JPH11288080A - フォトレジスト印刷用マスクと印刷装置および印刷方法と電極箔の製造方法および印刷用ロール - Google Patents

フォトレジスト印刷用マスクと印刷装置および印刷方法と電極箔の製造方法および印刷用ロール

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JPH11288080A
JPH11288080A JP9046798A JP9046798A JPH11288080A JP H11288080 A JPH11288080 A JP H11288080A JP 9046798 A JP9046798 A JP 9046798A JP 9046798 A JP9046798 A JP 9046798A JP H11288080 A JPH11288080 A JP H11288080A
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mask
photoresist
roll
exposure
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JP9046798A
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Masahiko Kawai
正彦 川井
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MA Aluminum Corp
Original Assignee
Mitsubishi Aluminum Co Ltd
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、電解コンデンサ用のアルミ箔な
どのように表面に特定のパターンを正確に形成して表面
積の拡大を図り、容量増大をねらうような被印刷体を製
造するためのマスク、また、その被印刷体が長尺で大面
積であっても容易に対応できる構成の印刷装置と印刷方
法並びに印刷装置と被印刷体の製造装置、更には、それ
らの装置に用いて好適な印刷用ロールの提供を目的とす
る。 【解決手段】 本発明は、回路などのパターンを形成し
た金属フィルムなどの遮光膜に透明性耐摩耗皮膜が積層
されてなる構成、あるいは、透明基体上に、回路などの
パターンを形成した金属フィルムなどの遮光膜と透明性
耐摩耗皮膜が積層されてなる構成を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微細なパターンを
被印刷体に形成するために用いるフォトレジスト印刷用
マスクと印刷装置、並びに、印刷方法と被印刷体の製造
方法およびその実施に用いる印刷用ロールに関する。
【0002】
【従来の技術】現在、電子部品用回路印刷技術において
最も精度の高いものとして、ミクロンサイズあるいはサ
ブミクロンサイズの分解能を有する技術が確立されてい
る。例えば、フォトレジスト印刷用マスクとしてガラス
基板上に種々の金属膜(例えばCr膜)を蒸着し、レジ
ストコートされた膜上を電子ビームあるいはレーザビー
ムにより走査して目的とする回路を描画し、この描画部
分のフォトレジストを除いた後の金属膜をエッチングに
より除去すると、除去されずに残った部分をもってフォ
トレジスト用マスクを得ることができるというものであ
る。
【0003】このようなマスクを用いて、IC回路など
の形成を行うには、例えば、フォトレジストがコーティ
ングされた半導体ウエハ上にマスクを介して露光する。
この露光の際、通常はマスク上の回路の1/2〜1/1
0のサイズにレンズを介して縮小露光するのが印刷精度
向上を求めるために一般的である。そして、露光後に現
像を行うと半導体ウエハ上に回路が印刷されるので、印
刷後、プラズマ、あるいは化学的なエッチングにより露
光されていない部分をエッチングで除去することがで
き、最終的にウエハ上に所望のIC回路が形成される。
【0004】このような方法においてマスク自体は何度
でも繰り返し利用することができるので、製造コストに
占めるマスク製作の割合は比較的少ないが、露光はバッ
チ式で行うので生産性としては非常に低いものとなる。
また、マスクと回路とウエハ上に形成された回路のサイ
ズ比は1:1で露光されるケースは殆どなく、前述の如
くレンズを介して1/2〜1/10のサイズに縮小露光
されることが普通であるので、サブミクロンオーダーの
分解能は得られるものの、例えば、5インチ角のウエハ
に露光を行うには25〜30ショットの操作が必要であ
り、そのための所要時間は通常の露光装置においても約
30秒程度必要となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のようにIC回路
用シリコンウエハ印刷には、生産性よりも精度、分解能
が優先されるのであるが、回路の内容により、例えば単
純な回路、点の印刷など(例えば、液晶表示パネルの印
刷、ICカード用回路、特にアルミ電解コンデンサ用印
刷技術(特許第2545429号参照))においては、
生産性が高いことが必須の要件である。
【0006】現在、ミクロンサイズあるいはサブミクロ
ンサイズの分解能を有する印刷技術として一般に知られ
ているのは、上述のフォトマスクを用いた印刷技術であ
り、そこでは、光露光あるいはレーザ露光などが活躍し
ているが、マスクのパターンをレンズを介して縮小し、
サブミクロンサイズの分解能で印字し、精密なパターン
を得ている。従って、1回の露光面積が非常に小さく
(20mm角程度)なり、1回の露光時間は秒単位であ
