JPH1128017A - 脱穀装置 - Google Patents

脱穀装置

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Publication number
JPH1128017A
JPH1128017A JP18792897A JP18792897A JPH1128017A JP H1128017 A JPH1128017 A JP H1128017A JP 18792897 A JP18792897 A JP 18792897A JP 18792897 A JP18792897 A JP 18792897A JP H1128017 A JPH1128017 A JP H1128017A
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JP
Japan
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processing
threshing
guide plate
handling
flow rate
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JP18792897A
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English (en)
Inventor
Masami Osaki
正美 大崎
Masami Matsui
正実 松井
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Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Original Assignee
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 脱穀処理量の変動にも自動的に対処でき、脱
穀された穀粒の品質を低下させることのない脱穀装置を
提供すること。 【解決手段】 揺動棚ポジションセンサ21aが揺動棚
21の上の被処理物の堆積高さの検出により矢印D方向
に移送される被処理物の流量が所定量以上であることを
検知し、さらに刈取装置6の穀稈センサにより刈取装置
6の作動と穀稈の供給搬送が実施されていることを検出
すると、刈り取った穀稈の脱穀を行う扱胴29を備えた
扱室26と揺動棚21を経由して案内される二番還元物
を脱穀処理する二番処理胴30を備えた二番処理室27
にそれぞれ一枚以上の回動自在に設けられたガイド板2
6b、27bの被処理物送り方向を連動させて被処理物
排出側に向けることで、脱穀処理量が増えても脱穀処理
をスムーズに行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンバインまたは
ハーベスタに搭載する脱穀装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図1には穀類の収穫作業を行うコンバイ
ンの側面図を示し、図2はその内部の刈取装置と供給搬
送装置などを示す側面略図であり、図3はコンバインの
上面図を示し、図4は図1のB−B線矢視の脱穀装置1
5主要部の一部切り欠き平面断面図であり、図5は図4
のC−C線矢視の脱穀装置15の主要部立面断面図であ
り、また図6は図5のE−E線矢視の脱穀装置15の主
要部側面断面図である。
【0003】車体フレーム2の下部側に土壌面を走行す
る左右一対の走行クローラ3を有する走行装置4を配設
し、該車体フレーム2の前方側に刈取装置6と供給搬送
装置7が設けられている。刈取装置6は、植立穀稈を分
草する分草具8と、植立穀稈を引き起こす引起しケース
9と、植立穀稈を刈り取る刈刃11と該刈刃11にて刈
り取られた穀稈を挟持して後方に搬送する株元搬送装置
12から構成されている。この株元搬送装置12の後方
には、該株元搬送装置12から搬送されている穀稈を引
き継いで搬送する供給搬送装置7が設けられている。
【0004】前記刈取装置6は、走行装置4に動力を伝
達するトランスミッションケース5の上方の支点を中心
にして上下動する刈取装置支持フレーム13にて、その
略左右中間部で支持されているので、刈取装置6は刈取
装置支持フレーム13と共に上下動する構成である。
【0005】車体フレーム2の上方には、前記供給搬送
装置7から搬送されてくる穀稈を引き継いで搬送するフ
ィードチェーン14を有する脱穀装置15と、該脱穀装
置15で脱穀選別された穀粒を一時貯溜する穀粒貯留装
置10(図3)が載置されている。脱穀装置15の後方
には、排藁チェーン69から搬送されてくる排稈を切断
するカッター72、73を設けている。(図4参照)ま
た、カッター72、73以外の例えば、排稈を結束する
ノッターなどの他の作業機を搭載してもよい。
【0006】図1、図3に示すように、穀粒貯留装置1
0の後部に縦オーガ18を左右方向に回動可能に立設
し、縦オーガ18の上端部に連接してほぼ機体の前後方
向の長さと等しい長さの排出オーガ19を上下方向に回
動可能に設けており、穀粒貯留装置10のグレンタンク
16内に貯留してある穀粒はグレンタンクラセン17、
縦オーガ18、排出オーガ19を経由してコンバイン1
の外部に排出される。
【0007】フィードチェーン14は穀粒のついた穀稈
