JPH11286081A - 油性製剤を含浸した複合シート - Google Patents

油性製剤を含浸した複合シート

Info

Publication number
JPH11286081A
JPH11286081A JP12657798A JP12657798A JPH11286081A JP H11286081 A JPH11286081 A JP H11286081A JP 12657798 A JP12657798 A JP 12657798A JP 12657798 A JP12657798 A JP 12657798A JP H11286081 A JPH11286081 A JP H11286081A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
composite sheet
skin
oil
laminated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12657798A
Other languages
English (en)
Inventor
Taiichiro Yoshida
泰一郎 吉田
Nobuo Kobayashi
暢生 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ESUPO KK
Original Assignee
ESUPO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ESUPO KK filed Critical ESUPO KK
Priority to JP12657798A priority Critical patent/JPH11286081A/ja
Publication of JPH11286081A publication Critical patent/JPH11286081A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】第一層がポリプロピレン繊維など合成繊維不織
布、第一層にラミネートされた第二層が通気性・防水性
のポリエチレンフルムなどのプラスチックフィルムであ
り、この第一層に、総炭素数が34〜44の高級不飽和
アルコールの高級不飽和酸エステルを必須成分とし、こ
れに種々の添加物を加えた油脂製剤を含浸させた二層構
造型複合シートと、第二層の裏にビスコースレーヨンな
ど繊維素繊維の不織布を第三層としてラミネートした三
層構造型の複合シートに関する。 【効果】上記第一層は、皮膚の清拭,入院患者などの汚
物処理、皮膚病の治療、消臭、病原菌の感染防止に有用
で、この第三層は、第一層による清拭で過剰に皮膚に付
着している油脂製剤の拭き取りと均一化及び第一層によ
る清拭のみでは完全に除去できない、僅かに残る汚物、
悪臭、垢などの除去と使用者の嫌悪感の低減に有用であ
る。また第二層は、患者と介護者間などの付着病原菌の
感染防止と汚物の移行の防止に有用であり、更に介護者
が直接油脂製剤に触れる必要をなくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明の利用分野の例は、(イ)
ファンデーションオイル用組成物を皮膚に塗布する化粧
用清拭布、(ロ)皮膚からリンパ液を分泌する火傷や床
ずれ患者用などの介護用や包帯用素材、(ハ)皮膚に付
着している汚物や悪臭をベッドを汚染させず、同時に皮
膚の清拭と汚物処理にも使用でき、かつ介護者が汚物と
接触しないように工夫された使い捨て型の介護用ベッド
カバー用の素材、(ニ)高齢性乾皮症患者、乳幼児、皮
膚アレルギーや強いワキガや体臭のある人などなどの皮
膚の清拭と脱臭用の複合シート、(ホ)いずれも油性の
基礎化粧品、保湿剤、治療薬、消臭剤、紫外線吸収剤及
び/又は紫外線散乱剤、有害昆虫忌避剤などよりなる油
性製剤を迅速・薄く均一に皮膚に塗布するシート用素材
などである。
【従来の技術】(イ)ファンデーションクリームを塗布
する場合、まず石鹸や油脂系洗剤による洗顔、タオルで
拭き取り後に化粧品を擦り込む方法が行われてきた。 (ロ)皮膚からリンパ液を分泌する火傷や床ずれ患者用
の包帯は、粘着性の軟膏をガーゼやプラスチックフィル
ムなどに塗布したシートを絆創膏で貼付し、包帯で固定
する方法が採用されてきた。また汚物でベッドを汚染さ
せないためには、防水性シートをマットレス上に敷く方
