式中、R1及びR2は、それぞれ水素原子
又はアルキル基を表わす。)
【0008】尚、本発明でいう中空成形容器には、ダイ
レクトブロー成形容器の他に、パイプ法ブロー成形容
器、パイプ法延伸ブロー成形容器、射出ブロー成形容器
及び射出延伸ブロー成形容器なども包含する。
【0009】而して樹脂(A)中の上記構成単位の含有
量は30モル%以上にする必要があり、50〜100モ
ル%の範囲が好ましい。更に好ましくは70〜100モ
ル%であり80〜100モル%の範囲が最適である。上
記構成単位の含有量が前記範囲を下回るとガスバリア
性、中空成形性及び外観に劣る。また前記R1及び/又
はR2が異なる上記基本構成単位を2種類以上含有して
いても良く、この場合は樹脂中の構成単位の含有量はそ
の合計量をいう。
【0010】上記構成単位以外の共重合成分としては、
エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、1−
ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン等のオレフィン
系単量体、ブタジエン、イソプレン等のジエン系単量
体、スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族置換ビニ
ル系単量体、メチルアクリレート、エチルアクリレー
ト、ブチルアクリレート、メチルメタクリレート等のア
クリル系単量体、メチルビニルエーテル、エチルビニル
エーテル、ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル系
単量体、塩化ビニル、弗化ビニル等のハロゲン化ビニル
系単量体、塩化ビニリデン、弗化ビニリデン等のハロゲ
ン化ビニリデン系単量体、アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル等のアクリロニトリル系単量体、マレイイミ
ド、N−メチルマレイイミド、マレイン酸ジメチル等の
マレイン酸誘導体系単量体等を例示することができる。
【0011】共重合成分を含む場合の共重合体として
は、ランダム共重合体又は交互共重合体のいずれでもよ
いが、共重合成分量が30モル%以上の場合には、ガス
バリア性及び中空成形性の点から交互共重合性が高いこ
とが好ましく、その場合式(1)で示される構造単位の
含有量は50〜70モル%の範囲が好ましい。
【0012】本発明において用いられるアリルアルコー
ル系重合体樹脂(A)の厚さは、3〜1000μmの範
囲に設定するのが良い。好ましくは4〜500μm、更
に好ましくは5〜300μmに設定するのが良く、7〜
100μmとするのが最適である。前記範囲を下回ると
きは、充分なガスバリア性が得られず、前記範囲を上回
るときは、また中空成形性に劣り、且つ落下強度及び経
済性にも劣る。
【0013】本発明において用いられるアリルアルコー
ル系重合体樹脂(A)の絶乾時のガラス転移点を45〜
95℃、好ましくは50〜90℃、更に好ましくは55
〜85℃に設定することが中空成形性及び落下強度を向
上させる上で好ましい。ガラス転移点が前記範囲を下回
るとガスバリア性及び中空成形性に劣り、またガラス転
移点が前記範囲を上回ると落下強度に劣る。
【0014】また樹脂(A)の20℃、85%RHにて
状態調節したときのガラス転移点を20℃以上、好まし
くは25℃以上、更に好ましくは30℃以上に設定する
ことが高湿時のガスバリア性を改善する上で好ましい。
【0015】本発明で用いられる樹脂(A)の20℃、
65%RHにおける吸湿率を0.5〜15重量%、好ま
しくは1.0〜10重量%、更に好ましくは1.5〜6
重量%に設定することが、落下強度を改善する上で良
い。吸湿率が前記範囲を下回ると、落下強度に劣り、吸
湿率が前記範囲を上回ると中空成形性及びガスバリア性
に劣る。
【0016】樹脂(A)のガラス転移点及びを吸湿率を
前記範囲に調節する方法としては、樹脂(A)のR1
びR2を適宜選択する方法、樹脂(A)の立体規則性を
調節する方法、共重合可能なコモノマーとの共重合によ
る方法及び共重合の場合にはランダム共重合性/交互共
重合性を調整する方法等を例示することができる。これ
らを適宜組み合わせることによりガラス転移点及び吸湿
率をそれぞれ容易に調節することができる。
【0017】前記R1及びR2は、それぞれ水素及び炭素
数10以下、好ましくは炭素数3以下のアルキル基の中
から選択することが良く、R1がメチル基であること、
あるいはR2が水素原子であることがさらに好ましい。
特にR1がメチル基であり、かつR2が水素原子の場合
が、本発明の効果を充分奏する点で最適である。炭素数
が前記値を上回るとガラス転移点の低下、吸湿率の増大
を来し、延いてはガスバリア性及び中空成形性が低下す
る。
【0018】本発明で用いられる樹脂(A)の固有粘度
としては、30℃、メタクレゾール中で測定した値とし
て、0.1〜3dL/gの範囲が好ましく、0.2〜2
dL/gの範囲がより好ましく、0.3dL/g〜1.
