JPH1128145A - 積層物の繊維集合体への接着方法 - Google Patents
積層物の繊維集合体への接着方法Info
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- JPH1128145A JPH1128145A JP20211697A JP20211697A JPH1128145A JP H1128145 A JPH1128145 A JP H1128145A JP 20211697 A JP20211697 A JP 20211697A JP 20211697 A JP20211697 A JP 20211697A JP H1128145 A JPH1128145 A JP H1128145A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 毛足の長い繊維集合体であっても位置ずれを
生じず、しかも浮いた状態とならないように積層物を接
着できる方法を提供すること。 【解決手段】 本発明の積層物の繊維集合体への接着方
法は、積層物を繊維集合体の所望箇所に接着する方法に
おいて、この繊維集合体のこの所望接着箇所における繊
維を、この所望接着箇所以外の領域に侵入不可能である
ように自由度をなくした状態で、この積層物をこの所望
接着箇所に押圧してこの繊維集合体に接着する方法であ
る。
生じず、しかも浮いた状態とならないように積層物を接
着できる方法を提供すること。 【解決手段】 本発明の積層物の繊維集合体への接着方
法は、積層物を繊維集合体の所望箇所に接着する方法に
おいて、この繊維集合体のこの所望接着箇所における繊
維を、この所望接着箇所以外の領域に侵入不可能である
ように自由度をなくした状態で、この積層物をこの所望
接着箇所に押圧してこの繊維集合体に接着する方法であ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は積層物の繊維集合体
への接着方法に関する。
への接着方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、自動車用フロアマットとして、
滑り止め用の突起や溝を多数設けたゴムや樹脂などから
なる基材層と、装飾性を付与するカーペットなどからな
る装飾層とを積層一体化したものが知られている。この
ような自動車用フロアマットにおいては、車種を示すマ
ークなどを自動車用フロアマットの片隅に接着したり、
装飾層であるカーペットを靴などからの摩擦から守るた
めのヒールパッドを、自動車用フロアマットの靴が接触
する可能性の高い箇所に接着することが行われている。
滑り止め用の突起や溝を多数設けたゴムや樹脂などから
なる基材層と、装飾性を付与するカーペットなどからな
る装飾層とを積層一体化したものが知られている。この
ような自動車用フロアマットにおいては、車種を示すマ
ークなどを自動車用フロアマットの片隅に接着したり、
装飾層であるカーペットを靴などからの摩擦から守るた
めのヒールパッドを、自動車用フロアマットの靴が接触
する可能性の高い箇所に接着することが行われている。
【0003】このようなマークやヒールパッド等の接着
は、例えば、マークやヒールパッドとカーペットとの間
にホットメルト樹脂を介在させた状態で、押圧しながら
ウェルダー加工することにより行われていた。しかしな
がら、カーペットの毛足が長い場合(8mmを越えるよ
うな場合)、上記と同じように、ホットメルト樹脂を介
在させた状態で押圧しながらウェルダー加工して、マー
クやヒールパッド(11)を接着しようとすると、カー
ペット(12)のパイルはある一定方向に規則的にやや
傾斜しているため、押し型(14)で押圧すると、パイ
ルの傾斜している方向に寝てしまい(図2(b)参
照)、所望の位置にマークやヒールパッド(11)を接
着できないという問題があった。また、特にパイルの長
さが15mmを越えるような場合、マークやヒールパッ
ド(11)を接着する際にカーペット(12)を構成す
るパイルが寝てしまうため、マークやヒールパッド(1
1)はパイルの先端部付近に接着した状態となり、接着
後のパイルの回復力によってマークやヒールパッド(1
1)が浮いた状態(図2(c)参照)となり、見た目が
悪いばかりでなく、特にヒールパッドの場合には、足が
引っ掛かって自動車用フロアマットが移動しやすく、非
常に危険であるという問題があった。
は、例えば、マークやヒールパッドとカーペットとの間
にホットメルト樹脂を介在させた状態で、押圧しながら
