JPH11292846A - ベンズアミド誘導体及びそれを含有する医薬 - Google Patents

ベンズアミド誘導体及びそれを含有する医薬

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JPH11292846A
JPH11292846A JP1329199A JP1329199A JPH11292846A JP H11292846 A JPH11292846 A JP H11292846A JP 1329199 A JP1329199 A JP 1329199A JP 1329199 A JP1329199 A JP 1329199A JP H11292846 A JPH11292846 A JP H11292846A
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chloro
amino
methoxybenzamide
piperidino
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JP1329199A
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Hideo Kato
日出男 加藤
Noriyuki Kato
典幸 加戸
Nobuhiko Iwasaki
信彦 岩崎
Nobuo Ogawa
信男 小川
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Abbott Japan Co Ltd
Original Assignee
Hokuriku Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 副作用が少なく経口投与も可能な上部及び下
部消化管運動亢進作用を有する薬剤を提供する。 【解決手段】 次の一般式 【化1】 (式中、R1は水素原子又は低級アルカノイル基を、R2
はハロゲン原子を、R3は低級アルコキシ基を、R4及び
5は共に水素原子又は両者が一緒になって(C
22,(CH23を、R6は水素原子又は低級アルキ
ル基を、R7は低級アルカノイル基,低級アルコキシカ
ルボニル基,シクロアルキルオキシカルボニル基,低級
アルコキシ基,シクロアルキルオキシ基等を、mは1〜
7の整数を、nは0〜3の整数を表す。)で示されるベ
ンズアミド誘導体又はその薬理学的に許容しうる塩は、
優れた上部及び下部消化管運動亢進作用を有し、且つ副
作用が少なく経口投与も可能なことから消化器系疾患治
療剤あるいは消化管運動機能改善剤として極めて有用で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は優れた消化管運動亢
進作用を有し、消化器系疾患治療剤、特に消化管運動機
能改善剤として有用である新規なベンズアミド誘導体又
はその薬理学的に許容しうる塩に関するものである。
【0002】
【従来の技術】メトクロプラミド[ザ・メルク・インデ
ックス(The Merck Index),第12版,6226],シサプリ
ド(The Merck Index, 第12版, 2377) 等に代表される
いくつかのベンズアミド誘導体には、制吐作用及び/又
は消化管運動亢進作用のあることが知られている。又、
特開平5−262724号公報には、[4−(4−アミ
ノ−5−クロロ−2−メトキシベンズアミド)ピペリジ
ノ]酢酸等で代表されるカルボキシル基含有ベンズアミ
ド誘導体又はその低級アルキルエステルが、消化管機能
亢進作用(上部消化管運動亢進作用及び下部消化管運動
亢進作用)及び制吐作用を有することが開示されてい
る。又、ベンズアミド誘導体以外でも制吐作用及び/又
は消化管運動亢進作用を有する薬剤として、マレイン酸
トリメブチン(The Merck Index, 第12版, 9829) , ド
ンペリドン(The Merck Index, 第12版, 3476) 等も知
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の制吐作用及び/
又は消化管運動亢進作用を有する既存の化合物の多く
は、消化管運動亢進作用は有するものの、上部消化管に
対する作用は強いが下部消化管に対しては作用が弱く、
又、吐き気や嘔吐等の望ましくない副作用を発現するこ
ともあり、経口投与に適さない等、薬効及び安全性の面
において必ずしも満足すべきものではなく、問題点を残
しているのが現状である。これらの現状から、優れた上
部及び下部消化管運動亢進作用を有し、且つ副作用が少
ない薬剤の開発が求められている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記特開
平5−262724号公報に開示された化合物におい
て、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、該
公報に開示されているカルボキシル基含有ベンズアミド
誘導体及びその低級アルキルエステル誘導体において
も、薬効,安全性,吸収性等において、十分満足できる
結果を得ることができず、更に優れた薬剤の探究が必要
であるとの結論に至った。
【0005】本発明者らは、これらの問題点を解決すべ
く鋭意研究した結果、本発明に係る新規なベンズアミド
誘導体が優れた上部及び下部消化管運動亢進作用を有
し、且つ副作用が少なく経口投与も可能なことから、消
化器系疾患治療剤、特に消化管運動機能改善剤、更に好
ましくは排便促進剤として極めて有用であることを見い
だし、本発明を完成させた。
【0006】即ち、本発明は次の一般式(I)
【化3】 (式中、R1は水素原子又は低級アルカノイル基を、R2
はハロゲン原子を、R3は低級アルコキシ基を、R4及び
5は共に水素原子又は両者が一緒になって(CH22
もしくは(CH23で示される基を、R6は水素原子又
は低級アルキル基を、R7は低級アルカノイル基,シク
