JPH0771264A - 機械式過給機付きエンジン - Google Patents

機械式過給機付きエンジン

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JPH0771264A
JPH0771264A JP6034496A JP3449694A JPH0771264A JP H0771264 A JPH0771264 A JP H0771264A JP 6034496 A JP6034496 A JP 6034496A JP 3449694 A JP3449694 A JP 3449694A JP H0771264 A JPH0771264 A JP H0771264A
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JP
Japan
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engine
speed
brake
exhaust
mechanical supercharger
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JP6034496A
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English (en)
Inventor
Yoichiro Kono
洋一郎 河野
Yasuaki Kumagai
保昭 熊谷
Shinji Nakayama
真治 中山
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Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Publication date
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は、エンジンが低回転域にあっても
エンジンブレーキ効果を十分に引き出せる機械式過給機
付きエンジンを提供することにある。 【構成】 車載されたエンジン1のエンジンブレーキの
効果を高めるエンジンブレーキ補助手段19と、クラン
ク軸11と一対のロータを備えた機械式過給機3との間
の回転を増速比操作手段14によって調整された増速比
αxにより伝達する無段変速機9と、増速比操作手段1
4の増速比制御を行う変速制御手段16と、エンジン回
転数センサ22と、ブレーキセンサ23とを有し、変速
制御手段16はブレーキ情報sbの入力時に現在のエン
ジン回転数Neに応じた増速比αxを現在のエンジン回
転数が低下するほど機械式過給機を大きく増速する値に
設定し、ここで設定された設定増速比αoによって増速
比操作手段14の増速比制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエンジンの出力向上を図
る機械式過給機を備えた機械式過給機付きエンジン、特
に、そのエンジンが機械式過給機や排気タービンを備え
た機械式過給機付きエンジンに関する。
【0002】
【従来の技術】機械式過給機は、エンジンのクランク軸
より回転力を受けてケーシング内に収容された2つのロ
ータを同期して回転させ、吸気をエンジンの燃焼室側に
圧送するという回転式容積型の過給機である。この機械
式過給機は、ターボチャージャと比べて発進時にエンジ
ン回転力を用いて直ちに過給状態に入れ、発進特性が優
れるとして有効利用されている。このような機械式過給
機は、エンジンが高回転高負荷にある場合、エンジン燃
焼室に供給されるエア供給量を増大して出力増を図れ
る。更に、この過給機ではエンジンが低回転低負荷にあ
る場合、出力向上より増燃費向上を図ることが望ましい
とされると、出来るだけ作動されない方が好ましい。そ
こで、従来の機械式過給機とエンジンクランク軸の間に
はクラッチが配備され、エンジンの運転状態に応じてク
ラッチを断続操作し、エンジンの低回転低負荷時におけ
る問題を解消している。
【0003】ところで、機械式過給機付きのエンジン、
特に、機械式過給機とエンジンクランク軸の間に無段変
速機を備えたエンジンでは、その無段変速機のエンジン
