JPH11292857A - ビスベンゾトリアゾリルフェノール化合物の製造方法 - Google Patents

ビスベンゾトリアゾリルフェノール化合物の製造方法

Info

Publication number
JPH11292857A
JPH11292857A JP9636898A JP9636898A JPH11292857A JP H11292857 A JPH11292857 A JP H11292857A JP 9636898 A JP9636898 A JP 9636898A JP 9636898 A JP9636898 A JP 9636898A JP H11292857 A JPH11292857 A JP H11292857A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
carbon atoms
compound
general formula
formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9636898A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2983515B2 (ja
Inventor
Koji Mori
浩司 森
Atsuo Akata
充生 赤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Otsuka Chemical Co Ltd
Original Assignee
Otsuka Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Otsuka Chemical Co Ltd filed Critical Otsuka Chemical Co Ltd
Priority to JP10096368A priority Critical patent/JP2983515B2/ja
Publication of JPH11292857A publication Critical patent/JPH11292857A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2983515B2 publication Critical patent/JP2983515B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた紫外線吸収効果を有するビスベンゾトリ
アゾリルフェノール化合物の簡便でかつ効率の良い製造
方法、およびその製造方法に用いる合成中間体を提供す
ることである。 【解決手段】一般式(1): 【化1】 [式中、Aは炭素数1〜6のアルキレン基、基:−C
(CH3 2 −等を示す。R1 およびR2 は水酸基また
はヒドロキシアルキル基を示す。]で表されるメチレン
ビスフェノール化合物を合成中間体として使用する製造
方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、重縮合反応型ビス
ベンゾトリアゾリルフェノール化合物の製造方法および
その製造方法に有用な合成中間体に関する。
【0002】
【従来の技術】2−ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾ
ール系化合物はプラスチックを紫外線の被害から護るの
に有用な、いわゆる紫外線吸収剤として知られている。
しかしながら、従来公知の紫外線吸収剤のほとんどは低
分子化合物であるため、多くの問題点を抱えていた。
【0003】例えば上記ベンゾトリアゾール系紫外線吸
収剤は、低分子であるが故に蒸気圧が高く、樹脂にブレ
ンドして成形加工する際に蒸散して作業環境を汚染した
り、金型を汚す等の問題が生じることが知られている。
また、上記ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤等の紫外
線吸収剤は添加型であり、ベース樹脂と単に混ぜ合わせ
て使用するため、一旦得られた成形体や塗膜の表面から
経時的にブリードアウトしたり、使用環境において雨や
洗剤などを含む水等により流出したりして、長期間、製
品に紫外線吸収作用(光安定性)を付与することができ
ないおそれがあった。
【0004】近年、コーティングや繊維などの比表面積
の大きな用途や、高温下で成型や塗工を行うといった使
用形態においても、樹脂成型体表面からブリードアウト
や蒸散するおそれが少ない高分子型紫外線吸収剤が、性
能が高い耐候性付与剤として開発されている。上記高分
子型紫外線吸収剤は、紫外線吸収性を有する低分子化合
物を高分子化したもので蒸気圧が極めて低く、高温を必
要とする成形加工時においても蒸散するおそれが少ない
ものである。
【0005】特開昭38−25036号公報、特開昭6
0−51181号公報、特開昭61−112062号公
報には、付加重合型ベンゾトリアゾール系化合物と、こ
の化合物から製造される高分子紫外線吸収剤が開示され
ている。また特開平2−188581号公報、特開平3
−200788号公報、特開平3−39326号公報、
特開平9−316060号公報には、縮重合型のベンゾ
トリアゾール系化合物が開示されている。
【0006】これらの公報には重合側鎖を有する反応型
ベンゾトリアゾール系化合物(反応型紫外線吸収剤)
と、これから誘導できる高分子紫外線吸収剤の有用性が
述べられている。すなわち、かかる高分子紫外線吸収剤
は、優れた紫外線吸収能を有し、しかも紫外線を吸収す
るユニットがポリマーに化学結合しているため、従来の
添加型紫外線吸収剤に見られるような樹脂からの蒸散や
ブリードアウト等を起こすことがなく、樹脂に長期耐候
性を付与できるものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、これらの高
分子紫外線吸収剤のモノマーである反応型紫外線吸収剤
は、それ自身が反応型である(反応性が高い)が故に合
成には困難が伴うとされてきた。例えば特開平9−31
6060号公報に開示の重縮合反応型ビスベンゾトリア
ゾリルフェノール化合物、すなわち2,2’−メチレン
ビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−
4−(ヒドロキシアルキル)フェノール化合物は、合成
中間体として2−ヒドロキシ−5−ヒドロキシアルキル
フェニル−2H−ベンゾトリアゾール類を使用し、この
