JPH11280481A - エンジンとエンジンの制御方法 - Google Patents

エンジンとエンジンの制御方法

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JPH11280481A
JPH11280481A JP10085232A JP8523298A JPH11280481A JP H11280481 A JPH11280481 A JP H11280481A JP 10085232 A JP10085232 A JP 10085232A JP 8523298 A JP8523298 A JP 8523298A JP H11280481 A JPH11280481 A JP H11280481A
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JP
Japan
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engine
mechanical supercharger
supercharger
absorbing device
power absorbing
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Withdrawn
Application number
JP10085232A
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English (en)
Inventor
Takao Fujisaki
多加夫 藤崎
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Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】エンジンブレーキ機構を備え、クランク軸系に
設けた遊星歯車を介して機械式過給機と駆動力吸収装置
を駆動するハイブリッド式過給エンジンにおいて、高回
転低負荷運転時のエンジンブレーキ作動時に、動力吸収
装置を駆動しながら機械式過給機を減速状態で駆動させ
て過給することにより、エンジンブレーキのブレーキ力
を向上させることができるエンジンを提供する。 【解決手段】排気タービン過給機9と機械式過給機2と
エンジンブレーキ機構40を備え、かつ、エンジンEの
クランク軸17と機械式過給機2と動力吸収装置30と
を遊星歯車装置20を介して接続すると共に、エンジン
Eの高回転運転時でエンジンブレーキが必要とされた場
合に、エンジンブレーキ機構40を作動させると共に動
力吸収装置30を作動させて機械式過給機2を駆動する
制御を行う制御装置16を備えて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンブレーキ
を使用する排気タービン過給機と機械式過給機のハイブ
リッド式過給エンジンにおいて、機械式過給機の駆動系
に設けた遊星歯車装置と、この遊星歯車装置に接続され
た動力吸収装置と、エンジンブレーキ機構との組み合わ
せにより、高回転低負荷運転時のエンジンブレーキ性能
の向上を図るエンジンとエンジンの制御方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】自動車等のエンジンにおいては、エンジ
ン出力の増大や重量軽減や外径寸法の縮小を図るため
に、吸気系に排気タービン過給機(ターボチャージャ
ー)や機械式過給機(スーパーチャージャー)を設けて
いる。
【0003】この排気タービン過給機は、大気中に捨て
る排気ガスをエネルギー源にして、コンプレッサーを駆
動するので効率がよく、また、小型軽量でエンジン出力
向上に効果が大きく、大きなパワーアップが可能である
が、低回転域では、アクセルを踏み込んだ時に応答が遅
れるターボラグがあり、また、過給効果も低いという問
題がある。
【0004】また、一方の機械式過給機は、クランク軸
から動力を取り出して空気ポンプを駆動するので、比較
的低回転から過給効果を発揮でき、エンジン始動時に時
間遅れ無しで過給でき、また、エンジン負荷が急変する
時の応答性にも優れている。しかし、高回転域では、駆
動損失が増大して大きな駆動力が必要となりエンジンの
燃費が悪化するという問題がある。
【0005】そのため、それぞれの利点を生かして欠点
を補う過給方式として、この両者を組合わせて、エンジ
ンの低回転領域ではルーツブロワー等の容積型の機械式
過給機と排気タービン過給機の両方で過給し、高回転領
