JPH1129250A - ウエブ巻取装置のロール紙端押え装置 - Google Patents

ウエブ巻取装置のロール紙端押え装置

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JPH1129250A
JPH1129250A JP20098397A JP20098397A JPH1129250A JP H1129250 A JPH1129250 A JP H1129250A JP 20098397 A JP20098397 A JP 20098397A JP 20098397 A JP20098397 A JP 20098397A JP H1129250 A JPH1129250 A JP H1129250A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紙端押え具の巻上りロールに対する押付け力
を巻上りロールの直径の大小に拘りなく、ほぼ一定に保
持して、紙上りロールに押付け傷をつけず、紙端をバタ
つかせないように押付ける紙端押え装置を提供する。 【解決手段】 紙端押え具25を取付けたリンク22を
揺動させるエアーシリンダ28へのエアー供給回路にコ
ントローラCからの指令信号によって2次圧を調整でき
る電圧変換器42を介装し、巻上りロールRの直径の変
更に伴って紙端押え具25の揺動支点からの長さが変動
しても、紙端押え具25の巻上りロールRに対する押付
力を略一定値になるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はウエブ巻取装置のロ
ール紙端押え装置に関する。紙などのウエブは、抄紙機
のワイヤパートやプレスパートを経て連続的に抄造さ
れ、出側のリールパートにおいてロール状に巻取られ
る。また、このようにして製造された紙ロールは巻戻し
機にかけられて、小径のロールにしたり、小幅にスリッ
トされる。本発明は前記リールパートに設置されるウエ
ブ巻取装置において、ロールに巻き終ったウエブの紙端
を処理する紙端押え装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりウエブ巻取装置は、ウエブを案
内するリールドラムと、リールスプールと、これを回転
駆動するセンタドライブ装置を備え、リールスプールに
ウエブを巻付けてロール状に巻取っていくように構成さ
れている。リールスプールにウエブが所定の最終巻取径
に巻取られると、新しいリールスプールが待機位置から
巻取位置に移動し、ウエブが切断されて、ウエブの先端
が新しいリールスプールに巻付けられる。そして、ウエ
ブの終端は旧リールスプール上の巻上りロールにつなが
ったまま、巻上りロールと共に払出し位置へ移動してい
く。
【0003】上記のようにウエブを切断したとき、同時
にリールスプールの駆動は停止するものの巻上りロール
は惰性で回転していく。このため巻上りロールの終端は
バタつき、外周の約4〜5巻き分に緩みを生じる。緩ん
だ巻上りロールは、巻戻し機にセットしたとき、張力が
出ないので、スリッティング作業ができなくなり、ま
た、コート紙の場合はこすれて傷がつき商品価値がなく
なる。このため、緩んだ部分は人手によって切り取って
損紙としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の問題を解消する
ため、本出願人は、特願平8−354093号特許願に
おいて、リンクの先端に紙端押え具を取り付け、このリ
ンクをエアーシリンダで揺動させて、巻上りロールの紙
端を押えるようにした紙端押え装置を提案している。こ
の紙端押え装置は、上下高さが低く構成できるため、巻
上りロールの直径レンジを広くとれるという利点がある
が、巻上りロールの直径によって紙端押え具を支持する
リンクの姿勢が水平に近い状態から起立した状態に変化
し、揺動支点から作用点までの距離も変るので、巻上り
ロールに対する押付け力が大きく変化するという問題が
ある。そして、押付け力が過大であると、紙端押え具の
接触部(例えば、ブラシ)の寿命を短くし、巻上りロー
ルの表面に押付け傷を付けるという問題がある。また、
押付け力が過少であると、紙端を十分に押えきれずバタ
つかせてしまう。
【0005】本発明はかかる事情に鑑み、紙端押え具の
巻上りロールに対する押付け力を巻上りロールの直径の
大小に拘りなく、ほぼ一定に保持し、紙上りロールに押
付け傷をつけず、しかも紙端をバタつかせないように押
付けることができるロール紙端押え装置を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のウエブ巻