回転数に対する機械式過給機の回転数の増速比を増減制
御でき、これによって過給効果を調整し、出力トルクを
制御することができる。更に、車両は走行と停止を繰返
し、特に、停止時には走行時の運動エネルギをブレーキ
手段の働きによって熱エネルギに変換し、車両を停止さ
せているが、そのブレーキ装置の補助をすべく、車両に
はブレーキ補助手段が装着される場合がある。このブレ
ーキ補助手段は、車両の運動エネルギを吸収して停止補
助を行うものである。例えば、エンジンの排気路を閉じ
てエンジンの吸・排気行程に吸収仕事を発生させて、車
両の運動エネルギを吸収するという排気ブレーキがあ
り、あるいはエンジンの駆動系の回転力によって流体を
撹拌流動させて車両の運動エネルギを吸収するといった
流体式リターダが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、機械式過給
機付きエンジンではエンジンブレーキ時において、高回
転時にあると機械式過給機が比較的過給圧を上げて、シ
リンダ内の空気量を増加して圧縮仕事を増大させ、エン
ジンブレーキ作用を十分に増大させることができるが、
低回転時にあっては比較的過給圧が上がらず、エンジン
ブレーキ作用を十分に引き出せず、問題と成っていた。
本発明の第1の目的は、エンジンが低回転域にあっても
エンジンブレーキの作用を増大させることのできる機械
式過給機付きエンジンを提供することにある。第2の目
的は、エンジンの圧縮・膨張行程に吸収仕事を発生させ
て、エンジンが低回転域にあってもエンジンブレーキの
作用を十分に増大させることのできる機械式過給機付き
エンジンを提供することにある。
【0005】第3の目的は、排気ブレーキ作動時に、エ
ンジンの吸・排気行程での吸収仕事を発生させて、エン
ジンが低回転域にあってもエンジンブレーキの作用を増
大させることのできる簡素化された機械式過給機付きエ
ンジンを提供することにある。第4の目的は、エンジン
ブレーキ時に、エンジンの圧縮・膨張行程での吸収仕事
を発生させ、更に排気ブレーキ作動によりエンジンの吸
・排気行程での吸収仕事を発生させて、エンジンが低回
転域にあってもエンジンブレーキの作用をより十分に増
大させることのできる機械式過給機付きエンジンを提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、請求項1の発明では、車載されたエンジンのエン
ジンブレーキの効果を高めるエンジンブレーキ補助手段
と、上記エンジンのクランク軸と一対のロータを備えた
機械式過給機との間の回転を増速比操作手段によって調
整された増速比により伝達する無段変速機と、上記無段
変速機の増速比操作手段の増速比制御を行う変速制御手
段と、上記エンジンの回転数情報を出力するエンジン回
転数センサと、上記車両のブレーキ情報を出力するブレ
ーキセンサとを有し、上記変速制御手段は上記ブレーキ
情報の入力時に現在のエンジン回転数に応じた上記増速
比を現在のエンジン回転数が低下するほど機械式過給機
を大きく増速する値に設定し、ここで設定された設定増
速比によって上記増速比操作手段の増速比制御を行うこ
とを特徴とする。
【0007】請求項2の発明では、上記エンジンブレー
キ補助手段が、圧縮行程後にシリンダ内の圧力を逃がし
て圧縮・膨張行程に吸収仕事を発生させるものであるこ
とを特徴とする。請求項3の発明では、上記エンジンブ
レーキ補助手段が、排気管に設けた弁をエンジンブレー
キ時に閉方向に駆動してエンジンの吸・排気行程に吸収
仕事を発生させる排気ブレーキであることを特徴とす
る。請求項4の発明では、上記エンジンブレーキ補助手
段が、圧縮行程後にシリンダ内の圧力を逃がして圧縮・
膨張行程に吸収仕事を発生させるものと、排気管に設け
た弁をエンジンブレーキ時に閉方向に駆動してエンジン
の吸・排気行程に吸収仕事を発生させる排気ブレーキと
を有することを特徴とする。
【0008】
【作用】請求項1記載の発明によれば、ブレーキ情報の
入力時において、エンジン回転数が低回転域にあって
も、増速比操作手段が高増速比で作動して機械式過給機
を高回転させ、シリンダ内の空気量を増加させるので、
エンジンブレーキ補助手段による圧縮行程での仕事量が
