JPH11288936A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JPH11288936A
JPH11288936A JP10545498A JP10545498A JPH11288936A JP H11288936 A JPH11288936 A JP H11288936A JP 10545498 A JP10545498 A JP 10545498A JP 10545498 A JP10545498 A JP 10545498A JP H11288936 A JPH11288936 A JP H11288936A
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JP
Japan
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gas
film
atoms
wiring structure
heat treatment
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JP10545498A
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English (en)
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Akihiro Ito
彰浩 伊藤
Shinji Sato
新治 佐藤
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より低い熱処理温度で薄いバリア膜を形成す
る半導体装置の製造方法を提供する。 【解決手段】 半導体基板1上に設けられたSiO2
絶縁膜2上に、25at.%以下のN原子を含むCu-
N領域3と該Cu-N領域3に接する拡散源金属層4と
を有するCu配線構造体を設け、該Cu配線構造体の側
壁に、拡散源金属層4を構成する原子を含む側壁バリア
層を熱処理を行なって形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路
(LSI)における微細Cu配線の形成などに利用される
半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体装置の微細化に伴い、配線
の微細化も進んでいる。従来の配線材料であるAlまた
はAl合金では、比抵抗の高さによる信号伝達速度の遅
れ、エレクトロマイグレーション耐性の低さによる信頼
性の低下が問題となってきている。CuはAlと比較し
比抵抗は約2/3であり、エレクトロマイグレーション
耐性は約2桁以上の向上が見込まれ、Alに変わる配線
材料として期待されている。しかし、いくつかの開発課
題がありCu配線の実用化を困難にしている。重要な開
発課題の内の一つは、Cuが空気中において100℃程
度の温度で容易に酸化する性質を有するため、また、C
u原子がSiO2系層間絶縁膜および半導体素子が形成
されたSi基板へ容易に拡散する性質を有するために、
Cu配線周囲を薄い拡散酸化防止バリア層で覆う技術の
開発である。この課題の解決のため、いくつかの方法が
提案されている。
【0003】例えば、特開昭63−73645号には、
配線状のCuをTiN、W、TiW等のバリアメタル層
で包囲する方法が示されている。
【0004】また、特開平6−318592号には、半
導体基板上に設けた絶縁膜表面にW膜を形成し、このW
膜表面にCu-N膜を成長させ、次に、断面がCu-N層
/W層からなる配線パターンを形成し、その後、この配
線パターン外面のみに選択的にW被覆膜を形成し、さら
に、H2ガス雰囲気中において600℃で1時間の熱処
理を施し、W被覆膜を窒化してW-Nバリア膜を形成す
る方法が示されている。
【0005】また、特開昭64−59938号には、半
導体基板上にTi,Zr,Ar,B,Siのうちの少な
くとも1つとCuとの合金膜を形成して該合金膜をパタ
ーニングし、パターニングされた合金膜を、Nを含む雰
囲気中でアニールすることにより窒化物のバリア膜で囲
まれた銅配線を形成する方法が示されている。
【0006】また、特開平9−8035号には、回路基
板上に、CuとNb,Ta,Zr,Cr,V,Mo,H
f,Wのうちの少なくとも1つとからなる銅合金配線を
形成した後、配線表面にこれらの金属の窒化膜を形成す
る方法が示されている。なお、金属の窒化膜を形成する
方法として、合金配線にN原子をイオン注入した後、N
2,NH3ガス雰囲気あるいはこれらのガスをプラズマ化
した雰囲気で熱処理を行ない配線表面に窒化膜皮膜を形
成する第1の方法と、合金膜からなる配線を形成後、N
2,NH3ガスをプラズマ化した雰囲気で熱処理を行ない
配線表面に窒化膜皮膜を形成する第2の方法とが示され
ている。
【0007】また、特開平8−88224号には、半導
体基板上に設けた絶縁膜に配線パターンに応じた溝また
は開口部を形成し、この溝または開口部にCu,Al,
Auの群により選ばれた金属でN原子を含む金属膜を形
成した後、熱処理を行ない溝または開口部に金属を充填
し、この後、溝または開口部以外の領域の金属膜を除去
し埋込型配線または埋込型電極を形成する方法が示され
ている。
【0008】また、文献「Y.Igarasi,et al.,Jpn.J.App
l.Phys.,Vol.34,1012(1995)」には、ドライエッチング
法でCu配線パターンを形成するとき、同時にSiN,
SiON等のバリア側壁保護膜を形成する方法が示され
ている。
【0009】また、文献「H.Itow,et al.,Appl.Phys.Le
tt.,Vol 63,16(1993)」には、Nb,V等の拡散源金属
膜をCu膜の上下層に設けパターニングした後、窒化雰
囲気中で熱処理を行ないCu配線表面に拡散源金属から