(ロ)を脱穀装置15に供給し、該脱穀装置15は詳細
を後に述べるように穀粒を穀稈(ロ)から脱穀し、穀粒
を選別分離して穀粒貯留装置10内のグレンタンク16
へ搬送し、穀稈(ロ)は裁断して圃場へ放出する。これ
らの操作はコンバイン1上の一側に設けた操作装置20
において行う。
【0008】図4、図5に示すように脱穀装置15は、
主脱穀部である扱室26に扱胴29を設けたもので、扱
胴29は多数の扱歯29aを植設し、図示しない駆動機
構により図5の矢印B方向に回転する。扱胴29の扱歯
29aの回転運動と、フィードチェーン14により図4
の矢印A方向に移送される穀粒のついた穀稈(ロ)はフ
ィードチェン14により移送されながら、扱胴29の扱
歯29aと扱網34との相対運動による扱作用により脱
穀され、被処理物(穀粒や藁くず)を扱網34を矢印C
1方向(図5、図6)に通過させて、揺動棚21で受け
止める。揺動棚21は支点21aを揺動中心として上下
前後方向に揺動するので、被処理物は図6の矢印D方向
に移動しながら、唐箕ケーシング39内の唐箕39aか
らの送風を受けて風力選別され、比重の重い穀粒はシー
ブ22および選別網23を図6の矢印E方向に通過し、
一番棚板24で集積され、一番ラセン25から一番揚穀
筒40(図3)を経てグレンタンク16へ輸送される。
【0009】揺動棚21の上の被処理物は揺動棚21の
揺動作用と唐箕39aの送風に吹き飛ばされてシーブ2
2の上を図6の矢印D方向に移動し、ストローラック1
6の上で大きさの小さい二番穀類粒は矢印G方向に落下
して二番棚板58に集められ、二番ラセン59で二番揚
穀筒60へ搬送される。
【0010】二番穀粒は、正常な穀粒、枝梗粒、藁くず
および藁くずの中に正常な穀粒が刺さっているササリ粒
などの混合物であり、図7に示すように二番揚穀筒60
の二番揚穀筒ラセン60aにより揚送されて、二番処理
室入り口27aから二番処理室27の上方へ放出され
る。二番処理室27の下部の二番処理胴30は図示しな
い駆動装置により図5および図7の矢印J方向に回転し
て、二番穀粒は二番処理胴30に植設してある多数の処
理歯30aに衝突しながら矢印I方向(図6)に進行す
る間に二番穀粒の分離と枝梗粒の枝梗の除去を行い、一
部の被処理物は二番処理胴受網35から矢印C2方向
(図6)に通過して揺動棚21に落下し、大部分の被処
理物は二番処理胴30の終端から矢印C3方向(図6)
に揺動棚21に落下して扱室からの被処理物と合流す
る。
【0011】扱室26を図4の矢印A方向に進行し、扱
室26の終端に到達した被処理物を脱穀された穀稈
(ロ)のうち長尺のままのものは、図4に示したように
矢印A1方向に進み、排藁チェーン69および排藁穂先
チェーン70に挟持されて搬送され、藁用カッター7
2、73に投入されて切断され、圃場に放出される。
【0012】扱室26の終端に到達した被処理物を脱穀
された穀稈(ロ)のうち藁くずなど短尺のものは、矢印
A2方向に投入され、排塵処理室28に入り、排塵処理
室28を矢印K方向に案内して排塵処理室28において
二番処理胴30と一体に回転する排塵処理胴31に植設
された多数の処理歯31aによって拡散や裁断が行わ
れ、残留していた穀粒や藁くずは排塵処理胴受網36を
図6の矢印C4方向に通過して揺動棚21の上に落下す
る。
【0013】排塵処理室28と揺動棚21の後部上方は
脱穀装置15後部に設けた横断流ファン71に連通して
いて、横断流ファンの羽根車71aを回転させると排塵
処理室28と揺動棚21の後部上方の比重の軽い藁く
ず、枝梗および塵埃を含む空気は吸引され、横断流ファ
ン出口71bから図6の矢印L方向のコンバイン1の外
部へ放出される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】コンバインまたはハー
ベスタなどを用いることにより穀物の収穫作業、すなわ
ち刈り取り、脱穀作業は省力化され能率化されてきた。
ことにコンバインにハイドロスタティックトランスミッ
ションによる無段変速走行装置やパワーステアリング装
置を設けることによりコンバイン操作は省労力化と操作
の容易化が図られ、運転者の技量はそれほど熟練を要し
ないようになりつつある。またコンバイン1に搭載する
脱穀装置15には扱室26のほかに二番処理室27、排
塵処理室28を設けて脱穀の高能率化、穀粒回収の高効
率化が図られている。
【0015】しかしながら、刈取り作業においてはコン
バイン1の走行速度を一定に保持しても、植生する株間
隔、1株あたりの穀稈数すなわち分けつ状態、穀稈1茎
あたりの着実状態などにより、刈取装置6から脱穀装置
15に取り込まれる被処理物の量は変動し、圃場の状況
によりコンバイン1の走行速度を変化させる場合などに
は特に脱穀装置15の処理量が大幅に変動する。脱穀装
置15の処理量が過大であれば扱室26の中に被処理物
が充満して扱胴29の回転抵抗が過大になり、脱穀処理
ができないまま脱穀装置15は閉塞するのでコンバイン
1の運転を停止せざるを得なくなることや、運転を停止
しないまでも被処理物の脱穀、選別、ことに枝梗粒の枝
梗の分離、選別が不良になり、収穫した穀粒に枝梗粒が
混入し、また脱ぷが発生するなど穀粒の品質が低下する
という問題があった。このような問題の発生を防止しな
がら行うコンバイン1の運転操作は、熟練していない運
