JPH11281539A - ガス導入装置およびガス分析装置 - Google Patents

ガス導入装置およびガス分析装置

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JPH11281539A
JPH11281539A JP10080739A JP8073998A JPH11281539A JP H11281539 A JPH11281539 A JP H11281539A JP 10080739 A JP10080739 A JP 10080739A JP 8073998 A JP8073998 A JP 8073998A JP H11281539 A JPH11281539 A JP H11281539A
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Japan
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gas
atmosphere
path
removal
gas analyzer
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JP10080739A
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English (en)
Inventor
Iwao Natori
巌 名取
Keiji Hasumi
啓二 蓮見
Joji Koike
譲治 小池
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Renesas Eastern Japan Semiconductor Inc
Original Assignee
Hitachi Tokyo Electronics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大気中の微量不純物の高精度な測定を可能に
する。 【解決手段】 APIMS等のガス分析装置40の前段
に、分析対象の大気30から、吸着筒1〜3に充填され
たモレキュラーシーブ1a〜3a等にて水分を除去した
大気30aを得る大気導入ユニット11を設け、ガス分
析装置40における水分起源のイオンがノイズとして発
生することを回避し、大気30a中の微量不純物の高精
度な測定を可能にした。大気導入ユニット11では、パ
ージガス31の導入およびヒータ12〜14のベーキン
グにより、使用済の吸着筒1〜3の再生操作を行う。導
入される大気30からの水分吸着と、再生操作は、入口
側の2連3方弁4〜6、出口側の2連3方弁7〜9の操
作により、異なる吸着筒1〜3において並行して実行可
能であり、ガス分析装置40における連続した、分析操
作が可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス導入技術およ
びガス分析技術に関し、特に、環境大気等のガスに含ま
れる任意の物質の分析技術等に適用して有効な技術に関
する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、半導体装置の製造分野では、
半導体ウェハへの付着異物を低減するため、浮遊塵埃の
量が、限定された清浄度レベル以下に厳格に管理された
クリーンルーム内にウェハプロセス等の製造工程が置か
れている。
【0003】ところで、半導体ウェハに形成されるパタ
ーンの一層の微細化に伴って、工程環境の大気中の塵埃
はもとより、クリーンルームの建材壁面や、樹脂製のウ
ェハケースに含まれる可塑剤、あるいはフォトリソグラ
フィプロセス中で使用されたレジスト等を発生源とする
極微量(たとえば、ppb(10-9)〜ppt(10
-12 )以下)の有機ガス等もウェハプロセスに悪影響を
及ぼすことが懸念されるに至っている。
【0004】このため、大気中の微量不純物を高精度に
測定する技術が必要とされている。大気中の有機物等の
微量不純物を測定する方法としては、現状では、たとえ
ば以下に示すような手段が挙げられる。
【0005】.測定対象雰囲気を筒体に通すことによ
り、微量不純物を筒体に吸着させてサンプリングを行
い、これをガスクロマトグラフィ−質量分析器(GC−
MS)等の質量分析計にセットして測定する。
【0006】.測定対象雰囲気中に、たとえばベアS
iウェハを放置させることにより、ウェハ上に雰囲気中
の微量不純物を吸着させる。これを、ウェハ昇温脱ガス
装置(TDS)と、pptレベルのガス中微量不純物が
測定可能な大気圧イオン化質量分析装置(Atmosp
