JPH1129218A - 物品搬送システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 物品をパレットに積み込んで搬送した後、空
のパレットを回収する物品搬送システムとして、設置ス
ペースの少ないシステムを実現する。 【解決手段】 物品積み込み位置Ｘに配置された第１搬
送装置Ａと、物品降ろし位置Ｙに配置された第２搬送装
置Ｂと、これらの搬送装置Ａ，Ｂの間に設置された中間
搬送装置Ｃとを備えると共に、中間搬送装置Ｃを、上記
第１搬送装置Ａから物品が載置されたパレットを受け取
って第２搬送装置Ｂに搬送する第１コンベアユニット８
０と、第２搬送装置Ｂから物品が降ろされた空のパレッ
トを受け取って第１搬送装置Ａに搬送する第２コンベア
ユニット１００とを上下に重ねて設けた構成とし、か
つ、上記第１、第２搬送装置Ａ，Ｂのコンベアユニット
１０，４０を中間搬送装置Ｃの第１、第２コンベアユニ
ット８０，１００のいずれかに連続するように昇降させ
るシリンダ３１，７２を備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、各種の物品をパレ
ットに積み込んで搬送する物品搬送システムの分野に属
する。

【０００２】

【従来の技術】工場内や倉庫内等では、第１の所定位置
で物品をパレットに積み込むと共に、このパレットを物
品と共に搬送して、第２の所定位置で物品を降ろすこと
が行われ、そのためのシステムとして、例えば実公平３
−２２１７９号公報に開示されたものがある。この公報
に開示されたものは、図１１に示すように、パレットｘ
への物品積み込み位置ａに空パレットを供給するコンベ
アｂと、該積み込み位置ａから物品が積み込まれたパレ
ットｘを搬出するコンベアｃとを備え、これらを直線状
に配置した構成とされている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記公報に
開示されたシステムにおいては、物品が積み込まれたパ
レットｘを積み込み位置ａから所定位置へ搬送するコン
ベアｃによる搬送経路と、空パレットｘを積み込み位置
ａに供給するコンベアｂによる搬送経路の他に、コンベ
アｃによる搬送経路の終端部で物品を降ろしたパレット
ｘを回収して、コンベアｂによる搬送経路の始端部のパ
レット搭載位置まで搬送するためのパレット回収用の経
路が必要となる。そのため、搬送システムの全体が著し
く大掛かりなものとなり、大きな設置スペースが必要と
なるのである。

【０００４】そこで、本発明は、この種のパレットを用
いた搬送システムとして、簡素に構成されて、設置スペ
ースが狭くて済むシステムを提供することを課題とす
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は次のように構成したことを特徴とする。

【０００６】まず、本願の請求項１に記載の発明（以
下、第１発明という）は、第１の所定位置で物品が積み
込まれたパレットを第２の所定位置に搬送すると共に、
この第２の所定位置で物品が降ろされたパレットを上記
第１の所定位置へ回収する物品搬送システムに関するも
のであって、上記第１の所定位置側に設置された第１搬
送装置と、上記第２の所定位置側に設置された第２搬送
装置と、これらの搬送装置の間に設置された中間搬送装
置とを備えると共に、この中間搬送装置を、上記第１搬
送装置側から物品が載置されたパレットを受け取って第
２搬送装置側に搬送する第１搬送面と、第２搬送装置側
から物品が降ろされたパレットを受け取って第１搬送装
置側に搬送する第２搬送面とを上下に重ねて設けた構成
とし、かつ、上記第１、第２搬送装置の搬送面を中間搬
送装置の第１、第２搬送面のいずれかに連続するように
昇降可能とすると共に、これらの搬送面を昇降させる昇
降手段を備えたことを特徴とする。

【０００７】また、請求項２に記載の発明（以下、第２
発明という）は、上記第１発明において、中間搬送装置
の第１、第２搬送面を、第１搬送面を上方、第２搬送面
を下方にして、上下に重ねて設けたことを特徴とする。

【０００８】さらに、請求項３に記載の発明（以下、第
３発明という）は、同じく第１発明において、第２搬送
装置の搬送面を水平面内で旋回可能としたことを特徴と
する。