転者にとってはもちろん熟練した運転者にとってもかな
り困難であり、解決を要する課題となっている。
【0016】本発明の課題は脱穀量の変動があっても被
処理物の脱穀、選別処理能力を低下させないで高品質の
穀粒を得ることができる脱穀装置を提供することであ
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は次の
構成により解決される。すなわち、刈取装置により刈り
取った穀稈の脱穀を行う扱胴を有する扱室および/また
は該扱室で処理された二番還元物を脱穀処理する二番処
理胴を有する二番処理室を備えた脱穀装置において、扱
室および/または二番処理室にそれぞれ被処理物を送り
側に案内するための1枚以上のガイド板を回動可能に設
けると共に、脱穀装置内の被処理物量を検出する被処理
物量検出手段を脱穀装置に設け、前記被処理物量検出手
段による被処理物量の検出値が所定値以上であると、扱
室用のガイド板および/または二番処理室用のガイド板
を被処理物を送り方向に動かすガイド板連動機構を設け
た脱穀装置である。
【0018】本発明によれば、被処理物量検出手段によ
る被処理物量の検出値が所定値以上であると、扱室用の
ガイド板および/または二番処理室用のガイド板をそれ
ぞれ被処理物を送り方向に動かして、扱室および/また
は二番処理室が被処理物で閉塞して運転継続が不能にな
るような事態を未然に防ぐことができる。
【0019】また、本発明として次のような構成を採用
してもよい。すなわち、刈取装置により刈り取った穀稈
の脱穀を行う扱胴を備えた扱室と該扱室で処理された被
処理物を揺動させながら穀粒とその他の被処理物を選別
する揺動棚及び該揺動棚を経由して案内される二番還元
物を脱穀処理する二番処理胴を備えた二番処理室を備え
た脱穀装置において、扱室および二番処理室にそれぞれ
一枚以上の回動自在の被処理物の送り方向をガイドする
ガイド板を設け、刈取装置には穀穀稈検出手段を設け、
かつ揺動棚上には被処理物の堆積高さ検出手段を設け、
扱室ガイド板および二番処理室ガイド板は前記穀稈検出
手段の穀稈の検出と被処理物堆積高さ検出手段の揺動棚
上の被処理物堆積高さ所定値以上であることを条件に、
連動して共に被処理物を送り方向に動かす連動可能な構
成を備えている脱穀装置である。
【0020】上記構成からなる本発明によれば、穀稈検
出手段が穀稈の検出をすると脱穀装置の前処理装置であ
る刈取装置が穀稈の刈り取りを行っていることが分か
り、また揺動棚上の被処理物の堆積高さが「高い」こと
を検出すると、扱室および二番処理室の中の被処理物の
処理量増大を判定し、扱室および二番処理室の各ガイド
板を連動させて被処理物の送り方向(排出方向)に動か
し、被処理物の処理速度を上昇させる。
【0021】こうして、扱室および/または二番処理室
が被処理物で閉塞して運転継続が不能になるような事態
を未然に防ぐことができ、かつ被処理物処理速度は上昇
するにもかかわらず枝梗粒などの処理も良好になるの
で、コンバインまたはハーベスタなどによる脱穀処理を
高能率化、高効率化できる。
【0022】ガイド板の設置目的は、処理量が多いと
きに、抵抗を与え、処理時間を長くして枝梗を除去する
ことと、処理量が多いときは、その送りを優先して詰
まりと負荷の増大を防止することである。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を説明する。 実施例1 本発明の一実施例を図面により説明するが、従来技術で
説明した図1〜図7のコンバインの構成に改良を加えた
ものであり、図1〜図7のコンバインの構成部材と同じ
部分には同じ符号を付してその説明は省略する。
【0024】本発明において扱室26に設けた複数枚で
回動自在の扱室ガイド板26bは、ガイド板旋回モータ
26dを駆動することにより、リンク装置などからなる
ガイド板旋回機構26cを介して一斉に旋回することが
できる構造で、図4および図6の実線は扱室ガイド板2
6bの中立位置を示し、参考線で示す方向(送り位置)
に旋回すると、扱室26の脱穀処理能力を増大するよう
に作用し、参考線と反対方向(抵抗位置)に旋回すると
被処理物の流れに抵抗するように作用する。
【0025】また、二番処理室27に設けた複数枚で回
動自在の二番処理室ガイド板27bは、ガイド板旋回モ
ータ27dを駆動することにより、リンク装置などから
なるガイド板旋回機構27cを介して一斉に旋回するこ
とができる構造で、図6の実線は二番処理室ガイド板2
7bの中立位置を示し、参考線で示す方向(送り位置)
に旋回すると、二番処理室27の二番脱穀処理能力を増
大するように作用し、参考線と反対方向(抵抗位置)に
旋回すると二番穀粒(二番還元物とも言う)の流れに抵
抗するように作用する。扱室ガイド板26bおよび二番
処理室ガイド板27bは通常時は扱歯29aおよび二番
処理歯30aの回転方向と平行方向の中立位置にある。
【0026】また本発明において揺動棚21の上部には
揺動棚ポジションセンサ21a(図5)を設けて揺動棚
21の上の被処理物の堆積高さを検出し、これより矢印
D方向に移送される被処理物の流量を検知できる構成と
し、さらに刈取装置6の供給搬送装置7にも穀稈センサ
7a(図2)を設けて刈取装置6の作動と穀稈の供給搬
送が実施されていることを検出できる構成としている。
【0027】図8は本発明の制御回路のブロック図であ
