JPH11289088A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
半導体装置の製造方法Info
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Abstract
き抜けに起因するゲート酸化膜の絶縁特性の劣化を抑制
しながら、微細化に適した半導体装置の製造方法を提供
する。 【解決手段】 Si基板上11にゲート酸化膜12,ゲ
ート電極13を形成する。CVD絶縁膜19を堆積し、
ゲート電極13をCVD絶縁膜19によって被覆する。
CVD絶縁膜19の上方から、Si基板11内にヒ素イ
オン14を注入し、LDD拡散層15a,15bを形成
する。ゲート電極13の側面上にCVD絶縁膜19を挟
んでサイドウォールスペーサ16a,16bを形成した
後、ソース拡散層17,ドレイン拡散層18を形成す
る。CVD絶縁膜19を通過させて不純物イオンを注入
してLDD拡散層15を形成するので、ヒ素イオン14
がゲート電極13の端部を突き抜ける現象を抑制でき
る。
Description
ゲート絶縁膜を備え、MOS型電界効果トランジスタあ
るいは不揮発性半導体記憶装置として機能する半導体装
置の製造方法に関するものである。
くの分野においては、ゲート絶縁膜上にゲート電極を形
成し、その下方をチャネル領域とし、その両側にソース
・ドレイン拡散層を形成して、ゲート電極に印加する電
圧によってソース・ドレイン拡散層間における電流の値
やオン・オフを制御するようにしたMOS型電界効果ト
ランジスタ(MOSFET)や、このMOSFETにお
けるゲート絶縁膜とゲート電極との間に、電荷を保持す
る浮遊ゲート電極を介在させた不揮発性半導体記憶装置
が汎用されている。
して機能する従来技術に係る半導体装置の製造工程を示
す断面図である。図15(a)〜(d)において、11
1は半導体基板、112はゲート酸化膜、113はゲー
ト電極、114はLDD拡散層を形成するために半導体
基板に注入される不純物イオンとしてのヒ素イオン、1
15aおよび115bはLDD拡散層、116aおよび
116bはサイドウォールスペーサ、117はソース拡
散層、118はドレイン拡散層をそれぞれ示す。
ら、従来技術に係る半導体装置の製造方法について説明
する。
(例えばP型)のSi基板111上にゲート酸化膜11
2を挟んでゲート電極113を形成する。
電極13の上方から、低濃度の第2導電型の不純物イオ
ンとしてのヒ素イオン114をSi基板111内に注入
し、Si基板111内におけるゲート電極113の両側
方に位置する領域にLDD拡散層115a,115bを
形成する。
にシリコン酸化膜などの絶縁膜を堆積した後、異方性エ
ッチングを行なって、ゲート電極113の側面上にサイ
ドウォールスペーサ116a,116bを形成する。こ
のとき、ゲート電極113又はサイドウォールスペーサ
116a,116bで覆われていない領域では、ゲート
酸化膜112もエッチングされる。
ト電極113及びサイドウォールスペーサ116a,1
16bの上方から、高濃度の第2導電型の不純物イオン
としてのヒ素イオンをSi基板111内に注入し、LD
D拡散層115a,115bの外側にそれぞれソース拡
散層117,ドレイン拡散層118を形成する。
NO膜及び制御ゲート電極を積層した構造を有する不揮
発性半導体記憶装置も、基本的には上記図15(a)〜
(d)に示す工程と同様の手順によって形成されてい
る。
構造を有するMOSFETや不揮発性半導体記憶装置の
リーク特性やディスターブ特性(しきい値電圧の経時変
化)にばらつきが大きく、かつ、その値自体にも改善す
べき点が多いという問題があった。そこで、本発明者
が、上記特性のばらつきや悪化をもたらしている原因を
調べたところ、不純物イオンの注入時におけるゲート酸
化膜の端部におけるダメージが1つの原因として考えら
れた。すなわち、図15(b)に示す不純物のイオン注
入工程では、チャネリングの防止などのために、基板面
に垂直な方向から7°程度傾いた方向からイオン注入を
行なうことが一般的であり、その際にゲート電極の端部
を突き抜けた不純物イオンがゲート酸化膜に導入されて
いる可能性がある。また、不揮発性半導体記憶装置の場
合には、ゲート酸化膜だけでなくONO膜などからなる
層間絶縁膜にも不純物が導入されているものと思われ
る。
の熱処理を伴う工程を含む製造工程においては、ゲート
酸化膜の両端部が極部的に厚くなってバースビークが生
じることも観察されており、このバーズビークによって
ゲート長が変化したのと同じ効果,つまりしきい値電圧
のばらつきが生じている可能性もある。
は、ゲート酸化膜にバーズビークが生じることにより電
子の注入効率または引き抜き効率が劣化したり、浮遊ゲ
ート電極−制御ゲート電極間の層間絶縁膜にバーズビー
クが生じることによりその部分に局部的ストレスが印加
して素子特性を劣化させるという問題もある。
端部のダメージ又はバーズビークの発生を抑制するため
の手段を講ずることにより、しきい値電圧などの特性の
ばらつきの小さい,さらには、それらの特性自体の良好
なMOSFETとして機能する半導体装置の製造方法を
提供することにある。
メージやバーズビークの発生を抑制するなどの手段を講
ずることにより、しきい値電圧などの特性のばらつきの
小さい,さらには、それらの特性自体の良好な不揮発性
半導体記憶装置として機能する半導体装置の製造方法を
提供することにある。
置の製造方法は、MOS型電界効果トランジスタとして
機能する半導体装置の製造方法であって、半導体基板上
にゲート絶縁膜及びゲート電極を順次形成するステップ
(a)と、CVD法により上記ゲート電極の露出面を被
覆するCVD絶縁膜を形成するステップ(b)と、上記
ゲート電極及びCVD絶縁膜の上方から半導体基板内に
不純物イオンを注入することにより、半導体基板内にL
DD拡散層を形成するステップ(c)と、上記ゲート電
極の側面上に上記CVD絶縁膜を挟んでサイドウォール
スペーサを形成するステップ(d)と、上記半導体基板
内にソース・ドレイン拡散層を形成するステップ(e)
とを備えている。
半導体基板内に注入される不純物イオンが、ゲート電極
の端部においてゲート電極を突き抜ける現象を抑制でき
るため、ゲート絶縁膜中のダメージを抑制できる。した
がって、高い信頼性をもつゲート絶縁膜を備えた半導体
装置を製造することが可能となり、半導体装置の高信頼
性化を実現できる。一方、CVD法による絶縁膜の成長
は、800℃以下の低温のもとで実施できるので、ゲー
ト絶縁膜にバーズビークを生ぜしめることがなく、半導
体装置の微細化に対する障害とはならない。さらに、ゲ
ート電極がCVD絶縁膜によって覆われているので、ゲ
ート電極に含まれる不純物が外部へ拡散するのを防止で
きるため、特性のばらつきが少ない半導体装置を形成す
ることができる。
て、上記ステップ(b)と上記ステップ(c)との間
に、異方性エッチングを行なって少なくとも上記ゲート
電極の側面上にCVD絶縁膜を残存させるステップをさ
らに備えることにより、半導体基板上のCVD絶縁膜が
除去されるので、LDD拡散層を形成するための不純物
イオン注入時の加速エネルギーを低減できる。したがっ
て、不純物イオンのゲート電極の両端部における突き抜
けをさらに抑制できることになる。
注入の工程を2回以上実施することにより、緩やかな不
純物濃度勾配をもつLDD構造が得られ、優れた電気特
性を有した半導体装置を実現できる。
て、上記CVD絶縁膜の膜厚が5〜30nmであれば、
イオン注入に起因するゲート絶縁膜へのダメージを確実
に低減できるとともに、過剰な熱処理によらなくてもL
DD拡散層とゲート電極とを適正範囲でオーバーラップ
させることが可能となる。
て、上記ステップ(c)の後、上記不純物イオンの注入
によって生じた上記ゲート絶縁膜中のダメージを回復す
るための加熱処理を少なくとも酸素を含む雰囲気下にお
いて行なうステップをさらに備えることにより、ダメー
ジの存在に起因するリークをより効果的に低減すること
ができ、しきい値電圧の経時変化などの不具合を抑制す
ることができる。
雰囲気下において行なうことにより、さらに、ゲート絶
縁膜と半導体基板との間に存在するダングリングボンド
の修復によるトラップ量の低減などの効果も得られる。
MOS型電界効果トランジスタとして機能する半導体装
置の製造方法であって、半導体基板上にゲート絶縁膜及
びゲート電極を順次形成するステップ(a)と、上記ゲ
ート電極の露出面を被覆する被覆絶縁膜を形成するステ
ップ(b)と、上記ゲート電極及び絶縁膜の上方から半
導体基板内に不純物イオンを注入することにより、半導
体基板内にLDD拡散層を形成するステップ(c)と、
上記不純物イオンの注入によって生じた上記ゲート絶縁
膜中のダメージを回復するための加熱処理を少なくとも
酸素を含む雰囲気下において行なうステップ(d)と、
上記ゲート電極の側面上に上記被覆絶縁膜を挟んでサイ
ドウォールスペーサを形成するステップ(e)と、上記
半導体基板内にソース・ドレイン拡散層を形成するステ
ップ(f)とを備えている。
ジの存在に起因するリークをより効果的に低減すること
ができ、その結果、しきい値電圧の経時変化などの不具
合を抑制することができる。
で行なうことにより、さらに、ダングリングボンドの修
復によるトラップ量の低減などの効果も得られる。
て、上記ステップ(d)における加熱処理を、800〜
1100℃の範囲で120秒以内の急速加熱処理によっ
て行なうことにより、ゲート絶縁膜におけるバーズビー