5dL/gの範囲が最も好ましい。固有粘度が小さすぎ
ると十分な落下強度が得られず、また固有粘度が大きす
ぎると中空成形時、ゲル、フィッシュ・アイを発生し容
器外観を阻害する。
【0019】樹脂(A)の固有粘度を前記範囲に調節す
る方法としては、樹脂(A)の重合度を調節する方法の
他に、特開昭60−144304号公報等に記載のビニ
ルメトキシシラン等のケイ素含有オレフィン系不飽和単
量体を必要に応じて共重合する方法等を例示できる。
【0020】本発明で用いられる樹脂(A)の製造方法
としては、次の製造方法を例示することができる。 第一の製法:下記の式(2)で示される単量体を重合
後、還元することにより製造される。
【0021】
【化3】
【0022】(式中、R1およびR2は、水素原子又はア
ルキル基を表わし、Xはアルコキシル基、水酸基、ハロ
ゲン原子、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル
基、及びイソプロピル基から選択された置換基を表わ
す。)
【0023】上記の単量体の具体例としては、アクリル
酸、メタクリル酸、2−エチルアクリル酸等のアクリル
酸誘導体;アクリル酸メチル、アクリル酸メチル、アク
リル酸エチル、メタクリル酸メチル、2−エチルアクリ
ル酸メチル等のアクリル酸エステル誘導体;アクロレイ
ン、メタクロレイン、2−エチルアクロレイン等のアク
ロレイン誘導体;メチルビニルケトン、エチルビニルケ
トン、イソプロペニルメチルケトン、イソプロペニルエ
チルケトン、イソプロペニルプロピルケトン、イソプロ
ペニルイソプロピルケトン等のビニルケトン誘導体が挙
げられる。
【0024】上記の単量体は、ラジカル重合、アニオン
重合等の公知の重合法によって重合できる。ラジカル重
合の開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニ
トリル、2,2’−アゾビス(2,4’−ジメチルバレ
ロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−
2,4’−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系開始
剤;イソブチルパーオキサイド、ジ−n−プロピルパー
オキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシピバレー
ト等の過酸化物系開始剤が挙げられる。このときの重合
温度は特に制限はなく、通常、室温〜100℃程度の温
度範囲で重合を行う。 またアニオン重合の条件として
は、開始剤として、ブチルリチウム、水素化リチウムア
ルミニウム、メチルマグネシウムブロマイド、エチルマ
グネシウムクロライド、トリフェニルメチルカルシウム
クロライド等の塩基性のアルカリ金属あるいはアルカリ
土類金属誘導体を開始剤として用い、通常、テトラヒド
ロフラン、ジメトキシエタン、ジエチルエーテル等の非
プロトン性溶媒を溶媒として用い、室温〜−100℃程
度の低温で重合を行う。
【0025】得られた重合体の還元法としては、水素化
リチウムアルミニウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素
化ホウ素リチウム、ジボラン等の金属水素化物を還元剤
として用いる方法、ルテニウム系、ロジウム系、ニッケ
ル系、パラジウム系、白金系等の遷移金属触媒により水
素添加を行う方法等が挙げられる。還元反応溶媒として
は、重合体の溶解性および還元剤との反応性を考慮して
適宜選ばれる。その例としては、テトラヒドロフラン、
N−メチルモルホリン、ジメチルアセトアミド、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジメトキシエ
タン、メタノール、エタノール、プロパノール等が挙げ
られる。還元反応温度としては、室温〜200℃の範囲
で通常選ばれ、50℃〜150℃の範囲が好適である。
【0026】第二の製法:下記の式(3)で示される構
造のアリルアルコール類の重合によって製造される。
【0027】
【化4】
【0028】(式中、R1及びR2は、それぞれ水素原子
又はアルキル基を表わす。)
【0029】上記第二のアリルアルコール類の重合法と
しては、例えば、米国特許3285897、同3666
740(特公昭47−40308)、英国特許8542
07等に記載されている。