増大して吸収仕事が十分に発生する。請求項2記載の発
明によれば、特に、エンジン回転数が低回転域にあって
も、エンジンブレーキ補助手段がエンジンの圧縮・膨張
行程での仕事量を増大するので吸収仕事が十分に発生す
る。請求項3記載の発明によれば、特に、エンジン回転
数が低回転域にあっても、エンジンブレーキ補助手段と
しての排気ブレーキがエンジンの吸・排気行程での仕事
量を増大するので、吸収仕事が十分に発生する。請求項
4記載の発明によれば、特に、エンジン回転数が低回転
域にあっても、エンジンブレーキ補助手段がエンジンの
圧縮・膨張行程での仕事量を増大し、同時に、排気ブレ
ーキも作動して、エンジンの吸・排気行程での仕事量を
増大するので、吸収仕事がより十分に発生する。
【0009】
【実施例】図1の機械式過給機付きエンジンは吸気路R
1及び排気路R2を備えたディーゼルエンジン(以後単
にエンジンと記す)1である。このエンジンの吸気路R
1には、エアクリーナ2、機械式過給機3、インターク
ーラー5がこの順に配設され、かつ、機械式過給機3を
迂回するバイパス路4、バイパス路4上の逆止弁18が
設けられる。一方、排気路R2には排気タービン6、排
ガス浄化装置7、マフラー8がこの順に配設される。エ
ンジン1と機械式過給機3とは無段変速機9によって回
転力を伝達可能に構成される。排気タービン6と機械式
過給機3の回転軸12の間には排気タービン6の回転力
を機械式過給機3にのみ伝達するワンウェイクラッチ1
0が配設される。
【0010】機械式過給機3は、そのケーシング内に設
けた2つの断面繭型のロータを同期して回転させ、吸入
口301側よりのエアを吐出口302に圧送するという
周知の回転式容積型の過給機である。無段変速機9はエ
ンジン側のクランク軸11と機械式過給機3の回転軸1
2の間に、図示しないプーリを介して掛けわたされた無
端ベルト13を備える。しかも、無段変速機9は、これ
らクランク軸11に対する回転軸12の増速比αxを無
段階に切り換える増速比操作手段14を備える。増速比
操作手段14はクランク軸11側と機械式過給機の回転
軸12側の図示しない各油圧アクチュエータを切換え操
作して、クランク軸11に対する回転軸12の増速比α
xを無段階に切り換える。この増速比操作手段14は、
その切換え出力Dが駆動回路15を介して出力され、駆
動回路15には制御手段16より切換え信号Sが出力さ
れるように構成されている。なお、無段変速機9にはそ
の増速比信号sαを出力する増速比センサ24が装着さ
れ、この信号は制御手段16に入力されている。
【0011】制御手段16はマイクロコンピュータによ
ってその要部が構成され、図12,図13に示すような
制御処理を行う。この制御手段16には増速比信号sα
が入力される他に、クラッチセンサ20、アクセルセン
サ21、エンジン回転数センサ22及びブレーキセンサ
23が接続される。クラッチセンサ20は車両の運転者
の発進意志情報としてのクラッチオフ(クラッチ断)信
号ccを、アクセルセンサ21は負荷情報としてのアク
セル開度信号θaを、エンジン回転数センサ22はエン
ジン1の回転数信号Neを、そしてブレーキセンサ23
は車両のブレーキ信号Bをそれぞれ出力する。機械式過
給機3を迂回するバイパス路4の途中に設けられた逆止
弁18はエアクリーナ2側よりもインタークーラー5側
が低圧化された場合のみエアを流動させ、逆流を阻止す
るような構成を採る。インタークーラー5は機械式過給
機3の吐出口302からのエアを冷却してエアの密度を
上げ、その上でエアを図示しない燃焼室に供給して、エ
ンジンの体積効率を向上させるという周知の構成を採
る。
【0012】一方、排気タービン6は、排気路R2の高
温高圧の排ガスを受けて回転する図示しないタービンブ
レードを備え、同タービンブレードと一体回転する回転
軸17が図示しない減速ギア列を介してワンウェイクラ
ッチ10に連結されている。ワンウェイクラッチ10
は、回転軸17側の回転を機械式過給機3の回転軸12
側にのみ伝達し、逆方向の回転伝達を阻止できれば良
く、ラチェット方式等の周知の手段が採用される。ここ
でエンジン1はエンジンブレーキの効果を高めるエンジ
ンブレーキ補助手段19を装備する。このエンジンブレ
