JPH11280502A - ターボチャージャを備えたミラーサイクル型ガスエンジン - Google Patents

ターボチャージャを備えたミラーサイクル型ガスエンジン

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JPH11280502A
JPH11280502A JP10098195A JP9819598A JPH11280502A JP H11280502 A JPH11280502 A JP H11280502A JP 10098195 A JP10098195 A JP 10098195A JP 9819598 A JP9819598 A JP 9819598A JP H11280502 A JPH11280502 A JP H11280502A
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JP
Japan
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intake
turbocharger
generator
intake valve
combustion chamber
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JP10098195A
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English (en)
Inventor
Hideo Kawamura
英男 河村
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Isuzu Ceramics Research Institute Co Ltd
Original Assignee
Isuzu Ceramics Research Institute Co Ltd
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Publication date
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    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B2275/00Other engines, components or details, not provided for in other groups of this subclass
    • F02B2275/32Miller cycle
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は,ブースト圧力と燃焼室壁温を検出
し,それらの情報に従って燃料供給量,ブースト圧力を
適正に制御するターボチャージャを備えたミラーサイク
ル型ガスエンジンを提供する。 【解決手段】 このガスエンジンは,吸気弁11の吸気
ポート9の開閉タイミングを変更する吸気弁リフト制御
装置30,排気管31に設けられた電動・発電機を備え
たターボチャージャ15を有している。コントローラ
は,主室1の燃焼室壁温,主室1に供給される吸入空気
のブースト圧力,エンジン出力及び副室2に供給された
燃料の着火状態をそれぞれ検出する各センサによって検
出された検出信号に応答して燃料供給手段によって供給
される燃料流量,ターボチャージャ15の電動・発電機
の作動状態及び吸気弁リフト制御装置30による吸気弁
11の開閉タイミングを制御することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は,燃料を副室に供
給して着火燃焼させると共に排気ガスエネルギで駆動さ
れる電動・発電機を持つターボチャージャを備えたミラ
ーサイクル型ガスエンジンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来,天然ガスを主燃料とするガスエン
ジンは,コージェネレーションシステムや車両用として
開発が進められている。ガスエンジンとして,天然ガス
を燃料とし,該ガス燃料を副室に供給し,エンジンの圧
縮行程上死点近傍で制御弁を開放して燃焼室から副室に
圧縮空気を流入させてガス燃料と空気とを混合させて燃
焼させる副室式ガスエンジンが知られている(特開平6
−33785号公報参照)。コージェネレーションシス
テムは,動力を発電機で電気エネルギとして取り出し,
排気ガスエネルギが有する熱を熱交換器で水を加熱して
温水にし,該温水を給湯用として利用している(特開平
6−108865号公報参照)。
【0003】特開平6−108865号公報に開示され
たコージェネレーション型ガスエンジンは,排気ガスを
ターボチャージャ,エネルギ回収装置及び蒸気発生装置
を通して排気ガス温度を低下させ,低温の排気ガスをE
GRに使用してNOX を低減するものであり,遮熱型ガ
スエンジンからの排気ガスによってターボチャージャを
駆動し,該ターボチャージャからの排気ガスで発電機を
備えたエネルギ回収装置を駆動する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで,副室式ガス
エンジンにおいて,主室と副室との間に設けたディーゼ
ルエンジンでは,吸気行程と圧縮行程前半に天然ガスを