【0030】第三の製法:下記の式(4)で示される構
造のアリルハライド類の重合後、ハロゲン原子を水酸基
に化学的に変換することにより得られる。
【0031】
【化5】
【0032】(式中、R1及びR2は、それぞれ水素原子
又はアルキル基を表わし、Xはハロゲン原子を表わ
す。)
【0033】前記第三の製造方法としては、例えば米国
特許4125694号に記載されている。
【0034】本発明の樹脂(A)には、本発明の効果が
損なわれない範囲で他の熱可塑性樹脂がブレンドされて
いても良い。このような熱可塑性樹脂の例として、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペ
ンテン等のポリオレフィン類、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル
類、ポリカプロラクタム(6−ナイロン)、ポリラウリ
ロラクタム(12−ナイロン)、ポリヘキサメチレンア
ジパミド(6,6−ナイロン)等のポリアミド類、ポリ
スチレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリメ
チルメタクリレート及びポリウレタン等が挙げられる。
またブレンドする樹脂の量としては、通常50重量%以
下の範囲とすることが本発明の目的を達成する上で好ま
しい。
【0035】また本発明の樹脂(A)には、必要に応じ
て各種の添加剤を配合することもできる。このような添
加剤の例としては、酸化防止剤、可塑剤、熱安定剤、紫
外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤、着色剤、有機及び無機
フィラー等を挙げることができる。添加剤の具体的な例
としては次のようなものが挙げられる。
【0036】酸化防止剤:2,5−ジ−t−ブチルハイ
ドロキノン、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾー
ル、4,4’−チオビス−(6−t−ブチルフェノー
ル)、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−
t−ブチルフェノール)、オクタデシル−3−(3’,
5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プ
ロピオネート、4,4’−チオビス−(6−t−ブチル
フェノール)等。 紫外線吸収剤:エチレン−2−シアノ−3,3’−ジフ
ェニルアクリレート、2−(2’−ヒドロキシ−5’−
メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒ
ドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)
ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−
t−ブチル−5’−メチルフェニル)5−クロロベンゾ
トリアゾール、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフ
ェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾ
フェノン等。 可塑剤:フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル
酸ジオクチル、ワックス、流動パラフィン、リン酸エス
テル等 帯電防止剤:ペンタエリスリットモノステアレート、ソ
ルビタンモノパルミテート、硫酸化ポリオレフィン類、
ポリエチレンオキシド、カーボワックス等。 滑剤:エチレンビスステアロアミド、ブチルステアレー
ト等。 着色剤:カーボンブラック、フタロシアニン、キナクリ
ドン、インドリン、アゾ系顔料、ベンガラ等。 充填剤:グラスファイバー、アスベスト、バラストナイ
ト、ケイ酸カルシウム等。
【0037】本発明では、前記樹脂(A)の一方の面又
は両面にポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、
ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル及び
ポリウレタンの群より選択された少なくとも一種の熱可
塑性樹脂(B)を積層することが本発明の効果を充分得
る上で推奨される。
【0038】本発明の積層中空成形容器に用いられる熱