るものの、ショット数を多く打つことになり、大面積露
光を行うには処理時間が長くなってしまう問題がある。
更に最近において液晶表示パネルの回路印刷技術にあっ
ては、大画面の印刷を1:1の露光で行うようになって
きているとともに、半連続、即ち、1画面ずつ静止し、
露光して被印刷物を送る方式が開発されてきているが、
それでもまだ生産性は優れているとは言えないものであ
る。また、この種印刷の精度は10μmのオーダーであ
り、ミクロンオーダーあるいはサブミクロンオーダーの
印刷精度を得ることができないのが現状である。一方、
精度の良い上述のシリコンウエハ印刷フォトマスク技術
において光露光を行う場合、フォトマスクと印刷物の間
にレンズ系が存在し、色収差などの収差を無くした上で
焦点を印刷物上に結ぶ必要があるので、フォトマスクと
印刷物の間の距離が1m程度になることもあり、連続露
光自体が不可能であり、これが生産性を著しく低下させ
る原因となっている。そして、従来のフォトマスク技術
では、長尺のAl箔などの連続帯状体に対するミクロン
サイズのパターン処理などは全く考慮されておらず、連
続帯状体に対するミクロンサイズの連続露光は不可能と
考えられている。
【0007】また、従来から、ミクロンサイズあるいは
サブミクロンサイズの多数のピットをAl箔表面に形成
することでAl箔の実効表面積を拡大し、電解コンデン
サ用のAl箔を製造する技術が知られており、この種の
Al箔を製造する技術の一例として、特開昭59−16
1808号公報に開示されているように、Al箔の表面
にフォトレジストを塗布し、フォトマスクを装着した後
に露光、現像処理を経てフォトレジストを部分的に除去
し、更にエッチングすることでフォトレジストに覆われ
ていない部分を食刻する方法が知られている。しかしな
がら、この方法で用いられるフォトレジスト工程は、先
に述べたようにバッチ式で連続処理は不可能であり、ま
た、1回の露光で大面積のAl箔を連続処理することは
到底できない問題があった。
【0008】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、電解コンデンサ用のアルミ箔などのように表面に特
定のミクロン単位のパターンを正確に形成することがで
きるとともに、電解エッチング処理後の表面積の拡大を
図り、容量増大をねらうような被印刷体を製造するため
のマスク、またその被印刷体が長尺で大面積であっても
容易に対応できる構成の印刷装置と印刷方法並びに電極
箔の製造方法、更には、それらの装置に用いて好適な印
刷用ロールを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明のフォトレジスト印刷用マスクでは、透明基体
上に、回路などのパターンを形成した金属フィルムなど
の遮光膜に透明性耐摩耗皮膜が積層されてなることを特
徴とする。
【0010】本発明の印刷装置は、フォトレジストが塗
布され、連続移動される長尺の被印刷体に対して先に記
載のフォトレジスト印刷用マスクを添わせるマスク供給
手段と、該被印刷体に添わせられたマスクを介して被印
刷体のフォトレジストに露光するための露光手段と、露
光終了部分の被印刷体に添わせられたマスクを被印刷体
から分離して露光前の被印刷体表面側に再供給する手段
とを具備してなることを特徴とする。本発明の印刷装置
は、少なくとも一部が透明の露光ロールと、この露光ロ
ール内部に設けられて露光ロールの内部から露光ロール
の外部側に向けて光を照射する光源と、前記露光ロール
の周面部分に設けられた請求項1記載の印刷用マスク
と、前記露光ロールの外周面にフォトレジストが塗布さ
れた長尺の箔状の被印刷体を巻き掛けるための供給手段
とを具備してなることを特徴とする。
【0011】本発明の印刷法法では、先に記載の印刷用
マスクをフォトレジストが塗布された被印刷体の表面に
当接させ、印刷用マスクごしに被印刷体上のフォトレジ
ストに露光して印刷用マスクの遮光膜のパターンに対応
する露光部を形成し、露光終了部分の被印刷体に添わせ
られたマスクを被印刷体から分離して露光前の被印刷体
表面側に再供給する操作を繰り返し行いながら連続露光
印刷することを特徴とする。更に、前記印刷方法におい
て先に記載の一部透明の露光ロールを用いて被印刷体に
露光を施して印刷することもできる。
【0012】電極箔の製造方法において、被印刷体とし
てAl箔を用い、このAl箔上のフォトレジストに先に
記載の印刷用マスクにより微細パターンの印刷を行う。
そして、このフォトレジストの微細パターンに対応する
ようにAl箔にエッチングを行ってAl箔に微細パター
ンを形成して電解コンデンサ用電極箔を製造しても良
い。
【0013】更に、本発明の印刷用ロールは、少なくと
も周面の一部が透明の露光ロールとこの露光ロールの内
部に配された光源と該露光ロールの周面に設けられた先
に記載のフォトレジスト用印刷マスクとを具備すること
を特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施形態を詳しく説明する。図1は、本発明に係るフォ
トレジスト印刷用マスクの一形態を示すもので、この形
態のマスク1は、透明樹脂フィルムからなる基体2とこ
の基体2の一面側に順次被覆されたAl蒸着膜、あるい
は、Cr、Ni薄膜などの金属製の遮光膜3と透明の耐
摩耗皮膜4とを具備して構成されている。基体2を構成
する透明樹脂フィルムは100℃以上の高温にも充分に
耐えるものを用いることが好ましく、かつ、透明性が必
要である。具体的には、写真用で用いられているリスフ