取装置のロール紙端押え装置は、リールスプールを回転
させて該リールスプール上にウエブを巻取り、巻取完了
によって得られた巻上りロールを払出し位置まで搬送す
るウエブ巻取装置において、枠替信号から巻上りロール
回転停止までの間、該巻上りロールの紙端を押えておく
ロール紙端押え装置が設けられており、該紙端押え装置
が、紙端押え具と、該紙端押え具を巻上りロールから離
れた離間位置と、巻上りロールの外周に接触した接触位
置との間で揺動させるリンクと、該リンクを揺動させる
エアーシリンダと、前記紙端押え具の巻上りロールに対
する押付力を略一定値になるようにエアーシリンダへの
供給エアー圧を調整する調圧機構とからなることを特徴
とする。
【0007】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施形態を図面
を基づき説明する。まず、本発明が適用されるウエブ巻
取装置の一例を説明する。図7は本発明が適用されるウ
エブ巻取装置の側面図、図8はストッカー部分11を除
くウエブ巻取装置の平面図である。
【0008】図7〜8において、1は左右のフレーム
で、フレーム1の入側(図中右側で抄紙機からウエブW
が送られてくる側)の上面には、軸受2を介してリール
ドラム3が設置されている。このリールドラム3は、そ
の外周の約1/4にウエブWを巻き付けてウエブWの走
行を案内するものであり、4はこのリールドラム3を回
転させるモータである。
【0009】前記左右のフレーム1上面において、リー
ルドラム3より図中左側には、左右のレール5が取付け
られている。このレール5はウエブWを巻き取るリール
スプール6を載置する台であり、リールスプール6はこ
のレール5上の図中右側の巻取位置Aで、セカンダリキ
ャリッジ7に支持されて、ウエブを巻き取っていく。な
お、ウエブWを巻取るにつれて紙ロールの直径は大きく
なり、リールスプール6の中心位置もリールドラム3か
ら段々と離れるので、巻取位置Aはある程度の長さがあ
る。セカンダリキャリッジ7は左右のフレーム1に沿っ
て走行する操作側と駆動側のキャリッジ7a、7bから
なり、各キャリッジ7a、7bにはリールスプール6を
クランプし走行する手段が設けられ、駆動側のキャリッ
ジ7bには、リールスプール6を回転駆動するモータや
カップリングからなるセンタドライブ装置8が搭載され
ている。そして、巻取りが完了すると、セカンダリキャ
リッジ7によって巻上りロールR(所定の最終巻取径に
達した紙ロールをいう)が払出位置Bまで搬送される。
【0010】9はセカンダリキャリッジ7から払出され
た巻上りロールRを受け止め、停止時の衝撃を吸収する
ショックアブソーバである。
【0011】一方、リールドラム3の上方には、新しい
リールスプール6を数本分貯えておくストッカー11が
設けられており、このストッカー11からリールスプー
ル6を1本ずつトランスファアーム12で、その下方の
プライマリキャリッジ13に供給するようになってい
る。プライマリキャリッジ13は、供給されたリールス
プール6を支持するクランプと、リールスプール6をリ
ールドラム3の直上方の待機位置から前記レール5上右
端の巻取位置まで移動させる移動手段と、操作側におい
てリールスプール6に回転駆動力を与えるモータやカッ
プリングからなるセンタドライブ装置14を備えてい
る。
【0012】つぎに、上記ウエブ巻取装置における巻取
工程を説明する。図9は巻取工程I〜Vの説明図であ
る。符号Iの状態は、セカンダリキャリッジ7に支持さ
れた紙ロールrが巻き上る直前の状態であり、プライマ
リキャリッジ13に支持された新リールスプール6はリ
ールドラム3上で待機している。符号IIの状態は、セカ
ンダリキャリッジ7上の紙ロールが最終直径に巻き上
り、巻上りロールRになった状態であり、この時点で、
セカンダリキャリッジ7は払出し側へ少し移動し、同時
にプライマリキャリッジ13が新リールスプール6を巻
取位置へ移動させる。
【0013】符号III の状態は、新リールスプール6が
プライマリキャリッジ13のセンタドライブ装置8によ
って回転されながらレール5上の巻取位置へ移動完了し
た状態で、この状態では、ウエブWはリールドラム3の
上面、新リールスプール6の下面を経て走行しセカンダ
リキャリッジ7上の巻上りロールRに連続している。そ
のため、ここで、ウエブ切断器15、例えばエアー噴射
パイプ等でエアーを噴射してウエブWを切断する。切断
されたウエブWの終端は巻上りロールRに巻き付けら
れ、切断されたウエブWの始端は新リールスプール6に