ウェルダー加工することにより行われていた。しかしな
がら、カーペットの毛足が長い場合(8mmを越えるよ
うな場合)、上記と同じように、ホットメルト樹脂を介
在させた状態で押圧しながらウェルダー加工して、マー
クやヒールパッド(11)を接着しようとすると、カー
ペット(12)のパイルはある一定方向に規則的にやや
傾斜しているため、押し型(14)で押圧すると、パイ
ルの傾斜している方向に寝てしまい(図2(b)参
照)、所望の位置にマークやヒールパッド(11)を接
着できないという問題があった。また、特にパイルの長
さが15mmを越えるような場合、マークやヒールパッ
ド(11)を接着する際にカーペット(12)を構成す
るパイルが寝てしまうため、マークやヒールパッド(1
1)はパイルの先端部付近に接着した状態となり、接着
後のパイルの回復力によってマークやヒールパッド(1
1)が浮いた状態(図2(c)参照)となり、見た目が
悪いばかりでなく、特にヒールパッドの場合には、足が
引っ掛かって自動車用フロアマットが移動しやすく、非
常に危険であるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
を解決するためになされたものであり、毛足の長い繊維
集合体であっても位置ずれを生じず、しかも浮いた状態
とならないように積層物を接着できる方法を提供するこ
とを目的とする。
を解決するためになされたものであり、毛足の長い繊維
集合体であっても位置ずれを生じず、しかも浮いた状態
とならないように積層物を接着できる方法を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の積層物の繊維集
合体への接着方法は、積層物を繊維集合体の所望箇所に
接着する方法において、この繊維集合体のこの所望接着
箇所における繊維を、この所望接着箇所以外の領域に侵
入不可能であるように自由度をなくした状態で、この積
層物をこの所望接着箇所に押圧してこの繊維集合体に接
着する方法である。このように、繊維集合体の所望接着
箇所における繊維を、所望接着箇所以外の領域に侵入不
可能であるように自由度をなくした状態で、積層物を所
望接着箇所に押圧すると、所望接着箇所における繊維は
所望接着箇所以外の領域に侵入不可能で、繊維が所望接
着箇所以外の領域に寝ることもないので、位置ずれを生
じることなく所望箇所に積層物を接着することができ
る。また、積層物を所望接着箇所に押圧すると、繊維集
合体を構成する繊維は所望接着箇所以外の領域に侵入不
可能であるため、所望接着箇所において複雑に屈折した
状態で積層物と接着する。つまり、繊維の根元付近にお
いても積層物と接着するため、繊維の回復力が作用しに
くく、積層物の接着後に浮いた状態となることもない。
合体への接着方法は、積層物を繊維集合体の所望箇所に
接着する方法において、この繊維集合体のこの所望接着
箇所における繊維を、この所望接着箇所以外の領域に侵
入不可能であるように自由度をなくした状態で、この積
層物をこの所望接着箇所に押圧してこの繊維集合体に接
着する方法である。このように、繊維集合体の所望接着
箇所における繊維を、所望接着箇所以外の領域に侵入不
可能であるように自由度をなくした状態で、積層物を所
望接着箇所に押圧すると、所望接着箇所における繊維は
所望接着箇所以外の領域に侵入不可能で、繊維が所望接
着箇所以外の領域に寝ることもないので、位置ずれを生
じることなく所望箇所に積層物を接着することができ
る。また、積層物を所望接着箇所に押圧すると、繊維集
合体を構成する繊維は所望接着箇所以外の領域に侵入不
可能であるため、所望接着箇所において複雑に屈折した
状態で積層物と接着する。つまり、繊維の根元付近にお
いても積層物と接着するため、繊維の回復力が作用しに
くく、積層物の接着後に浮いた状態となることもない。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明で使用できる積層物(1)
としては、繊維集合体(2)へ押圧する際の圧力によっ
て破壊しないものであれば使用することができ、特に限
定するものではない。なお、接着する際に加熱する場合
には、この熱によって劣化したり変形したりしないもの
を使用できる。また、積層物(1)の種類は繊維集合体
(2)の使用用途によって異なり、例えば、自動車用フ
ロアマットのカーペット(繊維集合体(2))に接着す
る場合には、車種等を示すマークやヒールパッドであ
る。
としては、繊維集合体(2)へ押圧する際の圧力によっ
て破壊しないものであれば使用することができ、特に限