ロアルキルカルボニル基,低級アルコキシカルボニル
基,シクロアルキルオキシカルボニル基,低級アルコキ
シ基,シクロアルキルオキシ基,低級アルカノイルオキ
シ基,シクロアルキルカルボニルオキシ基,低級アルコ
キシカルボニルオキシ基,シクロアルキルオキシカルボ
ニルオキシ基,1個もしくは2個の低級アルキル基で置
換されていても良いカルバモイル基,アリール基又は次
式(II)
【化4】 で示される基を、mは1〜7の整数を、nは0〜3の整
数を表す。)で示される新規なベンズアミド誘導体又は
その薬理学的に許容しうる塩に関するものである。
【0007】又、本発明の好ましい態様としては、前記
一般式(I)で示される化合物中、R4及びR5が共に水
素原子である化合物が挙げられる。更に好ましくは、前
記一般式(I)で示される化合物中、R7が低級アルコ
キシ基である化合物が提供される。本発明の更に別の態
様によれば、前記一般式(I)で示される化合物を有効
成分として含有する消化器系疾患治療剤、特に好ましく
は消化管運動機能改善剤が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の前記一般式(I)中、R
1及びR7で示される低級アルカノイル基としては、例え
ば、ホルミル基,アセチル基,プロピオニル基,ブチリ
ル基,イソブチリル基, ピバロイル基等が、R2で示さ
れるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子,塩素
原子,臭素原子等が、R3及びR7で示される低級アルコ
キシ基としては、例えば、メトキシ基,エトキシ基,n-
プロポキシ基,イソプロポキシ基,n-ブトキシ基,イソ
ブトキシ基,tert-ブトキシ基等が挙げられ、R6で示さ
れる低級アルキル基としては、例えば、メチル基,エチ
ル基,n-プロピル基,イソプロピル基,n-ブチル基,イ
ソブチル基,sec-ブチル基,tert-ブチル基等が挙げら
れる。
【0009】又、R7で示されるシクロアルキルカルボ
ニル基としては、例えば、シクロプロピルカルボニル
基,シクロブチルカルボニル基,シクロペンチルカルボ
ニル基,シクロヘキシルカルボニル基等が、低級アルコ
キシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニ
ル基,エトキシカルボニル基,n-プロポキシカルボニル
基,イソプロポキシカルボニル基,n-ブトキシカルボニ
ル基,イソブトキシカルボニル基,tert-ブトキシカル
ボニル基等が、シクロアルキルオキシカルボニル基とし
ては、例えば、シクロプロピルオキシカルボニル基,シ
クロブチルオキシカルボニル基,シクロペンチルオキシ
カルボニル基,シクロヘキシルオキシカルボニル基等
が、シクロアルキルオキシ基としては、例えば、シクロ
プロピルオキシ基,シクロブチルオキシ基,シクロペン
チルオキシ基,シクロヘキシルオキシ基等が、低級アル
カノイルオキシ基としては、例えば、アセトキシ基,プ
ロピオニルオキシ基,ブチリルオキシ基,イソブチリル
オキシ基,ピバロイルオキシ基等が,シクロアルキルカ
ルボニルオキシ基としては、例えば、シクロプロピルカ
ルボニルオキシ基,シクロブチルカルボニルオキシ基,
シクロペンチルカルボニルオキシ基,シクロヘキシルカ
ルボニルオキシ基等が、低級アルコキシカルボニルオキ
シ基としては、例えば、メトキシカルボニルオキシ基,
エトキシカルボニルオキシ基,n-プロポキシカルボニル
オキシ基,イソプロポキシカルボニルオキシ基,n-ブト
キシカルボニルオキシ基,イソブトキシカルボニルオキ
シ基,tert-ブトキシカルボニルオキシ基等が、シクロ
アルキルオキシカルボニルオキシ基としては、例えば、
シクロプロピルオキシカルボニルオキシ基,シクロブチ
ルオキシカルボニルオキシ基,シクロペンチルオキシカ
ルボニルオキシ基,シクロヘキシルオキシカルボニルオ
キシ基等が、1個もしくは2個の低級アルキル基で置換
されていても良いカルバモイル基としては、例えば、メ
チルカルバモイル基,エチルカルバモイル基,ジメチル
カルバモイル基,ジエチルカルバモイル基,エチルメチ
ルカルバモイル基等が、アリール基としては、例えば、
フェニル基,ナフチル基,ピリジル基,フリル基,チエ
ニル基等が挙げられる。
【0010】本発明の前記一般式(I)で示される化合
物の一部には、光学異性体又は立体異性体が存在しうる
が、各異性体及びそれらの混合物はいずれも本発明に包
含される。
【0011】本発明の前記一般式(I)で示される化合
物は、必要に応じて薬理学的に許容しうる塩に変換する
ことも、又は生成した塩から遊離塩基に変換することも
できる。本発明化合物の薬理学的に許容しうる塩として
は、例えば、塩酸,臭化水素酸,ヨウ化水素酸,硫酸,
硝酸,燐酸等の鉱酸塩、あるいは酢酸,マレイン酸,フ
マル酸,クエン酸,シュウ酸,コハク酸,酒石酸,リン
ゴ酸,マンデル酸,メタンスルホン酸,p-トルエンスル
ホン酸,10−カンファースルホン酸等の有機酸塩が挙
げられる。
【0012】又、本発明の前記一般式(I)で示される
化合物又はその薬理学的に許容しうる塩は、製造条件に
より任意の結晶形として存在することができ、任意の水
和物又は溶媒和物として存在することもできるが、これ
らの結晶形や水和物又は溶媒和物及びそれらの混合物も
本発明に包含される。
【0013】本発明の好ましい化合物の具体例として、
以下のような化合物を挙げることができるが、本発明は
これらの例に限定されるものではない。 (1) [4−(4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシベ
ンズアミド)ピペリジノ]酢酸メトキシメチル (2) [4−(4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシベ
ンズアミド)ピペリジノ]酢酸エトキシメチル (3) [4−(4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシベ
ンズアミド)ピペリジノ]酢酸2−メトキシエチル (4) [4−(4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシベ
ンズアミド)ピペリジノ]酢酸2−エトキシエチル (5) [4−(4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシベ
ンズアミド)ピペリジノ]酢酸2−シクロプロピルオキ
シエチル (6) [4−(4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシベ
ンズアミド)ピペリジノ]酢酸3−メトキシプロピル (7) [4−(4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシベ
ンズアミド)ピペリジノ]酢酸アセトキシメチル (8) [4−(4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシベ
ンズアミド)ピペリジノ]酢酸ピバロイルオキシメチル (9) [4−(4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシベ
ンズアミド)ピペリジノ]酢酸シクロヘキシルカルボニ
ルオキシメチル (10)[4−(4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシベ
ンズアミド)ピペリジノ]酢酸エトキシカルボニルオキ
シメチル (11)[4−(4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシベ
ンズアミド)ピペリジノ]酢酸シクロヘキシルオキシカ
ルボニルオキシメチル (12)3−[4−(4−アミノ−5−クロロ−2−メトキ
シベンズアミド)ピペリジノ]プロピオン酸2−メトキ
シエチル (13)4−[4−(4−アミノ−5−クロロ−2−メトキ
シベンズアミド)ピペリジノ]酪酸2−メトキシエチル (14)6−[4−(4−アミノ−5−クロロ−2−メトキ
シベンズアミド)ピペリジノ]ヘキサン酸2−メトキシ
エチル (15)8−[4−(4−アミノ−5−クロロ−2−メトキ
シベンズアミド)ピペリジノ]オクタン酸4−メトキシ
ブチル (16)[4−(4−アミノ−5−クロロ−2−エトキシベ
ンズアミド)ピペリジノ]酢酸2−メトキシエチル (17)[4−(4−アセチルアミノ−5−クロロ−2−メ
トキシベンズアミド)ピペリジノ]酢酸メトキシメチル (18)[4−(4−アセチルアミノ−5−クロロ−2−メ
トキシベンズアミド)ピペリジノ]酢酸2−メトキシエ
チル (19)[4−(4−アセチルアミノ−5−クロロ−2−メ
トキシベンズアミド)ピペリジノ]酢酸ピバロイルオキ
シメチル (20)[4−(4−アセチルアミノ−5−クロロ−2−メ
トキシベンズアミド)ピペリジノ]酢酸シクロヘキシル
オキシカルボニルオキシメチル
【0014】(21)3−[4−(4−アセチルアミノ−5
−クロロ−2−メトキシベンズアミド)ピペリジノ]プ
ロピオン酸2−メトキシエチル (22)4−[4−(4−アセチルアミノ−5−クロロ−2
−メトキシベンズアミド)ピペリジノ]酪酸2−メトキ
シエチル (23)エンド−[3−(4−アミノ−5−クロロ−2−メ
トキシベンズアミド)−8−アザビシクロ[3.2.
1]オクト−8−イル]酢酸2−メトキシエチル (24)エキソ−[3−(4−アミノ−5−クロロ−2−メ
トキシベンズアミド)−8−アザビシクロ[3.2.
1]オクト−8−イル]酢酸2−メトキシエチル (25)エンド−3−[3−(4−アミノ−5−クロロ−2
−メトキシベンズアミド)−8−アザビシクロ[3.
2.1]オクト−8−イル]プロピオン酸2−メトキシ
エチル (26)エキソ−3−[3−(4−アミノ−5−クロロ−2
−メトキシベンズアミド)−8−アザビシクロ[3.
2.1]オクト−8−イル]プロピオン酸2−メトキシ
エチル (27)エンド−4−[3−(4−アミノ−5−クロロ−2
−メトキシベンズアミド)−8−アザビシクロ[3.
2.1]オクト−8−イル]酪酸2−メトキシエチル (28)エキソ−4−[3−(4−アミノ−5−クロロ−2
−メトキシベンズアミド)−8−アザビシクロ[3.
2.1]オクト−8−イル]酪酸2−メトキシエチル (29)エンド−4−[3−(4−アミノ−5−クロロ−2
−メトキシベンズアミド)−8−アザビシクロ[3.
2.1]オクト−8−イル]酪酸ピバロイルオキシメチ
ル (30)エキソ−4−[3−(4−アミノ−5−クロロ−2
−メトキシベンズアミド)−8−アザビシクロ[3.
2.1]オクト−8−イル]酪酸ピバロイルオキシメチ
ル (31)エンド−4−[3−(4−アミノ−5−クロロ−2
−メトキシベンズアミド)−8−アザビシクロ[3.
2.1]オクト−8−イル]酪酸シクロヘキシルオキシ
カルボニルオキシメチル (32)エキソ−4−[3−(4−アミノ−5−クロロ−2
−メトキシベンズアミド)−8−アザビシクロ[3.
2.1]オクト−8−イル]酪酸シクロヘキシルオキシ
カルボニルオキシメチル (33)エンド−[3−(4−アミノ−5−クロロ−2−メ
トキシベンズアミド)−9−アザビシクロ[3.3.
1]ノン−9−イル]酢酸2−メトキシエチル (34)エキソ−[3−(4−アミノ−5−クロロ−2−メ
トキシベンズアミド)−9−アザビシクロ[3.3.
1]ノン−9−イル]酢酸2−メトキシエチル (35)エンド−3−[3−(4−アミノ−5−クロロ−2
−メトキシベンズアミド)−9−アザビシクロ[3.
3.1]ノン−9−イル]プロピオン酸2−メトキシエ
チル (36)エキソ−3−[3−(4−アミノ−5−クロロ−2
−メトキシベンズアミド)−9−アザビシクロ[3.
3.1]ノン−9−イル]プロピオン酸2−メトキシエ
チル (37)エンド−4−[3−(4−アミノ−5−クロロ−2
−メトキシベンズアミド)−9−アザビシクロ[3.
