JPH11284345A - 多層回路基板 - Google Patents

多層回路基板

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JPH11284345A
JPH11284345A JP10086376A JP8637698A JPH11284345A JP H11284345 A JPH11284345 A JP H11284345A JP 10086376 A JP10086376 A JP 10086376A JP 8637698 A JP8637698 A JP 8637698A JP H11284345 A JPH11284345 A JP H11284345A
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conductor
insulating
insulating base
surface conductor
circuit board
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Sentaro Yamamoto
泉太郎 山元
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Abstract

(57)【要約】 【課題】表層導体の接着強度を向上できるとともに、表
層導体間の絶縁性を充分に確保できる多層回路基板を提
供する。 【解決手段】絶縁層1a〜1gを複数積層してなる絶縁
基体10と、この絶縁基体10の表面10aに露出する
表層導体4とを有する多層回路基板であって、表層導体
4が絶縁基体10内に埋設されており、表層導体4の絶
縁基体10の表面10aからの突出量aが、表層導体4
の全膜厚tの20%以下のものである。ここで、絶縁基
体10の表面10aに露出する表層導体4の露出面4a
と、絶縁基体10の表面10aが同一面であることが望
ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は多層回路基板に関
し、例えば電圧制御発信器(VCO)、ミキサ部、フィ
ルタ素子、発振子、コイル、コンデンサ等を内蔵する多
層回路基板に関するものである。
【0002】
【従来技術】セラミック回路基板には、大別するとアル
ミナ等で形成されたセラミック基板の上に、Ag、C
u、Au、W、Mo等の導体ペーストを印刷、焼成して
回路パターンを形成し、その上にアルミナ、ガラス等の
絶縁膜を被覆した厚膜回路基板と、内部配線になる導体
膜とテープ化されたアルミナ等のセラミックを交互に積
層し、表層導体を印刷し、その表層導体の一部分を絶縁
膜で被覆した多層回路基板とがある。
【0003】近年においては、低コスト化、高信頼性
化、高機能化の観点から、基板材料に低温で焼成可能な
ガラスセラミック材料を用い、表層、内層導体用の導体
材料に大気中で焼成可能で、低い導体抵抗値を有するA
g等の導体を用い、一体的に焼成してなる低温焼成多層
回路基板が主流となっている。
【0004】この低温焼成多層基板においては、例え
ば、ガラスセラミック材料からなるグリーンシートに、
内層導体材料からなるペーストを塗布し、このようなペ
ートスを塗布したグリーンシートを複数積層し、さらに
表層導体材料からなるペーストを所定パターンに印刷し
たグリーンシートを積層した積層成形体を作製し、これ
をプレス装置により加圧処理し、焼成していた。
【0005】また、表層導体間の絶縁信頼性を確保する
ために、従来、他のチップ部品等との接続部分等を除い
て表層導体の一部を覆うように絶縁膜を形成することが
行なわれている。絶縁膜はガラス粉末等の絶縁粉末をペ
ースト化し、このペーストをスクリーン印刷によって凹
凸のある基板と表層導体間や表層導体間に塗布し、熱処
理して形成していた。
【0006】表層導体には、ICチップやコンデンサ等
のチップ部品を半田で基板に接合するダイボンディング
工程、ICチップと表層導体とワイヤで接続するワイヤ
ボンディング工程等に受ける熱的、機械的ダメージに耐
えうる接着強度が必要となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
表層導体は、ペートスを塗布したグリーンシートを複数