法が採用されてきた。更に汚物処理と清拭には入浴、濡
れタオルによる拭き取りが一般的であった。 (ハ)乳幼児、皮膚アレルギー症や高齢性乾皮症の患者
などの皮膚の清拭は、入浴、濡れタオルによる拭き取り
や、その後に界面活性剤を含むクリーム、乳液、軟膏な
どの使用が一般的であった。このような場合貴重な皮脂
が乳化し、肌荒れが促進することが多かった。またオリ
ーブ油を使用する場合は、このような支障は生じない
が、かなりの粘着感を感じる欠点があった。 (ニ)消毒剤、皮膚病治療薬、有害昆虫忌避剤、紫外線
吸収剤、紫外線散乱剤など皮膚に塗布する製剤は、雨水
や汗で溶脱するものが多く、耐水性の油性製剤でも界面
活性剤を含まず粘着感が無く、迅速・均一に薄く透明に
塗布できる材料がなかった。
【発明が解決しようとする課題】(1)本発明は、水
洗、入浴、濡れタオル拭き、洗剤を使用する通常の水性
の清拭法により起こる皮脂の溶脱による肌荒れ、悪臭や
汚れ清拭時の強い摩擦による皮膚病の症状悪化、水分の
気化で奪われる患者の体温、更に清拭後の乳化剤含有型
化粧品や治療薬の塗布による肌荒れなどが起こらぬよう
工夫され、簡便に使用できる清拭材料を提供する。 (2)油脂製剤の少量塗布でも、皮膚の広い面積に迅速
・均一に展延し、油脂製剤の利用率を高するように工夫
された複合シートの構成を提供する。 (3)排泄物処理や体表清拭に使用する場合、被介護者
と介護者のいずれかが排泄・分泌・付着している病原性
微生物、悪臭のある汚物を他方に伝染や移行させる危険
性、恐怖感及び心理的嫌悪感を著しく軽減できる複合シ
ートを提供する。 (4)包帯として使用する場合に、通気性のため蒸れ
ず、患部から分泌液が洩れても寝具や着衣の汚染を防止
し、更に通常の包帯を使用した場合の分泌液の固結によ
り治癒し始めた部分を解帯する場合の痛みや皮膚の剥離
を無くするよう工夫された素材の構成を提供する。 (5)二層型、三層型のいずれの複合シートも製品とし
て供給する場合に、合成繊維製不織布に含まれている油
脂製剤が、使用者の手に触れずに清潔な状態で取り扱う
事ができ、かつ三層型の場合、第一層と第三層とを異な
る色にする事により、皮膚に触れる油脂製剤面を目視で
判別できるようにした構成を提供する。 (6)第一層の合成繊維製不織布に含浸する油脂製剤
は、皮膚に塗布しても無刺激性、特異なさっぱりとした
平滑感を与え、界面活性剤を使用しないため刺激性がな
く、更にこれに相溶性や混和性のある種々の添加物を加
えて、多様な目的に応じた処方とし、皮膚に塗布しても
は、雨水や汗などで溶脱せず、迅速・均一に粘着感が無
く、美しく透明、無駄なく塗布できる複合シートを提供
する。
【課題を解決するための手段】本発明で上記の課題を解
決するための手段は下記の通りである。 (1)本発明者等は、まず上記課題を解決するために、
約50人パネルが、皮膚に薄く擦り込んだ場合、保湿性
・展延性が非常に優れ、粘着感が全くなくサッパリとし
た感触を与え、常温で液体であり防臭・防汚性が優れる
油脂として、総炭素数が34〜44、好ましくは38〜
42の高級不飽和アルコールの高級不飽和脂肪酸エステ
ル(以下高級不飽和ワックスエステルと記す。)を選定
した。この高級不飽和ワックスエステルは、本出願人の
特許出願平−9 302324号に詳記されているよう
に、精製・脱臭されたオレイルアルコールのオレイン酸
エステルが典型的な化合物である。深海魚から抽出され
たオレンジラフィシュ油やドーリーフィッシュ油(スム
ーズオレオ油やブラックオレオ油)などが、本発明で必
須成分として使用するワックスエステルの例である。こ
の他ホホバ油や種々の合成品もこの範囲に含めることが
できる。またヒトの皮脂に近似させた方がよりすぐれた
皮膚病の治療効果や皮膚の保湿効果が向上するので、例
えば下記(4)項の物質を、用途に応じて高級不飽和ワ
ックスエステルに混合して使用する。 (2)(A)第一層が、高級不飽和ワックスエステルを
必須成分として含浸させた合成繊維を1種類以上含む不
織布であり、(B)第二層が透湿・防水性の熱可塑性プ
ラスチックフィルムを第一層にラミネートされた形態で
ある化粧用、医療用、介護用などの複合シートであるこ
と、 (3)別の実施形態は、第三層が繊維素繊維を含み、あ
るいはこれに殺菌剤、消臭剤、水性皮膚保湿剤などを含
浸した不織布を第二層のプラスチックフィルムの一面
に、他の面を第一層にラミネートさせた形態であること
