JPH11285221A - トルクモータ - Google Patents

トルクモータ

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JPH11285221A
JPH11285221A JP31759298A JP31759298A JPH11285221A JP H11285221 A JPH11285221 A JP H11285221A JP 31759298 A JP31759298 A JP 31759298A JP 31759298 A JP31759298 A JP 31759298A JP H11285221 A JPH11285221 A JP H11285221A
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JP
Japan
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rotor
torque
stator core
magnet
magnetic pole
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JP31759298A
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Jiro Kondo
二郎 近藤
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トルクリップルが発生せず、平滑なトルク特
性を得ることのできるトルクモータを提供する。 【解決手段】 複数の平板磁石43a、46aにより構
成される磁石群43、46によりロータ41の一方の磁
極が形成され、複数の平板磁石44a、47aにより構
成される磁石群44、47により他方の磁極が形成され
る。平板磁石43aと46aとはロータ41の周方向に
磁石ピッチθA の半分だけずれており、平板磁石44
aと47aとはロータ41の周方向に磁石ピッチθA
の半分だけずれている。このため、平板磁石43a、4
4aの中央がステータコアの磁極の縁に対応し大きいト
ルクを発生させるときに、平板磁石46a、47aの縁
がステータコアの磁極の縁に対応し小さいトルクを発生
させる。これにより、トルクリップルが打ち消し合い、
所定の回転角範囲でほぼ一定のトルクを得ることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はトルクモータに関
し、特に流量制御弁等に用いられるトルクモータに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、外周に永久磁石を配置して磁
極を設けたロータと、磁性体により形成されロータを囲
む磁極を有するステータコアと、通電することによりス
テータコアに磁極を発生させるソレノイド部とを備える
トルクモータが知られている。このようなトルクモータ
は、ロータの磁極がステータコアの磁極に吸引されるこ
とによりロータが回動駆動されるものであり、内燃機関
のスロットル装置のような弁装置のアクチュエータとし
て用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ロータの磁極を構成す
る永久磁石の製造コストを低減するために、複数の磁石
を周方向に間隔をあけて配置したり、または図11に示
すように複数の平板磁石143a、144aをロータコ
ア142の外周に周方向に密着させて配列し、全体とし
て二極をもつロータ141を構成することが考えられ
る。
【0004】一方、上記のようなトルクモータ140に
おいては、コイル152に通電することにより生成する
ステータコア145の磁極の境界の近傍であるX部、Y
部とロータ141との間でロータ141を回動させる主
なトルクが発生する。
【0005】また、上記のようにロータ141に複数の
磁石を配列したトルクモータ140においては、磁石の
中央で磁気力が大きくなり、磁石と磁石の隙間で磁気力
が小さくなる。ロータ141の両極の磁石が対称に配置
され、ステータコア145の磁極が対称に配置されてい
る場合は、ロータ141の一方の極で磁石と磁石との隙
間がX部に対応するときに、他方の極で磁石と磁石の隙
間がY部に対応するので、小さいトルクが発生する。ま
た、ロータ141の一方の極で磁石の中央部がX部に対
応するときに、他方の極で磁石の中央部がY部に対応す
るので、大きいトルクが発生する。そのため、コイル1
52に通電したときにトルクモータ140が発生させる