3.1]ノン−9−イル]酪酸2−メトキシエチル (38)エキソ−4−[3−(4−アミノ−5−クロロ−2
−メトキシベンズアミド)−9−アザビシクロ[3.
3.1]ノン−9−イル]酪酸2−メトキシエチル (39)エンド−4−[3−(4−アミノ−5−クロロ−2
−メトキシベンズアミド)−9−アザビシクロ[3.
3.1]ノン−9−イル]酪酸ピバロイルオキシメチル (40)エキソ−4−[3−(4−アミノ−5−クロロ−2
−メトキシベンズアミド)−9−アザビシクロ[3.
3.1]ノン−9−イル]酪酸ピバロイルオキシメチル
【0015】(41)エンド−4−[3−(4−アミノ−5
−クロロ−2−メトキシベンズアミド)−9−アザビシ
クロ[3.3.1]ノン−9−イル]酪酸シクロヘキシ
ルオキシカルボニルオキシメチル (42)エキソ−4−[3−(4−アミノ−5−クロロ−2
−メトキシベンズアミド)−9−アザビシクロ[3.
3.1]ノン−9−イル]酪酸シクロヘキシルオキシカ
ルボニルオキシメチル (43)[4−(4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシベ
ンズアミド)ピペリジノ]酢酸1−アセトキシエチル (44)[4−(4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシベ
ンズアミド)ピペリジノ]酢酸1−(シクロヘキシルオ
キシカルボニル)エチル (45)[4−(4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシベ
ンズアミド)ピペリジノ]酢酸1−(シクロヘキシルオ
キシカルボニルオキシ)エチル (46)[4−(4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシベ
ンズアミド)ピペリジノ]酢酸(5−メチル−2−オキ
ソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル (47)[4−(4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシベ
ンズアミド)ピペリジノ]酢酸2−オキソプロピル (48)[4−(4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシベ
ンズアミド)ピペリジノ]酢酸エトキシカルボニルメチ
ル (49)[4−(4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシベ
ンズアミド)ピペリジノ]酢酸シクロヘキシルカルボニ
ルメチル
【0016】本発明の前記一般式(I)で示される化合
物は、以下の方法により製造することができるが、当該
化合物の製造方法はこれらの方法に限定されるわけでは
ない。
【0017】本発明に係る化合物の製造方法の第一の様
式によれば、前記一般式(I)で示される化合物は、次
の一般式(III)
【化5】 (式中、R1,R2, R3,R4及びR5は前述と同意義を
表す。)で示されるアミンと、次の一般式(IV) X−(CH2m−COO−CH(R6)−(CH2n−R7 (IV) (式中、R6,R7,m及びnは前述と同意義を、Xはハ
ロゲン原子を表す。)で示される化合物とを、溶媒中、
塩基の存在下で反応させることにより製造することがで
きる。
【0018】本製造方法において使用される溶媒として
は、反応を阻害しない限りいかなるものでもよく、例え
ば、メタノール,エタノール,イソプロパノール,tert
-ブタノール,2−メトキシエタノール等のアルコール
系溶媒、ベンゼン,トルエン,キシレン等の芳香族炭化
水素系溶媒、酢酸エチル,アセトン,テトラヒドロフラ
ン,1,4−ジオキサン,アセトニトリル,N,N−ジ
メチルホルムアミド,ジメチルスルホキシド等の非プロ
トン性極性溶媒等が、使用される塩基としては、例え
ば、炭酸ナトリウム,炭酸カリウム,炭酸水素ナトリウ
ム,炭酸水素カリウム等の無機塩基が挙げられ、反応は
室温から溶媒の還流温度までの範囲で行われる。
【0019】本発明に係る化合物の製造方法の第二の様
式によれば、前記一般式(I)で示される化合物は、次
の一般式(V)
【化6】 (式中、R1,R2及びR3は前述と同意義を表す。)で
示されるカルボン酸に、カルボン酸活性化剤を作用させ
て常法により酸クロリド又は混合酸無水物等に誘導した
後、次の一般式(VI)
【化7】 (式中、R4, R5,R6,R7,m及びnは前述と同意義
を表す。)で示されるアミンを、溶媒中、塩基の存在下
あるいは非存在下で反応させることにより製造すること
ができる。
【0020】本製造方法において使用されるカルボン酸
活性化剤としては、例えば、塩化チオニル,オキサリル
クロリド,クロロギ酸エチル,ピバロイルクロリド,
1,1’−カルボニルジイミダゾール,1,3−ジシク
ロヘキシルカルボジイミド,プロピルホスホン酸無水物
等が挙げられ、使用される溶媒としては、例えば、塩化
メチレン,クロロホルム,1,2−ジクロロエタン等の
ハロゲン化炭化水素系溶媒、ベンゼン,トルエン,キシ
レン等の芳香族炭化水素系溶媒、酢酸エチル,アセト
ン, テトラヒドロフラン,1,4−ジオキサン,アセト
ニトリル,N,N−ジメチルホルムアミド,ジメチルス
ルホキシド等の非プロトン性極性溶媒等が挙げられる。
又、使用される塩基としては、例えば、トリエチルアミ
ン,N,N−ジイソプロピルエチルアミン,1,8−ジ
アザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン,ピリジ
ン,4−ジメチルアミノピリジン等の有機塩基、又は、
炭酸ナトリウム,炭酸カリウム,炭酸水素ナトリウム,
炭酸水素カリウム等の無機塩基が挙げられ、反応は0℃
から溶媒の還流温度までの範囲で行われる。
【0021】本発明に係る化合物の製造方法の第三の様
式によれば、前記一般式(I)で示される化合物は、次
の一般式(VII)
【化8】 (式中、R1,R2, R3,R4,R5及びmは前述と同意
義を表す。)で示されるカルボン酸と、次の一般式(VII
I) Y−CH(R6)−(CH2n−R7 (VIII) (式中、R6,R7及びnは前述と同意義を表し、Yはハ
ロゲン原子を表す。)で示される化合物とを、溶媒中、
塩基の存在下で反応させることにより製造することがで
きる。
【0022】本製造方法において使用される溶媒として
は、例えば、酢酸エチル,テトラヒドロフラン,1,4
−ジオキサン,N,N−ジメチルホルムアミド,ジメチ
ルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒が挙げられ、
使用される塩基としては、例えば、水素化ナトリウム,
ナトリウムメトキシド,ナトリウムエトキシド,水酸化
ナトリウム,水酸化カリウム,炭酸ナトリウム,炭酸カ
リウム,炭酸水素ナトリウム,炭酸水素カリウム等の無
機塩基、又は、トリエチルアミン,N,N−ジイソプロ
ピルエチルアミン,1,8−ジアザビシクロ[5.4.