域では機械式過給機を停止して排気タービン過給機のみ
で過給するハイブリッド式過給エンジンが使用されてい
る。
【0006】そして、この場合の機械式過給機はクラン
ク軸に電磁式のクラッチ等を介して接続され、エンジン
の運転状態に応じてオン・オフ制御により断続を切り換
えている。
【0007】しかしながら、このハイブリッド式過給エ
ンジンにおいて、オン・オフ制御の乾式クラッチを使用
すると、摩耗や焼付けの発生のために、滑らせながら時
間をかけて連結することができないので、エンジンが一
旦高回転域に入ってから低回転になる時などの、機械式
過給機がオフからオンに移行する時に、図7に示すよう
に、停止の0rpmから所定の回転速度Ni(例えば6
000rpm)という高速回転まで急激に短い接続時間
tc(例えば0.1秒以内)で接続することになるの
で、接続時のショックが大きく、減速ショックが発生し
てドライバーに違和感を与えるだけでなく、クラッチ自
体の耐久性に悪影響を与えるという問題がある。
【0008】そのため、機械式過給機を駆動する減速歯
車列に遊星歯車装置を配設してクランク軸からの入力軸
をリングギヤに、機械式過給機への出力軸をサンギヤに
それぞれ接続し、プラネタリギヤにクラッチを介して変
速機に接続し、このクラッチの接続状態によって容積型
過給機の回転数を変化させるように構成した複合過給装
置(ハイブリッド過給式エンジン)が実開昭63−15
9931号公報に提案されている。
【0009】また、特開平7−34891号公報には、
クランク軸からの入力軸をサンギヤに、機械式過給機へ
の出力軸をプラネタリギヤにそれぞれ接続し、リングギ
ヤには、クラッチを介してタイヤへの駆動力伝達系を接
続して、クラッチの接続状態によって容積型過給機の回
転数を変化させるように構成した機械式又はハイブリッ
ド式過給エンジンが提案されている。
【0010】この特開平7−34891号公報の機械式
過給エンジンはこの遊星歯車に、リングギヤとプラネッ
トギヤとサンギヤを同一回転で回転させるためのロック
アップクラッチを設けて、ブレーキ使用時に3つの歯車
をロックして同一回転させることによりタイヤからのリ
ングギヤの回転力をクランク軸及び機械式過給機に機械
的に逆伝達してブレーキ力をアップしている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この遊
星歯車装置内にロックアップクラッチを設ける構成で
は、遊星歯車装置の構成が複雑になり、また、各歯車に
大きな力が加わるので故障や破損し易いという問題があ
る。その上、走行タイヤの回転力を逆伝達しているた
め、低速回転になった場合にブレーキ力をアップする効
果が低下してしまうという問題がある。
【0012】一方、ブレーキ力をアップする手段の一つ
として、ディーゼルエンジンでは燃料をカットし、ピス
トンに圧縮行程で吸気した空気を圧縮する仕事をさせ、
排気のタイミングを変えて上死点付近で排気を行い、シ
リンダ内の圧縮された空気を逃がして、膨張行程での圧
縮空気による仕事を廃止することによって、ブレーキ効
果を増す上死点減圧ブレーキが使用されている。
【0013】このヤコブブレーキ等の上死点減圧式ブレ
ーキにおけるエンジンブレーキの効果は、図5に示すよ
うに、過給することにより、過給無しのサイクル線図の
圧縮行程の圧力が曲線aから曲線bに上昇し仕事量が増
加するので、エンジンブレーキ力も過給無しの領域A+
Cから、過給有りの領域A+Bになり、領域Bと領域C
の差(B−C)の量だけアップする。
【0014】しかし、このエンジンブレーキ時の過給
は、エンジンブレーキ時には燃料カットして排気ガスエ
ネルギーが低下するため、排気タービン過給機では行う
ことができず、また、機械式過給機は、排気エネルギー
を必要としないが、ハイブリッド式過給エンジンの場合
は、機械式過給機をエンジン低回転域に限定して使用す
るため、過給機本体を小型化して増速して使用するの
で、高回転になると許容回転速度を越えて使用できなく
なるという問題がある。
【0015】そのため、エンジンの高回転域でエンジン
ブレーキを作動させた時には、過給を行って上死点減圧
ブレーキの性能を上げて、ブレーキ力をアップすること
ができない。
【0016】本発明は、上述の問題を解決するためにな
されたものであり、その目的は、排気タービン過給機と
機械式過給機とエンジンブレーキ機構を備えたエンジン
において、クランク軸からの駆動軸系に遊星歯車装置を
設けて、この遊星歯車装置を介して機械式過給機と駆動
力吸収装置を駆動できるように構成して、高回転低負荷