なるバリア金属膜およびバリア窒化金属膜等を析出させ
る方法が示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このように、第1の方
法は、例えば、特開昭63−73645号、特開平6−
318592号に示されているように、ドライエッチン
グ法やイオンミリング法等でCu配線パターンを形成し
た後、Mo,Cr,W、WN,TiN等のバリア膜を形
成する方法である。
【0011】また、第2の方法は、文献「Y.Igarasi,et
al.,Jpn.J.Appl.Phys.,Vol.34,1012(1995)」に示され
ているように、ドライエッチング法でCu配線パターン
を形成するとき、同時にSiN,SiON等のバリア側
壁保護膜を形成する方法である。
【0012】また、第3の方法は、例えば、特開昭64
−59938号,特開平8−88224号に示されてい
るように、Cu−Ti等の合金膜をドライエッチング法
等により配線パターンに加工した後、窒化雰囲気または
酸化雰囲気中で熱処理し配線周囲表面にTiN等のバリ
ア膜を形成する方法である。
【0013】また、第4の方法は、文献「H.Itow,et a
l.,Appl.Phys.Lett.,Vol 63,16(1993)」に示されている
ように、Nb,V等の拡散源金属膜をCu膜の上下層に
設けパターニングした後、窒化雰囲気中で熱処理を行な
いCu配線表面に拡散源金属からなるバリア金属膜およ
びバリア窒化金属膜等を析出させる方法である。
【0014】しかしながら、上述した第1,第2の方法
でバリア膜に十分な機能を持たせるには、数10nm以
上の膜厚が必要となるため、配線幅が大きくなり、Cu
配線を必要とする配線幅0.25μm以下のプロセスに
は向かないという問題がある。
【0015】また、上述した第3,第4の方法は、薄い
バリア膜厚で十分な機能を果たすことが可能であるが、
バリア金属をCu中で拡散させる際に600〜900℃
程度の高い温度の熱処理を必要とし、高い温度の熱処理
工程は、Si素子へのダメージやスループットの低下を
引き起こすので、半導体装置の製造上好ましくない。
【0016】本発明は、上記第4の方法において、より
低い熱処理温度で薄いバリア膜を形成する半導体装置の
製造方法を提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、半導体基板上に設けられた
SiO2系絶縁膜上に、25at.%以下のN原子を含
むCu-N領域と該Cu-N領域に接する拡散源金属層と
を有するCu配線構造体を設け、該Cu配線構造体の側
壁に、拡散源金属層を構成する原子を含む側壁バリア層
を熱処理を行なって形成することを特徴としている。
【0018】また、請求項2記載の発明は、半導体基板
上に設けられたSiO2系絶縁膜上に、Cu単体膜を設
け、該Cu単体膜の上側および/または下側に拡散源金
属層を設け、マスク形成後、SiCl4,SiHCl3
SiH2,Cl2,SiH3Cl,SiH4ガスのうちの少
なくとも1つのガスと、N2,NH3ガスのうちの少なく
とも1つのガスとを含むガスを、N原子とSi原子の存
在比(N/Si)が1.0以上になるように導入して、ド
ライエッチング法により所定の形状にCu配線構造体を
形成すると同時に、該Cu配線構造体のCu側壁中に2
5at.%以下のN原子を含む領域を形成し、Cu配線
構造体の側壁に、拡散源金属層を構成する原子を含む側
壁バリア層を熱処理を行なって形成することを特徴とし
ている。
【0019】また、請求項3記載の発明は、半導体基板
上に設けられたSiO2系絶縁膜上に、Cu単体膜を設
け、該Cu単体膜の上側および/または下側に拡散源金
属層を設け、マスク形成後、WF6,WCl6ガスのうち
の少なくとも1つのガスと、N2,NH3ガスのうちの少
なくとも1つのガスとを含むガスを、N原子とW原子の
存在比(N/W)が1.0以上になるように導入して、ド
ライエッチング法により所定の形状にCu配線構造体を
形成すると同時に、該Cu配線構造体のCu側壁中に2
5at.%以下のN原子を含む領域を形成し、配線構造
体の側壁に、拡散源金属層を構成する原子を含む側壁バ
リア層を熱処理を行なって形成することを特徴としてい
る。
【0020】また、請求項4記載の発明は、半導体基板
上に設けられたSiO2系絶縁膜上に、Cu単体膜を設
け、該Cu単体膜の上側および/または下側に拡散源金
属層を設け、マスク形成後、Cl2ガスと、N2,NH3
ガスのうちの少なくとも1つを含むガスとを、N原子と
Cl原子の存在比(N/Cl)が0.001〜1.0とな
るように導入して、ドライエッチング法により所定の形
状にCu配線構造体を形成すると同時に、該Cu配線構
造体のCu側壁中に25at.%以下のN原子を含む領
域を形成し、Cu配線構造体の側壁に、拡散源金属層を
構成する原子を含む側壁バリア層を熱処理を行なって形
成することを特徴としている。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。先ず、本発明に係る半導体装置の第
1の製造工程例について説明する。この第1の製造工程
例では、半導体基板上に設けられたSiO2系絶縁膜上
に、25at.%以下のN原子を含むCu-N領域と該
Cu-N領域に接する拡散源金属層とを有するCu配線
構造体を設け、該Cu配線構造体の側壁に,拡散源金属
層を構成する原子を含む側壁バリア層を熱処理を行なっ
て形成するようになっている。
【0022】本発明は、以下の4つの現象に基づいてい
る。すなわち、(1)窒化銅は、350℃付近でCu単体
とN2に分解しはじめ、465℃付近でその分解速度は
最大になること(L.Maya,Mater.Res.Soc.Symp.Proc.,Vo
l.282,203(1993))、また、(2)N原子を含むプラズマ中
で作成したN原子を含む多結晶Cu膜(Cu−N膜)は、