り、図9は本発明の制御のフローの一例を示し、以下に
説明するように作動する。すなわち、コンバイン1が刈
り取り作業を開始して刈取装置6で刈り取った穀稈を供
給搬送装置7が搬送し始めると、穀稈センサ7aは穀稈
搬送を検出して、CPU100に信号を送る。このとき
CPU100は制御信号を発信せずガイド板旋回モータ
26dおよび27dは動かず、扱室ガイド板26bおよ
び二番処理室ガイド板27bは中立位置のままである。
【0028】刈り取り作業が進行して扱室26および二
番処理室27に被処理物が充満すると揺動棚21の上に
堆積する被処理物が増大して、揺動棚堆積高さ「高」の
信号を揺動棚ポジションセンサ21aが発信する。CP
U100はこの信号および上記の穀稈搬送信号とを受け
てガイド板旋回モータ26dおよび27dに対して駆動
信号を発信する。これにより扱室ガイド板26bおよび
二番処理室ガイド板27bはともにかつ一斉に送り位置
(図6の参考線で示す位置)に旋回する。両ガイド板2
6bおよび27bがこの送り位置にあれば、扱室26お
よび二番処理室27の中の被処理物、二番穀粒はともに
処理速度が上昇するように作用する。
【0029】すなわち、本発明の実施の形態では穀稈セ
ンサ7a(図2)の穀稈搬送と、揺動棚ポジションセン
サ21aの被処理物の堆積高さ「高」とを検出して、扱
室26および二番処理室27の中の被処理物の処理量増
大を判定し、扱室26および二番処理室27のガイド板
26bおよび27bをともに一斉に送り位置に旋回させ
て被処理物処理速度を上昇するように連動して制御する
ので、扱室26および/または二番処理室27が被処理
物で閉塞して運転継続が不能になるような事態を未然に
防ぐことができ、かつ被処理物処理速度を上昇するにも
かかわらず枝梗粒の処理も良好になるので、コンバイン
またはハーベスタによる脱穀処理を高能率化、高効率化
できる。
【0030】なお、本実施例では揺動棚21の被処理物
の堆積高さを揺動棚ポジションセンサ21aで検出する
としたがこれは一つの例であり、被処理物の堆積高さを
検出できるものであれば他の形式のセンサ、たとえば超
音波式レベルセンサなどを用いても良い。
【0031】実施例2 コンバイン1の脱穀装置15において扱室26のほかに
二番処理室27を有するものは、特に二番被処理物から
の正常被処理物の回収効率が向上するので、脱穀、選
別、被処理物の回収のいずれの性能にも優れるという特
徴を持つ。しかしながら、二番処理室27の処理時間を
適切に選定しない場合には、たとえば二番処理時間が長
すぎて被処理物が多数回にわたり二番処理室27を回流
すると脱ぷが発生しやすく、また反対に二番処理時間が
短かすぎると枝梗粒の枝梗分離が不十分になるなど、い
ずれも脱穀された被処理物の品質の低下を招くという問
題がある。したがって二番処理時間を適切に制御して脱
ぷが少なく、かつ枝梗粒の処理が良好で高品質の被処理
物を高効率、高能率で脱穀できる脱穀装置を得ることが
課題となっている。
【0032】上記の課題を解決するための本発明の第2
の実施例を図10ないし図13により説明するが、従来
技術および実施例1で説明した図1〜図7のコンバイン
の構成に改良を加えたものであり、図1〜図7のコンバ
インの構成部材と同じ部分には同じ符号を付してその説
明は省略する。
【0033】図10は従来技術および実施例1の図6に
対応する本実施例2の脱穀装置15主要部側面断面図で
あり、図11は図10のF−F線矢視脱穀装置15の立
面断面図である。
【0034】本実施例において、二番処理室27に設け
た複数枚で回動自在の二番処理室ガイド板27bは、ガ
イド板旋回モータ27dを駆動することにより、リンク
装置などからなるガイド板旋回機構27cを介して一斉
に旋回することができる構造で、図10に参考線で示す
方向(送り位置)に旋回すると、二番処理室27の二番
処理能力を増大する方向に作用し、参考線と反対方向に
旋回すると二番穀粒の流れに抵抗となるように作用す
る。二番処理室ガイド板27bは通常時は図10の実線
に示すように二番処理歯30aの回転方向と平行方向を
向いている。
【0035】また本実施例において、一番棚板24に一
番ラセン25によりグレンタンク16に投入される穀粒
の流量を検出する一番ラセン流量センサ25aを設け、
さらに二番処理室27の終端部の上部に二番穀粒の流量
を検出する二番流量センサ30cを設ける構成としてい
る。
【0036】図12は本実施例2の制御回路ブロック図
であり、図13は本実施例で制御する一番流量(縦軸、
相対値で示す)と二番流量制御範囲(横軸、相対値で示
す)との関係を示す座標図であり、その作動を以下に説
明する。
【0037】すなわち、コンバイン1が刈り取り作業を
開始し 脱穀装置15が作動を開始すると脱穀が行わ
れ、穀粒や藁くずは扱網34を矢印C1方向に通過し
て、一旦、揺動棚21で受け止められ、揺動棚21の揺
動作用により、穀粒などは矢印D方向に移動しながら、
風を受けて風力選別され、穀粒はシーブ22および選別
網23を図10の矢印E方向に通過し、一番棚板24で
集積され、一番ラセン25で一番揚穀筒40(図3)へ
輸送される。一番ラセン25の被処理物の流量は一番棚
板24に設けた一番ラセン流量センサ25aにより検出
されCPU100へ伝送される。一番ラセン流量センサ
25aとしては圧電形のポジションセンサを用い、被処
