JPH11291379A - 体積ホログラム積層体、および体積ホログラム積層体作製用ラベル - Google Patents

体積ホログラム積層体、および体積ホログラム積層体作製用ラベル

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JPH11291379A
JPH11291379A JP10099414A JP9941498A JPH11291379A JP H11291379 A JPH11291379 A JP H11291379A JP 10099414 A JP10099414 A JP 10099414A JP 9941498 A JP9941498 A JP 9941498A JP H11291379 A JPH11291379 A JP H11291379A
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浩幸 大滝
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、保管時等の加圧された状態での
保存によっても体積ホログラム層に斑状のホログラム欠
陥が生じることの少ない体積ホログラム積層体及び体積
ホログラム積層体作製用ラベルの提供を課題とする。 【解決手段】 本発明の体積ホログラム積層体1は、
基材2上に、第1粘着剤層3、体積ホログラム層5、第
2粘着剤層4、表面保護フイルム6が順次積層され、前
記体積ホログラム層がマトリックスポリマー及び光重合
可能な化合物からなる記録材料にホログラム記録したも
のであって、ガラス転移点が30℃〜70℃で、かつ、
6.28rad/s測定における50℃での動的貯蔵弾
性率が5×105 Pa〜5×107 Paのものであると
共に、前記第2粘着剤層が、10-1rad/s〜10r
ad/sでの周波数依存特性における動的損失弾性率/
動的貯蔵弾性率で示される損失正接(tanδ)が低周
波数になるにつれて増大するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、輸送時や倉庫等で
の重ねられ加圧下での保存に際して発生する斑状のホロ
グラム欠陥を減少しうる体積ホログラム積層体及び体積
ホログラム積層体作製用ラベルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、体積ホログラム積層体は、一般
に、基材上に粘着剤層、体積ホログラム層、粘着剤層、
透明保護フイルムの順に積層された構成を有し、基材と
して身分証明書、受験票、IDカード、パスポートのよ
うな小冊子等さまざまな形態等に貼着されたものが開発
されているが、ホログラム記録材料としてマトリックス
ポリマーおよび光重合可能な化合物からなる記録材料を
乾式の体積位相型ホログラム記録材料とするものが、例
えば、本等の如く輸送時や倉庫等で重ねられたり、ま
た、加圧された状態で保存されると、斑状のホログラム
欠陥が生じることが問題となっている。
【0003】この斑状のホログラム欠陥は、ホログラム
記録層を観察する際に判明するもので、斑の大きさは長
径が0.2〜2mm、短径が0.1〜1.5mm程度の
楕円形状、または半径0.1〜2mm程度の円形状のも
ので、規則的に配列して発生する。このホログラム欠陥
は、光源や見る角度に依存することから、体積ホログラ
ム層中の気泡や異物の混入によるものではなく、ホログ
ラフィクな欠陥と考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
ホログラム欠陥のない体積ホログラム積層体および体積
ホログラム積層体作製用ラベルの提供を課題とし、保管
時等の加圧された状態での保存によっても体積ホログラ
ム層に斑状のホログラム欠陥が生じることの少ない体積
ホログラム積層体および体積ホログラム積層体作製用ラ
ベルの提供を課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の体積ホログラム
積層体は、基材上に、第1粘着剤層、体積ホログラム
層、第2粘着剤層、表面保護フイルムが順次積層された
体積ホログラム積層体において、前記体積ホログラム層
がマトリックスポリマーおよび光重合可能な化合物から
なる記録材料にホログラム記録したものであって、ガラ
ス転移点が30℃〜70℃で、かつ、6.28rad/
s測定における50℃での動的貯蔵弾性率が5×105
Pa〜5×107 Paのものであると共に、前記第2粘
着剤層が10-1rad/s〜10rad/sでの周波数
依存特性における動的損失弾性率/動的貯蔵弾性率で示
される損失正接(tanδ)が低周波数になるにつれて
増大するものであることを特徴とする。
【0006】本発明の体積ホログラム積層体作製用ラベ
ルは、第1粘着剤層、体積ホログラム層、第2粘着剤
層、表面保護フイルムが順次積層され、前記体積ホログ
ラム層がマトリックスポリマーおよび光重合可能な化合
物からなる記録材料にホログラム記録したものであっ
て、ガラス転移点が30℃〜70℃で、かつ、6.28
rad/s測定における50℃での動的貯蔵弾性率が5
×105 Pa〜5×107Paのものであると共に、前
記第2粘着剤層が10-1rad/s〜10rad/sの
周波数依存特性における動的損失弾性率/動的貯蔵弾性
率で示される損失正接(tanδ)が低周波数になるに
つれて増大するものであることを特徴とする。
【0007】また、上記の体積ホログラム積層体および
体積ホログラム積層体作製用ラベルにける体積ホログラ
ム層に記録された体積ホログラムの回折光の半値幅が3
0nm以下のものであることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、体積ホログラム積層体
におけるホログラム欠陥が、体積ホログラム層の硬さ