ーキ補助手段19はエンジンの圧縮・膨張行程、吸・排
気行程での各仕事量を増やして、吸収仕事を十分に発生
させてエンジンブレーキの作用を増大させるように構成
される。
【0013】即ち、ここでのエンジンブレーキ補助手段
19は、排気路R2に設けたシャッタ弁28をエンジン
ブレーキ時に閉方向に駆動して排気圧を上げてエンジン
1の吸・排気仕事を増大させ、吸収仕事を発生させる排
気ブレーキ装置26と、エンジンの圧縮行程で圧縮仕事
を増大させ、圧縮行程直後に後述の第3弁バルブ43を
一時的に開いて、シリンダ内の圧力を逃がして膨張行程
で膨張仕事を減少させ、圧縮・膨張行程で吸収仕事を十
分に発生させる第3弁ブレーキ装置27とで構成され
る。なお、ここでの第3弁ブレーキ装置27に代えて、
圧縮行程直後に図示しない排気弁を一時的に開いて、シ
リンダ内の圧力を逃がして膨張行程で膨張仕事を減少さ
せ、圧縮・膨張行程で吸収仕事を十分に発生させる排気
ブレーキ装置を用いることもできる。排気ブレーキ装置
26は、エンジン1の図示しない排気多岐管に続く排気
タービン6の下流側の排気路R2上にシャッタ弁28
と、シャッタ弁28を開位置(オフ時)と閉位置(オン
時)に切換え駆動するアクチュエータ30と、後述のブ
レーキ作動信号sbに応じて開閉操作用の駆動出力D1
をアクチュエータ30に出力する駆動回路25と、エン
ジンブレーキ時にシャッタ弁28を閉位置(オン時)に
切換え制御すべく駆動回路25にブレーキ作動信号sb
を出力する制御手段16とで構成される。
【0014】このような排気ブレーキ装置26は、制御
手段16のブレーキ作動信号sbに応じて駆動回路25
がアクチュエータ30を介しシャッタ弁28を閉作動す
る。これによって、図7に示すように、排気行程より吸
入行程にわたり吸収仕事−W1(ハッチング面積に比例
する)が大きく生じる。これに対して、図8には排気ブ
レーキ装置26を作動させた際に機械式過給機3で過給
を行った場合の、筒内圧−シリンダ容積線図を示した。
ここでは、排気行程より吸入行程にわたる吸収仕事−W
1に加え、過給に応じた圧縮仕事が増大することによ
り、吸収仕事−W2(ハッチング面積に比例する)が大
きく生じることとなる。第3弁ブレーキ装置27は図
5、図6に示すように、エンジン1のシリンダブロック
101とシリンダヘッド102とで覆われた各シリンダ
40(一つのシリンダのみ示した)の上部に吸気弁(図
示せず)及び排気路R2を開閉する排気弁42とは別に
第3弁バルブ43を設ける。ここで、シリンダ40の側
方下部にはシリンダブロック101の長手方向(紙面垂
直方向)に長いカム軸44を配し、そのカム軸44上に
は各シリンダ対向部分に排気カム45及び図示しない吸
気カムが一体的に形成される。
【0015】排気カム45の上部分にはシリンダブロッ
ク101に支持されると共に、排気弁40を作動する既
存のタペット46が設けられ、排気カム45の側方部分
にはシリンダブロック101に一体的に結合されたマス
タピストンボディー47が配備され、同部分に第3弁用
タペット48が摺動自在に支持される。第3弁用タペッ
ト48は排気カム45に弾性付勢されると共に、マスタ
ーシリンダ49を加圧するマスターピストン50を一体
的に加圧作動させる。マスターシリンダ49はパイプ5
1を介しシリンダヘッド102上のスレイブシリンダ5
2に連通し、スレイブシリンダ52はスレイブピストン
53を摺動可能に構成される。スレイブピストン53は
シリンダヘッド102に支持された排気弁43に連結さ
れ、スレイブピストン53の下方への駆動時に、弁ばね
55で閉弁付勢されている排気弁43を開弁作動させる
ように構成される。なお、図5中の符号54は、逆止弁
として働くチェックバルブを示しており、このチェック
バルブによって低圧のオイルを常時マスターシリンダ4
9側に供給することを可能としている。符号55はスレ
イブシリンダ52を低圧側に連通可能な常開の開閉弁を
示し、開閉弁55が駆動回路56を介し制御手段16に
接続される。
【0016】ここで、第3弁用タペット48は、タペッ
ト46の作動するカム角に対して90°+θ(最大吸収
仕事を発生させるための調整角)手前で、加圧作動でき
るように配備される。このような第3弁ブレーキ装置2