積層し、さらに表層導体材料からなるペーストを所定パ
ターンに印刷したグリーンシートを積層した積層成形体
を作製し、これをプレス装置により加圧処理し、焼成し
て作製されていたため、図5に示すように、絶縁基体4
1の表面に表層導体43の一部がめり込んだ状態で付着
しており、上記ダイボンディング工程やワイヤボンディ
ング工程等に受ける熱的、機械的ダメージに弱く、接着
強度が低いという問題があった。
【0008】このような接着強度を向上させるため、こ
れまで表層導体にV2 3 等の添加物を含有させ、表層
導体と絶縁基体との接着強度を化学的に向上させる手法
が多く検討されているが、未だ充分な接着強度が得られ
ないという問題があった。
【0009】また、近年においては、部品の小型化、高
機能化の市場の要求に対し、多層回路基板の表層導体の
線幅、表層導体間のファインライン化が急速に進んい
る。ファインライン化の達成には、絶縁膜による表層導
体間の絶縁信頼性が必要になるが、従来の表層導体で
は、絶縁基体表面から表層導体が大きく突出することに
なり、絶縁基体と表層導体との凹凸が大きくなったり、
また、ファインライン化のため、表層導体の間隔を小さ
くすると表層導体間の凹凸が原因となり、絶縁ペースト
を印刷する際に凹凸間でペーストカスレやピンホール等
の欠陥が発生し、表層導体間の絶縁性を充分に確保する
ことが困難であった。
【0010】本発明は、表層導体の接着強度を大きく向
上できるとともに、表層導体間の絶縁性を充分に確保で
きる多層回路基板を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の多層回路基板
は、絶縁層を複数積層してなる絶縁基体と、この絶縁基
体の表面に露出する表層導体とを具備する多層回路基板
であって、前記表層導体が前記絶縁基体内に埋設されて
おり、前記表層導体の前記絶縁基体表面からの突出量
が、前記表層導体の全膜厚の20%以下のものである。
【0012】ここで、絶縁基体表面に露出する表層導体
の露出面と、前記絶縁基体表面が同一面であることが望
ましい。また、絶縁基体内に埋設された表層導体の最大
幅が、前記絶縁基体表面と同一平面における前記表層導
体の幅よりも大きいことが望ましい。さらに、一部の表
層導体が絶縁膜で被覆されていることが望ましい。
【0013】
【作用】本発明によれば、表層導体の絶縁基体表面から
の突出量が、表層導体の全膜厚の20%以下となるよう
に、表層導体が絶縁基体内に埋設されているため、絶縁
基体への接着強度を大きく向上できる。しかも、表層導
体の全膜厚の20%以下が絶縁基体内に埋設されている
ため、表層導体間の間隔を狭めたとしても表層導体間に
おける凹凸がそれ程発生せず、表層導体間の絶縁性を向
上するための絶縁膜を被覆するとしても、絶縁ペースト
を印刷する際にペーストカスレやピンホール等の欠陥が
発生せず、表層導体間の絶縁性を充分に確保することが
できる。
【0014】また、絶縁基体表面に露出する表層導体の
露出面と、絶縁基体表面を同一面とすることにより、表
層導体の絶縁基体への接着強度をさらに向上できるとと
もに、表層導体間の凹凸を無くして絶縁性をさらに向上
でき、ファインライン化を促進できる。
【0015】さらに絶縁基体に埋設された表層導体の最
大幅を、絶縁基体表面と同一平面における表層導体の幅
よりも大きくしたので、絶縁基体内に埋設された部分に
よりアンカー効果が発生し、表層導体の絶縁基体への接
着強度がさらに向上する。
【0016】
【発明の実施の形態】図1および図2は、本発明に係る
多層回路基板を示すもので、絶縁基体10は、絶縁層1
a〜1g、内部配線2、ビアホール導体3とからなり、
絶縁基体10の表面には表層導体4が露出し、厚膜抵抗
体膜5、各種電子部品6が実装されている。
【0017】絶縁層1a〜1gは、ガラス−セラミック
材料からなり、その厚みは、例えば40〜150μmと
されている。このような複数の絶縁層1a〜1g間に
は、内部配線2が配置されている。内部配線2は、金
系、銀系、銅系の金属材料、例えば銀系導体からなって
いる。また、異なる絶縁層1a〜1g間の内部配線2
は、絶縁層1a〜1gの厚みを貫くビアホール導体3に
よって接続されている。このビアホール導体3も内部配
線2と同様に金系、銀系、銅系の金属材料、例えば銀系
導体からなっている。