定するものではない。なお、接着する際に加熱する場合
には、この熱によって劣化したり変形したりしないもの
を使用できる。また、積層物(1)の種類は繊維集合体
(2)の使用用途によって異なり、例えば、自動車用フ
ロアマットのカーペット(繊維集合体(2))に接着す
る場合には、車種等を示すマークやヒールパッドであ
る。
【0007】繊維集合体(2)は自由度があり、圧力に
よって寝るなどの移動可能な繊維を含んでいる。より具
体的には、例えば、カーペット、繊維を植毛したもの、
繊維ウエブ、不織布などがある。これらの中でも、本発
明は毛足の長さが8mmを越える(特には15mmを越
える)繊維を含む繊維集合体(2)に対して積層物
(1)を接着する場合に、特に有効な接着方法である。
なお、この毛足の長さは、カーペットや繊維を植毛した
ものの場合には、基材表面からの繊維の長さをいい、繊
維ウエブや不織布の場合には、20g/cm2の板で荷
重した際の厚さをいう。また、繊維集合体(2)は単独
からなる必要はなく、繊維集合体(2)とゴムや樹脂な
どからなるシートと一体化した自動車用フロアマットの
ように、繊維集合体(2)を含んでいれば良い。
よって寝るなどの移動可能な繊維を含んでいる。より具
体的には、例えば、カーペット、繊維を植毛したもの、
繊維ウエブ、不織布などがある。これらの中でも、本発
明は毛足の長さが8mmを越える(特には15mmを越
える)繊維を含む繊維集合体(2)に対して積層物
(1)を接着する場合に、特に有効な接着方法である。
なお、この毛足の長さは、カーペットや繊維を植毛した
ものの場合には、基材表面からの繊維の長さをいい、繊
維ウエブや不織布の場合には、20g/cm2の板で荷
重した際の厚さをいう。また、繊維集合体(2)は単独
からなる必要はなく、繊維集合体(2)とゴムや樹脂な
どからなるシートと一体化した自動車用フロアマットの
ように、繊維集合体(2)を含んでいれば良い。
【0008】本発明の積層物(1)の接着方法において
は、まず、上記のような繊維集合体(2)の所望接着箇
所における繊維を、所望接着箇所以外の領域に侵入不可
能であるように自由度をなくす。このようにすることに
よって、繊維が所望接着箇所以外の領域に寝ることがな
いため、所望箇所に積層物(1)を接着することができ
る。また、積層物(1)を所望接着箇所に押圧すると、
繊維集合体(2)を構成する繊維は所望接着箇所以外の
領域に侵入不可能であるため、所望接着箇所において複
雑に屈折した状態で積層物(1)と接着する。つまり、
繊維の根元付近においても積層物(1)と接着して、繊
維の回復力が作用しにくいので、接着後に積層物(1)
が浮いた状態となることもない(図1(c)参照)。
は、まず、上記のような繊維集合体(2)の所望接着箇
所における繊維を、所望接着箇所以外の領域に侵入不可
能であるように自由度をなくす。このようにすることに
よって、繊維が所望接着箇所以外の領域に寝ることがな
いため、所望箇所に積層物(1)を接着することができ
る。また、積層物(1)を所望接着箇所に押圧すると、
繊維集合体(2)を構成する繊維は所望接着箇所以外の
領域に侵入不可能であるため、所望接着箇所において複
雑に屈折した状態で積層物(1)と接着する。つまり、
繊維の根元付近においても積層物(1)と接着して、繊
維の回復力が作用しにくいので、接着後に積層物(1)
が浮いた状態となることもない(図1(c)参照)。
【0009】この繊維の自由度をなくす方法としては、
積層物(1)の形状に相当する開口を有する枠材(3)
を繊維集合体(2)の所望接着箇所に差し込む方法が適
している(図1(a)参照)。この枠材(3)は繰り返
し使用するのが好ましいため、積層物(1)を接着する
際に劣化や変形等しない材料からなるのが好ましい。例
えば、積層物(1)と繊維集合体(2)との間にホット
メルト樹脂を介在させ、このホットメルト樹脂を溶融さ
せるための熱処理を伴うような場合には、この熱処理温
度で溶融したり、変形しない、プラスチックフィルム、
厚紙、金属、或いはこれらを複合した材料からなるのが
好ましい。また、この枠材(3)の幅は繊維集合物の繊
維が枠材(3)からはみ出ることがないように、繊維の
毛足の長さ以上であるのが好ましい。このような枠材
(3)は成形したり、テープ状の材料を積層物(1)の
周囲に巻いた後に固定するなどの方法により容易に製造
できる。
積層物(1)の形状に相当する開口を有する枠材(3)
を繊維集合体(2)の所望接着箇所に差し込む方法が適
している(図1(a)参照)。この枠材(3)は繰り返
