JPH11291082A - 固型接着半田球およびこの製造方法並びにこれを用いたプリント配線板の実装方法 - Google Patents

固型接着半田球およびこの製造方法並びにこれを用いたプリント配線板の実装方法

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JPH11291082A
JPH11291082A JP9750998A JP9750998A JPH11291082A JP H11291082 A JPH11291082 A JP H11291082A JP 9750998 A JP9750998 A JP 9750998A JP 9750998 A JP9750998 A JP 9750998A JP H11291082 A JPH11291082 A JP H11291082A
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solder ball
flux
solder
wiring board
printed wiring
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JP9750998A
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Minoru Arai
実 荒井
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Original Assignee
ACE DENSHI KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】クリーム半田のにじみなどに起因して発生する
ブリッジを防止する。メタル版を用いた印刷のような型
を必要とせず、もってコストの低減を図る。さらには、
長期間保存可能な実装用の半田を提供することにある。 【解決手段】半田ボール1Aの全面に、酸化防止用のフ
ラックスがコーティングされ、固体化されてなるフラッ
クス層1B,1Cが形成されている。フラックス層1
B,1Cを形成するフラックスの溶融温度は、半田ボー
ル1Aの溶融温度よりも低い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固型接着半田球お
よびこの製造方法並びにこれを用いたプリント配線板の
実装方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来におけるプリント配線板に電子部品
を表面実装する方法の例を図8を用いて簡単に説明す
る。まず、プリント配線板61のパッド62上にクリー
ム半田(粉末状の半田粒と適当な粘性を有するフラック
スとの混合物)63を塗布し、その上に電子部品のリー
ド部を載置する。そして、全体をリフロー炉に通すこと
等により加熱してクリーム半田63を溶融させ、パッド
62と電子部品のリード部を半田付けするというもので
ある。
【0003】この従来のプリント配線板に電子部品を表
面実装する方法においては、パッド上にクリーム半田を
塗布する際、プリント配線板における電子部品のリード
部の配置パターンに対応するメタル版を用いた印刷が行
われてた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、メタル版を用
いた印刷でクリーム半田を塗布する場合、にじみなどに
起因して、クリーム半田がパッド上からずれることがあ
り、このずれが原因となってブリッジが発生することが
あった。特に、パッド間のピッチが短い場合には、ブリ
ッジが発生する危険性が高い。ところが、近年の技術発
展に伴い、パッド間のピッチを狭くすることが要求され
るため、従来のメタル版を用いた印刷では、この要求に
十分に対応できなかった。具体的には、今日では0.2
5μm程度のピッチが要求されるのに対して、メタル版
を用いた印刷では、0.3μm程度のピッチが限界で、
それより狭いピッチでは、ブリッジの発生を避けること
ができなかった。
【0005】さらに、最近使用されるようになってきて
いるボールグリッドアレイでは、さらに高い精度が要求
されるため、メタル版を用いた印刷では対応しきれな
い。
【0006】しかも、メタル版を用いた印刷では、プリ
ント配線板における電子部品のリード部の配置パターン
に対応するメタル版を作製しなくてはならない。そのた
め、大量生産を行うのであればともかく、少量の生産で
は、メタル版のコスト高が問題となるものであった。