と、体積ホログラム層と表面保護フイルム間に設けられ
る粘着剤層の硬さとの相関により生じるものであること
を突き止め、本発明を完成するに至った。
【0009】本発明の体積ホログラム積層体を、図1に
断面図で示す。図中、1は体積ホログラム積層体、2は
基材、3は第1粘着剤層、4は第2粘着剤層、5は体積
ホログラム層、6は表面保護フイルムである。
【0010】本発明の体積ホログラム積層体における基
材2は、紙、合成紙、合成樹脂や金属からなるフイルム
やシートを用いることができ、受験票の如きシート状、
またIDカードのようなカード形状、また、パスポート
のような小冊子等さまざまな形態をとることができ、顔
写真、風景等を単色又はフルカラーでホログラム記録し
た体積ホログラム体が貼着する基材とされる。また、液
晶表示素子のカラーフィルタとする場合には、液晶セル
におけるガラス基板や電極層が基材となる。
【0011】また、本発明の体積ホログラム積層体は、
図1においては、基材2上に第1粘着剤層3を介して体
積ホログラム層5を積層した構成を図示するが、基材2
上に体積ホログラム層5を両面粘着テープを介して積層
した構造としてもよく、この場合には、基材2上に、粘
着剤層、透明または着色ポリエチレンテレフタレートフ
イルム等のプラスチックフイルムを介して、第1粘着剤
層3、体積ホログラム層5、第2粘着剤層4、表面保護
フイルム6を順次積層したものであってもよい。
【0012】体積ホログラム層5は、支持体フイルム上
に体積ホログラム記録材料を塗布した後、物体からの光
の波面に相当する干渉縞が透過率変調、屈折率変調の形
で層内に記録されたもので、複製に際しても、体積ホロ
グラム原版を密着させて露光現像することにより容易に
作製できるものである。
【0013】体積ホログラム層5は、マトリックスポリ
マー、光重合可能な化合物、光重合開始剤、増感色素、
および必要に応じて添加される可塑剤からなる乾式の体
積位相型ホログラム記録用途の感光性材料である。
【0014】光重合可能な化合物としては、後述するよ
うな1分子中に少なくとも1個のエチレン性不飽和結合
を有する光重合、光架橋可能なモノマー、オリゴマー、
プレポリマー、及び、それらの混合物が挙げられ、例え
ば不飽和カルボン酸、及びその塩、不飽和カルボン酸と
脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カル
ボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド結合物が挙
げられる。
【0015】不飽和カルボン酸のモノマーの具体例とし
てはアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン
酸、イソクロトン酸、マレイン酸、及びそれらのハロゲ
ン置換不飽和カルボン酸、例えば、塩素化不飽和カルボ
ン酸、臭素化不飽和カルボン酸、フッ素化不飽和カルボ
ン酸等が挙げられる。不飽和カルボン酸の塩としては前
述の酸のナトリウム塩及びカリウム塩等がある。
【0016】また、脂肪族多価アルコール化合物と不飽
和カルボン酸とのエステルのモノマーの具体例として
は、アクリル酸エステルとして、エチレングリコールジ
アクリレート、トリエチレングリコールジアクリレー
ト、1,3−ブタンジオールジアクリレート、テトラメ
チレングリコールジアクリレート、プロピレングリコー
ルジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレ
ート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリ
メチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピ
ル)エーテル、トリメチロールエタントリアクリレー
ト、ヘキサンジオールジアクリレート、1,4−シクロ
ヘキサンジオールジアクリレート、テトラエチレングリ
コールジアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリ
レート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペン
タエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリス
リトールジアクリレート、ジペンタエリスリトールトリ
アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレ
ート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソ
ルビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアク
リレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビト
ールヘキサアクリレート、トリ(アクリロイルオキシエ
チル)イソシアヌレート、ポリエステルアクリレートオ
リゴマー、2−フェノキシエチルアクリレート、2−フ
ェノキシエチルメタクリレート、フェノールエトキシレ
ートモノアクリレート、2−(p−クロロフェノキシ)
エチルアクリレート、p−クロロフェニルアクリレー
ト、フェニルアクリレート、2−フェニルエチルアクリ
レート、ビスフェノールAの(2−アクリルオキシエチ
ル)エーテル、エトキシ化されたビスフェノールAジア
クリレート、2−(1−ナフチルオキシ)エチルアクリ
レート、o−ビフェニルメタクリレート、o−ビフェニ
ルアクリレートなどである。
【0017】メタクリル酸エステルとしては、テトラメ
チレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリ
コールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメ
タクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレ
ート、トリメチロールエタントリメタクリレート、エチ
レングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオ
ールジメタクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレ
ート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタ
エリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールジ
メタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタク
リレート、ソルビトールトリメタクリレート、ソルビト
ールテトラメタクリレート、ビス−〔p−(3−メタク
リルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕ジ
メチルメタン、ビス−〔p−(アクリルオキシエトキシ
フェニル〕ジメチルメタン、2,2−ビス(4−メタク
リロイルオキシフェニル)プロパン、メタクリル酸−2
−ナフチル等がある。
【0018】イタコン酸エステルとしてはエチレングリ
コールジイタコネート、プロピレングリコールジイタコ
ネート、1,3−ブタンジオールジイタコネート、1,
4−ブタンジオールジイタコネート、テトラメチレング
リコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジイタ
コネート、ソルビトールテトライタコネート等が挙げら
れる。
【0019】クロトン酸エステルとしては、エチレング
リコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジ
クロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、
ソルビトールテトラクロトネート等が挙げられる。
【0020】イソクロトン酸エステルとしては、エチレ
ングリコールジイソクロトネート、ペンタエリスリトー
ルジイソクロトネート、ソルビトールテトライソクロト
ネート等が挙げられる。
【0021】マレイン酸エステルとしては、エチレング
リコールジマレート、トリエチレングリコールジマレー
ト、ペンタエリスリトールジマレート、ソルビトールテ
トラマレート等が挙げられる。
【0022】ハロゲン化不飽和カルボン酸としては、
2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレー
ト、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシ
ルアクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロ
ピルメタクリレート、1H,1H,2H,2H−ヘプタ
デカフルオロデシルメタクリレート、メタクリル酸−
2,4,6−トリブロモフェニル、ジブロモネオペンチ
ルジメタクリレート(商品名:NKエステルDBN、新
中村化学工業(株)製)、ジブロモプロピルアクリレー
ト(商品名:NKエステルA−DBP、新中村化学工業
(株)製)、ジプロモプロピルメタクリレート(商品
名:NKエステルDBP、新中村化学工業(株)製)、
メタクリル酸クロライド、メタクリル酸−2,4,6−
トリクロロフェニル、p−クロロスチレン、メチル−2
−クロロアクリレート、エチル−2−クロロアクリレー
ト、n−ブチル−2−クロロアクリレート、トリブロモ
フェノールアクリレート、テトラブロモフェノールアク
リレート等が挙げられる。
【0023】また、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミ
ン化合物とのアミドのモノマーの具体例としてはメチレ
ンビスアクリルアミド、メチレンビスメタクリルアミ
ド、1,6−ヘキサメチレンビスアクリルアミド、1,
6−ヘキサメチレンビスメタクリルアミド、ジエチレン
トリアミントリスアクリルアミド、キシリレンビスアク
リルアミド、キシリレンビスメタクリルアミド、N−フ
ェニルメタクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド
等が挙げられる。
【0024】その他の例としては、特公昭48−417
08号公報に記載された一分子に2個以上のイソシアネ
ート基を有するポリイソシアネート化合物、下記一般式 CH2 =C(R)COOCH2CH(R′)OH (式中R、R′は水素或いはメチル基を表す。)で示さ
れる水酸基を含有するビニルモノマーを付加させた1分
子中に2個以上の重合性ビニル基を含有するビニルウレ
タン化合物等が挙げられる。
【0025】また、特開昭51−37193号公報に記
載されたウレタンアクリレート類、特開昭48−641
83号公報、特公昭49−43191号公報、特公昭5
2−30490号公報にそれぞれ記載されているような
ポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)
アクリル酸等の多官能性のアクリレートやメタクリレー
トを挙げることができる。
【0026】さらに、日本接着協会誌Vol.20、N
o7、300〜308頁に光硬化性モノマー及びオリゴ
マーとして紹介されているものも使用することができ
る。
【0027】その他、燐を含むモノマーとしてはモノ
(2−アクリロイロキシエチル)アシッドフォスフェー
ト(商品名:ライトエステルPA、共栄社油脂化学工業
(株)製)、モノ(2−メタクリロイキエチル)アシッ