化合物をマンニッヒ(Mannich)塩基に変換した
後、カップリング反応を行うことにより、製造される。
【0008】しかしながら、上記2−ヒドロキシ−5−
ヒドロキシアルキルフェニル−2H−ベンゾトリアゾー
ル化合物は、その分子内にフェノール性水酸基より反応
性が高いヒドロキシアルキル基を有することから、その
Mannich塩基を調製する際、および2,2’−メ
チレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イ
ル)−4−(ヒドロキシアルキル)フェノール類へと導
くカップリング反応を行う際のいずれの製造工程におい
ても多くの副反応を引き起こすため、目的物を収率良く
合成するのに困難が伴う場合があった。
【0009】しかも、上記2,2’−メチレンビス[6
−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(ヒ
ドロキシアルキル)フェノール類、その合成中間体であ
る2−ヒドロキシ−5−ヒドロキシアルキルフェニル−
2H−ベンゾトリアゾール類およびび副反応によって生
じた副生成物はいずれも類似の化学的性質を有してお
り、目的物の分離精製が困難である。
【0010】従って、上記目的物を精製する際に慣用の
活性炭処理や再結晶を複数回繰り返す等の方法が必須で
あるため、収率を低下させるだけでなく、工業化におい
て製造コストを大きく増大させる問題があった。本発明
は、上記2,2’−メチレンビス[6−(2H−ベンゾ
トリアゾール−2−イル)−4−(ヒドロキシアルキ
ル)フェノール化合物(2) を、簡便にかつ効率良く合成
する製造方法と、その製造方法に有用な合成中間体を提
供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述の従
来技術の課題に鑑み、2,2’−メチレンビス[6−
(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(ヒド
ロキシアルキル)フェノール化合物(2) を効率良くかつ
簡便に合成する製造方法を開発するため鋭意検討を重ね
た結果、下記一般式(1) で表される文献未記載の新規な
メチレンビスフェノール化合物が、該化合物(2) を効率
よく、かつ簡便に合成する上で重要な合成中間体である
こと、また、かかるメチレンビスフェノール化合物(1)
を合成中間体として用いれば該化合物(2) を副生成物を
生成することなく、簡便にかつ効率良く合成できるとい
うという事実を見出し、本発明を完成するに至った。
【0012】一般式(1) :
【0013】
【化7】
【0014】[式中Aは、直接結合するかあるいは炭素
数1〜6のアルキレン基、基:−C(CH3 2 −、
基:−C(C2 5 )(CH3 )−、基:−O−または
基:−NH−を示す。R1 およびR2 は、同一または異
なって水酸基または炭素数1〜12の直鎖状もしくは分
岐鎖状のヒドロキシアルキル基を示す。]すなわち、本
発明のビスベンゾトリアゾリルフェノール化合物(2) :
【0015】
【化8】
【0016】[式中、Aは直接結合するかあるいは炭素
数1〜6のアルキレン基、基:−C(CH3 2 −、
基:−C(C2 5 )(CH3 )−、基:−O−または
基:−NH−を示す。R1 およびR2 は、同一または異
なって水酸基または炭素数1〜12の直鎖状もしくは分
岐鎖状のヒドロキシアルキル基を示す。R3 およびR4
は、同一または異なって水素原子、炭素数1〜4のアル
キル基、アリール基、炭素数1〜4のアルコキシ基また
はハロゲン原子を示す。]の製造方法は、一般式(1) :
【0017】
【化9】
【0018】[式中、Aは直接結合するかあるいは炭素
数1〜6のアルキレン基、基:−C(CH3 2 −、
基:−C(C2 5 )(CH3 )−、基:−O−または
基:−NH−を示す。R1 およびR2 は、同一または異
なって水酸基または炭素数1〜12の直鎖状もしくは分
岐鎖状のヒドロキシアルキル基を示す。]で表されるメ
チレンビスフェノール化合物を合成中間体とすることを
特徴とする。
【0019】上記一般式(1)で表されるメチレンビス
フェノール化合物は、例えば重縮合反応型紫外線吸収剤
であるビスベンゾトリアゾリルフェノール化合物(2) を
簡便にかつ効率よく合成する上で最も有用な合成中間体
である。かかる本発明のメチレンビスフェノール化合物
(1) を用いて上記ビスベンゾトリアゾリルフェノール化
合物(2) を製造した場合には、特開平9−316060
号公報に開示の製造方法で使用するベンゾトリアゾール
のマンニッヒ塩基化合物のように、その分子内に有する
より反応性が高いヒドロキシアルキル基の影響を全く受
けることなく、官能基選択的にフェノール性水酸基のオ
ルト位で反応が進行するため、目的物であるビスベンゾ
トリアゾリルフェノール化合物(2) のみを高収率で製造
することができる。
【0020】また、得られたビスベンゾトリアゾリルフ
ェノール化合物(2) は副反応物の生成がなく高純度であ
ると共に、着色度も低いため、場合によっては精製工程
を省くことが可能であり、工業的にも極めて低コストで
製造することが出来る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明について説明する。
上記一般式(1) に示される各基を具体的に説明すると以
下の通りである。炭素数1〜6のアルキレン基として
は、例えばメチレン、エチレン、トリメチレン、2−メ
チルトリメチレン、2,2−ジメチルトリメチレン、1
−メチルトリメチレン、メチルメチレン、エチルメチレ
ン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン
などのアルキレン基があげられる。
【0022】炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐鎖状
のヒドロキシアルキル基としては、例えばヒドロキシメ
チル、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピ
ル、2,3−ジヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブ
チル、1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル、5,
5,4−トリヒドロキシペンチル、5−ヒドロキシペン
チル、6−ヒドロキシヘキシル、1−ヒドロキシイソプ