可塑性樹脂(B)は、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリブテン、ポリメチルペンテン、エチレン−プロピレ
ン共重合体等のポリオレフィン、ポリカプロラクタム
(6−ナイロン)、ポリラウリロラクタム(12−ナイ
ロン)、ポリヘキサメチレンアジパミド(6,6−ナイ
ロン)等のポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレート等ポリエステル、ポリスチ
レン(GPPS)、ハイインパクトポリスチレン(HI
PS)、スチレン−ブタジエン共重合体(SB)、スチ
レン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体(SB
A)等のポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネ
ート及びポリウレタンである。本発明に係る樹脂(A)
に、前記樹脂(B)を積層することにより特に中空成形
性及び落下強度が改善される。前記樹脂(B)のうち、
ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル及びポリス
チレンが、本発明の効果を充分奏する点で好ましく、中
でもポリオレフィン、ポリアミド及びポリエステルが最
も好ましい。
【0039】本発明にかかる積層中空成形容器の第1の
態様は、樹脂(A)の一方の面にポリオレフィン、ポリ
アミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスチレ
ン、ポリ塩化ビニル及びポリウレタンの群より選択され
た少なくとも一種の熱可塑性樹脂(B)を積層し、かか
る樹脂(A)を容器の内側に使用する態様である。
【0040】本発明にかかる積層中空成形容器の第2の
態様は、樹脂(A)の一方の面に樹脂(B)を積層し、
かかる樹脂(A)を容器の外側に使用する態様である。
【0041】本発明にかかる積層中空成形容器の第3の
態様は、樹脂(A)の両面に樹脂(B)を積層する態様
である。この場合においては、樹脂(A)の両面に同種
の熱可塑性樹脂(B)を積層する態様と異種の熱可塑性
樹脂(B)を積層する態様がある。
【0042】本発明において好ましい態様は、前記第3
の態様の内で、樹脂(A)の両面に樹脂(A)の絶乾時
のガラス転移点より50℃以上、好ましくは60℃以
上、更に好ましくは70℃以上高い融点を有する樹脂
(B)を積層した態様、又は樹脂(A)の両面に密度
0.98g/cm3以下、好ましくは0.95g/cm3
以下、更に好ましくは0.93g/cm3以下のポリエ
チレン系樹脂(B)を積層した態様である。これにより
中空成形性、落下強度及び外観に優れた中空成形容器が
得られる。更に樹脂(A)の外側層の厚みを内側層の厚
みより厚くすることにより本発明の効果が一層顕著に奏
せられる。
【0043】本発明にかかる中空成形容器の総厚みは5
0μm以上、好ましくは100μm以上、更に好ましく
は300μm以上で、且つ10mm以下、好ましくは3
mm以下、更に好ましくは1mm以下とすることが推奨
される。この厚みを下回ると中空成形性及び落下強度に
劣り、またこの厚みを上回まわっても中空成形性に劣
り、且つ経済性にも劣る。
【0044】本発明に係る中空成形容器の20℃、相対
湿度65%における酸素透過度は、30mL/m2・d
ay・atm以下にする必要がある。酸素透過度は好ま
しくは20mL/m2・day・atm以下、より好ま
しくは10mL/m2・day・atm以下、更に好ま
しくは5mL/m2・day・atm以下、最適には1
mL/m2・day・atm以下とするのが良い。20
℃、相対湿度65%における酸素透過度が前記値より大
きい時には、高度なガスバリア性を要求される用途への
使用に耐えない。
【0045】本発明の中空成形容器の20℃、相対湿度
100%RHにおける酸素透過度は、30mL/m2
day・atm以下であることが好ましく、より好まし
くは20mL/m2・day・atm以下であり、更に
好ましくは10mL/m2・day・atm以下であ
り、最適には5mL/m2・day・atm以下であ
る。20℃、相対湿度100%RHにおける酸素透過度
が前記値より大きい時には、高湿度下で、高度なガスバ
リア性を要求される用途への使用が困難となる。かかる
酸素透過度の調節は、樹脂(A)の前記R1及びR2を適