し使用するのが好ましいため、積層物(1)を接着する
際に劣化や変形等しない材料からなるのが好ましい。例
えば、積層物(1)と繊維集合体(2)との間にホット
メルト樹脂を介在させ、このホットメルト樹脂を溶融さ
せるための熱処理を伴うような場合には、この熱処理温
度で溶融したり、変形しない、プラスチックフィルム、
厚紙、金属、或いはこれらを複合した材料からなるのが
好ましい。また、この枠材(3)の幅は繊維集合物の繊
維が枠材(3)からはみ出ることがないように、繊維の
毛足の長さ以上であるのが好ましい。このような枠材
(3)は成形したり、テープ状の材料を積層物(1)の
周囲に巻いた後に固定するなどの方法により容易に製造
できる。
【0010】このような枠材(3)を繊維集合体(2)
の所望接着箇所に差し込む圧力は、積層物(1)を繊維
集合体(2)に押圧した際に、繊維集合体(2)の繊維
が所望接着箇所以外の領域に侵入しない圧力であり、実
験的に確認し、適宜設定することができる。
の所望接着箇所に差し込む圧力は、積層物(1)を繊維
集合体(2)に押圧した際に、繊維集合体(2)の繊維
が所望接着箇所以外の領域に侵入しない圧力であり、実
験的に確認し、適宜設定することができる。
【0011】なお、繊維集合体(2)がカーペットから
なる場合、カーペットのパイルはある一定方向に規則的
にやや傾斜しているため、この傾斜している方向から枠
材(3)を差し込んで、繊維集合体(2)の所望接着箇
所におけるパイルのみの自由度をなくすようにするのが
好ましい。
なる場合、カーペットのパイルはある一定方向に規則的
にやや傾斜しているため、この傾斜している方向から枠
材(3)を差し込んで、繊維集合体(2)の所望接着箇
所におけるパイルのみの自由度をなくすようにするのが
好ましい。
【0012】このように繊維集合体(2)の所望接着箇
所における繊維の自由度をなくした後、上述のような積
層物(1)を所望接着箇所に押圧して繊維集合体(2)
に接着する。上述のように、繊維の自由度をなくすため
に枠材(3)を使用する場合には、枠材(3)の開口部
に積層物(1)を挿入した後、積層物(1)の形状に相
当する形状を有する押し型(4)を枠材(3)の開口部
に挿入し、押圧して繊維集合体(2)に接着する(図1
(b)参照)。この押し型(4)は積層物(1)を所望
接着箇所へ押圧した際に枠材(3)を損傷しないよう
に、積層物(1)を所望接着箇所へ押圧した際に枠材
(3)の端部からはみ出る厚さを有するのが好ましい。
つまり、枠材(3)の幅から圧縮された繊維の厚さと積
層物(1)の厚さを引いた長さよりも厚い厚さを有する
押し型(4)を使用するのが好ましい。なお、この押し
型(4)は圧力に十分耐えることができるように、アル
ミニウム、鋼材、真鍮などの金属からなることができ
る。また、圧力は積層物(1)が繊維の根元付近と接触
するのに十分な圧力であり、実験的に確認し、適宜設定
することができる。この押圧は常法のプレス機により行
うことができる。
所における繊維の自由度をなくした後、上述のような積
層物(1)を所望接着箇所に押圧して繊維集合体(2)
に接着する。上述のように、繊維の自由度をなくすため
に枠材(3)を使用する場合には、枠材(3)の開口部
に積層物(1)を挿入した後、積層物(1)の形状に相
当する形状を有する押し型(4)を枠材(3)の開口部
に挿入し、押圧して繊維集合体(2)に接着する(図1
(b)参照)。この押し型(4)は積層物(1)を所望
接着箇所へ押圧した際に枠材(3)を損傷しないよう
に、積層物(1)を所望接着箇所へ押圧した際に枠材
(3)の端部からはみ出る厚さを有するのが好ましい。
つまり、枠材(3)の幅から圧縮された繊維の厚さと積
層物(1)の厚さを引いた長さよりも厚い厚さを有する
押し型(4)を使用するのが好ましい。なお、この押し
型(4)は圧力に十分耐えることができるように、アル
ミニウム、鋼材、真鍮などの金属からなることができ
る。また、圧力は積層物(1)が繊維の根元付近と接触
するのに十分な圧力であり、実験的に確認し、適宜設定
することができる。この押圧は常法のプレス機により行
うことができる。
【0013】また、積層物(1)の接着手段としては、
例えば、積層物(1)の繊維集合体(2)と接触する部
分を融着する方法、繊維集合体構成繊維を融着する方
法、積層物(1)の溶融温度及び繊維集合体構成繊維の
溶融温度よりも低い溶融温度を有するホットメルト樹脂
などの、別の接着材料を積層物(1)と繊維集合体
(2)との間に介在させ、この接着材料によって接着す