7は、制御手段16の駆動信号に応じて駆動回路56を
介し開閉弁55がオンして閉作動すると、スレイブシリ
ンダ52とマスターシリンダ49の油圧が等圧化する。
これによって、図6に示すように、各シリンダの圧縮行
程より膨張行程にわたってTDC(クランク角での圧縮
上死点)の前後の180°+2θで第3弁用タペット4
8が排気カム45で加圧駆動され、第3弁バルブ43を
開作動させ、シリンダ内の圧縮済高圧ガスを排気路R2
に排出できる。
【0017】この第3弁ブレーキ装置27では、図9に
示すように、圧縮仕事を従来どうり行った後、圧縮上死
点近傍で第3弁バルブ43を開くため、膨張仕事が比較
的減少し、吸収仕事−W3(ハッチング面積に比例す
る)が大きく生じることとなる。なお、図10に、第3
弁ブレーキ装置27の無い通常エンジンの無噴射時にお
ける筒内圧−シリンダ容積線図を示した。ここでは圧縮
仕事と膨張仕事がほぼ等しく吸収仕事は少ない。一方、
図11には、第3弁ブレーキ装置27を作動させると共
に、機械式過給機3で過給を行った場合の筒内圧−シリ
ンダ容積線図を示した。ここでは特に、圧縮仕事が増大
するため、より吸収仕事−W4(ハッチング面積に比例
する)が大きく生じることとなる。このようなエンジン
1の作動を制御手段16の制御処理と共に説明する。こ
のエンジン1が駆動されると共に制御手段16が駆動を
開始する。
【0018】まず、制御手段16は、図示しないメイン
ルーチンを実行し、各入力信号を取込んでの初期化や、
周知の燃料供給量算出処理等を行ない、図12に示す変
速制御処理に達する。この変速制御処理のステップs1
に達すると、ここではアクセル開度信号θaを取り込
み、ステップs2で図2の増速比マップを用いてアクセ
ル開度信号θa相当の増速比αx1を設定する。ここで
用いる増速比マップはアクセル開度信号θaの増加に応
じて増速比を増大する特性を有し、その特性は各エンジ
ン毎に適宜設定される。ステップs3,s4では増速比
αx1を設定増速比としての目標増速比αoに設定す
る。そして、この目標増速比αoを達成すべく、即ち、
現エンジンのクランク軸11の回転数Neに応じた機械
式過給機の回転軸12の回転数Nsが目標増速比αoを
満たすように無段変速機9を切り換えるべく駆動回路1
5に切換え信号Sを出力し、駆動回路15が増速比操作
手段14に切換え出力Dを発する。
【0019】ステップs5,s6では、増速比センサ2
4より取り込んだ増速比信号sαより、現在の増速比α
xnを求め、この値が目標増速比αoに達しているか否
か判断する。達しないうちは、ステップs4に戻り、達
するとメインルーチンのその他の制御に戻る。このよう
な無段変速機9の制御がなされると同時に、排気タービ
ン6は排気エネルギに応じて回転する。そして排気ター
ビン6側が機械式過給機3の回転力を上回る回転力を発
生させた時点でワンウェイクラッチ10を通してその回
転力を機械式過給機3に伝え、排気エネルギを用いて機
械式過給機の回転を増速させ、その過給効果を上昇させ
る。このように、図1のエンジン1はクランク軸11よ
りの回転力を無段変速機9を介して機械式過給機3に伝
えることができ、しかも、排気タービン6よりの回転力
をワンウェイクラッチ10を介しても機械式過給機3に
伝えて過給駆動させることができる。このため、機械式
過給機3をエンジンの比較的広い運転域で過給駆動さ
せ、しかも、排気エネルギを回収して高出力運転を可能
とすることができる。
【0020】次に、上述のようなメインルーチン等の制
御時において、ブレーキセンサ23からのブレーキ情報
Bを受けると、図13に示すようなエンジンブレーキ制
御に入る。まず、ステップa1ではブレーキ作動信号s
bを駆動回路25に発し、駆動出力D1でアクチュエー
タ30を介しシャッタ弁28を閉作動し、同時に、ブレ
ーキ作動信号sbを第3弁ブレーキ装置27の駆動回路
56に発し、駆動出力D2で常開の開閉弁55をオンし
て閉作動させる。ここで、排気ブレーキ装置26が作動
すると、図7に示すように、排気行程より吸入行程にお
ける吸収仕事−W1(ハッチング面積に比例する)が大
きく生じることとなる。しかも、図6に示すようなクラ
ンク角タイミングで第3弁ブレーキ装置27が駆動す