トルクが、ロータ141の回転角によって周期的に変動
するトルクリップルが発生する。したがって、安定した
トルクが得られず、高精度な制御が難しいという問題が
あった。
【0006】本発明はこのような問題を解決するために
なされたものであり、トルクリップルが発生せず、平滑
なトルク特性を得ることのできるトルクモータを提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
トルクモータによれば、ロータの磁極を構成する磁石群
はロータの軸方向に複数配列され、複数の磁石群の少な
くとも1つは他の磁石群に対してロータの周方向にずら
して配置されている。したがって、複数の磁石群により
発生するトルクリップルの位相がずれるため、トルクリ
ップルが打ち消し合い、トルク変動の幅を小さくするこ
とができる。
【0008】本発明の請求項2または3記載のトルクモ
ータによれば、ロータの軸方向に長さの等しい2つの磁
石群を備え、一方の磁石群は他方の磁石群に対して磁石
ピッチのほぼ半分だけ周方向にずらして配置されてい
る。そのため、軸方向に対向した各磁石群により発生さ
れるトルクおよびトルクリップルの大きさが等しく、一
方の磁石群の磁石の磁石ピッチの中央がステータコアの
磁極の縁に対応し大きなトルクを発生させるときに、他
方の磁石群の磁石の磁石ピッチの縁がステータコアの磁
極の縁に対応し小さいトルクを発生させるため、ほぼ一
定のトルク特性を得ることができる。また、磁石群の周
方向位置のずれの大きさは、磁石ピッチの1/2±1/
12であることが望ましい。
【0009】本発明の請求項4記載のトルクモータによ
れば、ステータコアの磁極の縁の少なくとも1つが、軸
方向位置によって周方向位置をずらして配置されてい
る。したがって、ステータコアの軸方向位置によって発
生するトルクリップルの位相がずれるため、トルクリッ
プルが打ち消し合い、トルク変動の幅を小さくすること
ができる。
【0010】本発明の請求項5記載のトルクモータによ
れば、複数のステータコアがロータの軸方向に配列さ
れ、複数のステータコアの少なくとも1つは他のステー
タコアに対して磁極の縁が前記ロータの周方向にずらし
て配置されている。したがって、複数のステータコアで
発生するトルクリップルがずれるため、トルクリップル
が打ち消し合い、平滑なトルク特性を得ることができ
る。
【0011】本発明の請求項6記載のトルクモータによ
れば、ロータの軸方向に長さが等しいステータコアが2
つ設けられ、一方のステータコアの磁極の縁が他方のス
テータコアの磁極の縁に対してずらして配置されている
ため、一方のステータコアの磁極の縁で大きなトルクが
発生するときに、他方のステータコアの磁極の縁で小さ
いトルクが発生し、トルクリップルを低減することがで
きる。
【0012】本発明の請求項7記載のトルクモータによ
れば、ステータコアの磁極の縁は軸方向に対して周方向
に傾斜して形成されるため、磁極の縁の一部分で大きな
トルクが発生するときに、磁極の縁の他の部分で小さい
トルクが発生し、トルクリップルを低減することができ
る。
【0013】本発明の請求項8記載のトルクモータによ
れば、ステータコアの磁極の縁は周方向に位置をずらし
た階段状に形成されるため、磁極の縁の一部分で大きな
トルクが発生するときに、磁極の縁の他の部分で小さい
トルクが発生し、トルクリップルを低減することができ
る。
【0014】本発明の請求項9または10記載のトルク
モータによれば、磁極の縁の周方向位置のずれの大きさ
は、ロータの周方向の磁石ピッチのほぼ半分であるた
め、磁極の縁の一部分が磁石の中央に対応し大きなトル
クが発生するときに、磁極の縁の他の部分が磁石の縁に
対応して小さいトルクが発生するため、ほぼ一定のトル
ク特性を得ることができる。また、磁極の縁の周方向位
置のずれの大きさは、磁石ピッチの1/2±1/12で
あることが望ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を示す
複数の実施例を図面に基づいて説明する。 (第1実施例)本発明の第1実施例によるトルクモータ
を用いたスロットル装置を図2に示す。このスロットル
装置10は、アクセル踏込量に応じてスロットル弁13
の開度を調整するアクセルと機械的にリンクした機構を
もたず、トルクモータ40によってのみスロットル弁1
3の開度を調整するものである。
【0016】スロットル装置10のスロットルボディ1
1はベアリング15および16を介してスロットル軸1
2を回動自在に支持している。スロットル弁13は円板