ロピル、2−メチル−3−ヒドロキシプロピル、7−ヒ
ドロキシヘプチル、8−ヒドロキシオクチル、9−ヒド
ロキシノニル、10−ヒドロキシデシル、11−ヒドロ
キシウンデシル、12−ヒドロキシドデシル等の水酸基
を1〜3個有する炭素1〜12の直鎖状もしくは分岐鎖
状のアルキル基があげられる。
【0023】また、上記一般式(2) に示される各基を具
体的に説明すると以下の通りである。炭素数1〜4のア
ルキル基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、
イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチルなどの
アルキル基があげられる。炭素数1〜4のアルコキシ基
としては、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イ
ソプロポキシ、ブトキシ、t−ブトキシ等のアルコキシ
基があげられる。
【0024】ハロゲン原子としては、例えば塩素原子、
臭素原子、フッ素原子、ヨウ素原子などがあげられる。
アリール基としては、フェニル環上に炭素数1〜4のア
ルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ハロゲン原子
等を有することのあるフェニル、ナフチル基などがあげ
られる。
【0025】本発明のメチレンビスフェノール化合物
(1) の具体的な化合物例を以下に示す。2,2’−メチ
レンビス(1,4−ジヒドロキシベンゼン)、3,3’
−メチレンビス(4−ヒドロキシベンジルアルコー
ル)、3,3’−メチレンビス(4−ヒドロキシフェネ
チルアルコール)、2,2’−メチレンビス[4−(3
−ヒドロキシプロピル)フェノール]、2,2’−メチ
レンビス[4−(2−ヒドロキシプロピル)フェノー
ル]、2,2’−メチレンビス[4−(4−ヒドロキシ
ブチル)フェノール)、2,2’−メチレンビス[4−
(3−ヒドロキシブチル)フェノール)、2,2’−メ
チレンビス[4−(2−ヒドロキシブチル)フェノー
ル)、2,2’−メチレンビス[4−(5−ヒドロキシ
アミル)フェノール)、2,2’−メチレンビス[4−
(4−ヒドロキシアミル)フェノール)、2,2’−メ
チレンビス[4−(6−ヒドロキシヘキシル)フェノー
ル)、2,2’−メチレンビス[4−(7−ヒドロキシ
ヘプチル)フェノール)、2,2’−メチレンビス[4
−(8−ヒドロキシオクチル)フェノール)、2,2’
−メチレンビス[4−(10−ヒドロキシデシル)フェ
ノール)、2,2’−メチレンビス[4−(12−ヒド
ロキシドデシル)フェノール)。
【0026】上記一般式(1) で表される本発明のメチレ
ンビスフェノール化合物は種々の公知の方法によって簡
便に製造可能であるが、好ましい一例を示すと、例えば
一般式(5) :
【0027】
【化10】
【0028】[式中、R1 は水酸基または炭素数1〜1
2の直鎖状もしくは分岐鎖状のヒドロキシアルキル基を
示す。]で表されるヒドロキシフェノール類をマンニッ
ヒ(Mannich)反応によってアミノメチル化した
後に、塩基性条件下でもう一分子のヒドロキシフェノー
ル類(5')
【0029】
【化11】
【0030】[式中、R2 は水酸基または炭素数1〜1
2の直鎖状もしくは分岐鎖状のヒドロキシアルキル基を
示す。]とカップリング反応を行うか、もしくは上記二
分子のヒドロキシフェノール類(5) および(5')を適当な
溶媒中にて、酸触媒存在下、所定のアルデヒド類または
ケトン類と反応させることにより、目的とする上記一般
式(1) で表されるメチレンビスフェノール化合物を製造
することができる。
【0031】次に、本発明の製造方法について説明す
る。上記一般式(1) で表されるメチレンビスフェノール
化合物を合成中間体として、公知の方法、例えば特公平
6−53733号公報に開示の製造に従って一般式(2)
で表される重縮合反応型紫外線吸収剤である2,2’−
メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−
イル)−4−(ヒドロキシアルキル)フェノール類を製
造することができる。
【0032】すなわち、o −ニトロアニリン誘導体と亜
硝酸ナトリウムとを慣用の方法に従い反応させて調製し
た、一般式(3) :
【0033】
【化12】
【0034】[式中、R3 は水素原子、炭素数1〜4の
アルキル基、アリール基、炭素数1〜4のアルコキシ基
またはハロゲン原子を示す。]で表されるジアゾニウム
塩および一般式(3'):
【0035】
【化13】
【0036】[式中、R4 は水素原子、炭素数1〜4の
アルキル基、アリール基、炭素数1〜4のアルコキシ基
またはハロゲン原子を示す。]で表されるジアゾニウム
塩と、上記メチレンビスフェノール化合物(1) とを適当
な溶媒中、アゾカップリング反応を行い、一般式(4) :
【0037】
【化14】
【0038】[式中Aは直接結合するかあるいは炭素数
1〜6のアルキレン基、、基:−C(CH3 2 −、
基:−C(C2 5 )(CH3 )−、基:−O−または
基:−NH−を示す。R1 およびR2 は、同一または異
なって水酸基または炭素数1〜12の直鎖状もしくは分
岐鎖状のヒドロキシアルキル基を示す。R3 およびR4
は、同一または異なって水素原子、炭素数1〜4のアル
キル基、アリール基、炭素数1〜4のアルコキシ基また
はハロゲン原子を示す。]で表されるビスアゾベンゼン
化合物類に変換した後、引き続きこのビスアゾベンゼン
化合物(4) を塩基性条件下で還元反応を行うことによ
り、一般式(2)で表されるビスベンゾトリアゾリルフ
ェノール化合物を製造することができる。
【0039】なお、上記メチレンビスフェノール化合物
(1) と、ジアゾニウム塩(3) および(3')とのアゾカップ
リング反応は、塩基性条件下で行うのが好ましい。その
際、使用される塩基としては、例えば水酸化リチウム、
炭酸リチウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭
酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭
酸水素カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウ
ム、炭酸カルシウムなどがあげられる。また、その使用
量は、メチレンビスフェノール化合物(1) に対して0.