ドフォスフェート(商品名:ライトエステルPM、共栄
社油脂化学工業(株)製)が挙げられ、またエポキシア
クリレート系である商品名:リポキシVR−60(昭和
高分子(株)製)、商品名:リポキシVR−90(昭和
高分子(株)製)等が挙げられる。
【0028】また、商品名:NKエステルM−230G
(新中村化学工業(株)製)、商品名:NKエステル2
3G(新中村化学工業(株)製)も挙げられる。
【0029】更に、下記の構造式を有するトリアクリレ
ート類、
【0030】
【化1】
【0031】(東亜合成化学工業(株)製、商品名、ア
ロニックス M−315)
【0032】
【化2】
【0033】(東亜合成化学工業 (株)製、商品名、ア
ロニックス M−325)、また、2,2′−ビス(4-
アクリロキシ・ジエトキシフェニル) プロパン(新中村
化学 (株)製、商品名、NKエステル A-BPE-4 )、テ
トラメチロールメタンテトラアクリレート(新中村化学
(株)製、商品名、NKエステル A-TMMT)等が挙げら
れる。
【0034】また、必要に応じて添加される可塑剤とし
ては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプ
ロパン等の多価アルコール類、フタル酸ジメチル(DM
P)、フタル酸ジエチル(DEP)、フタル酸ジブチル
(DBP)、フタル酸ヘプチルノニル(HNP)、フタ
ル酸ジ−2−エチルヘキシル(DOP)、フタル酸ジ−
n−オクチル(DNOP)、フタル酸ジ−i−オクチル
(DCapP)、フタル酸(79アルキル)(D79
P)、フタル酸ジ−i−デシル(DIDP)、フタル酸
ジトリデシル(DTDP)、フタル酸ジシクロヘキシル
(DCHP)、フタル酸ブチルベンジル(BDP)、エ
チルフタリルエチルグリコレート(EPEG)、ブチル
フタリルブチルグリコレート(BPBG)等のフタル酸
エステル系可塑剤、アジピン酸−ジ−2−エチルヘキシ
ル(DOA)、アジピン酸−ジ−(メチルシクロヘキシ
ル)、アジピン酸ジイソデシル(DIDA)、アゼライ
ン酸−ジ−n−ヘキシル(DNHZ)、アゼライン酸−
ジ−2−エチルヘキシル(DOZ)、セバシン酸ジブチ
ル(DBS)、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル(D
OS)等の脂肪族二塩基酸エステル系可塑剤、クエン酸
トリエチル(TEC)、クエン酸トリブチル(TB
C)、アセチルクエン酸トリエチル(ATEC)、アセ
チルクエン酸トリブチル(ATBC)等のクエン酸エス
テル系可塑剤、エポキシ化大豆油等のエポキシ系可塑
剤、リン酸トリブチル(TBP)、リン酸トリフェニル
(TPP)、リン酸トリクレジル(YCP)、リン酸ト
リプロピレングリコール等のリン酸エステル系可塑剤が
挙げられる。
【0035】次に、開始剤系における光重合開始剤とし
ては、1,3−ジ(t−ブチルジオキシカルボニル)ベ
ンゾフェノン、3,3′,4,4′−テトラキス(t−
ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン、N−フェ
ニルグリシン、2,4,6−トリス(トリクロロメチ
ル)−s−トリアジン、3−フェニル−5−イソオキサ
ゾロン、2−メルカプトベンズイミダゾール、また、イ
ミダゾール二量体類等が例示される。光重合開始剤は、
記録されたホログラムの安定化の観点から、ホログラム
記録後に分解処理されるのが好ましい。例えば有機過酸
化物系にあっては紫外線照射することにより容易に分解
されるので好ましい。
【0036】増感色素としては、350〜600nmに
吸収光を有するチオピリリウム塩系色素、メロシアニン
系色素、キノリン系色素、スチリルキノリン系色素、ケ
トクマリン系色素、チオキサンテン系色素、キサンテン
系色素、オキソノール系色素、シアニン染料、ローダミ
ン染料、チオピリリウム塩系色素、ピリリウムイオン系
色素、ジフェニルヨードニウムイオン系色素等が例示さ
れる。なお、350nm以下、または600nm以上の
波長領域に吸収光を有する増感色素であってもよい。
【0037】マトリックス・ポリマーとしては、ポリメ
タアクリル酸エステル又はその部分加水分解物、ポリ酢
酸ビニル又はその加水分解物、ポリビニルアルコールま
たはその部分アセタール化物、トリアセチルセルロー
ス、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリクロロプレ
ン、シリコーンゴム、ポリスチレン、ポリビニルブチラ
ール、ポリクロロプレン、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリ
エチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ−N−ビニルカ
ルバゾール又はその誘導体、ポリ−N−ビニルピロリド
ン又はその誘導体、スチレンと無水マレイン酸の共重合
体またはその半エステル、アクリル酸、アクリル酸エス
テル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、アクリル
アミド、アクリルニトリル、エチレン、プロピレン、塩
化ビニル、酢酸ビニル等の共重合可能なモノマー群の少
なくとも1つを重合成分とする共重合体等、またはそれ
らの混合物が用いられる。好ましくはポリイソプレン、
ポリブタジエン、ポリクロロプレン、ポリビニルアルコ
ール、またポリビニルアルコールの部分アセタール化物
であるポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール、
ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体等、またはそれらの混合物
が挙げられる。
【0038】記録されたホログラムの安定化工程として