0]−7−ウンデセン等の有機塩基が挙げられ、反応は
0℃から溶媒の還流温度までの範囲で行われる。
【0023】本発明に係る化合物の製造方法の第四の様
式によれば、前記一般式(I)で示される化合物は、前
記一般式(VII)で示されるカルボン酸と、次の一般式(I
X) HO−CH(R6)−(CH2n−R7 (IX) (式中、R6,R7及びnは前述と同意義を表す。)で示
されるアルコールとを、酸触媒の存在下で反応させるこ
とにより製造することができる。
【0024】本製造方法において使用される酸触媒とし
ては、例えば、塩化水素,硫酸,メタンスルホン酸,p-
トルエンスルホン酸等が挙げられる。又、使用される前
記一般式(IX)で示されるアルコールは反応溶媒も兼ねて
大過剰に用いられ、反応は室温から溶媒の還流温度まで
の範囲で行われる。
【0025】尚、本発明化合物の製造方法において用い
られる原料化合物は、一部を除き公知の化合物であり、
新規の化合物については、その製造方法を参考例として
記載した。
【0026】本発明の前記一般式(I)で示される新規
なベンズアミド誘導体又はその薬理学的に許容しうる塩
を有効成分とする医薬は、通常、カプセル剤,錠剤,細
粒剤,顆粒剤,散剤,シロップ剤等の経口投与製剤、あ
るいは注射剤,坐剤等の非経口投与製剤として投与され
る。これらの製剤は薬理学的,製剤学的に許容しうる添
加物を加え、常法により製造することができる。すなわ
ち、経口投与製剤及び坐剤にあっては、賦形剤(乳糖,
D−マンニトール,トウモロコシデンプン,結晶セルロ
ース等),崩壊剤(カルボキシメチルセルロース,カル
ボキシメチルセルロースカルシウム等),結合剤(ヒド
ロキシプロピルセルロース,ヒドロキシプロピルメチル
セルロース,ポリビニルピロリドン等),滑沢剤(ステ
アリン酸マグネシウム,タルク等),コーティング剤
(ヒドロキシプロピルメチルセルロース,白糖,酸化チ
タン等),基剤(ポリエチレングリコール,ハードファ
ット等)等の製剤用成分が、注射剤にあっては水性ある
いは用時溶解型注射剤を構成しうる溶解剤ないし溶解補
助剤(注射用蒸留水,生理食塩水,プロピレングリコー
ル等),pH調節剤(無機又は有機の酸あるいは塩
基),等張化剤(食塩,ブドウ糖,グリセリン等),安
定化剤等の製剤用成分が使用される。
【0027】本発明化合物の治療患者への投与量は、患
者の症状,年齢等により異なるが、通常成人の場合、経
口投与で0.1〜500mg、非経口投与で0.1〜30
0mgを、1日1回又は数回に分けて投与することができ
る。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明するが、
本発明はこれらの例の特定の細部に限定されるものでは
ない。
【0029】参考例1 [4−(tert-ブトキシカルボニルアミノ)ピペリジノ]
酢酸2−メトキシエチル 4−(tert-ブトキシカルボニルアミノ)ピペリジン1
0.0g,クロロ酢酸2−メトキシエチル8.00g,
炭酸カリウム6.90g及びN,N−ジメチルホルムア
ミド40mlの混合物を60℃で4.5時間攪拌した。反
応混合物に水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水
洗し、脱水後溶媒を留去して、無色結晶13.5gを得
た。ジイソプロピルエーテルから再結晶して、融点91
〜91.5℃の無色板状晶を得た。 元素分析値 C152825 理論値 C,56.94; H,8.92; N,8.85 実験値 C,56.82; H,8.67; N,8.79
【0030】参考例2 (4−アミノピペリジノ)酢酸2−メトキシエチル [4−(tert-ブトキシカルボニルアミノ)ピペリジノ]
酢酸2−メトキシエチル2.00gの2−メトキシエタ
ノール16ml溶液に濃塩酸1.56mlを加え、50℃で
2時間攪拌した。溶媒を減圧留去し、残渣に塩化メチレ
ンを加え、アンモニアガスを導通した。析出物を濾去
し、濾液を溶媒留去して、淡黄色液体1.46gを得
た。 IRスペクトル ν (liq) cm-1 : 3368(br), 1748 マススペクトル m/z : 216 (M+) NMRスペクトル δ (CDCl3) ppm : 1.43-1.50(2H,
m),1.58(2H,brs),1.78-1.84(2H,m),2.23-2.30(2H,m),2.