クの発生に起因する素子特性のばらつきなどを抑制する
ことができる。
不揮発性半導体記憶装置として機能する半導体装置の製
造方法であって、半導体基板上にゲート絶縁膜,浮遊ゲ
ート電極,層間絶縁膜及び制御ゲート電極を順次形成す
るステップ(a)と、CVD法により上記浮遊ゲート電
極,層間絶縁膜および制御ゲート電極の表面を被覆する
CVD絶縁膜を形成するステップ(b)と、上記CVD
絶縁膜,制御ゲート電極,層間絶縁膜及び浮遊ゲート電
極の上方から半導体基板内に不純物イオンを注入するこ
とにより、ソース・ドレイン拡散層を形成するステップ
(c)とを備えている。
半導体基板内に注入される不純物イオンが浮遊ゲート電
極の端部において浮遊ゲート電極を突き抜ける現象を抑
制できるため、ゲート絶縁膜の端部におけるダメージを
抑制できる。したがって、高い絶縁性および信頼性を有
するゲート絶縁膜を備えた不揮発性半導体記憶装置を製
造することが可能となり、不揮発性半導体記憶装置の書
き換え回数の向上および各種ディスターブ特性が向上す
る。一方、CVD法による絶縁膜の成長は、800℃以
下の低温のもとで実施できるので、ゲート絶縁膜にバー
ズビークを生ぜしめることがなく、半導体装置の微細化
に対する障害とはならない。さらに、浮遊ゲート電極の
側方がCVD絶縁膜により覆われているので、浮遊ゲー
ト電極に含まれる不純物が外部へ拡散するのを防止で
き、特性のばらつきが少ない不揮発性半導体記憶装置を
製造することができる。また、浮遊ゲート電極の側方が
CVD絶縁膜によって覆われているので、電荷保持特性
に優れた不揮発性半導体記憶装置を製造することができ
る。
て、上記ステップ(b)と上記ステップ(c)との間
に、異方性エッチングを行なって少なくとも上記浮遊ゲ
ート電極の側面上にCVD絶縁膜を残存させるステップ
をさらに備えることができる。
nmであることが好ましい。
て、上記ステップ(c)の後、上記不純物イオンの注入
によって生じた上記ゲート絶縁膜中のダメージを回復す
るための加熱処理を少なくとも酸素を含む雰囲気下にお
いて行なうステップをさらに備えることにより、しきい
値電圧の経時変化の低減を図り、ひいては、書き換え回
数の向上を図ることができる。
性雰囲気下において行なうことにより、半導体基板−ゲ
ート絶縁膜間のダングリングボンドの修復によるトラッ
プ量の低減などを図ることができる。
不揮発性半導体記憶装置として機能する半導体装置の製
造方法であって、半導体基板上にゲート絶縁膜,浮遊ゲ
ート電極,層間絶縁膜及び制御ゲート電極を順次形成す
るステップ(a)と、上記浮遊ゲート電極,層間絶縁膜
および制御ゲート電極の表面を被覆する被覆絶縁膜を形
成するステップ(b)と、上記被覆絶縁膜,制御ゲート
電極,層間絶縁膜及び浮遊ゲート電極の上方から半導体
基板内に不純物イオンを注入することにより、ソース・
ドレイン拡散層を形成するステップ(c)と、上記不純
物イオンの注入によって生じた上記ゲート絶縁膜中のダ
メージを回復するための加熱処理を少なくとも酸素を含
む雰囲気下において行なうステップ(d)とを備えてい
る。
ジに起因するリーク特性の改善などによって、しきい値
電圧の経時変化の低減を図り、ひいては、書き換え回数
の向上を図ることができる。
て、上記ステップ(d)を、酸窒化性雰囲気下で行なう
ことにより、半導体基板−ゲート絶縁膜の界面に存在す
るダングリングボンドの低減によるトラップ量の低減を
も図ることができる。
て、上記ステップ(d)における加熱処理は、800〜
1100℃の範囲で120秒以内の急速加熱処理によっ
て行なうことが好ましい。
の第1の実施形態について説明する。図1(a)〜
(e)は、本実施形態に係るMOSFETとして機能す
る半導体装置の製造工程を示す断面図である。
基板、12はゲート酸化膜、13はゲート電極、14は
LDD拡散層を形成するためにSi基板11内に注入さ
れる不純物イオンとしてのヒ素イオン、15aおよび1
5bはLDD拡散層、16aおよび16bはサイドウォ
ールスペーサ、17はソース拡散層、18はドレイン拡
散層、19はCVD法により堆積されるシリコン酸化膜
からなるCVD絶縁膜である。
コンからなるSi基板11上に、パイロ酸化により膜厚
が9nmのシリコン酸化膜からなるゲート酸化膜12を
形成した後、その上にリンドープされたポリシリコンか
らなるゲート電極13を形成する。
減圧CVD法により厚みが10nmのシリコン酸化膜か
らなるCVD絶縁膜19を堆積し、ゲート酸化膜12及
びゲート電極13をCVD絶縁膜19によって被覆す
る。
極13及びCVD絶縁膜19の上方から、Si基板11
内にヒ素イオン14を注入し、Si基板11内における
ゲート電極13の両側方に位置する領域にN型のLDD
拡散層15a,15bを形成する。注入条件は、例えば
加速エネルギーが50keVでドーズ量が5×1014c
m-2である。また、LDD拡散層15a,15bをゲー
ト電極13にオーバーラップさせるために、イオン注入
の角度を基板面にほぼ垂直な方向から約25°傾けてい
る(4ステップ注入)。
TEOS膜を堆積した後、異方性エッチングを行なっ
て、ゲート電極13の側面上にCVD絶縁膜19を挟ん
でTEOS膜からなるサイドウォールスペーサ16a,
16bを形成する。この工程で、Si基板11上のゲー
ト酸化膜12及びCVD絶縁膜19が除去される。
電極13,CVD絶縁膜19及びサイドウォールスペー
サ16a,16bの上方から、Si基板11内にヒ素イ
オンを注入して、LDD拡散層15a,15bの外側に
N型のソース拡散層17およびドレイン拡散層18をそ
れぞれ形成する。イオン注入条件は、例えば加速エネル
ギーが50keVで、ドーズ量が2×1015cm-2であ
る。また、チャネリング防止のために、イオン注入の角
度を基板面にほぼ垂直な方向から約7°傾けている。
(c)に示す工程で、ゲート電極13の側面がCVD絶
縁膜19によって被覆されているので、LDD拡散層1
5a,15bを形成する目的でSi基板11内に注入さ
れるヒ素イオン14が、ゲート電極13の端部において
ゲート電極13を突き抜けてその下方のゲート酸化膜1
2に導入されるのを抑制することができる。したがっ
て、上記従来の半導体装置の製造方法によって生じるよ
うなゲート酸化膜12中のダメージ、具体的には、ゲー
ト酸化膜12のうちのゲート絶縁膜として機能する領域
(ゲート電極13の下方に位置する部分)におけるダメ
ージ(以下の各実施形態においても同様)を抑制でき、
高い絶縁性および信頼性を有するゲート酸化膜を備えた
半導体装置を得ることができる。すなわち、MOSFE
Tとして機能する半導体装置の高信頼性化を実現でき
る。
絶縁膜の成長は、800℃以下の低温のもとで実施され
るため、比較的高温下で行なわれる熱酸化により厚い保
護用の酸化膜を形成する場合のように、ゲート酸化膜1
2のうちゲート電極13の下方に位置する領域(現実に
ゲート絶縁膜として機能する領域)の両端部にバーズビ
ークを生ぜしめることはなく、ゲート長を正確に制御で
きる。よって、半導体装置の微細化に有利である。ま
た、熱酸化工程よりもCVD工程の方が低温条件で行な
われることにより、ゲート電極13にドーピングされて
いるリンなどの不純物がゲート電極13から下方のゲー
ト酸化膜12やSi基板11に拡散するのを抑制するこ
とができる。
9で被覆しておくことにより、ゲート電極13中の不純
物がゲート電極13の側方や上方に拡散するのを防止で
きるため、特性のばらつきが少ない半導体装置を得るこ
とができるという利点をも有する。
イオン14の注入工程に前後して、パンチスルーストッ
パとなるP型拡散層を形成するためのB(ボロン)イオ
ンまたはBF2 イオンをCVD絶縁膜19及びゲート酸
化膜12の上方からSi基板11内に注入してもよい。
また、ヒ素イオンの代わりにP(リン)イオンを用いて
もよい。これらの場合においても、本実施形態と同様の
効果が得られることは明らかである。
実施形態について説明する。図2(a)〜(e)は、本
実施形態に係るMOSFETとして機能する半導体装置
の製造工程を示す断面図である。図2(a)〜(e)に
おいて、11はSi基板、12はゲート酸化膜、13は
ゲート電極、14はLDD拡散層を形成するためにSi
基板11内に注入される不純物イオンとしてのヒ素イオ
ン、15aおよび15bはLDD拡散層、16aおよび
16bはサイドウォールスペーサ、17はソース拡散
層、18はドレイン拡散層、19はCVD法により堆積
されるシリコン酸化膜からなるCVD絶縁膜である。
コンからなるSi基板11上に膜厚が9nmのシリコン
酸化膜からなるゲート酸化膜12を形成した後、その上
にリンドープされたポリシリコンからなるゲート電極1
3を形成する。
減圧CVD法により厚みが10nmのシリコン酸化膜か
らなるCVD絶縁膜19を堆積し、ゲート酸化膜12及
びゲート電極13をCVD絶縁膜19によって被覆す
る。つづいて、異方性エッチングを行なって、ゲート電
極13の側面上の部分を除くCVD絶縁膜19と、ゲー
ト電極13の下方の部分を除くゲート酸化膜12とを除
去する。
極13及びCVD絶縁膜19の上方から、Si基板11
内にヒ素イオン14を注入し、Si基板11内における
ゲート電極13の両側方に位置する領域にN型のLDD
拡散層15a,15bを形成する。注入条件は、例えば
加速エネルギーが30keVでドーズ量が5×1014c
m-2である。また、LDD拡散層15a,15bをゲー
ト電極13にオーバーラップさせるために、イオン注入
の角度を基板面にほぼ垂直な方向から約25°傾けてい
る(4ステップ注入)。