巻付けられて、新たにウエブWを巻き取っていく。
【0014】符号IVの状態はセカンダリキャリッジ7が
巻上りロールRを払出位置方向へ搬送している状態であ
り、この間に、巻上りロールRの紙端は後述する紙端押
え装置で押え付けられる。また、新リールスプール6は
プライマリキャリッジ13に支持された状態でウエブW
を巻き取りつつある。符号Vの状態は、巻上がりロール
Rの払出しを終ってセカンダリキャリッジ7が巻取位置
に復帰した状態であり、ここでリールスプール6をプラ
イマリキャリッジ13からセカンダリキャリッジ7に受
け継がれ、プライマリキャリッジ13は再び待機位置に
復帰する。以上の動作を繰り返していくことによって、
抄紙機で連続高速抄造されるウエブWが、ロール紙とし
て連続的に巻き取られていくのである。
【0015】つぎに、上記ウエブ巻取装置に適用される
ロール紙端押え装置(以下、紙端押え装置という)を説
明する。図3は本発明の一実施形態に係る紙端押え装置
の側面図、図4は図3におけるIV−IV線矢視の正面図、
図5は同紙端押え装置のストッパを示す平面図である。
【0016】図3〜4において、21は左右のフレーム
1に対応付けて設けられた左右一対の押え具走行体であ
って、リンク22が揺動自在に取付けられている。この
左右一対のリンク22の先端同士の間には角パイプ23
が偏心軸23aで回転可能に連結されており、角パイプ
23の上表面には幅方向の全長にわたってブラシ24が
取付けられている。この角パイプ23とブラシ24によ
って特許請求の範囲にいう紙端押え具が構成されてい
る。
【0017】28は押え具走行体21に取付けられたエ
アーシリンダでリンク22を揺動させ、紙端押え具25
を符号Cで示す実線図示のように巻上りロールRの外周
に接触させた接触位置と、符号Dで示す想像線図示のよ
うに巻上りロールRから離間させた離間位置との間で移
動させる移動手段を構成している。
【0018】また、押え具走行体21はロッドレスシリ
ンダ31に取付けられ、左右のフレーム1に沿って、換
言すればセカンダリキャリッジ7に沿って走行するよう
になっている。そして、このロッドレスシリンダ31に
より、セカンダリキャリッジ7に支持された巻上りロー
ルの巻取位置Aから払出位置Bまでの搬送(図7参照)
に伴って、追随させることができるのである。
【0019】なお、走行手段は前記ロッドレスシリンダ
に限ることなく、押え具走行体21を走行させることが
できれば、どのようなアクチュエータを用いてもよい。
【0020】図4〜5に示すように、押え具走行体21
にはストッパ32が軸着されており、スプリング33で
前倒れ方向へ付勢されている。このストッパ32は、セ
カンダリキャリッジ7の内側に取付けたストッパ受34
に当接して紙端押え具25の巻上がりロールRに対する
位置を同期させる同期手段である。35は、ストッパ3
2を通すためフレーム1に形成された長孔である。
【0021】図5に示すように、ストッパ32がセカン
ダリキャリッジ7から離れている状態から図中左方へ押
え具走行体21を移動させ、ストッパ32をセカンダリ
キャリッジ7のストッパ受34に当接させると、図3に
示すように、紙端押え具25がセカンダリキャリッジ7
に支持されている巻上りロールRの真下の外周にちょう
ど当り、紙端をバタつかないように押えることができる
のである。
【0022】したがって、本実施形態によると、枠替信
号が出たとき、紙押え装置が移動し、セカンダリキャリ
ッジへブラシを押し付け、その後、キャリッジがブラシ
と共にリールドラムからロールを引き離す。ここでエヤ
ーブローにて枠替えが完了し、ロールが停止される。こ
の間、ブラシでロール外周を押さえているので、、ロー
ル外周のウエブがバタつくことがない。このため、外周
のウエブが緩まないことから、損紙として処理する必要
がなく経済的であり、損紙として処理するための労力や
手間もかからないので生産性が向上する。
【0023】なお、前記実施形態では、押え具走行体2
1とセカンダリキャリッジ7の同期手段としてストッパ
32とストッパ受34を用いたが、押え具走行体21を
適当な連結手段でセカンダリキャリッジ7に連結しても
よい。この場合も、押え具走行体21と巻上りロールR
との同期がとれ、しかもこの実施実形態では、セカンダ
リキャリッジ7の動力で押え具走行体21が走行するの
で、押え具走行体21の走行動力が不要となる。
【0024】また、前記実施形態では、紙端押え具25
として、角パイプ23上にブラシ24を取付けたが、こ
の代りに図6に示すように、角パイプ23上にローラ2
6を軸着してもよい。