理物の衝突圧力から被処理物流量を検出する。
【0038】揺動棚21の上の被処理物の中の二番穀粒
(正常な穀粒、枝梗粒、藁くず及び藁くずの中の正常な
穀粒が刺さって入るササリ粒などの混合物)はシーブ2
2の上を矢印D方向に移動し、ストローラック16の上
で二番穀粒は矢印G方向に落下して二番棚板58に集め
られ、二番ラセン59で二番揚穀筒60を経て二番処理
室27へ搬送される。
【0039】二番処理室27で二番穀粒は二番処理胴3
0に植設してある多数の処理歯30aに衝突しながら矢
印I方向に進行する間に二番穀粒の分離を行い、一部の
被処理物は二番処理胴受網35から矢印C2方向に通過
して揺動棚21に落下し、大部分の被処理物は二番処理
胴30の終端から矢印C3方向に揺動棚21に落下す
る。二番処理胴30の終端の上部には二番流量センサ3
0cを設けて、二番処理室27で処理した被処理物の流
量を検出する。
【0040】二番流量センサ30cとしては圧電形セン
サを用い、二番穀粒中の穀粒は二番処理歯30aおよび
二番処理胴風送羽根30bによりはねとばされてセンサ
30c表面に衝突する圧力として検出されるが、藁くず
など軽量のものは、はね飛ばされにくい上、センサ30
cに衝突しても圧力を及ぼすことが少ないことを利用し
て、二番穀粒中の穀粒の流量として圧電形センサの検出
圧力を使用できる。二番流量センサ30cの出力はCP
U100に伝送される。CPU100は、図13に示す
ように一番流量にほぼ比例するあらかじめ定めた二番流
量の上限、下限制御範囲に二番流量が収まるように、二
番流量が小であればガイド板旋回モータ27dを駆動し
て二番処理室ガイド板27bを送り位置に旋回させ、二
番流量が大であれば反対にガイド板27bを抵抗位置に
旋回させるように制御する。
【0041】本実施例によれば、一番流量および二番流
量を検出して、あらかじめ定めた一番流量にほぼ比例す
る二番流量の上限、下限範囲に収まるように二番処理室
ガイド板27bを旋回して二番流量を制御するので、二
番穀粒の二番処理室27内の循環回数が適切に保たれ
て、循環回数が過大のために発生する脱ぷおよび循環回
数が不足のために発生する枝梗粒の枝梗分離不良をとも
に防止できて、被処理物処理流量の低流量から高流量ま
でのすべての流量範囲において、高能率、高効率で脱
穀、選別しながら枝梗も脱ぷも少ない高品質の穀粒を生
産できる。
【0042】実施例3 コンバイン1の脱穀装置15において、扱室26のほか
に二番処理室27を有し、かつそれぞれ扱室ガイド板2
6bおよび二番処理室ガイド板27bを設けたものは、
脱穀運転時の過大な被処理物処理においても扱室26お
よび二番処理室27の閉塞を防止できて脱穀運転効率の
向上が可能になるとともに、二番穀粒からの正常穀粒の
回収効率が向上するので、脱穀、選別、穀粒の回収のい
ずれの性能にも優れるという特徴を持つ。しかしなが
ら、扱室ガイド板26bおよび二番処理室ガイド板27
bの制御を適切に行わないと、脱ぷが発生し、また反対
に枝梗粒の枝梗分離が不十分になるなど、いずれも脱穀
された穀粒の品質の低下を招くという問題が発生する。
したがって扱室ガイド板26bおよび二番処理室ガイド
板27bを適切に制御して脱穀運転時の閉塞を防止しつ
つ、脱ぷが少なく、かつ枝梗粒の処理が良好で高品質の
穀粒を高効率、高能率で脱穀できる脱穀装置の開発が望
まれている。
【0043】上記の課題を解決するための本発明の第3
の実施例を図14ないし図17により説明するが、従来
技術および実施例1で説明した図1〜図7のコンバイン
の構成に改良を加えたものであり、図1〜図7のコンバ
インの構成部材と同じ部分には同じ符号を付してその説
明は省略する。
【0044】図14は従来技術および実施例2の図10
に対応する本実施例3の脱穀装置15の主要部側面断面
図であり、図15は図14のG−G線矢視の脱穀装置1
5の立面断面図である。
【0045】図14および図15により実施例3の脱穀
装置15を説明すると、主脱穀部は静止する扱室26の
中に回転する扱胴29を設け、扱室26には扱室26と
扱胴29との間に複数枚で回動自在の扱室ガイド板26
bを設け、扱胴29には多数の扱歯29aを植設してあ
る。扱室ガイド板26bは扱作用を促進するとともに被
処理物の移送速度を調節する。
【0046】二番処理室27の中に回転する二番処理胴
30を設け、二番処理胴30には多数の二番処理歯30
aを植設し、かつ二番処理胴30の末端部に二番処理胴
風送羽根30bを設け、さらに二番処理室27と二番処
理胴30との間に複数枚で回動自在の二番処理室ガイド
板27bを設けている。二番処理室ガイド板27bは扱
作用を促進するとともに二番穀粒の移送速度を調節す
る。
【0047】本実施例3において扱室26に設けた複数
枚で回動自在の扱室ガイド板26bは、ガイド板旋回モ
ータ26dを駆動することにより、リンク装置などから
なるガイド板旋回機構26cを介して一斉に旋回するこ
とができる構造で、図14の実線は扱室ガイド板26b
の中立位置を示し、参考線で示す方向(送り位置)に旋
回すると、扱室26の脱穀処理能力を増大するように作
用し、参考線と反対方向(抵抗位置)に旋回すると被処
理物の流れに抵抗するように作用する。また、二番処理
室27に設けた複数枚で回動自在の二番処理室ガイド板
27bは、ガイド板旋回モータ27dを駆動することに