【０００９】上記の構成によれば、第１〜第３発明のい
ずれによっても、物品は第１の所定位置でパレット上に
積み込まれ、該パレットと共に第１搬送装置により所定
方向に搬送されることになるが、その場合に、この第１
搬送装置の搬送面を昇降手段により中間搬送装置の第１
搬送面と同じ高さにセットしておけば、上記物品を積載
したパレットは第１搬送装置から中間搬送装置の第１搬
送面に受け渡されることになる。また、第２搬送装置の
搬送面も昇降手段により中間搬送装置の第１搬送面と同
じ高さにセットしておけば、上記物品を積載したパレッ
トがさらに第２搬送装置に受け渡されて、第２の所定位
置に搬送されることになる。そして、この第２の所定位
置でパレット上の物品が降ろされる。

【００１０】次に、第２搬送装置の搬送面を昇降手段に
より昇降させて中間搬送装置の第２搬送面と同じ高さに
セットすれば、上記の第２の所定位置で物品を降ろして
空となったパレットが第２搬送装置から中間搬送装置の
第２搬送面に受け渡されると共に、さらに第１搬送装置
の搬送面も中間搬送装置の第２搬送面と同じ高さにセッ
トすれば、上記の空のパレットがさらに第１搬送装置に
受け渡されて、第１の所定位置に搬送されることにな
る。

【００１１】したがって、パレットが物品を積載した状
態で第１の所定位置から第２の所定値に搬送されるとき
と、第２の所定位置で物品を降ろされて空となって第１
の所定位置に回収されるときとで、同一の経路を通過す
ることになる。

【００１２】そして、特に第２発明によれば、上記中間
搬送装置における上下に重ねて設けられた第１、第２搬
送面のうち、物品を積載したパレットを搬送する第１搬
送面が上方、空となったパレットを搬送する第２搬送面
が下方に配置されているから、上方の第１搬送面を第２
搬送面の直上方の低い位置に設けることができ、したが
って、当該中間搬送装置が上下方向にコンパクトに構成
されることになる。

【００１３】さらに、第３発明によれば、第２搬送装置
の搬送面が水平面内で旋回可能とされているので、該第
２搬送装置が第２の所定位置に配置される場合におい
て、該位置で物品を降ろすときに、任意の方向から降ろ
すことが可能となる。

【００１４】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。

【００１５】図１に示すように、この実施の形態に係る
搬送システムは、パレットへの物品積み込み位置Ｘに設
置された第１搬送装置Ａと、パレットからの物品降ろし
位置Ｙに設置された第２搬送装置Ｂと、これらの搬送装
置Ａ，Ｂの間に設置された中間搬送装置Ｃとを有し、こ
れらの搬送装置Ａ，Ｃ，Ｂを直列に配置した構成とされ
ている。

【００１６】これらの搬送装置のうち、まず、物品積み
込み位置Ｘ側に配置された第１搬送装置Ａについて説明
すると、図２、図３に示すように、該第１搬送装置Ａ
は、平面形状が口字状のベースフレーム１１上に構成さ
れたローラー式のコンベアユニット１０を有する。

【００１７】このコンベアユニット１０は、上記ベース
フレーム１１の左右両側部にバー部材１２，１２を介し
て立設されたサイドプレート１３，１３間に、左右方向
に延びる複数の支軸１４…１４を前後に一定間隔を設け
て回転自在に架設すると共に、各支軸１４のサイドプレ
ート１３，１３より外側へ突出した左右の端部に、鍔付
きローラ１５，１５をそれぞれ取り付けた構成とされ、
これらの左右に複数個づつ並ぶローラ１５…１５により
パレットの搬送面が構成されている。

【００１８】また、上記各支軸１４の両端部におけるサ
イドプレート１３，１３とローラ１５，１５との間に
は、それぞれスプロケット１６，１６が取り付けられて
いると共に、これらのスプロケット１６…１６と同一面
上に位置するように、サイドプレート１３，１３の外面
には複数のチェーン案内用スプロケット１７…１７が回
転自在に取り付けられている。そして、両サイドプレー
ト１３，１３の外側の面に沿って、各スプロケット１６
…１６，１７…１７にわたって、チェーン１８，１８が
それぞれ巻き掛けられている。