TEOS膜を堆積した後、異方性エッチングを行なっ
て、ゲート電極13の側面上にCVD絶縁膜19を介し
TEOS膜からなるサイドウォールスペーサ16a,1
6bを形成する。
電極13,CVD絶縁膜19及びサイドウォールスペー
サ16a,16bの上方から、Si基板11内にヒ素イ
オンを注入して、LDD拡散層15a,15bの外側に
N型のソース拡散層17およびドレイン拡散層18をそ
れぞれ形成する。イオン注入条件は、例えば加速エネル
ギーが50keVで、ドーズ量が2×1015cm-2であ
る。また、チャネリング防止のために、イオン注入の角
度を基板面にほぼ垂直な方向から約7°傾けている。
(c)に示す工程で、ゲート電極13の側面がCVD絶
縁膜19によって被覆されているので、LDD拡散層1
5a,15bを形成する目的でSi基板11内に注入さ
れるヒ素イオン14が、ゲート電極13の端部において
ゲート電極13を突き抜けるのが阻止される。よって、
上記第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
特に、本実施形態の方法によると、図2(b)に示す工
程で、ゲート電極13の側面上を除く領域では、CVD
絶縁膜19が除去されているので、不純物イオン注入時
の注入エネルギーが小さくて済む。その結果、ゲート電
極13の側面上のCVD絶縁膜19を突き抜けてゲート
酸化膜12に達する不純物量が、第1の実施形態の製造
工程よりも低減されるという利点がある。
イオン14の注入工程に前後して、パンチスルーストッ
パとなるP型拡散層を形成するためのB(ボロン)イオ
ンまたはBF2 イオンをCVD絶縁膜19及びゲート酸
化膜12の上方からSi基板11内に注入してもよい。
その場合においても、本実施形態と同様の効果が得られ
ることは明らかである。
散層15a,15b形成のための不純物イオン注入と
を、不純物イオンの濃度を徐々に濃くしながら2回以上
繰り返して実施することにより、緩やかな不純物濃度勾
配をもつLDD構造が得られ、優れた電気特性を有する
半導体装置を実現できる。
縁膜19の膜厚の適正範囲について説明する。
D絶縁膜厚みに対する依存性を示す特性図である。同図
において、横軸はCVD酸化膜の厚みを表し、縦軸はゲ
ート酸化膜のリーク電流を表している。同図に示すよう
に、CVD絶縁膜を5nm以上堆積することにより、ゲ
ート酸化膜のリーク電流が激減しており、イオン注入に
起因するゲート酸化膜へのダメージを低減できる効果が
大きいことがわかる。ただし、CVD絶縁膜膜厚が大き
くなるのにつれてダメージ低減効果が顕著になるが、過
剰な熱処理によらなくてもLDD拡散層とゲート電極と
を適正範囲でオーバーラップさせるためには、CVD絶
縁膜の膜厚が30nm以下であることが好ましい。
は、CVD絶縁膜19をシリコン酸化膜により構成した
が、CVD絶縁膜19をシリコン窒化膜により構成して
もよい。シリコン酸化膜によりCVD膜19を構成した
場合には、シリコン窒化膜に比べて下地に与えるストレ
スが小さいという利点がある。一方、シリコン窒化膜に
よりCVD絶縁膜19を構成した場合には、その後の高
温下で行なわれる工程(不純物の拡散工程など)におい
てゲート酸化膜12におけるバーズビークの発生をより
効果的に抑制できる利点がある。このことは、後述する
MOSFETに関する実施形態においても同様である。
実施形態について説明する。図4(a)〜(c)は、本
実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置として機能する
半導体装置の製造工程を示す断面図である。図4(a)
〜(c)において、11はSi基板、12はゲート酸化
膜、17はソース拡散層、18はドレイン拡散層、19
はCVD法により堆積される絶縁膜、20は浮遊ゲート
電極、21は層間絶縁膜、22は制御ゲート電極、23
はソース拡散層およびドレイン拡散層を形成するために
Si基板11に注入される不純物イオンとしてのリンイ
オンである。
コンからなるSi基板11上に膜厚が9nmのシリコン
酸化膜からなるゲート酸化膜12を形成した後、その上
に、リンドープされたポリシリコンからなる浮遊ゲート
電極20,ONO膜(窒化膜の上下に酸化膜を設けてな
る3層膜)からなる層間絶縁膜21,およびリンドープ
されたポリシリコンからなる制御ゲート電極22を順次
形成する。
減圧CVD法により厚みが10nmのシリコン酸化膜か
らなるCVD絶縁膜19を堆積し、ゲート酸化膜12
と、浮遊ゲート電極20,層間絶縁膜21及び制御ゲー
ト電極22からなる多層体とをCVD絶縁膜により被覆
する。
絶縁膜19で覆われた制御ゲート電極22,浮遊ゲート
電極20等の上方から、Si基板11内にリンイオン2
3を注入し、Si基板11内における浮遊ゲート電極2
0の両側方に位置する領域にN型のソース拡散層17お
よびドレイン拡散層18を形成する。注入条件は、例え
ば加速エネルギーが70keVで、ドーズ量が5×10
15cm-2である。また、チャネリング防止のために、イ
オン注入の角度を基板面にほぼ垂直な方向から約7°傾
けている。
(c)に示す工程で、浮遊ゲート電極20の側面がCV
D絶縁膜19によって被覆されているので、浮遊ゲート
電極20や制御ゲート電極22の端部におけるリンイオ
ンの突き抜けを抑制できる。よって、高い絶縁性および
信頼性を有するゲート酸化膜12及び層間絶縁膜21を
備えた不揮発性半導体記憶装置を得ることができ、不揮
発性半導体記憶装置の書き換え回数の向上および各種デ
ィスターブ特性の向上が実現できる。
絶縁膜の成長は、800℃以下の低温のもとで実施され
るため、熱酸化によって厚い保護酸化膜を形成する場合
のようにゲート酸化膜12における浮遊ゲート電極20
の下方に位置する領域(現実にゲート絶縁膜として機能
する部分)の厚膜化(バーズビーク)を招くことはな
く、ゲート長を正確に制御できる。よって、半導体装置
の微細化に有利である。また、ONO膜からなる層間絶
縁膜21の端部における厚膜化(バーズビーク)も抑制
できるので、層間絶縁膜の端部に局部的にストレスが印
加されることに起因する素子特性のばらつきをも防止す
ることができる。
が低温条件で行なわれることにより、浮遊ゲート電極2
0にドーピングされているリンなどの不純物が浮遊ゲー
ト電極20から下方のゲート酸化膜12やSi基板11
に拡散するのを抑制することができる。
電極22をCVD絶縁膜19で被覆しておくことによ
り、浮遊ゲート電極20や制御ゲート電極22中の不純
物がその外方に拡散するのを防止できるため、特性のば
らつきが少ない不揮発性半導体記憶装置を得ることがで
きる。
D絶縁膜19によって覆われているので、電荷保持特性
に優れた不揮発性半導体記憶装置を得ることができる。
イオン23の注入工程に前後して、しきい値制御層又は
パンチスルーストッパとなるP型拡散層を形成するため
のB(ボロン)イオンまたはBF2 イオンをCVD絶縁
膜19及びゲート酸化膜12を通過させてSi基板11
内に注入してもよい。その場合においても、本実施形態
と同様の効果が得られることは明らかである。
について説明する。図5(a)〜(c)は、本実施形態
に係る不揮発性半導体記憶装置として機能する半導体装
置の製造工程を示す断面図である。図5(a)〜(c)
において、11はSi基板、12はゲート酸化膜、17
はソース拡散層、18はドレイン拡散層、19はCVD
法により堆積されるシリコン酸化膜からなるCVD絶縁
膜、20は浮遊ゲート電極、21は層間絶縁膜、22は
制御ゲート電極、23はソース拡散層およびドレイン拡
散層を形成するためにSi基板11に注入される不純物
イオンとしてのリンイオンである。
コンからなるSi基板11上に膜厚が9nmのシリコン
酸化膜からなるゲート酸化膜12を形成した後、その上
に、リンドープされたポリシリコンからなる浮遊ゲート
電極20,ONO膜(窒化膜の上下に酸化膜を設けてな
る3層膜)からなる層間絶縁膜21,およびリンドープ
されたポリシリコンからなる制御ゲート電極22を順次
形成する。
減圧CVD法により厚みが10nmのシリコン酸化膜か
らなるCVD絶縁膜19を堆積し、ゲート酸化膜12
と、浮遊ゲート電極20,層間絶縁膜及び制御ゲート電
極22からなる多層体とをCVD絶縁膜により被覆す
る。つづいて、異方性エッチングを行なって、浮遊ゲー
ト電極20,層間絶縁膜21及び制御ゲート電極22の
側面上の部分を除くCVD絶縁膜19と、浮遊ゲート電
極20の下方の部分を除くゲート酸化膜12とを除去す
る。
絶縁膜19,制御ゲート電極22,浮遊ゲート電極20
等の上方から、Si基板11内にリンイオン23を注入
し、Si基板11内における浮遊ゲート電極20の両側
方に位置する領域にN型のソース拡散層17およびドレ
イン拡散層18を形成する。注入条件は、例えば加速エ
ネルギーが50keVで、ドーズ量が5×1015cm-2
である。また、チャネリング防止のために、イオン注入
の角度を基板面にほぼ垂直な方向から約7°傾けてい
る。
(c)に示す工程で、浮遊ゲート電極20の側面がCV
D絶縁膜19によって被覆されているので、ソース拡散
層17及びドレイン拡散層18を形成する目的でSi基
板11内に注入されるリンイオン23が、浮遊ゲート電
極20の端部において浮遊ゲート電極20を突き抜けて
ゲート酸化膜12に達するのが抑制される。また、上記
第3の実施形態と同様に、CVD絶縁膜19を形成する
工程では、熱酸化工程のごとくゲート酸化膜12の端部
の厚膜化(バーズビーク)を招くことはないので、ゲー