【0007】他方、従来用いられていたクリーム半田
は、半田球が半液状のクリームに混合されてなるもので
あるため、印刷可能期間に制限があり、長期間保存でき
ないものであった。
【0008】そこで、本発明の課題は、クリーム半田の
にじみなどに起因して発生するブリッジを防止し、たと
えば高い精度を要求されるボールグリッドアレイをもプ
リント配線板の実装に供することができるようにするこ
とにある。また、メタル版を用いた印刷のような型を必
要とせず、もってコストの低減を図ることにある。さら
には、長期間保存可能な実装用の半田を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決した本発
明に係る固型接着半田球は、一または二以上の半田ボー
ルからなる半田ボール部を有し、この半田ボール部の全
面に、酸化防止および接着用のフラックスがコーティン
グされ、このフラックスが固体化されており、前記フラ
ックスの溶融温度は、前記半田ボール部の溶融温度より
も低くされていることを特徴とするものである。
【0010】また、本発明に係る固型接着半田球の製造
方法は、前記半田ボール部の溶融温度より低く、かつ前
記フラックスの溶融温度よりも高い温度下で、前記フラ
ックスを溶融させた状態で前記半田ボール部の全面にコ
ーティングし、その後、前記フラックスをコーティング
した半田ボール部を冷却して、前記フラックスを固体化
させることを特徴とするものである。
【0011】さらに、本発明に係る固型接着半田球を用
いたプリント配線板の実装方法は、プリント配線板の実
装部におけるパッド上に、請求項1に記載の固型接着半
田球を載置し、前記フラックスの溶融温度より高く、か
つ前記半田ボール部の溶融温度よりも低い温度で、前記
プリント配線板を加熱して、前記フラックスを溶融さ
せ、その後、前記半田ボール部の溶融温度より高い温度
で前記プリント配線板を加熱して前記半田ボール部を溶
融・接着させる工程を含むことを特徴とするものであ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照しながら、具体的に説明する。図1は、本発明
に係る固型接着半田球の縦断面図である。本発明に係る
固型接着半田球1は、その中心部に半田ボール1Aを有
し、この半田ボール1Aの表面全面にフラックスをコー
ティングし、さらにその表面全面に別のフラックスをコ
ーティングして、これらフラックスを固体化してフラッ
クス層1B,1Cを形成している。
【0013】ここで用いられる半田ボール1Aとして
は、従来使用されていた半田ボールと同様のものを使用
することができる。また、フラックス層1B,1Cを形
成するためのフラックスとしては、酸化防止機能を有す
るものであり、ロジンや活性剤、酢酸エチルを混合した
ものなど、従来使用されているものを用いることができ
る。これらのフラックス層1B,1Cを形成するフラッ
クスの溶融温度は、半田ボール1Aの溶融温度よりも低
い溶融温度であることが必要である。なお、常温下にお
いて、固型状態を保つために、フラックス層1B,1C
を形成するフラックスの溶融温度は、常温より高いもの
とされている。また、本実施形態においては、フラック
ス層1Bを形成するフラックスとして、フラックス層1
Cを形成するフラックスの溶融温度よりも、溶融温度が
高いものが用いられている。
【0014】さらに、半田ボール1Aの表面全面にフラ
ックスがコーティングされ、フラックス層1B,1Cが
形成されてなる固型接着半田球1の外径は、後述するプ
リント配線板に形成されている溝状の実装部の幅に基づ
いて適宜決定されるが、目安としては、この実装部の幅
よりも実質的に小さい幅とされる。ただし、実装部の幅
より大きい幅であっても、半田ボール1Aが溶融した後
に、実装部からはみ出さない程度であれば問題はない。
なお、半田ボール部は、本実施形態のように一つの半田
ボール1Aによって構成することもできるが、二以上の
複数の半田ボールをもって半田ボール部とし、これにフ
ラックスをコーティングして固型接着半田球とすること
もできる。二以上の複数の半田ボールをもって半田ボー
ル部とする場合には、これら複数の半田ボールを略球状
に纏め、固型接着半田球が略球形となるように、フラッ
クスをコーティングする。このときの固型接着半田球の
外径は、それらの複数の半田ボールを一つの半田ボール
部として考えた場合の外径を示す。また、フラックス層
を2層に分けたのは、各層に溶融温度の異なるフラック
スをコーティングして、プリント配線板の実装に供しや