【００１９】さらに、上記複数の支軸１４…１４のう
ち、当該コンベア１の一方の端部（図２の左側の端部）
に位置する支軸１４の中間部は、ベースフレーム１１に
取り付け部材１９を介して取り付けられた軸受２０に支
持されていると共に、該支軸１４におけるその軸受部の
近傍にはスプロケット２１が取り付けられている。ま
た、このスプロケット２１の近傍に位置するように、ベ
ースフレーム１１には取り付け部材２２を介してモータ
２３が設置され、該モータ２３の回転軸に取り付けられ
たスプロケット２４と、上記支軸１４の中間部のスプロ
ケット２１とにわたってチェーン２５が巻き掛けられて
いる。

【００２０】これにより、該モータ２３の回転により、
チェーン２５を介して一端に位置する支軸１４が回転駆
動されると共に、さらにチェーン１８，１８を介して他
の支軸１４…１４も回転駆動されて、これらの支軸１４
…１４の両端部のローラ１５…１５が一斉に回転駆動さ
れることにより、上記搬送面上のパレットが搬送される
ようになっている。

【００２１】また、上記ベースフレーム１１の左右両側
の部材１１ａ，１１ａ（図３参照）にはサイドフレーム
２６，２６が立設され、これらのサイドフレーム２６，
２６の外側の面の前後２箇所には、係合部材２７，２７
がそれぞれ固設されていると共に、床面上における当該
コンベアＡの両側の部位に設置された基板２８，２８か
らは、前後２箇所に支持部材２９，２９を介して上下方
向に延びるガイド部材３０，３０が立設されている。そ
して、これらの合計４箇所のガイド部材３０…３０に、
上記の合計４個の係合部材２７…２７がそれぞれ係合さ
れていることにより、コンベアユニット１０の全体が上
下に昇降可能に支持されている。

【００２２】そして、上記基板２８，２８上にはシリン
ダ３１，３１が設置され、これらのシリンダ３１，３１
のロッド３１ａ，３１ａが上記ベースフレーム１１の左
右両側の部材１１ａ，１１ａ及びサイドフレーム２６，
２６の中央部外面に固設されたブラケット３２，３２に
連結されており、これにより、シリンダ３１，３１の作
動によってコンベアユニット１０の全体が昇降されるよ
うになっている。

【００２３】次に、物品降ろし位置Ｙ側に配置された第
２搬送装置Ｂについて説明すると、図４、図５に示すよ
うに、該第２搬送装置Ｂも、全体の平面形状が口字状の
ベースフレーム４１上に構成されたローラ式のコンベア
ユニット４０を有する。

【００２４】このコンベアユニット４０は、上記第１搬
送装置Ａにおけるコンベアユニット１０と同じ構成で、
上記ベースフレーム４１の左右両側部にバー部材４２，
４２を介して立設されたサイドプレート４３，４３間に
複数の支軸４４…４４を回転自在に架設すると共に、各
支軸４４のサイドプレート４３，４３より外側へ突出し
た左右の端部に、鍔付きローラ４５，４５をそれぞれ取
り付けた構成とされ、これらの左右に複数個づつ並ぶロ
ーラ４５…４５によりパレットの搬送面が構成されてい
る。

【００２５】また、上記各支軸４４の両端部におけるサ
イドプレート４３，４３とローラ４５，４５との間に取
り付けられたスプロケット４６，４６と、これらのスプ
ロケット４６…４６と同一面上に位置するようにサイド
プレート４３，４３の外面に配置されたチェーン案内用
スプロケット４７…４７とにわたってチェーン４８，４
８がそれぞれ巻き掛けられている。

【００２６】さらに、上記複数の支軸４４…４４のう
ち、当該コンベアＢの一方の端部（図４の左側の端部）
に配置されて、取り付け部材４９に取り付けられた軸受
５０に支持されている支軸４４の中間部には、スプロケ
ット５１が取り付けられ、このスプロケット５１と、そ
の近傍に取り付け部材５２を介してベースフレーム４１
に取り付けられたモータ５３の回転軸に取り付けられた
スプロケット５４とには、チェーン５５が巻き掛けられ
ている。