より、リンク装置などからなるガイド板旋回機構27c
を介して一斉に旋回することができる構造で、図14の
実線は二番処理室ガイド板27bの中立位置を示し、参
考線で示す方向(送り位置)に旋回すると、二番処理室
27の二番処理能力を増大するように作用し、参考線と
反対方向(抵抗位置)に旋回すると二番穀粒の流れに抵
抗するように作用する。扱室ガイド板26bおよび二番
処理室ガイド板27bは通常時は図14の実線に示す扱
歯29aおよび二番処理歯30aの回転方向と平行方向
の中立位置にある。
【0048】また本実施例において揺動棚21の上部に
は揺動棚ポジションセンサ21aを設けて揺動棚21の
被処理物の堆積高さを検出し、これより矢印D方向に移
送される被処理物の流量を検知できる構成とし、さらに
二番処理室27の終端部上部に二番流量センサ30cを
設けて二番処理室27の被処理物流量を検出できる構成
としている。
【0049】図16は本実施例の制御回路ブロック図で
あり、図17は本実施例の制御のフローの一例を示し、
以下に説明するように作動する。すなわち、コンバイン
1が刈り取り作業を開始して脱穀装置15の運転が開始
されると揺動棚21に被処理物が堆積しはじめるが、は
じめは扱室26の被処理物流量が少なく、揺動棚ポジシ
ョンセンサ21a「高」は発信されず、また二番処理室
流量も少なく二番流量センサ30c「大」も発信されな
いので、扱室ガイド板26bおよび二番処理室ガイド板
27bはともに中立位置のままに保たれる。
【0050】扱室26の被処理物流量が増大して揺動棚
ポジションセンサ21a「高」が発信されても、二番処
理室流量がまだ少なく二番流量センサ30c「大」が発
信されない場合には、CPU100は扱室ガイド板26
bを送り位置に旋回し、二番処理室ガイド板27bを抵
抗位置に旋回するように制御する。
【0051】扱室26の被処理物流量が増大して揺動棚
ポジションセンサ21a「高」が発信され、また二番処
理室流量も増大して二番流量センサ30c「大」が発信
された場合には、CPU100は扱室ガイド板26bお
よび二番処理室ガイド板27bをともに送り位置に旋回
するように制御する。
【0052】扱室26の被処理物流量が増大しないため
揺動棚ポジションセンサ21a「高」が発信されない場
合でも、二番処理室流量が増大して二番流量センサ30
c「大」が発信されると、CPU100は扱室ガイド板
26bを抵抗位置に旋回し、二番処理室ガイド板27b
を送り位置に旋回するように制御する。
【0053】すなわち本実施例では揺動棚ポジションセ
ンサ21aの被処理物の堆積高さ「高」を検出して扱室
26の被処理物の流量大を、また二番流量センサ30c
「大」を検出して二番処理室27の中の被処理物の処理
量増大を判定できるようにして、扱室26の被処理物流
量が大で二番処理室27の被処理物流量が小の場合は扱
室ガイド板26bを送り位置に旋回して、二番処理室ガ
イド板27bは抵抗位置に旋回して枝梗粒の枝梗処理を
促進し、また扱室26の被処理物流量が小で二番処理室
27の被処理物流量が大の場合は扱室ガイド板26bを
抵抗位置に旋回しても、二番処理室ガイド板27bを送
り位置に旋回して脱ぷの防止を図る制御を行うようにし
た。そのため、扱室26の被処理物流量が大であっても
枝梗粒の枝梗処理を良好に行うことができるとともに二
番流量が大であっても脱ぷの発生を防止できる。さら
に、実施例1と同様に扱室26および/または二番処理
室27が被処理物で閉塞して運転継続が不能になるよう
な事態を未然に防ぐことができ、コンバインまたはハー
ベスタによる脱穀処理を高能率化、高効率化できる。
【0054】実施例4 コンバイン1の脱穀装置15において扱室26のほかに
二番処理室27を有するものは、特に二番穀粒からの正
常穀粒の回収効率が向上するので、脱穀、選別、穀粒の
回収のいずれの性能にも優れるという特徴を持つ。しか
しながら、二番処理室27の処理時間を適切に選定しな
い場合には、たとえば二番処理時間が長すぎて被処理物
が多数回にわたり二番処理室27を回流すると脱ぷが発
生しやすく、また反対に二番処理時間が短かすぎると枝
梗粒の枝梗分離が不十分になるなど、いずれも脱穀され
た穀粒の品質の低下を招くという問題がある。したがっ
て二番処理時間を適切に制御して脱ぷが少なく、かつ枝
梗粒の処理が良好で高品質の穀粒を高効率、高能率で脱
穀できる脱穀装置を得ることが望まれる。
【0055】上記の課題を解決するための本発明の第4
の実施例を図18ないし図21により説明するが、従来
技術および実施例1ならびに実施例2で説明した図1〜
図7、図10〜図11のコンバインの構成に改良を加え
たものであり、図1〜図7、図10〜図11のコンバイ
ンの構成部材と同じ部分には同じ符号を付してその説明
は省略する。
【0056】図18は実施例2の図10に対応する本実
施例4の脱穀装置15の主要部側面断面図であり、図1
8のF−F線矢視の脱穀装置15の主要部立面断面図は
図11と同一であり、図19は図18のH−H線矢視の
一番揚穀筒40およびグレンタンク16の一部切り欠き
立面断面図である。
【0057】本実施例4において、二番処理室27に設
けた複数枚で回動自在の二番処理室ガイド板27bは、
ガイド板旋回モータ27dを駆動することにより、リン
ク装置などからなるガイド板旋回機構27cを介して一
斉に旋回することができる構造で、図18に参考線で示