ィルム、透明性ポリイミドでも良い。遮光膜3は、微細
な孔が規則的に配列形成されているもの、あるいは、回
路や配線、模様、バーコードなどのような所定のパター
ンが形成されたものである。耐摩耗皮膜4は後述する如
く被印刷体との摩擦時にマスク1が損耗しないようにす
るために設けられるもので、例えば、SiO2などのよ
うなセラミック製の透明で耐摩耗性のコーティングが用
いられる。図1に示す5は例えばAl箔などの金属箔か
らなる被印刷体であり、この形態では被印刷体5の表面
にフォトレジスト6が塗布されている。
【0015】図1に示すマスク1の遮光膜3に所望のパ
ターンを形成するには、基体2に遮光膜3を形成した後
で耐摩耗皮膜4を形成する前に、遮光膜3にエッチング
でパターン形成を行えば良い。例えば、遮光膜3を有し
た基体2をガラス基板等の平滑な基板に貼り付け、フォ
トレジストを被覆した後に、レーザビーム描画機等を用
いて所望のパターンに沿った描画を行う。点状の描画を
行うのであれば、レーザビーム描画機にて点状の描画を
行い、配線である場合には配線パターンを描画し、バー
コードパターンや幾何学模様などの他のパターンを描画
したい場合は、それらのパターンに合うような描画を行
う。また、この描画の場合に実際に形成するパターンよ
りも拡大サイズとして形成しても良い。ここで用いるレ
ーザ描画機は炭酸ガスレーザ利用のものやアルゴンレー
ザ利用のもの、エキシマレーザ利用のものなど適宜のも
のを選定できる。
【0016】なお、描画を行う場合、目的のパターンに
合致する部分を描画する場合と目的のパターンに合致す
る部分以外の部分を描画する場合のどちらでも良い。こ
れは後述する如くフォトレジストを現像する場合に、描
画した部分のみが除去されるフォトレジスト(ポジタイ
プ)を用いるか、描画していない部分のみが除去される
フォトレジスト(ネガタイプ)を用いるかにより使い分
けできるので、レーザビーム描画機で描画する部分はど
ちらの部分であっても良い。レーザビーム描画機での描
画が終了したならば、遮光膜3上のフォトレジストを現
像し、Al蒸着膜の場合はこれをエッチング可能な塩化
第2鉄などのエッチング液でエッチングすることでフォ
トレジストの描画部分あるいは描画部分以外の部分を除
去することができる。そして、フォトレジストを除去し
た部分に対応する遮光膜部分をエッチング液で除去でき
るので、遮光膜3に所望のパターンを構成するパターン
状に孔8を多数形成することができる。
【0017】前述のマスク1を用いて被印刷体5に所定
のパターンを形成するには、被印刷体5にマスク1の耐
摩耗皮膜4を図2に示すように当接した状態で基体2の
上面側の光源(露光手段)9から図2の矢印に示す如く
光を照射して露光し、孔8を介して被印刷体5のフォト
レジスト6に露光する。そして、この露光後にマスク1
を被印刷体5から離して被印刷体5のフォトレジスト6
を現像することで、例えば、図3に示すフォトレジスト
の穴部7を多数形成した状態の被印刷体5を得ることが
できる。図3に点状のレジスト印刷を行った場合のパタ
ーンの一例を示す。この例では円形のエッチング部を多
数定間隔で形成したものである。また、この例では隣接
するホール(丸穴状の穴部7)の並びは、1列おきに互
い違いになるように、即ち千鳥状に配列されている。例
えば、得られるパターンを構成する穴部7・・・の位置関
係は、図3に示す如く、隣接する3つの穴部7の中心が
正三角形の頂点位置であり、隣接する穴部7間の間隔を
Dと設定し、穴部7の直径をRとすると、穴部7・・・の
列毎の間隔D1は(R+D)×(31/2)/2で表され
る。なお、この例の場合に例えばR+Dの値が2〜4μ
mの場合は電解コンデンサ用印刷パターンとして用いら
れるものである。
【0018】前述のようなマスク1を用いて露光を行う
場合、マスク1の孔8を通過する光の入射角度により露
光域が広がって、いわゆるボヤケを生じてしまうおそれ
がある。そこで、露光に用いる光は平行光線を使用する
のが好ましいが、遮光膜3の孔8の内壁の形成状態等に
より乱反射を生じて露光域が広がるおそれがある。例え
ば、図4の矢印a、bに示すように遮光膜3の孔8を斜
め方向に通過する光が存在する場合があるが、この場合
に通過光のフォトレジスト6への到達位置が、孔8の端
縁の位置から側方にΔdだけ広がると仮定すると、遮光
膜3の厚さをt1、透明の耐摩耗皮膜4の厚さをt2とす
ると、Δd=d×(t2/t1)の関係が成立する。従っ
てこのような斜め入射方向の光が孔8を通過した場合に
元の孔8の投射面よりも側方に2Δdだけ大きな露光範
囲となる可能性がある。そこで、この露光範囲の広がり
が出来る限り少なくなるようにするには、t2の値を出
来る限り小さくすること、換言すれば、耐摩耗皮膜4を
できる限り薄くすれば良く、また、t1の値をできる限
り大きくすれば、換言すると、遮光膜3をできる限り厚
くすれば良いことになる。
【0019】以上のような背景と以下に説明する条件か
ら、基体2に積層するべき遮光膜3の厚さは1〜6μm
の範囲、耐摩耗皮膜4の厚さは0.2〜2μmの範囲が
好ましいと考えらえる。ここで例えば、2μmの線径の
線状パターンを形成する場合、遮光膜3の厚さt1を2
μm、耐摩耗皮膜4の厚さt2を0.5μmとすると、2
×(0.5/2)=0.5μmが広がり分(いわゆるボヤ
ケ)となり、これでは0.5μm間隔で線は描けないこ
とになる。この場合、0.5μm間隔の線を描きたい場
合は、例えば遮光膜3の厚さt1を4μmとすれば、2
×(0.5/4)=0.25μmとなり、広がり分が0.