N原子を含まない多結晶Cu膜と比較し結晶粒径が小さ
くなり(特開平8−88224号)、該Cu−N膜を35
0〜500℃で熱処理すると、膜中よりN原子が遊離
し、粒界を多く含むCu微結晶層が生成すること、ま
た、(3)一般に、結晶粒径の小さい固体中では、粒界拡
散の機構が顕著に働き、添加元素の拡散速度は飛躍的に
大きくなる。このため、スパッタリング法やCVD法で
作成したCu単体膜中では拡散しにくいMo,Co,T
a,ZrやAl,Ni,Fe,Mn,Cr,V,Ti,
Sc,Mg,Rh,Ru,Nb,Sr,Ir,Os,R
e,W,Hf,La等の広範な金属原子がN原子が遊離
し粒界を多く含むCu微結晶層中では拡散しやすくなる
こと、また、(4)Al,Ni,Co,Fe,Mn,C
r,V,Ti,Sc,Mg,Rh,Ru,Mo,Nb,
Zr,Sr,Ir,Os,Re,W,Ta,Hf,La
の金属単体膜およびそれらの窒化物膜および酸化物膜、
または、Pd,Pt,Ag,Auの金属単体膜で、Cu
配線体を被覆すると、Cu配線体が酸化し難くなり、ま
た、Cu配線体からCu原子が拡散,流出しにくくなる
ことに基づいている。
【0023】Cu−N領域を含むCu配線構造体は熱処
理によりN原子を遊離するが、Cuの結晶粒は依然十分
小さい状態にある。よって、低い熱処理温度でも、拡散
源金属原子がこの微少結晶粒層を通って拡散源層から高
速拡散し配線構造体の側壁に析出し側壁バリア層を形成
する。よって、より低い拡散熱処理温度およびより短か
い拡散熱処理時間で耐酸化耐拡散性のあるCu配線が形
成が可能となる。
【0024】なお、Cu−N領域のN原子の含有量が2
5at.%以上であると、この領域の結晶構造は大部分
Cu3Nとなり、後で熱処理を加えNを遊離させた場
合、緻密さに劣るCu領域が生成する。よって、作成す
るCu−N領域のN原子含有量は、25at.%以下で
ある必要がある。
【0025】図1はこの第1の製造工程例の第1の具体
例を示す図である。この第1の具体例は、25at.%
以下のN原子を含むCu-N領域と該Cu-N領域に接す
る拡散源金属層とを有するCu配線構造体を設けるもの
である。
【0026】すなわち、図1の例では、半導体基板(S
i半導体基板)1上に設けられたSiO2系絶縁膜2上
に、CuターゲットとN2ガスを含むガスを用いてRF
マグネトロンスパッタ法による方法やN2ガスをイオン
化させながらCuを蒸着させる方法等によりCu-N領
域膜3を形成し、Cu配線層を形成する。次いで、Cu
-N領域膜3の上側および/または下側に接するよう
に、Al,Ni,Co,Fe,Mn,Cr,V,Ti,
Sc,Mg,Pd,Rh,Ru,Mo,Nb,Zr,
Y,Sr,Pt,Ir,Os,Re,W,Ta,Hf,
Laのうち少なくとも1つからなる拡散源金属層4を設
ける(図1の例では、Cu-N領域膜3の上側に設けてい
る)。
【0027】この後、SiO2膜またはSiN膜または
有機レジスト膜を形成し、通常の半導体形成プロセスに
より該SiO2膜またはSiN膜または有機レジスト膜
をマスク状に加工した後、ドライエッチング法やイオン
ミリング法等によりパターニングし、図1に示すような
Cu配線構造体を形成する。
【0028】なお、図1のかわりに、図2に示すよう
に、Cu-N領域膜3の上側または下側にスパッタリン
グ法やCVD法によりN原子を含まないCu単体膜5を
積層し(図2の例では、Cu-N領域膜3の下側に積層
し)、Cu配線層とすることもできる。
【0029】また、図3は第1の製造工程例の第2の具
体例を示す図である。この第2の具体例は、半導体基板
(Si半導体基板)1上に設けられたSiO2系絶縁膜2
上に、スパッタリング法やCVD法によりCu単体膜6
を形成する。そして、Cu単体膜6の上側および/また
は下側に、該Cu単体膜6に接するように拡散源金属層
7を設ける(図3の例では、Cu単体膜6の下側に設け
ている)。この後、SiO2膜またはSiN膜または有機
レジスト膜を形成し、通常の半導体形成プロセスにより
該SiO2膜またはSiN膜または有機レジスト膜から
なるマスクを形成した後、N原子を含むガスを用いたド
ライエッチング法やイオンミリング法等によりパターニ
ングすると同時に配線側壁の領域を窒化し(Cu-N領域
層8として形成し)、図3に示すようなCu配線構造体
を形成する。
【0030】なお、上述の工程例において、ドライエッ
チング法やイオンミリング法等によりパターニングした
後、N原子を含むガスのプラズマにさらすことにより、
図3に示すようなCu配線構造体を形成することもでき
る。
【0031】また、このCu配線構造体において、Si
2系絶縁膜2とCu配線層との間、または、SiO2
絶縁膜2と下層拡散源金属層との間、または、Cu配線
層表面、または、Cu配線層表面に形成した上層拡散源
金属層の上に、側壁バリア層形成には関与しないTi
N,WN,SiN,TaN,Cr,Ta,ZrN,Zr
等の酸化拡散防止バリア層を設けることもできる。この
場合、このようにして形成したCu配線構造体に熱処理
を施す。熱処理の雰囲気は、Cuが酸化しない雰囲気で
あり、Ar,He等の不活性ガス雰囲気の場合やN2
2、Ar−H2ガス等の還元性ガス雰囲気の場合や高真
空雰囲気の場合がある。熱処理の温度は、350℃〜6
50℃、好ましくは、400℃〜600℃である。な
お、側壁バリア層9を形成する工程の途中、または、形
成後、500℃〜650℃の第2の熱処理を行ない、C
u微結晶層の結晶粒径を増大させてもよい(図4)。
【0032】次に、本発明に係る半導体装置の第2の製
造工程例について説明する。この第2の製造工程例で
は、半導体基板上に設けられたSiO2系絶縁膜上に、
Cu単体膜を設け、該Cu単体膜の上側および/または
下側に拡散源金属層を設け、マスク形成後、SiC
4,SiHCl3,SiH2,Cl2,SiH3Cl,S
iH4ガスのうちの少なくとも1つのガスと、N2,NH
3ガスのうちの少なくとも1つのガスとを含むガスを、
N原子とSi原子の存在比(N/Si)が1.0以上にな
るように導入して、ドライエッチング法により所定の形
状にCu配線構造体を形成すると同時に、該Cu配線構
造体のCu側壁中に25at.%以下のN原子を含む領
域を形成し、前記Cu配線構造体の側壁に、前記拡散源
金属層を構成する原子を含む側壁バリア層を熱処理を行
なって形成するようになっている。
【0033】N原子は原子半径が小さいので、金属原子
に比べてCu中に入り込みやすいため、N原子を含むプ
ラズマにCuを晒すと、容易にCu表面が窒化する。特
に、N原子とCl,F等のハロゲン原子が共存するプラ
ズマ中では、Cu表面の窒化はより容易となる。プロセ
ス室においてのN原子とSi原子の存在比(N/Si)
が、1.0以上であると、Cu配線構造体の側壁にSi
N系の側壁保護膜を形成すると同時に、過剰に存在する
プラズマ化したN原子が、該側壁保護膜の内部にCu−
N層を形成する。熱処理により、該Cu−N層が粒界を
多く含むCu微結晶層と変化する。さらに、熱処理によ
り、拡散源層よりCu微結晶層を通って拡散源金属が拡
散し、Cu配線構造体側壁のSiN膜と合金化し側壁バ
リア層を形成するか、Cu配線構造体側壁のSiN膜と
Cu単体層の間に、側壁バリア層を形成する。よって、
より低い拡散熱処理温度及びより短い拡散熱処理時間で
耐酸化耐拡散性のあるCu配線の形成が可能となる。
【0034】次に、本発明に係る半導体装置の第3の製
造工程例について説明する。この第3の製造工程例で
は、半導体基板上に設けられたSiO2系絶縁膜上に、
Cu単体膜を設け、該Cu単体膜の上側および/または
下側に拡散源金属層を設け、マスク形成後、WF6,W
Cl6ガスのうちの少なくとも1つのガスと、N2,NH
3ガスのうちの少なくとも1つのガスとを含むガスを、
N原子とW原子の存在比(N/W)が1.0以上になるよ
うに導入して、ドライエッチング法により所定の形状に
Cu配線構造体を形成すると同時に、該Cu配線構造体
のCu側壁中に25at.%以下のN原子を含む領域を
形成し、前記Cu配線構造体の側壁に、前記拡散源金属
層を構成する原子を含む側壁バリア層を熱処理を行なっ
て形成するようになっている。
【0035】N原子は原子半径が小さいので、金属原子
に比べてCu中に入り込みやすいため、N原子を含むプ
ラズマにCuを晒すと、容易にCu表面が窒化する。特
に、N原子とCl,F等のハロゲン原子が共存するプラ
ズマ中では、Cu表面の窒化はより容易となる。プロセ
ス室においてのN原子とW原子の存在比(N/W)が、
1.0以上であると、Cu配線構造体の側壁にW−N系
の側壁保護膜を形成すると同時に、過剰に存在するプラ
ズマ化したN原子が、該側壁保護膜の内部にCu−N層
を形成する。熱処理により、該Cu−N層が粒界を多く
含むCu微結晶層と変化する。さらに、熱処理により、
拡散源層よりCu微結晶層を通って拡散源金属が拡散
し、Cu配線構造体側壁のW−N膜と合金化し側壁バリ
ア層を形成するか、Cu配線構造体側壁のW−N膜とC
u単体層の間に、側壁バリア層を形成する。よって、よ
り低い拡散熱処理温度及びより短い拡散熱処理時間で耐
酸化耐拡散性のあるCu配線の形成が可能となる。
【0036】次に、本発明に係る半導体装置の第4の製
造工程例について説明する。この第4の製造工程例で
は、半導体基板上に設けられたSiO2系絶縁膜上に、
Cu単体膜を設け、該Cu単体膜の上側および/または
下側に拡散源金属層を設け、マスク形成後、Cl2ガス
と、N2,NH3ガスのうちの少なくとも1つを含むガス
とを、N原子とCl原子の存在比(N/Cl)が0.00
1〜1.0となるように導入して、ドライエッチング法
により所定の形状にCu配線構造体を形成すると同時
に、該Cu配線構造体のCu側壁中に25at.%以下
のN原子を含む領域を形成し、前記Cu配線構造体の側
壁に、前記拡散源金属層を構成する原子を含む側壁バリ
ア層を熱処理を行なって形成するようになっている。
【0037】N原子は原子半径が小さいので、金属原子
に比べてCu中に入り込みやすいため、N原子を含むプ
ラズマにCuを晒すと、容易にCu表面が窒化する。特
に、N原子とCl,F等のハロゲン原子が共存するプラ
ズマ中では、Cu表面の窒化はより容易となる。プロセ
ス室においてのN原子とCl原子の存在比(N/Cl)
が、0.001〜1.0であると、Cu配線構造体の側
壁にCu−N層を形成する。熱処理により、該Cu−N
層が粒界を多く含むCu微結晶層と変化する。さらに、
熱処理により、拡散源層よりCu微結晶層を通って拡散
源金属が拡散し、Cu配線形成体側壁に側壁バリア層が
生成する。よって、より低い拡散熱処理温度及びより短
い拡散熱処理時間で耐酸化耐拡散性のあるCu配線の形
成が可能となる。
【0038】なお、上記第1,第2,第3,第4の製造
工程例において、熱処理工程の途中、または、該熱処理
工程後、N2,NH3,NH2-NH2ガスの内の少なくと
も1つのガスの雰囲気中で、300℃から700℃の窒
化熱処理工程を行なうか、N2,NH3,NH2-NH2
スの内の少なくとも1つのガスのプラズマ中で、200
℃から600℃の窒化熱処理工程を施すこともできる。
【0039】N2,NH3,NH2−NH2ガスの内の少な
くとも1つのガスの雰囲気中で300℃から700℃の
窒化熱処理工程を行うか、N2,NH3,NH2−NH2
スの内少なくとも1つのガスのプラズマ中で200℃か
ら600℃の窒化熱処理工程を施すと、熱処理により生
成されたまたは生成中の側壁バリア金属層が窒化し、側
壁バリア窒化物層が生成する。側壁バリア窒化物層の生
成により、側壁領域のCu中から該拡散源金属の濃度が
小さくなることにより、該拡散源層から側壁への該拡散
源金属の拡散がより容易になる。また、生成した側壁バ