を特徴とし、使用目的が上項(2)と同じ三層構造の複
合シートであること。 (4)第一層の不織布が、必須成分である高級不飽和ワ
ックスエステルといずれも相溶性や混練性のあるスクア
レン、スクアラン、アシルグリセロール類、セラミド
類、エチルアルコール、二酸化チタニウム、酸化亜鉛、
医薬・医薬部外品、香料(これらを総称して添加剤と略
称する。)を1種類以上を含むことを特徴とする上項
(2)及び(4)記載の複合シートであること。 (5)二層構造及び三層構造の複合シートとも、第一層
の材質が15〜50g/mのポリプロピレン製の着色
あるいは無色のスパンボンド、第二層の材質が10〜2
5g/mのポリエチレンの透湿・防水性のフィルム、
三層構造の複合シートの場合は、第三層の材質が15〜
50g/mの着色のあるいは無着色のビスコースレー
ヨンを30%以上含有したものであること。 (6)二層構造の複合シートの製品としての包装形態
は、第一層を内側として巻き取るか、第一層を内側とし
て折畳まれた形態であること。 (7)三層構造の複合シートの製品としての包装形態
は、第一層を内側としその裏に不織布と同じか若干幅の
長いプラスチックフルム製のセパレーターを巻き込ん
で、第一層から第三層への油脂製剤の移行を防止する
か、第一層を内側として巻き取るか、第一層を内側とし
て折畳まれた形態であることなどである。 〈本発明の利点と複合シートの実施形態〉本発明の複合
シートの利点と実施形態は、次の通りである。 (a)本発明の清拭用シートへの高級不飽和ワックスエ
ステルと添加剤(これらを総称して油脂組成物と略記す
る。)の繊維層への過剰吸収防止性、換言すると油脂組
成物の利用率が、ポリプロピレン繊維は他の合成繊維を
使用する場合よりも非常にすぐれ、皮膚への摩擦抵抗感
やきしみ感が非常に低い。これはこの繊維の油脂組成物
の低吸収性と表面でのすぐれた油脂保持能力とによる。
ポリプロピレン不織布には、グラビュアコーター、スポ
ンジロール、スプレイ法などで繊維重量の40〜60%
の油脂組成物を均一に含浸させることができる。このよ
うな付着量範囲の場合、複合シートを吊り下げても油滴
が落ちず、しかも皮膚に均一に、薄く・広く迅速に塗布
・清拭することができる。これに対し例えばレーヨンの
不織布の場合、本発明の油脂組成物に対する吸収力が強
いので、均一に含浸させるには繊維重量に対し、最低1
50%程度の油脂組成物が必要であり、しかも皮膚に対
し相当力を入れて擦り込まないと皮膚に均一に塗布でき
ないので、油脂組成物の利用率が低い欠点がある。 (b)手のひら、油脂組成物を含ませた布、脱脂綿、刷
毛、筆、スポンジ、スプレイなどで直接皮膚に塗布後に
布や紙や布で皮膚に清拭する場合は、塗装量が部分的に
過剰となり、油脂組成物のタレ、着衣やシートへの汚染
を起こすことが多いので、布などによる拭き取りが必要
で、少量で大面積を迅速に塗布できないので、本発明の
複合シートを使用する場合よりも油脂組成物の利用率が
低く、不均一の塗布しかできないので皮膚の感触が劣
る。 (c)合成繊維不織布の中で、特に適したポリプロピレ
ンスパンボンドに、プラスチックフィルムをラミネート
した二層構造の複合シーツで便、嘔吐物、体液、皮膚の
落屑などの汚物を清拭する場合は、使用者や介護者の手
指への汚物の付着が防止でき、ポリプロピレンスパンボ
ンドがこれらの汚物の大部分を拭い取るので、寝具や床
に汚物が落下・汚染するのを防ぎ、しかも水性の汚物を
油性組成物と複合シートを覆うので、悪臭の拡散を効率
的に抑制できる。 (d)上記の三層構造の乾燥した繊維素繊維層、特にビ
スコースレーヨンの不織布は、油性組成物で含浸した合
成繊維不織布で取り切れなかった僅かに残る汚物の残滓
や部分的に僅かに過剰に付着している油脂組成物を拭き
取るのに使用される。油脂組成物は高度の疎水性である
ため、本発明の三層構造の複合シートの繊維素繊維面に
よる清拭で、いずれも疎水性の低い皮膚に粘着していた
垢、皮脂肪質、化粧品、汚物などを浮き上がらせる(コ
アセルベーション)効果を示すので、汗なども併せて僅
かな摩擦で拭き取ることができ、使用者に清潔感や心理
的満足感を与える。 (e)患者の症状や使用目的に応じて、本発明では、高
級不飽和ワックスエステルに相溶性や均一分散可能な消
毒剤、皮膚病治療薬、有害昆虫忌避剤、紫外線吸収剤、
紫外線散乱剤などを加えて製剤化して第一層の不織布に
含浸できる。 (f)本発明の油性製剤は、できるだけヒトの皮脂に近