すいようにするためである。したがって、フラックス層
は、1層であっても、逆に3層以上であっても差し支え
ない。
【0015】次に、固型接着半田球の製造方法および製
造装置について説明する。図2中、(a)は、本発明に
係る固型接着半田球の製造装置の平面図、(b)は、そ
の側面断面図である。固型接着半田球の製造装置(以
下、単に「製造装置」ともいう。)10においては、加
熱炉(乾燥炉)10Aとなる部分が形成され、この加熱
炉10A内には、ステンレス版11が設置されている。
一方、加熱炉10Aの天板上には、フラックス層1Bを
形成するためのフラックスF1を貯留するビーカー1
2、およびフラックス層1Cを形成するためのフラック
スF2を貯留するビーカー12′が載置されている。ま
た、ビーカー12には、粘度調節器13により粘度を調
節されたフラックスF1がチューブ14を介して供給さ
れる。さらに、図示はしないが、ビーカー12′に対し
ても同様に、粘度調節器により粘度を調節されたフラッ
クスF2が、チューブを介して供給される。また、ビー
カー12,12′は、貯留するフラックスF1,F2が
固まらないように、ヒーター12A,12A′によりそ
れぞれ保温されている。また、ビーカー12,12′に
は、それぞれ蓋12B,12B′が設けられており、こ
れらの蓋12B,12B′をそれぞれおもり12C,1
2C′で加圧することにより、ビーカー12,12′内
のフラックスF1,F2が排出される。これらビーカー
12,12′に滞留するフラックスF1,F2は、それ
ぞれチューブ状のノズル15,15′を介してステンレ
ス版11上に吐出される。このとき吐出されるフラック
スF1,F2の吐出量は、フラックス量調節電磁弁1
6,16′により調節することができる。ノズル15,
15′より吐出されたフラックスF1,F2のうち、半
田ボール1Aに対してコーティングされなかった余剰の
ものは、フラックス回収口17へと落下し、回収され
て、フラックスF1はフラックス回収槽18へ、フラッ
クスF2は図示しないフラックス回収層へとそれぞれ搬
送される。
【0016】また、加熱炉10Aの天板には、半田ボー
ル1A,1A…を投入するための半田ボール供給ノズル
19が設けられ、この半田ボール供給ノズル19により
ステンレス版11上に半田ボール1A,1A…が供給さ
れる。ステンレス版11は網目状をなしており、この網
目部分によって、加熱炉10A内に挿入された半田ボー
ル1Aを担持するようにされている。
【0017】さらに、ステンレス版11の上面には、2
つの回転スキージ装置21,21′が取り付けられてい
る。回転スキージ装置21は、実際にスキージングを行
うスキージ21aと、スキージ21aを把持するチャッ
ク21bと、チャック21bを介して実質的にスキージ
21aを回転させるモータ21cとを備える。また、回
転スキージ装置21′も、回転スキージ装置21と同様
に、スキージ21a、チャック21b、およびモータ2
1cを備える。そして、右側の回転スキージ装置21の
下方には、フラックスF1および半田ボール1A,1A
…が供給され、一方の回転スキージ装置21′の下方に
は、フラックスF2が供給される。また、ステンレス版
11の上側には、半田ボール1Aにコーティングされる
フラックスを加熱・乾燥するための遠赤外線ヒーター
(温風ヒーター)22が設けられている。そして、遠赤
外線ヒーター22の近傍には、図示しない制御ファンが
取り付けられている。
【0018】さらに、ステンレス版11の上方には、そ
の近傍の温度を測定するための温度センサー23が取り
付けられているとともに、図示しないパソコンなどに接
続して、温度管理をするための熱電対温度計24が載置
されている。そして、加熱炉10Aの上面には、加熱炉
10A内に、送入量を調節しながら、空気を送入するた
めの空気量調節電磁弁25が設けられている。なお、製
造装置10の側部下方には、加熱炉10A内の空気を排
出するためのダクトファン26が設けられており、側部
上方には、これらの装置を操作するための操作盤27が
取り付けられている。
【0019】さて、この製造装置10を用いて、図1に
示す固型接着半田球1を製造する方法について説明す
る。まず、半田ボール供給ノズル19により、加熱炉1
0A内に半田ボール1A,1A…を回転スキージ装置2
1の下方に投入し、投入された半田ボール1A,1A…
は、ステンレス版11の網目部分に適宜担持される。そ
して、所定量の半田ボール1A,1A…の投入が済んだ
ならば、ノズル15により、フラックスF1を供給す