状に形成されており、スロットル軸12にビス14で固
定されている。スロットル弁13がスロットル軸12と
ともに回動することにより、スロットルボディ11の内
壁により形成された吸気通路11aの流路面積が調整さ
れ、吸気通路11aを通過する吸気流量が制御される。
【0017】スロットル軸12の一方の端部にスロット
ルレバー21が圧入固定されており、スロットルレバー
21はスロットル軸12とともに回動する。ストッパス
クリュウ22はスロットルレバー21と当接することに
よりスロットル弁13の全閉位置を規定している。スト
ッパスクリュウ22のねじ込み量を変更することにより
スロットル弁13の全閉位置を調整できる。
【0018】回転角センサ30は、スロットルレバー2
1よりもさらにスロットル軸12の端部側に配設されて
おり、コンタクト部31、抵抗体を塗布した基板32お
よびハウジング33で構成されている。コンタクト部3
1はスロットル軸12に圧入されており、スロットル軸
12とともに回動する。基板32はハウジング33に固
定されており、基板32に塗布された抵抗体上をコンタ
クト部31が摺動する。基板32に塗布された抵抗体に
5Vの一定電圧が印加されており、この抵抗体とコンタ
クト部31との摺動位置がスロットル弁13の開度に応
じて変化すると出力電圧値が変動する。図示しない電子
制御装置(ECU)は回転角センサ30からこの出力電
圧値を入力し、スロットル弁13の開度を検出する。
【0019】スロットル軸12の他方の端部には、図3
に示すようにロータ41、ステータコア45、ソレノイ
ド部50によりトルクモータ40が構成されている。ト
ルクモータ40の端部はカバー20により覆われてい
る。
【0020】ロータ41は、スロットル軸12に圧入固
定したロータコア42と、ロータコア42の外周に設け
られた磁石群43、46、44、47とから構成され
る。図1、図3に示すように、磁石群43はロータ41
の周方向に配列された6個の平板磁石43aをロータコ
ア42の外周の一方側に接着して構成される。磁石群4
6も同様に6個の平板磁石46aから構成され、ロータ
コア42の外周の一方側に接着されている。磁石群43
と磁石群46とはロータ41の軸方向に配列されてお
り、互いにロータ41の周方向にロータコア42の外周
上での各平板磁石の周方向の配列間隔である磁石ピッチ
θAの半分、すなわち(1/2)θAだけずらして配置さ
れている。
【0021】ロータコア42の外周の他方側には、磁石
群44が6個の平板磁石44aにより構成され、磁石群
47が6個の平板磁石47aにより構成されている。磁
石群44と磁石群47とはロータ41の軸方向に配列さ
れており、互いにロータ41の周方向に(1/2)θA
だけずらして配置されている。
【0022】平板磁石43a、46a、44aおよび4
7aは、同一寸法、同一形状であり、それぞれ厚み方向
に一方向に着磁された状態で図1、図3に示すようにロ
ータコア42の周上に円弧状に隣接する平板磁石と密着
して配設されている。したがって、磁石群43、46、
44、47は実質的にロータ41の中心から放射状に着
磁された構成となっている。平板磁石43a、46aと
平板磁石44a、47aとは径方向に反対向きに着磁さ
れているため、ロータ41にN極およびS極の対をなす
磁極が形成される。平板磁石43a、46a、44aお
よび47aは、ネオジム系、サマリウム−コバルト系等
の高い磁力を発生するいわゆる希土類の永久磁石により
形成される。
【0023】ステータコア45は、外形がほぼ長方形の
磁性鋼の薄板をスロットル軸12の軸方向に積層して形
成される。ステータコア45には、ロータ41を回動可
能に収容する収容孔45aが形成されている。ステータ
コア45の長方形の長辺側に形成される平行面と、収容
孔45aの内壁との間にロータ41の径方向に厚さが薄
い部分が形成され、磁気抵抗の大きいスロット連結部4
8、49となる。このスロット連結部48、49により
ステータコア45の一対の磁極の境界が形成されてい
る。スロット連結部48、49は、ロータ41から見て
対称位置に配置されている。ステータコア45の磁極の
境界の近傍を磁極の縁と呼び、ロータ41の回動によっ
て、磁石が向かってくる側の縁を磁極の前縁と呼ぶ。
【0024】ステータコア45には略U字型のアーム部
51が一体に接続されている。アーム部51とアーム部
51に巻回されたコイル52とにより、ソレノイド部5
0が構成されている。コイル52に通電することにより
ステータコア45が励磁され、ステータコア45に一対
の磁極を形成する。コイル52に通電する電流の方向に