【0018】絶縁基体10の表面には、絶縁層1bのビ
アホール導体3と接続する表層導体4が形成されてお
り、この表層導体4上には、必要に応じて、厚膜抵抗体
膜5や図示していないが絶縁膜が形成されたり、メッキ
処理されたり、またICを含む各種電子部品6が半田や
ボンディング細線によって接合されている。
【0019】そして、本発明の多層回路基板では、表層
導体4が絶縁層1a内に埋設されており、その上面が絶
縁基体10の表面に露出している。
【0020】この表層導体4は、図2に示すように、絶
縁基体10の表面10aからの突出量aが、表層導体4
の全膜厚tの20%以下とされている。絶縁基体10の
表面10aからの突出量aが、表層導体4の全膜厚tの
20%よりも厚いと、絶縁基体10への接着強度が低下
するからである。このような表層導体4は、図3に示す
ように、絶縁基体10に露出する表層導体4の露出面4
aと、絶縁基体10の表面10aが同一面であることが
望ましい。また、絶縁層1aに埋設された表層導体4の
最大幅Lmax が、絶縁基体10の表面10aと同一平面
における表層導体4の幅Lよりも大きいことが望まし
い。さらに、電子部品6等と接続しない表層導体4の部
分など、一部の表層導体4が絶縁膜で被覆されているこ
とが、表層導体4間の絶縁性を向上する点から望まし
い。
【0021】このような多層回路基板は、図4に示す製
造工程によって製造される。先ず、絶縁層1a〜1gと
なるスリップ材を作成する。
【0022】スリップ材は、例えば、セラミック原料粉
末と、光硬化可能なモノマー、例えばポリオキシエチル
化トリメチロールプロパントリアクリレートと、有機バ
インダ、例えばアルキルメタクリレートと、可塑剤と
を、有機溶剤、例えばエチルカルビトールアセテートに
混合し、ボールミルで混練して作製される。
【0023】セラミック原料粉末としては、例えば、金
属元素として少なくともMg、Ti、Caを含有する複
合酸化物であって、その金属元素酸化物による組成式を
(1−x)MgTiO3 −xCaTiO3 (但し、式中
xは重量比を表し、0.01≦x≦0.15)で表され
る主成分100重量部に対して、硼素含有化合物をB2
3 換算で3〜30重量部、アルカリ金属含有化合物を
アルカリ金属炭酸塩換算で1〜25重量部添加含有して
なるものが用いられる。
【0024】尚、上述の実施例では溶剤系スリップ材を
作製しているが、上述のように親水性の官能基を付加し
た光硬化可能なモノマー、例えば多官能基メタクリレー
トモノマー、有機バインダ、例えばカルボキシル変性ア
ルキルメタクリレートを用いて、イオン交換水で混練し
た水系スリップ材であっても良い。
【0025】セラミック原料粉末としては、例えば、ガ
ラス材料であるSiO2 、Al2 3 、ZnO、Mg
O、B2 3 を主成分とする結晶化ガラス粉末70重量
%とセラミック材料であるアルミナ粉末30重量%とか
らなるものも用いられる。セラミック原料粉末は、特に
限定されるものではない。
【0026】また、ビアホール導体3、内部配線2およ
び表層導体4となる導電性ペーストを作製する。導電性
ペーストは、低融点で且つ低抵抗の金属材料である例え
ば銀粉末と、硼珪酸系低融点ガラス、例えばB2 3
SiO2 −BaOガラス、CaO−B2 3 −SiO2
ガラス、CaO−Al2 3 −B2 3 −SiO2 ガラ
スと、有機バインダ、例えばエチルセルロースとを、有
機溶剤、例えば2,2,4−トリメチル−1,3−ペン
タジオ−ルモノイソブチレ−トに混合し、3本ローラー
により均質混練して作製される。
【0027】そして、図4(a)に示すように、まず、
支持基板15上に、上述のスリップ材をドクターブレー
ド法によって塗布・乾燥して、絶縁層1fを形成する絶
縁層成形体31fを形成する。ここで、支持基板15と
しては、マイラーフイルムを用い、焼成工程前に取り外
される。
【0028】次に、絶縁層成形体31fに貫通穴の形成
を行う。貫通穴の形成は、露光処理、現像処理、洗浄・
乾燥処理により行う。露光処理は、図4(b)に示すよ
うに、絶縁層成形体31f上に、貫通穴が形成される領
域が遮光されるようなフォトターゲット33を載置し
て、超高圧水銀灯(10mW/cm2 )を光源として用
いて露光を行なう。
【0029】これにより、貫通穴が形成される領域の絶