宜選択する方法、樹脂(A)の厚みを調節する方法、樹
脂(A)を延伸配向させる方法及び共重合した樹脂
(A)を用いる方法等を例示することができる。
【0046】本発明においては、樹脂(A)と樹脂
(B)の間に接着層を導入することが充分な落下強度を
得る上で好ましい。共押出ブロー成形法により多層化す
る場合において、樹脂(B)の内でもポリオレフィンの
ような、本発明の樹脂(A)との相溶性が悪い樹脂と多
層化する場合には無水マレイン酸やアクリル酸等の不飽
和カルボン酸又はその無水物で変性したポリオレフィン
を接着剤として用いることが好ましい。また樹脂(B)
としてポリエステル及びポリアミドのような樹脂(A)
と比較的熱接着性の良い樹脂を選択し、これを樹脂
(A)と共押出中空成形する場合のように、接着剤を用
いなくとも実用に耐える接着強度が得られるときには、
必ずしも接着層を設けなくても良い。
【0047】本発明に係る中空成形容器には経済性の点
から成形時のバリや耳又は成形不良品などを回収した回
収層(リグラインド層)を設けることもできる。
【0048】本発明に係る中空成形容器は、ガスバリア
性の要求される食用油、食用油脂製品、調味料、ケチャ
ップ、マヨネーズ、ソース、ドレッシング、ジャム、ス
ープ、、コーヒー、飲料水、香辛料、酒類等の食品類の
容器として最も好適に使用されるが、その他芳香剤、歯
磨、洗剤等のトイレタリー製品類、化粧品類、医薬品
類、農薬類、工業用油脂類及び工業薬品類等の容器とし
ても好適に使用される。
【0049】以下、実施例により本発明を更に詳しく説
明するが、測定方法及び評価方法は次の方法による。 (1)ガラス移転点及び融点 ガラス移転点及び融点は、セイコー電子工業(株)製示
差走査熱量計(DSC)RDC220/SSC5200
H型を用い、JIS K7121に基づいて測定した。
但し、温度の校正にはインジウムと鉛を用いた。尚、本
発明でいう絶乾時のガラス転移点は、試料を前記JIS
記載の方法にて、一旦200℃まで昇温した後、冷却速
度30℃/分にて、ガラス転移点より約50℃低い温度
まで冷却し、再び昇温速度10℃/分にて昇温して測定
した値(2nd.Run)をいい、20℃、85%RH
におけるガラス転移点は、20℃、85%RHにおいて
充分状態調節後直ちに試料を密閉パンに封入し、昇温速
度10℃/分にて昇温して測定した値(1st.Ru
n)をいう。更に本発明でいうガラス転移点は、前記J
ISでいう中間点ガラス転移温度(Tmg)をいい、ま
た本発明でいう融点は、前記JISでいう融解ピーク温
度(Tpm)をいう。
【0050】(2)吸湿率 試料を乾燥器にて80℃で、恒量に達するまで充分乾燥
したときの重量(X)と樹脂(A)の20℃、65%R
Hにて充分状態調節したときの重量(Y)から式{(Y
−X)/X}×100(%)にて求めた。尚、樹脂
(A)を含む積層中空成形容器の場合も前記方法に準じ
て樹脂(A)の吸湿率を求めることができる。但し、積
層中空成形容器を構成する樹脂(B)が吸湿性のとき
は、当該樹脂(B)の吸湿率を別途求めた上で、樹脂
(A)のみの吸湿率を計算により求めることができる。
【0051】(3)固有粘度 m−クレゾール溶液についてオストワルド粘度計を用
い、30℃で測定した。
【0052】(4)ヘイズ 試料樹脂をTダイ付押出機(東洋精機製作所製D20−
20型、フルフライト20mmΦ単軸スクリュー、L/
D20、CR2.0)を用いて、ダイ温度230℃にて
ロール温度30℃のドラム上に押し出し、膜厚20μm
の単層フィルムを製膜した。次いで当該フィルムにシリ
コンオイルを塗布し、村上色彩研究所製HR−100型
ヘイズメーターを用いてJIS K7105に準じて内
部ヘイズを求めた。
【0053】(5)酸素透過度 MODERN CONTROLS,INC.製酸素透過
率測定装置MOCONOX−TRAN10/50A型を
用い、中空成形容器の内部に窒素キャリアーガスを流
し、中空成形容器の外部を酸素雰囲気下において、容器
の内側及び外側共に20℃、65%RH又は20℃、1
00%RHの条件にして、容器内部に透過した酸素をJ
IS K7126(等圧法)に記載の方法に準じて検出
し、測定した。容器を用いて測定した値を容器の表面積
(m2)で割ることによって、面積当たりの酸素透過度
(mL/m2・day・atm)を求めた。尚、測定に
用いた容器は、予め20℃、65%RH又は20℃、1
00%RHの条件で充分状態調節した容器を用いた。ま