副室に供給し,圧縮行程後半から終端で制御弁を駆動し
て連絡口を開放し,主室の圧縮空気を副室に侵入させ,
空気と燃料とを混合させて着火燃焼させる場合に,副室
で燃料と空気とが混合し,燃焼開始までに,0.1〜
0.2ms程度の時間がかかる。副室式ガスエンジンで
は,天然ガスが副室内に存在する間に,天然ガスは副室
壁面から受熱し,活性化が進んでいるので,制御弁の開
放によって副室へ侵入する空気の条件次第で,圧縮天然
ガス(CNG)は容易に着火し,空気が副室へ十分に侵
入する前に着火する。即ち,圧縮天然ガスは,液体燃料
でなく,気体燃料であるので,液体が気体に変化するた
めに必要な着火遅れ時間が不要であり,高温圧縮空気と
接触した途端に着火し,天然ガスと空気とが十分に混合
する時間が短過ぎるという問題がある。また,天然ガス
の着火燃焼は,燃焼室壁温が低いと,着火燃焼が確実に
行われないので,ガスエンジンは,通常,圧縮比が高め
に設定されている。ガスエンジンは,圧縮比が高いと,
熱効率がアップされるので,圧縮比を高くしたいが,圧
縮比が高くなると,異常燃焼即ちノッキングが発生し易
くなるので,熱効率をアップさせると共に異常燃焼の発
生を防止するため圧縮比をどのような値に設定するかが
問題である。
【0005】ガスエンジンについて,上記の条件を満足
させるためには,シリンダに吸気される空気量を減少さ
せ,膨張比を大きくできるミラーサイクル型で作動され
ることが好ましいことになる。ガスエンジンについて,
吸気弁の開閉タイミングを遅らせるミラーサイクル型の
燃焼方式を採用した場合に,吸入空気量の不足をカバー
するためブースト圧力を如何に増大させるかが問題であ
る。ブースト圧力を上昇させるため,ターボチャージャ
のコンプレッサが通常用いられるが,コンプレッサを用
いる場合には,回転数可変にしてブースト圧力を変更す
ることができないため,ブースト圧力によってエンジン
作動状態を制御することができない。また,排気ガスに
よってターボチャージャのコンプレッサを駆動する場合
には,コンプレッサの駆動動力がフリクションとなって
損失が増大し,サイクル効率の向上分がフリクションと
して消費されてしまうという問題がある。
【0006】そこで,本発明者は,ターボチャージャの
シャフトに直結した電動・発電機は,排気ガスのエネル
ギを用いてコンプレッサを駆動するので,ターボチャー
ジャそのものの駆動エネルギが排気ガスエネルギから確
保され,ターボチャージャに設けたコンプレッサの駆動
エネルギが少なくなり,また,排気ガスエネルギが小さ
い時には,エンジンに設けたバッテリ,エンジン出力軸
に設けた発電機,或いは通常運転時に電動・発電機を発
電機運転して発電した電力を蓄電した上記バッテリから
の電力を用いてターボチャージャのコンプレッサを駆動
し,ブースト圧力を制御できることに着目した。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の目的は,上記
の課題を解決することであり,ブースト圧力の大きさに
よって圧縮端の圧力が変化することに着眼し,燃焼室壁
温,ブースト圧力,エンジン出力等の検出値に応答し
て,副室に供給する燃料流量,ターボチャージャに設け
た電動・発電機を駆動してコンプレッサの作動状態を制
御し,ブースト圧力の大きさを制御して適正なブースト
圧力にし,着火燃焼を確実にし,ノッキングの発生を防
止すると共に,スート,HC等の発生を防止し,熱効率
を向上させることから成るターボチャージャを備えたミ
ラーサイクル型ガスエンジンを提供することである。
【0008】この発明は,燃焼室に開口する吸気ポート
に配置された吸気弁と排気ポートに配置された排気弁,
前記燃焼室に副室を連通させる連絡口に配置された制御
弁,前記副室に燃料を供給するための燃料供給手段,前
記吸気弁の前記吸気ポートの開閉タイミングを変更する
吸気弁リフト制御装置,前記排気ポートに連通する排気
管に設けられた電動・発電機を備えたターボチャージ
ャ,前記燃焼室の燃焼室壁温,前記吸気ポートに接続す
る吸気管を通じて前記燃焼室に供給される吸入空気のブ
ースト圧力,エンジン出力及び前記副室に供給された前
記燃料の着火状態をそれぞれ検出する各センサ,並びに
前記各センサによって検出された検出信号に応答して前
記燃料供給手段によって供給される燃料流量,前記ター
ボチャージャの前記電動・発電機の作動状態で変動する
ブースト圧力及び前記吸気弁リフト制御装置による前記
吸気弁の開閉タイミングを制御するコントローラ,から
成るターボチャージャを備えたミラーサイクル型ガスエ
ンジンに関する。
【0009】このミラーサイクル型ガスエンジンは,前
記ブースト圧力が予め設定した値より低い時には,前記
ターボチャージャに設けた前記電動・発電機を電動機運
転して吸入空気のブースト圧力を増大させるように制御
するものである。
【0010】また,このミラーサイクル型ガスエンジン
は,前記燃焼室壁温が予め設定した値より低い時には,
前記ターボチャージャに設けた前記電動・発電機を電動
機運転して吸入空気のブースト圧力を増大させるように
制御するものである。
【0011】このミラーサイクル型ガスエンジンは,前
記エンジン出力が予め設定した値より低い時には,前記
燃料供給手段から供給される燃料流量を増大させるよう
に制御し,また,前記エンジン出力が予め設定した値よ
り高い時には,前記ターボチャージャに設けた前記電動