る。即ち、各シリンダの圧縮行程より膨張行程にわたっ
てTDCの前後の180°+2θで第3弁バルブ43が
開作動するので、シリンダ内の圧縮済高圧ガスが排気路
R2に排出される。
【0021】更に、ステップa2,a3では、エンジン
回転数センサ22より現在のエンジン回転数Nenを取
り込み、この回転数Nenに応じた増速比αx2を図4
の増速比設定マップによって演算し、同値を設定増速比
としての目標増速比αoと設定する。ここで用いる増速
比設定マップは、エンジン回転数Neの低下に応じて目
標増速比αo(=αx2)を上昇させるという特性を有
し、この実際の特性は各エンジンに応じて適宜設定され
ている。ステップa4では、目標増速比αoに無段変速
機9を切り換えるべく駆動回路15に制御信号である切
換え信号Sを出力し、駆動回路15が増速比操作手段1
4に切換え出力Dを発する。ステップa5では、増速比
センサ24より取り込んだ増速比信号sα相当の現在の
増速比αxnが目標増速比αoに達しているか否か判断
する。達しないうちはステップa1に戻り、達するとメ
インルーチンに戻る。
【0022】このように、図1の機械式過給機付きエン
ジンは、図示しない主ブレーキが作動すると、この時の
ブレーキ信号Bを制御手段16が検出し、直ちにエンジ
ンブレーキ補助手段19を駆動して排気路R2を閉じ処
理し、圧縮上死点近傍でシリンダ内の圧縮済高圧ガスを
排気路R2に排出処理するという、エンジンブレーキ駆
動状態に入る。この際、無段変速機9の目標増速比αo
はエンジン回転数の低下に応じて上昇を続けるように制
御される。このため機械式過給機3は、エンジン回転数
Neが高いと、目標増速比αoを比較的低く抑え、エン
ジン回転数Neが低くなるのに応じて目標増速比αoを
比較的高く設定し、広範囲の運転域でエンジン1の各シ
リンダに対して十分な過給を行うことができる。
【0023】この結果、エンジンブレーキ時には、常
に、図8に示すように、排気ブレーキ装置26の働きに
より、吸・排気行程での吸収仕事−W1を増大させ、機
械式過給機3の過給に応じて圧縮・膨張行程での吸収仕
事−W2を大きく生じさせることができ、特に、エンジ
ン回転数が低回転域にあっても、十分な量の空気供給を
行うので、十分なエンジンブレーキ効果を得ることがで
きる。更に、このエンジンブレーキ時には、エンジン回
転数域に無関係に、常に、図9に示すように、第3弁ブ
レーキ装置27の働きにより、圧縮上死点近傍で第3弁
バルブ43を開くため、膨張仕事が比較的減少し、圧縮
・膨張行程での吸収仕事−W3を大きく生じさせること
ができる。特に、図11に示すように、ここでは機械式
過給機3の過給に応じてこの吸収仕事−W3を特に−W
4と大きく生じさせることができ、しかも、エンジン回
転数が低回転域にあっても、十分な量の空気供給を行う
ので、十分なエンジンブレーキ効果を得ることができ
る。
【0024】このように、図1の機械式過給機付きエン
ジンは、エンジンブレーキ補助手段19として排気ブレ
ーキ装置26と第3弁ブレーキ装置27とを共に備え、
これらエンジンブレーキ補助手段19に対し、エンジン
回転数が低回転域にあっても、機械式過給機3が十分な
量の空気供給を行うことができ、図3に示すように、エ
ンジンブレーキ時のエンジン回転数Neの低減時にあっ
ても、吸収トルク(吸収仕事に対応する)を従来のよう
にエンジンブレーキ補助手段19のみの場合(図3中に
破線L1で示した)よりも十分に大きな値(図3中に実
線L0で示した)として確保でき、全てのエンジン回転
数域で、特に、低回転域で排気ブレーキ操作時の吸収ト
ルクの増加を図れ、十分なエンジンブレーキ効果を得る
ことができる。図1の機械式過給機付きエンジンは、エ
ンジンブレーキ補助手段19として排気ブレーキ装置2
6と第3弁ブレーキ装置27とを備えているが、これに
代えて、排気ブレーキ装置26と第3弁ブレーキ装置2
7のいずれか一方のみをエンジンブレーキ補助手段19
として装備した機械式過給機付きエンジンを構成しても
良い。この場合も各機械式過給機付きエンジンは、エン
ジンブレーキ操作時に排気ブレーキ装置あるいは第3弁
ブレーキ装置が作動し、吸・排気行程に吸収仕事を発生