ト長を正確に制御できる。よって、半導体装置の微細化
に有利である。また、ONO膜からなる層間絶縁膜21
の端部における厚膜化(バーズビーク)も抑制できるの
で、層間絶縁膜の端部に局部的にストレスが印加される
ことに起因する素子特性のばらつきをも防止することが
できる。よって、第4の実施形態と同様の効果を得るこ
とができる。
注入とを、不純物イオンの濃度を順次濃くしながら2回
以上実施することにより、緩やかな不純物濃度勾配をも
つソース・ドレイン構造が得られ、優れた電気特性を有
する不揮発性半導体記憶装置を実現できる。
イオン23の注入工程に前後して、しきい値制御層又は
パンチスルーストッパとなるP型拡散層を形成するため
のB(ボロン)イオンまたはBF2 イオンをCVD絶縁
膜19及びゲート酸化膜12の上方からSi基板11内
に注入してもよい。その場合においても、本実施形態と
同様の効果が得られることは明らかである。
上記第3および第4の実施形態におけるCVD絶縁膜1
9の膜厚の適正範囲について説明する。
D絶縁膜の適正範囲は、上述の第1及び第2の実施形態
におけるCVD絶縁膜の適正範囲と同様である。すなわ
ち、ゲート酸化膜のリーク特性のCVD絶縁膜膜厚に対
する依存性(図3参照)から、CVD絶縁膜が5nm以
上である場合に、イオン注入に起因するゲート酸化膜へ
のダメージを低減できる効果が大きいことがわかる。た
だし、CVD絶縁膜膜厚が大きくなるのにつれてダメー
ジ低減効果が顕著になるが、過剰な熱処理によらなくて
もLDD拡散層とゲート電極とを適正範囲でオーバーラ
ップさせるためには、CVD絶縁膜の膜厚が30nm以
下であることが好ましい。
は、CVD絶縁膜19をシリコン酸化膜により構成した
が、CVD絶縁膜19をシリコン窒化膜により構成して
もよい。シリコン酸化膜によりCVD膜19を構成した
場合には、シリコン窒化膜に比べて下地に与えるストレ
スが小さいという利点がある。一方、シリコン窒化膜に
よりCVD絶縁膜19を構成した場合には、その後の高
温下で行なわれる工程(不純物の拡散工程など)におい
てゲート酸化膜12や層間絶縁膜21におけるバーズビ
ークの発生をより効果的に抑制できる利点がある。この
ことは、後述する不揮発性半導体記憶装置に関する実施
形態においても同様である。
実施形態について説明する。図6は本実施形態に係るM
OSFETとして機能する半導体装置の断面図である。
同図において、11はP型シリコンからなるSi基板、
12はシリコン酸化膜からなるゲート酸化膜、13はポ
リシリコンからなるゲート電極、15aおよび15bは
N型のLDD拡散層、16aおよび16bはTEOS膜
からなるサイドウォールスペーサ、17はN型のソース
拡散層、18はN型のドレイン拡散層、19はCVD法
により形成されたシリコン酸化膜からなるCVD絶縁膜
である。
ート酸化膜12がゲート電極13の直下方にのみ形成さ
れており、サイドウォールスペーサ16a,16bがゲ
ート酸化膜12及びゲート電極13の側面上に亘って形
成されている点である。このような構造は、上記第2の
実施形態における図2(a)に示す工程で、ゲート酸化
膜12をゲート電極13と同じ形状にパターニングして
おき、その後、図2(b)〜(e)と同じ手順による工
程を行なうことで、容易に実現できる。
上記第2の実施形態に係る半導体装置と同様に、LDD
拡散層15a,15bを形成するための不純物イオンの
注入時に、ゲート電極13の端部における不純物イオン
の突き抜けに起因するゲート酸化膜12の絶縁性劣化を
抑制できるため、高い絶縁性および信頼性を有するゲー
ト酸化膜を備えた半導体装置を得ることができ、半導体
装置の高信頼性化を実現できる。
9でおおわれているので、ゲート電極13に含まれる不
純物が側方や上方に拡散するのを防止でき、特性のばら
つきが少ない半導体装置を得ることができる。
実施形態について説明する。図7は本実施形態に係る不
揮発性半導体記憶装置として機能する半導体装置の断面
図である。同図において、11はP型シリコンからなる
Si基板、12はシリコン酸化膜からなるゲート酸化
膜、17はN型のソース拡散層、18はN型のドレイン
拡散層、19はCVD法により形成されたシリコン酸化
膜からなるCVD絶縁膜、20はポリシリコンからなる
浮遊ゲート電極、21はONO膜(窒化膜の上下に酸化
膜を設けてなる3層膜)からなる層間絶縁膜、22はポ
リシリコンからなる制御ゲート電極である。
ート酸化膜12が浮遊ゲート電極20の直下方にのみ形
成されており、サイドウォールスペーサ16a,16b
が制御ゲート電極22,層間絶縁膜21,浮遊ゲート電
極20及びゲート酸化膜12の側面上に亘って形成され
ている点である。このような構造は、上記第4の実施形
態における図5(a)に示す工程で、ゲート酸化膜12
を制御ゲート電極22,層間絶縁膜21及び浮遊ゲート
電極20と同じ形状にパターニングしておき、その後、
図5(b)〜(c)と同様の手順による工程を行なうこ
とで、容易に実現できる。
として機能する半導体装置においても、第4の実施形態
に係る半導体装置と同様に、ソース・ドレイン拡散層1
7,18形成のための不純物イオンの注入時に、浮遊ゲ
ート電極20の端部における不純物イオンの突き抜けに
起因するゲート酸化膜の絶縁性劣化を抑制できる。した
がって、高い絶縁性および信頼性を有するゲート酸化膜
を備えた不揮発性半導体記憶装置を得ることができ、不
揮発性半導体記憶装置の書き換え回数の向上および各種
ディスターブ特性の向上が実現できる。
膜19によって覆われているので、浮遊ゲート電極20
に含まれる不純物が外部へ拡散するのを防止でき、特性
のばらつきが少ない不揮発性半導体記憶装置を得ること
ができる。
絶縁膜19によって覆われているので、電荷保持特性に
優れた不揮発性半導体記憶装置を得ることができる。
実施形態について説明する。図8(a)〜(f)は、本
実施形態に係るMOSFETとして機能する半導体装置
の製造工程を示す断面図である。
基板、12はゲート酸化膜、13はゲート電極、14は
LDD拡散層を形成するためにSi基板11内に注入さ
れる不純物イオンとしてのヒ素イオン、15aおよび1
5bはLDD拡散層、16aおよび16bはサイドウォ
ールスペーサ、17はソース拡散層、18はドレイン拡
散層、19はCVD法により堆積されるシリコン酸化膜
からなるCVD絶縁膜、30は熱酸化膜である。
コンからなるSi基板11上に、パイロ酸化により膜厚
が9nmのシリコン酸化膜からなるゲート酸化膜12を
形成した後、その上にリンドープされたポリシリコンか
らなるゲート電極13を形成する。
減圧CVD法により厚みが15nmのシリコン酸化膜か
らなるCVD絶縁膜19を堆積し、ゲート酸化膜12及
びゲート電極13をCVD絶縁膜19によって被覆す
る。
極13及びCVD絶縁膜19の上方から、Si基板11
内にヒ素イオン14を注入し、Si基板11内における
ゲート電極13の両側方に位置する領域にN型のLDD
拡散層15a,15bを形成する。注入条件は、例えば
加速エネルギーが50keVでドーズ量が5×1014c
m-2である。また、LDD拡散層15a,15bをゲー
ト電極13にオーバーラップさせるために、イオン注入
の角度を基板面にほぼ垂直な方向から約25°傾けてい
る(4ステップ注入)。
の酸素雰囲気で、ゲート酸化膜12中のダメージを回復
させるための急速加熱処理を行なう。この処理によっ
て、Si基板11およびゲート電極13が熱酸化され
て、厚みが約5nmの熱酸化膜30が形成される。この
とき、ゲート酸化膜12のうちゲート電極13の下方に
位置する領域(現実にゲート絶縁膜として機能する領
域)を除く領域が少し厚膜化される。また、この厚膜化
した領域は、ゲート電極13の下方に侵入するので、ゲ
ート酸化膜12のうち現実にゲート絶縁膜として機能す
る領域の両端部には小さなバーズビークが形成される。
TEOS膜を堆積した後、異方性エッチングを行なっ
て、ゲート電極13の側面上にCVD絶縁膜19を挟ん
でTEOS膜からなるサイドウォールスペーサ16a,
16bを形成する。この工程で、Si基板11上のゲー
ト酸化膜12,熱酸化膜30及びCVD絶縁膜19が除
去される。
電極13,CVD絶縁膜19,熱酸化膜30a,30b
及びサイドウォールスペーサ16a,16bの上方か
ら、Si基板11内にヒ素イオンを注入して、LDD拡
散層15a,15bの外側にN型のソース拡散層17お
よびドレイン拡散層18をそれぞれ形成する。イオン注
入条件は、例えば加速エネルギーが50keVで、ドー
ズ量が2×1015cm-2である。また、チャネリング防
止のために、イオン注入の角度を基板面にほぼ垂直な方
向から約7°傾けている。本実施形態の製造方法によれ
ば、図8(b)に示す工程で、ゲート電極13の側面を
CVD絶縁膜19によって被覆することにより、上記第
1の実施形態と同様の効果を発揮することができる。す
なわち、図8(c)に示す工程におけるヒ素イオン14
がゲート電極13の端部を突き抜ける作用を抑制できる
ので、ゲート酸化膜12中のダメージを抑制できる。ま
た、保護膜形成用の長時間,高温の加熱処理は行なわな
いことや、CVD絶縁膜19が存在することにより、ゲ
ート酸化膜12のうちゲート絶縁膜として機能する領域
における大きなバーズビークの発生や、ゲート電極13
にドーピングされているリンなどの不純物の外方への拡
散を抑制することができる。
雰囲気における熱処理を行なうことにより、ヒ素イオン
14の注入によるダメージを受けて絶縁性が劣化したゲ
ート酸化膜12を再酸化して絶縁性を回復することがで