・発電機を発電機運転して発電するように制御するもの
である。エンジン出力は,発電機等で発生する電流であ
るから,電流計で電流をチェックすることによって検出
できる。
【0012】このミラーサイクル型ガスエンジンは,前
記燃料に着火していない状態を検出した時には,前記タ
ーボチャージャに設けた前記電動・発電機を電動機運転
して吸入空気のブースト圧力を増大させるように制御す
るものである。燃焼室での着火状態は着火センサで検出
できる。着火センサはノッキングセンサと同様に振動で
検出できる。
【0013】前記吸気弁リフト制御装置は,前記吸気弁
の前記吸気ポートの開弁期間を変更して実圧縮比を変更
するものである。従って,吸入空気を逆流させて圧縮端
の最高圧を低減すれば,実圧縮比は低減させることがで
き,ノッキングの発生を防止できる。
【0014】更に,前記吸気弁リフト制御装置は,前記
燃焼室壁温を検出する前記センサからの検出温度が予め
決められた所定の温度より低い時には前記吸気弁の前記
吸気ポートの閉弁期間を早くして圧縮行程下死点近傍で
閉鎖するように制御し,前記燃焼室壁温が予め決められ
た所定の温度より高い時には前記吸気弁の前記吸気ポー
トの閉弁期間を遅らせて吸気の一部を前記吸気ポートへ
逆流させるように制御し,圧縮比を低減して圧縮端の温
度を下げるようにブースト圧力を低減する制御を行な
う。
【0015】このミラーサイクル型ガスエンジンは,前
記吸気弁リフト制御装置が前記吸気弁の前記吸気ポート
の閉弁期間を遅らせた時には,前記ターボチャージャに
よって吸入空気の圧力を増大させるように制御するもの
である。
【0016】前記吸気管には,前記吸入空気を冷却する
熱交換器が設けられている。熱交換器としては,熱伝導
率の良好なAl等の金属やセラミックスで作製された多
孔質部材を吸気管内に配置すると共に,前記多孔質部材
を吸気管の外周に配置することで構成されるが,吸気管
内に配置する多孔質部材についてはブースト圧力に悪影
響がない構造に構成することが好ましい。従って,燃焼
室に吸入された吸入空気は燃焼室で一旦加熱されるが,
吸気ポートへ逆流されることによって熱交換器により冷
却されるので,逆流空気が冷却されると共に燃焼室内が
冷却されるので,総合的に吸気系が冷却され吸気効率を
アップさせることができる。
【0017】このガスエンジンでは,前記燃焼室,前記
副室及び前記燃焼室と前記副室を連通する前記連絡口は
セラミックスから成る燃焼室部材に形成されている。ま
た,前記電動・発電機は前記ターボチャージャのシャフ
トに固定した永久磁石製の回転子と前記回転子に対して
配置した固定子から構成されている。更に,前記電動・
発電機を電動機運転する場合には,バッテリ又はエンジ
ン出力軸に取り付けた発電機によって駆動するものであ
る。
【0018】このターボチャージャを備えたミラーサイ
クル型ガスエンジンは,上記のように,燃焼室壁温,ブ
ースト圧力,エンジン出力及び燃料の着火状態を検出
し,それらの検出状態に応じて吸気弁リフト制御装置,
燃料供給量及びターボチャージャの電動・発電機の作動
を制御するので,燃料供給量及びブースト圧力が適正に
制御され,前記燃焼室温度の条件にかかわらず,圧縮行
程上死点近傍で主室の燃焼室から副室に十分な吸入空気
を供給でき,常に圧縮上死点の手前5°位の時にガス燃
料を着火燃焼させることができ,例えば,燃焼室壁が高
くなって副室内のガス燃料が活性化していたとしても,
圧縮比が低減されるので,圧縮吸入空気が副室に流入し
たとしても,所定の空気量が供給されるまで着火燃焼は
起こすことがなく,ノッキングの発生を防止でき,副室
へ適正な空気流量を流入させてHC,スートの発生を抑
制でき,圧縮比が適正に制御され,所定の熱効率を得る
ことができる。 ブースト圧力の大きさによって圧縮端
の圧力が移動する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下,図面を参照して,この発明
によるたターボチャージャを備えたミラーサイクル型ガ
スエンジンの実施例を説明する。図1はこの発明による
ターボチャージャを備えたミラーサイクル型ガスエンジ
ンの一実施例を示す断面図,図2は図1のガスエンジン
の排気管に設けた電動・発電機を持つターボチャージャ
を示す説明図,図3は図1のガスエンジンにおける吸気
弁,排気弁,燃料弁及び制御弁のバルブタイミングを示
す線図,図4は図1のガスエンジンのミラーサイクルの
一例のPV線を示す概略説明図,及び図5と図6は図1
のガスエンジンの作動制御を示す処理フロー図である。
【0020】この発明によるターボチャージャを備えた
ミラーサイクル型ガスエンジンは,CH4 を主成分とす
る天然ガスを燃料とし,例えば,コージェネレーション
システムや車両に適用できる単気筒タイプ又は多気筒タ
イプの副室式ガスエンジンに構成されている。このガス
エンジンは,エンジンのクランク軸即ちエンジン出力軸
47にエンジン回転力を電力に変換する発電機46が設
けられている。このガスエンジンは,例えば,シリンダ
ブロック24に形成された孔部39に配置されたシリン
ダ27を形成するシリンダライナ26,シリンダブロッ
ク24にガスケット32を介在して取り付けられたシリ
ンダヘッド4,シリンダヘッド4に形成されたキャビテ
ィ14にガスケット29を介在して配置された燃焼室部
材3,及びシリンダ27内を往復動するピストン6から