5μmを下回るので、遮光膜3を4μmにすることで
0.5μm間隔の線を短絡なしの状態で描くことができ
ると考えられる。
【0020】また、前記の遮光膜3の厚さt1と耐摩耗
皮膜4の厚さt2の関係は、t1:t2=3:1以上であ
ることが好ましい。しかし、耐摩耗皮膜4があまりに薄
いと耐摩耗性が得られなくなるので、最低でも0.2μ
mは必要と考えられるが、逆に2μmを超える厚さであ
ると前述の広がり分が多くなり過ぎて精度を確保できな
くなると考えられる。更に、遮光膜3の厚さは厚すぎて
も細い線径を精度良く描けなくなるので、6μm以下が
好ましい。
【0021】次に、図5に、被印刷体5として長尺のA
l箔を用いた場合の穴部形成領域10の平面形状を示
し、図6(A)にフォトレジスト6の穴部7の断面形状
の一例を示す。この例において穴部形成領域10は長尺
の被印刷体5の幅方向両端部を除いた部分に形成され、
被印刷体5の両端部には非形成部5aが形成されている
が、これは、本発明に係る後述する拡面処理を行う際の
電解エッチング装置を用いてエッチングを行う場合に電
極ロールで通電するための通電部分を確保したためであ
る。しかしながら、フォトレジストとして導電性のもの
を用いた場合は被印刷体5の全面にフォトレジストを塗
布して非形成部5aを省略しても差し支えないのは勿論
である。
【0022】次に、電解コンデンサ用のアルミニウム箔
を製造するには、拡面処理を行い、得られる静電容量を
高めることが重要である。この拡面処理としては一般に
電解エッチング処理が行われている。図7にこの電解エ
ッチング装置の一例の構造を示す。この例の装置では、
エッチング液11を貯留した容器12の内部に中間ロー
ラ13が設けられ、中間ローラ13の両側に相互に対向
して陰極15、16が設けられ、エッチング液11上に
供給ローラ(供給手段)17と引出ローラ(引出手段)
18が設けられ、供給ローラ17の側方に給電用の電極
ローラ20が設けられて構成されている。
【0023】この例のエッチング装置では、電極ローラ
20と供給ローラ17と中間ローラ13を介してエッチ
ング液11中に長尺のAl箔などの被印刷体5を連続的
に浸漬し、この被印刷体5を引出ローラ18でエッチン
グ液11から引き出すとともに、被印刷体5をエッチン
グ液11に浸漬中に電極ロール20と陰極15、16に
通電することで被印刷体5をエッチングすることができ
る。ここで被印刷体5の一面側には先に説明したフォト
レジスト6が塗布されていて、このフォトレジスト6が
部分的に除去されてパターンが形成されているが、フォ
トレジスト6が塗布された被印刷体5に電極ローラ20
から確実に通電できるように、被印刷体5の両側の非形
成部5にはフォトレジスト6を塗布しないでおくことが
必要である。
【0024】前記エッチング液として用いるのは、塩酸
を主成分とする混酸溶液で電気通電方式で行うのが一般
的である。前述のフォトレジスト6を備えた図6(A)
に示す被印刷体5をエッチング液に浸漬した状態で通電
しエッチングを行うことで、フォトレジスト6に覆われ
ていない被印刷体5の表面部分、即ち、フォトレジスト
6の多数の穴部7に対応する被印刷体5の表面部分を積
極的にエッチングできる結果、穴を多数被印刷体5に食
刻することができ、この後にフォトレジスト6を有機溶
剤等で除去することで図6(A)の右側に示すような多
数の穴70を有する電極箔(Al箔)50を得ることが
できる。ただし、図6(A)の右側に示されるAl箔5
0のようにエッチングを箔面に垂直に進むようにするた
めには、Al箔50として立方体方位化されたものを使
用する必要がある。
【0025】以上のごとく得られたAl箔50は穴70
を多数有するものであり、その見かけの表面積が大きく
されているので、電界コンデンサの電極用のAl箔とし
て有用である。また、このAl箔50に形成された穴7
0はフォトリソ工程で得られた印刷パターンを起点とし
て電解エッチングで得られたものであって、ミクロンオ
ーダーまたはサブミクロンオーダーの精度で形成された
ものであり、微細な円筒状ピットの形状を有するもので
ある。
【0026】次に図8は、Al箔などの長尺の被印刷体
5を連続密着露光印刷処理するための印刷装置の一形態
を示す。この形態の連続密着露光印刷装置は、少なくと
も一部が透明の露光ロール30と、この露光ロール30
の前段側に設けられた供給ロール(供給手段)31と、
前記露光ロール30の後段側に設けられた引出ロール
(引出手段)32とを具備して構成されている。前記供
給ロール31の外周部にはスリップ防止層31aが設け
られ、引出ロール32の外周部にもスリップ防止層32
aが設けられていて、Al箔などの被印刷体5を露光ロ
ール30に対して正確に位置ずれすることなく供給して
巻き掛けるとともに、引き出すことができるように構成
されている。更に、被印刷体5のすべりを無くするため
には、露光ロール30の周面に吸着用の貫通孔を複数形
成し、露光ロール30の内部を真空ポンプに接続し、露
光ロール30の内部を減圧状態にして、露光ロール30
の周面に被印刷体5を多数の貫通孔を介して吸着できる
ようにして安定な供給ができる構成にすると良い。
【0027】前記露光ロール30は、透明の中空状の石
英ガラス筒からなる基体ロール35と、この基体ロール
35の外周部に貼着されたマスク1と、基体ロール35