きる。すなわち、CVD絶縁膜19により、図8(c)
に示す工程におけるヒ素イオン14のゲート電極13の
突き抜けを抑制できるものの、この突き抜けをまったく
なくすことは困難である。そのとき、熱酸化を行なうこ
とにより、ゲート酸化膜12中のダメージ,具体的には
シリコン原子の酸素との結合が切れている部分に酸素を
再結合させるような修復作業が行われるものと思われ
る。このように、ゲート酸化膜12のダメージを回復さ
せる工程を追加することにより、第1,第2の実施形態
よりもさらに高い信頼性を発揮しうるゲート酸化膜12
を備えた半導体装置を得ることができる。
熱酸化工程は、保護膜としての熱酸化膜を形成する工程
とは異なり、ゲート酸化膜12中のダメージを回復する
だけの目的で軽く行なわれるので、その際にゲート酸化
膜12にそれほど大きなバーズビークは形成されること
がない。よって、従来の製造方法のようなゲート長のば
らつきによる素子特性のばらつきや素子特性の劣化は回
避することができる。
処理によって行うため、熱処理量を最小限に抑制できる
ので特性ばらつきが少なく、また、微細化にも有利であ
る。
の熱処理工程は、ゲート酸化膜12の絶縁性回復だけで
なく、LDD拡散層15a,15bのアニールを兼ねて
行なうことができる。
ドレイン拡散層の耐圧向上を図るためのリンイオンや、
パンチスルーストップを目的としたボロンイオンやBF
2 イオンを注入した場合においても、本実施形態と同様
の効果が得られる。
実施形態について説明する。図9(a)〜(f)は、本
実施形態に係るMOSFETとして機能する半導体装置
の製造工程を示す断面図である。
基板、12はゲート酸化膜、13はゲート電極、14は
LDD拡散層を形成するためにSi基板11内に注入さ
れる不純物イオンとしてのヒ素イオン、15aおよび1
5bはLDD拡散層、16aおよび16bはサイドウォ
ールスペーサ、17はソース拡散層、18はドレイン拡
散層、19はCVD法により堆積されるシリコン酸化膜
からなるCVD絶縁膜、31は酸窒化膜である。
コンからなるSi基板11上に、パイロ酸化により膜厚
が9nmのシリコン酸化膜からなるゲート酸化膜12を
形成した後、その上にリンドープされたポリシリコンか
らなるゲート電極13を形成する。
減圧CVD法により厚みが15nmのシリコン酸化膜か
らなるCVD絶縁膜19を堆積し、ゲート酸化膜12及
びゲート電極13をCVD絶縁膜19によって被覆す
る。
極13及びCVD絶縁膜19の上方から、Si基板11
内にヒ素イオン14を注入し、Si基板11内における
ゲート電極13の両側方に位置する領域にN型のLDD
拡散層15a,15bを形成する。注入条件は、例えば
加速エネルギーが50keVでドーズ量が5×1014c
m-2である。また、LDD拡散層15a,15bをゲー
ト電極13にオーバーラップさせるために、イオン注入
の角度を基板面にほぼ垂直な方向から約25°傾けてい
る(4ステップ注入)。
囲気(酸窒化性雰囲気),1000℃の条件で、ゲート
酸化膜12中のダメージを回復させるための急速加熱処
理を行なう。この処理によって、Si基板11およびゲ
ート電極13が酸窒化されて、厚みが約3nmのごく薄
い酸窒化膜31が形成される。このとき、ゲート酸化膜
12のうちゲート電極13の下方に位置する領域(現実
にゲート絶縁膜として機能する領域)を除く領域が少し
厚膜化される。また、この厚膜化した領域は、ゲート電
極13の下方に侵入するので、ゲート酸化膜12のうち
現実にゲート絶縁膜として機能する領域の両端部にはご
く小さなバーズビークが形成される。
TEOS膜を堆積した後、異方性エッチングを行なっ
て、ゲート電極13の側面上にCVD絶縁膜19を介し
TEOS膜からなるサイドウォールスペーサ16a,1
6bを形成する。
電極13,CVD絶縁膜19及びサイドウォールスペー
サ16a,16bの上方から、Si基板11内にヒ素イ
オンを注入して、LDD拡散層15a,15bの外側に
N型のソース拡散層17およびドレイン拡散層18をそ
れぞれ形成する。イオン注入条件は、例えば加速エネル
ギーが50keVで、ドーズ量が2×1015cm-2であ
る。また、チャネリング防止のために、イオン注入の角
度を基板面にほぼ垂直な方向から約7°傾けている。
(b)に示す工程で、ゲート電極13の側面をCVD絶
縁膜19によって被覆することにより、上記第7の実施
形態と同様の効果を発揮することができる。すなわち、
図9(c)に示す工程におけるヒ素イオン14がゲート
電極13の端部を突き抜ける作用を抑制できるので、ゲ
ート酸化膜12におけるダメージを抑制できる。また、
保護膜形成用の長時間,高温の加熱処理は行なわないこ
とや、CVD絶縁膜19が存在することにより、大きな
バーズビークの発生とゲート電極13にドーピングされ
ているリンなどの不純物の外方への拡散を抑制すること
ができる。
性雰囲気における熱処理を行なうことにより、ヒ素イオ
ン14の注入によるダメージを受けて絶縁性が劣化した
ゲート酸化膜12を再酸化して絶縁性を回復することが
できる。さらに、このときにゲート酸化膜12が窒化さ
れるので、Si基板11−ゲート酸化膜12間に存在す
るダングリングボンドが修復される。したがって、電気
的ストレス印加後におけるゲート酸化膜12の特性劣化
を少なくし、ゲート酸化膜12における電子のトラップ
量を低減することができる。その結果、極めて高い信頼
性もつゲート酸化膜を備えた半導体装置を得ることがで
き、半導体装置の高信頼性化を実現できる。
処理によって行うため、熱処理量を最小限に抑制できる
ので特性ばらつきが少なく、また、微細化にも有利であ
る。
窒化工程は、急速加熱処理によって行なわれるので、ゲ
ート酸化膜12に形成されるバーズビークを極めて微小
な程度にとどめることができる。よって、従来の製造方
法のようなゲート長のばらつきによる素子特性のばらつ
きや素子特性の劣化は回避することができ、かつ、MO
SFETの微細化により適した製造工程となる。
での熱処理工程は、ゲート酸化膜12の絶縁性回復だけ
でなく、LDD拡散層15a,15bのアニールを兼ね
て行なうことができる。
ドレイン拡散層の耐圧向上を図るためのリンイオンや、
パンチスルーストップを目的としたボロンイオンやBF
2 イオンを注入した場合においても、本実施形態と同様
の効果が得られる。
実施形態について説明する。図10(a)〜(f)は、
本実施形態に係るMOSFETとして機能する半導体装
置の製造工程を示す断面図である。
i基板、12はゲート酸化膜、13はゲート電極、14
はLDD拡散層を形成するためにSi基板11内に注入
される不純物イオンとしてのヒ素イオン、15aおよび
15bはLDD拡散層、16aおよび16bはサイドウ
ォールスペーサ、17はソース拡散層、18はドレイン
拡散層、19はCVD法により堆積されるシリコン酸化
膜からなるCVD絶縁膜である。
リコンからなるSi基板11上に、パイロ酸化により膜
厚が9nmのシリコン酸化膜からなるゲート酸化膜12
を形成した後、その上にリンドープされたポリシリコン
からなるゲート電極13を形成する。
に減圧CVD法により厚みが25nmのシリコン酸化膜
からなるCVD絶縁膜19を堆積し、ゲート酸化膜12
及びゲート電極13をCVD絶縁膜19によって被覆す
る。
電極13及びCVD絶縁膜19の上方から、Si基板1
1内にヒ素イオン14を注入し、Si基板11内におけ
るゲート電極13の両側方に位置する領域にN型のLD
D拡散層15a,15bを形成する。注入条件は、例え
ば加速エネルギーが50keVでドーズ量が5×1014
cm-2である。また、LDD拡散層15a,15bをゲ
ート電極13にオーバーラップさせるために、イオン注
入の角度を基板面にほぼ垂直な方向から約25°傾けて
いる(4ステップ注入)。
NO,NH3 などを含む窒化雰囲気,1050℃の条件
で急速加熱処理を行なう。この処理によって、ゲート酸
化膜12のうちゲート電極13の下方に位置する領域
(現実にゲート絶縁膜として機能する領域)の両端部が
窒化される。ただし、第7,第8の実施形態のような酸
化膜30や酸窒化膜31は形成されない。また、ゲート
酸化膜12にはバーズビークは形成されない。
にTEOS膜を堆積した後、異方性エッチングを行なっ
て、ゲート電極13の側面上にCVD絶縁膜19を介し
TEOS膜からなるサイドウォールスペーサ16a,1
6bを形成する。
ト電極13,CVD絶縁膜19及びサイドウォールスペ
ーサ16a,16bの上方から、Si基板11内にヒ素
イオンを注入して、LDD拡散層15a,15bの外側
にN型のソース拡散層17およびドレイン拡散層18を
それぞれ形成する。イオン注入条件は、例えば加速エネ
ルギーが50keVで、ドーズ量が2×1015cm-2で
ある。また、チャネリング防止のために、イオン注入の
角度を基板面にほぼ垂直な方向から約7°傾けている。
(b)に示す工程で、ゲート電極13の側面をCVD絶
縁膜19によって被覆することにより、上記第7の実施
形態と同様の効果を発揮することができる。すなわち、
図10(c)に示す工程におけるヒ素イオン14がゲー
ト電極13におけるダメージを抑制できる。また、保護
膜形成用の長時間,高温の加熱処理は行なわないこと
や、CVD絶縁膜19が存在することにより、大きなバ
ーズビークの発生とゲート電極13にドーピングされて
いるリンなどの不純物の外方への拡散を抑制することが
できる。
性雰囲気における熱処理を行なうことにより、ゲート酸
化膜12の両端部が窒化されるので、Si基板11−ゲ
ート酸化膜12間に存在するダングリングボンドが修復