似した組成であることが望ましいと信じられるが、事実
スクアレン、スクアラン、アシルグリセロール類、セラ
ミド類を合計で高級不飽和ワックスエステルの50%以
内添加すると、皮膚の健康保持に対し好ましい影響があ
ると判断される。しかし健康なヒトの皮脂の厚みは僅か
約5μmとされており、成人の平均体表面積は約1.6
であるのでヒトの皮脂の合計量は約0.8gと概算
されるが、このような皮膚への均一な薄塗りは実際上困
難である。しかしこれら添加物はいずれも高級不飽和ワ
ックスエステルよりも体温での展延性がかなり劣るの
で、添加物の合計量を10%以内にして処方する方がよ
りさっぱりとした延びよい感触が得られる。 (g)本発明の油性製剤に使用できる消毒剤や皮膚病治
療薬の例は、セフゾナトリウム、セフタジシウム、セフ
ォペラゾンナトリウム、セフィキスム、スルファクタム
ナトリウム、塩酸レナンピリン、アスポキシシリン、ア
ズトレオナム、カルモナウナトリウム、プロピオン酸ア
ルクロメタゾン、ジフルプレナード,吉草酸デキサメタ
ゾン、ビフォナゾール、オキサトミド及びその他の物質
である。 (h)本発明の油性製剤に使用す有害昆虫忌避剤の例
は、2,3,4,5−ビス(2−ブテン)テトラヒドロ
フルフラールやジメチルフタレート、(ブユ、サシバ
エ、蚊などに0.2〜0.5%を配合)、2,5−ジ−
ノルマルプロピルイソシンコメロネート(ブユ、サシバ
エ、ノサシバエ、家蝿、アブなどに0.2〜0.5%を
配合)、ピレトリン(多種類の昆虫に対し、0.01〜
0.5を配合)、ピレトリン補強材、{例えばN−(2
−エチルヘキシル)ビシクロヘプテンジカルボキシミ
ド}とN−N−ジエチル−3−メチルベンザミド)との
混合物、クロロピリホス、ヘキシレングリコール、オク
チレングリコールなどである。 (i)本発明の油性製剤に使用する紫外線吸収剤の例
は、硫酸キニーネー、パラ安息香酸、4−ターシャリブ
チル−4´−メトキシベンゾイルメタン(通称:パラゾ
ールA)やその他の物質が挙げられる。 (j)本発明の油性製剤に使用する紫外線散乱剤の例
は、二酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、カオリンなどの
微粉末が挙げられる。 (k)本発明の油性製剤に使用する消臭剤の例は、炭酸
亜鉛、乳酸アルミニウムなどの微粉末が適している。 (l)本発明の油性製剤に配合できる有機溶剤は限られ
ており、溶解度は低いがエチルアルコールの少量の添加
で、油性製剤の粘度や凍結温度をある程度下げ、本発明
の複合シートを密閉包装状態で無菌状態に保つことがで
きる。 (m)本発明の複合シートの第三層構造の乾燥した繊維
素繊維層は、無処理でもよいが、必要により予めいずれ
も水溶性の殺菌剤、消臭剤などで含浸・乾燥処理を行っ
ておいてもよい。適した殺菌剤の例は、クロルヘキシジ
ン、グレープフルーツの種子抽出物(略称CAP)、適
した消臭剤の例は、両性のアクリルアミド系高分子化合
物系のノーズパル CL(エスポ株式会社製品)、乳酸
アルミニウムなどであるが、多数の他の製品も使用でき
る。
【実施例1】と
【参考例1】幅が125cm、目付け30g/mのポ
リプロピレン繊維のスパンボンドが第一層で、第二層が
目付け15g/mの透湿性(底に20℃の水を入れた
湿度100%R.H.の密閉容器の上面に張ったフルム
からの水蒸発量)が約1,000ml/24時間/
)かつ水不透過性のポリエチレンのラミネート層を
有し、第一層に精製・脱臭され、酸価が0.01、比重
が0.865、曇点が10℃、けん化価が86、ヨウ素
価が80で重金属が検出されないオレンジラフィー油を
95%、スクアランを2.5%、ポリグリセリンを0.
5%,無水エチルアルコールを1.8%、ボルネオール
系香料を0.2%含む油性製剤を65g/mの割合で
グラビアコーターで塗布し、第一層を内側にして長さ5
0mに巻き取ってから25cm×40cmに切断し、内
側に折り曲げた後、密閉できるプラスチックの箱に入
れ、使用時に一枚ずつ取り出せるようにした複合シート
(実施例1)と、この油性製剤に15%の酸化亜鉛の微
粉を練り込んだ油性製剤を用いて、実施例1と同様に調
製したもの(実施例2)と、第一層と第二層が実施例1
と同じであるが第三層として目付け35g/mのビス
コースレーヨンの不織布が第二層の裏面にラミネートさ
れ、第一層を内側ににして、15g/mのポリプロピ