1〜10倍モル量、好ましくは1〜5倍モル量であるの
がよい。
【0040】上記溶媒としては反応に影響を及ぼさない
ものであればいずれも使用可能であり、例えばジエチル
エーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン等のエーテル類、塩化メチレン、クロロホルム
等のハロゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン等の芳香
族炭化水素、またはこれらの混合溶媒などがあげられ
る。
【0041】上記アゾカップリング反応は、通常−20
〜50℃程度、好ましくは0〜20℃で行われ、0.5
〜24時間程度で終了する。還元の方法としては、接触
還元法または、例えば水素化アルミニウムリチウム、水
素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、ジボラ
ン、ラネーニッケルなどの還元剤を使用する方法があげ
られる。なお、ビスアゾベンゼン化合物(4)を還元する
には、塩基性条件下で行うのが好ましい。使用する塩基
としては、上述のものがあげられる。
【0042】還元剤の使用量は、ビスアゾベンゼン化合
物(4) に対して0.5〜10当量、好ましくは2〜5当
量使用するのがよい。還元反応は、通常10〜150℃
程度、好ましくは40〜120℃で行われ、0.5〜2
4時間程度で終了する。次に、一般式(5) または(5')で
表されるヒドロキシフェノール類を、適当な溶媒中に
て、酸触媒存在下、アルデヒド類もしくはケトン類と反
応させて、目的とするメチレンビスフェノール化合物
(1) を得る反応について、以下に説明する。
【0043】上記メチレンビスフェノール化合物(1)
は、4−ヒドロキシフェノール類(5)または(5')を、適
当な溶媒中、酸触媒存在下1.0〜3.0当量のアルデ
ヒド類もしくはケトン類と1〜50時間させることによ
り製造できる。また、目的に応じて無溶媒、もしくは硫
酸、塩酸有機酸等の液体酸触媒を溶媒として用いて反応
することが可能である。
【0044】ここで使用される上記アルデヒド類として
は特に制限されず、従来公知のものを広く使用できる。
具体的には、ホルムアルデヒドおよびその水溶液、アセ
トアルデヒド、プロピオンアルデヒド等の低級脂肪族ア
ルデヒド類、パラホルムアルデヒド等の直鎖上オリゴマ
ー、トリオキサン、テトラオキシメチレン等の環状オリ
ゴマー、さらに場合によってはジメチルアセタールのよ
うなアルデヒド類の誘導体が好ましく使用される。
【0045】また、ケトン類としては特に制限が無く、
従来公知のものを広く使用できる。具体的には、アセト
ン、2−ブタノン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、
さらに場合によってはジメチルケタールのようなケトン
類の誘導体が好ましく使用される。酸触媒としては強酸
であれば特に限定が無く、従来公知なものを広く使用で
きる。具体的には、硫酸、塩酸、リン酸等の無機酸、リ
ンタングステン酸、リンモリブデン酸、リンモリブドタ
ングステン酸、リンモリブドバナジン酸、ケイタングス
テン酸、ケイモリブデン酸等のヘテロポリ酸、強酸性の
イオン交換樹脂、シュウ酸等の有機酸、アルミノシリケ
ート等の固体酸が上げられる。れらは単独で使用する
か、もしくは目的に応じて2種類以上混合して使用する
ことができる。
【0046】触媒の使用量は、特に限定されるものでは
なく広い範囲で選定されるが、通常一般式(1)で表さ
れるメチレンビスフェノール化合物に対して0.01〜
500重量%が好ましい。上記溶媒としては反応に影響
を及ぼさないものであればいずれも使用可能であり、例
えばギ酸、酢酸、プロピオン酸等の有機酸、ジエチルエ
ーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン、エチレングリコールジメチルエーテル等のエー
テル類、アセトニトリル等のニトリル類、石油エーテ