る。この時のフラックスの供給量は、フラックス量調節
電磁弁16Aにより調整される。そして、回転スキージ
装置21におけるモータ21cを作動させ、スキージ2
1aによりスキージングを行って、半田ボール1A,1
A…をコーティングする。このとき、コーティングされ
なかったフラックスF1は、落下してフラックス回収口
17に集まり回収される。一通り半田ボール1A,1A
…にフラックスF1がコーティングされたならば、遠赤
外線ヒーター22により、加熱炉10A内を加熱し、フ
ラックスF1を固化させて、フラックス層1Bを形成す
る。
【0020】半田ボール1A,1A…にフラックス層1
Bが形成されたならば、ステンレス版11を水平方向に
回転させて、ステンレス版11におけるフラックス層1
Bが形成された半田ボール1A,1A…を担持している
位置を回転スキージ装置21′の下側に位置させる。そ
して、ノズル15Bによって、フラックスF2をステン
レス版11におけるフラックス層1Bが形成された半田
ボール1A,1A…を担持している位置に供給する。こ
のときのフラックスF2の供給量は、フラックスF1を
供給する場合と同様、フラックス量調節電磁弁16′に
よって調節される。
【0021】その後、回転スキージ装置21′における
モータ21c′によりチャック21bを介してスキージ
21a′を回転させてスキージングを行い、フラックス
層1Bが形成された半田ボール1A,1A…にフラック
スF2をコーティングする。そして、遠赤外線ヒーター
22により、加熱炉10A内を加熱して、半田ボール1
Aの表層に形成されたフラックス層1Bのさらに表層側
において、フラックスF2を固化させて、フラックス層
1Cを形成する。かくして、固型接着半田球1が製造さ
れる。その後、固型接着半田球1同士がくっつかないよ
うに、固型接着半田球1にフラックスF2と同一成分の
固形粉末を付着させ、さらにふるいに掛けて、固型接着
半田球1を大きさ(外径)ごとに振り分ける。
【0022】次に、本発明に係るプリント配線板の実装
方法について説明する。プリント配線板30は、図3お
よび図4に示すように、絶縁基板31を有しており、絶
縁基板31上には、パッド32が配列されている。この
パッド32は、図示はしないが、プリント配線板30上
に複数配列される。
【0023】固型接着半田球1により、電子部品を半田
付けする前に、プリント配線板30の所定の領域にソル
ダーレジスト33をコーティングする。このときのコー
ティングの厚みは20μm程度とされている。そして、
パッド32が配列され、ソルダーレジスト33がコーテ
ィングされていない部分からなる実装部34上には、N
Cマシンにより、所定のピッチで固型接着半田球1が載
置・装着される。実装部34は、下面がパッド32によ
り、両側面がソルダーレジスト33,33により構成さ
れて溝状となっている。
【0024】NCマシンは、図5に示すように、固型接
着半田球1を収納し、吐出するディスペンサー41を有
しており、ディスペンサー41には、作業中は常時自転
する回転ビット42が内設されている。これらのディス
ペンサー41および回転ビット42は、ともに上下方向
に移動可能とされている。また、固型接着半田球1を吐
出するディスペンサー41の吐出口41Aには、回転ビ
ット42を上方に付勢するスプリング43が取り付けら
れている。そして、ディスペンサー41の下方には、デ
ィスペンサー41が下降したときに、ディスペンサー4
1の吐出口41Aを囲むように、略円筒形状の加熱ヒー
ター44Aが設けられたケース44が配設されている。
ディスペンサー41の上方位置には、多数の固型接着半
田球1,1…を収納する収納室45が形成されている。
また、ディスペンサー41の外方には、ケース44と当
接して、ディスペンサー41の下降および回転を止める
ためのストッパー41Bが取り付けられ、回転ビット4
2には、ディスペンサー41との上下方向の相対的な移
動を抑制するためのストッパー42Aが取り付けられて
いる。
【0025】続いて、実装工程を説明すると、NCマシ
ンによりディスペンサー41の先端がプリント配線板3
0における実装部34の所定箇所に移動し、位置決めさ
れ停止する。そして、回転ビット42を回転させながら
下降させると、回転ビット42のテーパー部42Bがデ
ィスペンサー41のテーパー部41Cと当接し、回転ビ
ット42とともに、ディスペンサー41も回転しながら
下降する。すると、やがてディスペンサー41に固設さ
れたストッパー41Bがケース44と当接し、回転ビッ
ト42およびディスペンサー41の下降が抑制されると