させ、あるいは、圧縮・膨張行程に吸収仕事を発生させ
エンジンブレーキ効果を強化できる。特に、エンジン回
転数が低回転域にあっても、機械式過給機が十分な量の
空気供給を行うことができ、吸・排気行程、あるいは、
圧縮・膨張行程での吸収仕事を十分に発生させて、確実
にエンジンブレーキ効果を得ることができ、装置の簡素
化をも図れる。
【0025】
【発明の効果】以上のように、請求項1に係る発明によ
れば、ブレーキ情報の入力時において、現在のエンジン
回転数が低下していても、増速比操作手段が高増速比で
作動して機械式過給機を高回転させ、シリンダ内の空気
量を増加させるので、エンジンブレーキ補助手段の作動
によるエンジンの圧縮行程での仕事量が増大して吸収仕
事が発生し、特に、エンジンが低回転域にあっても、エ
ンジンブレーキ操作時の吸収仕事が十分に発生するの
で、エンジンブレーキ作用を増大させることができる。
請求項2に係る発明によれば、特に、エンジンブレーキ
補助手段の作動によりエンジンの圧縮・膨張行程での仕
事量が増大して吸収仕事が十分に発生し、機械式過給機
がシリンダ内の空気量を増加させるので、エンジンが低
回転域にあっても、エンジンブレーキ作用を十分に増大
させることができ、装置の簡素化をも図れる。
【0026】請求項3に係る発明によれば、特に、エン
ジンブレーキ補助手段としての排気ブレーキの作動によ
りエンジンの吸・排気行程に吸収仕事量が増大して吸収
仕事が十分に発生し、機械式過給機がシリンダ内の空気
量を増加させるので、エンジンが低回転域にあっても、
エンジンブレーキ作用を増大させることができ、装置の
簡素化をも図れる。請求項4に係る発明によれば、特
に、エンジンブレーキ補助手段の作動によりエンジンの
圧縮・膨張行程での仕事量が増大して吸収仕事が十分に
発生し、同時に、エンジンブレーキ補助手段としての排
気ブレーキの作動により、エンジンの吸・排気行程での
仕事量が増大して吸収仕事が十分に発生し、機械式過給
機がシリンダ内の空気量を増加させるので、エンジンが
低回転域にあっても、エンジンブレーキ作用をより十分
に増大させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の機械式過給機付きエンジンの要部概略
構成図である。
【図2】図1のエンジンの通常運転時のアクセル開度に
応じた過給機の増速比マップの特性線図である。
【図3】図1のエンジンのエンジンブレーキ時に生じる
吸収トルクのエンジン回転数に応じた変化特性線図であ
る。
【図4】図1のエンジンのエンジンブレーキ時における
エンジン回転数に応じた過給機増速比マップの特性線図
である。
【図5】図1のエンジンの装備する第3弁ブレーキ装置
の要部断面図である。
【図6】図1のエンジンの装備する第3弁ブレーキ装置
の作動タイミング線図である。
【図7】図1のエンジンの装備する排気ブレーキ装置の
みの作動時の筒内圧−シリンダ容積線図である。
【図8】図1のエンジンの装備する排気ブレーキ装置が
機械式過給機と共に作動した時の筒内圧−シリンダ容積
線図である。
【図9】図1のエンジンが第3弁ブレーキ装置のみを作
動した時の筒内圧−シリンダ容積線図である。
【図10】図1のエンジンが通常のエンジンブレーキの
みを作動した時の筒内圧−シリンダ容積線図である。
【図11】図1のエンジンの装備する第3弁ブレーキ装
置が機械式過給機と共に作動した時の筒内圧−シリンダ
容積線図である。
【図12】図1のエンジンの変速制御ルーチンのフロー
チャートである。
【図13】図1のエンジンのエンジンブレーキルーチン
のフローチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン 3 機械式過給機 6 排気タービン 9 無段変速機 11 クランク軸 14 増速比操作手段 16 制御手段 19 エンジンブレーキ補助手段 21 アクセルセンサ 22 エンジン回転数センサ 23 ブレーキセンサ 24 増速比センサ 26 排気ブレーキ装置 27 第3弁ブレーキ装置 28 シャッタ弁 43 第3弁バルブ αx1 増速比 αx2 増速比 αo 目標増速比(設定増速比) θa アクセル開度信号 sα 増速比信号 sb ブレーキ作動信号 Ne エンジン回転数 B ブレーキ信号 R1 吸気路 R2 排気路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02D 9/06 H D 13/04 B