ル、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類が上げら
れる。これらは単独で使用するか、もしくは目的に応じ
て2種類以上混合して使用することができる。
【0047】また溶媒の使用量は、特に限定されるもの
ではなく、撹拌の容易さ、反応温度、基質に対する溶解
度に応じて広い範囲で選定されるが、通常一般式(1)
で表されるメチレンビスフェノールに対して10〜50
0重量%が好ましい。反応温度は−20℃〜200℃、
好ましくは0℃〜150℃の範囲で溶媒や基質の種類に
応じて適宜選定される。
【0048】このようにして得た一般式(1)で表され
るメチレンビスフェノール化合物は、そのまま一般式
(2)で表されるビスベンゾトリアゾリルフェノール化
合物の製造に供することもできるが、再結晶等の汎用な
手段を用いて精製することがより好ましい。上記方法に
より得られたメチレンビスフェノール化合物(1) は、従
来公知の方法により、重縮合反応型紫外線吸収剤である
一般式(2) で表されるビスベンゾトリアゾールフェノー
ルに容易にかつ高純度で変換される。
【0049】また上記方法で得た一般式(2) で表される
ビスベンゾトリアゾリルフェノール化合物は、通常製造
工程で必要とされる脱色工程や精製工程をあえて必要と
しない程高純度であり、反応液の大部分を濃縮して得た
結晶を単に水洗して乾燥するか、あるいはジオキサン等
の不活性溶媒で抽出した後に再結晶して乾燥するといっ
た程度の簡便な単離方法で得ることができる。
【0050】
【実施例】以下、本発明を実施例、製造例により説明す
る。 実施例1 4−(2−ヒドロキシエチル)フェノール13.8g
(100ミリモル)を硫酸20mlに溶解し、パラホル
ムアルデヒド0.75g(50ミリモル)を加えて室温
で12時間撹拌した。ついでこの反応混合物を水200
ml中に投入し、1時間撹拌した後、析出した結晶を濾
別し、得られた濾過物を水洗し、減圧下で24時間乾燥
させることにより、目的物である3,3’−メチレンビ
ス(4−ヒドロキシフェネチルアルコール)が白色結晶
として10.1g得られた(収率71.4%)。
【0051】1H−NMR(CDCl3 ):δ(pp
m)=2.92(t,4H,CH2 ),3.92(t,
4H,CH2 O),4.28(s,2H,CH2 ),
6.64(d,2H,Ar−H),6.97(d,2
H,Ar−H),7.10(s,2H,Ar−H),1
2.22(s,2H,Ar−OH). 実施例2 4−(2−ヒドロキシエチル)フェノールに代えて、4
−(3−ヒドロキシプロピル)フェノール15.2g
(100ミリモル)を使用した以外は、実施例1と同様
にして反応を行うことにより、目的物である2,2’−
メチレンビス[4−(3−ヒドロキシプロピル)フェノ
ール]が無色結晶として11.5g得られた(収率7
4.0%)。
【0052】1H−NMR(CDCl3 ):δ(pp
m)=1.87(q,4H,Ar−CH2),2.65
(t,4H,CH2 ),3.70(t,4H,CH
2 O),4.28(s,2H,CH2),6.64
(d,2H,Ar−H),6.97(d,2H,Ar−
H),7.09(s,2H,Ar−H),12.22
(s,2H,Ar−OH). 参考例1 o−ニトロアニリン10.5g(75ミリモル)を濃塩
酸42ml中に加え、70℃で約30分撹拌した後、氷
浴を用いて反応液を0℃まで冷却した。ついで、あらか
じめ亜硝酸ナトリウム5.4g(75ミリモル)を水2
8mlに溶解して調製しておいた水溶液を約1時間で滴
下した。滴下時は混合物の温度を5℃以下に保った。さ
らに5℃以下で1時間撹拌してo−ニトロアニリンのジ
アゾニウム塩を調製した。 参考例2 o−ニトロアニリン10.5g(75ミリモル)に代え
て、4−クロロ−2−ニトロアニリン13.1g(75
ミリモル)を使用した以外は参考例1と同様にして反応
を行うことにより、4−クロロ−2−ニトロアニリンの
ジアゾニウム塩を調製した。 参考製造例1 実施例1で合成した2,2’−メチレンビス[4−(2
−ヒドロキシエチル)フェノール]10.1g(35.