加熱によるモノマー移動の工程があるが、そのためには
これらのマトリックス・ポリマーは、好ましくはガラス
転移温度が比較的低く、モノマー移動を容易にするもの
であることが必要である。
【0039】光重合可能な化合物は、バインダー樹脂1
00重量部に対して10重量部〜1000重量部、好ま
しくは10重量部〜100重量部の割合で使用される。
【0040】光重合開始剤は、バインダー樹脂100重
量部に対して1重量部〜10重量部、好ましくは5重量
部〜10重量部の割合で使用される。
【0041】増感色素は、バインダー樹脂100重量部
に対して0.01重量部〜1重量部、好ましくは0.0
1重量部〜0.5重量部の割合で使用される。
【0042】その他、感光性材料成分としては、各種の
非イオン系界面活性剤、陽イオン系界面活性剤、陰イオ
ン系界面活性剤が挙げられる。
【0043】これらのホログラム記録材料は、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シ
クロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロ
ルベンゼン、テトラヒドロフラン、メチルセロソルブ、
エチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチ
ルセロソルブアセテート、酢酸エチル、1,4−ジオキ
サン、1,2−ジクロロエタン、ジクロルメタン、クロ
ロホルム、メタノール、エタノール、イソプロパノール
等、またはそれらの混合溶剤を使用し、固型分15%〜
25%の塗布液とされる。ホログラム記録層の厚みとし
ては、0.1μm〜50μm、好ましくは5μm〜20
μmである。
【0044】このような、ホログラム記録材料として
は、例えばテュポン社製のオムニデックス352、70
6が挙げられる。
【0045】また、本発明における体積ホログラム層
は、記録光としては、例えば、クリプトンレーザー
(1.5W)における337.5nm、350.7n
m、356.4nmの波長光、また、アルゴンレーザー
(40mW)における351.1nm、368.8nm
の波長光、またネオンレーザー(50mW)における3
32.4nmの波長光、カドミウムレーザー(15m
W)における325.0nmの波長光、さらに、可視領
域であるアルゴンレーザーにおける514.5nm、4
88nm、457.9nmの波長光、また、クリプトン
レーザーにおける647.1nm、568.2nm、5
20.8nmの波長光等が例示され、このうちの一波長
取りだして光重合開始剤を励起可能とする波長を露光し
てホログラム記録される単色ホログラム、カラーホログ
ラムである。
【0046】本発明における体積ホログラム層(以下、
体積ホログラム層を種々の物性で規定する場合、ホログ
ラム記録された状態の体積ホログラム層を意味する)
は、ガラス転移点が30℃〜70℃、好ましくは35℃
〜60℃のものである。
【0047】また、本発明における体積ホログラム層に
おける動的貯蔵弾性率は、体積ホログラム層の硬度を反
映する物性の一つであり、下記の測定装置及び測定方法
を採用するものである。
【0048】測定用試料:ホログラム記録フイルム:P
ETフイルム/体積ホログラム層/ポリ塩化ビニルフイ
ルム又はPETフイルムの積層フイルムにホログラム記
録した後、PETフイルム、ポリ塩化ビニルフイルム又
はPETフイルムを剥離した体積ホログラムフイルム 測定装置: 固体粘弾性アナライザーRSA−II レオ
メトリックス製 測定アタッチメント(モード): フイルム引っ張り 測定周波数: 6.28rad/s 測定温度: −50℃〜100℃ 測定方法: サンプルをフイルム引っ張り測定用治具にセットす
る。 −50℃〜100℃の温度領域で6.28rad/
sでの温度依存性を測定し、温度依存性のデータから、
25℃および50℃での動的貯蔵弾性率(E′、Pa)
を求める。なお、室温状態での硬度の対比の観点から2
5℃を選択し、また、夏期での倉庫等での保存状態での
硬度の対比の観点から50℃を選択した。 本発明における体積ホログラム層は、50℃での動的貯
蔵弾性率が5×105Pa〜5×107 Paのものであ
る。
【0049】また、本発明の体積ホログラム層に記録さ
れた体積ホログラムの回折光の半値幅が30nm以下の
ものである。カラーチューニングフイルムを使用して記
録され、体積ホログラムの回折光の半値幅が30nmを
越える体積ホログラムにあっては、その詳細な理由は不
明であるが、参考例で後述するように、加圧状態におけ
る斑状のホログラム欠陥は生じない。本発明において
は、特に、体積ホログラムの回折光の半値幅が30nm
以下のカラーリップマンホログラムや単色ホログラムに
おいて有効である。
【0050】次に、粘着剤層3、4について説明する。
粘着剤層としては、アクリル樹脂、アクリル酸エステル
樹脂、またはこれらの共重合体、スチレン−ブタジエン
共重合体、天然ゴム、カゼイン、ゼラチン、ロジンエス
テル、テルペン樹脂、フェノール系樹脂、スチレン系樹
脂、クロマンインデン樹脂、ポリビニルエーテル、シリ
コーン樹脂等、また、アルファ−シアノアクリレート
系、シリコーン系、マレイミド系、スチロール系、ポリ
オレフィン系、レゾルシノール系、ポリビニルエーテル
系粘着剤が挙げられる。また、粘着剤層が、使用時にイ
ソシアネート系架橋剤、金属キレート系架橋剤等を添加
して架橋する、所謂二液架橋型粘着剤を使用して形成さ
れることもできる。粘着剤層の厚みとしては、4μm〜
20μmとするとよい。
【0051】本発明における体積ホログラム層と表面保
護フイルムとの間の第2粘着剤層における損失正接(t
anδ)は、粘着剤層の硬度を反映する物性の一つであ
り、下記の測定装置及び測定方法を採用するものであ
る。
【0052】測定用試料:セパレーターA(東京セロフ