た本発明において、積層中空成形容器の場合には、積層
体としての酸素透過度である。
【0054】(6)中空成形性 ダイレクトブロー成形の場合は、(有)鈴木鉄工所製T
B−ST−6P型ダイレクトブロー多層中空成形機(ス
クリュー径:45mmφ、40mmφ、35mmφ、3
5mmφ)を用い、又射出延伸ブロー成形の場合は、日
精ASB機械(株)製ASB−50T型射出延伸ブロー
成形機(スクリュー径:38mmφ、19mmφ)を用
いて外径70mmφ、胴部厚み700μm、容量500
mlの円筒形中空成形容器を成形した。尚、前記ダイレ
クトブロー多層中空成形機は、最大4種類の樹脂の積層
成形が可能であるが、必要に応じて単層成形又は2〜3
種類の樹脂の積層成形も可能である。また前記射出延伸
ブロー成形機は、2種類の積層成形が可能であるが、必
要に応じて単層成形も可能である。中空成形性は、中空
成形時の状況、即ちパリソンのドローダウン性(射出成
形の場合はパリソンの射出成形性)及びブロー性から評
価した。
【0055】(7)落下強度 中空成形容器に水450gを充填し、20℃、65%R
Hの環境下に2日間状態調節後、1・5mの高さからコ
ンクリート面に容器の底部を下にして落下し、その破壊
の状況から評価した。
【0056】(8)外観 中空成形容器の外観を目視にて、偏肉、筋、木目模様、
ゲル、フィッシュ・アイ及び着色等の外観不良の発生状
況からその良否を評価した。
【0057】実施例及び比較例において用いた各樹脂の
特性値、厚み構成及び評価結果を纏めて表1に示す。
尚、評価結果欄の記号は次の評価結果を表わす。 ◎ … 極めて良好 ○ … 良好 △ … やや不良 × … 不良 また以下の合成例、実施例及び比較例において特に断ら
ない限り、「部」は重量部及び「%」は「重量%」を意
味する。
【0058】アリルアルコール系重合体の合成 合成例1 アタクティックポリメタアリルアルコール(a−PMA
AL)の合成冷却器付き反応容器に水素化リチウムアル
ミニウム250部を仕込み、窒素置換し、N−メチルモ
ルホリン3000部を添加した後、130℃に加熱し還
流させた。これにアタクティックポリメチルメタクリレ
ート600部とN−メチルモルホリン6000部からな
る溶液を添加し、滴下終了後さらに4時間還流させた。
この後、酢酸エチル1000部を滴下して未反応の水素
化物を失活させ、さらに50%リン酸水溶液5000部
を滴下した。冷却後、遠心分離により上澄みと固形分に
分離した。得られた上澄みには蒸留水に加えポリマー
(その1)を析出させた。また、得られた固形分には1
0000部のエタノールを加え、60℃、1時間加熱溶
解してからグラスフィルターで濾過し、得られた濾液を
エバポレーターにより濃縮した後、蒸留水に加えポリマ
ー(その2)を析出させた。析出によって得られたポリ
マー(その1およびその2)を合わせて、100℃の蒸
留水により煮沸することにより十分洗浄した後、真空乾
燥してa−PMAAL380部を得た。得られたa−P
MAALの30℃、m−クレゾール中での固有粘度は
0.77dl/gであった。また、真空乾燥したポリメ
タアリルアルコールを走査型示差熱分析計(DSC)
で、窒素気流下、溶融急冷してから10℃/分の昇温速
度で測定したところ、ガラス転移温度は75℃であり、
結晶融解ピークは存在しなかった。また、20℃、85
%RHにおいて状態調節したときのガラス転移温度は4
9℃であった。
【0059】合成例2 シンジオタクティックポリメタアリルアルコール(s−
PMAAL)の合成合成例1で用いたアタクティックポ
リメチルメタクリレートの代わりにビス(ペンタメチル
シクロペンタジエニル)サマリウムメチルを開始剤と
し、トルエン中、0℃で重合することによって得られ
た、シンジオタクティックポリメチルメタクリレート
(トライアッド表示でのタクシティティー80%)を用
いた以外は合成例1と同様にして、s−PMAALを得
た。得られたs−PMAALのタクティシティーを重D
MSO中で13C−NMR測定により分析した結果、シン
ジオタクティシティーはトライアッドで80%であっ
た。
【0060】合成例3 アイソタクティックポリメタアリルアルコール(i−P
MAAL)の合成合成例1で用いたアタクティックポリ
メチルメタクリレートの代わりに水素化リチウムアルミ
ニウムを開始剤とし、ジエチルエーテル中、−78℃で
重合することによって得られた、アイソタクティックポ
リメチルメタクリレート(トライアッド表示でのタクシ