運転時においてエンジンブレーキが必要とされた時に、
動力吸収装置を駆動しながら機械式過給機を減速状態で
駆動させて過給することにより、エンジンブレーキのブ
レーキ力を向上させることができるエンジンを提供する
ことにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】以上のような目的を達成
するためのエンジンは、排気タービン過給機と機械式過
給機とエンジンブレーキ機構を備え、かつ、エンジンの
クランク軸の入力軸系と前記機械式過給機の駆動軸系と
動力吸収装置の駆動軸系とを遊星歯車装置を介して接続
すると共に、エンジンの低回転運転領域では、前記動力
吸収装置の作動により前記機械式過給機を駆動し、高回
転運転領域では前記機械式過給機を停止する制御を行
い、かつ、エンジンの高回転運転時でエンジンブレーキ
が必要とされた場合に、エンジンブレーキ機構を作動さ
せると共に、前記動力吸収装置を作動させて前記機械式
過給機を駆動する制御を行う制御装置を備えたことを特
徴とする。
【0018】また、前記の目的を達成するためのエンジ
ンの制御方法は、排気タービン過給機と機械式過給機と
エンジンブレーキ機構を備え、かつ、エンジンのクラン
ク軸の入力軸系と前記機械式過給機の駆動軸系と動力吸
収装置の駆動軸系とを遊星歯車装置を介して接続したエ
ンジンにおいて、エンジンの低回転運転領域では、前記
動力吸収装置の作動により前記機械式過給機を駆動し、
高回転運転領域では前記機械式過給機を停止する制御を
行い、かつ、エンジンの高回転運転時でエンジンブレー
キが必要とされた場合に、エンジンブレーキ機構を作動
させると共に、前記動力吸収装置を作動させて前記機械
式過給機を駆動することを特徴とする。
【0019】この動力吸収装置は、ディスクブレーキや
電磁式リターダ、流体式リターダやロックアップ用の電
磁クラッチを備えた発電機等のいずれか一つまたは組合
せにより構成する。
【0020】また、ここで言うエンジンブレーキ機構と
は、エンジンブレーキを必要とされることを検出した場
合に、圧縮行程で吸気した空気を圧縮させると共に、ピ
ストン上死点付近で排気を行って燃焼室及びシリンダ内
を減圧して、膨張行程での圧縮空気による仕事を廃止す
ることによって、ブレーキ力を発生させる上死点減圧ブ
レーキ装置などのシリンダ内のピストンによってブレー
キ力を発生させるエンジンブレーキ機構のことを言う。
【0021】以上のようなエンジンとエンジンの制御方
法によれば、通常の運転では機械式過給機を作動させな
いエンジンの高回転・低負荷運転状態で、エンジンブレ
ーキを使用する場合に、遊星歯車装置に接続された動力
吸収装置の作動によりクランク軸の駆動力の一部を分
散、吸収して減速機能を発揮させながら、機械式過給機
を実用回転域内で作動させるので、エンジンブレーキ効
果にこの機械式過給機の過給による効果が上乗せされ
る。
【0022】つまり、排気タビーン過給機による過給が
期待できない低負荷あるいは負荷ゼロの場合であって
も、過給によってエンジンブレーキ力がアップするよう
に、機械式過給機を作動させることができる。その上、
動力吸収装置により吸収した駆動力および機械式過給機
を駆動する力もブレーキ効果として作用することになる
ので、更にブレーキ力がアップする。
【0023】
〔全体構成〕
【0024】本発明に係るエンジンの実施の形態は、図
1に示すように、エンジンEの吸気系において、エアク
リーナー1の下流にエンジンEのクランク軸17に遊星歯
車装置20を介して連結される容積型の機械式過給機(ス
ーパーチャージャー)2を設け、さらに、この機械式過
給機2の下流側に、エンジンEの排気系に設けられたタ
ービン9aによって駆動される排気タービン過給機(タ
ーボチャージャー)9を設ける。この排気タービン過給
機9のコンプレッサー9bと、エンジンEの吸気マニホ
ールド8とをインタークーラー6を有する吸気主通路11
で接続し、更に、機械式過給機2を迂回し切換バルブ14
を有するバイパス通路15を設けて構成する。
【0025】そして、エンジンEの運転状態を示すデー
タ(Ne:回転数、Le:負荷等)を入力して、特定の
エンジン回転数(例えばNe=1200rpm)以下の
低回転領域では、切換バルブ14を閉じて、機械式過給機
2と排気タービン過給機9の両方で過給を行い、その特
定のエンジン回転数以上の高回転領域では、切換バルブ
14を開くと共に、機械式過給機2を停止して、排気ター
ビン過給機9のみで過給を行うように制御するコントロ
ーラ16、即ち制御装置を設ける。