63-2.70(1H,m),2.86-2.92(2H,m),3.27(2H,s),3.38(3H,
s),3.60(2H,t,J=5Hz),4.27(2H,t,J=5Hz)
【0031】実施例1 [4−(4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシベンズ
アミド)ピペリジノ]酢酸2−メトキシエチル・フマル
酸塩 4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシ−N−(4−ピ
ペリジニル)ベンズアミド・塩酸塩・1水和物4.00
g,クロロ酢酸2−メトキシエチル1.98g,炭酸カ
リウム3.26g及びN,N−ジメチルホルムアミド2
0mlの混合物を60℃で24時間攪拌した。反応混合物
に水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水
で洗浄し、脱水後溶媒を留去した。残渣にエタノール2
5ml及びフマル酸1.37gを加え、析出物を濾取し
て、淡黄色結晶4.83gを得た。エタノールから再結
晶して、融点147〜150℃の淡黄色針状晶を得た。 元素分析値 C1826ClN35・C444・1/2
2O 理論値 C,50.34; H,5.95; N,8.00 実験値 C,50.40; H,5.89; N,8.03
【0032】実施例1の方法に従って、実施例2〜4の
化合物を得た。
【0033】実施例2 [4−(4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシベンズ
アミド)ピペリジノ]酢酸2−メトキシエチル・塩酸塩水和物 性状 無色針状晶 (95% aq iso-PrOH) 融点 136〜138℃(半融),187〜190℃
(分解) 元素分析値 C1826ClN35・HCl・1/2H2
O 理論値 C,48.55; H,6.34; N,9.44 実験値 C,48.30; H,6.11; N,9.29無水物 性状 無色板状晶 (CH3CN) 融点 185〜187℃(分解) 元素分析値 C1826ClN35・HCl 理論値 C,49.55; H,6.24; N,9.63 実験値 C,49.37; H,6.11; N,9.74
【0034】実施例3 [4−(4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシベンズ
アミド)ピペリジノ]酢酸2−メトキシエチル・硫酸塩 性状 無色針状晶 (80% aq iso-PrOH) 融点 197〜199.5℃ 元素分析値 C1826ClN35・H2SO4 理論値 C,43.42; H,5.67; N,8.44 実験値 C,43.24; H,5.53; N,8.30
【0035】実施例4 [4−(4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシベンズ
アミド)ピペリジノ]酢酸2−エトキシエチル・フマル
酸塩 性状 無色針状晶 (MeOH) 融点 151〜152.5℃ 元素分析値 C1928ClN35・C444・1/4
2O 理論値 C,51.69; H,6.13; N,7.86 実験値 C,51.50; H,5.91; N,7.85
【0036】実施例5 [4−(4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシベンズ
アミド)ピペリジノ]酢酸2−ピリジルメチル 2−ピリジンメタノール0.53ml及び炭酸カリウム
2.76gのN,N−ジメチルホルムアミド16ml溶液
に氷冷攪拌下、塩化クロロアセチル0.44mlを滴下し
た。反応混合物を氷冷下30分間攪拌後、4−アミノ−
5−クロロ−2−メトキシ−N−(4−ピペリジニル)
ベンズアミド・塩酸塩・1水和物1.60gを加え50
℃で6時間攪拌した。反応混合物に水を加え酢酸エチル
で抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、脱水後溶媒
を留去した。得られた残渣をジイソプロピルエーテルで
結晶化させ濾取し、酢酸エチルとn-ヘキサンの混液で洗
浄して淡褐色結晶1.60gを得た。酢酸エチルから再
結晶して、融点134〜135℃の淡褐色結晶を得た。 元素分析値 C2125ClN44・1/4H2O 理論値 C,57.66; H,5.88; N,12.81 実験値 C,57.75; H,5.90; N,12.78
【0037】実施例6 [4−(4−アセチルアミノ−5−クロロ−2−メトキ
シベンズアミド)ピペリジノ]酢酸2−メトキシエチル 4−アセチルアミノ−5−クロロ−2−メトキシ安息香
酸1.47g,トリエチルアミン1.26ml及びテトラ
ヒドロフラン10mlの混合物に、氷冷攪拌下、クロロギ
酸エチル0.60mlを滴下し、同温で1時間攪拌した。
反応混合物に(4−アミノピペリジノ)酢酸2−メトキ
シエチル1.49gのテトラヒドロフラン5ml溶液を滴
下し、更に氷冷下1時間攪拌した。溶媒を減圧留去し、
残渣に水を加え炭酸カリウムでアルカリ性とし、酢酸エ
チルで抽出した。抽出液を水洗し、脱水後溶媒を留去し
た。残渣を酢酸エチルとジエチルエーテルの混液中で結
晶化させ濾取して、無色結晶1.62gを得た。酢酸エ
チルとジエチルエーテルの混液から再結晶して、融点1
14〜116℃の無色結晶を得た。 元素分析値 C2028ClN36 理論値 C,54.36; H,6.39; N,9.51 実験値 C,54.30; H,6.27; N,9.38
【0038】実施例7 [4−(4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシベンズ
アミド)ピペリジノ]酢酸ピバロイルオキシメチル・塩