1ミリモル)と炭酸ナトリウム30g(0.36 ミリ
モル)とをイソプロパノール150mlに溶解し、この
混合物に参考例1で調製したo−ニトロアニリンのジア
ゾニウム塩の塩酸溶液を約5℃以下に保ちながら、約1
時間かけて滴下した。
【0053】滴下後、室温で12時間撹拌し、析出した
結晶を濾別して減圧乾燥するとメチレンビス2,2’−
メチレンビス{4−(2−ヒドロキシエチル)−6−
[(2−ニトロフェニル)アゾ]フェノール}が赤色結
晶として 19.2g得られた(収率94%)。 参考製造例2 o−ニトロアニリンのジアゾニウム塩の塩酸溶液に代え
て、参考例2で調製した4−クロロ−2−ニトロアニリ
ンのジアゾニウム塩の塩酸溶液を使用した以外は参考製
造例1と同様にして反応を行うことにより、メチレンビ
ス2,2’−メチレンビス{4−(2−ヒドロキシエチ
ル)−6−[(4−クロロ−2−ニトロフェニル)ア
ゾ]フェノール}が赤色結晶として21.2g得られた
(収率92%)。 参考製造例3 2,2’−メチレンビス[4−(2−ヒドロキシエチ
ル)フェノール]10.1g(35.1ミリモル)に代
えて、実施例2で合成した2,2’−メチレンビス[4
−(3−ヒドロキシプロピル)フェノール]を11.5
g(36.4ミリモル)を使用した以外は参考製造例1
と同様にして反応を行うことにより、メチレンビス2,
2’−メチレンビス{4−(3−ヒドロキシプロピル)
−6−[(2−ニトロフェニル)アゾ]フェノール}が
赤色結晶として20.6g得られた(収率95%)。 製造例1 参考製造例1で合成した粗2,2’−メチレンビス{4
−(2−ヒドロキシエチル)−6−[(2−ニトロフェ
ニル)アゾ]フェノール}10.5g(18ミリモル)
を、2N−水酸化ナトリウム水溶液36mlに溶解さ
せ、ついで、あらかじめ調製しておいた25%−水酸化
ナトリウム水溶液18mlと亜鉛粉末10.8g(16
6 ミリモル)とを同時に約3時間かけて加えた。
【0054】次に、反応混合物を70℃に昇温した後、
約2時間撹拌した後、反応混合物を室温まで冷却した
後、無機物を濾別した。ここで得られた母液を濃塩酸を
用いて酸性化した。この時析出した黄色結晶を濾別した
後、ジオキサン中で再結晶することにより、2,2’−
メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−
イル)−4−(2−ヒドロキシエチル)フェノール]が
白色結晶として8.0g得られた(収率84%、純度9
8.9%)。
【0055】1H−NMR(CDCl3 ):δ=2.8
9(t,4H,CH2 ),3.89(t,4H,CH2
OH),4.28(s,2H,CH2 ),7.26
(s,2H,Ar−H),7.47(dd,4H,Ar
−H),7.92(dd,4H,Ar−H),8.18
(s,2H,Ar−H),11.59(s,2H,Ar
−OH) 製造例2 参考製造例1で合成した粗2,2’−メチレンビス{4
−(2−ヒドロキシエチル)−6−[(2−ニトロフェ
ニル)アゾ]フェノール}10.5g(18ミリモル)
に代えて、参考製造例2で合成した粗メチレンビス2,
2’−メチレンビス{4−(2−ヒドロキシエチル)−
6−[(4−クロロ−2−ニトロフェニル)アゾ]フェ
ノール} 11.8g(18ミリモル)を使用した以外
は製造例1と同様にして反応を行うことにより、2,
2’−メチレンビス[6−(5−クロロ−2H−ベンゾ
トリアゾール−2−イル)−4−(2−ヒドロキシエチ
ル)フェノール]が淡黄色結晶として9.7g得られた
(収率90.0%、純度99.0%)。
【0056】1H−NMR(CDCl3 ):δ(pp
m)=2.89(t,4H,CH2 ),3.89(t,
4H,CH2 OH),4.28(s,2H,CH2 ),
7.26(s,2H,Ar−H),7.37(d,2
H,Ar−H),7.82(d ,2H,Ar−H),
7.84(s,2H,Ar−H),8.18(s,2
H,Ar−H),11.59(s,2H,Ar−O
H). 製造例3 参考製造例1で合成した粗2,2’−メチレンビス{4
−(2−ヒドロキシエチル)−6−[(2−ニトロフェ
ニル)アゾ]フェノール}10.5g(18ミリモル)
に代えて、参考製造例3で合成した粗メチレンビスメチ
レンビス2,2’−メチレンビス{4−(3−ヒドロキ
シプロピル)−6−[(2−ニトロフェニル)アゾ]フ
ェノール}11.1g(18ミリモル)を使用した以外
は製造例1と同様にして反応を行うことにより、2,
2’−メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール
−2−イル)−4−(3−ヒドロキシプロピル)フェノ
ール]が白色結晶として8.9g得られた(収率89.
2%、純度99.0%)。
【0057】1H−NMR(CDCl3 ):δ(pp
m)=1.89(q,2H,Ar−CH 2 −),2.8
2(t,4H,CH2 ),3.81(t,4H,CH2
OH),4.28(s,2H,CH2 ),7.26
(s,2H,Ar−H),7.47(dd,4H,Ar
−H),7.92(dd,4H,Ar−H),8.18
(s,2H,Ar−H),11.59(s,2H,Ar
−OH).