【0026】〔遊星歯車装置〕そして、図2、図3に示
すように、クランク軸17と機械式過給機2と動力吸収装
置30との間に遊星歯車装置20を設けて、エンジンEのク
ランク軸17からの入力軸側の歯車17aをリングギヤ(内
歯歯車)21の外側の歯車21aに噛合させて接続し、機械
式過給機2への出力軸2sをサンギヤ(太陽歯車)23に
接続し、動力吸収装置30への出力軸30sをプラネタリギ
ヤ(遊星歯車)22に接続して構成する。詳細には、この
プラネタリギヤ22の各軸22sは遊星枠25に枢支され、こ
の遊星枠25が出力軸30sに連結されている。この時に入
力軸17sと二つの出力軸2s、30sに対する増速比は遊
星歯車装置20内の各歯数の変化によって変更することが
できる。
【0027】この動力吸収装置30は、図2では発熱に強
いディスクブレーキ31で構成しているが、これ以外のリ
ターダ(電磁式リターダ、流体式リターダ等)やロック
アップ用の電磁クラッチを備えた発電機等の動力を吸収
する装置で構成することができる。
【0028】このクランク軸17からの入力軸17s、機械
式過給機2への出力軸2s、動力吸収装置30への出力軸
30sと、リングギヤ21、サンギ23ヤ、プラネタリギヤ22
との連結の組み合わせは、遊星歯車装置30の周辺の配置
や歯車の歯数や各軸の回転数によって適宜組み合わせて
構成する。
【0029】即ち、エンジンEのクランク軸17と機械的
過給機2との間の遊星歯車のリングギヤ21、プラネタリ
ギヤ22、サンギヤ23の少なくとも一つに、駆動軸17から
の入力軸17sを、残りの一つに機械式過給機2への出力
軸2sとし、最後のギヤには、入力された駆動力を吸収
するための動力吸収装置30への出力軸30sを設けて構成
する。
【0030】〔遊星歯車装置の制御及び作用効果〕この
遊星歯車装置20を介した構成により、エンジン出力を遊
星歯車装置20によって分割して、動力吸収装置30でトル
クを吸収して、残りのトルクで機械式過給機2を駆動で
きるので、動力吸収装置30の吸収トルク量をコントロー
ラ16によって制御することにより、機械式過給機2の回
転をゆっくりと時間をかけて上げることができ、また、
減速運転も可能となる。
【0031】即ち、ディスクブレーキ31等の吸収トルク
を制御できる動力吸収装置30と組合わせて、遊星歯車装
置20を無段変速機として使用して、機械式過給機2の回
転速度を任意に制御することができるので、機械式過給
機2を最適回転速度に制御して過給することができる。
【0032】具体的な操作としては、先ず、エンジンE
の高回転域等で機械式過給機2を駆動しない時は、動力
吸収装置30側の吸収トルクをゼロにしてプラネタリギヤ
22側を空転させる。この場合は、サンギヤ23側は機械式
過給機2の駆動フリクションにより停止する。
【0033】次に、エンジンEの低回転域等で機械式過
給機2を駆動する時には、動力吸収装置30側の吸収トル
クを調整することによりサンギヤ23側に吸収トルクを差
し引いた駆動トルクを発生させて、この駆動トルクで機
械式過給機2を駆動する。そして、動力吸収装置30側を
ロックするとエネルギーロスが無くなり、エンジンEか
らの全入力トルクで機械式過給機2を駆動することがで
きる。
【0034】これを図6に示すタイミングチャートで見
ると、動力吸収装置30を接続時間tc の間で徐々にロッ
クして出力軸30sの回転数をゼロにして行くことによ
り、機械式過給機2への出力軸2sの回転数を接続時間
tc の間で徐々に上げていくことができる。なお、エン
ジンの回転数に対して機械式過給機2の回転速度を例え
ば5倍増速して作動効率を上げて実用化するので、図6
の縦軸は各装置17、2、30の軸17、2s、30sにおける回
転数の変化の傾向を示すものであり、各軸間17、2s、
30sの回転数を比較しているものではない。
【0035】また、更に、動力吸収装置30側の駆動軸系
30sに電磁クラッチ等のロックアップ機構を追加して、
機械式過給が十分にできないようなエンジンEの低回転
時や低負荷時などでは、動力吸収装置30をクランク軸17
の回転から切り離して駆動ロスをなくすこともできる。
【0036】〔エンジンブレーキ機構〕次にエンジンブ
レーキ機構について説明する。エンジンブレーキ機構40
は、図4に示すように、シリンダヘッド45内に排気弁47
とは別にエンジンブレーキ作動用の補助弁41を設けて構
成する。この補助弁41をエンジンブレーキの要求が有っ
た時にのみ、ピストン43の圧縮行程の終了時付近、即
ち、上死点付近で、補助弁用カム42を作動させて押し下