の内部に設けられた光源36を具備して構成されてい
る。基体ロール35は、内部に中心軸38を有し、この
中心軸38と基体ロール35は接続されていて、中心軸
38を中心として回転自在に図示略の架台により支持さ
れている。また、基体ロール35の外周部に貼着された
マスク1は、その基体2を基体ロール35の外周面に当
接させ、マスク1の耐摩耗皮膜4を外面側に向けて基体
ロール35に貼着されている。なお、この形態ではマス
ク1をそのまま基体ロール35の外周部に貼り付けた構
造を採用したが、マスク1のうち、透明の基体1を省略
し、遮光膜3と耐摩耗皮膜4を直接基体ロール35の周
面に積層して露光ロール30を構成しても良いのは勿論
である。
【0028】以上の構成により、基体ロール35内の光
源36から照射された光は、基体ロール35を通過し、
その外周部のマスク1を通過してマスク1の遮光膜3の
パターン部分とその外部の耐摩耗皮膜4を通過して外部
に照射されるように構成されている。光源36は、フォ
トレジストを用いてフォトリソ工程を行う分野において
通常用いられているもので良く、例えば、高圧水銀灯、
蛍光灯などを例示することができる。しかし、前述のボ
ヤケを防止するためにできる限り平行光線を発する光源
36を使用するのが好ましいことは勿論である。なお、
この形態の光源36は基体ロール35の中心軸38に平
行に単筒型のものを用いるが、電球型のものでも良い
し、また、基体ロール35の周壁面に沿って設けられる
面状発光体型のものでも良い。
【0029】なお、基体ロール35の表面はできる限り
平滑であることが好ましく、平均粗さRaにて0.4μ
m以下、好ましくは、0.1μm以下に表面仕上されて
いることが好ましい。ただし、基体ロール35の全周面
を透明として平滑にする必要はなく、あくまでも、被印
刷体5に密着する部分のみを透明で平滑に形成すれば良
い。従って、被印刷体5の両端部分に図5に示すように
非形成部5aを設けるような場合は、この非形成部5a
に密着する部分の基体ロール35の周辺部を不透明かつ
非平滑としても良い。
【0030】ここで例えば、基体ロール35に被印刷体
5を後述する如く巻き掛けて微細パターンを印刷する場
合、基体ロール35の周面で被印刷体5がスリップする
と正確な印刷ができなくなるので、非形成部5aが密着
する基体ロール35の周辺部分を粗面化するか、基体ロ
ール35の周辺部分に密着する補助ロールを設けて補助
ロールと基体ロール35で被印刷体5を挟み付けて前述
のスリップを防止するように構成しても良い。また、基
体ロール35の周面における被印刷体5のスリップは、
基体ロール35の前段と後段に設けたスリップ防止機能
付きの供給ロール31と引出ロール32により被印刷体
5に適当な張力を付加するとともに基体ロール35に対
して被印刷体5を正確に供給して巻き掛けした後に引き
出すことで防止することができる。
【0031】図8に示す印刷装置を用いてAl箔などの
被印刷体5に露光して印刷するためには、フォトレジス
トを塗布した被印刷体5を供給ロール31から露光ロー
ル30の外周に図8に示すように巻き掛け、引出ロール
32で引き出すとともに光源36から露光ロール30の
外部に向けて光を照射する。また、被印刷体5を露光ロ
ール30に巻き掛ける際に被印刷体5のフォトレジスト
を塗布した面を露光ロール30の外周面に向けるように
する。
【0032】以上の操作により光源から発せられた光
は、マスク1の遮光膜3のパターンに沿って被印刷体5
のフォトレジスト面に照射されるので、フォトレジスト
に遮光膜3のパターンに対応した印刷を行うことができ
る。そして、図8に示す装置によれば、長尺のAl箔な
どの被印刷体5を露光ロール30に連続的に供給しても
露光ロール30のマスクが順次回転移動して被印刷体5
に連続的に接するので、露光ロール30の遮光膜3のパ
ターンを長尺の被印刷体5に連続露光して印刷すること
ができる。以上のことから、この形態においてマスク1
に被印刷体5を供給する手段は、供給ロール31であ
り、マスク1を露光後の被印刷体5から離して露光前の
被印刷体5に再供給する手段は基体ロール35となる。
【0033】図8に示す装置で露光し印刷した後に長尺
の被印刷体5のフォトレジストを現像し、フォトレジス
トに多数の穴部7を図6(A)に示すように形成して被
印刷体5を得ることができる。そして更にこの被印刷体
5を図7に示すエッチング装置に供給して連続エッチン
グするならば、長尺の被印刷体5に対して図6(A)の
右側に示す穴70を多数形成することができ、これによ
り長尺のAl箔などのAl箔(電極箔)50の連続製造
を実現できることになる。
【0034】以上のごとく得られたAl箔50は、先の
形態の場合と同様に、穴70を多数有するものであり、
その見かけの表面積が大きくされているので、電界コン
デンサの電極用のAl箔として有用である。また、この
Al箔50に形成された穴70はフォトリソ工程で得ら
れたフォトレジスト6の穴部7を基に作製されたもので
あって、穴部7はミクロンオーダーまたはサブミクロン
オーダーの精度で形成されているので、極めて正確に多
数の穴70が形成されたものである。しかもこの形態で
得られたAl箔50は、露光ロール30の回転に伴って
連続形成されたものであるので、従来のバッチ式のフォ
トリソ法を用いて得られたものと同じ精度であっても、