ァン(株)製「SP−PET05」)上に、粘着剤を乾
燥膜厚15μmに塗布した後、塗布面にセパレーターB
(東京セロファン(株)製「SP−PET02」)をラ
ミネートして室温で1週間エージングする。測定に際し
て、セパレーターAを剥離し、セパレーターBからスパ
チュラ等を使用して気泡が入らないように粘着剤層を丸
めていき、その大きさを下記測定装置における測定アタ
ッチメント(モード)であるパラレルプレート(圧縮)
4.75mmφに収まるようにすると共に、測定装置に
セットした時の厚みを2.5〜3.5mmと一定になる
ようにした。
【0053】測定装置: 粘弾性アナライザーRSA−
II レオメトリックス製 測定アタッチメント(モード): パラレルプレート
(圧縮)4.75mmφ 測定周波数: 0.1rad/s〜100rad/s 測定温度: 25℃、50℃ 測定方法: サンプルをパラレルプレートでサンドしてセットす
る。 25℃での0.1rad/s〜100rad/sの
領域での温度依存性を測定し、次いで、50℃に加温し
て、50℃で同様に周波数依存性を測定する。 25℃および50℃での動的貯蔵弾性率(E′、P
a)、動的損失弾性率(E″、Pa)を求め、動的損失
弾性率(E″、Pa)/動的貯蔵弾性率(E′、Pa)
=tanδを計算する。
【0054】本発明の体積ホログラム積層体における第
2粘着剤層は、10-1rad/s〜10rad/sでの
周波数依存特性における動的損失弾性率/動的貯蔵弾性
率で示される損失正接(tanδ)が、特に、0.4r
ad/s〜1rad/sでの低周波数側になるにつれて
増大するものである。増大の程度としては、1rad/
sでのtanδ値に比して、0.4rad/sでのta
nδ値が少なくとも0.03以上高いもの、好ましくは
0.1以上高いものである。
【0055】25℃でのtanδの周波数依存特性につ
いて得られるデータの1例を図2に示す。図中、(A)
は後述する実施例1において作製される第2粘着剤層に
おける周波数依存特性であり、また、(B)は同じく実
施例2、(C)は比較例1において作製される第2粘着
剤層における周波数依存特性である。
【0056】50℃でのtanδの周波数依存特性につ
いて得られるデータの1例を図3に示す。図中、(A)
は後述する実施例1において作製される第2粘着剤層に
おける周波数依存特性であり、また、(B)は後述する
実施例2において作製される第2粘着剤層における周波
数依存特性である。
【0057】次に、本発明の体積ホログラム積層体にお
ける表面保護フイルム6は、透明性を有し、ポリエチレ
ンフイルム、ポリプロピレンフイルム、ポリ弗化エチレ
ン系フイルム、ポリ弗化ビニリデンフイルム、ポリ塩化
ビニルフイルム、ポリ塩化ビニリデンフイルム、エチレ
ン−ビニルアルコールフイルム、ポリビニルアルコール
フイルム、ポリメチルメタクリレートフイルム、ポリエ
ーテルスルホンフイルム、ポリエーテルエーテルケトン
フイルム、ポリアミドフイルム、テトラフルオロエチレ
ン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合フイル
ム、ポリエチレンテレフタレートフイルム等のポリエス
テルフイルム、ポリイミドフイルム等の樹脂が例示さ
れ、膜厚としては2μm〜200μm、好ましくは10
μm〜50μmである。
【0058】なお、図示はしないが、表面保護フイルム
上には、表面保護フイルム表面の保護性を高める目的
で、必要に応じてハードコート処理が施されてもよい。
ハードコート処理は、例えばシリコーン系、含フッ素シ
リコーン系、メラミンアルキッド系、ウレタン−アクリ
レート系(紫外線硬化型)等をディッピング塗布、スプ
レー塗布、ロールコート塗布法により、膜厚1μm〜5
0μm、好ましくは3μm〜25μmに塗布するとよ
い。
【0059】更に、同様に、図示しないが、表面保護フ
イルム7表面又はハードコート処理面には、離型処理が
施されていてもよい。離型処理は、フッ素系離型剤、シ
リコーン系離型剤、ステアリン酸塩系離型剤、ワックス
系離型剤等をディッピング塗布、スプレー塗布、ロール
コート塗布法により行なうとよい。
【0060】次に、本発明の体積ホログラム積層体を作
製するにあたって使用される体積ホログラム積層体作製
用ラベルについて、その断面の層構成を示す図5に示
す。図中、10は体積ホログラム積層体作製用ラベル、
11は剥離紙であり、図1と同一符号は同一内容を示
す。
【0061】本発明の体積ホログラム積層体作製用ラベ
ルは、上述した体積ホログラム積層体の作製に使用され
るものであり、図5に示す如く、剥離紙11上に第1粘
着剤層3、体積ホログラム層5、第2粘着剤層4、表面
保護フイルム6を積層したものである。
【0062】剥離紙11としては、通常使用される剥離
紙の他に、ポリエチレンテレフタレートフイルム表面を
フッ素系離型剤、シリコーン系離型剤により離型処理し
た離型性フィルムを使用してもよく、また、剥離紙の粘
着剤層側でない面には、ラベルの横からはみ出した粘着
剤によるブロッキングを避けるために剥離処理を施して
おくとよい。また、積層体を適宜の大きさで剥離紙から
剥離できるように、積層体は所謂「半抜き加工」されて
いてもよく、また、剥離紙にミシン目等の切れ目を入れ
ておいてもよい。
【0063】ラベル10は、剥離紙11を剥離した後、
第1粘着剤層3側から、体積ホログラム積層体における
基材上に積層され、図1に示される体積ホログラム積層
体が作製される。
【0064】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。 (実施例1) (透明保護フイルム/第2粘着剤層/シリコンセパレータの作製) シリコンセパレータ(東京セロファン(株)製「SP−PE05」膜厚50μ m)上に、下記組成 ・アクリル系粘着剤(日本カーバイド社製「ニッセツKP−977L」) ・・・100重量部 ・メチルエチルケトン ・・・ 30重量部 ・トルエン ・・・ 15重量部 ・酢酸エチル ・・・ 15重量部 の粘着剤溶液をただちに乾燥膜厚20μmとなるように
