JPH11290469A - 避難バルコニー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成により効率よく、安全に避難が
行える避難バルコニーを提供する。 【解決手段】非常避難用に使用するためのバルコニーで
あって、外壁の垂直方向に設置された一対のガイドレー
ルと、前記一対のガイドレール内に装着された駆動装置
により下降するバルコニーと、前記バルコニー外周部に
取り付けられた着脱可能な手摺枠により構成されたこと
を特徴とする、避難バルコニー。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、病院や高齢者施設
等、車椅子のまま非常避難ができるバルコニーに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】病院や高齢者施設では、車椅子や寝たき
り患者等従来の避難用階段や避難はしご、緩降機等の避
難設備・機器を使用できない人々が多い。この様な人々
を避難させるため、緊急事態にもかかわらず施設内のエ
レベーターホールに一旦集合させ、エレベーターにより
屋外避難させたり、さらに緊急事態の場合は、消防車の
救護班による避難はしごにより屋外避難させていた。

【０００３】しかしこれらの方法では以下の問題があ
る。 限定された台数のエレベーターによる屋外避難では、
多人数を対象とした避難の場合処理しきれない。 消防車の避難はしごによる屋外避難では、救護班の介
添えを必要とし、避難効率・安全性において問題があ
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点を解決するためになされたもので、簡単な構成に
より効率よく、安全に避難が行える避難バルコニーを提
供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】非常避難用に使用するた
めのバルコニーであって、外壁の垂直方向に設置された
一対のガイドレールと、前記一対のガイドレール内に装
着された駆動装置により下降するバルコニーと、前記バ
ルコニー外周部に取り付けられた着脱可能な手摺枠によ
り構成されたことを特徴とする、避難バルコニー。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下図面を参照しながら、本発明
の実施形態について説明する。

【０００７】＜イ＞全体構成 図１は本発明による避難バルコニーを示す斜視図であ
る。避難バルコニーは、外壁Ｗの垂直方向に設置された
一対のガイドレール１と、前記一対のガイドレール１内
に装着された既存の駆動装置（図示せず）により下降す
るバルコニー２と、前記バルコニー２外周部に取り付け
られた着脱可能な手摺枠４により構成される。

【０００８】＜ロ＞ガイドレール ガイドレール１は、予め構造物の外壁Ｗに垂直方向に設
置されている。ガイドレール１の取り付け位置は、構造
物の非常用出口の幅に合わせて、その両端部に設置され
る。ガイドレール１内には、図示していない既存の駆動
装置が装着されており、後述のバルコニー２端部と連結
され、駆動装置の稼働によりバルコニー２が下降できる
構造としている。駆動装置はたとえば歯車形式等既存の
装置を採用すればよい。駆動装置は外部からの操作によ
り順次下降したり、またはバルコニー２の自重により下
降する形式としてもよい。

【０００９】＜ハ＞バルコニー バルコニー２はたとえばグレーティング床版３等を使用
し、軽量な材料とする。 バルコニー２は上階ほど順次
一回りサイズを小さくし、バルコニー２が地表面Ｇに着
地時の重なり合った時に障害とならないようにしてお
く。バルコニー２外周部に、縦枠柱・横枠桟からなる手
摺枠４を設置し、下降時の落下防止用としている。バル
コニー２が地表面Ｇに到達後、搭乗者がバルコニー２か
ら地表面Ｇに移動するため、バルコニー２外周部から手
摺枠４を任意の方法で撤去できる構造としておく。この
場合、手摺枠４全体を撤去する構造とするか、又はバル
コニー２から地表面Ｇに移動する部分の横枠桟だけを撤
去する構造とするか、いずれかを選択すればよい。

【００１０】

【作用】以下に、本発明による避難バルコニーの操作方
法を説明する。

【００１１】＜イ＞バルコニーの下降 図１はバルコニー２の下降操作をしていない状態を示す
斜視図であり、図２は最下階のバルコニー２が地表面Ｇ
に下降・到達後の状態を示す斜視図である。図１におい
て、搭乗者（車椅子や寝たきり患者等）がバルコニー２
上に搭乗後、ガイドレール１内に装着された図示してい
ない既存の駆動装置を稼働させることにより、各階の非
常出口に設置されたバルコニー２が同時に下降をはじめ
る。バルコニー２の下降は、外部からの駆動装置操作に
より順次下降したり、または外部からの駆動装置操作に
よりバルコニー２の自重により下降する形式としてもよ
い。

【００１２】＜ロ＞手摺枠の撤去 図２において、最下階のバルコニー２が地表面Ｇに下降
・到達後、手摺枠４を撤去する。図示のように手摺枠４
全体を撤去するか、又はバルコニー２から地表面Ｇに移
動する部分の横枠桟だけを撤去するか、いずれかの方法
を選択すればよい。

【００１３】＜ハ＞搭乗者の移動 手摺枠４を撤去後、バルコニー２上の搭乗者は水平移動
だけで地表面Ｇに移動できるものである。

【００１４】＜ニ＞バルコニー下降と手摺枠撤去の繰り
返し 前記＜イ＞、＜ロ＞、＜ハ＞の操作を繰り返し行うこと
により、最上階のバルコニー２が地表面Ｇに下降・到達
し、バルコニー２に搭乗した車椅子や寝たきり患者等は
すべて建物外に安全に移動することができる。バルコニ
ー２が地表面Ｇに下降・到達時、バルコニー２は上階ほ
ど順次一回りサイズを小さくしてあるため、地表面Ｇに
着地時のバルコニー２が重なり合った時に障害となら
ず、スムーズな下降作業とすることができる。

【００１５】

【発明の効果】本発明は以上説明したようになるから、
次のような効果を得ることができる。 ＜イ＞バルコニー自体が下降する構造としたので、車椅
子や寝たきり患者等は水平移動するだけで建物外に安全
に移動することができる。 ＜ロ＞手摺枠は、バルコニーの下降時はバルコニー外周
部に設置され、地表面に下降・到達後撤去できる構造と
したので、バルコニー上の搭乗者は安全性の高い垂直・
水平移動とすることができる。 ＜ハ＞非常時には、建物外部からの駆動装置操作が行え
るので、救助活動が行い易い。 ＜ニ＞バルコニーは上階ほど順次一回り小さいサイズと
しているので、バルコニーが重なり合った時に障害とな
らず、スムーズな下降作業とすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による避難バルコニーを示す斜視図。

【図２】バルコニーの下降操作後の状態を示す斜視図。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】非常避難用に使用するためのバルコニーで
   あって、 外壁の垂直方向に設置された一対のガイドレールと、 前記一対のガイドレール内に装着された駆動装置により
   下降するバルコニーと、 前記バルコニー外周部に取り
   付けられた着脱可能な手摺枠により構成されたことを特
   徴とする、 避難バルコニー。