酸塩 [4−(4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシベンズ
アミド)ピペリジノ]酢酸4.00g,ピバリン酸クロ
ロメチル2.64g,炭酸カリウム2.42g及びN,
N−ジメチルホルムアミド40mlの混合物を室温で65
時間攪拌した。反応混合物に水を加え酢酸エチルで抽出
した。抽出液を希塩酸で逆抽出した後、水層を炭酸カリ
ウムでアルカリ性とし,酢酸エチルで抽出した。抽出液
を水洗し、脱水後溶媒を留去した。得られた残渣を常法
により塩酸塩とした後、エタノールから再結晶して、融
点160〜164℃の無色針状晶1.40gを得た。 元素分析値 C2130ClN36・HCl・5/4H2
O 理論値 C,48.98; H,6.56; N,8.16 実験値 C,48.74; H,6.25; N,8.20
【0039】実施例7の方法に従って、実施例8〜17
の化合物を得た。
【0040】実施例8 [4−(4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシベンズ
アミド)ピペリジノ]酢酸ベンジル・フマル酸塩 性状 無色結晶 (EtOH) 融点 174〜175℃ 元素分析値 C2226ClN34・C444 理論値 C,56.99; H,5.52; N,7.67 実験値 C,56.98; H,5.72; N,7.67
【0041】実施例9 [4−(4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシベンズ
アミド)ピペリジノ]酢酸N,N−ジメチルカルバモイ
ルメチル 性状 無色板状晶 (CH3CN) 融点 190〜191℃ 元素分析値 C1927ClN45 理論値 C,53.46; H,6.37; N,13.12 実験値 C,53.59; H,6.50; N,13.31
【0042】実施例10 [4−(4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシベンズ
アミド)ピペリジノ]酢酸1−アセトキシエチル・フマ
ル酸塩 性状 無色結晶 (EtOH) 融点 124〜129.5℃ 元素分析値 C1926ClN36・C444・1/4
2O 理論値 C,50.37; H,5.61; N,7.66 実験値 C,50.42; H,5.47; N,7.73
【0043】実施例11 [4−(4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシベンズ
アミド)ピペリジノ]酢酸1−アセトキシエチル・メタ
ンスルホン酸塩 性状 淡褐色結晶 (iso-PrOH) 融点 138〜151.5℃(分解) 元素分析値 C1926ClN36・CH43S・3/4
2O 理論値 C,44.69; H,5.86; N,7.82 実験値 C,44.68; H,5.90; N,7.88
【0044】実施例12 [4−(4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシベンズ
アミド)ピペリジノ]酢酸1−(シクロヘキシルオキシ
カルボニルオキシ)エチル・塩酸塩 性状 無色結晶 (MeOH−iso-PrOH) 融点 118.5〜126℃ 元素分析値 C2434ClN37・HCl・H2O 理論値 C,50.89; H,6.58; N,7.42 実験値 C,50.88; H,6.29; N,7.42
【0045】実施例13 [4−(4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシベンズ
アミド)ピペリジノ]酢酸(5−メチル−2−オキソ−
1,3−ジオキソレン−4−イル)メチル・メタンスル
ホン酸塩 性状 微褐色結晶 (EtOH) 融点 185〜185.5℃ 元素分析値 C2024ClN37・CH43S・5/4
2O 理論値 C,44.06; H,5.37; N,7.34 実験値 C,43.91; H,5.36; N,7.34
【0046】実施例14 [4−(4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシベンズ
アミド)ピペリジノ]酢酸1−(イソプロポキシカルボ
ニルオキシ)エチル・塩酸塩 性状 無色結晶 (EtOH) 融点 152〜156.5℃ 元素分析値 C2130ClN37・2HCl・1/4H
2O 理論値 C,45.91; H,5.96; N,7.65 実験値 C,45.81; H,5.83; N,7.70
【0047】実施例15 [4−(4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシベンズ
アミド)ピペリジノ]酢酸2−オキソプロピル・メタン
スルホン酸塩 性状 淡褐色結晶 (EtOH) 融点 174〜175℃ 元素分析値 C1824ClN35・CH43S・3/4
2O 理論値 C,44.97; H,5.86; N,8.28 実験値 C,44.88; H,5.75; N,8.19
【0048】実施例16 [4−(4−アミノ−5−クロロ−2−メトキシベンズ
アミド)ピペリジノ]酢酸エトキシカルボニルメチル・
メタンスルホン酸塩 性状 無色結晶 (EtOH) 融点 196〜201℃ 元素分析値 C1926ClN36・CH43S 理論値 C,45.84; H,5.77; N,8.02 実験値 C,45.66; H,5.82; N,7.88
【0049】実施例17 エンド−4−[3−(4−アミノ−5−クロロ−2−メ
トキシベンズアミド)−9−アザビシクロ[3.3.
1]ノン−9−イル]酪酸2−メトキシエチル エンド−4−[3−(4−アミノ−5−クロロ−2−メ
トキシベンズアミド)−9−アザビシクロ[3.3.