【0058】
【発明の効果】本発明のビスフェノール化合物(1) を合
成中間体とした使用すれば、樹脂等に長期間耐候性を付
与することができる紫外線吸収性に優れたビスベンゾト
リアゾリルフェノール化合物(重縮合紫外線吸収剤)を
極めて容易にかつ収率良く提供することができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年4月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】ビスベンゾトリアゾリルフェノール化合
物の製造方
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 [式中、Aは炭素数1〜6のアルキレン基、基:−C
(CH3 )2 −または基:−C(C2 H5 )
(CH3 )−を示す。R1 およびR2 は、同一または
異なって水酸基または炭素数1〜12の直鎖状もしくは
分岐鎖状のヒドロキシアルキル基を示す。]で表される
メチレンビスフェノール化合物を合成中間体とすること
を特徴とする一般式(2) :
【化2】 [式中、Aは炭素数1〜6のアルキレン基、基:−C
(CH3 )2 −または基:−C(C2 H5 )
(CH3 )−を示す。R1 およびR2 は、同一または
異なって水酸基または炭素数1〜12の直鎖状もしくは
分岐鎖状のヒドロキシアルキル基を示す。R3 およびR
4 は、同一または異なって水素原子、炭素数1〜4のア
ルキル基、アリール基、炭素数1〜4のアルコキシ基ま
たはハロゲン原子を示す。]で表されるビスベンゾトリ
アゾリルフェノール化合物の製造方法。
【化3】 [式中、R3 は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル
基、アリール基、炭素数1〜4のアルコキシ基またはハ
ロゲン原子を示す。]で表されるo−ニトロアニリン誘
導体のジアゾニウム塩および一般式(3'):
【化4】 [式中、R4 は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル
基、アリール基、炭素数1〜4のアルコキシ基またはハ
ロゲン原子を示す。]で表されるo−ニトロアニリン誘
導体のジアゾニウム塩とをアゾカップリングさせて一般
式(4) :
【化5】 [式中、Aは炭素数1〜6のアルキレン基、基:−C
(CH3 )2 −または基:−C(C2 H5 )
(CH3 )−を示す。R1 およびR2 は、同一または
異なって水酸基または炭素数1〜12の直鎖状もしくは
分岐鎖状のヒドロキシアルキル基を示す。R3 およびR
4 は、同一または異なって水素原子、炭素数1〜4のア
ルキル基、アリール基、炭素数1〜4のアルコキシ基ま
たはハロゲン原子を示す。]で表されるビスアゾベンゼ
ン化合物を得、さらにこのビスアゾベンゼン化合物(4)
を還元することにより行う請求項1に記載のビスベンゾ
トリアゾリルフェノール化合物の製造方法。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、重縮合反応型ビス
ベンゾトリアゾリルフェノール化合物の製造方法に関す
る。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】[式中Aは、炭素数1〜6のアルキレン
基、基:−C(CH3 )2 −または基:−C(C2
H5 )(CH3 )−を示す。R1 およびR2 は、
同一または異なって水酸基または炭素数1〜12の直鎖
状もしくは分岐鎖状のヒドロキシアルキル基を示す。]
すなわち、本発明のビスベンゾトリアゾリルフェノール
化合物(2) :
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】[式中、Aは炭素数1〜6のアルキレン
基、基:−C(CH3 )2 −または基:−C(C2
H5 )(CH3 )−を示す。R1 およびR2 は、
同一または異なって水酸基または炭素数1〜12の直鎖
状もしくは分岐鎖状のヒドロキシアルキル基を示す。R
3 およびR4 は、同一または異なって水素原子、炭素数
1〜4のアルキル基、アリール基、炭素数1〜4のアル
コキシ基またはハロゲン原子を示す。]の製造方法は、
一般式(1) :
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】[式中、Aは炭素数1〜6のアルキレン
基、基:−C(CH3 )2 −または基:−C(C2
H5 )(CH3 )−を示す。R1 およびR2 は、
同一または異なって水酸基または炭素数1〜12の直鎖
状もしくは分岐鎖状のヒドロキシアルキル基を示す。]
で表されるメチレンビスフェノール化合物を合成中間体
とすることを特徴とする。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】[式中Aは炭素数1〜6のアルキレン
基、、基:−C(CH3 )2 −または基:−C(C
2 H5 )(CH3 )−を示す。R1 およびR
2 は、同一または異なって水酸基または炭素数1〜12
の直鎖状もしくは分岐鎖状のヒドロキシアルキル基を示
す。R3 およびR4 は、同一または異なって水素原子、
炭素数1〜4のアルキル基、アリール基、炭素数1〜4
のアルコキシ基またはハロゲン原子を示す。]で表され
るビスアゾベンゼン化合物類に変換した後、引き続きこ
のビスアゾベンゼン化合物(4) を塩基性条件下で還元反
応を行うことにより、一般式(2)で表されるビスベン
ゾトリアゾリルフェノール化合物を製造することができ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) : 【化1】 [式中、Aは直接結合するかあるいは炭素数1〜6のア
    ルキレン基、基:−C(CH3 2 −、基:−C(C2
    5 )(CH3 )−、基:−O−または基:−NH−を
    示す。R1 およびR2 は、同一または異なって水酸基ま
    たは炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐鎖状のヒドロ
    キシアルキル基を示す。]で表されるメチレンビスフェ
    ノール化合物を合成中間体とすることを特徴とする一般
    式(2) : 【化2】 [式中、Aは直接結合するかあるいは炭素数1〜6のア
    ルキレン基、基:−C(CH3 2 −、基:−C(C2
    5 )(CH3 )−、基:−O−または基:−NH−を
    示す。R1 およびR2 は、同一または異なって水酸基ま
    たは炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐鎖状のヒドロ
    キシアルキル基を示す。R3 およびR4 は、同一または
    異なって水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、アリー
    ル基、炭素数1〜4のアルコキシ基またはハロゲン原子
    を示す。]で表されるビスベンゾトリアゾリルフェノー
    ル化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】前記メチレンビスフェノール化合物(1)
    と、一般式(3) : 【化3】 [式中、R3 は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル
    基、アリール基、炭素数1〜4のアルコキシ基またはハ
    ロゲン原子を示す。]で表されるo−ニトロアニリン誘
    導体のジアゾニウム塩および一般式(3'): 【化4】 [式中、R4 は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル
    基、アリール基、炭素数1〜4のアルコキシ基またはハ
    ロゲン原子を示す。]で表されるo−ニトロアニリン誘
    導体のジアゾニウム塩とをアゾカップリングさせて一般
    式(4) : 【化5】 [式中、Aは直接結合するかあるいは炭素数1〜6のア
    ルキレン基、基:−C(CH3 2 −、基:−C(C2
    5 )(CH3 )−、基:−O−または基:−NH−を
    示す。R1 およびR2 は、同一または異なって水酸基ま
    たは炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐鎖状のヒドロ
    キシアルキル基を示す。R3 およびR4 は、同一または
    異なって水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、アリー
    ル基、炭素数1〜4のアルコキシ基またはハロゲン原子
    を示す。]で表されるビスアゾベンゼン化合物を得、さ
    らにこのビスアゾベンゼン化合物(4) を還元することに
    より行う請求項1に記載のビスベンゾトリアゾリルフェ
    ノール化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】一般式(1) 【化6】 [式中、Aは直接結合するかあるいは炭素数1〜6のア
    ルキレン基、基:−C(CH3 2 −、基:−C(C2
    5 )(CH3 )−、基:−O−または基:−NH−を
    示す。R1 およびR2 は、同一または異なって水酸基ま
    たは炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐鎖状のヒドロ
    キシアルキル基を示す。]で表されるメチレンビスフェ
    ノール化合物
JP10096368A 1998-04-08 1998-04-08 ビスベンゾトリアゾリルフェノール化合物の製造方法 Expired - Fee Related JP2983515B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10096368A JP2983515B2 (ja) 1998-04-08 1998-04-08 ビスベンゾトリアゾリルフェノール化合物の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10096368A JP2983515B2 (ja) 1998-04-08 1998-04-08 ビスベンゾトリアゾリルフェノール化合物の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11292857A true JPH11292857A (ja) 1999-10-26
JP2983515B2 JP2983515B2 (ja) 1999-11-29

Family

ID=14163040

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10096368A Expired - Fee Related JP2983515B2 (ja) 1998-04-08 1998-04-08 ビスベンゾトリアゾリルフェノール化合物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2983515B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011006370A (ja) * 2009-06-29 2011-01-13 Toei Corp メチレンビス(ベンゾトリアゾリルフェノール)化合物の製造方法
JP2011037774A (ja) * 2009-08-12 2011-02-24 Toei Corp メチレンビスベンゾトリアゾリル(ヒドロキシアルキル)フェノール化合物の製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011006370A (ja) * 2009-06-29 2011-01-13 Toei Corp メチレンビス(ベンゾトリアゾリルフェノール)化合物の製造方法
JP2011037774A (ja) * 2009-08-12 2011-02-24 Toei Corp メチレンビスベンゾトリアゾリル(ヒドロキシアルキル)フェノール化合物の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2983515B2 (ja) 1999-11-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7705189B2 (en) Calixarene compound, process for producing the same, intermediate therefor, and composition thereof
JP2007326847A (ja) 新規な多核体ポリフェノール化合物
KR20110037886A (ko) 알코올성 수산기 함유 화합물 및 그의 제조 방법
JP2001294547A (ja) ジアルコキシエタナールから誘導された新規フェノール化合物、それらの製造方法及びそれらの用途
JP2983515B2 (ja) ビスベンゾトリアゾリルフェノール化合物の製造方法
JP2011006370A (ja) メチレンビス(ベンゾトリアゾリルフェノール)化合物の製造方法
KR101607717B1 (ko) 신규한 테트라키스(에테르 치환-포르밀페닐)류 및 그것으로부터 유도되는 신규한 다핵 폴리(페놀)류
US5459266A (en) Substituted pyrazines
JP4167306B2 (ja) 新規高分子量ジベンゾイルレゾルシノールuv吸収剤、コーティング組成物、製品並びに製造方法
JP4523801B2 (ja) イソシアヌル酸化合物
JPH1180060A (ja) テトラキスフェノールの製造方法
JP3732539B2 (ja) 新規ポリフェノール及びその製造方法
KR20230138467A (ko) 벤즈옥사진 화합물의 제조방법
JP2703459B2 (ja) ビス−[2−ヒドロキシフエニル−3(2h)−ベンズトリアゾール]−メタンの誘導体類の製造方法
JP3567020B2 (ja) 新規ポリフェノール及びその製造方法
JP2599865B2 (ja) 4,4’−メチレン−ビス−(n−フェニルカルバミン酸アルキル)の選択的製造方法
US5430123A (en) Polymer compositions containing substituted pyrazines
US5194563A (en) Polymeric species production
JPS61215379A (ja) 2−フエニルベンゾトリアゾ−ル類の製造法
JPWO2011037073A1 (ja) トランス環状ポリフェノール化合物の製造方法
JP3114244B2 (ja) ソルビトール誘導体
WO1997012882A2 (en) Family of monomeric, reactive, and polymeric benzotriazoles
JPH03109342A (ja) 4.4’―ジヒドロキシジフェニルメタンの製造方法
TWI718276B (zh) 新穎之二羥基化合物的製造方法
US5712419A (en) Method of making coupled 4,6-dibenzoylresorcinols

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees