JPH11288722A - 非水二次電池 - Google Patents

非水二次電池

Info

Publication number
JPH11288722A
JPH11288722A JP10088345A JP8834598A JPH11288722A JP H11288722 A JPH11288722 A JP H11288722A JP 10088345 A JP10088345 A JP 10088345A JP 8834598 A JP8834598 A JP 8834598A JP H11288722 A JPH11288722 A JP H11288722A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
negative electrode
current collector
secondary battery
less
cracks
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10088345A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3969551B2 (ja
Inventor
Fusaji Kita
房次 喜多
Minako Iwasaki
美奈子 岩崎
Yuki Ishikawa
祐樹 石川
Satoshi Kitagawa
聡 北川
Kazunobu Matsumoto
和伸 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Maxell Holdings Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Maxell Ltd filed Critical Hitachi Maxell Ltd
Priority to JP08834598A priority Critical patent/JP3969551B2/ja
Publication of JPH11288722A publication Critical patent/JPH11288722A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3969551B2 publication Critical patent/JP3969551B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Cell Electrode Carriers And Collectors (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 負極合剤層の充放電に伴う体積変化が大きい
場合においても、負極集電材の亀裂、切断などの発生を
防止して、過充電時における信頼性を高め、かつ上記負
極集電材の亀裂、切断などに伴うサイクル特性の劣化を
防止して、サイクル特性の優れた非水二次電池を提供す
る。 【解決手段】 正極、負極および電解質を有し、上記負
極が集電材の少なくとも一方の面に負極合剤層を形成し
たものからなり、該負極合剤層の充電後と放電後の最大
体積変化率が8%以上である非水二次電池において、上
記負極の集電材として破断伸び率が5%以上のものを用
いる。上記負極の集電材としては、上記特性に加え、濡
れ性が接触角で40度未満のものが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非水二次電池に関
し、さらに詳しくは、特に過充電時における信頼性が高
く、かつサイクル特性が優れた非水二次電池に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】リチウムイオン電池に代表される非水二
次電池は、容量が大きく、かつ高電圧、高エネルギー密
度、高出力であることから、ますます需要が増える傾向
にある。
【0003】上記非水二次電池では、負極は金属製の集
電材の少なくとも一方の面に負極活物質やバインダなど
を含む負極合剤の層を形成することによって構成される
が、本発明者がこの非水二次電池についてさらに検討を
進めている中で、この非水二次電池は、充放電に伴う負
極合剤層の体積変化が大きい場合には、誤って過充電さ
れたときに、負極の集電材に亀裂、切断などが生じ、そ
の後のサイクル特性の劣化が大きくなることが判明し
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な事情に鑑み、負極合剤層の充放電に伴う体積変化が大
きい場合においても、過充電時に負極集電材に亀裂、切
断などが発生するのを防止して、過充電時における信頼
性を高め、かつ上記負極集電材の亀裂、切断などの発生
に伴うサイクル特性の劣化を防止して、サイクル特性の
優れた非水二次電池を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、正極、負極お
よび電解質を有し、上記負極が集電材の少なくとも一方
の面に負極合剤層を形成したものからなり、該負極合剤
層の充電後と放電後の最大体積変化率が8%以上である
非水二次電池において、負極の集電材として破断伸び率
が5%以上のものを用いることによって、過充電時にお
いても負極の集電材に亀裂、切断などが発生するのを防
止し、上記課題を解決したものである。また、負極の集
電材として、上記特性に加えて、濡れ性が接触角で40
度未満のものを用いることによって、サイクル特性の劣
化をより効率よく防止することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において、負極の集電材と
しては、材質的には、たとえば、銅、ニッケル、ステン
レス鋼製で、形態的には、たとえば、箔、網状のものな
どが用いられるが、その破断伸び率は5%以上であるこ
とが必要である。これは、負極の集電材の破断伸び率が
5%以上でなければ充放電に伴う集電材の亀裂、切断な
どの発生を防止する効果が充分に発現できないからであ
り、この負極の集電材の破断伸び率としては特に7%以
上であることが好ましい。このような破断伸び率を得る
には、銅製の集電材を用いることが適している。
【0007】本発明において、負極の集電材の破断伸び
率とは、電池を20℃、2.75Vまで1Cレートで放
電した後、分解し、集電材またはこれを負極合剤層と共
に引っ張り試験を行い、集電材が破断するまでの伸び率
を言う。集電材の伸びが大きい方が集電材の切断が少な
いのは以下の理由による。
【0008】負極合剤層の充電後と放電後の最大体積変
化率が8%以上である非水二次電池では、負極合剤層の
充放電に伴う膨張収縮が大きく、充電するにつれて負極
合剤層に引っ張られて集電材も伸びてしまう。このと
き、集電材の破断伸び率が小さいと集電材が切断されて
一部の負極合剤が利用できなくなり、サイクル特性の劣
化が大きくなる。
【0009】また、負極合剤層の充電後と放電後の最大
体積変化率が11%以上である非水二次電池では、さら
にその影響が大きい。負極合剤層の充電後と放電後の最
大体積変化率とは、その電池の標準充電電圧まで1Cレ
ートで2時間半充電して分解したときに負極合剤層の厚
みを測定し、一方で同様に作製した別の電池を1Cレー
トで2.75Vまで放電して分解したときに負極合剤層
の厚みを測定し、その間で最も体積変化率の大きい部分
の値である。
【0010】集電材の表面粗度も集電材の切断に影響す
る。集電材の表面が平滑であれば、充電して負極合剤層
が膨張する際に集電材との間で滑りが生じ、切断されに
くくなる。負極の集電材の表面粗度は粗な面の平均がR
a(IPC−MF−150F)で0.3μm以下が望ま
しく、さらに0.25μm以下であることが望ましい。
【0011】また、負極の集電材の破断伸び率が大きい
場合は通常濡れ性が悪く、電池を充放電させた場合のサ
イクル特性の劣化が大きい傾向にある。そのような場合
には接触角で50度未満にするとサイクル特性の劣化が
少なくなる。また、接触角を40度未満にするとさらに
効果が大きくなり、より望ましい。この濡れ性を改善す
る方法としては、たとえば、集電材にクロメート処理す
る際にそのクロメート処理をアルカリクロメート処理で
行ったり、集電材にクロメート処理する際のクロメート
量を低減することが挙げられ、いずれも効果がある。そ
して、そのクロメート量は0.15mg/m2 以下が望
ましく、0.1mg/m2 以下がより望ましい。
【0012】なお、本発明における濡れ性は接触角で評
価するが、その接触角は、スライドガラス上に長さ4c
m、幅3cmの試料をテープで固定し、これに液滴量1
μlの水を滴下して、この画像をコンピュータに取り込
み、その画像解析により測定した値の3回の平均値をい
い、解析手法は、「コンピュータ画像解析システムによ
る新しい接触角測定法」〔第45回コロイドおよび界面
化学討論会講演要旨集,p99(1992)〕によるも
のである。
【0013】また、本発明の効果は、電池内部の電極積
層体単位体積当たり通常充電での容量が130mAh/
cm3 以上の場合に顕著に発現し、上記容量が140m
Ah/cm3 以上の場合により顕著に発現するので、本
発明はそのような高容量の電池に適用するのが適してい
る。なお、電極積層体単位体積とは、電池内における正
極、負極およびセパレータを積層したものまたは巻回し
たもののかさ(嵩)体積で、巻軸の体積を含まない正
極、負極およびセパレータのかさ体積の合計体積であ
る。
【0014】電解質として液状電解質(電解液)を用い
る場合、その溶媒成分としてはエステルがよく用いられ
る。特によく用いられる鎖状エステルは、ジメチルカー
ボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボ
ネート、プロピオン酸メチルなどの鎖状のCOO−結合
を有する鎖状エステルである。
【0015】また、上記鎖状エステルに下記の誘電率の
高いエステル(誘電率30以上)を混合して用いるとさ
らに望ましい。このような誘電率の高いエステルとして
は、たとえばプロピレンカーボネート(PC)、エチレ
ンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(B
C)、ガンマーブチロラクトン(γ−BL)、エチレン
グリコールサルファイト(EGS)などが挙げられる。
特に環状構造のものが望ましく、とりわけ環状のカーボ
ネートが望ましく、エチレンカーボネート(EC)が最
も望ましい。
【0016】上記高誘電率エステルは液状電解質の全溶
媒中の40体積%未満が望ましく、より望ましくは30
体積%以下、さらに望ましくは25体積%以下である。
そして、これらの誘電率の高いエステルによる安全性の
向上は、上記エステルが液状電解質の全溶媒中で10体
積%以上になると電池特性が良くなり、20体積%に達
するとさらに向上が見られるようになる。
【0017】上記エステル以外に併用可能な溶媒として
は、たとえば1,2−ジメトキシエタン(DME)、
1,3−ジオキソラン(DO)、テトラヒドロフラン
(THF)、2−メチル−テトラヒドロフラン(2Me
−THF)、ジエチルエーテル(DEE)などが挙げら
れる。そのほか、アミンイミド系有機溶媒や、含イオウ
または含フッ素系有機溶媒なども用いることができる。
【0018】液状電解質の溶質としては、たとえばLi
ClO4 、LiPF6 、LiBF4、LiAsF6 、L
iSbF6 、LiCF3 SO3 、LiC4 9 SO3
LiCF3 CO2 、Li2 2 4 (SO3 2 、Li
N(CF3 SO2 2 、LiC(CF3 SO2 3 、L
iCn 2n+1SO3 (n≧2)、LiN(RfOS
2 2 〔ここでRfはフルオロアルキル基〕などが単
独でまたは2種以上混合して用いられるが、特にLiP
6 やLiC4 9 SO3 などが望ましい。液状電解質
中の溶質の濃度は、特に限定されるものではないが、濃
度を1mol/l以上の多めにすると安全性がさらに良
くなるので望ましく、1.2mol/l以上がさらに望
ましい。また、1.7mol/lより少ないと電気特性
が良くなるので望ましく、1.5mol/lより少ない
とさらに望ましい。
【0019】正極活物質としては、たとえばLiCoO
2 などのリチウムコバルト酸化物、LiMn2 4 など
のリチウムマンガン酸化物、LiNiO2 などのリチウ
ムニッケル酸化物、二酸化マンガン、五酸化バナジウ
ム、クロム酸化物などの金属酸化物または二硫化チタ
ン、二硫化モリブデンなどの金属硫化物などが用いら
れ、正極は、たとえば、それらの正極活物質に必要に応
じて導電助剤やポリフッ化ビニリデンなどの結着剤など
を適宜添加した正極合剤を、アルミニウム箔などの集電
材を芯材として成形体に仕上げたものが用いられる。
【0020】特にLiNiO2 、LiCoO2 、LiM
2 4 などの充電時の開路電圧がLi基準で4V以上
を示すリチウム複合酸化物を正極活物質として用いる場
合には、高エネルギー密度が得られるので望ましい。
【0021】負極に用いる活物質はリチウムイオンをド
ープ、脱ドープできるものであればよく、そのような負
極活物質としては、たとえば黒鉛、熱分解炭素類、コー
クス類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物の焼成体、
メソカーボンマイクロビーズ、炭素繊維、活性炭などの
炭素化合物などを用い得るが、特に2000℃以上で焼
成した炭素化合物は、充放電に伴う体積変化が大きく、
本発明はこのような体積変化の大きい活物質を用いる場
合に適用すると、特にその効果が顕著に発現する。ま
た、本発明においては、Si、Sn、Inなどの合金ま
たはLiに近い低電位で充放電できるSi、Sn、In
などの酸化物などの化合物も負極活物質として用い得る
が、これらを負極活物質として用いた場合、充放電に伴
い負極合剤層の最大体積変化率が10%を超える場合が
あり、本発明はこのような負極活物質を用いる場合に適
用すると、特にその効果が顕著に発現する。
【0022】負極活物質として炭素材料を用いる場合、
該炭素材料は下記の特性を持つものが望ましい。すなわ
ち、その(002)面の層間距離d002 に関しては、
3.5Å以下が望ましく、より望ましくは3.45Å以
下、さらに望ましくは3.4Å以下である。また、c軸
方向の結晶子の大きさLcは、30Å以上が望ましく、
より望ましくは80Å以上、さらに望ましくは250Å
以上である。そして、その平均粒径は8〜15μm、特
に10〜13μmが望ましく、純度は99.9%以上が
望ましく。
【0023】負極は、たとえば、上記のような負極活物
質に、必要に応じ、ポリフッ化ビニリデン、ラテックス
ゴムなどの結着剤や人造黒鉛などの導電助剤を加えた負
極合剤を溶剤に溶解または分散させて調製した負極合剤
スラリーを前記の集電材に塗付し、乾燥してスラリー中
の溶剤を揮発させて除去し、集電材の少なくとも一方の
面に負極合剤層を形成することによって作製される。
【0024】
【実施例】つぎに、実施例をあげて本発明をより具体的
に説明する。ただし、本発明はそれらの実施例のみに限
定されるものではない。
【0025】実施例1 メチルエチルカーボネートとエチレンカーボネートとを
体積比75:25で混合し、この混合溶媒にLiPF6
を1.4mol/l溶解させて、組成が1.4mol/
l LiPF6 /EC:MEC(25:75体積比)で
示される液状電解質を調製した。
【0026】上記液状電解質におけるECはエチレンカ
ーボネートの略称であり、MECはメチルエチルカーボ
ネートの略称である。従って、上記液状電解質を示す
1.4mol/l LiPF6 /EC:MEC(25:
75体積比)は、メチルエチルカーボネート75体積%
とエチレンカーボネート25体積%との混合溶媒にLi
PF6 を1.4mol/lを溶解させたものであること
を示している。
【0027】上記とは別に、LiCoO2 に導電助剤と
して鱗片状黒鉛を重量比100:7で加えて混合し、こ
の混合物と、ポリフッ化ビニリデンをN−メチルピロリ
ドンに溶解させた溶液とを混合してスラリーにした。こ
の正極合剤スラリーを70メッシュの網を通過させて大
きなものを取り除いた後、厚さ20μmのアルミニウム
箔からなる正極集電材の両面に均一に塗付し、乾燥して
スラリー中の溶剤を揮発させて除去し、正極集電材の両
面に正極合剤層を形成し、その後、ローラプレス機によ
り圧縮成形し、切断し、リード体を溶接して、帯状の正
極を作製した。
【0028】また、黒鉛系炭素材料〔ただし、(00
2)面の層間距離d002 =3.37Å、c軸方向の結晶
子の大きさLc=950Å、平均粒径10μm、純度9
9.9%という特性を持つ炭素材料〕を、ポリフッ化ビ
ニリデンをN−メチルピロリドンに溶解させた溶液と混
合してスラリーにした。この負極合剤スラリーを70メ
ッシュの網を通過させて大きなものを取り除いた後、厚
さ10μmの帯状の銅箔からなる負極集電材の両面に均
一に塗付し、乾燥してスラリー中の溶剤を揮発させて除
去し、負極集電材の両面に負極合剤層を形成し、その
後、ローラプレス機により圧縮成形し、切断した後、リ
ード体を溶接して、帯状の負極を作製した。ここで、用
いた負極集電材の破断伸び率は8%であり、表面の粗度
Raは0.2μmであった。また、用いた負極集電材の
表面の濡れ性を表す接触角は35度であり、表面のクロ
メート量は0.01mg/m2 であった。
【0029】前記帯状の正極を厚さ25μmの微孔性ポ
リエチレンフィルムを介して上記帯状の負極に重ね、渦
巻状に巻回して渦巻状電極積層体とした後、外径18m
mの有底円筒状の電池ケース内に充填し、正極および負
極のリード体の溶接を行った。
【0030】つぎに液状電解質を電池ケース内に注入
し、液状電解質がセパレータなどに充分に浸透した後、
封口し、予備充電、エイジングを行い、図1に示す構造
の筒形の非水二次電池を作製した。
【0031】図1に示す電池について説明すると、1は
前記の正極で、2は前記の負極である。ただし、図1で
は、繁雑化を避けるため、正極1や負極2の作製にあた
って使用された集電材などは図示していない。そして、
これらの正極1と負極2はセパレータ3を介して渦巻状
に巻回され、渦巻状電極積層体として上記の液状電解質
4と共に電池ケース5内に収容されている。
【0032】電池ケース5は前記のようにステンレス鋼
製で、その底部には上記渦巻状電極積層体の挿入に先立
って、ポリプロピレンからなる絶縁体6が配置されてい
る。封口板7はアルミニウム製で、円板状をしていて、
中央部に薄肉部7aを厚み方向の両端面より内部側に設
け、かつ上記薄肉部7aの周囲に電池内圧を防爆弁9に
作用させるための圧力導入口7bとしての孔が設けられ
ている。そして、この薄肉部7aの上面に防爆弁9の突
出部9aが溶接され、溶接部分11を構成している。な
お、上記の封口板7に設けた薄肉部7aや防爆弁9の突
出部9aなどは、図面上での理解がしやすいように、切
断面のみを図示しており、切断面後方の輪郭線は図示を
省略している。また、封口板7の薄肉部7aと防爆弁9
の突出部9aとの溶接部分11も、図面上での理解が容
易なように、実際よりは誇張した状態に図示している。
【0033】端子板8は、圧延鋼製で表面にニッケルメ
ッキが施され、周縁部が鍔状になった帽子状をしてお
り、この端子板8にはガス排出孔8aが設けられてい
る。防爆弁9は、アルミニウム製で、円板状をしてお
り、その中央部には発電要素側(図1では、下側)に先
端部を有する突出部9aが設けられ、かつ薄肉部9bが
設けられ、上記突出部9aの下面が、前記したように、
封口板7の薄肉部7aの上面に溶接され、溶接部分11
を構成している。絶縁パッキング10は、ポリプロピレ
ン製で、環状をしており、封口板7の周縁部の上部に配
置され、その上部に防爆弁9が配置していて、封口板7
と防爆弁9とを絶縁するとともに、両者の間から液状電
解質が漏れないように両者の間隙を封止している。環状
ガスケット12はポリプロピレン製で、リード体13は
アルミニウム製で、前記封口板7と正極1とを接続し、
渦巻状電極積層体の上部には絶縁体14が配置され、負
極2と電池ケース5の底部とはニッケル製のリード体1
5で接続されている。
【0034】実施例2 負極集電材として、破断伸び率が7%、表面の粗度Ra
が0.3μm、表面の濡れ性を表す接触角が65度で、
表面のクロメート量が0.02mg/m2 のものを用い
た以外は、実施例1と同様にして筒形の非水二次電池を
作製した。
【0035】比較例1 負極集電材として、破断伸び率が4%、表面の粗度Ra
が0.3μm、表面の濡れ性を表す接触角が79度のも
のを用いた以外は、実施例1と同様にして筒形の非水二
次電池を作製した。
【0036】比較例2 実施例1の黒鉛系炭素材料の代わりに(002)面の層
間距離d002 が3.44Å、c軸方向の結晶子の大きさ
Lcが32Å、平均粒径が10μmで純度が99.9%
のコークス系炭素材料を用いたほかは、実施例1と同様
に負極合剤層を形成した。ただし、この比較例2の炭素
材料は、充放電に伴う体積変化は少ないものの、負極の
利用率が約3割低下し、かつ電極密度も低下するため、
正極活物質を約20%少なくしなければならず、そのた
め、約20%の容量減となってしまった。また、負極集
電材としては、破断伸び率が4%、表面の粗度Raが
0.3μm、表面の濡れ性を表す接触角が79度のもの
を用いた。そして、それら以外は、実施例1と同様にし
て筒形の非水二次電池を作製した。
【0037】上記実施例1〜2および比較例1〜2の電
池を、1550mA(1C)で2.75Vまで放電した
後、1550mAで充電し、4.3Vに達した後は、
4.3Vの定電圧に保つ条件で3時間半の過充電を行っ
た。その後、電池を1550mAで2.75Vまで放電
した後、一部の電池を分解し、負極集電材の銅箔にヒビ
や亀裂、切断などの異常が発生しているかどうかを調べ
た。その結果を表1に示す。また、表1には、4.2V
充電時と2.75Vまで放電した時の負極合剤層の最大
体積変化率も併せて示す。
【0038】また、残りの電池を1550mAで充電
し、4.2Vに達した後は4.2Vの定電圧に保つ条件
で2時間半の充電を行い、さらに1550mAで2.7
5Vまで放電する充放電サイクルを繰り返し行った。そ
して、50サイクル時の1サイクル目に対する容量保持
率〔(50サイクル目の放電容量)/(1サクイル目の
放電容量)×100〕を測定した。その結果を表2に示
す。また、初度サイクルにおいて、4.2Vまで充電し
た後、2.75Vまで放電して放電容量を測定し、それ
に基づいて電極積層体単位体積当たりの容量を求めた。
その結果も表2に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】表1に示すように、実施例1〜2は、負極
合剤層の最大体積変化率が11%あるにもかかわらず、
負極集電材にヒビ、亀裂、切断などの異常発生がまった
くなかった。これを詳しく説明すると、実施例1や実施
例2では、負極集電材として破断伸び率が5%以上のも
のを用いている関係で、負極合剤層の最大体積変化率が
11%と非常に大きいにもかかわらず、負極集電材にヒ
ビ、亀裂、切断などの異常発生がまったくなかった。
【0042】これに対して、負極集電材として破断伸び
率が4%と伸びの小さいものを用いた比較例1では、充
放電に伴って集電材に亀裂が発生した。従って、この比
較例1ではサイクル特性の劣化が大きくなることが予測
される。なお、比較例2は負極合剤層の最大体積変化率
が1%以下と小さいため、充放電に伴う負極集電材のヒ
ビ、亀裂、切断などの異常発生はなかったが、この比較
例2では、負極の密度が低くなり、電池容量が実施例1
〜2に比べて約80%になっていて、容量が低いという
問題を有していた。
【0043】また、表2に示すように、比較例1では5
0サイクル時に容量保持率が50%以下にまで低下した
のに対し、実施例1〜2では85〜91%と高い容量保
持率を有していた。特に集電材の表面の濡れ性を表す接
触角が35度という濡れ性の高い負極集電材を用いた実
施例1の電池では、容量保持率が91%と最も優れてい
た。上記のように、比較例1の50サイクル時の容量保
持率が50%以下と低くなったのは、充放電に伴って負
極集電体に亀裂、切断などが発生したことによるものと
考えられる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、負極
合剤層の充放電に伴う最大体積変化率が8%以上という
体積変化の大きい負極合剤を用いる場合においても、負
極集電材の亀裂、切断などの発生を防止して、過充電時
における信頼性を高め、かつ上記負極集電材の亀裂、切
断などに伴うサイクル特性の劣化を防止して、サイクル
特性の優れた非水二次電池を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る非水二次電池の一例を示す縦断面
図である。
【符号の説明】
1 正極 2 負極 3 セパレータ 4 液状電解質
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北川 聡 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 (72)発明者 松本 和伸 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極、負極および電解質を有し、上記負
    極が集電材の少なくとも一方の面に負極合剤層を形成し
    たものからなり、該負極合剤層の充電後と放電後の最大
    体積変化率が8%以上である非水二次電池において、上
    記負極の集電材の破断伸び率が5%以上であることを特
    徴とする非水二次電池。
  2. 【請求項2】 上記負極の集電材の濡れ性が接触角で4
    0度未満である請求項1記載の非水二次電池。
JP08834598A 1998-04-01 1998-04-01 非水二次電池 Expired - Lifetime JP3969551B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08834598A JP3969551B2 (ja) 1998-04-01 1998-04-01 非水二次電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08834598A JP3969551B2 (ja) 1998-04-01 1998-04-01 非水二次電池