1]ノン−9−イル]酪酸1.00gの2−メトキシエ
タノール10ml懸濁液に濃硫酸0.15mlを加え、10
0℃で4時間攪拌した。溶媒を減圧留去し、残渣に水を
加え酢酸エチルで洗浄した後、炭酸カリウムでアルカリ
性とし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗し、脱水
後溶媒を留去した。得られた残渣をジイソプロピルエー
テル中で結晶化させ濾取して、淡褐色結晶0.75gを
得た。酢酸エチルから再結晶して、融点124.5〜1
27℃の淡褐色柱状晶を得た。 元素分析値 C2334ClN35 理論値 C,59.03; H,7.32; N,8.98 実験値 C,58.80; H,7.16; N,8.90
【0050】製剤例1 下記の方法により、錠剤を製造した。 実施例1の化合物 5mg 乳糖 適量 トウモロコシデンプン 15mg ステアリン酸マグネシウム 1mg ヒドロキシプロピルメチルセルロース 4mg ポリエチレングリコール 0.5mg 酸化チタン 0.5mg 100mg
【0051】製剤例2 下記の方法により、カプセル剤を製造した。 実施例1の化合物 10mg 乳糖 適量 カルボキシメチルセルロースカルシウム 5mg ヒドロキシプロピルセルロース 1mg ステアリン酸マグネシウム 1mg 50mg
【0052】製剤例3 下記の方法により、散剤を製造した。 実施例1の化合物 10mg 乳糖 適量 D−マンニトール 500mg ヒドロキシプロピルセルロース 20mg タルク 2mg 1000mg
【0053】製剤例4 下記の方法により、注射剤を製造した。 実施例1の化合物 5mg クエン酸 0.5mg ブドウ糖 50mg 水酸化ナトリウム 適量 注射用蒸留水 適量 1ml
【0054】製剤例5 下記の方法により、坐剤を製造した。 実施例1の化合物 5mg ハードファット 1295mg 1300mg
【0055】以下、本発明化合物が有する優れた作用の
一例として、無麻酔イヌの結腸運動及び排便に対する作
用を、副作用としてはフェレットにおける嘔吐誘発作用
の各試験結果を示す。尚、対照化合物として、シサプリ
ド(対照化合物1),特開平5−262724号公報に
開示されている[4−(4−アミノ−5−クロロ−2−
メトキシベンズアミド)ピペリジノ]酢酸・塩酸塩(対
照化合物2)及び[4−(4−アミノ−5−クロロ−2
−メトキシベンズアミド)ピペリジノ]酢酸エチル・塩
酸塩(対照化合物3)を用いた。
【0056】試験例1:無麻酔イヌの結腸運動及び排便
に対する作用 伊藤らの方法(日本平滑筋学会雑誌 13巻,33頁(1977
年))に従い、体重7.9〜12.0kgの雌雄ビーグル犬に全身
麻酔下で、張力トランスデューサーを盲腸より10cm肛門
側の上行結腸における輪状筋の収縮運動が測定できる方
向に慢性的に縫着した。又、サイラスティックチューブ
を十二指腸に植え込み、十二指腸内投与用カテーテルと
した。手術より2週間以上経過したビーグル犬に、1%
乳酸含有生理食塩水に溶解した被験化合物を、食後2時
間以上経過後に、十二指腸内投与(i.d.)し、投与後40
分間の上行結腸の巨大収縮運動の発現と排便の有無を観
察した。結果を表1に示す。
【0057】
【表1】
【0058】試験例2:フェレットにおける嘔吐誘発作
体重0.9 〜1.3kg の雄性フェレットを16時間絶食後、
10%ジメチルスルホキシド水溶液に溶解した被験化合
物を経口投与(p.o.)し、投与後2時間の嘔吐の有無を観
察した。結果を表2に示す。
【0059】
【表2】
【0060】表1及び表2に示した結果から明らかなよ
うに、本発明化合物はシサプリド等の対照化合物に比
べ、優れた消化管運動亢進作用、特に下部消化管運動亢
進作用を有し、且つ試験例2において経口投与での嘔吐
の副作用も認められなかった。
【0061】
【発明の効果】本発明の新規なベンズアミド誘導体又は
その薬理学的に許容しうる塩は、優れた上部及び下部消
化管運動亢進作用を有し、且つ副作用が少なく経口投与
も可能なことから、消化器系疾患治療剤あるいは消化管
運動機能改善剤、もしくは排便促進剤として極めて有用
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/46 A61K 31/46 C07D 405/12 211 C07D 405/12 211 451/04 451/04 451/14 451/14 (72)発明者 小川 信男 福井県勝山市猪野口37号1番地1 北陸製 薬株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の一般式 【化1】 (式中、R1は水素原子又は低級アルカノイル基を、R2
    はハロゲン原子を、R3は低級アルコキシ基を、R4及び
    5は共に水素原子又は両者が一緒になって(CH22
    もしくは(CH23で示される基を、R6は水素原子又
    は低級アルキル基を、R7は低級アルカノイル基,シク
    ロアルキルカルボニル基,低級アルコキシカルボニル
    基,シクロアルキルオキシカルボニル基,低級アルコキ
    シ基,シクロアルキルオキシ基,低級アルカノイルオキ
    シ基,シクロアルキルカルボニルオキシ基,低級アルコ
    キシカルボニルオキシ基,シクロアルキルオキシカルボ
    ニルオキシ基,1個もしくは2個の低級アルキル基で置
    換されていても良いカルバモイル基,アリール基又は次
    式 【化2】 で示される基を、mは1〜7の整数を、nは0〜3の整
    数を表す。)で示されるベンズアミド誘導体又はその薬
    理学的に許容しうる塩。
  2. 【請求項2】R4及びR5が共に水素原子である請求項1
    記載の化合物又はその薬理学的に許容しうる塩。
  3. 【請求項3】R7が低級アルコキシ基である請求項1〜
    2のいずれか1項に記載の化合物又はその薬理学的に許
    容しうる塩。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合
    物を有効成分として含有する消化器系疾患治療剤。
  5. 【請求項5】請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合
    物を有効成分として含有する消化管運動機能改善剤。
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