heric Pressure Ionization
Mass Spectrometer:APIMS)
とを組み合わせた、常圧昇温脱離ガス分析装置(TDS
−APIMS)で測定する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述のような理由か
ら、たとえば、超高集積デバイスを製造しているクリー
ンルームの雰囲気(大気)を、リアルタイムで測定する
ことは重要である。クリーンルーム中の微量不純物濃度
を随時管理することにより、たとえば、有機物等の不純
物濃度が一時的に高くなったときなどに、その微量不純
物がデバイスに及ぼす影響を最小限に押さえることが可
能となる。
【0008】しかしながら、上述のおよび等のいず
れの測定方法を用いた場合でも、サンプリングに時間が
かかる、サンプリングから測定までが迅速に行えない
等、リアルタイムでの測定は困難である。APIMSは
ガス中不純物濃度の挙動を、pptレベルでリアルタイ
ムで測定することが可能であるが、APIMSに大気を
直接導入すると、大気中水分の濃度が高いために、検出
されるのは水分のクラスターイオンばかりになってしま
い、有機物等の微量不純物の測定が不可能であった。
【0009】本発明の目的は、ガス分析手段に導入され
る任意の導入ガス中の任意の成分を的確に除去すること
により、ガス分析手段による導入ガスの実時間での的確
な分析操作を可能にするガス導入技術を提供することに
ある。
【0010】本発明の他の目的は、ガス分析手段に導入
される任意の導入ガス中の任意の成分を的確に除去する
操作を継続的に行うことにより、ガス分析手段による導
入ガスの実時間での的確な分析操作を長時間にわたって
可能にするガス導入技術を提供することにある。
【0011】本発明の他の目的は、接続対象のガス分析
手段の稼働率を向上させることが可能なガス導入技術を
提供することにある。
【0012】本発明の他の目的は、導入される任意の導
入ガス中の任意の成分を的確に除去することにより、導
入ガスの実時間での的確な分析操作を可能にするガス分
析技術を提供することにある。
【0013】本発明の他の目的は、導入される任意の導
入ガス中の任意の成分を的確に除去する操作を継続的に
行うことにより、導入ガスの実時間での的確な分析操作
を長時間にわたって可能にするガス分析技術を提供する
ことにある。
【0014】本発明の他の目的は、ガス分析手段の稼働
率を向上させることが可能なガス分析技術を提供するこ
とにある。
【0015】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0016】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0017】本発明のガス導入装置は、通過する導入ガ
ス中から目的除去成分を除去する除去手段を備えたもの
である。
【0018】また、本発明のガス分析装置は、分析対象
の導入ガスの経路に上記ガス導入装置を備えるようにし
たものである。
【0019】より具体的には、たとえば、APIMS等
のガス分析装置に導入する大気成分の測定を可能にする
ために、ガス導入装置では、吸着剤(たとえばモレキュ
ラシーブス)を用いる。吸着剤を入れた筒体(以下、吸
着筒とする)に大気を通すことによって、水分を可能な
限り除去した大気成分をAPIMSに導入して、API
MSでの測定を可能にする。この際、吸着筒を複数本設
置することによって、吸着筒が1本のみの場合に生じ
る、吸着筒再生の間の測定停止時間をできるだけ短くで
きることに加えて、複数本の吸着筒を通しての大気導入
を可能にする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら詳細に説明する。
【0021】図1は、本発明のガス導入装置の一実施の
形態である大気導入ユニットの構成の一例を示す概念図
であり、図2は、図1に例示されたガス導入装置を含む
本発明の一実施の形態であるガス分析装置の構成の一例
を示す概念図である。
【0022】図1に例示されるように、本実施の形態の
ガス導入装置である大気導入ユニット11は、複数の吸
着筒1、吸着筒2、吸着筒3と、これらの吸着筒1〜3
の各々に、個別に、たとえば当該装置の設置環境中の大
気30を導入するガス導入配管21と、吸着筒1〜3を
通過した大気30aを、たとえばガス分析装置40に導
くガス導出配管22と、吸着筒1〜3の各々に、個別
に、不活性ガス等のパージガス31を供給するパージ配
管23と、吸着筒1〜3を通過したパージガス31aを
外部に排気する排気ライン24とを備えている。
【0023】吸着筒1〜3の各々の入口側、すなわち、