構成されている。ピストン6は,主室1の一部を構成す
る凹部45が形成されたピストンヘッド22と,ピスト
ンヘッド22に遮熱空気層37を形成するようにガスケ
ット48を介在して結合リング38で取り付けられたピ
ストンスカート23から構成されている。
【0021】このガスエンジンは,主として,燃焼室部
材3に形成された主室1と主室1に連絡口25を通じて
連通する副室2,主室1に連通する燃焼室部材3に形成
された吸気ポート9と吸気ポート9に連通するシリンダ
ヘッド4に形成された吸気ポート7,主室1に連通する
燃焼室部材3に形成された排気ポート10と排気ポート
10に連通するシリンダヘッド4に形成された排気ポー
ト8,吸気ポート9を開閉するため吸気ポート9に配置
された吸気弁11,排気ポート10を開閉するため排気
ポート10に配置された排気弁12,連絡口25を開閉
するため連絡口25の弁シート36に着座された制御弁
5,副室2に圧縮天然ガスを供給するための燃料供給手
段,排気ポート8に連通する排気管31に設けられた電
動・発電機18を備えたターボチャージャ15,及び吸
気弁11の吸気ポート9の開閉タイミングを変更する吸
気弁リフト制御装置30から構成されている。
【0022】燃料供給手段は,燃料供給源に接続される
シリンダヘッド4に形成された燃料供給路33,燃料供
給路33が副室2に開口する燃料供給口43及び燃料供
給口43を開閉する燃料弁13から構成されている。燃
料弁13が燃料供給口43を開放することによって,燃
料供給源から燃料供給路33を通じて圧縮天然ガスが副
室2に供給される。燃焼室部材3は,セラミックス等か
ら作製され,主室1,副室2,主室1と副室2とを連通
する連絡口25,吸気弁11が着座する弁シート34を
備えた吸気ポート9,排気弁12が着座する弁シート3
5を備えた排気ポート10,及び副室2に開口した燃料
供給口43が形成されている。
【0023】このガスエンジンは,単気筒タイプに形成
された場合には,図1に示すように,シリンダヘッド4
に排気管31と吸気管40がそれぞれ取り付けられ,ま
た,多気筒タイプに形成された場合には,図示していな
いが,シリンダヘッド4にマニホルドを介して排気管3
1と吸気管40とがそれぞれ取り付けられている。排気
管31には,ターボチャージャ15のタービン16が配
置されている。吸気管40には,ターボチャージャ15
のコンプレッサ17に接続され,コンプレッサ17から
の吸入空気が送り込まれる。また,吸気管40の外周に
は,吸入空気を冷却するため,熱交換器75が設けられ
ている。熱交換器75は,例えば,吸入空気が流れる吸
気管40内に配置された金属やセラミックスから成る多
孔質部材76,吸気管40の外周に配置された外気の入
口と出口を備えたケーシング78,及びケーシング78
内に配置された金属やセラミックスから成る多孔質部材
77から構成されている。
【0024】ターボチャージャ15は,図2に示すよう
に,排気ガスによって駆動されるタービン16,タービ
ン16にシャフト21によって連結され且つタービン1
6によって駆動されるコンプレッサ17,及びシャフト
21に対して設けた電動・発電機18から構成されてい
る。コンプレッサ17は,タービン16によって駆動さ
れ,空気を加圧して圧縮空気とし,該圧縮空気を吸気管
40を通って吸気ポート7,9から気筒の主室1へ供給
する。電動・発電機18を電動機運転する場合には,バ
ッテリ又はエンジン出力軸に取り付けた発電機46によ
って駆動することができる。吸入空気は,吸気管40内
に配置された多孔質部材76を通過する時,熱交換器7
5によって多孔質部材77を通過する外気で冷却され
る。電動・発電機18は,タービン16の回転力を電力
として取り出してバッテリ等の電源装置に蓄電して回収
することができる。電動・発電機18は,ターボチャー
ジャ15のシャフト21に固定した永久磁石製の回転子
19と回転子19に対して配置したコイルから成る固定
子20から構成されている。
【0025】このガスエンジンでは,温度センサ51に
よる吸気温度や燃焼室壁温の温度検出値に応じてコント
ローラ50の指令によって吸気弁リフト制御装置30を
作動し,吸気弁リフト制御装置30によって吸気弁11
の吸気ポート9の開弁期間を変更して実圧縮比を変更す
ることができる。吸気弁リフト制御装置30は,吸気弁
11の弁ステム49に設けられ,弁ステム49に電磁力
を働かせて駆動される電磁駆動装置,或いは弁ステム4
9に電磁弁で制御される油圧が作用して駆動される油圧
駆動装置等で構成することができる。吸気弁11の開閉
タイミングの調整は,主室1への吸入空気量を制御する
ことになり,主室1に供給された吸入空気量に応じて圧
縮比が決定される。従って,このガスエンジンは,コン
トローラ50によって,圧縮比が高くなり過ぎず,また
圧縮比が低く成り過ぎないように制御される。
【0026】このガスエンジンは,特に,主室1及び副
室2の燃焼室の燃焼室壁温を検出する温度センサ51,
吸気ポート7,9に接続する吸気管40を通じて燃焼室
1,2に供給される吸入空気のブースト圧力を検出する
圧力センサ79,エンジン出力を検出する出力センサ8
0及び副室2に供給された燃料の着火状態を検出する着
火センサ81を有している。このガスエンジンは,各セ
ンサ51,79,80,81によって検出された検出信
号に応答して,燃料供給手段によって供給される燃料流
量,ターボチャージャ15の電動・発電機18の作動状