る方法、或いはこれらを併用する方法がある。これらの
中でも、積層物(1)及び繊維集合体(2)に損傷を与
えることなく接着できる、接着材料を介在させる方法が
好ましい。なお、この接着材料は単に積層物(1)と繊
維集合体(2)との間に挟み込んだ後に接着しても良い
し、積層物(1)と一体化した後に接着しても良いし、
或いは繊維集合体(2)の所望接着箇所に一体化した後
に接着しても良い。また、融着や接着するための加熱手
段としては、常法の高周波、電熱線、或は熱媒油などを
利用する方法がある。なお、積層物(1)の繊維集合体
(2)への接着を確実にするため、必要であれば冷却手
段を設けても良い。
例えば、積層物(1)の繊維集合体(2)と接触する部
分を融着する方法、繊維集合体構成繊維を融着する方
法、積層物(1)の溶融温度及び繊維集合体構成繊維の
溶融温度よりも低い溶融温度を有するホットメルト樹脂
などの、別の接着材料を積層物(1)と繊維集合体
(2)との間に介在させ、この接着材料によって接着す
る方法、或いはこれらを併用する方法がある。これらの
中でも、積層物(1)及び繊維集合体(2)に損傷を与
えることなく接着できる、接着材料を介在させる方法が
好ましい。なお、この接着材料は単に積層物(1)と繊
維集合体(2)との間に挟み込んだ後に接着しても良い
し、積層物(1)と一体化した後に接着しても良いし、
或いは繊維集合体(2)の所望接着箇所に一体化した後
に接着しても良い。また、融着や接着するための加熱手
段としては、常法の高周波、電熱線、或は熱媒油などを
利用する方法がある。なお、積層物(1)の繊維集合体
(2)への接着を確実にするため、必要であれば冷却手
段を設けても良い。
【0014】このように積層物(1)を接着した後、繊
維集合体(2)の自由度をなくす手段(例えば、枠材
(3))を解除する(図1(c)参照)。このように繊
維集合体(2)の自由度をなくす手段を解除しても、所
望接着箇所における繊維は積層物(1)と接着して自由
度のない状態にあるため、繊維の回復力により浮き上が
ることもない。
維集合体(2)の自由度をなくす手段(例えば、枠材
(3))を解除する(図1(c)参照)。このように繊
維集合体(2)の自由度をなくす手段を解除しても、所
望接着箇所における繊維は積層物(1)と接着して自由
度のない状態にあるため、繊維の回復力により浮き上が
ることもない。
【0015】なお、前述の枠材(3)と押し型(4)と
は分離していても良いし、押し型(4)を常時枠材
(3)にはめ込んだ状態にあっても良い。後者の場合、
枠材(3)に押し型(4)をはめ込む必要がないため枠
材(3)を損傷しにくく、しかも作業効率に優れ量産化
が可能であるため、好適な実施態様である。後者の場合
であっても、押し型(4)の厚さは積層物(1)を所望
接着箇所へ押圧した際に枠材(3)の端部からはみ出る
厚さであるのが好ましい。また、繊維集合物の繊維を十
分に収納できるように、押し型(4)を枠材(3)には
め込んだ時に形成される、繊維を収納可能な空間の枠材
(3)の幅方向における長さが、繊維集合物の毛足の長
さ以上となるようにはめ込むのが好ましい。
は分離していても良いし、押し型(4)を常時枠材
(3)にはめ込んだ状態にあっても良い。後者の場合、
枠材(3)に押し型(4)をはめ込む必要がないため枠
材(3)を損傷しにくく、しかも作業効率に優れ量産化
が可能であるため、好適な実施態様である。後者の場合
であっても、押し型(4)の厚さは積層物(1)を所望
接着箇所へ押圧した際に枠材(3)の端部からはみ出る
厚さであるのが好ましい。また、繊維集合物の繊維を十
分に収納できるように、押し型(4)を枠材(3)には
め込んだ時に形成される、繊維を収納可能な空間の枠材
(3)の幅方向における長さが、繊維集合物の毛足の長
さ以上となるようにはめ込むのが好ましい。
【0016】上述のように、本発明の積層物(1)の繊
維集合体(2)への接着方法は位置ずれを生じず、しか
も浮いた状態とならないように接着できる方法である。
そのため、滑り止め用の突起及び/又は溝を多数設けた
ゴムや樹脂などからなる基材層と、装飾性を付与するた
めのカーペットなどからなる装飾層とを積層一体化した
自動車用フロアマットの装飾層に、本発明方法によりマ
ークやヒールパッドなどの積層物(1)を接着すると、
意匠的に優れていると共に、足が引っ掛かることのない
安全な自動車用フロアマットを製造できる。また、本発
明の接着方法によれば、毛足の長い(8mm以上、特に
は15mm以上)装飾層であっても位置ずれを生じるこ