レンのセパレーターフィルを第三層の下に入れて巻き取
る以外は同様に包装した複合シート(実施例3)と、目
付け60g/mの同し大きさで、包装形態も同じビス
コースレーヨンの不織布に実施例1と同じ処方の油性製
剤を、2本のロールで加圧して強く絞り、114g/m
を含浸した後、実施例1と同様の包装形態としたもの
(参考例1)を、50人のパネルにそれぞれ各10枚の
シートを提供して表1のように、材料と油脂製剤の吸収
性の異なる試料の種々の使用形態についての評価を依頼
した。ただし、ワキガ臭防止効果は3名について実施し
た。
【発明の効果】クリームやローションなどの化粧品、洗
剤、皮膚疾患用軟膏などの連用で、肌あれが悪化するこ
とが多いと指摘されている。この原因は広く使用されて
きた界面活性剤が皮膚最外層の保湿性皮脂を乳化し、水
洗や入浴で溶脱するためと信じられる。そこで、本出願
人は既出願の特許出願平−9 302324号で上記高
級不飽和ワックスエステルと種々の添加物を加えた製剤
を皮膚に擦り込むと、このような障害が改善し、特異な
皮膚保護効果、防臭・防汚効果を指摘した。これらの油
性製剤はヒトの皮膚を保護する皮脂成分に近似している
が、問題は成人の皮脂層は厚さが僅か平均5μm程度と
微量であることである。本発明の油性製剤は非常に展延
性がよいとはいえ、手のひら、スプレイ方式、スポン
ジ、脱脂綿や布に含浸するなどによる塗布法では、局部
的に付着し過ぎたり不均一になり過ぎるので、想定され
る多くの用途で簡便に薄塗できる素材や方法が必要とな
った。そこで本発明者らは、本発明の油脂製剤を含浸さ
せた種々の材料の試作品を試験の結果、ポリプロピレン
製不織布に透湿・防水性のポリエチレン層を形成させた
二層の複合シートかビスコースレーヨン不織布をポリエ
チレン層裏面にに更にラミネートした三層の複合シート
を使用し、ポリプロピレン製不織布に本発明の油脂製剤
を含浸させると、最も下記のような効果を得易いことが
判明した。 (1)ポリプロピレン繊維は油脂製剤の吸着性はない
が、親和性が高いので、繊維表面に十分な量の油脂製剤
を保持し、軽く皮膚を拭くと極めて迅速に薄塗ができ、
弱った皮膚にも痛みを与えず、汚れを浮き上がらせ優れ
た清拭ができる。 (2)ラミネートされたポリエチレン層は、介護者と患
者間の汚物や病原菌、悪臭の移動を遮断し、感染の危険
性や清拭作業中の心理的嫌悪感を低減する。 (3)3層構造のビスコースレーヨン不織布層を有する
複合シートの場合は、油脂製剤を含むポリプロピレン不
織布のみの清拭では除去しきれない汚物や過剰に皮膚に
付着した油脂製剤を除去し、清潔感やよい感触を使用者
に与える。 (4)油脂製剤や汚物を清拭する人の手指に直接付着さ
せることがなく、作業ができるので介護の能率が著しく
向上する。 (5)他の塗布方法よりも、貴重な油脂製剤の利用率が
高くなる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)第一層が、総炭素数が34〜44の
    高級不飽和アルコールの高級不飽和酸エステルを必須成
    分とする油性製剤を含浸させた、合成繊維を1種類以上
    含む不織布であり、(B)第二層が、透湿・防水性の熱
    可塑性プラスチックフィルムを第一層にラミネートされ
    たことを特徴とする複合シート。
  2. 【請求項2】第三層として繊維素繊維を含み、あるいは
    これに殺菌剤、消臭剤の1種類膚以上を含浸されたもの
    である不織布を、中間層となる第二層の裏面にラミネー
    トさせた形態であることを特徴とする請求項1記載の複
    合シート。
  3. 【請求項3】第一層の不織布が、スクアレン、スクアラ
    ン、アシルグリセロール類、セラミド類、エチルアルコ
    ール、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、有害昆虫忌避剤、
    医薬・医薬部外品、香料を1種類以上を必須成分として
    含むことを特徴とする請求項1及び2記載の複合シー
    ト。
  4. 【請求項4】第一層の基材が、15〜50g/mのポ
    リプロピレン製の着色の、あるいは無着色のスパンボン
    ド、第二層の材質が、10〜25g/mのポリエチレ
    ンの透湿・防水性のフィルムであり、製品としての形態
    が、第一層を内側として巻き取ったものか、第一層同志