される。したがって、電気的ストレス印加後におけるゲ
ート酸化膜12の特性劣化を少なくし、ゲート酸化膜1
2における電子のトラップ量を低減することができる。
その結果、極めて高い信頼性もつゲート酸化膜を備えた
MOSFETを得ることができ、MOSFETの高信頼
性化を実現できる。
理によって行うため、熱処理量を最小限で済む結果、M
OSFETの特性のばらつきが少なく、また、MOSF
ETの微細化にも有利である。
窒化工程では、ゲート酸化膜12にはバーズビークが形
成されない。よって、従来の製造方法のようなゲート長
のばらつきによる素子特性のばらつきは回避することが
でき、かつ、MOSFETの微細化により適した製造工
程となる。
での熱処理工程は、LDD拡散層15a,15bのアニ
ールを兼ねて行なうことができる。
て、ドレイン拡散層の耐圧向上を図るためのリンイオン
や、パンチスルーストップを目的としたボロンイオンや
BF2イオンを注入した場合においても、本実施形態と
同様の効果が得られる。
0の実施形態について説明する。図11(a)〜(d)
は、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置として機
能する半導体装置の製造工程を示す断面図である。図1
1(a)〜(d)において、11はSi基板、12はゲ
ート酸化膜、17はソース拡散層、18はドレイン拡散
層、19はCVD法により堆積される絶縁膜、20は浮
遊ゲート電極、21は層間絶縁膜、22は制御ゲート電
極、23はソース拡散層およびドレイン拡散層を形成す
るためにSi基板11に注入される不純物イオンとして
のリンイオン、30は熱酸化膜である。
リコンからなるSi基板11上に、パイロ酸化により膜
厚が9nmのシリコン酸化膜からなるゲート酸化膜12
を形成した後、その上に、リンドープされたポリシリコ
ンからなる浮遊ゲート電極20,ONO膜(窒化膜の上
下に酸化膜を設けてなる3層膜)からなる層間絶縁膜2
1,およびリンドープされたポリシリコンからなる制御
ゲート電極22を順次形成する。
に減圧CVD法により厚みが20nmのシリコン酸化膜
からなるCVD絶縁膜19を堆積し、ゲート酸化膜12
と、浮遊ゲート電極20,層間絶縁膜21及び制御ゲー
ト電極22からなる多層体とをCVD絶縁膜により被覆
する。
絶縁膜19で覆われた制御ゲート電極22,浮遊ゲート
電極20等の上方から、Si基板11内にリンイオン2
3を注入し、Si基板11内における浮遊ゲート電極2
0の両側方に位置する領域にN型のソース拡散層17お
よびドレイン拡散層18を形成する。注入条件は、例え
ば加速エネルギーが70keVで、ドーズ量が5×10
15cm-2である。また、チャネリング防止のために、イ
オン注入の角度を基板面にほぼ垂直な方向から約7°傾
けている。
℃の酸素雰囲気で、ゲート酸化膜12のダメージを回復
させるための熱処理を行なう。この処理によって、Si
基板11,制御ゲート電極22および浮遊ゲート電極2
0が熱酸化されて、厚みが約8nmの熱酸化膜30が形
成される。このとき、ゲート酸化膜12のうち浮遊ゲー
ト電極20の下方に位置する領域(現実にゲート絶縁膜
として機能する領域)を除く領域が少し厚膜化される。
また、この厚膜化した領域は、浮遊ゲート電極20の下
方に侵入するので、ゲート酸化膜12のうち現実にゲー
ト絶縁膜として機能する領域の両端部には小さなバーズ
ビークが形成される。同様に、層間絶縁膜21のうち窒
化膜を挟む上下の酸化膜の両端部も少し厚膜化されるの
で、層間絶縁膜21には小さなバーズビークが形成され
る。
(b)に示す工程で、制御ゲート電極22や浮遊ゲート
電極20の側面をCVD絶縁膜19によって被覆するこ
とにより、上記第3の実施形態と同様の効果を発揮する
ことができる。すなわち、図11(c)に示す工程にお
けるヒ素イオン14が浮遊ゲート電極20の端部や制御
ゲート電極22の端部を突き抜ける作用を抑制できるの
で、ゲート酸化膜12や層間絶縁膜21におけるダメー
ジを抑制できる。また、保護膜形成用の長時間,高温の
加熱処理は行なわないことや、CVD絶縁膜19が存在
することにより、大きなバーズビークの発生と各ゲート
電極22,20にドーピングされているリンなどの不純
物の外方への拡散を抑制することができる。
性雰囲気における熱処理を行なうことにより、ヒ素イオ
ン14の注入によるダメージを受けて絶縁性が劣化した
ゲート酸化膜12や層間絶縁膜21を再酸化して絶縁性
を回復することができる。すなわち、CVD絶縁膜19
により、図11(c)に示す工程におけるヒ素イオン1
4の各ゲート電極22,20の突き抜けを抑制できるも
のの、この突き抜けをまったくなくすことは困難であ
る。そのとき、熱酸化を行なうことにより、ゲート酸化
膜12や層間絶縁膜21中のダメージ,具体的にはシリ
コン原子の酸素との結合が切れている部分に酸素を再結
合させるような修復作業が行われるものと思われる。こ
のように、熱酸化を行なってゲート酸化膜12のダメー
ジを回復させる工程を追加することにより、不揮発性半
導体記憶装置の書き換え回数の向上および各種ディスタ
ーブ特性の向上が実現できる。
る熱酸化工程は、保護膜としての熱酸化膜を形成する工
程とは異なり、ゲート酸化膜12及び層間絶縁膜21中
のダメージを回復するだけの目的で行なわれるので、そ
の際にゲート酸化膜12や層間絶縁膜21にそれほど大
きなバーズビークは形成されることがない。よって、従
来の製造方法のようなゲート長のばらつきによるしきい
値電圧のばらつきや、層間絶縁膜21の両端部への局部
的なストレスの印加に起因する素子特性のばらつきは回
避することができる。
理によって行うため、熱処理量を最小限で済む結果、不
揮発性半導体記憶装置の特性のばらつきが少なく、ま
た、不揮発性半導体記憶装置の微細化にも有利である。
D絶縁膜19によって覆われているので、電荷保持特性
に優れた不揮発性半導体記憶装置を得ることができる。
ンイオン23の注入工程に前後して、表面濃度を高め電
子を引き抜きやすくするためのヒ素イオンや、しきい値
制御層又はパンチスルーストッパとなるP型拡散層を形
成するためのB(ボロン)イオンまたはBF2 イオンを
CVD絶縁膜19及びゲート酸化膜12を通過させてS
i基板11内に注入してもよい。その場合においても、
本実施形態と同様の効果が得られることは明らかであ
る。
方法によってそれぞれ製造された不揮発性半導体記憶装
置の書き換え耐久特性を互いに比較して示すデータであ
る。同図において、横軸は書き換え回数を表し、縦軸は
しきい値電圧(V)を表している。そして、Vt1は浮遊
ゲート電極20に電子が注入されているときのしきい値
電圧を、Vtoは浮遊ゲート電極20から電子が引き抜か
れているときのしきい値電圧をそれぞれ示す。また、同
図中の×印は第3の実施形態の製造方法によって製造し
た不揮発性半導体記憶装置のしきい値電圧を、同図中の
●印は第10の実施形態の製造方法によって製造した不
揮発性半導体記憶装置のしきい値電圧をそれぞれ示す。
第3の実施形態の製造方法で製造された半導体記憶装置
においても、上記従来の製造方法によって製造された不
揮発性半導体記憶装置のしきい値電圧(図示せず)に比
べると、ばらつきが小さく、かつ電子引き抜き状態にお
けるしきい値電圧の上昇も小さいことが確認されてい
る。しかし、第10の実施形態の製造方法で製造された
不揮発性半導体記憶装置の電子引き抜き状態におけるし
きい値電圧の上昇は極めて小さいことが示されている。
すなわち、本実施形態の製造方法により、不揮発性半導
体記憶装置の書き換え回数の向上効果と、各種ディスタ
ーブ特性の向上効果が顕著に得られる。
1の実施形態について説明する。図12(a)〜(d)
は、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置として機
能する半導体装置の製造工程を示す断面図である。図1
2(a)〜(d)において、11はSi基板、12はゲ
ート酸化膜、17はソース拡散層、18はドレイン拡散
層、19はCVD法により堆積される絶縁膜、20は浮
遊ゲート電極、21は層間絶縁膜、22は制御ゲート電
極、23はソース拡散層およびドレイン拡散層を形成す
るためにSi基板11に注入される不純物イオンとして
のリンイオン、31は酸窒化膜である。
リコンからなるSi基板11上に、パイロ酸化により膜
厚が9nmのシリコン酸化膜からなるゲート酸化膜12
を形成した後、その上に、リンドープされたポリシリコ
ンからなる浮遊ゲート電極20,ONO膜(窒化膜の上
下に酸化膜を設けてなる3層膜)からなる層間絶縁膜2
1,およびリンドープされたポリシリコンからなる制御
ゲート電極22を順次形成する。
に減圧CVD法により厚みが20nmのシリコン酸化膜
からなるCVD絶縁膜19を堆積し、ゲート酸化膜12
と、浮遊ゲート電極20,層間絶縁膜21及び制御ゲー
ト電極22からなる多層体とをCVD絶縁膜により被覆
する。
絶縁膜19で覆われた制御ゲート電極22,浮遊ゲート
電極20等の上方から、Si基板11内にリンイオン2
3を注入し、Si基板11内における浮遊ゲート電極2
0の両側方に位置する領域にN型のソース拡散層17お
よびドレイン拡散層18を形成する。注入条件は、例え
ば加速エネルギーが70keVで、ドーズ量が5×10
15cm-2である。また、チャネリング防止のために、イ
オン注入の角度を基板面にほぼ垂直な方向から約7°傾
けている。
を含む酸窒化雰囲気,1000℃の条件で、ゲート酸化
膜12のダメージを回復させるための熱処理を行なう。