遥かに大面積、長尺のものが生産性良く容易に得られ
る。従ってこの形態の装置によれば、正確な穴70を多
数備えたAl箔(電極箔)50を極めて容易に大量製造
することができ、大幅な製造コストの削減を実現するこ
とができる。また、Al箔50を電解コンデンサ電極用
箔素材として用いると、従来の大量製造のものよりも穴
70の形成精度と密度が格段に向上しているので、静電
容量の大幅な向上効果を実現できる。
【0035】図9は、長尺のAl箔(電極箔)50の表
裏両面に多数の穴70を形成するための装置の一形態を
示す。この例では露光ロールを2基並列配置し、1基目
の露光ロール30は図8に示す露光ロール30と同じも
のを用い、2基目の露光ロール30'は各光源36を下
向きに配置したものを用い、露光ロール30の上面側に
供給ロール31から被印刷体5を巻き掛けるとともに、
露光ロール30'の底面側に供給ロール33から被印刷
体5を巻き掛けることができるように、そして露光ロー
ル30'から被印刷体5を引出ロール34で引き出すこ
とができるように構成されている。なお、ここで用いる
供給ロール33は前述の形態の供給ロール31と同じ構
成であり、引出ロール34は前述の形態の引出ロール3
2と同じ構成で良い。
【0036】図9に示す構成の露光装置では、長尺のA
l箔などの被印刷体5の表裏両面にフォトレジストを塗
布しておき、第1の露光ロール30で被印刷体5の裏面
の露光を行った後で、第2の露光ロール30'で被印刷
体5の表面の露光をいずれも連続的に行うことができ
る。以上の操作により、図6(B)に示す如く穴部7・・
・付きのフォトレジスト6を表裏両面に備えた被印刷体
5'を得ることができる。
【0037】そして、引出ロール34で露光ロール3
0'から引き出した被印刷体5'を図7に示すエッチング
装置に連続供給してエッチングを行なえば、多数の穴を
形成したAl箔(電極箔)を得ることができる。なお、
この場合にエッチング処理条件(電流密度やエッチング
液の濃度、浸漬時間)を調節するとともに、図7の陰極
15、16に加えてエッチング液内の被印刷体5'の両
面を挟むように別の陰極15'、16'を図7の2点鎖線
の如く配置してエッチング処理するならば、被印刷体
5'の両面でエッチングを同時進行させることができる
ので、穴70'を被印刷体5'の表裏両面に形成した図6
(B)の右側にに示すAl箔50'を得ることができ
る。
【0038】図10は、本発明に係る印刷装置の他の形
態を示すもので、この形態の印刷装置は、離間して左右
に設けられた駆動ロール40、41と、これら駆動ロー
ル40、41に巻き掛けられた透明の無端ベルト42
と、この無端ベルト42の外周面側に貼着されたマスク
1と、駆動ロール40、41間の無端ベルト42を裏面
側から水平に支持するための透明基板43と、透明基板
43の下方に設けられた複数の光源(露光手段)44と
を具備して構成されている。なお、駆動ロール40の前
段側には、一組の供給ローラ(供給手段)50"、50"
が設けられ、駆動ロール41の後段側には引出ローラ
(引出手段)51、51が設けられていて、これらのロ
ーラ50"、50"、51、51で被印刷体5を挟みつつ
被印刷体5を無端ベルト42の上面側に供給してこれを
引き出すことができるように構成されている。なお、図
10に示す装置においては、駆動ロール40、41と無
端ベルト42がマスク1を被印刷体5に再供給する手段
を構成する。
【0039】図10に示す構成の装置を用いて被印刷体
5に印刷処理を行うには、駆動ロール40、41を回転
させて無端ベルト42を回転させると同時に、フォトレ
ジストを塗布した被印刷体5を上側の無端ベルト42の
マスク1の上に供給ローラ50”、50”を介して供給
し、図10に示すように無端ベルト42のマスク1上に
設置したままマスク1と同一速度で移動させる。そし
て、光源44・・・から光を照射する。光源から発せられ
た光は透明基板43を通過して透明の無端ベルト42を
通過し、次いでマスク1の遮光膜3のパターンを通過し
て被印刷体5のフォトレジストに投射されるので、遮光
膜3のパターンに対応した露光印刷処理ができる。露光
印刷処理が終了した被印刷体5に対して前述の場合と同
じように図7に示すエッチング装置でエッチングして食
刻するならば、図6(A)に記載した穴70を多数有す
るAl箔50を得ることができる。
【0040】なお、図10に示す構成の装置を用いて被
印刷体5の裏面側にも印刷とエッチングによる食刻を行
うには、被印刷体5の表面側と裏面側にフォトレジスト
6を塗布しておき、表面側への露光が終了した被印刷体
5を裏返して再び上側の無端ベルト42上に供給し、再
度露光処理を行えば良い。あるいは、図10に示す装置
の上面側の無端ベルト42で露光後に無端ベルト42の
下面側に被印刷体5を図10の2点鎖線で示すごとく移
動させ、光源44から下向きに光を照射して下側の透明
基板43に沿って移動させている間に露光すれば良い。
図10に示す装置によっても先の形態の場合と同様に印
刷と露光処理を行うことができ、一面のみに多数の穴7
0を有するAl箔50、あるいは、両面に多数の穴7
0'を有するAl箔50'を得ることができる。
【0041】
【実施例】厚さ80μmの長尺の透明ポリイミドフィル
ムの基材を複数用意し、それら基材の表面に真空蒸着装
置を用いてAlの蒸着を行って厚さ0.5、1.0、2.