態及び吸気弁リフト制御装置30による吸気弁11の開
閉タイミングを制御するコントローラ50から構成され
ている。
【0027】このガスエンジンは,吸気弁リフト制御装
置30が吸気弁11の吸気ポート9の閉弁期間を遅らせ
た時には,ターボチャージャ15によって吸入空気の圧
力を増大させるように制御するものである。このガスエ
ンジンは,燃焼の不安定な部分負荷の時には,ターボチ
ャージャ15に設けた電動・発電機18を電動機運転し
て吸入空気の圧力を増大させるように制御することがで
きる。また,電動・発電機18を電動機運転する場合に
は,バッテリ又はエンジン出力軸47に取り付けた発電
機46によって駆動することができる。
【0028】このガスエンジンは,制御弁5が閉鎖した
状態で,吸気弁11の開放によってターボチャージャ1
5のコンプレッサ17からの空気が吸気管40を通じて
吸気ポート7,9から主室1に供給される。主室1の空
気は制御弁5の閉鎖状態で圧縮行程において圧縮され
る。一方,天然ガス燃料がガス燃料供給源から燃料供給
通路33を通じて燃料供給口43から副室2に供給され
る。主室1と副室2を構成する燃焼室部材3は,Si3
4 等のセラミックスから作製され,シリンダヘッド4
のキャビティ14に遮熱空気層28を形成するようにガ
スケット29を介在して配置され,主室1と副室2が遮
熱構造に構成されている。
【0029】次に,図5及び図6を参照して,このガス
エンジンの作動制御を説明する。まず,エンジンを始動
させる場合に,コントローラ50は,温度センサ51で
検出された燃焼室壁温Tが予め設定した所定の値TW
り低いか否かを判断し(ステップ1),検出された燃焼
室壁温Tが低い時には,吸気弁リフト制御装置30は,
吸気弁11の吸気ポート9の閉弁期間を早くして圧縮行
程下死点近傍で閉鎖するように制御(図3及び図4参
照)すると共に,ターボチャージャ50に設けた電動・
発電機18を電動機運転して吸入空気のブースト圧力P
を増大させるように制御する(ステップ2)。検出され
た燃焼室壁温Tが高い時には,始動開始のステップ4へ
進む。電動・発電機18によって上げられたブースト圧
力Pを圧力センサ79で検出し,ブースト圧力Pが予め
設定した所定の値PS より高いか否かを判断し(ステッ
プ3),ブースト圧力Pが高い場合には始動開始のステ
ップ4へ進む。ブースト圧力Pが低い場合には,電動・
発電機18への電流をアップして電動機運転させ,コン
プレッサ17からのブースト圧力を上昇させる(ステッ
プ5)。
【0030】そこで,燃焼室壁温Tが高く,或いはブー
スト圧力Pが高くなると,天然ガス燃料は確実に着火で
きる状態であるので,エンジンスタータをオンし,グロ
ープラグを着火し,吸気弁リフト制御装置30を働かさ
ずに吸気弁11を通常のリフト期間に設定し(図3及び
図4),更に,燃料供給手段によって副室2への燃料が
供給可能になるようにセットする(ステップ4)。次い
で,副室2での燃料への着火が確実に行なわれているか
否かを振動等による着火センサ81によって検出する
(ステップ6)。副室2で燃料が着火していない状態を
検出した時には,更にブースト圧力Pを上昇させるた
め,ステップ5へ戻ってターボチャージャ15に設けた
電動・発電機18を電動機運転してターボチャージャ1
5のコンプレッサ17を駆動し,吸入空気のブースト圧
力Pを上昇させるように制御する。副室2で燃料が着火
していれば,燃焼室壁温Tが予め決められた所定の値T
0 より高いか否かを判断し(ステップ7),燃焼室壁温
Tが所定の値T0 より低い場合には,続けてステップ5
に戻って電動・発電機18を電動機運転してターボチャ
ージャ15のコンプレッサ17を駆動し,ブースト圧力
Pを上昇させる。燃焼室壁温Tが所定の値T0 より高く
なった場合には,暖機運転が終了した状態であり,電動
・発電機18を電動機運転を停止し,燃料供給手段から
の燃料の供給量QをΔQだけ増大させ,エンジン出力H
Pをアップさせる(ステップ8)。
【0031】そこで,エンジン出力HPを出力センサ8
0で検出し,エンジン出力HPが予め設定した値より僅
かに小さい値ΔHPを差し引いた所定の値HP0 より高
いか否かを判断し(ステップ9),エンジン出力HPが
所定の値HP0 より低い時には,エンジン出力をアップ
するため,ステップ8に戻って燃料供給手段から供給さ
れる燃料流量Qを増大させるように制御する。また,エ
ンジン出力HPが予め設定した所定の値HP0 より高い
時には,ターボチャージャ15に設けた電動・発電機1
8を発電機運転して発電するように制御し,発電した電
気はバッテリに蓄電したり,補機で消費する。或いは,
エンジン出力HPが予め設定した所定の値HP0 より高
い時には,副室2に供給する燃料流量Qを低減し,エン
ジン出力HPを落して所定の値HP0 に近づくように制
御する。
【0032】エンジン出力HPが安定すれば,圧縮比を
低減して副室2へ吸入空気を十分に供給するため,吸気
弁リフト制御装置30を作動させる準備をする。このガ
スエンジンでは燃焼室壁温が予め決められた所定の温度
より高い時には吸気管11の吸気ポート7,9の閉弁期
間を遅らせて吸気の一部を吸気ポート9,7へ逆流させ
るように制御する。吸気弁リフト制御装置30が吸気弁
11の吸気ポート9の閉弁期間を遅らせた時には,ター
ボチャージャ15によって吸入空気の圧力を増大させる