ティティー93%)を用いた以外は合成例1と同様にし
て、i−PMAALを得た。得られたi−PMAALの
タクティシティーを重DMSO中で13C−NMR測定に
より分析した結果、シンジオタクティシティーはトライ
アッドで90%であった。
【0061】合成例4 アタクティックポリアリルアルコール(a−PAAL)
の合成合成例1で用いたアタクティックポリメチルメタ
クリレートの代わりにアゾビスイソブチロニトリルを触
媒とし、トルエン中、80℃で重合することにとって得
られた、アタクティックポリエチルアクリレートを用い
た以外は合成例1と同様にして、a−PAALを得た。
【0062】合成例5 スチレン−メタアリルアルコールランダム共重合体(S
T−MAAL)の合成合成例1で用いたアタクティック
ポリメチルメタクリレートの代わりにアゾビスイソブチ
ロニトリルを触媒とし、トルエン中、80℃で重合する
ことにとって得られた、スチレン−メチルメタクリレー
トランダム共重合体(スチレン含有率75モル%、メチ
ルメタアクリレート含有率25モル%)を用いた以外は
合成例1と同様にして、ST−MAAL(スチレン含有
率75モル%、メタアリルアルコール含有率25モル
%)を得た。
【0063】実施例1 合成例1によって得られたa−PMAALを用いて、ダ
イレクトブロー成形法により容器の胴部厚みが700μ
mとなるように押出条件を設定し、単層中空成形容器を
成形した。但し、成形時のダイの温度を180℃とし、
ブロー成形金型に25℃の温水を循環した。
【0064】実施例2 実施例1において用いたa−PMAALを外層に用い、
三井石油化学工業製高密度ポリエチレン(HDPE)
「ハイゼックス6200B」(ビカット軟化点123℃
/ASTM D1525,荷重1Kg)を内層として用
い、更に三菱油化製無水マレイン酸グラフト変性高密度
ポリエチレン(M・HDPE)「モディックH−400
C」を層間に用いて、ダイレクトブロー成形法により容
器の胴部厚み構成が、a−PMAAL(30μm)/M
・HDPE20μm/HDPE650μm(総厚700
μm)となるように押出条件を設定し、3種3層の中空
成形容器を成形した。但し、成形時のダイの温度を22
0℃とし、ブロー金型には25℃の温水を循環した。
【0065】実施例3 実施例1において用いたa−PMAALを中間層に用
い、三井石油化学工業製ポリプロピレン(PP)「ハイ
ポールB200」(ビカット軟化点155℃/ASTM
D1525,荷重1Kg)を内外層として用い、更に
三井石油化学工業製無水マレイン酸グラフト変性ポリプ
ロピレン(M・PP)「アドマーQB540」を層間に
用いて、ダイレクトブロー成形法により容器の胴部厚み
構成がPP300μm(外層)/M・PP20μm/a
−PMAAL(20μm)/M・PP20μm/PP3
40μm(内層)(総厚700μm)となるように押出
条件を設定し、3種5層の中空成形容器を成形した。但
し、成形時のダイの温度を230℃とし、ブロー金型に
は25℃の温水を循環した。
【0066】実施例4 実施例3のPPを三井石油化学工業製低密度ポリエチレ
ン(LDPE)「ミラソン50」(ビカット軟化点94
℃/ASTM D1525,荷重1Kg)に代え、M・
PPを三井石油化学工業製無水マレイン酸グラフト変性
線状低密度ポリエチレン(M・LLDPE)「アドマー
NB550」に代えた以外は、実施例3の場合と同様に
して中空成形容器を成形した。
【0067】実施例5 実施例3の内層側のPPを三井石油化学工業製低密度ポ
リエチレン(LDPE)「ミラソン50」(ビカット軟
化点94℃/ASTM D1525,荷重1Kg)に代
え、M・PPを三井石油化学工業製無水マレイン酸グラ
フト変性線状低密度ポリエチレン(M・LLDPE)
「アドマーNB550」に代えた以外は、実施例3の場
合と同様にして中空成形容器を成形した。
【0068】実施例6 実施例3の場合のa−PMAALを合成例2で得られた
s−PMAALに代えて実施例3と同様にして中空成形
容器を成形した。
【0069】実施例7 実施例3の場合のa−PMAALを合成例3で得られた
i−PMAALに代えて実施例3と同様にして中空成形
容器を成形した。
【0070】実施例8 実施例3の場合のa−PMAALを合成例4で得られた
a−PAALに代えて実施例2と同様にして中空成形容
器を成形した。
【0071】実施例9 実施例3で用いたポリプロピレンに代えて、クラレ製ダ