縁層成形体31fにおいては、光硬化可能なモノマの光
重合反応がおこらず、貫通穴が形成される領域以外の絶
縁層成形体31fにおいては、光重合反応が起こる。こ
こで光重合反応が起こった部位を不溶化部といい、光重
合反応が起こらない部位を溶化部という。
【0030】現像処理は、絶縁層成形体31fの溶化部
を現像液で除去するもので、具体的にはトリエタノール
アミン水溶液を現像液として用いてスプレー現像を行
う。この現像処理により、図4(c)に示すように、絶
縁層成形体31fに80〜100μm径の貫通穴35を
形成することができる。その後、絶縁層成形体31fを
現像により生じる不要なカスなどを洗浄、乾燥工程によ
り完全に除去する。
【0031】次に、貫通穴35へ導体ペーストの充填・
乾燥して、ビアホール導体3となる導体部材を形成す
る。具体的には、図4(d)に示すように、上述の工程
で形成した貫通穴35内に上述の導電性ペーストを充填
し、乾燥する。貫通穴35に相当する部位のみに印刷可
能なスクリーンを用いて印刷によって導体部材36を形
成し、その後、80℃で10分乾燥する。
【0032】次に、図4(e)に示すように、絶縁層成
形体31f上に上述の導電性ペーストを塗布し、内部配
線パターン39を形成する。尚、膜厚の厚い内部配線パ
ターン39を形成するには、スリップ材をドクターブレ
ード法によって塗布・乾燥して、内部配線パターンの厚
みに相当する絶縁層成形体を作製し、この絶縁層成形体
に露光現像により内部配線パターンの形状に貫通孔を形
成し、この貫通孔に導電性ペーストを充填することによ
り作製できる。
【0033】上記のような工程を繰り返して、絶縁層成
形体31g〜31bが形成された積層体を作製する。こ
の後、スリップ材をドクターブレード法によって塗布・
乾燥して、絶縁基体10の最表面の絶縁層成形体31a
を形成する。
【0034】この絶縁層成形体31aに上記した露光処
理を施し、表層導体4用の貫通孔を作製し、この貫通孔
に上記した導電性ペーストを充填し、導体部材40を形
成する。露光処理での露光が強いと表層導体4用の貫通
孔がビアホール導体3用の貫通孔のように直線的な貫通
孔が作製でき、その露光が少々弱いと、図2、3に示す
ような絶縁層成形体31aの下方が広がるような貫通孔
を作製できる。絶縁層に埋設された表層導体の最大幅
が、絶縁基体表面と同一平面における表層導体の幅より
も大きくするには、上記したように、露光の強度を調整
し、下方に広がるような貫通孔を作製することにより達
成できる。また、同じ露光量である場合には、照射時間
や、現像時間等を制御することにより、図2、3に示す
ような絶縁層成形体31aの下方が広がるような貫通孔
を作製できる。
【0035】このようにして作製された積層成形体を、
必要に応じて、プレスで形状を整えたり、分割溝を形成
したり、また、支持基板15を取り外す。次に、脱バイ
ンダー工程と、本焼成工程からなる焼成を行ない、脱バ
インダー工程において、含まれている有機バインダ、光
硬化可能なモノマを消失し、本焼成工程により焼結す
る。
【0036】その後、表面処理として、さらに、厚膜抵
抗体膜5や絶縁膜の印刷・焼きつけを行ない、メッキ処
理、さらにICチップを含む電子部品6の接合を行うこ
とにより、本発明の多層回路基板が作製される。
【0037】以上のように構成された多層回路基板で
は、表層導体4が絶縁層1a内に埋設されており、表層
導体4の絶縁基体10の表面10aからの突出量aが、
表層導体4の全膜厚tの20%以下であるため、絶縁基
体10への接着強度を大きく向上できる。しかも、表層
導体4の全膜厚の20%以下が絶縁層1a内に埋設され
ているため、表層導体4間の間隔を狭めたとしても表層
導体4間における凹凸がそれ程発生せず、表層導体4間
の絶縁性を向上するための絶縁膜を被覆したとしても、
絶縁ペーストを印刷する際にペーストカスレやピンホー
ル等の欠陥が発生せず、表層導体4間の絶縁性を充分に
確保することができる。
【0038】また、図3に示すように、絶縁基体10の
表面10aに露出する表層導体4の露出面4aと、絶縁
基体10の表面10aを同一面とすることにより、表層
導体4の絶縁基体10への接着強度をさらに向上できる
とともに、表層導体4間の凹凸を無くして表層導体4間
の絶縁性をさらに向上でき、ファインライン化を促進で