    を内側に重ねるか又は折畳まれたものであることを特徴
    とする請求項1及び3記載の複合シート。
  5. 【請求項5】第一層と第二層の基材の材質が請求項4と
    同じで、第三層の材質が15〜50g/mの着色ある
    いは無着色のビスコースレーヨンを含有したものであ
    り、製品としての形態が、第一層の上にセパレーターフ
    ィルムを重ねて巻き取ったものであるか、第一層同志を
    内側に重ねるか内側に折畳んだものであることを特徴と
    する請求項2及び3記載の複合シート。
JP12657798A 1998-04-01 1998-04-01 油性製剤を含浸した複合シート Pending JPH11286081A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12657798A JPH11286081A (ja) 1998-04-01 1998-04-01 油性製剤を含浸した複合シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12657798A JPH11286081A (ja) 1998-04-01 1998-04-01 油性製剤を含浸した複合シート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11286081A true JPH11286081A (ja) 1999-10-19

Family

ID=14938623

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12657798A Pending JPH11286081A (ja) 1998-04-01 1998-04-01 油性製剤を含浸した複合シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11286081A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002074262A1 (fr) * 2001-03-16 2002-09-26 Kao Corporation Procede de production d'une feuille impregnee de cosmetiques
US6541432B2 (en) 2000-04-21 2003-04-01 Kao Corporation Cleansing material
JP2004204403A (ja) * 2002-12-26 2004-07-22 Shiseido Co Ltd 複合粉体含有材料
JP2005329258A (ja) * 2005-07-15 2005-12-02 Nivea Kao Kk 化粧料含浸シート
JP2007319561A (ja) * 2006-06-02 2007-12-13 My Care:Kk 入浴用患部カバー
JP4568892B2 (ja) * 1999-11-19 2010-10-27 タナテックス アイピー ビーブイ 繊維製品の仕上げ加工方法
CN104339762A (zh) * 2014-11-04 2015-02-11 苏州利森服饰贸易有限公司 一种男装用多功能双层复合面料
JP2020163796A (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 大日本印刷株式会社 消臭防汚シート

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4568892B2 (ja) * 1999-11-19 2010-10-27 タナテックス アイピー ビーブイ 繊維製品の仕上げ加工方法
US6541432B2 (en) 2000-04-21 2003-04-01 Kao Corporation Cleansing material
WO2002074262A1 (fr) * 2001-03-16 2002-09-26 Kao Corporation Procede de production d'une feuille impregnee de cosmetiques
US7785654B2 (en) 2001-03-16 2010-08-31 Kao Corporation Method of producing cosmetics-impregnated sheet
