JP2000351557A - 階段昇降補助システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目 的】 この発明は、在宅における高齢者の階段
昇降時の補助をするシステムであり、階段の上部に吊り
輪を設置し、その吊り輪をモーターで引っ張り階段の昇
降を補助するものである。又、足腰が弱った高齢者のリ
ハビリの一つとしても利用できるものである。 【構 成】階段部の天井（１）に支柱Ａ（２）及び支柱
Ｂ（３）を取付け、階段上部の天井（１）にウオームモ
ーター（５）を設置、ウオームモーター（５）の巻取り
部にワイヤーロープ（７）を接続し、ワイヤーロープ
（７）の先端は、吊り輪固定部（８）と接続。吊り輪固
体部（８）のローラー（１４）は、横柱（４）のレール
上に乗っており、階段下部及び上部の壁側面には、上り
スイッチ及び下りスイッチを設置する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、住宅における高齢者
の階段昇降時の上り下りを補助するシステムであり、詳
しくは、階段の天井部に吊り輪を設置し、高齢者がその
吊り輪を手で握りスイッチを入れると、吊り輪が階段に
そって動き高齢者の階段の昇降を補助するシステムであ
り、高齢者の階段の昇降を補助すると共に、高齢者の肉
体の衰えの防止、リハビリ等にも活用ができる。吊り輪
の変わりに階段の斜面及び階段カーブにそって足場及び
吊り輪等の持って支える箇所を取付けると、簡易版の家
庭用昇降機として活用できる。

【０００２】

【従来の技術】従来の住宅における階段昇降時の上り下
りを補助するシステムは、家庭用エレベーター又は、車
椅子用階段Ｍ降機等と大掛かりであって、昇降を補助す
ると言うより昇降機そのものである。住宅用の階段昇降
の補助としては、段差をなくす補助具がある程度であ
る。又、階段の昇降を補助する設備としては、手すり等
もある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の技術で述べた通
り、段差をなくす補助具は、安価ではあるが階段の段差
を少なくするに過ぎなく、足腰が弱った高齢者が自力で
の昇降を必要としているため限界がある。

【０００４】家庭用エレベーター又は、車椅子用階段昇
降機等は、大掛かりであり高価で簡単には設置できな
い。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、２階建て以上
の住宅の階段部の頭部に階段の傾斜及びカーブと平行し
て横柱を取付、上の階の天井部にウオームモーター及び
ワイヤーロープの巻取部を取付ける。ワイヤーロープの
先端は吊り輪固定部に接続、吊り輪固定部のローラー
は、横柱のレールの上に乗っており、下の階及び上の階
の壁側面には、ウォームモーター駆動のスイッチを設置
する。階段を上がる時は、高齢者等利用者がまず吊り輪
を握り、下の階側面の上がりのスイッチを押すとウォー
ムモーターが駆動しワイヤーロープを巻き取る。ワイヤ
ーロープを巻き取る事で吊り輪が上の階の方向に引き上
げる力が働き、利用者も引き上げられる。横柱に取付け
た上り停止スイッチに吊り輪固定部が接触すると、ウォ
ームモーターの駆動が停止する。階段を下りる時は、同
様に吊り輪を握り、下の階壁側面の下りのスイッチを押
すとウォームモーターの逆転が駆動する事により、巻き
取ったワイヤーロープを巻き戻しワイヤーロープに余裕
が生まれ、傾斜及び利用者の自重により吊り輪は下方に
動くが、ウォームモーターの巻き戻し以上のスピードに
はならない。上り同様に、横柱の下り停止スイッチによ
り停止する。このウォームモーターは、設定した一定以
上の過重がかかれば停止する仕組みで、万一よろけ等に
より階段を踏み外した時は、吊り輪は停止する。

【０００６】横柱のレールの上に乗せる吊り輪固定部に
足場支柱を取付け、足場支柱の足元部に足場を取付け
る。その足場は、ゆれ等を防止し安定さすため階段にそ
って取付けたゆれ防止ガイドの上に重ねる。足場支柱に
吊り輪固定横柱を設け、吊り輪を取付ける。利用方法
は、高齢者等利用者が、吊り輪を握り足場に乗り、壁側
面のスイッチを押すと、前述同様に足場が目的通り移動
する。