0、4.0μmのAl蒸着遮光膜を有する基体を複数得
た。また、4μmを超える厚さで6.0μm、8.0μm
のAl遮光膜を備えた基体を得るために、透明ポリイミ
ドフィルム基材の表面にこれらの厚さの圧延アルミ箔を
接着して基体を得た。 一方、ガラス基板上にCr蒸着
を行ったメタルマスク基板に、フォトレジストを塗布
し、レーザビームによる描画装置(マイクロニック社
製)を用いて図3の千鳥配置でR=2μm、D=1μm
の間隔になるように多数の丸穴部を描画し、フォトレジ
ストを現像して丸穴部を除去し、次いでエッチングを行
ってフォトレジストの丸穴部に対応するCr蒸着膜部分
を除去したメタルマスクを作製した。 更にこれらのマ
スクのAl蒸着遮光膜の上にスパッタリング装置にて、
厚さ0.1μm、0.2μm、0.5μm、1.0μm、
2.0μm、3.0μmのそれぞれのSiO2膜をコーテ
ィングして耐摩耗皮膜とし、フレキシブルマスク作製を
完了した。
【0042】次に、被印刷体となる厚さ100μmのA
l箔上に、三菱化学(株)製商品名MCPRi8700
のフォトレジストを厚さ1μmになるように被覆し、こ
のフォトレジストの表面部分を前記マスクのSiO2
耐摩耗皮膜側に接触させ、透明フィルムの基体側から水
銀灯で光を照射し、マスクの2μmφの穴を介して被印
刷体のフォトレジストに露光し、露光後に現像してフォ
トレジストの露光部分を除去した。
【0043】得られた被印刷体の評価としては、現像、
印刷されたフォトレジストの丸穴部の径を測定し、被印
刷体の丸穴部の径が、マスクに形成されていた丸穴部の
径から何μmずれて広がったのかを測定する測定試験を
試料の10箇所において任意抽出で行ない、平均値を求
めた。その測定結果を以下の表1に示す。また、耐摩耗
性については、布によるラビングテスト(10回ラビン
グ擦過テスト)を行った損耗状態において、殆ど剥がれ
たものは×、ほぼ原型を留めたものは△、変化なしのも
のは〇とした。
【0044】 「表1」 試料 Al膜厚 SiO2膜厚 ずれ寸法 耐摩耗性 膜厚比 No. (T1:μm)(T2:μm) (μm) (T1:T2) 1 0.5 0.1 +0.4 × 5:1 2 0.5 0.5 +2.0 〇 1:1 3 1.0 0.2 +0.4 △ 5:1 4 2.0 0.5 +0.5 〇 4:1 5 2.0 1.0 +1.0 〇 2:1 6 4.0 1.0 +0.5 〇 4:1 7 6.0 2.0 +0.6 〇 3:1 8 6.0 3.0 +0.9 〇 2:1 9 8.0 1.0 +0.5 〇 8:1
【0045】表1に示す結果から、マスクの点径のずれ
は計算値とほぼ同じであるか、あるいは計算値よりも小
さくなり、比較的良好であったが、評価基準としては、
0.6μm以下であれば良であると判断できる。なお、
試料No.9については、穴部の径(印刷ホール径)の
ばらつきが大きくなった。これらの結果から、SiO2
膜の耐摩耗性を良好として、ずれ寸法を0.6μm以下
とするには、Al膜厚で言えば1〜6μmの範囲、Si
2膜厚で言えば0.2〜2.0μmの範囲、T1:T2
膜厚比で3:1を超える4:1あるいは5:1の比率で
良好な結果が得られたことが判明した。
【0046】次に、直径1mのガラス製の基体ロールを
作成し、この基体ロールの周面に前記積層構造のマスク
を貼着して露光ロールを作成した。この露光ロールを用
いて厚さ100μmのAl箔を巻き掛けて連続処理した
ところ、露光ロールの回転数の調整により、1分間に最
大50m2もの面積の被印刷体の印刷露光処理を行うこ
とができた。これにより、長尺のAl箔などの被印刷体
を連続露光処理することができるようになった。また、
この際に得られた被印刷体を前記と同等の方法でエッチ
ングして得られた丸穴部の生成状態は表1に示すと全く
同じであり、被印刷体を連続露光処理しても十分に高精
度でエッチング加工ができ、パターンを有する被印刷体
を製造できることが判明した。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明のフォトレジ
スト印刷用マスクによれば、フォトレジストを塗布した
被印刷体に接触させつつ遮光膜のパターンを介してフォ
トレジストに露光することで被印刷体のフォトレジスト
を選択的に露光することができる。そして、マスクに耐
摩耗皮膜を設けているので、被印刷体のフォトレジスト
に繰り返し接触する操作を行っても、マスクの損耗を防
止することができる。
【0048】本発明のフォトレジスト印刷装置では、先
に記載の構成のマスクを被印刷体に繰り返し当接させて
露光に使用するので、長尺の被印刷体であってもマスク
を繰り返し使用することで対応できる。そして、マスク
に耐摩耗皮膜を設けているので、被印刷体のフォトレジ
ストに繰り返し接触する操作を行っても、マスクの損耗
を防止することができる。
【0049】本発明のフォトレジスト印刷装置では、透
明の露光ロールに先に記載の構成のマスクを貼着してな
り、この露光ロールにフォトレジストを塗布した被印刷
体を連続供給しながら露光ロール内部の光源から光を照
射することでフォトレジストに露光することができる。
そして、露光ロール外周面のマスクの遮光膜にパターン
を形成してあるので、このマスクのパターンに対応した
露光を被印刷体上のフォトレジストに行うことができ
る。また、長尺の箔状等の被印刷体であっても連続的に
露光ロールに供給して露光することができるので、長尺
の被印刷体に対する連続露光印刷が可能になる。従っ
て、このパターン露光した被印刷体をエッチング装置に
送って連続エッチングを行えば、マスクのパターンに対
応させて食刻して作成した穴を備えたパターンを有する
長尺の被印刷体を連続製造することができる。
【0050】次に、本発明のフォトレジスト印刷方法で
は、先に記載の構造のマスクを用いてこのマスクを被印
刷体に接触させてマスクの遮光膜を介して露光し、被印