す方向(送り位置)に旋回すると、二番処理室27の二
番処理能力を増大する方向に作用し、参考線と反対方向
に旋回すると抵抗位置となり、二番穀粒の流れに抵抗と
なるように作用する。二番処理室ガイド板27bは通常
時は図18の実線に示す中立位置にあり、二番処理歯3
0aの回転方向と平行方向を向いている。
【0058】本発明実施例4において、一番穀粒の流量
を測定するために一番棚板24に一番ラセン25により
グレンタンク16に投入される穀粒の流量を検出する一
番ラセン流量センサ25aまたは一番揚穀筒40の一部
に一番揚穀筒流量センサ40aもしくはグレンタンク入
り口16aに近い一番揚穀筒40に一番揚穀筒流量セン
サ40bを設け、これらの一番流量センサ25a、40
a、40bはいずれも流量大、中、小の3位の信号を発
信できる構成である。
【0059】図20は本実施例4の制御回路ブロック図
であり、図21は本実施例4の制御のフローの一例を示
し、その作動を以下に説明する。すなわち、コンバイン
1が刈り取り作業を開始し脱穀装置15が作動を開始す
ると、被処理物は一番棚板24で集積され、一番ラセン
25で一番揚穀筒40を経てグレンタンク16へ輸送さ
れる。一番穀粒の流量は、一番棚板24に設けた一番ラ
セン流量センサ25a、または一番揚穀筒40の一部に
設けた一番揚穀筒流量センサ40a、もしくはグレンタ
ンク入り口16aに近い一番揚穀筒40の一部に設けた
一番揚穀筒流量センサ40bにより検出されCPU10
0へ伝送される。
【0060】二番処理室27では二番穀粒の分離を行
い、一部の被処理物は二番処理胴受網35から矢印C2
方向に通過して揺動棚21に落下し、大部分の被処理物
は二番処理胴30の終端から矢印C3方向に揺動棚21
に落下する。
【0061】CPU100は、図21の制御のフローに
示すように作動して、一番流量が小であればガイド板旋
回モータ27dを駆動して二番処理室ガイド板27bを
抵抗位置に旋回させ、一番流量が大であれば反対にガイ
ド板27bを送り位置に旋回させるように制御する。図
21では一番流量が大で二番流量が小の場合に二番処理
室ガイド板27bを抵抗位置として制御するようにした
が、これは一例であり、送り位置とすることもできる。
【0062】本実施例4によれば、一番流量および二番
流量を検出して、主として一番流量により二番処理室ガ
イド板27bを旋回して、一番流量が小であれば抵抗位
置に、また一番流量が大であれば送り位置にして二番流
量を制御するので、二番被処理物の二番処理室内の循環
回数が適切に保たれて、高流量時の循環回数が過大のた
めに発生する脱ぷ、および低流量時の循環回数が不足の
ために発生する枝梗粒の枝梗分離不良をともに防止でき
て、高能率、高効率で脱穀、選別しながら高品質の被処
理物を生産できる。
【0063】実施例5 コンバイン1の脱穀装置15において扱室26のほかに
二番処理室27および排塵処理室28を有するものは、
特に二番被処理物からの正常被処理物の回収効率および
排塵処理効率が向上するので、脱穀、選別、穀粒の回
収、排塵処理のいずれの性能にも優れるという特徴を持
つ。しかしながら、扱室26の処理流量又は時間、二番
処理室27の処理流量又は時間あるいは排塵処理室28
の処理流量又は時間のすべてを適切に選定しない場合に
は、どこか一カ所でも不適切であればそこに閉塞が発生
して脱穀装置15の全体の運転を停止せざるを得ないと
いう問題があり、被処理物処理時間が多い場合でも高品
質の被処理物を高効率、高能率で脱穀できる脱穀装置を
得ることが課題となっている。
【0064】上記の課題を解決するための本発明の第5
の実施例を図22ないし図25により説明するが、従来
技術および実施例1で説明した図1〜図7、図10〜図
11のコンバインの構成に改良を加えたものであり、図
1〜図7、図10〜図11のコンバインの構成部材と同
じ部分には同じ符号を付してその説明は省略する。
【0065】図22は実施例1の図6に対応する本実施
例5の脱穀装置15主要部側面断面図であり、図23は
図22のI−I線矢視の脱穀装置15主要部立面断面図
である。
【0066】本実施例5においては扱室26、二番処理
室27および排塵処理室28にそれぞれガイド板を設け
る。すなわち、扱室26に設けた複数枚で回動自在の扱
室ガイド板26bは、ガイド板旋回モータ26dを駆動
することにより、リンク装置などからなるガイド板旋回
機構26cを介して一斉に旋回することができる構造
で、図22に参考線で示す方向(送り位置)に旋回する
と、扱室26の穀粒処理処理能力を増大する方向に作用
し、参考線と反対方向に旋回すると抵抗位置となり、扱
室26の被処理物の流れに抵抗となるように作用する。
扱室ガイド板26bは通常時は図22の実線に示す中立
位置にあり、扱歯29aの回転方向と平行方向を向いて
いる。
【0067】二番処理室27に設けた複数枚で回動自在
の二番処理室ガイド板27bは、ガイド板旋回モータ2
7dを駆動することにより、リンク装置などからなるガ
イド板旋回機構27cを介して一斉に旋回することがで
きる構造で、図22に参考線で示す方向(送り位置)に
旋回すると、二番処理室27の二番処理処理能力を増大
する方向に作用し、参考線と反対方向に旋回すると抵抗
位置となり、二番穀粒の流れに抵抗となるように作用す
る。二番処理室ガイド板27bは通常時は図22の実線