【０００７】

【作用】本発明は、以上の様なシステムであり、高齢者
等階段を利用する人が、設置された吊り輪を握り、上り
のスタート釦を押せばモーターにより、吊り輪が移動
し、階段を利用する人を引っ張り階段の昇降を補助す
る。下りを利用する時は、下りのスイッチを押ぜばモー
ターは逆転し、吊り輪が下がるが、モーターのスピード
以上にはならず吊り輪が支えになる。上りを利用しよう
とした時、他の人が利用し吊り輪が２階等上の階で止ま
っている時は、下りのスタート釦を押す事により１階等
下の階に移動する。又、本システムの使用時、よろけ等
により階段を踏み外す等吊り輪に設定した負荷以上の過
重がかかった時は、吊り輪の移動が停止し事故を防止す
る。

【０００８】吊り輪の変わりに階段の斜面にそって足場
及び足場と同期した支え用の吊り輪を設ける。高齢者等
階段を利用する人が足場の上に立ち、支え用の吊り輪を
握り、上り下りのスイッチを押すとウォームモーターに
より足場と支え用の吊り輪が移動する。上りを利用しよ
うとした時、他の人が利用し２階等上の階で止まってい
る時は、下りのスタート釦を押す事により１階等下の階
に移動する。

【０００９】

【実施例】実施例を図面を参照して説明をする。階段部
の天井（１）に支柱Ａ（２）及び支柱Ｂ（３）を取付
け、上の階の天井（１）にウォームモーター（５）を設
置、ウォームモーター（５）の巻取部（１７）にワイヤ
ーローブ（７）を接続し、ワイヤーローブ（７）の先端
は、吊り輪固定部（８）と接続。吊り輪固体部（８）の
ローラー（１４）は、横柱（４）のレール上に乗ってお
り、下の階及び上の階壁側面には、上りスイッチ（１
１）及び下りスイッチ（１２）を設置する。階段昇降補
助システムの上りの利用は、吊り輪Ａ（９）を握り上り
スイッチ（１１）を押すと、ウォームモーター（５）が
駆動し、ワイヤーロープ（７）を巻き上げ、吊り輪固体
部（８）を引っ張り上げる事により、吊り輪Ａ（９）を
引っ張り、高齢者等利用者の階段の上りを補助する。吊
り輪固体部（８）が、横柱（４）に取付けた上り停止ス
イッチ（６）に接触すると、ウォームモーター（５）が
停止し、ワイヤーロープ（７）の巻き上げも停止する。
下りを利用する時は、吊り輪Ａ（９）を握り下りスイッ
チ（１２）を押すとウォームモーター（５）が逆転し、
ワイヤーロープ（７）を巻き戻し吊り輪Ａ（９）が下へ
移動するが、ウォームモーター（５）の巻き戻しスピー
ド以上にはならないので吊り輪Ａ（９）が利用者の支え
になる。他の人が利用し吊り輪Ａ（９）が利用する反対
側に停止している時は、上りスイッチ（１１）又は、下
りスイッチ（１２）を押せば、吊り輪Ａ（９）は利用者
が利用する位置に移動する。万一よろけ等により、階段
を踏み外す等が生じた時は、吊り輪Ａ（９）に過重がか
かり、ワイヤーロープ（７）を強く引っ張る。ウォーム
モーター（５）は、設定以上の負荷がかかれば停止する
仕組みで、ウォームモーター（５）は停止するので、吊
り輪Ａ（９）も停止し事故防止をする。階段（１３）に
カーブがある時は、横柱（４）にカーブ用横柱（１５）
及びカーブ用ローラー（１６）を取付ければ、ワイヤー
ロープ（７）は横柱（４）にそって引っ張る又は、移動
する。ローラー（１４）及びカーブ用ローラー（１６）
は、ローラーにこだわらず抵抗の少ない方法であれば良
い。ワイヤーロープ（７）も過重が耐えられれば他の物
で良く、例えば、チェーンでも良い。又、駆動部もウォ
ームモーター（５）にこだわらず、他の機器でも良い。
横柱（４）にローラー（１４）を乗せる方法は、内部の
レール又は、外部のレールどちらの方法でも良く、他の
方法でもスムースに動作すればこだわらない。吊り輪Ａ
（９）も吊り輪の形状にはこだわらず、又、吊り輪以外
の物、例えば棒状の物等何でも良い。階段昇降の補助
は、吊り輪Ａ（９）のみではなく、手すり等他の支えと
の併用がベターである。その時、手すりには、吊り輪Ａ
（９）と同期をとった移動式の方法もある。吊り輪Ａ
（９）を２個取付けて上り下り専用とし、利用後は直ち
に、元の位置に戻す方法もある。又は、吊り輪Ａ（９）
を上り下り交互に利用しても良い。安全スイッチ（２
４）は、利用者の過重を２段階設定し、利用者が吊り輪
Ａ（９）を握った時の過重と利用者がよろけ等による過
重を設定し、その信号を無線、有線でウォームモーター
（５）を制御、又は、横柱（４）と吊り輪固定部（８）
との間で、ブレーキを取付けた時のブレーキのスイッチ
に利用、ウォームモーター（５）の駆動条件を、吊り輪
Ａ（９）の安全スイッチ（２４）の１段階がＯＮ、上り
下りの天井（１）の上部に熱センサーを取付けそのセン
サーの感知の時に駆動さす方法もある。上りスイッチ
（１１）及び下りスイッチ（１２）を壁側面に取付け
ず、無線による発信によってウォームモーター（５）を
駆動さす方法もある。ウォームモーター（５）を上の階
及び下の階各々に取付ける方法、階段頭部又は、階段足
元部に取付ける方法、横柱（４）と支柱Ａ（２）又は、
支柱Ｂ（３）と横柱（４）との交差部にローラー等を取
付け、ワイヤーロープ（７）、ワイヤーロープ（２５）
を吊り輪固体部（８）の前後に接続し、上下より引っ張
る方法もある。横柱（４）は、天井（１）の取付けにこ
だわらず、足元部よりの支えによる取付け、階段上下左
右に支柱を設け、斜めに棒等で強化し取付ける方法等で
も良い。横柱（４）の取付ける高さは、支柱Ａ（２）及
び支柱Ｂ（３）に横柱（４）を取付ける金具の箇所を数
箇所用意し利用者の高さに合せる事もできる。又は、吊
り輪Ａ（９）の長さにより高さを合せる事もできる。横
柱（４）を階段部にこだわらず、居室とトイレ又は、浴
室等の上部に取付け、ウォームモーター（５）を引っ張
るのに必要な個数と必要な箇所に取付け、ワイヤーロー
プ（７）の方向、ワイヤーロープ（２５）の方向への引
っ張りができ、階段部以外でも使用できる。天井（１）
に取付けた、支柱Ａ（２）及び支柱Ｂ（３）に固定吊り
輪用横柱（２７）を取付け、その固定吊り輪用横柱（２
７）に吊り輪Ｃ（２６）を階段の段数、長さに合わせて
必要数取付ける方法もある。