刷体上のフォトレジストに露光するので、被印刷体のフ
ォトレジストを選択的に露光することができる。そし
て、マスクに耐摩耗皮膜を設けているので、被印刷体の
フォトレジストに繰り返し接触する操作を行っても、マ
スクの損耗を防止することができる。
【0051】次いで、先に記載の露光ロールを備えた装
置を用い、透明の露光ロールに先に記載の構成のマスク
を貼着してなり、この露光ロールにフォトレジストを塗
布した被印刷体を連続供給しながら露光ロール内部の光
源から光を照射することでフォトレジストに露光するこ
とができる。そして、露光ロール外周面のマスクの遮光
膜にパターンを形成してあるので、このマスクのパター
ンに対応した露光を被印刷体上のフォトレジストに行う
ことができる。そして、長尺の箔状等の被印刷体であっ
ても連続的に露光ロールに供給して露光することができ
るので、長尺の被印刷体に対する連続露光印刷が可能に
なる。従って、このパターン露光した被印刷体をエッチ
ング装置に送って連続エッチングを行えば、マスクのパ
ターンに対応させて食刻して作成した穴を多数備えた電
解コンデンサ用の電極箔を連続製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るマスクと被印刷体を示す断面
図。
【図2】 本発明に係るマスクを被印刷体に接触させた
状態を示す断面図。
【図3】 本発明に係るマスクに形成される穴の配置例
を示す平面図。
【図4】 本発明に係るマスクを介して露光した場合に
光の広がり状態を示す説明図。
【図5】 Al箔の被印刷体の場合の露光位置を示す
図。
【図6】 図6(A)は被印刷体片面上のフォトレジス
トに対する印刷状態とその被印刷体をエッチングして穴
を形成して得た電極箔を示す断面図、図6(B)は被印
刷体両面上のフォトレジストに対する印刷状態とその被
印刷体をエッチングして穴を形成して得た電極箔を示す
断面図。
【図7】 Al箔の被印刷体のエッチング状態を示す説
明図。
【図8】 Al箔の被印刷体を連続露光する装置の一形
態を示す図。
【図9】 Al箔の被印刷体の両面を連続露光する装置
の一形態を示す図。
【図10】 Al箔の被印刷体を連続露光する装置の他
の形態を示す図。
【符号の説明】
1・・・マスク、2・・・基体、3・・・遮光膜、4・・・耐摩耗皮
膜、5、5'・・・被印刷体、6・・・フォトレジスト、7・・・
穴、9・・・光源(露光手段)、11・・・エッチング液、1
5、16・・・陰極、20・・・陽極、30、30'・・・露光ロ
ール、31・・・供給ロール(供給手段)、32・・・引出ロ
ール(引出手段)、35・・・基体ロール、36、44・・・
光源(露光手段)、50、50'・・・電極箔(Al箔)、
70、70'・・・穴部。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基体上に、回路などのパターンを形
    成した金属フィルムなどの遮光膜と透明性耐摩耗皮膜が
    積層されてなることを特徴とするフォトレジスト印刷用
    マスク。
  2. 【請求項2】 フォトレジストが塗布され連続移動され
    る長尺の被印刷体に対して請求項1に記載のフォトレジ
    スト印刷用マスクを添わせるマスク供給手段と、該被印
    刷体に添わせられたマスクを介して被印刷体のフォトレ
    ジストに露光するための露光手段と、露光終了部分の被
    印刷体に添わせられたマスクを被印刷体から分離して露
    光前の被印刷体表面側に再供給する手段とを具備してな
    ることを特徴とするフォトレジスト印刷装置。
  3. 【請求項3】 少なくとも一部が透明の露光ロールと、
    この露光ロール内部に設けられて露光ロールの内部から
    露光ロールの外部側に向けて光を照射する光源と、前記
    露光ロールの周面部分に積層された回路などのパターン
    を形成した金属フィルムなどの遮光膜および透明性耐摩
    耗皮膜と、前記露光ロールの外周面にフォトレジストが
    塗布された箔状の被印刷体を巻き掛けるための供給手段
    とを具備してなることを特徴とするフォトレジスト印刷
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のフォトレジスト印刷用
    マスクをフォトレジストが塗布された被印刷体の表面に
    当接させ、印刷用マスクごしに被印刷体上のフォトレジ
    ストに露光して印刷用マスクの遮光膜のパターンに対応
    する露光部を形成し、露光終了部分の被印刷体に添わせ
    られたマスクを被印刷体から分離して露光前の被印刷体
    表面側に再供給する操作を繰り返し行いながら連続露光
    印刷することを特徴とするフォトレジスト印刷方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の方法を実施するにあた
    り、請求項3に記載の装置を用いることを特徴とする請
    求項4に記載のフォトレジスト印刷方法。
  6. 【請求項6】 被印刷体としてAl箔を用い、このAl
    箔上に設けたフォトレジストに請求項1に記載の印刷用
    マスクを介してパターンの印刷を行い、現像し、このパ
    ターンに対応するように被印刷体にエッチングを行って
    Al箔にパターン食刻を施し、電解コンデンサ用電極箔
    を得ることを特徴とする電極箔の製造方法。
  7. 【請求項7】 少なくとも周面の一部が透明の露光ロー
    ルと、この露光ロールの内部に配された光源と、該露光
    ロールの周面に設けられた請求項1記載のフォトレジス
    ト用印刷マスクとを具備することを特徴とするフォトレ
    ジスト印刷用ロール。
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