この処理によって、Si基板11,制御ゲート電極22
および浮遊ゲート電極20が酸窒化されて、厚みが約3
nmの酸窒化膜31が形成される。このとき、ゲート酸
化膜12のうち浮遊ゲート電極20の下方に位置する領
域(現実にゲート酸化膜として機能する領域)を除く領
域が少し厚膜化される。また、この厚膜化した領域は、
浮遊ゲート電極20の下方に侵入するので、ゲート酸化
膜12のうち現実にゲート絶縁膜として機能する領域の
両端部にはわずかながら小さなバーズビークが形成され
る。同様に、層間絶縁膜21のうち窒化膜を挟む上下の
酸化膜の両端部も少し厚膜化されるので、層間絶縁膜2
1にはごく小さなバーズビークが形成される。
(b)に示す工程で、制御ゲート電極22や浮遊ゲート
電極20の側面をCVD絶縁膜19によって被覆するこ
とにより、上記第10の実施形態と同様の効果を発揮す
ることができる。すなわち、図12(c)に示す工程に
おけるヒ素イオン14が浮遊ゲート電極20や制御ゲー
ト電極22を突き抜ける作用を抑制できるので、ゲート
酸化膜12や層間絶縁膜21中におけるダメージを抑制
できる。また、保護膜形成用の長時間,高温の加熱処理
は行なわないことや、CVD絶縁膜19が存在すること
により、大きなバーズビークの発生と各ゲート電極2
2,20にドーピングされているリンなどの不純物の外
方への拡散を抑制することができる。
化性雰囲気で熱処理することにより、ダメージの回復に
よるリンイオン23の注入によるダメージを受けて絶縁
性が劣化したゲート酸化膜12を再酸化して絶縁性を回
復できる効果と、ゲート酸化膜12を窒化して電気的ス
トレス印加後の特性劣化を少なくし電子のトラップ量を
低減できる効果とを得ることができる。その結果、極め
て高い信頼性もつゲート酸化膜12を備えた不揮発半導
体記憶装置を得ることができ、不揮発性半導体記憶装置
の書き換え回数の向上および各種ディスターブ特性の向
上を図ることができる。
る酸窒化工程は、保護膜としての熱酸化膜を形成する工
程とは異なり、ゲート酸化膜12及び層間絶縁膜21中
のダメージを回復するだけの目的で行なわれ、しかも第
10の実施形態における熱酸化工程よりも酸化作用は小
さいので、その際にゲート酸化膜12や層間絶縁膜21
には極めて小さなバーズビークしか形成されることがな
い。よって、従来の製造方法のようなゲート長のばらつ
きによるしきい値電圧のばらつきや、層間絶縁膜21の
両端部への局部的なストレスの印加に起因する素子特性
のばらつきは回避することができる。
処理によって行うため、熱処理量を最小限で済む結果、
不揮発性半導体記憶装置の特性のばらつきが少なく、ま
た、不揮発性半導体記憶装置の微細化にも有利である。
D絶縁膜19によって覆われているので、電荷保持特性
に優れた不揮発性半導体記憶装置を得ることができる。
膜21をCVD絶縁膜膜19で被覆していることによ
り、浮遊ゲート電極20にドーピングされたリンが外部
へ拡散するのを防止できるため、特性のばらつきが少な
い不揮発性半導体記憶装置を得ることができる。
ンイオン23の注入工程に前後して、表面濃度を高め電
子を引き抜きやすくするためのヒ素イオンや、しきい値
制御層又はパンチスルーストッパとなるP型拡散層を形
成するためのB(ボロン)イオンまたはBF2 イオンを
CVD絶縁膜19及びゲート酸化膜12を通過させてS
i基板11内に注入してもよい。その場合においても、
本実施形態と同様の効果が得られることは明らかであ
る。
およびドレイン拡散層18を形成する目的でリンイオン
23を注入する工程を行なっているが、それに前後して
ヒ素イオンを注入した場合においても、本実施例と同様
の効果が得られることは明らかである。
2の実施形態について説明する。図13(a)〜(d)
は、本実施形態に係る不揮発性半導体記憶装置として機
能する半導体装置の製造工程を示す断面図である。図1
3(a)〜(d)において、11はSi基板、12はゲ
ート酸化膜、17はソース拡散層、18はドレイン拡散
層、19はCVD法により堆積される絶縁膜、20は浮
遊ゲート電極、21は層間絶縁膜、22は制御ゲート電
極、23はソース拡散層およびドレイン拡散層を形成す
るためにSi基板11に注入される不純物イオンとして
のリンイオンである。
リコンからなるSi基板11上に、パイロ酸化により膜
厚が9nmのシリコン酸化膜からなるゲート酸化膜12
を形成した後、その上に、リンドープされたポリシリコ
ンからなる浮遊ゲート電極20,ONO膜(窒化膜の上
下に酸化膜を設けてなる3層膜)からなる層間絶縁膜2
1,およびリンドープされたポリシリコンからなる制御
ゲート電極22を順次形成する。
に減圧CVD法により厚みが30nmのシリコン酸化膜
からなるCVD絶縁膜19を堆積し、ゲート酸化膜12
と、浮遊ゲート電極20,層間絶縁膜21及び制御ゲー
ト電極22からなる多層体とをCVD絶縁膜により被覆
する。
絶縁膜19で覆われた制御ゲート電極22,浮遊ゲート
電極20等の上方から、Si基板11内にリンイオン2
3を注入し、Si基板11内における浮遊ゲート電極2
0の両側方に位置する領域にN型のソース拡散層17お
よびドレイン拡散層18を形成する。注入条件は、例え
ば加速エネルギーが70keVで、ドーズ量が5×10
15cm-2である。また、チャネリング防止のために、イ
オン注入の角度を基板面にほぼ垂直な方向から約7°傾
けている。
NH3 などを含む窒化雰囲気,1050℃の条件で、急
速加熱処理を行なう。このとき、上記第10,第11の
実施形態のような熱酸化膜30や酸窒化膜31は形成さ
れず、ゲート酸化膜12や層間絶縁膜21にバーズビー
クが形成されることもない。
(b)に示す工程で、制御ゲート電極22や浮遊ゲート
電極20の側面をCVD絶縁膜19によって被覆するこ
とにより、上記第10の実施形態と同様の効果を発揮す
ることができる。すなわち、図13(c)に示す工程に
おけるヒ素イオン14が浮遊ゲート電極20や制御ゲー
ト電極22を突き抜ける作用を抑制できるので、ゲート
酸化膜12や層間絶縁膜21中におけるダメージを抑制
できる。また、保護膜形成用の長時間,高温の加熱処理
は行なわないことや、CVD絶縁膜19が存在すること
により、バーズビークの発生と各ゲート電極22,20
にドーピングされているリンなどの不純物の外方への拡
散を抑制することができる。
性雰囲気で熱処理することにより、ゲート酸化膜12を
窒化して電気的ストレス印加後の特性劣化を少なくし電
子のトラップ量を低減することができる。その結果、極
めて高い信頼性もつゲート酸化膜12を備えた不揮発半
導体記憶装置を得ることができ、不揮発性半導体記憶装
置の書き換え回数の向上および各種ディスターブ特性の
向上を図ることができる。
窒化工程の際にゲート酸化膜12や層間絶縁膜21には
バーズビークが形成されることがないので、従来の製造
方法のようなゲート長のばらつきによるしきい値電圧の
ばらつきや、層間絶縁膜21の両端部への局部的なスト
レスの印加に起因する素子特性のばらつきは回避するこ
とができる。
理によって行うため、熱処理量を最小限で済む結果、不
揮発性半導体記憶装置の特性のばらつきが少なく、ま
た、不揮発性半導体記憶装置の微細化にも有利である。
D絶縁膜19によって覆われているので、電荷保持特性
に優れた不揮発性半導体記憶装置を得ることができる。
膜21がCVD絶縁膜19で覆われていることにより、
浮遊ゲート電極20にドーピングされたリンが外部へ拡
散するのを防止できるため、特性のばらつきが少ない不
揮発性半導体記憶装置を得ることができる。
ンイオン23の注入工程に前後して、表面濃度を高め電
子を引き抜きやすくするためのヒ素イオンや、しきい値
制御層又はパンチスルーストッパとなるP型拡散層を形
成するためのB(ボロン)イオンまたはBF2 イオンを
CVD絶縁膜19及びゲート酸化膜12を通過させてS
i基板11内に注入してもよい。その場合においても、
本実施形態と同様の効果が得られることは明らかであ
る。
工程,窒化工程における急速加熱は、不純物の拡散など
によるデバイス特性の悪化を抑止しながらダメージ回復
などの目的を達成するためには、800〜1100℃が
適正である。また、バーズビークの形成を抑制するため
には120秒以内の短時間の処理を行なうことが好まし
い。
VD絶縁膜19に代えて、熱酸化による保護酸化膜を設
けてもよい。特に、その後にダメージ除去のための熱酸
化工程又は酸窒化工程を行なっているので、最初の熱酸
化によって形成される保護酸化膜の厚みを薄くしても、
熱酸化工程又は酸窒化工程で新たな酸化膜30又は酸窒
化膜31が形成されるので、不純物の拡散防止機能を確
保することができる。従って、ゲート酸化膜12や層間
絶縁膜21の両端部におけるバーズビークの発生を最小
限度にとどめることができる。
よれば、MOSFETのゲート電極又は浮遊ゲート電極
の側面をCVD法により形成された絶縁膜で被覆するこ
とにより、LDD拡散層を形成するために半導体基板に
注入される不純物イオンが、ゲート電極を突き抜ける現
象を抑制できるため、ゲート絶縁膜の信頼性が高く、か
つ、ゲート長の制御性に優れた微細化に適した半導体装
置の製造方法を実現することができる。
れば、MOSFETのゲート電極又は浮遊ゲート電極の
側面を絶縁膜で被覆した後、LDD拡散層を形成するた
めの不純物のイオン注入を行なった後、少なくとも酸素
を含む雰囲気下においてダメージ回復のための加熱処理
を行なうことにより、しきい値電圧の経時変化などの不
具合を抑制による素子特性の改善を図ることができる。