イレクトブロー成形用ポリエチレンテレフタレート(P
ET)「クラペットKS710B」(融点231℃、極
限粘度1.15dL/g)を用い、変性ポリプロピレン
に代えて三井石油化学工業製無水マレイン酸グラフト変
性直鎖状低密度ポリエチレン(M・LLDPE)「アド
マーSF700」を用いて実施例3の場合と同様にして
3種5層の中空成形容器を成形した。但し、成形時のダ
イの温度を265℃とし、ブロー成形金型には25℃の
温水を循環した。
【0072】実施例10 クラレ製ポリエチレンフタレート(PET)「クラペッ
トKS760RCT」(融点250℃、極限粘度0.7
5dL/g)をバレル温度285℃の1次射出成形機に
仕込み、実施例1で用いたa−PMAALをバレル温度
245℃の2次射出成形機に仕込んで、280℃に設定
したホットランナーノズルより金型ゲートを通して温度
25℃のパリソンキャビティーに共射出して、a−PM
AALを中間層とし、PETを内外層とした多層パリソ
ンを成形した。次いでかかるパリソンを温調ポットにて
110℃に温調後、ブロー金型に移し、直ちに延伸ロッ
ドにて軸方向に2倍延伸し、同時に10Kg/cm2
加圧空気にて周状方向に3倍延伸して金型形状に添わ
せ、冷却して容器の胴部厚み構成がPET300μm
(外層)/a−PMAAL(20μm)/PET380
μm(内層)(総厚700μm)の2種3層の共射出延
伸中空成形容器を成形した。
【0073】比較例1 実施例3の場合のa−PMAALを合成例5で得られた
ST−MAALに代えて実施例3と同様にして中空成形
容器を作成した。
【0074】比較例2 実施例4の場合のa−PMAALを押出用ガスバリア性
ポリ塩化ビニリデン(PVDC、密度1.67)に代え
てダイ温度を170℃に下げて実施例3と同様にして中
空成形容器の成形を試みたが、経時的に容器にゲル、フ
ィッシュ・アイが増え、且つ容器が黄色に着色したので
成形を中止した。
【0075】比較例3 実施例3の場合のa−PMAALをエチレン−ビニルア
ルコール共重合体(EVOH、エチレン含有率30モル
%、ケン化度99.6%、融点185℃)に代えて実施
例3とと同様にして、中空成形容器を成形した。
【0076】
【表1】
【0077】
【発明の効果】本発明によれば、次の点において優れた
効果を奏する。 低湿下及び高湿下におけるガスバリア性 中空成形性 落下強度 外観
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B65D 1/09 C08F 8/04 // C08F 8/04 16/08 16/08 B65D 1/00 A B

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1)で示される繰り返し構成単位を
    30モル%以上含むアリルアルコール系重合体樹脂
    (A)からなる20℃、65%RHにおける酸素透過度
    が30mL/m2・day・atm以下の中空成形容
    器。 【化1】 (式中、R1及びR2は、それぞれ水素原子又はアルキル
    基を表わす。)
  2. 【請求項2】 樹脂(A)の片面又は両面にポリオレフ
    ィン、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、
    ポリスチレン、ポリ塩化ビニル及びポリウレタンの群よ
    り選択された少なくとも一種の熱可塑性樹脂(B)を積
    層してなる請求項1記載の中空成形容器。
  3. 【請求項3】 樹脂(A)の絶乾時のガラス転移点が4
    5〜95℃である請求項1〜2に記載の中空成形容器。
  4. 【請求項4】 樹脂(A)の20℃、85%RHにおい
    て状態調節したときのガラス転移点が20℃以上である
    請求項1〜3に記載の中空成形容器。
  5. 【請求項5】 樹脂(A)の20℃、65%RHにおけ
    る吸湿率が0.5〜15%である請求項1〜4に記載の
    中空成形容器。
  6. 【請求項6】 樹脂(A)のメタクレゾール中30℃に
    おける固有粘度が0.1〜3dL/gである請求項1〜
    5に記載の中空成形容器。
  7. 【請求項7】 式(1)中のR1がメチル基であり、か
    つR2が水素原子である請求項1〜6に記載の中空成形
    容器。
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