ともに、ディスペンサー41の回転が止まって、回転ビ
ット42のみが回転する状態となる。このとき、ディス
ペンサー41の吐出口41Aの周囲には、加熱ヒーター
44Aが位置している。
【0026】他方、回転ビット42の先端部42Cに
は、図示しないスパイラル溝が螺刻されているので、こ
のスパイラル溝を介して、回転ビット42の回転力によ
り、収納室内に収納されている多数の固型接着半田球
1,1…がディスペンサー41の吐出口41Aへと落下
する。ここで、加熱ヒーター44Aは、固型接着半田球
1をフラックス層1Cが溶融し、フラックス層1Bが溶
融しない温度で加熱する。そのため、フラックス層1C
が溶融して液状となるので、ディスペンサー41の吐出
口41A内には、フラックス層1Cが溶融してなる液状
のフラックスが充満し、フラックス層1Bのみコーティ
ングされた状態の半田ボール1Aが、フラックス層1C
が溶融してなる液状のフラックス内に多数存在する状態
となる。この状態で、ディスペンサー41の先端孔41
Dから、フラックス層1Bのみ残る半田ボール1Aが吐
出される。そして、所定量の半田ボール1Aを実装部3
4におけるパッド32上に載置させると、NCマシンに
よりディスペンサー41の先端は次の所定箇所に移動
し、上述した作業と同様の作業を繰り返す。
【0027】一方、プリント配線板30は、図示しない
ホットプレートにより予めフラックス層1Bが溶融する
温度にプレヒートされており、プリント配線板30の実
装部34におけるパッド32上には、実装部34上に図
示しない電子部品のリード部が予め配置されている。す
ると、フラックス層1Bが溶融し、液状のフラックスと
なって実装部34に流れて、実装部34のパッド32に
おける表面の酸化皮膜を除去するとともに、半田の「ヌ
レ」を得る。
【0028】それから一定時間経過後、プリント配線板
30は、半田ボール1Aが溶融する温度で加熱され、固
型接着半田球1における半田ボール1Aが溶融して、プ
リント配線板30の実装部34に電子部品のリード部が
半田付けされる。そして、常温で冷却して電子部品が半
田付けされたプリント配線板ができあがる。
【0029】他方、次のようにして固形接着半田球を実
装することもできる。図6(a)は、実装プレートの裏
面側斜視図、(b)は、実装プレートとプリント配線板
を嵌合させる説明図、図7(a)は、実装プレートにお
ける凹溝部の拡大断面図、(b)は、実装プレートとプ
リント配線板を嵌合させた状態の拡大断面図である。上
記実施形態で示した実装方法と同様にして、図3および
図4に示すように、プリント配線板30に絶縁基板3
1、パッド32、およびソルダーレジスト33を配設し
て、実装部34を形成する。また、プリント配線板30
の四隅には、嵌合孔35,35…を形成する。このプリ
ント配線板30に固形接着半田球1を実装するために、
図6(a)に示す実装プレート50を用いる。この実装
プレート50には、その四隅にプリント配線板30にお
ける嵌合孔35,35…とそれぞれ嵌合する嵌合突起5
1,51…が設けられている。また、プリント配線板3
0の実装部34に対応した凹溝部52が形成されてい
る。なお、この実装プレート50としては、一般に、プ
リント配線板の穴あけ工程で使用する紙フェノール材か
らなる当て板を流用することができる。
【0030】この実装プレート50における凹溝部52
には、図7(a)に示すように、裏面方向に狭まるよう
にテーパーが付されており、表側から入れた固形接着半
田球1が、裏側から抜け落ちないようにされている。ま
た、この凹溝部52における裏面側には、凹溝部52に
載置された固形接着半田球1が、実装プレート50をひ
っくり返したときに、そのまま落下しないように、粘着
テープなどのシール部材53が貼着されている。この実
装プレート50により、実装を行う工程を説明すると、
まず、図7(a)に示すように、裏面にシール材53が
貼着された実装プレート50における凹溝部52に固形
接着半田球1を載置する。このとき、固形接着半田球1
は、シール部材53の粘着部に貼着する。次に、図6
(b)に示すように、実装プレート50をひっくり返し
て実装プレート50における嵌合突起51,51…と、
プリント配線板30における嵌合孔35,35…を嵌め
合わせる。すると、図7(b)に示すように、実装プレ
ート50の凹溝部52と、プリント配線板30の実装部
34が向かい合う。この状態で、図7(b)に仮想線で
示すように、シール部材53を剥がす。このときに、若
干振動を与えて、固形接着半田球1をプリント配線板3