【００１０】階段部の天井（１）に支柱Ａ（２）及び支
柱Ｂ（３）を取付け、上の階の天井（１）にウォームモ
ーター（５）を設置、ウォームモーター（５）の巻取り
部にワイヤーローブ（７）を接続し、ワイヤーロープ
（７）の先端は、吊り輪固定部（８）と接続。吊り輪固
体部（８）のローラー（１４）は、横柱（４）のレール
上に乗っており、足場（２２）の一部を、ゆれ防止ガイ
ド（２３）と重さねる。上の階及び下の階の壁側面に
は、上りスイッチ（１１）及び下りスイッチ（１２）を
設置する。上りの利用は、利用者が吊り輪Ｂ（２０）を
握り足場（２２）の上に乗り、上りスイッチ（１１）を
押すと、ウォームモーター（５）が駆動し、ワイヤーロ
ープ（７）を巻き上げ、吊り輪固体部（８）を引っ張り
上げる事により、足場（２２）を引っ張り、足場（２
２）は、階段斜面にそって上る。吊り輪固体部（８）
が、横柱（４）に取付けた上り停止スイッチ（６）に接
触すると、ウォームモーター（５）が停止し、ワイヤー
ロープ（７）の巻き上げも停止する。下りを利用する時
は、利用者が吊り輪Ｂ（２０）を握り、足場（２２）の
上に乗り、下りスイッチ（１２）を押すとウォームモー
ター（５）が逆転し、ワイヤーロープ（７）を巻き戻
し、足場（２２）が斜面と自重により下へ移動するが、
ウォームモーター（５）の巻き戻しスピード以上にはな
らない。吊り輪固体部（８）が、横柱（４）に取付けた
下り停止スイッチ（１０）に接触すると、ウォームモー
ター（５）が停止し、ワイヤーロープ（７）の巻き戻し
も停止する。他の人が利用し足場（２２）が利用する反
対側に停止している時は、上りスイッチ（１１）又は、
下りスイッチ（１２）を押ぜば、足場（２２）は利用者
が利用する位置に移動する。階段（１３）にカーブがあ
る時は、横柱（４）にカーブ用横柱（１５）及びカーブ
用ローラー（１６）を取付ければ、ワイヤーロープ
（７）は横柱（４）にそって移動する。足場（２２）と
ゆれ防止ガイド（２３）との間にローラー等を取付け、
より抵抗を少なくする方法もある。足場支柱（２１）に
椅子を設け、利用者が腰掛けての階段（１３）の昇降も
できる。又、椅子の替わりに腰用のベルト等他の物の使
用もできる。吊り輪固定部（８）に接続したワイヤーロ
ープ（７）を足場（２２）に接続し、足元部で引っ張る
方法等もできる。吊り輪Ｂ（２０）の替わりに、他の支
えのを設置しても良く、足場（２２）の大きさは、設置
状況に合せ、人が乗れる大きさであれば問わない。