【００２７】これにより、該モータ５３の回転により、
チェーン５５を介して一端に位置する支軸４４が回転駆
動されると共に、さらにチェーン４８，４８を介して他
の支軸４４…４４も回転駆動されて、これらの支軸４４
…４４の両端部のローラ４５…４５が一斉に回転駆動さ
れることにより、上記搬送面上のパレットが搬送される
ようになっている。

【００２８】一方、この第２搬送装置Ｂのコンベアユニ
ット４０は、床面上に昇降及び旋回可能に設置されてお
り、この点で、昇降のみが可能とされた第１搬送装置Ａ
のコンベアユニット１０と相違している。

【００２９】つまり、この第２搬送装置Ｂの設置位置に
は、床面上に固定円板６１が配設され、該円板６１上
に、支軸６２の回りに回転自在とされた回転円板６３が
ベアリング６４，６４を介して支持されていると共に、
該回転円板６３には取り付け部材６５を介してモータ６
６が取り付けられ、かつ、該モータ６６の回転軸には摩
擦車６７が取り付けられて上記固定円板６１の周辺部上
面に対接されている。これにより、上記モータ６６の回
転によって回転円板６３が主軸６２の回りに回転するよ
うになっている。

【００３０】また、この回転円板６３上には、昇降ガイ
ドフレーム６８が設置され、該ガイドフレーム６８の左
右両側面の前後２箇所に上下方向に延びるガイド部材６
９，６９がそれぞれ固設されていると共に、上記コンベ
アユニット４０側には、ベースフレーム４１の下面両側
部の前後２箇所からブラケット７０，７０が垂下され
て、これらのブラケット７０…７０にそれぞれ係合部材
７１…７１が取り付けられている。

【００３１】そして、上記の合計４箇所のガイド部材６
９…６９に、同じく合計４個の係合部材７１…７１がそ
れぞれ係合されていることにより、コンベアユニット４
０の全体が上下に昇降可能に支持されていると共に、上
記回転円板６３上にはシリンダ７２，７２が設置され、
これらのシリンダ７２，７２のロッド７２ａ，７２ａが
コンベアユニット４０のベースフレーム４１を構成する
中間部の部材４１ａに連結されていることにより、シリ
ンダ７２，７２の作動によって該コンベアユニット４０
の全体が昇降されるようになっている。

【００３２】次に、中間搬送装置Ｃついて説明すると、
図６、図７に示すように、この中間搬送装置Ｃは、ロー
ラ式の第１、第２コンベアユニット８０，１００を有す
る。

【００３３】これらのコンベアユニットのうち、第１コ
ンベアユニット８０は、全体の平面形状が口字状とされ
たベースフレーム８１の左右両側部に立設されたサイド
フレーム８２，８２の内側に複数の鍔付きローラ８３…
８３を回転自在に取り付けた構成とされ、これらの左右
に複数個づつ並ぶローラ８３…８３によりパレットの搬
送面が構成されている。

【００３４】また、サイドフレーム８２，８２の外側に
は、上記ローラ８３…８３と同軸のスプロケット８４…
８４が配置されていると共に、これらのスプロケット８
４…８４と同一面上に位置するように複数のチェーン案
内用スプロケット８５…８５が回転自在に取り付けられ
ている。そして、両サイドフレーム８２，８２の外側の
面に沿って、各スプロケット８４…８４，８５…８５に
わたって、チェーン８６，８６がそれぞれ巻き掛けられ
ている。

【００３５】さらに、上記複数のローラ８３…８３のう
ち、当該搬送装置Ｃの一方の端部（図６の左側の端部）
に位置する左右のローラ８３，８３は支軸８７で連結さ
れていると共に、この支軸８７の中間部は、ベースフレ
ーム８１に取り付け部材８８を介して取り付けられた軸
受８９に支持されており、かつ、該支軸８７におけるそ
の軸受部の近傍にはスプロケット９０が取り付けられて
いる。また、このスプロケット９０の近傍に位置するよ
うに、ベースフレーム８１には取り付け部材９１を介し
てモータ９２が設置され、該モータ９２の回転軸に取り
付けられたスプロケット９３と、上記支軸８７の中間部
のスプロケット９０とにわたってチェーン９４が巻き掛
けられている。