コンマコーターで塗布した。これにポリエチレンテレフ
タレートフイルム(東レ(株)製「ルミラーT−60、
膜厚50μm)をラミネートした。
【0065】この粘着剤層における25℃でのtanδ
の周波数依存特性を図2(A)線で、50℃での周波数
依存特性を図3(A)線で示す。
【0066】(シリコンセパレータA/第1粘着剤層/
シリコンセパレータBの作製)シリコンセパレータA
(東京セロファン(株)製「SP−PET05」膜厚5
0μm)上に、上記組成の粘着剤溶液をただちに乾燥膜
厚15μmとなるようにコンマコーターで塗布し、これ
にシリコンセパレータB(東京セロファン(株)製「S
P−PET02」膜厚50μm)をラミネートした。
【0067】(ホログラム記録フイルムの作製)ポリエ
チレンテレフタレートフイルム(PETフィルム:50
μm)/ホログラム記録材料層(膜厚15μm)/PE
Tフイルムの積層体からなるホログラム記録フイルム
(HRF800x001;デュポン社製)に、476n
m、532nm、647nmのそれぞれの波長を有する
レーザーでカラーリップマンホログラムを記録した後、
PETフイルムを剥離し、再剥離系粘着剤層を有する粘
着シート(サンエー化研(株)製、H225E)をラミ
ネートし、120℃で24分間加熱処理した。
【0068】この体積ホログラム層のガラス転移点は、
46℃であり、また、6.28rad/s測定における
50℃での動的貯蔵弾性率は6.28×106 Paであ
った。
【0069】(ホログラム積層体の作製)上記で得たホ
ログラム記録フイルムから再剥離系粘着シートを剥離
し、次いで、上記で得たシリコンセパレータA/第1粘
着剤層/シリコンセパレータBからシリコンセパレータ
Aを剥離して、両者をラミネートし、PETフイルム/
ホログラム記録材料/第1粘着剤層/シリコンセパレー
タBを得た。
【0070】この積層体からPETフイルムを剥離し、
また、上記で得た透明保護フイルム/第2粘着剤層/シ
リコンセパレータのシリコンセパレータを剥離して両者
をラミネートし、透明保護フイルム/第2粘着剤層/ホ
ログラム記録材料/第1粘着剤層/シリコンセパレータ
Bからなる本発明の体積ホログラム積層体ラベルを得
た。このホログラムの分光特性を評価したところ、その
半値幅は17〜20nmであった。
【0071】次いで、このラベルにおけるシリコンセパ
レータBを剥離して、紙基材上に貼着し、これを50
℃、0.12kg/cm2 の条件下で3日間保存した。
【0072】保存後のホログラムを、三輝線蛍光管(ハ
イルミックN FL4EX−N−PK:日立製作所製)
の下で最も欠陥が濃く見える角度でそのホログラム欠陥
の目視評価を行なったところ、ホログラムの欠陥レベル
は、0.25であり、保存安定性に優れるものであっ
た。
【0073】なお、この欠陥レベルとは、斑状ホログラ
ム欠陥が全くない状態を0とし、また、発生した斑のサ
イズ(mm)と濃さ(相対値1〜10)を目視評価し、
その積をもって欠陥レベルとした。欠陥レベルが3以下
のものは保存安定性に優れるものとした。
【0074】 (実施例2) (透明保護フイルム/第2粘着剤層/シリコンセパレータの作製) シリコンセパレータ(東京セロファン(株)製「SP−PE05」膜厚50μ m)上に、下記組成 ・アクリル系粘着剤(日本カーバイド社製「ニッセツPE−123」) ・・・100重量部 ・メチルエチルケトン ・・・ 30重量部 ・トルエン ・・・ 15重量部 ・酢酸エチル ・・・ 15重量部 の粘着剤溶液をただちに乾燥膜厚15μmとなるように
コンマコーターで塗布した。これにポリエチレンテレフ
タレートフイルム(東レ(株)製「ルミラーT−60、
膜厚50μm)をラミネートした。
【0075】この粘着剤層における25℃でのtanδ
の周波数依存特性を図2(B)線で、50℃でのtan
δの周波数依存特性を図3(B)線で示す。
【0076】(シリコンセパレータA/第1粘着剤層/
シリコンセパレータBの作製)シリコンセパレータA
(東京セロファン(株)製「SP−PET05」膜厚5
0μm)上に、上記組成の粘着剤溶液をただちに乾燥膜
厚15μmとなるようにコンマコーターで塗布し、これ
にシリコンセパレータB(東京セロファン(株)製「S
P−PET02」膜厚50μm)をラミネートした。
【0077】後は実施例1と同様にして、体積ホログラ
ム積層体ラベルを作製した。
【0078】そして、実施例1同様に、体積ホログラム
積層体を作製し、同様に保存した後、ホログラム欠陥の
目視評価を行なったところ、ホログラムの欠陥レベル
は、1.3であり、保存安定性に優れるものであった。
【0079】 (比較例1) (透明保護フイルム/第2粘着剤層/シリコンセパレータの作製) シリコンセパレータ(東京セロファン(株)製「SP−PE05」膜厚50μ m)上に、下記組成 ・アクリル系粘着剤(日本カーバイド社製「ニッセツPE−118」) ・・・100重量部 ・メチルエチルケトン ・・・ 30重量部 ・トルエン ・・・ 15重量部 ・酢酸エチル ・・・ 15重量部 に変えた以外は、実施例1と同様にして、透明保護フイ
ルム/第2粘着剤層/シリコンセパレータを作製した。
【0080】この粘着剤層における25℃でのtanδ
の周波数依存特性を図2(C)線で示す。
【0081】(シリコンセパレータA/第1粘着剤層/
シリコンセパレータBの作製)シリコンセパレータA
(東京セロファン(株)製「SP−PET05」膜厚5
0μm)上に、上記組成の粘着剤溶液をただちに乾燥膜
厚15μmとなるようにコンマコーターで塗布し、これ
にシリコンセパレータB(東京セロファン(株)製「S