【００１１】

【発明の効果】従って、次の効果がある。階段昇降補助
システムを住宅の階段部に設置する事により、高齢者等
足腰が弱った人の階段の昇降時に吊り輪を持ち、上り又
は下りのスイッチを押す事により、手で握った吊り輪が
上り又は、下り方向へ引っ張り階段の昇降が容易にな
る。本システムは、設置が容易であると共に、高齢者の
肉体の衰えの防止、リハビリ等幅広い効果がある。又、
利用する高齢者は、男女、背丈及び足腰の弱り具合等ま
ちまちであるが利用する高齢者に合せた吊り輪の位置の
調節が可能である。

【００１２】本システムは、従来の住宅用の昇降機に比
較し、非常に安価で軽く且つ、設置が容易であり、足腰
が弱った高齢者の階段の上り下りに有効である。又、利
用する必要が無くなった時、その取り外しも容易にで
き、以前の状況に簡単にもどせる。

【００１３】

【図面の簡単な説明】

【図１】階段昇降補助システム側面図

【図２】吊り輪Ａ固定部断面図

【図３】階段カーブ部吊り輪Ａ固定部断面図

【図４】吊り輪Ａ固定部側面図

【図５】巻取部側面図

【図６】足場付の階段昇降補助システム側面図

【図７】足場固定部側面図

【図８】吊り輪握り部側面図

【図９】上下接続時の吊り輪側面図

【図１０】階段昇降補助具

【符号の説明】

１ 天井 ２ 支柱Ａ ３ 支柱Ｂ ４ 横柱 ５ ウォームモーター ６ 上り停止スイッチ ７ ワイヤーロープ ８ 吊り輪固定部 ９ 吊り輪Ａ １０ 下り停止スイッチ １１ 上りスイッチ １２ 下りスイッチ １３ 階段 １４ ローラー １５ カーブ用横柱 １６ カーブ用ローラー １７ 巻取部 １８ 歯車 １９ 吊り輪固定横柱 ２０ 吊り輪Ｂ ２１ 足場支柱 ２２ 足場 ２３ ゆれ防止ガイド ２４ 安全スイッチ ２５ ワイヤーロープ ２６ 吊り輪Ｃ ２７ 固定吊り輪用横柱

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】階段部に吊り輪Ａ（９）を設け階段（１
   ３）の傾斜又は、傾斜とカーブにそって吊り輪Ａ（９）
   が握った利用者を引っ張る。又は、吊り輪Ａ（９）が移
   動する、階段昇降補助システム。
2. 【請求項２】請求項１の吊り輪（９）の変わりに、足場
   支柱（２１）、足場（２２）を設け利用者が足場（２
   ２）の上に乗り階段（１３）の傾斜及び階段のカーブに
   そって、足場（２２）が昇降する、階段昇降補助システ
   ム。