げて、燃焼室及びシリンダ44内の圧縮空気を排気通路46
に放出して減圧することにより、膨張行程での圧縮空気
による仕事を廃止することにより、ピストン43に負の仕
事をさせてブレーキ効果を発生させる。
【0037】この上死点エンジンブレーキでは、図5の
説明用のサイクルの概略図に示すように、ピストン43の
吸気行程(C3〜C1)では大気圧に近い過給無しの吸
気圧P1’から過給圧分増加した圧力P1で吸気し、こ
の吸気した空気を圧縮行程(C1〜C2)で圧力P2ま
で圧縮し、この圧縮行程の終了時(C2)に補助弁41を
開放して圧縮空気を圧力P1に減圧し(C3)、更に、
燃料噴霧せずに減圧状態のままピストン43を下降させて
(C3〜C1)、次の排気,吸気及び圧縮行程となり、
これを繰り返すことにより、領域B+Aの仕事をピスト
ンにさせて、ブレーキ力を発揮させる。
【0038】なお、図5にはC1’,C2’,C3’お
よびP1’,P2’でそれぞれ過給しない場合のエンジ
ンブレーキ力(領域A+C)のサイクルの概略図を示し
てある。領域Bが過給によるブレーキ力アップ分であ
り、領域Cは過給した場合の吸気時の圧力上昇によるブ
レーキ力の減少分であり、差し引きB−Cのエンジンブ
レーキ力アップとなる。
【0039】そして、このエンジンブレーキの作動指令
は、通常運転席に設けられるエンジンブレーキ要求スイ
ッチによって行われるので、このスイッチの作動を検出
することにより、エンジンブレーキが必要とされたか否
かが検出できる。
【0040】〔高回転・低負荷運転時のエンジンブレー
キ〕更に、エンジンEからのデータ(Ne、Le)を入
力して高回転かつ低負荷運転時であると判断し、しか
も、エンジンブレーキ要求スイッチからの入力がエンジ
ンブレーキを必要としていると判断した場合に、補助弁
用カム42を駆動して補助バルブ41を燃焼室のピストン上
死点近傍の所定のタイミングで開弁して、燃焼室及びシ
リンダ44内を減圧するエンジンブレーキ機構40を作動さ
せると共に、動力吸収装置30を作動及び制御してクラン
ク軸17からの入力トルクの一部を吸収しながら、機械式
過給機2を許容回転数以下で駆動して過給する制御をコ
ントローラ(制御装置)16が行うように構成する。
【0041】これらの制御は、各検出値を入力とするコ
ントローラ16によって予め設定されたプログラムやデー
タにより行う。 〔構成のまとめ〕以上の構成をまとめると、エンジンブ
レーキ機構を有するハイブリッド式過給エンジンにおい
て、クランク軸17からの駆動軸17sに遊星歯車装置20を
設けて、この遊星歯車装置20を介して機械式過給機2と
動力吸収装置30を駆動可能に構成して、エンジンEの高
回転低負荷運転時においてエンジンブレーキが必要とさ
れた時に、動力吸収装置30を作動させると共に、機械式
過給機2を許容回転数以下にの実用回転領域内に減速し
た状態で作動させて過給するように構成される。
【0042】〔効果〕以上の構成のエンジンとエンジン
の制御方法によれば、排気タービン過給機による過給が
余り期待できず、また、通常は機械式過給機を作動させ
ないエンジンの高回転低負荷運転状態で、エンジンブレ
ーキが必要とされることを検出した場合に、動力吸収装
置を作動させて機械式過給機を実用回転領域内に減速し
て駆動させて過給するので、この過給によって、ピスト
ンにさせる空気圧縮の仕事量を増加して、エンジンブレ
ーキの効果を大幅にアップすることができる。
【0043】即ち、図5のサイクル線図で示すように、
過給しない時のサイクル線aで囲われた斜線領域Aの部
分に、過給によって生じる編目領域Bのブレーキ効果を
加えることができる。この時に、動力吸収装置により吸
収した駆動力も、また、機械式過給機を駆動する駆動力
もブレーキ力として加算されるので、より一層ブレーキ
効果を上げることができる。
【0044】つまり、エンジンブレーキを必要とする時
に、排気タービン過給機の過給が期待できず、かつ従来
の装置では機械式過給機も使用していなかったエンジン
の高回転・低負荷運転領域において、上死点減圧ブレー
キ等のエンジンブレーキを使うときに、機械式過給機か
ら過給を行うことにより、エンジンブレーキ効果をアッ
プすると共に、機械式過給機と動力吸収装置の駆動力ロ
スにより、より強力なブレーキ力を得ることができる。
【0045】
【発明の効果】以上の説明のように、本発明に係るエン
ジンとエンジンの制御方法によれば、通常は機械式過給
機を作動させない高回転領域で、しかも排気ターボによ
る過給が余り期待できない低負荷あるいは負荷ゼロの運
転の場合であっても、エンジンブレーキが必要とされる