ガス導入配管21およびパージ配管23の側には、個別
に2連3方弁4、2連3方弁5、2連3方弁6が設けら
れており、吸着筒1〜3の各々に対して、ガス導入配管
21およびパージ配管23のいすれを接続するかを切り
替え可能になっている。
【0024】同様に、吸着筒1〜3の各々の出口側、す
なわち、ガス導出配管22および排気ライン24の側に
は、個別に2連3方弁7、2連3方弁8、2連3方弁9
が設けられており、吸着筒1〜3の各々を、ガス導出配
管22および排気ライン24のいずれに接続するかが切
り替え可能になっている。
【0025】パージ配管23の経路にはマスフローコン
トローラ10が設けられ、パージガス31の流量が管理
可能になっている。
【0026】吸着筒1〜3の各々の内部には、たとえば
大気30に含まれる水分、水蒸気を選択的に吸着するモ
レキュラーシーブ1a、モレキュラーシーブ2a、モレ
キュラーシーブ3aが充填されている。また、吸着筒1
〜3の各々には、内部のモレキュラーシーブ1a〜3a
を、たとえば300℃程度の温度に加熱するヒータ1
2、ヒータ13、ヒータ14が設けられている。
【0027】一方、図2に例示されるように、本実施の
形態のガス分析装置は、たとえば、APIMS等のガス
分析装置40で構成されている。
【0028】すなわち、このガス分析装置40は、イオ
ン化部41、差動排気部42、分析部43、標準ガスを
供給する標準ガス供給部44、増幅器45、測定結果を
記録するレコーダ46、全体を制御する制御コンピュー
タ47、制御コンピュータ47を操作するためのディス
プレイ、キーボード等で構成され、ユーザインタフェー
スを提供する操作I/F48、等で構成されている。
【0029】イオン化部41は、外部から導入配管41
aを介して導入され、排気管41bを介して排出される
試料ガス(この場合、大気30a)の一部を大気圧下で
イオン30bにイオン化する針電極41cおよび透孔電
極41d等を備えている。
【0030】差動排気部42は、図示しない真空ポンプ
等により、たとえば5Pa程度の真空度に排気され、イ
オン化部41から到来するイオン30bを収束する静電
レンズ42aを備えている。
【0031】分析部43は、図示しない真空ポンプに
て、たとえば、内部が、たとえば、2×10-3Pa程度
の真空度に排気された空間内に、静電レンズ43a、四
重極質量分析器43b、電子増倍管43c、等を設置し
た構成となっており、イオン化部41の透孔電極41d
から差動排気部42を経由して到来するイオン30b
を、静電レンズ43aにて四重極質量分析器43bおよ
び電子増倍管43cに導き、イオン30bを構成する物
質を精密に質量分離して検出し、検出結果の信号は、増
幅器45を介して、制御コンピュータ47に入力され、
必要に応じて、レコーダ46に記録される。
【0032】また、制御コンピュータ47は、大気導入
ユニット11に設けられた、前述の2連3方弁4〜6、
2連3方弁7〜9、マスフローコントローラ10、ヒー
タ12〜14等の制御を行う制御インタフェース47a
を備えている。その場合、2連3方弁4〜6、2連3方
弁7〜9は、たとえば外部から電気信号にて遠隔開閉操
作が可能な電磁弁等で構成することができる。
【0033】以下、本実施の形態の作用の一例を説明す
る。まず、大気導入ユニット11の動作を説明する。
【0034】操作モードA(単独の吸着筒にて大気を導
入する場合) たとえば吸着筒1を用いて大気30を導入する場合は、
まず、2連3方弁4のバルブ4aおよび2連3方弁7の
バルブ7aを開にする。
【0035】大気30が吸着筒1を通り、大気30aと
なってAPIMS40に導入される。APIMS40に
導入される大気30aは、吸着筒1で水分を除去されて
いる。
【0036】大気30の導入と並行して吸着筒2および
吸着筒3の再生を行う場合は、2連3方弁5のバルブ5
b,2連3方弁6のバルブ6b,2連3方弁8のバルブ
8bおよび2連3方弁9のバルブ9bを開にすることに
より可能となる。その際、パージガス31は、マスフロ
ーコントローラ10により任意流量を設定することによ
り、吸着筒2および吸着筒3を通って排気ライン24に
流れる。またヒータ13およびヒータ14を任意の温度
にすることにより、吸着筒2および吸着筒3のベーキン
グを行う。
【0037】操作モードB(複数の吸着筒にて大気を導
入する場合) たとえば吸着筒1および吸着筒2を用いて大気30を導
入する場合は、まず、2連3方弁4のバルブ4a,2連
3方弁5のバルブ5a,2連3方弁7のバルブ7aおよ
び2連3方弁8のバルブ8aを開にする。
【0038】大気30が吸着筒1および吸着筒2を通