よって、ステータコア45に形成される磁極を変更する
ことができる。
【0025】磁石群43、44により形成されたロータ
41側の磁極が、通電により生成されたステータコア4
5側の磁極に吸引されることにより、ロータ41を回動
させるトルクが発生し、ロータ41の磁石がステータコ
ア45の前縁に対応するときに、最も大きいトルクが発
生する。
【0026】ロータ41の回動に伴い、平板磁石43a
の縁がステータコア45の一方の磁極の前縁に対応する
ときに、平板磁石46aの中央がステータコア45の他
方の磁極の前縁に対応する。また、平板磁石44aの中
央がステータコア45の一方の磁極の前縁に対応すると
きに、平板磁石47aの縁がステータコア45の他方の
磁極の前縁に対応する。
【0027】リターンスプリング17は、一方の端部を
ロータコア42に固定し、他方の端部をねじ18に固定
し、スロットル弁13を閉方向に付勢している。ウェー
ブワッシャ19は、エンジン運転中の振動時においても
スロットル軸12が軸方向に移動しないようにスロット
ル軸12を一方の軸方向に付勢している。これにより、
コンタクト部31と基板32との摺動状態が変化しない
のでスロットル弁13の開度信号が断絶したり、コンタ
クト部31が基板32と過大な力で摺動することによる
基板上の抵抗体またはコンタクト部31の摩耗を防止で
きる。さらに、ステータコア45に対するロータ41の
軸方向位置が変化しないので、ロータ41が受けるトル
ク変動を抑制できる。
【0028】図11は比較例1によるトルクモータ14
0を示す。比較例1においては、磁石群143、144
は、ロータコア142の外周に径方向に6個、軸方向に
1個ずつ接着された平板磁石143a、144aにより
構成されている。ステータコア145はコイル152に
通電することによりロータ141を囲んでほぼ対称に磁
極を形成し、二つのスロット連結部148、149はロ
ータ141を挟んで180°反対側の位置にある。
【0029】図4は比較例1と第1実施例のトルクモー
タによるロータの回転角度と発生するトルクの大きさの
関係を示す特性図である。比較例1のトルクモータ14
0によって発生するトルクは、図11に示すスロット連
結部148、149の近傍、すなわちステータコア14
5の磁極の縁であるX部およびY部において最も強く発
生する二つのトルクの合成である。平板磁石143aと
144aとはロータコア142の外周において対称の位
置にあり、スロット連結部148と149はロータ14
1を挟んで対称の位置にある。したがって、ロータ14
1の回動に伴ってステータコ145の両磁極の縁である
X部とY部とに同時に平板磁石の縁部が対応し、同時に
平板磁石の中央部が対応することになる。平板磁石同士
の隙間では磁力が低下するため、平板磁石の縁部がX部
またはY部に対応するときには、平板磁石の中央部がX
部またはY部に対応するときよりも発生するトルクが小
さくなり、図4に示すようにロータ141の回転角の変
化によって周期的にトルクが変動するトルクリップルが
発生する。
【0030】一方、本実施例では、平板磁石43aと4
6aがロータ41の周方向に磁石ピッチθAの半分だけ
ずれており、また平板磁石44aと47aがロータ41
の周方向に磁石ピッチθAの半分だけずれているので、
平板磁石43a、44aの中央がステータコア45の磁
極の縁に対応し大きいトルクを発生させるときに、平板
磁石46a、47aの縁がステータコア45の磁極の縁
に対応し小さいトルクを発生させる。また、平板磁石4
3a、44aの縁がステータコア45の磁極の縁に対応
し小さいトルクを発生させるときに、平板磁石46a、
47aの中央がステータコア45の磁極の縁に対応し大
きいトルクを発生させる。すなわち、磁石群43と磁石
群46とでトルク変動の周期の位相は半波長ずれてお
り、磁石群44と磁石群47とでトルク変動の周期の位
相は半波長ずれている。また、磁石群43と磁石群46
とでトルクリップルの大きさはほぼ等しく、磁石群44
と磁石群47とでトルクリップルの大きさはほぼ等し
い。これにより、トルクリップルが打ち消し合い、図4
に示すように所定の回転角範囲でほぼ一定のトルクを得
ることができる。したがって、ロータ41の回転角度を
高精度に制御しやすくなる。
【0031】本実施例では、平板磁石43aと46aの
ずれ、および平板磁石44aと47aのずれの大きさに
ついて、製造上の公差として±θA/12の範囲で許容
する。これにより、トルクモータの組み立てを容易にし
つつ、発生するトルクリップルを、図11に示す比較例
1にて両方の磁極で発生するトルクリップルの1/4以