きる。
【0039】さらに、絶縁層1aに埋設された表層導体
4の最大幅Lmax を、絶縁基体10の表面10aと同一
平面における表層導体4の幅Lよりも大きくしたので、
絶縁基体10内に埋設された部分によりアンカー効果が
発生し、表層導体4の絶縁基体10への接着強度がさら
に向上する。
【0040】
【実施例】上記の低温焼成用セラミック材料と表層導体
材料を用い、接着強度を測定した。試料として、焼成後
の総膜厚が50μmの表層導体に対して、基板表面より
突出した部分の膜厚を変化させたものを作製した。比較
のために、図5に示したような、平坦な絶縁基体表面上
に表層導体を形成した試料を作製した。
【0041】接着強度は、露出面の面積が2mm×2m
mの表層導体に直径0.6mmの鉛メッキ導線を半田接
合して、ピール法で、初期状態の接着強度、150
℃で500時間加熱後放冷(エージング)した後の接着
強度、−40℃から30分で125℃まで温度を上昇
し、その後室温まで放冷する工程を100回繰り返す温
度サイクル試験後の接着強度を測定した。その結果を表
1に記載する。
【0042】
【表1】
【0043】この表1より、比較例に対して、表層導体
を絶縁基体内部に埋め込むことで、初期の接着強度、エ
ージング後の接着強度、温度サイクル試験後の接着強度
が全て大きく向上していることが判る。
【0044】また、基板表面より突出量が少ない程、初
期の接着強度、エージング後の接着強度、温度サイクル
試験後の接着強度が高くなり、20%以下であると大き
く向上することが判る。
【0045】接着強度試験後の試料を観察したところ、
破壊は本発明品および比較品ともに同様な破壊のモード
であることから、接着強度の向上は、本発明品の表層導
体の形状変更の効果であることが判る。
【0046】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、表層導
体が絶縁層内に埋設されており、表層導体の絶縁基体表
面からの突出量が、表層導体の全膜厚の20%以下であ
るため、基板への接着強度を大きく向上できる。しか
も、表層導体の全膜厚の20%以下が絶縁層内に埋設さ
れているため、表層導体間の間隔を狭めたとしても表層
導体間における凹凸がそれ程発生せず、表層導体間の絶
縁性を向上するための絶縁膜を被覆したとしても、絶縁
ペーストを印刷する際にペーストカスレやピンホール等
の欠陥が発生せず、表層導体間の絶縁性を充分に確保す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る多層回路基板の断面図である。
【図2】表層導体を説明するための断面図である。
【図3】表層導体の露出面が、絶縁基体の表面と同一面
である状態の断面図である。
【図4】本発明の多層回路基板の製造工程を示す断面図
である。
【図5】従来の表層導体が形成された多層回路基板を示
す断面図である。
【符号の説明】
1a〜1g・・・絶縁層 4・・・・・・・表層導体 4a・・・・・・・露出面 10・・・・・絶縁基体 10a・・・・・絶縁基体の表面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁層を複数積層してなる絶縁基体と、こ
    の絶縁基体の表面に露出する表層導体とを具備する多層
    回路基板であって、前記表層導体が前記絶縁基体内に埋
    設されており、前記表層導体の前記絶縁基体表面からの
    突出量が、前記表層導体の全膜厚の20%以下であるこ
    とを特徴とする多層回路基板。
  2. 【請求項2】絶縁基体表面に露出する表層導体の露出面
    と、前記絶縁基体表面が同一面であることを特徴とする
    請求項1記載の多層回路基板。
  3. 【請求項3】絶縁基体内に埋設された表層導体の最大幅
    が、前記絶縁基体表面と同一平面における前記表層導体
    の幅よりも大きいことを特徴とする請求項1または2記
    載の多層回路基板。
  4. 【請求項4】一部の表層導体が絶縁膜で被覆されている
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の多
    層回路基板。
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