【0025】つぎに、前記エアーシリンダ28の調圧機
構を説明する。図1は本発明の一実施形態に係る紙端押
え装置のエアー供給回路、図2はエアーシリンダ28に
必要な出力の説明図である。図1において、41は4ポ
ート2位置切換弁型の空圧切換弁であって、エアーシリ
ンダ28とコンプレッサー等の空圧源Aとの間の管路中
に介装されている。42は電空変換器で、エアーシリン
ダ28の伸長側画室と空圧切換弁41の間に介装され、
供給するエアーの2次圧を可変に調整するようになって
いる。Cは電空変換器42に対し所望の2次圧に変更す
べく指令信号を出力するコントローラである。コントロ
ーラCは、操作盤にインプットされた坪量によって必要
な演算を施し、エアーシリンダ28が必要な出力を出す
よう供給エアー圧を調整する前記指令信号を発する。
【0026】巻上りロールRの巻取径Dに対応するエア
ーシリンダ28の適正出力Pは、つぎの演算により求め
られる。図2において、紙端押え具25の揺動支点より
の高さΔHは、H−Xで求められ、揺動支点からの水平
距離ΔLは、(L12 −ΔH21/2 で求められる。紙
端押え具25が巻上りロールRを押し付けるために必要
なリンク22の押付トルクM1は、(M+F)×ΔLで
求められる。ここで、Mはブラシ自重、Fは押付力であ
る。エアーシリンダ28の必要なシリンダ出力Pは、M
1÷L2となるので、エアーシリンダ28に必要な空気
圧Pcは、Pc=P/(π/4・d2 ・a)で求められ
る。ただし、dはエアーシリンダ21のシリンダ径、a
は本数である。したがって、上記各式により求めたPc
を設定するように電空変換器42に指令すれば、過大で
なく過小でもない適正な押付力が得られることとなる。
【0027】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、紙端押え具の
巻上りロールに対する押付け力を巻上りロールの直径の
大小に拘りなく、ほぼ一定にして、紙上りロールに押付
け傷をつけず、しかも紙端をバタつかせないように押付
けることができる。このため、巻上りロールの張力が内
層から外層にかけて均一になり、高品質のロールが得ら
れ、後工程のワインダーでの巻戻し工程で頭初から張力
がかかった紙通しができ、また、コート紙の場合こすれ
たり傷が付く等の不都合が生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る紙端押え装置のエア
ー供給回路である。
【図2】エアーシリンダ28に必要な出力の説明図であ
る。
【図3】本発明の一実施形態に係る紙端押え装置の側面
図である。
【図4】図3におけるIV−IV線矢視で示す紙端押え装置
の正面図である。
【図5】同紙端押え装置のストッパを示す平面図であ
る。
【図6】本発明の他の実施形態に係る紙端押え具の平面
図である。
【図7】本発明が適用されウエブ巻取装置の側面図であ
る。
【図8】ストッカー11部分を除くウエブ巻取装置の平
面図である。
【図9】本発明が適用されるウエブ巻取装置における巻
取工程の説明図である。
【符号の説明】
3 リールドラム 6 リールスプール 20 紙端押え装置 22 リンク 24 ブラシ 25 紙端押え具 28 エアーシリンダ 41 空圧切換弁 42 電空変換器
フロントページの続き (72)発明者 浜砂 博生 岡山県倉敷市玉島乙島8230番地 住友重機 械工業株式会社岡山製造所内 (72)発明者 マルック キイトソネン フィンランド共和国 04660 ヌムミネン、 ヨキバルレンティエ 141

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リールスプールを回転させて該リールスプ
    ール上にウエブを巻取り、巻取完了によって得られた巻
    上りロールを払出し位置まで搬送するウエブ巻取装置に
    おいて、枠替信号から巻上りロール回転停止までの間、
    該巻上りロールの紙端を押えておくロール紙端押え装置
    が設けられており、該紙端押え装置が、紙端押え具と、
    該紙端押え具を巻上りロールから離れた離間位置と、巻
    上りロールの外周に接触した接触位置との間で揺動させ
    るリンクと、該リンクを揺動させるエアーシリンダと、
    前記紙端押え具の巻上りロールに対する押付力を略一定
    値になるようにエアーシリンダへの供給エアー圧を調整
    する調圧機構とからなることを特徴とするウエブ巻取装
    置のロール紙端押え装置。
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