下に抑えることができる。なお、スロットルのより精密
な制御を実現する上では、トルクリップルの許容値とし
て、図11の比較例1にて発生するトルクリップルの1
/10程度に抑えることが望ましい。
【0032】また、本実施例では、収容孔45aの内壁
は全周にわたって切れ目のない実質的なスロットレス構
造としたが、スロット連結部48、49にエアギャップ
を形成してもよい。また、本実施例ではロータ41の軸
方向に長さが等しく、周方向に互いに磁石ピッチの半分
だけずらして配列された平板磁石43a、46aからな
る磁石群43、46によりロータ41の一方の磁極を構
成し、平板磁石44a、47aからなる磁石群44、4
7によってロータ41の他方の磁極を構成したが、本発
明としては、例えばロータ41の軸方向に三等分された
磁石群により磁極を構成し、それぞれの磁石群を周方向
に磁石ピッチの三分の一ずつずらすなど、ステータコア
45の磁極の縁で発生するトルクリップルが互いに打ち
消し合う構成とすることができる。
【0033】次に、スロットル装置10の作動について
説明する。 (1) 正常走行時 車両の正常走行モードにはISC(idle speed contro
l) 、通常運転、クルーズコントロール等がある。各モ
ードにおけるスロットル弁13の開度は、アクセル踏込
量、エンジン回転数等のエンジン運転状態に基づいてE
CUで演算され、演算された開度に応じた制御電流がコ
イル52に供給される。
【0034】コイル52の通電オン時に発生するロータ
41を回動させるトルクはリターンスプリング17の付
勢力よりも大きいので、ロータ41はリターンスプリン
グ17の付勢力に抗して回動可能である。ロータ41の
回動にともない回動するスロットル弁13の開度は回転
角センサ30により検出され、ECUにフィードバック
される。そしてこの開度信号に基づいてECUからコイ
ル52に供給する制御電流が調整される。スロットル弁
13の開度を検出することにより、ロータ41に働くト
ルクが温度変化等により変動することを防止し、スロッ
トル弁13の開度を高精度に制御できる。
【0035】(2) フェイル時 ECUで演算されたスロットル弁13に対する要求開度
と回転角センサ30で検出した実際のスロッットル弁1
3の開度とが一致しない場合、ECUによるスロットル
弁13の開度制御がフェイルしていると判断し、ECU
からスロットル弁13を閉じる信号が送出される。する
と、スロットル弁13はリターンスプリング17の付勢
力により全閉位置に戻るので、スロットル弁13が過剰
に開くことを防止できる。
【0036】また、ECUにはECUの故障を常時診断
するサブECUが搭載されているので、ECUがフェイ
ルすると、サブECUの指示によりコイル52に供給す
る制御電流が遮断される。したがって、ECUがフェイ
ルしてもリターンスプリング17の付勢力によりスロッ
トル弁13を全閉することができる。
【0037】(第2実施例)本発明の第2実施例のトル
クモータを図5および図6に示す。第2実施例のトルク
モータ60は、ロータ61と、ロータ61を囲み軸方向
に配列された2つのステータコア651、652と、ソ
レノイド部70とにより構成される。ステータコア65
1とステータコア652とは、ロータ61の軸方向に等
しい厚さで形成されている。
【0038】ロータ61は、ロータコア62の外周の対
称位置に磁石群63、64を配置して形成される。磁石
群63、64は平板磁石63a、64aをロータ61の
周方向に6個ずつ配列して形成される。これにより、ロ
ータ61に一対の磁極が形成される。
【0039】ステータコア651は、外形がほぼ長方形
の磁性鋼の薄板をロータ61の軸方向に積層して形成さ
れる。ステータコア651には、ロータ61を回動可能
に収容する収容孔651aが形成されている。ステータ
コア651の長方形の長辺側に形成される平行面と、収
容孔651aとの間にロータ61の径方向に厚さが薄い
部分が形成され、磁気抵抗の大きいスロット連結部68
1、691となる。このスロット連結部681、691
によりステータコア651の一対の磁極の境界が形成さ
れている。
【0040】ステータコア652は、ステータコア65
1の長方形の長辺側に形成される平行面に対して、磁石
ピッチθAの半分の角度だけ傾斜した平行面を有するほ
ぼ平行四辺形状に形成された磁性鋼の薄板をロータ61
の軸方向に積層して形成される。ステータコア652の
傾斜した平行面の間隔は、ステータコア651の長方形
の短辺とほぼ同一に形成される。ステータコア652に