ことを検出した場合に、遊星歯車装置に接続された動力
吸収装置を作動させて機械式過給機を実用回転域内に減
速して駆動することができ、この機械式過給機の過給に
よって、エンジンブレーキ機構作動時のピストンの負の
仕事量を増加できるので上死点減圧ブレーキのエンジン
ブレーキ力を著しくアップすることができる。
【0046】また、動力吸収装置により吸収した駆動力
および機械式過給機を駆動する力もブレーキ力として加
算することができるので、更にブレーキ力をアップする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエンジンの構成図である。
【図2】本発明に係る遊星歯車装置の接続関係を示す側
断面図である。
【図3】本発明に係る遊星歯車装置を示す構成図であ
る。
【図4】本発明に係るエンジンブレーキ機構の構成図で
ある。
【図5】本発明に係るエンジンブレーキ力の説明用のサ
イクル図である。
【図6】本発明に係る機械式過給機の駆動状況の例を示
すタイミングチャート図である。
【図7】従来技術の機械式過給機の駆動状況の例を示す
タイミングチャート図である。
【符号の説明】
E エンジン 1 エアクリーナー 2 機械式過給機 2s 駆動軸(出力軸) 3 触媒コンバー
タ(触媒) 6 インタークーラー 7 排気マニホー
ルド 8 吸気マニホールド 9 排気タービン
過給機 9a タービン 9b コンプレッサ
ー 11 吸気主通路 14 切換バルブ 15 バイパス通路 16 コントローラ
(制御装置) 17 クランク軸 17s 入力軸 20 遊星歯車装置 21 リングギヤ 22 プラネタリギヤ 23 サンギヤ 24 遊星枠 30 動力吸収装置
(動力吸収装置) 30s 駆動軸(出力軸) 31 ディスクブレ
ーキ 40 エンジンブレーキ機構 41 補助弁 42 補助弁用カム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // F16H 59:42

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気タービン過給機と機械式過給機とエ
    ンジンブレーキ機構を備え、かつ、エンジンのクランク
    軸からの入力軸系と前記機械式過給機への駆動軸系と動
    力吸収装置への駆動軸系とを遊星歯車装置を介して接続
    すると共に、エンジンの低回転運転領域では、前記動力
    吸収装置の作動により前記機械式過給機を駆動し、高回
    転運転領域では前記機械式過給機を停止する制御を行
    い、かつ、エンジンの高回転運転時でエンジンブレーキ
    が必要とされた場合に、エンジンブレーキ機構を作動さ
    せると共に、前記動力吸収装置を作動させて前記機械式
    過給機を駆動する制御を行う制御装置を備えたことを特
    徴とするエンジン。
  2. 【請求項2】 排気タービン過給機と機械式過給機とエ
    ンジンブレーキ機構を備え、かつ、エンジンのクランク
    軸からの入力軸系と前記機械式過給機への駆動軸系と動
    力吸収装置への駆動軸系とを遊星歯車装置を介して接続
    したエンジンにおいて、 エンジンの低回転運転領域では、前記動力吸収装置の作
    動により前記機械式過給機を駆動し、高回転運転領域で
    は前記機械式過給機を停止する制御を行い、かつ、エン
    ジンの高回転運転時でエンジンブレーキが必要とされた
    場合に、エンジンブレーキ機構を作動させると共に、前
    記動力吸収装置を作動させて前記機械式過給機を駆動す
    ることを特徴とするエンジンの制御方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003049674A (ja) * 2001-08-08 2003-02-21 Kawasaki Heavy Ind Ltd 内燃機関用過給システム
US6942048B2 (en) * 2001-02-22 2005-09-13 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Accessory drive apparatus
JP2013545923A (ja) * 2010-11-15 2013-12-26 アカーテース パワー,インク. エンジンブレーキ用圧縮空気放出を伴う2サイクル対向ピストン機関

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