リア窒化物層は側壁バリア金属層より耐酸化耐拡散性が
向上する傾向がある。よって、より低い拡散熱処理温度
およびより短い拡散熱処理時間で、より耐酸化耐拡散性
のあるCu配線の形成が可能となる。
【0040】
【実施例】実施例1 実施例1では、上記第1の製造工程例に従って半導体装
置を作製した。すなわち、図5に示すように、Si半導
体基板1上に設けられた熱酸化SiO2絶縁膜2上に、
Tiターゲットを用いたRFマグネトロンスパッタリン
グ法により、N2ガスを20sccmとArガスを20
sccm導入し圧力0.27Paで厚さ40nmのTi
N膜を下層バリア層11として形成する。次に、Cuタ
ーゲットを用いたRFマグネトロンスパッタリング法に
より、N2ガスを20sccmとArガスを20scc
m導入し、圧力0.27Pa,基板温度100℃で厚さ
350nmのCu−N領域膜3を積層する。次に、Mo
ターゲットを用いたRFマグネトロンスパッタリング法
により、Arガス40sccmを導入し圧力0.27P
aで厚さ30nmのMo拡散源金属膜4を積層する。次
に、Tiターゲットを用いたRFマグネトロンスパッタ
リング法により、N2ガスを20sccmとArガスを
20sccm導入し圧力0.27Paで厚さ40nmの
TiN膜を上層バリア層12として形成する。次に、S
iターゲットを用いたRFマグネトロンスパッタリング
法により、N2ガスを20sccmとArガスを20s
ccm導入し圧力0.27Paで厚さ10nmのSiN
膜13を積層する。次に、レジストを塗布した後、半導
体製造プロセスで用いられる一般的なホトリソグラフィ
ー工程を用い、レジストを配線パターンに形成する。次
に、RIE(Reactive Ion Etching)法により、CF4
スを30sccmとH2ガスを10sccm導入し、圧
力13.3Paでレジストの配線パターンをマスクと
し、SiN膜13を配線パターンにエッチングしSiN
ハードマスクを形成する。次に、RFプラズマで励起し
たO2ガスを導入したアッシング法によりレジストを除
去する。次に、マグネトロンRIE法により、CCl4
ガスを10sccmとCl2ガスを10sccmおよび
Arガスを10sccm導入し、圧力1.1Pa,基板
温度300℃でSiNハードマスク13をマスクとしT
iN上層バリア層12およびMo拡散源金属膜4および
Cu−N領域膜3およびTiN下層バリア層11を配線
パターンにエッチングし、図5に示すようにCu配線構
造体を形成する。
【0041】次に、このCu配線構造体にArガスを8
0sccmとH2ガスを20sccm導入し圧力を13
3Paにした雰囲気で450℃で20分間の熱処理を施
す。次に、同様の雰囲気で450℃で20分間の熱処理
を施す。
【0042】以上の工程により、図6に示すように、こ
のCu配線構造体側壁に厚さ1〜20nmのMo側壁バ
リア層14が形成される。
【0043】比較例1 比較例1では、実施例1の工程で、厚さ350nmのC
u−N膜3を形成する工程を、Cuターゲットを用いた
RFマグネトロンスパッタリング法により、Arガスを
40sccm導入し、圧力0.27Pa,基板温度10
0℃で厚さ350nmのCu膜を形成する工程に換え
た。この場合、他は全て同一の工程を行なっても、Cu
配線構造体側壁にMo層の析出はなかった。この理由
は、一般に、結晶粒径の小さい固体中では、粒界拡散の
機構が顕著に働き、添加元素の拡散速度は飛躍的に大き
くなる。このため、スパッタリング法やCVD法で作成
したCu単体膜中では拡散しにくいMo,Co,Ta,
ZrやAl,Ni,Fe,Mn,Cr,V,Ti,S
c,Mg,Rh,Ru,Nb,Sr,Ir,Os,R
e,W,Hf,La等の広範な金属原子が、N原子が遊
離し粒界を多く含むCu微結晶層中では拡散しやすくな
るためである。
【0044】実施例2 実施例2では、上記第1の製造工程例に従って実施例1
とは異なる仕方で半導体装置を作製した。すなわち、S
i半導体基板1上に設けられた熱酸化SiO2絶縁膜2
上に、Wターゲットを用いたRFマグネトロンスパッタ
リング法により、N2ガスを20sccmとArガスを
20sccm導入し圧力0.27Paで厚さ40nmの
WN膜を下層バリア層15として形成する。次に、Cu
ターゲットを用いたRFマグネトロンスパッタリング法
により、Arガスを40sccm導入し、圧力0.27
Pa,基板温度100℃で厚さ350nmのCu単体膜
6を積層する。次に、Nbターゲットを用いたRFマグ
ネトロンスパッタリング法により、Arガス40scc
mを導入し圧力0.27Paで厚さ100nmのNb拡
散源金属膜7を積層する。次に、ECR(Electron Cycl
otron Resonance)CVD法により、SiH4ガスを20
sccmとO2ガスを20sccm導入し圧力0.13
Paで厚さ100nmのSiO2膜17を積層する。次
に、レジストを塗布した後、半導体製造プロセスで用い
られる一般的なホトリソグラフィー工程を用い、レジス
トを配線パターンに形成する。次に、RIE(Reactive
Ion Etching)法により、CF4ガスを30sccmとH2
ガスを10sccm導入し圧力13.3Paでレジスト
の配線パターンをマスクとSiO2膜17を配線パター
ンにエッチングしSiO2ハードマスクを形成する。次
に、RFプラズマで励起したO2ガスを導入したアッシ
ング法によりレジストを除去する。
【0045】次に、イオンミリング法により、Arガス
を10sccm導入し、圧力0.03pa、加速電圧5
00VでハードマスクをマスクとしNb拡散源金属膜7
およびCu単体膜6およびWN下層バリア層15を配線
パターンにエッチングする。
【0046】次に、ICP(Inductively Coupled Plasm
a)法により、N2ガスを20sccm導入し圧力0.1
Paで、ICPコイルにRF1KWおよび基板にRF3
00W印加し、Cu配線構造体の側壁部のCuを窒化
し、Cu−N領域層16を形成し、Cu配線構造体を形
成する(図7)。
【0047】次に、このCu配線構造体にArガスを1
00sccm導入し圧力を133Paにした雰囲気で4
50℃で20分間の熱処理を施す。次に、N2ガスを7
0sccmとNH3ガスを30sccm導入し圧力を1
33Paにした雰囲気で550℃で20分間の窒化熱処
理工程を行なう。
【0048】Cu配線構造体を形成した後、N原子を含
むプラズマに晒すことにより、Cu単体膜側壁にCu−
N領域が生成する。このCu配線構造体に熱処理および
窒化熱処理を行なうことにより、図8に示すように、N
bN側壁バリア層18が形成される。
【0049】実施例3 実施例3では、上記第2の製造工程例によって半導体装
置を作製した。すなわち、図9に示すように、Si半導
体基板1上に設けられた熱酸化SiO2絶縁膜2上に、
Tiターゲットを用いたRFマグネトロンスパッタリン
グ法により、N2ガスを20sccmとArガスを20
sccm導入し圧力0.27Paで厚さ40nmのTi
N膜を下層バリア層11として形成する。次に、Cuタ
ーゲットを用いたRFマグネトロンスパッタリング法に
より、Arガスを40sccm導入し、圧力0.27P
a,基板温度100℃で厚さ350nmのCu単体膜6
を積層する。次に、Taターゲットを用いたRFマグネ
トロンスパッタリング法により、Arガス40sccm
を導入し圧力0.27Paで厚さ40nmのTa拡散源
金属膜21を積層する。次に、Tiターゲットを用いた
RFマグネトロンパッタリング法により、N2ガスを2
0sccmとArガスを20sccm導入し圧力0.2
7Paで厚さ40nmのTiN膜を上層バリア層22と
して形成する。次に、ECR(Electron Cyclotron Reso
nance)CVD法により、SiH4ガスを20sccmと
2ガスを20sccm導入し圧力0.13Paで厚さ
100nmのSiO2膜23を積層する。次に、レジス
トを塗布した後、半導体製造プロセスで用いられる一般
的なホトリソグラフィー工程を用い、レジストを配線パ
ターンに形成する。次に、RIE(Reactive Ion Etchin
g)法により、CF4ガスを30sccmとH2ガスを10
sccm導入し圧力13.3Paでレジストの配線パタ
ーンをマスクとしSiO2膜23を配線パターンにエッ
チングしSiO2ハードマスクを形成する。次に、RF
プラズマで励起したO2ガスを導入したアッシング法に
よりレジストを除去する。
【0050】次に、マグネトロンRIE法により、Si
Cl4ガスを5sccmとCl2ガスを10sccmとN
2ガスを10sccmおよびArガスを10sccm導
入し圧力1.1Pa、基板温度300℃でSiO2ハー
ドマスクをマスクとしTiN上層バリア層22およびT
a拡散源金属膜21およびCu単体膜6およびTiN下
層バリア層11を配線パターンにエッチングし、図9に
示すようなCu配線構造体を形成する。
【0051】次に、このCu配線構造体にArガスを1
00sccm導入し圧力を133Paにした雰囲気で4
50℃で20分間の熱処理を施す。次に、N2ガスを7
0sccmとNH3ガスを30sccm導入し圧力を1
33Paにした雰囲気で550℃で20分間の窒化熱処
理工程を行なう。
【0052】マグネトロンRIE法によりエッチングし
Cu配線構造体を形成する際、同時に、側壁表面にSi
N系膜(SiN側壁バリア層)24とこのSiN系膜24
の内部に接してCu−N領域(Cu−N層)25が生成す
る。このCu配線構造体に熱処理および窒化熱処理を行
なうことにより、図10に示すように、側壁のSiN系
膜24の内部に厚さ1〜20nmのTaN側壁バリア層
26が形成される。
【0053】実施例4 実施例4では、上記第3の製造工程例によって半導体装
置を作製した。すなわち、図11に示すように、Si半
導体基板1上に設けられた熱酸化SiO2絶縁膜2上
に、Tiターゲットを用いたRFマグネトロンスパッタ
リング法により、N2ガスを20sccmとArガスを
20sccm導入し圧力0.27Paで厚さ40nmの
TiN膜を下層酸化拡散防止バリア層(下層バリア層)1
1として形成する。次に、Cuターゲットを用いたRF
マグネトロンスパッタリング法により、Arガスを40
sccm導入し、圧力0.27Pa、基板温度100℃
で厚さ350nmのCu単体膜6を積層する。次に、T
aターゲットを用いたRFマグネトロンスパッタリング
法により、Arガス40sccmを導入し圧力0.27
Paで厚さ100nmのTa拡散源金属膜32を積層す
る。次に、CVD法により、Si(OC25)4ガスを2
00sccmとO2ガスを500sccm導入し、圧力
500Pa、基板温度250℃、FR電力400Wで厚
さ80nmのSiO2膜33を積層する。次に、レジス
トを塗布した後、半導体製造プロセスで用いられる一般
的なホトリソグラフィー工程を用い、レジストを配線パ
ターンに形成する。次に、RIE(Reactive Ion Etchin
g)法により、CF4ガスを30sccmとH2ガスを10
sccm導入し圧力13.3Paでレジストの配線パタ
ーンをマスクとしSiO2膜33を配線パターンにエッ
チングしSiO2ハードマスクを形成する。次に、RF
プラズマで励起したO2ガスを導入したアッシング法に
よりレジストを除去する。
【0054】次に、マグネトロンRIE法により、WC
6ガスを5sccmとCl2ガスを10sccmとN2
ガスおよびArガスを10sccm導入し圧力1.1P
a、基板温度300℃でSiO2ハードマスクをマスク
としTa拡散源金属膜32およびCu単体膜6およびT
iN下層バリア層11を配線パターンにエッチングし、
図11に示すようなCu配線構造体を形成する。
【0055】次に、このCu配線構造体にArガスを1