は、ロータ61を回動可能に収容する収容孔652aが
形成され、収容孔651aと連通している。ステータコ
ア652の傾斜した平行面と収容孔652aとの間に、
ロータ61の径方向に厚さが薄い部分が形成され、磁気
抵抗の大きいスロット連結部682、692となる。こ
のスロット連結部682、692によりステータコア6
52の一対の磁極の境界が形成されている。ステータコ
ア651のスロット連結部681、691に対して、ス
テータコア652のスロット連結部682、692はロ
ータ61の周方向に磁石ピッチθAの半分だけずれた位
置に形成される。したがって、ステータコア651と、
ステータコア652とは磁極の縁が磁石ピッチ(1/
2)θAだけずれた位置に形成される。
【0041】ステータコア651、652には略U字型
のアーム部711、712がそれぞれ一体に接続されて
いる。アーム部711、712とアーム部711、71
2に巻回されたコイル72とにより、ソレノイド部70
が構成されている。コイル72に通電することによりス
テータコア651、652が励磁され、ステータコア6
51、652に一対の磁極を発生させる。
【0042】トルクモータ60は、ロータ61の平板磁
石63a、64aがステータコア651、652の磁極
に吸引されることにより、トルクを発生させる。平板磁
石63a、64aの中央がステータコア651の磁極の
縁に対応して大きいトルクを発生させるときに、平板磁
石63a、64aの縁がステータコア652の磁極の縁
に対応して小さいトルクを発生させる。これにより、ス
テータコア651の磁極の縁で発生するトルクリップル
とステータコア652の磁極の縁で発生するトルクリッ
プルとが打ち消し合い、第1実施例と同様に平滑なトル
ク特性を得ることができる。
【0043】第2実施例では、ロータ61の軸方向に厚
さの等しいステータコア651、652を軸方向に配列
し、磁極の縁を互いに磁石ピッチの半分だけずらした構
成としたが、本発明としては、例えばステータコアをロ
ータ61の軸方向に三等分し、ステータコアの磁極の縁
を周方向に磁石ピッチの三分の一ずつずらすなど、複数
のステータコアの磁極の縁で発生するトルクリップルが
互いに打ち消し合うように構成することができる。
【0044】(第3実施例)本発明の第3実施例による
トルクモータ80を図7に示す。第3実施例のトルクモ
ータ80は、第2実施例と同様の構成をもつロータ61
と、ロータ61を囲むステータコア81と、ステータコ
ア81を励磁するソレノイド部89とにより構成され
る。ステータコア81には、ソレノイド部89に対向す
る位置、およびその周方向のほぼ180度反対側の対称
位置にエアギャップによりスロット部82、83が形成
されている。
【0045】ステータコア81には略U字型のアーム部
811が一体に接続されている。アーム部811とアー
ム部811に巻回されたコイル72とにより、ソレノイ
ド部89が構成されている。コイル72に通電すること
によりステータコア81が励磁され、ステータコア81
に一対の磁極を発生させる。このとき、スロット部8
2、83に対向するステータコア81の周方向端面8
4、85、86、87の近傍がそれぞれステータコア8
1の磁極の縁となる。
【0046】図8は、ステータコア81の一部分を示す
斜視図である。スロット部83に対向するステータコア
81の周方向端面84は、軸方向の一端841と他端8
42とで周方向位置がロータ61の磁石ピッチθAの1
/2だけずれた斜面状に形成されている。したがって、
ステータコア81の磁極の縁はロータ61の軸方向に平
行な面に対し周方向に傾斜して形成されている。
【0047】トルクモータ80は、ロータ61の平板磁
石63a、64aがステータコア81の磁極に吸引され
ることにより、トルクを発生させる。図12に示す比較
例2では、ステータコア181の周方向端面184は、
比較例1と同様の構成であるロータ141の軸方向に平
行に形成されている。そのため磁極の縁は、ロータ14
1の軸方向に平行に形成され、比較例1と同様にロータ
161の回転角の変化によって周期的にトルクが変動す
るトルクリップルが発生する。
【0048】図7、図8に示す第3実施例では、平板磁
石63a、64aの中央が周方向端面84の一端841
近傍に対応して大きいトルクを発生させるときに、平板
磁石63a、64aの縁が周方向端面84の他端842
近傍に対応して小さいトルクを発生させる。また、平板
磁石63a、64aの縁が周方向端面84の一端841
近傍に対応して小さいトルクを発生させるときに、平板
磁石63a、64aの中央が周方向端面84の他端84