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006319424A Division JP4767156B2 (ja) 2006-11-28 2006-11-28 非水二次電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11288722A true JPH11288722A (ja) 1999-10-19
JP3969551B2 JP3969551B2 (ja) 2007-09-05

Family

ID=13940267

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP08834598A Expired - Lifetime JP3969551B2 (ja) 1998-04-01 1998-04-01 非水二次電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3969551B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003086186A (ja) * 2001-09-07 2003-03-20 Sony Corp 電 池
JP2006134761A (ja) * 2004-11-08 2006-05-25 Sony Corp 二次電池
JP2011222258A (ja) * 2010-04-08 2011-11-04 Toppan Printing Co Ltd リチウムイオン二次電池
CN108666630A (zh) * 2017-03-27 2018-10-16 三洋电机株式会社 方形二次电池的制造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003086186A (ja) * 2001-09-07 2003-03-20 Sony Corp 電 池
JP2006134761A (ja) * 2004-11-08 2006-05-25 Sony Corp 二次電池
JP2011222258A (ja) * 2010-04-08 2011-11-04 Toppan Printing Co Ltd リチウムイオン二次電池
CN108666630A (zh) * 2017-03-27 2018-10-16 三洋电机株式会社 方形二次电池的制造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3969551B2 (ja) 2007-09-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5260838B2 (ja) 非水系二次電池
JP3354057B2 (ja) 有機電解液二次電池
JP2012234822A (ja) 非水系二次電池
JP2003092148A (ja) 非水二次電池
JP2000123868A (ja) 非水二次電池
JP3928756B2 (ja) 非水二次電池
JP4798729B2 (ja) リチウムイオン二次電池
JP4530289B2 (ja) 非水二次電池
JP3988901B2 (ja) 有機電解液二次電池
JP2001189154A (ja) リチウム二次電池
JP4553468B2 (ja) 非水二次電池およびその充電方法
JP3748843B2 (ja) 有機電解液二次電池
JP4767156B2 (ja) 非水二次電池
JP3191614B2 (ja) 非水電解液二次電池の製造法
JP4439070B2 (ja) 非水二次電池およびその充電方法
JP2003045433A (ja) 非水二次電池
JP3969551B2 (ja) 非水二次電池
JP3456650B2 (ja) 有機電解液二次電池用の有機電解液
JPH10112334A (ja) 有機電解液二次電池
JP3580511B2 (ja) 有機電解液二次電池
JP4215263B2 (ja) 非水二次電池
JP2000200609A (ja) 非水二次電池
JP4272657B2 (ja) 非水二次電池
JP2000123869A (ja) 非水二次電池
JP2003187863A (ja) 有機電解液二次電池

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050502

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061128

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20061128

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20061207

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070208

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070404

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070531

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070531

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100615

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100615

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110615

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120615

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120615

Year of fee payment: 5

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120615

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120615

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120615

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120615

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130615

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130615

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140615

Year of fee payment: 7

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140615

Year of fee payment: 7

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140615

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term