00sccm導入し圧力を133Paにした雰囲気で4
50℃で20分間の熱処理を施す。次に、N2ガスを7
0sccmとNH3ガスを30sccm導入し圧力を1
33Paにした雰囲気で550℃で20分間の窒化熱処
理工程を行なう。
【0056】マグネトロンRIE法によりエッチングし
Cu配線構造体を形成する際、同時に、側壁表面にWN
系膜(側壁バリア層)34とこのWN系膜34の内部に接
してCu−N領域(Cu−N層)35とが生成する。この
Cu配線構造体に熱処理および窒化熱処理を行なうこと
により、図12に示すように、側壁バリア層34の内部
に厚さ1〜20nmのTaN側壁バリア層36が形成さ
れる。
【0057】実施例5 実施例5では、上記第4の製造工程例によって半導体装
置を作製した。すなわち、図13に示すように、Si半
導体基板1上に設けられた熱酸化SiO2絶縁膜2上
に、Tiターゲットを用いたRFマグネトロンスパッタ
リング法により、N2ガスを20sccmとArガスを
20sccm導入し圧力0.27Paで厚さ40nmの
TiN膜を下層バリア層11として形成する。次に、C
uターゲットを用いたRFマグネトロンスパッタリング
法により、Arガスを40sccm導入し、圧力0.2
7Pa、基板温度100℃で厚さ350nmのCu単体
膜6を積層する。次に、Crターゲットを用いたRFマ
グネトロンスパッタリング法により、Arガス40sc
cmを導入し圧力0.27Paで厚さ40nmのCr拡
散源金属膜42を積層する。次に、ECR(Electron Cy
clotron Resonance)CVD法により、SiH4ガスを2
0sccmとO2ガスを20sccm導入し圧力0.1
3Paで厚さ100nmのSiO2膜43を積層する。
次に、レジストを塗布した後、半導体製造プロセスで用
いられる一般的なホトリソグラフィー工程を用い、レジ
ストを配線パターンに形成する。次に、RIE(Reactiv
e Ion Etching)法により、CF4ガスを30sccmと
2ガスを10sccm導入し圧力13.3Paでレジ
ストの配線パターンをマスクとしSiO2膜43を配線
パターンにエッチングしSiO2ハードマスクを形成す
る。次に、RFプラズマで励起したO2ガスを導入した
アッシング法によりレジストを除去する。
【0058】次に、ICPエッチング法により、Cl2
ガスを15sccmとN2ガスを2sccmおよびAr
ガスを18sccm導入し、圧力0.27Pa、基板温
度300℃、ICPコイル印加電力RF800W、基板
印加電力RF300Wで、SiO2ハードマスクをマス
クとしCr拡散源金属膜42およびCu単体膜6および
TiN下層バリア層11を配線パターンにエッチング
し、図13に示すようなCu配線構造体を形成する。
【0059】次に、このCu配線構造体にArガスを8
0sccmとH2ガスを20sccm導入し圧力を13
3Paにした雰囲気で450℃で20分間の熱処理を施
す。次に、同様の雰囲気で550℃で20分間の熱処理
を施す。ICPエッチング法によりCu配線構造体を形
成する際、同時に、このCu配線構造体側壁にCu−N
層44が形成される。以後の熱処理工程により、図14
に示すように、厚さ1〜20nmのCr側壁バリア層4
5が形成される。
【0060】
【発明の効果】以上に説明したように、請求項1記載の
発明によれば、半導体基板上に設けられたSiO2系絶
縁膜上に、25at.%以下のN原子を含むCu-N領
域と該Cu-N領域に接する拡散源金属層とを有するC
u配線構造体を設け、該Cu配線構造体の側壁に、拡散
源金属層を構成する原子を含む側壁バリア層を熱処理を
行なって形成するので、より低い拡散熱処理温度および
より短かい拡散熱処理時間で耐酸化耐拡散性のあるCu
配線が形成が可能となる。
【0061】また、請求項2記載の発明によれば、半導
体基板上に設けられたSiO2系絶縁膜上に、Cu単体
膜を設け、該Cu単体膜の上側および/または下側に拡
散源金属層を設け、マスク形成後、SiCl4,SiH
Cl3,SiH2,Cl2,SiH3Cl,SiH4ガスの
うちの少なくとも1つのガスと、N2,NH3ガスのうち
の少なくとも1つのガスとを含むガスを、N原子とSi
原子の存在比(N/Si)が1.0以上になるように導入
して、ドライエッチング法により所定の形状にCu配線
構造体を形成すると同時に、該Cu配線構造体のCu側
壁中に25at.%以下のN原子を含む領域を形成し、
Cu配線構造体の側壁に、拡散源金属層を構成する原子
を含む側壁バリア層を熱処理を行なって形成するので、
より低い拡散熱処理温度およびより短かい拡散熱処理時
間で耐酸化耐拡散性のあるCu配線が形成が可能とな
る。
【0062】また、請求項3記載の発明によれば、半導
体基板上に設けられたSiO2系絶縁膜上に、Cu単体
膜を設け、該Cu単体膜の上側および/または下側に拡
散源金属層を設け、マスク形成後、WF6,WCl6ガス
のうちの少なくとも1つのガスと、N2,NH3ガスのう
ちの少なくとも1つのガスとを含むガスを、N原子とW
原子の存在比(N/W)が1.0以上になるように導入し
て、ドライエッチング法により所定の形状にCu配線構
造体を形成すると同時に、該Cu配線構造体のCu側壁
中に25at.%以下のN原子を含む領域を形成し、配
線構造体の側壁に、拡散源金属層を構成する原子を含む
側壁バリア層を熱処理を行なって形成するので、より低
い拡散熱処理温度およびより短かい拡散熱処理時間で耐
酸化耐拡散性のあるCu配線が形成が可能となる。
【0063】また、請求項4記載の発明によれば、半導
体基板上に設けられたSiO2系絶縁膜上に、Cu単体
膜を設け、該Cu単体膜の上側および/または下側に拡
散源金属層を設け、マスク形成後、Cl2ガスと、N2
NH3ガスのうちの少なくとも1つを含むガスとを、N
原子とCl原子の存在比(N/Cl)が0.001〜1.