【００３６】これにより、上記モータ９２の回転によ
り、チェーン９４及び支軸８７を介して当該搬送装置Ｃ
の一端に位置する左右のローラ８３，８３が回転駆動さ
れると共に、さらにチェーン８６，８６を介して左右に
並ぶ他のローラ８３…８３も一斉に回転駆動され、これ
により、上記搬送面上のパレットが搬送されるようにな
っている。

【００３７】また、上記第２コンベアユニット１００
は、上記第１搬送装置Ａにおけるコンベアユニット１０
や、第２搬送装置Ｂにおけるコンベアユニット４０とほ
ぼ同じ構成で、上記ベースフレーム８１の左右両側部に
バー部材１０１，１０１を介して立設されたサイドプレ
ート１０２，１０２間に複数の支軸１０３…１０３を回
転自在に架設すると共に、各支軸１０３のサイドプレー
ト１０２，１０２より外側へ突出した左右の端部に、鍔
付きローラ１０４，１０４をそれぞれ取り付けた構成と
され、これらの左右に複数個づつ並ぶローラ１０４…１
０４によりパレットの搬送面が構成されている。

【００３８】また、上記各支軸１０３の両端部における
サイドプレート１０２，１０２とローラ１０４，１０４
との間に取り付けられたスプロケット１０５，１０５
と、これらのスプロケット１０５…１０５と同一面上に
位置するようにサイドプレート１０２，１０２の外面に
配置されたチェーン案内用スプロケット１０６…１０６
とにわたってチェーン１０７，１０７がそれぞれ巻き掛
けられている。

【００３９】さらに、上記複数の支軸１０３…１０３の
うち、当該搬送装置Ｃの他方の端部（図６の右側の端
部）に配置されて、取り付け部材１０８に取り付けられ
た軸受１０９に支持されている支軸１０３の中間部には
スプロケット１１０が取り付けられ、このスプロケット
１１０と、その近傍に取り付け部材１１１を介してベー
スフレーム８１に取り付けられたモータ１１２の回転軸
に取り付けられているスプロケット１１３とには、チェ
ーン１１４が巻き掛けられている。

【００４０】これにより、該モータ１１２の回転によ
り、チェーン１１４を介して上記端部に位置する支軸１
０３が回転駆動されると共に、さらにチェーン１０７，
１０７を介して他の支軸１０３…１０３も回転駆動され
て、これらの支軸１０３…１０３の両端部のローラ１０
４…１０４が一斉に回転駆動されることにより、上記搬
送面上のパレットが搬送されるようになっている。

【００４１】このようにして、この中間搬送装置Ｃには
２つのコンベアユニット８０，１００が上下に重ねて構
成されているが、これらのうち、第１コンベアユニット
８０は上方に配置されて、搬送面上のパレットを第１搬
送装置Ａ側から第２搬送装置Ｂ側へａ方向に搬送するよ
うになっており、また、第２コンベアユニット１００は
下方に配置されて、搬送面上のパレットを第２搬送装置
Ｂ側から第１搬送装置Ａ側へｂ方向に搬送するようにな
っている。

【００４２】次に、この搬送システムの動作を説明する
と、まず、図８に示すように、第１搬送装置Ａにおける
コンベアユニット１０及び第２搬送装置Ｂにおけるコン
ベアユニット４０を、それぞれの装置Ａ，Ｂにおけるシ
リンダ３１，７２により上昇させることにより、これら
のユニット１０，４０における搬送面の高さを、中間搬
送装置Ｃにおける上方に位置する第１コンベアユニット
８０の搬送面の高さに一致させる。

【００４３】そして、この状態で、物品積み込み位置Ｘ
に備えられた積み込み装置Ｄにより、第１搬送装置Ａの
搬送面上にある第１のパレットｘ１に物品ｙ…ｙを積み
込んでゆく。なお、このとき、第２のパレットｘ２は、
中間搬送装置Ｃにおける下方に位置する第２コンベアユ
ニット１００の搬送面上で待機している。