ように制御する。即ち,ターボチャージャ15に設けた
は電動・発電機18を電動機運転してコンプレッサ17
を駆動し,ブースト圧力Pを上昇させる制御を行なう
(ステップ10)。次いで,ブースト圧力Pが予め設定
した所定の値P0 より高いか否かを判断し(ステップ1
1),ブースト圧力Pが所定の値P0 より低い時には,
ステップ10へ戻って引き続き電動・発電機18を電動
機運転してコンプレッサ17を駆動し,ブースト圧力P
を上昇させる。ブースト圧力Pが所定の値P0 より高い
時には,吸気弁リフト制御装置30を作動させ,吸気弁
11を延長リフト期間状態(図4参照)で制御し,吸気
弁11を圧縮行程の半ばまで開放し,吸入空気の一部を
吸気ポート9,7へ逆流させ,圧縮比を低減する制御を
行なう(ステップ12)。
【0033】次いで,エンジン出力HPを出力センサ8
0で検出し,エンジン出力HPが予め決められた所定の
出力HP0 より高いか否かを判断し(ステップ13),
エンジン出力HPが所定の出力HP0 より低い場合に
は,副室2への燃料流量を増大させ(ステップ14),
ステップ10へ戻って処理を繰り返す。また,エンジン
出力HPが所定の出力HP0 より高い場合には,ターボ
チャージャ15に設けた電動・発電機18を発電機運転
して発電するように制御し,発電した電気はバッテリに
蓄電したり,補機で消費する。或いは,エンジン出力H
Pが予め設定した所定の値HP0 より高い時には,副室
2に供給する燃料流量Qを低減し,エンジン出力HPを
落して所定の値HP0 に近づくように制御する(ステッ
プ15)。エンジンが予め決められた所定のモードで運
転されると共に,予め決められた所定のブースト圧力で
通常運転されているか否かを判断し(ステップ16),
通常運転されている場合には,ステップ11へ戻って処
理を繰り返し,また,通常運転されていない場合には,
エンジンの故障診断を行ない(ステップ17),故障し
ている場合には,その故障を修復し,故障が回復すれ
ば,ステップ11へ戻って処理を繰り返す。
【0034】次に,図3及び図4を参照して,このター
ボチャージャを備えたミラーサイクル型ガスエンジンの
作動について説明する。このガスエンジンは,図4に示
すように,吸入行程,圧縮行程,膨張行程及び排気行程
から成るミラーサイクルによって作動される。図4に示
すミラーサイクルでは,エンジンの全負荷と部分負荷で
は筒内圧力が異なり,全負荷では高く,また部分負荷で
は低くなるが,線図ではほぼ同様な軌跡となるので,全
負荷と部分負荷との運転状態では特に別けて記載してい
ない。
【0035】このガスエンジンは,図3の線図に示すよ
うに,膨張行程下死点近傍で排気弁12が排気ポート1
0を開放し,制御弁5が連絡口25を開放しているの
で,排気行程において主室1と副室2に存在する排気ガ
スが排気ポート10,8及び排気管31を通じて排出さ
れ,その排気ガスは排気管31に設けたターボチャージ
ャ15のタービン16へ送り込まれ,排気ガス排出口4
2から排出される。この時,燃料弁13が燃料供給口4
3を閉鎖しており,副室2へガス燃料は供給されない状
態である。ターボチャージャ15のタービン16が排気
ガスによって駆動されると,シャフト21を通じてコン
プレッサ17が駆動され,コンプレッサ17の駆動で空
気取入口41から取り入れられた空気は,コンプレッサ
17で加圧されて吸気管40を通じて吸気ポート7,9
から主室1に供給される。また,シャフト21の回転に
よって,シャフト21に固定された永久磁石の回転子1
9が回転し,電動・発電機18が発電機運転され,電動
・発電機18で発電された電力は,バッテリに蓄電され
たり,或いは補機で消費される。
【0036】このガスエンジンは,排気行程上死点H近
傍で吸気弁11が吸気ポート9を開放して吸入行程上死
点Iに移行すると共に,制御弁5は連絡口25を閉鎖し
て主室1と副室2とを遮断し,ターボチャージャ15の
コンプレッサ17から過給された吸入空気が主室1に供
給される。また,制御弁5が連絡口25を閉鎖した後
に,燃料弁13が燃料供給口43を開放し,天然ガス燃
料が燃料供給路33を通じて副室2に供給される。
【0037】このガスエンジンは,吸気弁11の開閉タ
イミングが吸気弁リフト制御装置30で制御され,吸気
温度及び/又は燃焼室壁温が予め決められた所定の値よ
り低い時には,図3で実線で示すように,吸気弁11の
吸気ポート9の閉弁期間を早くして圧縮行程下死点E近
傍で閉鎖するように制御する。その時は,圧縮行程は実
線で示す点Cを通るPV線に従って主室1内の圧力が上
昇し,圧縮行程上死点では圧力P3 になり,圧縮比をア
ップさせる状態となるが,始動時等の着火が発生し難い
時には,ターボチャージャ15を駆動してブースト圧力
を上昇させ,点Cから点Dに移行させ,点線で示す点D
を通るPV線に従って主室1内の圧力が上昇し,圧縮行
程上死点では圧力P4 になり,空気量をアップさせると
共に圧縮比をアップさせる状態となり,着火がし易い状
態になる。
【0038】また,燃焼室壁温が予め決められた所定の
温度より高い時には,図3で点線で示すように,吸気弁
11の吸気ポート9の閉弁期間を遅らせて圧縮行程前半
の点Aで閉鎖し,主室1の吸気の一部を吸気ポート9,
7へ逆流させるように制御する。この時は,圧縮行程下
死点の点Eから圧縮行程の点Aに至までは吸入行程と圧
縮行程との筒内圧力はほぼ同等の状態である。また,天