0となるように導入して、ドライエッチング法により所
定の形状にCu配線構造体を形成すると同時に、該Cu
配線構造体のCu側壁中に25at.%以下のN原子を
含む領域を形成し、Cu配線構造体の側壁に、拡散源金
属層を構成する原子を含む側壁バリア層を熱処理を行な
って形成するので、より低い拡散熱処理温度およびより
短かい拡散熱処理時間で耐酸化耐拡散性のあるCu配線
が形成が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体装置の第1の製造工程例の
第1の具体例を説明するための図である。
【図2】図1の製造工程例の変形例を説明するための図
である。
【図3】本発明に係る半導体装置の第1の製造工程例の
第2の具体例を説明するための図である。
【図4】図3の製造工程例の変形例を説明するための図
である。
【図5】実施例1を説明するための図である。
【図6】実施例1を説明するための図である。
【図7】実施例2を説明するための図である。
【図8】実施例2を説明するための図である。
【図9】実施例3を説明するための図である。
【図10】実施例3を説明するための図である。
【図11】実施例4を説明するための図である。
【図12】実施例4を説明するための図である。
【図13】実施例5を説明するための図である。
【図14】実施例5を説明するための図である。
【符号の説明】
1 半導体基板 2 SiO2絶縁膜 3 Cu-N領域膜 4 拡散源金属層 5 Cu単体膜 6 Cu単体膜 7 拡散源金属層 8 Cu-N領域層 9 側壁バリア層 11 TiN下層バリア層 12 TiN上層バリア層 13 SiN膜 14 Mo側壁バリア層 15 WN下層バリア膜 16 Cu−N領域層 17 SiO2膜 18 NbN側壁バリア層 21 Ta拡散源金属膜 22 TiN上層バリア膜 23 SiO2膜 24 SiN側壁バリア層 25 Cu−N層 26 TaN側壁バリア層 32 Ta拡散源金属膜 33 SiO2膜 34 WN側壁バリア層 36 TaN側壁バリア層 42 Cr拡散源金属膜 43 SiO2膜 44 Cu−N層 45 Cr側壁バリア層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に設けられたSiO2系絶
    縁膜上に、25at.%以下のN原子を含むCu-N領
    域と該Cu-N領域に接する拡散源金属層とを有するC
    u配線構造体を設け、該Cu配線構造体の側壁に、拡散
    源金属層を構成する原子を含む側壁バリア層を熱処理を
    行なって形成することを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 半導体基板上に設けられたSiO2系絶
    縁膜上に、Cu単体膜を設け、該Cu単体膜の上側およ
    び/または下側に拡散源金属層を設け、マスク形成後、
    SiCl4,SiHCl3,SiH2,Cl2,SiH3
    l,SiH4ガスのうちの少なくとも1つのガスと、
    2,NH3ガスのうちの少なくとも1つのガスとを含む
    ガスを、N原子とSi原子の存在比(N/Si)が1.0
    以上になるように導入して、ドライエッチング法により
    所定の形状にCu配線構造体を形成すると同時に、該C
    u配線構造体のCu側壁中に25at.%以下のN原子
    を含む領域を形成し、前記Cu配線構造体の側壁に、前
    記拡散源金属層を構成する原子を含む側壁バリア層を熱
    処理を行なって形成することを特徴とする半導体装置の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 半導体基板上に設けられたSiO2系絶
    縁膜上に、Cu単体膜を設け、該Cu単体膜の上側およ
    び/または下側に拡散源金属層を設け、マスク形成後、
    WF6,WCl6ガスのうちの少なくとも1つのガスと、
    2,NH3ガスのうちの少なくとも1つのガスとを含む
    ガスを、N原子とW原子の存在比(N/W)が1.0以上
    になるように導入して、ドライエッチング法により所定
    の形状にCu配線構造体を形成すると同時に、該Cu配
    線構造体のCu側壁中に25at.%以下のN原子を含
    む領域を形成し、前記配線構造体の側壁に、前記拡散源
    金属層を構成する原子を含む側壁バリア層を熱処理を行
    なって形成することを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 半導体基板上に設けられたSiO2系絶
    縁膜上に、Cu単体膜を設け、該Cu単体膜の上側およ
    び/または下側に拡散源金属層を設け、マスク形成後、
    Cl2ガスと、N2,NH3ガスのうちの少なくとも1つ
    を含むガスとを、N原子とCl原子の存在比(N/Cl)
    が0.001〜1.0となるように導入して、ドライエ
    ッチング法により所定の形状にCu配線構造体を形成す
    ると同時に、該Cu配線構造体のCu側壁中に25a
    t.%以下のN原子を含む領域を形成し、前記Cu配線
    構造体の側壁に、前記拡散源金属層を構成する原子を含
    む側壁バリア層を熱処理を行なって形成することを特徴
    とする半導体装置の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005347654A (ja) * 2004-06-07 2005-12-15 Kyushu Institute Of Technology 銅表面保護膜の形成方法と保護膜の形成された銅表面の処理方法
JP2006024943A (ja) * 2004-07-09 2006-01-26 Internatl Business Mach Corp <Ibm> 導電性材料とその製法
WO2008044757A1 (en) * 2006-10-12 2008-04-17 Ulvac, Inc. Conductive film forming method, thin film transistor, panel with thin film transistor and thin film transistor manufacturing method
JP2011258871A (ja) * 2010-06-11 2011-12-22 Fujitsu Ltd 回路基板及びその製造方法

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