2近傍に対応して大きいトルクを発生させる。これによ
り、周方向端面84の近傍で発生するトルクリップルが
打ち消し合い、第1実施例と同様に平滑なトルク特性を
得ることができる。
【0049】図8では、周方向端面84の斜面を図9の
(A)に示すように一端841から他端842までが直
線状の平面として形成したが、図9の(B)に示すよう
に(A)とは反対向きの斜面としたり、図9の(C)、
(D)に示すように中間が凸または中間が凹となるよう
に形成しても同様の効果を得ることができる。さらに、
周方向端面84の斜面を曲面としても、周方向端面84
の近傍で発生するトルクリップルを低減することができ
る。
【0050】また、図8では周方向端面84のロータ6
1を挟んで反対側にある別の磁極に対応する周方向端面
85も周方向端面84と同様に斜面状に形成され磁極の
縁がずれているため、ロータ61が図7の時計方向に回
転するときのトルクリップルを両方の磁極で打ち消すこ
とができる。さらに、周方向端面86、87も同様に磁
極の縁をずらして形成することにより、ロータ61を両
方向に回転させるときのトルクリップルを低減すること
ができる。
【0051】また、本実施例では、エアギャップにより
スロット部82、83を形成し、磁極の縁を形成した
が、ステータコア81の内壁を全周にわたって切れ目の
ない実質的なスロットレス構造とし、ステータコア81
の径方向の厚みの小さい部分を周方向に傾斜させて形成
して磁気抵抗の大きい部分を形成したり、ステータコア
81を部分的に他と異なる磁気抵抗の大きい材料で形成
することにより、磁極の縁としてもよい。
【0052】(第4実施例)本発明の第4実施例による
トルクモータのステータコア91の周方向端部94を示
す模式図を図10に示す。他部分の構成は第3実施例と
ほぼ同様である。第4実施例では、ステータコア91は
周方向端部95を図10の(E)に示すように一端94
1から他端942までを階段状に形成している。一端9
41と他端942とは、周方向位置がロータ61の磁石
ピッチθAの1/2だけずれている。また、図10の
(F)に示すように(E)とは反対向きの階段状とした
り、図10の(G)、(H)に示すように中間が凸また
は中間が凹となるように形成しても同じ効果を得ること
ができる。(F)、(G)、(H)においては、周方向
端部の最大の周方向位置のずれがロータ61の磁石ピッ
チθAの1/2である。
【0053】第4実施例では、周方向端部95の軸方向
位置によって周方向位置がずれていることにより、周方
向端部95近傍で発生するトルクリップルが打ち消し合
い、第1実施例と同様に平滑なトルク特性を得ることが
できる。
【0054】上記の第2〜第4実施例においては、ステ
ータコアの磁極の縁の位置のずれの大きさについて、製
造上の公差として±θA/12の範囲で許容する。これ
により、トルクモータの製造を容易にしつつ、発生する
トルクリップルを、図12に示す比較例2にて両方の磁
極で発生するトルクリップルの1/4以下に抑えること
ができる。なお、スロットルのより精密な制御を実現す
る上では、トルクリップルの許容値として、図12の比
較例2にて発生するトルクリップルの1/10程度に抑
えることが望ましい。
【0055】上記本発明の複数の実施例では、平板磁石
をロータコアの外周において周方向に密着させて配置し
た場合について説明したが、平板磁石または円弧状磁石
を間隔をあけて配置した場合など、回転角度によって周
期的に磁力が変動するロータの構造の場合には、本発明
を適用することができる。また、本発明の複数の実施例
では、スロットル装置に本発明のトルクモータを適用し
たが、あらゆる用途の流量制御弁に本発明のトルクモー
タを適用できるのはもちろんのことである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例によるトルクモータのロー
タの構造を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1実施例によるトルクモータを用い
たスロットル装置を示す断面図である。
【図3】本発明の第1実施例によるトルクモータを示す
図2のI方向矢視図である。
【図4】本発明の実施例と比較例によるロータの回転角
と発生トルクの関係を示す特性図である。
【図5】本発明の第2実施例によるトルクモータを示す
図3と同一方向から見た図である。
【図6】本発明の第2実施例によるトルクモータを示す
図5のII方向矢視図である。
【図7】本発明の第3実施例によるトルクモータを示す
図3と同一方向から見た図である。