然ガスの場合には断熱圧縮,膨張だから圧縮始めは下死
点Eに一致せず若干圧力が下がった地点E’となる。圧
縮行程は点Aを通るPV線に従って主室1内の圧力が上
昇し,圧縮行程上死点では圧力P1 になり,圧縮比が低
減した状態となる。この時には,吸入空気量が不足する
状態になるので,ターボチャージャ15を駆動してブー
スト圧力をアップさせ(吸入行程上死点I→IB,圧縮
行程下死点E→EB),点Aから点Bに移行させ,点線
で示す点Bを通るPV線に従って主室1内の圧力が上昇
し,圧縮行程上死点では圧力P2 になり,空気量をアッ
プさせると共に圧縮比をアップさせて,着火がし易い状
態にする。場合によっては,燃焼室壁温が予め決められ
た所定の温度より高い時には,図3又は図4で斜線で示
す範囲内で,吸気弁11のリフトを小さく制御し,吸気
弁11の吸気ポート9の閉弁期間を遅らせて圧縮行程下
死点E〜圧縮行程前半(点Aに相当)の範囲で閉鎖し,
主室1の吸気の極一部を吸気ポート9,7へ逆流させる
制御を行なうことができ,この時は,圧縮行程は点Bを
通るPV線に従って主室1内の圧力が上昇し,圧縮行程
上死点では圧力P1 〜P3 の範囲になり,圧縮比が低減
した状態となる。
【0039】このガスエンジンは,圧縮行程に移行した
時,図3で実線で示す状態で吸気弁11が閉鎖した時に
は主室1内の吸入空気は吸気ポート9,7へ逆流される
ことなく,主室1内で圧縮される。また,図3で点線で
示す状態で吸気弁11が遅れて閉鎖した時には主室1内
の吸入空気の一部は吸気ポート9,7へ逆流されるの
で,主室1内での所定の空気量を確保するため,ターボ
チャージャ15のコンプレッサ17によってブースト圧
力を上げておくか,又は,燃焼の不安定な部分負荷であ
る時には,ブースト圧力を上げることができないので,
コントローラ50の指令によって電動・発電機18を電
動機運転して吸入空気圧を上昇させる制御を行なう。即
ち,圧縮行程で点A又は点Cを通るPV線に従う場合に
は,ブースト圧力を上げると,点B又は点Dを通るPV
線に従って主室1内のブースト圧力が上昇し,圧縮行程
上死点では圧力P1 →圧力P2 又は圧力P3 →圧力P4
へ上昇し,所定の吸入空気量を確保できる状態になる。
【0040】吸気弁11が吸気ポート9を閉鎖した後の
圧縮行程では主室1内の吸入空気が圧縮されて高温圧縮
空気になる。そこで,圧縮行程上死点近傍で,制御弁5
が連絡口25を開放し,主室1内で高温圧縮空気が主室
1から連絡口25を通じて副室2に供給される。主室1
から高温圧縮空気が連絡口25を通じて副室2に供給さ
れると,高温圧縮空気は副室2内のガス燃料と迅速に混
合されて着火燃焼し,副室2内の圧力が最高圧Jにまで
上昇して副室2から連絡口25を通じて主室1へ火炎,
未燃混合気等のガスが噴き出され,膨張行程に移行し,
膨張行程上死点Kより膨張行程下死点Gへ向かってピス
トン6を押し下げ,ピストン6に仕事をする。このガス
エンジンは,ピストン6の下降によってエンジン出力軸
47を回転させ,エンジン出力軸47が発電機46を駆
動して発電する。膨張行程下死点G近傍で排気弁12が
開放し,筒内圧力が若干低下し,排気行程下死点Fへ移
行し,排気行程が進行することになる。
【0041】
【発明の効果】この発明によるターボチャージャを備え
たミラーサイクル型ガスエンジンは,上記のように構成
され,ブースト圧力と燃焼室壁温とを検出し,それらの
情報に基づいて燃料供給量,ターボチャージャの電動・
発電機を制御してブースト圧力を適正な値に制御できる
ので,常に適正な実圧縮比を確保することができ,副室
へは燃焼室から十分な吸入空気が供給され,圧縮比が高
過ぎてノッキングを起こしたりすることがなく,副室で
適正な着火燃焼が行なわれるので,HCやスートの発生
を抑制することができ,熱効率をアップさせることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるターボチャージャを備えたミラ
ーサイクル型ガスエンジンの一実施例を示す断面図であ
る。
【図2】図1のガスエンジンの排気管に設けた電動・発
電機を持つターボチャージャを示す説明図である。
【図3】図1のガスエンジンにおける吸気弁,排気弁,
燃料弁及び制御弁のバルブタイミングを示す線図であ
る。
【図4】図1のガスエンジンのミラーサイクルの一例の
PV線を示す概略説明図である。
【図5】図1のガスエンジンの作動制御を示す処理フロ
ー図である。
【図6】図1のガスエンジンの作動制御を示し,図5の
処理フロー図に続く処理フロー図である。
【符号の説明】
1 燃焼室 2 副室 3 燃焼室部材 4 シリンダヘッド 5 制御弁 7,9 吸気ポート 8,10 排気ポート 11 吸気弁 12 排気弁 13 燃料弁 15 ターボチャージャ 18 電動・発電機 19 回転子 20 固定子 21 シャフト 25 連絡口 30 吸気弁リフト制御装置 31 排気管 33 燃料供給路 34,35,36 弁シート 40 吸気管 43 燃料供給口 46 発電機 47 エンジン出力軸 51 温度センサ 75 熱交換器 79 圧力センサ 80 出力センサ 81 着火センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02D 19/02 F02D 19/02 Z 23/00 23/00 D F02M 21/02 301 F02M 21/02 301L