となく、しかもマークやヒールパッドなどが浮いた状態
とならないように接着できるため、より高級感のある自
動車用フロアマットを製造することができる。
維集合体(2)への接着方法は位置ずれを生じず、しか
も浮いた状態とならないように接着できる方法である。
そのため、滑り止め用の突起及び/又は溝を多数設けた
ゴムや樹脂などからなる基材層と、装飾性を付与するた
めのカーペットなどからなる装飾層とを積層一体化した
自動車用フロアマットの装飾層に、本発明方法によりマ
ークやヒールパッドなどの積層物(1)を接着すると、
意匠的に優れていると共に、足が引っ掛かることのない
安全な自動車用フロアマットを製造できる。また、本発
明の接着方法によれば、毛足の長い(8mm以上、特に
は15mm以上)装飾層であっても位置ずれを生じるこ
となく、しかもマークやヒールパッドなどが浮いた状態
とならないように接着できるため、より高級感のある自
動車用フロアマットを製造することができる。
【0017】なお、基材層と装飾層とを積層一体化した
自動車用フロアマットの基材層には、一般的に自動車用
フロアマットが滑るのを防止するために、突起及び/又
は溝が多数設けられているため、この突起や溝の変形を
防ぐために、マークやヒールパッドなどの積層物(1)
の溶融温度、及び装飾層の構成繊維の溶融温度よりも低
い溶融温度を有するホットメルト樹脂などの別の接着材
料を積層物(1)と装飾層(繊維集合体(2))との間
に介在させ、この接着材料によって接着するのが特に好
ましい。
自動車用フロアマットの基材層には、一般的に自動車用
フロアマットが滑るのを防止するために、突起及び/又
は溝が多数設けられているため、この突起や溝の変形を
防ぐために、マークやヒールパッドなどの積層物(1)
の溶融温度、及び装飾層の構成繊維の溶融温度よりも低
い溶融温度を有するホットメルト樹脂などの別の接着材
料を積層物(1)と装飾層(繊維集合体(2))との間
に介在させ、この接着材料によって接着するのが特に好
ましい。
【0018】
【発明の効果】本発明の積層物の繊維集合体への接着方
法は、積層物を繊維集合体の所望箇所に接着する方法に
おいて、この繊維集合体のこの所望接着箇所における繊
維を、この所望接着箇所以外の領域に侵入不可能である
ように自由度をなくした状態で、この積層物をこの所望
接着箇所に押圧してこの繊維集合体に接着する方法であ
る。このように、繊維集合体の所望接着箇所における繊
維を、所望接着箇所以外の領域に侵入不可能であるよう
に自由度をなくした状態で、積層物を所望接着箇所に押
圧すると、所望接着箇所における繊維は所望接着箇所以
外の領域に侵入不可能で、繊維が所望接着箇所以外の領
域に寝ることもないので、位置ずれを生じることなく所
望箇所に積層物を接着することができる。また、積層物
を所望接着箇所に押圧すると、繊維集合体を構成する繊
維は所望接着箇所以外の領域に侵入不可能であるため、
所望接着箇所において複雑に屈折した状態で積層物と接
着する。つまり、繊維の根元付近においても積層物と接
着するため、繊維の回復力が作用しにくく、積層物の接
着後に浮いた状態となることもない。
法は、積層物を繊維集合体の所望箇所に接着する方法に
おいて、この繊維集合体のこの所望接着箇所における繊
維を、この所望接着箇所以外の領域に侵入不可能である
ように自由度をなくした状態で、この積層物をこの所望
接着箇所に押圧してこの繊維集合体に接着する方法であ
る。このように、繊維集合体の所望接着箇所における繊
維を、所望接着箇所以外の領域に侵入不可能であるよう
に自由度をなくした状態で、積層物を所望接着箇所に押
圧すると、所望接着箇所における繊維は所望接着箇所以
外の領域に侵入不可能で、繊維が所望接着箇所以外の領
域に寝ることもないので、位置ずれを生じることなく所
望箇所に積層物を接着することができる。また、積層物
を所望接着箇所に押圧すると、繊維集合体を構成する繊
維は所望接着箇所以外の領域に侵入不可能であるため、
所望接着箇所において複雑に屈折した状態で積層物と接
着する。つまり、繊維の根元付近においても積層物と接
着するため、繊維の回復力が作用しにくく、積層物の接
着後に浮いた状態となることもない。
【図1】(a) 本発明の繊維集合体に枠材を差し込ん
だ状態を表す部分断面拡大模式図 (b) 本発明の繊維集合体に積層物を押し型により押
圧した状態を表す部分断面拡大模式図 (c) 本発明の繊維集合体に積層物を接着した後の状
態を表す部分断面拡大模式図
だ状態を表す部分断面拡大模式図 (b) 本発明の繊維集合体に積層物を押し型により押