【００４４】その後、上記第１パレットｘ１への物品ｙ
…ｙの積み込みが完了すれば、第１搬送装置Ａにおける
コンベアユニット１０のモータ２３、中間搬送装置Ｃに
おける第１コンベアユニット８０のモータ９２、及び第
２搬送装置Ｂにおけるコンベアユニット４０のモータ５
３をそれぞれ作動させれば、これらのコンベアユニット
１０，８０，４０の搬送面がいずれもａ方向に作動し、
図９に示すように、第１搬送装置Ａにおけるコンベアユ
ニット１０の搬送面上の物品ｙ…ｙが積み込まれたパレ
ットｘ１が物品降ろし位置Ｙに搬送される。そして、こ
の位置で物品ｙ…ｙが該パレットｘ１から降ろされる。

【００４５】ところで、第１のパレットｘ１が第１搬送
装置Ａの搬送面上から中間搬送装置Ｃの第１コンベアユ
ニット８０の搬送面に受け渡された直後に、該第１搬送
装置Ａのコンベアユニット１０ないしその搬送面はシリ
ンダ３１の作動によって下降され、その高さが中間搬送
装置Ｃにおける第２コンベアユニット１００の搬送面の
高さに一致される。

【００４６】そして、図９に示すように、この状態で該
第２コンベアユニット１００のモータ１１２が作動し
て、該ユニット１００の搬送面がｂ方向に作動すること
により、該搬送面上で待機していた第２のパレットｘ２
が第１搬送装置Ａの搬送面上に受け渡される。なお、こ
のとき、第１搬送装置Ａのモータ３１は逆回転し、搬送
面をｂ方向に作動させる。その後、該第１搬送装置Ａの
搬送面が上記シリンダ３１により再び上昇され、その上
昇した位置で、上記積み込み装置Ｄにより第２のパレッ
トｘ２に物品ｙ…ｙが積み込まれる。

【００４７】また、上記物品降ろし位置Ｙで第１のパレ
ットＸ１上の物品ｙ…ｙが降ろされると、第２搬送装置
Ｂのコンベアユニット４０ないしその搬送面がシリンダ
７２，７２の作動によって下降され、その高さが中間搬
送装置Ｃにおける第２コンベアユニット１００の搬送面
の高さに一致される。

【００４８】そして、この状態で、第２搬送装置Ｂのモ
ータ５３が逆回転して搬送面をｂ方向に作動させると共
に、中間搬送装置Ｃの第２コンベアユニット１００のモ
ータ１１２が作動して、該ユニット１００の搬送面もｂ
方向に作動することにより、物品ｙ…ｙが降ろされて空
となった第１のパレットｘ１は中間搬送装置Ｃの第２コ
ンベアユニット１００の搬送面上に送り込まれ、前述の
ように、この搬送面上で待機する。

【００４９】このようにして、２つのパレットｘ１，ｘ
２が３つの搬送装置Ａ，Ｃ，Ｂによって構成される１本
の直線状の経路を往復するだけで、多数の物品ｙ…ｙが
順次連続的に積み込み位置Ｘから降ろし位置Ｙに搬送さ
れることになる。また、物品積み込み位置Ｘで一方のパ
レットへの物品の積み込みが終了すれば、他方のパレッ
トが直ちに該積み込み位置Ｘに供給されるので、パレッ
トの供給のための作業の中断時間が短くて済む。

【００５０】その場合に、図７に示すように、中間搬送
装置Ｃにおいては、物品ｙ…ｙを積んだパレットｘを搬
送する第１コンベアユニット８０を上方、空のパレット
ｘを搬送する第２コンベアユニット１００を下方に配置
したから、パレットｘ上に嵩高く物品ｙ…ｙが積み込ま
れる場合にも、その搬送に支障を来すことがなく、した
がって、図示のように、両ユニット８０，１００の搬送
面を上下に近接させて設けることが可能となっているの
である。

【００５１】さらに、この搬送システムにおいては、第
２搬送装置Ｂのコンベアユニット４０がモータ６６によ
り水平面内で旋回されるようになっているので、物品降
ろし位置Ｙで該搬送装置Ｂの搬送面上のパレットｘから
物品ｙ…ｙを降ろすときに、その作業のやり易い方向に
パレットｘを向けることが可能となる。