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼室に開口する吸気ポートに配置され
    た吸気弁と排気ポートに配置された排気弁,前記燃焼室
    に副室を連通させる連絡口に配置された制御弁,前記副
    室に燃料を供給するための燃料供給手段,前記吸気弁の
    前記吸気ポートの開閉タイミングを変更する吸気弁リフ
    ト制御装置,前記排気ポートに連通する排気管に設けら
    れた電動・発電機を備えたターボチャージャ,前記燃焼
    室の燃焼室壁温,前記吸気ポートに接続する吸気管を通
    じて前記燃焼室に供給される吸入空気のブースト圧力,
    エンジン出力及び前記副室に供給された前記燃料の着火
    状態をそれぞれ検出する各センサ,並びに前記各センサ
    によって検出された検出信号に応答して前記燃料供給手
    段によって供給される燃料流量,前記ターボチャージャ
    の前記電動・発電機の作動状態で変動するブースト圧力
    及び前記吸気弁リフト制御装置による前記吸気弁の開閉
    タイミングを制御するコントローラ,から成るターボチ
    ャージャを備えたミラーサイクル型ガスエンジン。
  2. 【請求項2】 前記ブースト圧力が予め設定した値より
    低い時には,前記ターボチャージャに設けた前記電動・
    発電機を電動機運転して吸入空気のブースト圧力を増大
    させるように制御することから成る請求項1に記載のタ
    ーボチャージャを備えたミラーサイクル型ガスエンジ
    ン。
  3. 【請求項3】 前記燃焼室壁温が予め設定した値より低
    い時には,前記ターボチャージャに設けた前記電動・発
    電機を電動機運転して吸入空気のブースト圧力を増大さ
    せるように制御することから成る請求項1に記載のター
    ボチャージャを備えたミラーサイクル型ガスエンジン。
  4. 【請求項4】 前記エンジン出力が予め設定した値より
    低い時には,前記燃料供給手段から供給される燃料流量
    を増大させるように制御することから成る請求項1に記
    載のターボチャージャを備えたミラーサイクル型ガスエ
    ンジン。
  5. 【請求項5】 前記エンジン出力が予め設定した値より
    高い時には,前記ターボチャージャに設けた前記電動・
    発電機を発電機運転して発電するように制御することか
    ら成る請求項1に記載のターボチャージャを備えたミラ
    ーサイクル型ガスエンジン。
  6. 【請求項6】 前記燃料に着火していない状態を検出し
    た時には,前記ターボチャージャに設けた前記電動・発
    電機を電動機運転して吸入空気のブースト圧力を増大さ
    せるように制御することから成る請求項1に記載のター
    ボチャージャを備えたミラーサイクル型ガスエンジン。
  7. 【請求項7】 前記吸気弁リフト制御装置は,前記吸気
    弁の前記吸気ポートの開弁期間を変更して実圧縮比を変
    更することから成る請求項1に記載のターボチャージャ
    を備えたミラーサイクル型ガスエンジン。
  8. 【請求項8】 前記吸気弁リフト制御装置は,前記燃焼
    室壁温を検出する前記センサからの検出温度が予め決め
    られた所定の温度より低い時には前記吸気弁の前記吸気
    ポートの閉弁期間を早くして圧縮行程下死点近傍で閉鎖
    するように制御し,前記燃焼室壁温が予め決められた所
    定の温度より高い時には前記吸気弁の前記吸気ポートの
    閉弁期間を遅らせて吸気の一部を前記吸気ポートへ逆流
    させるように制御することから成る請求項1に記載のタ
    ーボチャージャを備えたミラーサイクル型ガスエンジ
    ン。
  9. 【請求項9】 前記吸気弁リフト制御装置が前記吸気弁
    の前記吸気ポートの閉弁期間を遅らせた時には,前記タ
    ーボチャージャによって吸入空気の圧力を増大させるよ
    うに制御することから成る請求項8に記載のターボチャ
    ージャを備えたミラーサイクル型ガスエンジン。
  10. 【請求項10】 前記吸気管には前記吸入空気を冷却す
    る熱交換器が設けられていることから成る請求項1に記
    載のターボチャージャを備えたミラーサイクル型ガスエ
    ンジン。
  11. 【請求項11】 前記燃焼室,前記副室及び前記燃焼室
    と前記副室を連通する前記連絡口はセラミックスから成
    る燃焼室部材に形成されていることから成る請求項1に
    記載のターボチャージャを備えたミラーサイクル型ガス
    エンジン。
  12. 【請求項12】 前記電動・発電機は前記ターボチャー
    ジャのシャフトに固定した永久磁石製の回転子と前記回
    転子に対して配置した固定子から構成されていることか
    ら成る請求項1に記載のターボチャージャを備えたミラ
    ーサイクル型ガスエンジン。
  13. 【請求項13】 前記電動・発電機を電動機運転する場
    合には,バッテリ又はエンジン出力軸に取り付けた発電
    機によって駆動することから成る請求項1に記載のター
    ボチャージャを備えたミラーサイクル型ガスエンジン。
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