圧した状態を表す部分断面拡大模式図 (c) 本発明の繊維集合体に積層物を接着した後の状
態を表す部分断面拡大模式図
【図2】(a) 従来の繊維集合体に積層物を積層する
前の状態を表す部分断面拡大模式図 (b) 従来の繊維集合体に積層物を押し型により押圧
した状態を表す部分断面拡大模式図 (c) 従来の繊維集合体に積層物を接着した後の状態
を表す部分断面拡大模式図
前の状態を表す部分断面拡大模式図 (b) 従来の繊維集合体に積層物を押し型により押圧
した状態を表す部分断面拡大模式図 (c) 従来の繊維集合体に積層物を接着した後の状態
を表す部分断面拡大模式図
1 積層物 2 繊維集合体 3 枠材 4 押し型 11 積層物 12 繊維集合体 14 押し型
Claims (4)
- 【請求項1】 積層物を繊維集合体の所望箇所に接着す
る方法において、該繊維集合体の該所望接着箇所におけ
る繊維を、該所望接着箇所以外の領域に侵入不可能であ
るように自由度をなくした状態で、該積層物を該所望接
着箇所に押圧して該繊維集合体に接着することを特徴と
する、積層物の繊維集合体への接着方法。 - 【請求項2】 積層物の形状に相当する開口を有する枠
材を繊維集合体に差し込むことにより、繊維集合体の所
望接着箇所における繊維の自由度をなくしていることを
特徴とする、請求項1記載の積層物の繊維集合体への接
着方法。 - 【請求項3】 積層物の形状に相当する形状を有し、か
つ積層物を所望接着箇所へ押圧した際に枠材の端部から
はみ出る厚さを有する押し型を、枠材の開口部から挿入
して押圧することを特徴とする、請求項2記載の積層物
の繊維集合体への接着方法。 - 【請求項4】 自動車用フロアマットの繊維集合体への
接着方法であることを特徴とする、請求項1〜請求項3
のいずれかに記載の積層物の繊維集合体への接着方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20211697A JPH1128145A (ja) | 1997-07-11 | 1997-07-11 | 積層物の繊維集合体への接着方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20211697A JPH1128145A (ja) | 1997-07-11 | 1997-07-11 | 積層物の繊維集合体への接着方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1128145A true JPH1128145A (ja) | 1999-02-02 |
Family
ID=16452235
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20211697A Pending JPH1128145A (ja) | 1997-07-11 | 1997-07-11 | 積層物の繊維集合体への接着方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1128145A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20100124630A1 (en) * | 2008-11-14 | 2010-05-20 | Michael Assil | Automobile floor mat |
JP2015098314A (ja) * | 2013-11-20 | 2015-05-28 | トヨタ紡織株式会社 | タフテッドカーペット |
-
1997
- 1997-07-11 JP JP20211697A patent/JPH1128145A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20100124630A1 (en) * | 2008-11-14 | 2010-05-20 | Michael Assil | Automobile floor mat |
US9533466B2 (en) * | 2008-11-14 | 2017-01-03 | Automotive Flooring, LLC | Automobile floor mat |
JP2015098314A (ja) * | 2013-11-20 | 2015-05-28 | トヨタ紡織株式会社 | タフテッドカーペット |
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