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車載されたエンジンのエンジンブレーキの
    効果を高めるエンジンブレーキ補助手段と、上記エンジ
    ンのクランク軸と一対のロータを備えた機械式過給機と
    の間の回転を増速比操作手段によって調整された増速比
    により伝達する無段変速機と、上記無段変速機の増速比
    操作手段の増速比制御を行う変速制御手段と、上記エン
    ジンの回転数情報を出力するエンジン回転数センサと、
    上記車両のブレーキ情報を出力するブレーキセンサとを
    有し、上記変速制御手段は上記ブレーキ情報の入力時に
    現在のエンジン回転数に応じた上記増速比を現在のエン
    ジン回転数が低下するほど機械式過給機を大きく増速す
    る値に設定し、ここで設定された設定増速比によって上
    記増速比操作手段の増速比制御を行うことを特徴とした
    機械式過給機付きエンジン。
  2. 【請求項2】上記エンジンブレーキ補助手段が、圧縮行
    程後にシリンダ内の圧力を逃がして圧縮・膨張行程に吸
    収仕事を発生させるものであることを特徴とする請求項
    1に記載の機械式過給機付きエンジン。
  3. 【請求項3】上記エンジンブレーキ補助手段が、排気管
    に設けた弁をエンジンブレーキ時に閉方向に駆動してエ
    ンジンの吸・排気行程に吸収仕事を発生させる排気ブレ
    ーキであることを特徴とする請求項1に記載の機械式過
    給機付きエンジン。
  4. 【請求項4】上記エンジンブレーキ補助手段が、圧縮行
    程後にシリンダ内の圧力を逃がして圧縮・膨張行程に吸
    収仕事を発生させるものと、排気管に設けた弁をエンジ
    ンブレーキ時に閉方向に駆動してエンジンの吸・排気行
    程に吸収仕事を発生させる排気ブレーキとを有すること
    を特徴とする請求項1に記載の機械式過給機付きエンジ
    ン。
JP6034496A 1993-03-12 1994-03-04 機械式過給機付きエンジン Withdrawn JPH0771264A (ja)

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JP6034496A JPH0771264A (ja) 1993-03-12 1994-03-04 機械式過給機付きエンジン

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JP5-52575 1993-03-12
JP5257593 1993-03-12
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0791735A1 (en) * 1995-08-11 1997-08-27 IVECO FIAT S.p.A. Vehicle driving unit with related control method
JP2004527686A (ja) * 2001-05-22 2004-09-09 ディーゼル エンジン リターダーズ、インコーポレイテッド 内燃エンジンにおけるエンジン・ブレーキの方法及びシステム

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EP0791735A1 (en) * 1995-08-11 1997-08-27 IVECO FIAT S.p.A. Vehicle driving unit with related control method
JP2004527686A (ja) * 2001-05-22 2004-09-09 ディーゼル エンジン リターダーズ、インコーポレイテッド 内燃エンジンにおけるエンジン・ブレーキの方法及びシステム

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