【００５２】そして、特に、図１０に示すように、第１
搬送装置Ａ、中間搬送装置Ｃ及び第２搬送装置Ｂを直列
上に配置してなる搬送システムを複数系統平行に配設す
る場合に、第２搬送装置Ｂのコンベアユニット４０が旋
回可能とされているので、例えばフォークリフトＥによ
ってパレットｘ上の物品ｙ…ｙを降ろす場合に、図に鎖
線で示すように、上記ユニット４０を９０°旋回させれ
ば、フォークリフトＥを各系統Ｚ１，Ｚ２，Ｚ３…の間
のスペースｚ，ｚ…に進入させなくても、これらの系統
Ｚ１，Ｚ２，Ｚ３…の終端部側の空間で、いずれもｃ方
向から物品を降ろすことができ、したがって、各系統Ｚ
１，Ｚ２，Ｚ３…を近接して配設することが可能となっ
て、当該システムの配設ペースが一層狭くて済むことに
なる。

【００５３】

【発明の効果】以上のように、本発明に係る搬送システ
ムによれば、パレットに物品を積み込む第１の所定位置
から該パレット上の物品を降ろす第２の所定位置にパレ
ットを搬送する場合に、該パレットが物品を積載した状
態で第１の所定位置から第２の所定値に搬送されるとき
と、第２の所定位置で物品を降ろされて空となって第１
の所定位置に回収されるときとで、同一の経路を通過す
ることになる。したがって、パレットに物品を積み込ん
で搬送する経路と空となったパレットを回収する経路と
を設ける場合に比較して、当該搬送システムを設置する
ためのスペースが著しく少なくて済むことになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の実施の形態に係る搬送システムの全
体側面図である。

【図２】 同システムにおける第１搬送装置の平面図で
ある。

【図３】 図２のア−ア線で切断した同搬送装置の断面
図である。

【図４】 同じく第２搬送装置の平面図である。

【図５】 図４のイ−イ線で切断した同搬送装置の断面
図である。

【図６】 同じく中間搬送装置の平面図である。

【図７】 図６のウ−ウ線で切断した同搬送装置の断面
図である。

【図８】 同システムの作動中の一態様を示す概略側面
図である。

【図９】 同じく他の態様を示す概略側面図である。

【図１０】 同システムの使用例を示す概略平面図であ
る。

【図１１】 従来の同種のシステムの構成を示す概略図
である。

【符号の説明】

Ａ 第１搬送装置 Ｂ 第２搬送装置 Ｃ 中間搬送装置

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 第１の所定位置で物品が積み込まれたパ
   レットを第２の所定位置に搬送すると共に、この第２の
   所定位置で物品が降ろされたパレットを上記第１の所定
   位置へ回収する物品搬送システムであって、上記第１の
   所定位置側に設置された第１搬送装置と、上記第２の所
   定位置側に設置された第２搬送装置と、これらの搬送装
   置の間に設置された中間搬送装置とを有すると共に、中
   間搬送装置は、上記第１搬送装置側から物品が載置され
   たパレットを受け取って第２搬送装置側に搬送する第１
   搬送面と、第２搬送装置側から物品が降ろされたパレッ
   トを受け取って第１搬送装置側に搬送する第２搬送面と
   を上下に重ねて設けた構成とされ、かつ、上記第１、第
   ２搬送装置の搬送面は、中間搬送装置の第１、第２搬送
   面のいずれかに連続するように昇降可能とされて、これ
   らの搬送面をそれぞれ昇降させる昇降手段が備えられて
   いることを特徴とする物品搬送システム。
2. 【請求項２】 中間搬送装置の第１、第２搬送面は、第
   １搬送面が上方、第２搬送面を下方にして、上下に重ね
   て設けられていることを特徴とする請求項１に記載の物
   品搬送システム。
3. 【請求項３】 第２搬送装置は、搬送面が水平面内で旋
   回可能とされていることを特徴とする請求項１に記載の
   物品搬送システム。