【図8】本発明の第3実施例によるステータコアの一部
を示す模式図である。
【図9】本発明の第3実施例によるステータコアの磁極
の縁の形状を示す模式図である。
【図10】本発明の第4実施例によるステータコアの磁
極の縁の形状を示す模式図である。
【図11】比較例1によるトルクモータを示す図3と同
一方向から見た図である。
【図12】比較例2によるステータコアの一部を示す模
式図である。
【符号の説明】
10 スロットル装置 40 トルクモータ 41 ロータ 42 ロータコア 43、44、46、47 磁石群 43a、44a、46a、47a 平板磁石(磁石) 45 ステータコア 50 ソレノイド部 60 トルクモータ 61 ロータ 70 ソレノイド部 81 ステータコア 91 ステータコア

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の磁石を周方向に配列した磁石群を
    軸方向に複数配列して磁極を形成するロータと、 前記ロータを囲み、ソレノイド部により励磁されること
    により磁極を形成するステータコアとを備え、 前記複数の磁石群の少なくとも1つは他の磁石群に対し
    て前記ロータの周方向にずらして配置されていることを
    特徴とするトルクモータ。
  2. 【請求項2】 前記複数の磁石群はそれぞれ前記ロータ
    の軸方向に長さが等しい2つの磁石群より構成され、一
    方に磁石群は他方の磁石群に対して磁石ピッチのほぼ半
    分だけ周方向にずらして配置されていることを特徴とす
    る請求項1に記載のトルクモータ。
  3. 【請求項3】 前記ほぼ半分とは、前記磁石ピッチの1
    /2±1/12であることを特徴とする請求項2記載の
    トルクモータ。
  4. 【請求項4】 複数の磁石を周方向に配列した磁石群に
    より磁極を形成するロータと、 前記ロータを囲み、ソレノイド部により励磁されること
    により磁極を形成するステータコアとを備え、 前記ステータコアの磁極の縁の少なくとも1つが、軸方
    向位置によって周方向位置をずらして配置されているこ
    とを特徴とするトルクモータ。
  5. 【請求項5】 前記ステータコアはロータの軸方向に複
    数配列され、 前記複数のステータコアの少なくとも1つは他のステー
    タコアに対して磁極の縁が前記ロータの周方向にずらし
    て配置されていることを特徴とする請求項4記載のトル
    クモータ。
  6. 【請求項6】 前記複数のステータコアは前記ロータの
    軸方向に長さが等しい2つのステータコアより構成さ
    れ、一方のステータコアの磁極の縁が他方のステータコ
    アの磁極の縁に対してずらして配置されていることを特
    徴とする請求項5記載のトルクモータ。
  7. 【請求項7】 前記磁極の縁は軸方向に対し周方向に傾
    斜して形成されることを特徴とする請求項4記載のトル
    クモータ。
  8. 【請求項8】 前記磁極の縁は周方向に位置をずらした
    階段状に形成されることを特徴とする請求項4記載のト
    ルクモータ。
  9. 【請求項9】 前記周方向位置のずれの大きさは、周方
    向の磁石ピッチのほぼ半分であることを特徴とする請求
    項4から8のいずれか一項に記載のトルクモータ。
  10. 【請求項10】 前記ほぼ半分とは、前記磁石ピッチの
    1/2±1/12であることを特徴とする請求項9記載
    のトルクモータ。
JP31759298A 1998-02-02 1998-11-09 トルクモータ Pending JPH11285221A (ja)

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JP10-21108 1998-07-22
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002247804A (ja) * 2001-02-16 2002-08-30 Nakagawa Electric Ind Co Ltd ギヤードモータ

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JP2002247804A (ja) * 2001-02-16 2002-08-30 Nakagawa Electric Ind Co Ltd ギヤードモータ

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