り、大気30aとなってAPIMS40に導入される。
APIMS40に導入される大気30aは、吸着筒1お
よび吸着筒2で水分を除去されている。
【0039】大気30の導入と並行して吸着筒3の再生
を行う場合は、2連3方弁6のバルブ6bおよび2連3
方弁9のバルブ9bを開にすることにより可能となる。
その際、パージガス31は、マスフローコントローラ1
0により任意流量を設定することにより、吸着筒3を通
って排気ライン24に流れる。またヒータ14を任意の
温度にすることにより、吸着筒3のベーキングを行う。
【0040】操作モードC(吸着筒すべてを使って大気
を導入する場合) たとえば吸着筒1、吸着筒2および吸着筒3全てを用い
て大気30を導入する場合は、まず、2連3方弁4のバ
ルブ4a,2連3方弁5のバルブ5a,2連3方弁6の
バルブ6a,2連3方弁7のバルブ7a,2連3方弁8
のバルブ8aおよび2連3方弁9のバルブ9aを開にす
る。
【0041】大気30が吸着筒1、吸着筒2および吸着
筒3を通り、大気30aとなってAPIMS40に導入
される。APIMS40に導入される大気30aは、吸
着筒1、吸着筒2および吸着筒3で水分を除去されてい
る。
【0042】操作モードD(吸着筒全てを同時に再生す
る場合) 2連3方弁4のバルブ4b,2連3方弁5のバルブ5
b,2連3方弁6のバルブ6b,2連3方弁7のバルブ
7b,2連3方弁8のバルブ8bおよび2連3方弁9の
バルブ9bを開にすることにより、吸着筒1〜3の全て
の再生が可能となる。その際、パージガス31は、マス
フローコントローラ10により任意流量を設定すること
により、吸着筒1、吸着筒2および吸着筒3を通って排
気ライン24に流れる。またヒータ12、ヒータ13お
よびヒータ14を任意の温度にすることにより、それぞ
れ吸着筒1、吸着筒2および吸着筒3のベーキングを行
う。
【0043】この場合のみ、APIMS40は、必ずし
も接続する必要はなく、大気導入ユニット11のみでの
使用が可能となる。
【0044】一方、大気導入ユニット11と連携したA
PIMS40の動作は、一例として、図3に例示される
フローチャートのようになる。
【0045】すなわち、まず、大気導入ユニット11を
備えたAPIMS40を、たとえば、半導体装置の製造
プロセスにおけるクリーンルーム内部、あるいは、製造
工程の任意の測定地点に設置する。
【0046】次に、制御コンピュータ47は、制御イン
タフェース47aを介して大気導入ユニット11側を操
作することにより、たとえば、任意の吸着筒1〜3(カ
ラム)を選択して、すなわち、上述の操作モードA〜C
の一つを選択して大気30の導入を開始するとともに、
選択した吸着筒の寿命を管理するために開始時刻を吸着
筒の番号とともに記録する(ステップ101)。
【0047】次に、再生の必要な吸着筒の有無を調べ
(ステップ102)、存在する場合には、カラム再生開
始指令を大気導入ユニット11に発行して、並行した再
生動作を行わせる(ステップ106)。
【0048】さらに、大気導入ユニット11から、選択
した吸着筒を通過することで水分が除去された大気30
aをガス導出配管22から取り込むとともに、標準ガス
44aに混和してイオン化部41に導き、大気圧下での
針電極41cのコロナ放電にて大気30aのイオン30
bを形成し、差動排気部42を経由して分析部43に送
り込むことで質量分析を行う(ステップ103)。この
時、イオン化部41に到来する大気30aは、大気導入
ユニット11にて水分が除去された状態にて到来するの
で、たとえばイオン化部41における水分のクラスタイ
オン等のノイズの発生が回避され、大気30aに含まれ
る水分以外の有機物、ガス等の成分を高精度にて連続的
に検出することができる。
【0049】この分析操作は、分析終了指定が無い間
(ステップ104)継続され、この間に、たとえば大気
30中に含まれる有機物等の不純物の量が所定の規定値
を越えた場合には、警報を発して、発生源の特定や、製
造プロセスの停止/変更等の対策を促すことができる。
さらに、分析中等において、現在使用中のカラムが寿命
に達したか否かを前記使用開始時刻からの経過時間にて
判定し(ステップ105)、カラム交換が必要な場合に
は、ステップ101に戻って、新規カラムの選択および
使用済のカラムの並行した再生操作を行う。
【0050】このように、本実施の形態の大気導入ユニ
ットおよびガス分析装置によれば、測定対象の大気30
から、大気導入ユニットにて、水分が除去された大気3
0aを分析するので、APIMS40等の質量分析計等
で大気成分を測定する場合において、測定系に導入する
大気成分から、大気中微量不純物測定にとって障害とな