0の実装部34に落下させる。そして、プリント配線板
30を実装プレート50を嵌合させた状態のまま図2に
示す加熱炉10Aに挿入し、所定時間加熱する。その
後、加熱炉10Aからプリント配線板30を取り出し、
常温で冷却して電子部品が半田付けされたプリント配線
板ができあがる。この実装工程によれば、上記の実装工
程と比較して、ホットプレートで加熱する工程を省略す
ることができ、当然にホットプレートも不要となる。
【0031】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、クリー
ム半田のにじみなどに起因して発生するブリッジを防止
できるので、たとえば高い精度を要求されるボールグリ
ッドアレイをもプリント配線板の実装に供することがで
きる。また、メタル版を用いた印刷のような型を必要と
しないので、その分コストの低減を図ることが可能とな
る。さらには、長期間保存可能な実装用の半田を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る固型接着半田球の縦断面図であ
る。
【図2】(a)は、本発明に係る固型接着半田球の製造
装置の平面図、(b)は、その側面断面図である。
【図3】本発明に係るプリント配線板の実装方法におけ
るプリント配線板の側面断面図である。
【図4】本発明に係るプリント配線板の実装方法におけ
るプリント配線板の平面図である。
【図5】本発明に係るプリント配線板の実装方法に用い
るディスペンサー部分の側面断面図である。
【図6】実装プレートとプリント配線板を嵌合させる説
明図である。
【図7】図7(a)は、実装プレートにおける凹溝部の
拡大断面図、(b)は、実装プレートとプリント配線板
を嵌合させた状態の拡大断面図である。
【図8】従来のプリント配線板の実装方法におけるプリ
ント配線板の側面図である。
【符号の説明】
1 固型接着半田球 1A 半田ボール 1B,1C フラックス層 10 固型接着半田球の製造装置 10A 加熱炉 11 ステンレス版 12,12′ ビーカー 13 粘度調節器 14 チューブ 15,15′ ノズル 16,16′ フラックス量調節電磁弁 17 フラックス回収口 18 フラックス回収槽 19 半田ボール供給ノズル 21,21′ 回転スキージ装置 21a,21a′ スキージ 21b,21b′ チャック 21c,21c′ モータ 22 遠赤外線ヒーター 23 温度センサー 24 熱電対温度計 25 空気量調節電磁弁 26 ダクトファン 27 操作盤 30 プリント配線板 31 絶縁基板 32 パッド 33 ソルダーレジスト 34 実装部 41 ディスペンサー 41A 吐出口 41B ストッパー 41C テーパー部 41D 先端孔 42 回転ビット 42A ストッパー 42B テーパー部 42C 先端部 43 スプリング 44 ケース 44A 加熱ヒーター 45 収納室 F1,F2 フラックス

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一または二以上の半田ボールからなる半田
    ボール部を有し、この半田ボール部の全面に、酸化防止
    および接着用のフラックスがコーティングされ、このフ
    ラックスが固体化されており、 前記フラックスの溶融温度は、前記半田ボール部の溶融
    温度よりも低くされていることを特徴とする固型接着半
    田球。
  2. 【請求項2】前記半田ボール部の溶融温度より低く、か
    つ前記フラックスの溶融温度よりも高い温度下で、前記
    フラックスを溶融させた状態で前記半田ボール部の全面
    にコーティングし、 その後、前記フラックスをコーティングした半田ボール
    部を冷却して、前記フラックスを固体化させることを特
    徴とする請求項1に記載の固型接着半田球の製造方法。
  3. 【請求項3】プリント配線板の実装部におけるパッド上
    に、請求項1に記載の固型接着半田球を載置し、 前記フラックスの溶融温度より高く、かつ前記半田ボー
    ル部の溶融温度よりも低い温度で、前記プリント配線板
    を加熱して、前記フラックスを溶融させ、その後、前記
    半田ボール部の溶融温度より高い温度で前記プリント配
    線板を加熱して前記半田ボール部を溶融・接着させる工
    程を含むことを特徴とする固型接着半田球を用いたプリ
    ント配線板の実装方法。
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