P−PET02」膜厚50μm)をラミネートした。
【0082】後は、実施例1と同様にして体積ホログラ
ム積層体ラベルを作製した。
【0083】実施例1同様に体積ホログラム積層体を作
製した後、同様に保存しホログラム欠陥の目視評価を行
なったところ、ホログラムに斑状の点欠陥が発生し、欠
陥レベルは、10.8であり、保存安定性に問題があっ
た。
【0084】(参考例)比較例1と同様に透明保護フイ
ルム/第2粘着剤層/シリコンセパレータ、及びシリコ
ンセパレータA/第1粘着剤層/シリコンセパレータB
を作製した。
【0085】(ホログラム記録フイルムの作製)ポリエ
チレンテレフタレートフイルム(PETフィルム:50
μm)/ホログラム記録材料層(膜厚20μm)/ポリ
塩化ビニルフイルムの積層体からなるホログラム記録フ
イルム(Omnidex706;デュポン社製)にリッ
プマンホログラムを514nmアルゴンレーザーにより
記録した後、ポリ塩化ビニルフイルムを剥離し、この面
にカラーチューニングフイルム(CTF−75:デュポ
ン社製)をラミネートし、100℃で15分間加熱し
た。
【0086】この体積ホログラム層のガラス転移点は4
2℃であり、また、6.28rad/s測定における5
0℃での動的貯蔵弾性率は2.7×106 Paであっ
た。
【0087】(ホログラム積層体の作製)上記で得たホ
ログラム記録フイルムからカラーチューニングフイルム
を剥離し、上記で得たシリコンセパレータA/第1粘着
剤層/シリコンセパレータBからシリコンセパレータA
を剥離して、両者をラミネートし、PETフイルム/ホ
ログラム記録材料/第1粘着剤層/シリコンセパレータ
Bを得た。
【0088】この積層体からPETフイルムを剥離し、
また、上記で得た透明保護フイルム/第2粘着剤層/シ
リコンセパレータのシリコンセパレータを剥離して両者
をラミネートし、透明保護フイルム/第2粘着剤層/ホ
ログラム記録材料/第1粘着剤層/シリコンセパレータ
Bからなる本発明の体積ホログラム積層体ラベルを得
た。このホログラムの分光特性を評価したところ、その
半値幅は35nmであった。
【0089】次いで、このラベルにおけるシリコンセパ
レータBを剥離して、紙基材上に貼着し、これを50
℃、0.12kg/cm2 の条件下で3日間保存した。
【0090】保存後のホログラムを、三輝線蛍光管(ハ
イルミックN FL4EX−N−PK:日立製製作所)
の下でそのホログラム欠陥の目視評価を行なったとこ
ろ、ホログラムの欠陥は発生しなかった。
【0091】
【発明の効果】本発明の体積ホログラム積層体及び体積
ホログラム積層体作製用ラベルは、保管時等の加圧され
た状態での保存によっても体積ホログラム層に斑状のホ
ログラム欠陥が生じることの少ないものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の体積ホログラム積層体をその断面図
で説明するための図である。
【図2】 第2粘着剤層における25℃でのtanδの
周波数依存性を示す図である。
【図3】 第2粘着剤層における25℃でのtanδの
周波数依存性を示す図である。
【図4】 本発明の体積ホログラム積層体作製用ラベル
をその断面図で説明するための図である。
【符号の説明】
1は体積ホログラム積層体、2は基材、3、4は粘着剤
層、5は体積ホログラム層、6は表面保護フイルム、1
0は体積ホログラム積層体作製用ラベル、11は剥離シ
ートである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に、第1粘着剤層、体積ホログラ
    ム層、第2粘着剤層、表面保護フイルムが順次積層され
    た体積ホログラム積層体において、前記体積ホログラム
    層がマトリックスポリマーおよび光重合可能な化合物か
    らなる記録材料にホログラム記録したものであって、ガ
    ラス転移点が30℃〜70℃で、かつ、6.28rad
    /s測定における50℃での動的貯蔵弾性率が5×10
    5 Pa〜5×107 Paのものであると共に、前記第2
    粘着剤層が10-1rad/s〜10rad/sでの周波
    数依存特性における動的損失弾性率/動的貯蔵弾性率で
    示される損失正接(tanδ)が低周波数になるにつれ
    て増大するものであることを特徴とする体積ホログラム
    積層体。
  2. 【請求項2】 体積ホログラム層に記録された体積ホロ
    グラムの回折光の半値幅が30nm以下のものであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の体積ホログラム積層体。
  3. 【請求項3】 剥離シート上に、第1粘着剤層、体積ホ
    ログラム層、第2粘着剤層、表面保護フイルムが順次積
    層され、前記体積ホログラム層がマトリックスポリマー
    および光重合可能な化合物からなる記録材料にホログラ
    ム記録したものであって、ガラス転移点が30℃〜70
    ℃で、かつ、6.28rad/s測定における50℃で
    の動的貯蔵弾性率が5×105 Pa〜5×107 Paの
    ものであると共に、前記第2粘着剤層が10-1rad/
    s〜10rad/sの周波数依存特性における動的損失
    弾性率/動的貯蔵弾性率で示される損失正接(tan
    δ)が低周波数になるにつれて増大するものであること
    を特徴とする体積ホログラム積層体作製用ラベル。
  4. 【請求項4】 体積ホログラム層に記録された体積ホロ
    グラムの回折光の半値幅が30nm以下のものであるこ
    とを特徴とする請求項3記載の体積ホログラム積層体作
    製用ラベル。
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