JP2004204403A (ja) * 2002-12-26 2004-07-22 Shiseido Co Ltd 複合粉体含有材料
JP2005329258A (ja) * 2005-07-15 2005-12-02 Nivea Kao Kk 化粧料含浸シート
JP2007319561A (ja) * 2006-06-02 2007-12-13 My Care:Kk 入浴用患部カバー
JP4636330B2 (ja) * 2006-06-02 2011-02-23 株式会社マイ・ケアー 入浴用患部カバー
CN104339762A (zh) * 2014-11-04 2015-02-11 苏州利森服饰贸易有限公司 一种男装用多功能双层复合面料
CN104339762B (zh) * 2014-11-04 2016-05-11 苏州万图明电子软件有限公司 一种男装用多功能双层复合面料
JP2020163796A (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 大日本印刷株式会社 消臭防汚シート

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6358516B1 (en) One-step system for cleansing, conditioning, and treating the skin
JP4071194B2 (ja) 基材上で頂部偏在した有益な構成成分
KR101225858B1 (ko) 세균이 피부에 부착하는 것을 억제하는 개인관리용품 및방법
RU2538755C2 (ru) Жидкие поверхностно-активные композиции, которые сцепляются с поверхностями и отверждаются и набухают в присутствии воды, и изделия, в которых они применяются
US20070141127A1 (en) Wet wipes with natural antimicrobial agents
MXPA06000305A (es) Composicion para toallitas limpiadoras prehumedecidas que es suave para la piel.
KR100830480B1 (ko) 웨트 와이퍼
JP4407882B2 (ja) ミント臭のない冷却剤を含む物品
DE60120113T2 (de) Erfrischende Zusammensetzugen
JPH11100353A (ja) 精製・脱臭液状エステルワックスとその組成物
JPH11286081A (ja) 油性製剤を含浸した複合シート
US6328811B1 (en) Methods and systems for cleansing the skin
JP3187676B2 (ja) 抗菌性ワイパー
US20030207632A1 (en) Disposable washcloth article and a method of making and using the washcloth
JP3971125B2 (ja) 防腐防黴組成物を含むウエットワイパー
JP2003012490A (ja) 吸収性物品及び吸収性物品用ローション剤
KR20220047588A (ko) 개인 위생 제품
Skewes Bathing: It's a tough Job!
EA001660B1 (ru) Салфетка для очистки и ухода в анальной и интимной области, а также в области стомы
JP2005095386A (ja) 手袋状清拭材
WO2001078659A1 (fr) Lotions laiteuses, preparations cosmetiques, agents de nettoyage de la peau et articles de nettoyage de la peau
JP2004261440A (ja) ウェットティッシュ
JPH10219232A (ja) 防臭性かつ防汚性組成物及びこれを含ませた材料
JPH09124459A (ja) 肛門周辺清拭用組成物
WO2021182163A1 (ja) ウェットシート用乳液及びウェットシート