れば、不揮発性半導体記憶装置の浮遊ゲート電極,層間
絶縁膜および制御ゲート電極の表面を被覆するCVD絶
縁膜を形成した後、ソース・ドレイン拡散層形成のため
の不純物のイオン注入を行なうことにより、不純物イオ
ンが浮遊ゲート電極の端部において浮遊ゲート電極を突
き抜けてゲート絶縁膜にダメージを生ぜしめる作用を抑
制し、もって、書き換え回数および各種ディスターブ特
性の優れた不揮発性半導体記憶装置の製造方法を実現す
ることができる。
れば、不揮発性半導体記憶装置の浮遊ゲート電極,層間
絶縁膜および制御ゲート電極の表面を被覆する絶縁膜を
形成し、ソース・ドレイン拡散層形成のための不純物の
イオン注入を行なってから、ダメージ回復のための熱処
理を行なうことにより、書き換え回数および各種ディス
ターブ特性の優れた不揮発性半導体記憶装置の製造方法
を実現することができる。
して機能する半導体装置の製造工程を示す断面図であ
る。
して機能する半導体装置の製造工程を示す断面図であ
る。
特性のCVD絶縁膜(シリコン酸化膜)の膜厚依存性を
示す特性図である。
記憶装置として機能する半導体装置の製造工程を示す断
面図である。
記憶装置として機能する半導体装置の製造工程を示す断
面図である。
して機能する半導体装置の断面図である。
記憶装置として機能する半導体装置の断面図である。
して機能する半導体装置の製造工程を示す断面図であ
る。
して機能する半導体装置の製造工程を示す断面図であ
る。
として機能する半導体装置の製造工程を示す断面図であ
る。
導体記憶装置として機能する半導体装置の製造工程を示
す断面図である。
導体記憶装置として機能する半導体装置の製造工程を示
す断面図である。
導体記憶装置として機能する半導体装置の製造工程を示
す断面図である。
それぞれ製造された不揮発性半導体記憶装置の書き換え
耐久特性を互いに比較して示すデータである。
半導体装置の製造工程を示す断面図である。
Claims (16)
- 【請求項1】 MOS型電界効果トランジスタとして機
能する半導体装置の製造方法であって、 半導体基板上にゲート絶縁膜及びゲート電極を順次形成
するステップ(a)と、 CVD法により上記ゲート電極の露出面を被覆するCV
D絶縁膜を形成するステップ(b)と、 上記ゲート電極及びCVD絶縁膜の上方から半導体基板
内に不純物イオンを注入することにより、半導体基板内
にLDD拡散層を形成するステップ(c)と、 上記ゲート電極の側面上に上記CVD絶縁膜を挟んでサ
イドウォールスペーサを形成するステップ(d)と、 上記半導体基板内にソース・ドレイン拡散層を形成する
ステップ(e)とを備えている半導体装置の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の半導体装置の製造方法に
おいて、 上記ステップ(b)と上記ステップ(c)との間に、異
方性エッチングを行なって少なくとも上記ゲート電極の
側面上にCVD絶縁膜を残存させるステップをさらに備
えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の半導体装置の製造
方法において、 上記CVD絶縁膜の膜厚は5〜30nmであることを特
徴とする半導体装置の製造方法。 - 【請求項4】 請求項1〜3のうちいずれか1つに記載
の半導体装置の製造方法において、 上記ステップ(c)の後、上記不純物イオンの注入によ
って生じた上記ゲート絶縁膜中のダメージを回復するた
めの加熱処理を少なくとも酸素を含む雰囲気下において
行なうステップをさらに備えていることを特徴とする半
導体装置の製造方法。 - 【請求項5】 請求項4記載の半導体装置の製造方法に
おいて、 上記加熱処理を行なうステップは、酸窒化性雰囲気下に
おいて行なわれることを特徴とする半導体装置の製造方
法。 - 【請求項6】 MOS型電界効果トランジスタとして機
能する半導体装置の製造方法であって、 半導体基板上にゲート絶縁膜及びゲート電極を順次形成
するステップ(a)と、 上記ゲート電極の露出面を被覆する被覆絶縁膜を形成す
るステップ(b)と、 上記ゲート電極及び絶縁膜の上方から半導体基板内に不
純物イオンを注入することにより、半導体基板内にLD
D拡散層を形成するステップ(c)と、 上記不純物イオンの注入によって生じた上記ゲート絶縁
膜中のダメージを回復するための加熱処理を少なくとも
酸素を含む雰囲気下において行なうステップ(d)と、 上記ゲート電極の側面上に上記被覆絶縁膜を挟んでサイ
ドウォールスペーサを形成するステップ(e)と、 上記半導体基板内にソース・ドレイン拡散層を形成する
ステップ(f)とを備えている半導体装置の製造方法。 - 【請求項7】 請求項6記載の半導体装置の製造方法に
おいて、 上記ステップ(d)は、酸窒化性雰囲気下で行なわれる
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 【請求項8】 請求項6又は7記載の半導体装置の製造
方法において、 上記ステップ(d)における加熱処理は、800〜11
00℃の範囲で120秒以内の急速加熱処理によって行
なわれることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 【請求項9】 不揮発性半導体記憶装置として機能する
半導体装置の製造方法であって、 半導体基板上にゲート絶縁膜,浮遊ゲート電極,層間絶
縁膜及び制御ゲート電極を順次形成するステップ(a)
と、 CVD法により上記浮遊ゲート電極,層間絶縁膜および
制御ゲート電極の表面を被覆するCVD絶縁膜を形成す
るステップ(b)と、 上記CVD絶縁膜,制御ゲート電極,層間絶縁膜及び浮
遊ゲート電極の上方から半導体基板内に不純物イオンを
注入することにより、ソース・ドレイン拡散層を形成す
るステップ(c)とを備えている半導体装置の製造方
法。 - 【請求項10】 請求項9記載の半導体装置の製造方法
において、 上記ステップ(b)と上記ステップ(c)との間に、異
方性エッチングを行なって少なくとも上記浮遊ゲート電
極の側面上にCVD絶縁膜を残存させるステップをさら
に備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 【請求項11】 請求項9又は10記載の半導体装置の
製造方法において、 上記CVD絶縁膜の膜厚は5〜30nmであることを特
徴とする半導体装置の製造方法。 - 【請求項12】 請求項9〜11のうちいずれか1つに
記載の半導体装置の製造方法において、 上記ステップ(c)の後、上記不純物イオンの注入によ
って生じた上記ゲート絶縁膜中のダメージを回復するた
めの加熱処理を少なくとも酸素を含む雰囲気下において
行なうステップをさらに備えていることを特徴とする半
導体装置の製造方法。 - 【請求項13】 請求項12記載の半導体装置の製造方
法において、 上記加熱処理を行なうステップは、酸窒化性雰囲気下に
おいて行なわれることを特徴とする半導体装置の製造方
法。 - 【請求項14】 不揮発性半導体記憶装置として機能す
る半導体装置の製造方法であって、 半導体基板上にゲート絶縁膜,浮遊ゲート電極,層間絶
縁膜及び制御ゲート電極を順次形成するステップ(a)
と、 上記浮遊ゲート電極,層間絶縁膜および制御ゲート電極
の表面を被覆する被覆絶縁膜を形成するステップ(b)
と、 上記被覆絶縁膜,制御ゲート電極,層間絶縁膜及び浮遊
ゲート電極の上方から半導体基板内に不純物イオンを注
入することにより、ソース・ドレイン拡散層を形成する
ステップ(c)と、 上記不純物イオンの注入によって生じた上記ゲート絶縁
膜中のダメージを回復するための加熱処理を少なくとも
酸素を含む雰囲気下において行なうステップ(d)とを
備えている半導体装置の製造方法。 - 【請求項15】 請求項14記載の半導体装置の製造方
法において、 上記ステップ(d)は、酸窒化性雰囲気下で行なわれる
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 【請求項16】 請求項14又は15記載の半導体装置
の製造方法において、 上記ステップ(d)における加熱処理は、800〜11
00℃の範囲で120秒以内の急速加熱処理によって行
なわれることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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---|---|---|---|
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JP2165198 | 1998-02-03 | ||
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Publication Number | Publication Date |
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JPH11289088A true JPH11289088A (ja) | 1999-10-19 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 1999-01-25 JP JP01589699A patent/JP3319721B2/ja not_active Expired - Lifetime
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