る水分を可能な限り除去することにより、大気成分中の
有機物等の微量不純物測定が可能となる。
【0051】また、本実施の形態の大気導入ユニットと
APIMSを組み合わせることにより、従来困難であっ
た大気中のppb〜pptレベルの微量不純物の測定
を、簡易的にリアルタイムで行うことが可能となる。
【0052】すなわち、大気圧イオン化質量分析装置
(APIMS)は、非常に高感度であり、高純度ガス中
のppb〜pptレベルの不純物を測定可能である。加
えて、リアルタイム性に優れており、ガス中不純物の微
量な変化を瞬時に捉えることができる。
【0053】大気中の有機物等の微量不純物をリアルタ
イムで測定する場合、測定装置にAPIMSを用いるこ
とは非常に都合が良いが、高感度なために大気中に含ま
れている水分を検出してしまい、それより微量に存在し
ている他の大気中不純物の検出、同定が非常に困難であ
る。
【0054】それを可能にするためには、大気中水分を
除去すれば良い。そこで、本実施の形態のように、吸着
筒を設けた大気導入ラインをAPIMS上流側に設置し
て水分できる限り除去した大気成分を測定することによ
り、大気中の微量不純物の測定が可能となる。また、吸
着筒は一定時間使用したら再生する必要がある。そこで
本実施の形態のように吸着筒を並列に複数本設置して再
生時には他の吸着筒を用いることで、測定停止時間を無
くし、ガス分析装置の稼働率やスループットを向上させ
ることが可能となる。
【0055】以上本発明者によってなされた発明を実施
の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施
の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しな
い範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0056】たとえば、上述の実施の形態では、ガス分
析装置の一例として大気圧イオン化質量分析装置(AP
IMS)に適用した場合を例に採って説明したが、AP
IMS以外の、大気が導入可能なガス分析機器用のサン
プラーとして応用可能である。
【0057】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0058】本発明のガス導入装置によれば、ガス分析
手段に導入される任意の導入ガス中の任意の成分を的確
に除去することにより、ガス分析手段による導入ガスの
実時間での的確な分析操作が可能になる、という効果が
得られる。
【0059】また、本発明のガス導入装置によれば、ガ
ス分析手段に導入される任意の導入ガス中の任意の成分
を的確に除去する操作を継続的に行うことにより、ガス
分析手段による導入ガスの実時間での的確な分析操作が
長時間にわたって可能になる、という効果が得られる。
【0060】本発明のガス導入装置によれば、接続対象
のガス分析手段の稼働率を向上させることができる、と
いう効果が得られる。
【0061】本発明のガス分析装置によれば、ガス分析
手段に導入される任意の導入ガス中の任意の成分を的確
に除去することにより、ガス分析手段による導入ガスの
実時間での的確な分析操作が可能になる、という効果が
得られる。
【0062】本発明のガス分析装置によれば、導入され
る任意の導入ガス中の任意の成分を的確に除去する操作
を継続的に行うことにより、導入ガスの実時間での的確
な分析操作が長時間にわたって可能になる、という効果
が得られる。
【0063】本発明のガス分析装置によれば、ガス分析
手段の稼働率を向上させることができる、という効果が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガス導入装置の一実施の形態である大
気導入ユニットの構成の一例を示す概念図である。
【図2】図1に例示されたガス導入装置を含む本発明の
一実施の形態であるガス分析装置の構成の一例を示す概
念図である。
【図3】図1に例示されたガス導入装置を含む本発明の
一実施の形態であるガス分析装置の作用の一例を示すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
1〜3 吸着筒(除去手段) 1a〜3a モレキュラーシーブ(除去手段) 4〜6 2連3方弁(経路切り替え手段) 4a,4b バルブ 5a,5b バルブ 6a,6b バルブ 7〜9 2連3方弁(経路切り替え手段) 7a,7b バルブ 8a,8b バルブ 9a,9b バルブ 10 マスフローコントローラ 11 大気導入ユニット(ガス導入装置) 12〜14 ヒータ 21 ガス導入配管 22 ガス導出配管 23 パージ配管 24 排気ライン 30 大気 30a 水分除去後の大気 30b イオン 31 パージガス 31a パージガス 40 ガス分析装置 41 イオン化部 41a 導入配管 41b 排気管 41c 針電極 41d 透孔電極 42 差動排気部 42a 静電レンズ 43 分析部 43a 静電レンズ 43b 四重極質量分析器 43c 電子増倍管 44 標準ガス供給部 44a 標準ガス 45 増幅器 46 レコーダ 47 制御コンピュータ 47a 制御インタフェース 48 操作I/F

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導入ガス中から目的除去成分を除去する
    除去手段を備えたことを特徴とするガス導入装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のガス導入装置において、
    前記除去手段における前記導入ガスの入口側および出口
    側には、前記導入ガスを前記除去手段を通過させて前記
    目的除去成分を除去した後に任意の目的装置に供給する
    第1の経路と、前記除去手段にパージガスを導入して排
    気することにより、前記除去手段の再生操作を行う第2
    の経路とに切り替える経路切り替え手段を備えたことを
    特徴とするガス導入装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のガス導入装置において、
    前記除去手段が複数系列に設けられ、任意の第1の除去
    手段を前記第1の経路に接続にて使用中に、他の第2の
    除去手段を前記第2の経路に接続することにより、前記
    第1の除去手段による前記目的除去成分の除去操作と、
    前記第2の除去手段における前記除去手段の再生操作と
    が並行して行われるようにしたことを特徴とするとする
    ガス導入装置。
  4. 【請求項4】 請求項2または3記載のガス導入装置に
    おいて、前記除去手段には、当該除去手段を加熱する加
    熱手段が設けられ、前記除去手段を前記第2の経路に接
    続して前記再生操作を実行する際に前記除去手段が加熱
    されるようにしたことを特徴とするガス導入装置。
  5. 【請求項5】 請求項1,2,3または4記載のガス導
    入装置において、前記導入ガスは、設置環境中の大気で
    あり、前記目的除去成分は前記大気に含まれる水分であ
    り、前記除去手段は、前記水分を選択的に吸着するモレ
    キュラーシーブであることを特徴とするガス導入装置。
  6. 【請求項6】 分析対象の導入ガスの経路に、請求項
    1,2,3,4または5記載のガス導入装置を備えたこ
    とを特徴とするガス分析装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のガス分析装置において、
    分析対象の前記導入ガスは、半導体装置の製造プロセス
    におけるクリーンルーム内の大気であることを特徴とす
    るガス分析装置。
  8. 【請求項8】 請求項6記載のガス分析装置において、
    前記ガス分析装置の動作を制御する制御コンピュータに
    て、請求項2,3または4記載のガス導入装置における
    前記第1および第2の経路の切り替え操作を制御するこ
    とにより、個々の前記除去手段の寿命よりも長い時間の
    連続的な分析操作を可能にしたことを特徴とするガス分
    析装置。
  9. 【請求項9】 請求項6,7または8記載のガス分析装
    置において、前記ガス分析装置は、大気圧イオン化質量
    分析装置であることを特徴とするガス分析装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013019672A (ja) * 2011-07-07 2013-01-31 Nippon Api Corp 測定方法及びこれを用いた核燃料破損の検出方法、並びに、測定装置及びその使用方法
JP2016014658A (ja) * 2014-06-11 2016-01-28 株式会社堀場製作所 Co2濃度計用ゼロガス精製器及びco2濃度計測システム
JP2021183973A (ja) * 2016-04-29 2021-12-02 トライコーン テック タイワン 空気汚染及び処理健全性のインラインモニタのためのシステム及び方法

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