に示す中立位置にあり、二番処理歯30aの回転方向と
平行方向を向いている。
【0068】排塵処理室28に設けた複数枚で回動自在
の排塵処理室ガイド板28bは、ガイド板旋回モータ2
8dを駆動することにより、リンク装置などからなるガ
イド板旋回機構28cを介して一斉に旋回することがで
きる構造で、図22に参考線で示す方向(送り位置)に
旋回すると、排塵処理室28の排塵処理能力を増大する
方向に作用し、参考線と反対方向に旋回すると抵抗位置
となり、排塵処理の流れに抵抗となるように作用する。
排塵処理室ガイド板28bは通常時は図22の実線に示
す中立位置にあり、排塵処理室28の処理歯31aの回
転方向と平行方向を向いている。
【0069】本実施例において二番処理室27の終端部
の上部に二番穀粒の流量を検出する二番流量センサ30
cを設け、刈取装置6の供給搬送装置7にも穀稈センサ
7aを設けて刈取装置6の作動と穀稈の供給搬送が実施
されていることを検出できる構成としている。
【0070】図24は本発明実施例5の制御回路ブロッ
ク図であり、図25は本発明実施例5の制御のフローの
一例を示し、その作動を以下に説明する。すなわち、コ
ンバイン1が刈り取り作業を開始し 脱穀装置15が作
動を開始すると、刈取装置6から穀稈が供給搬送装置7
に引き継がれ、穀稈センサ7aが穀稈(ロ)を検出して
信号をCPU100に伝送する。扱室26内では扱胴2
9が矢印B方向に回転して脱穀が行われ、被処理物は一
番棚板24で集積され、一番ラセン25で一番揚穀筒4
0を経てグレンタンク16へ輸送される。
【0071】二番穀粒は二番処理胴30に植設してある
多数の処理歯30aに衝突しながら矢印I方向に進行す
る間に二番穀粒の分離を行い、一部の被処理物は二番処
理胴受網35から矢印C2方向に通過して揺動棚21に
落下し、大部分の被処理物は二番処理胴30の終端から
矢印C3方向に揺動棚21に落下する。
【0072】二番流量センサ30cの出力はCPU10
0に伝送される。CPU100は、図25の制御のフロ
ーに示すように、穀稈センサ7aが作動して穀稈(ロ)
が搬送されていることを検出し、かつ二番流量が設定値
よりも大であればすべてのガイド板旋回モータ26d、
27dおよび28dを駆動して、扱室ガイド板26b、
二番処理室ガイド板27bおよび排塵処理室ガイド板2
8bを連動して一斉に送り位置に旋回させるように作動
する制御を行う。
【0073】本実施例5によれば、穀稈の搬送量および
二番流量を検出して、二番流量が設定値よりも大であれ
ば扱室ガイド板26b、二番処理室ガイド板27bおよ
び排塵処理室ガイド板28bを連動して一斉に送り位置
に旋回させるので、扱室26内の被処理物の流れ、二番
処理室27内の二番被処理物の流れ、および排塵処理室
28内の排塵の流れがともに促進されて、被処理物流量
が大の場合にもいずれの部分にも閉塞を招くようなこと
がなく、脱穀装置15全体の処理能力を向上できる。
【0074】実施例6 コンバイン1の脱穀装置15において扱室26のほかに
二番処理室27および排塵処理室28を有するものは、
特に二番穀粒からの正常穀粒の回収効率および排塵処理
効率が向上するので、脱穀、選別、穀粒の回収、排塵処
理のいずれの性能にも優れるという特徴を持つ。しかし
ながら、扱室26の処理流量、二番処理室27の処理流
量あるいは排塵処理室28の流量のすべてを適切に選定
しない場合には、どこか一カ所でも不適切であればそこ
に閉塞が発生して脱穀装置15の全体の運転を停止せざ
るを得ないという問題があり、被処理物処理流量が多い
場合でも高品質の穀粒を高効率、高能率で脱穀できる脱
穀装置の開発が課題となっている。
【0075】上記の課題を解決するための本発明第6の
実施例を図26ないし図27により説明するが、従来技
術および実施例1ならびに実施例5で説明した図1〜図
7、図10〜図11、図22〜図25のコンバインの構
成に改良を加えたものであり、図1〜図7、図10〜図
11、図22〜図23のコンバインの構成部材と同じ部
分には同じ符号を付してその説明は省略する。
【0076】図26は本発明実施例6の制御回路ブロッ
ク図であり、図27は本発明実施例5の制御のフローの
一例を示し、その作動を以下に説明する。すなわち、コ
ンバイン1が刈り取り作業を開始し 脱穀装置15が作
動を開始すると、刈取装置6から穀稈が供給搬送装置7
に引き継がれ、穀稈センサ7a(図2)が穀稈(ロ)を
検出して信号をCPU100に伝送する。扱室26内で
は脱穀が行われ、穀粒や藁くずは扱網34を矢印C1方
向に通過して、一旦、揺動棚21で受け止められ、揺動
棚21の上を矢印D方向に移動しながら風力選別され、
被処理物はシーブ22および選別網23を矢印E方向に
通過し、一番棚板24で集積され、一番ラセン25で一
番揚穀筒40を経てグレンタンク16へ輸送される。
【0077】揺動棚21の上の被処理物はシーブ22の
上を矢印D方向に移動し、ストローラック16の上で被
処理物は矢印G方向に落下して二番棚板58に集めら
れ、二番ラセン59、二番揚穀筒60を経て二番処理室
27へ搬送される。
【0078】図7に示すように二番処理室27において
被処理物は二番処理胴30に植設してある多数の処理歯
30aに衝突しながら矢印I方向に進行する間に被処理
物(二番穀粒)の分離を行い、一部の被処理物は二番処
理胴受網35から矢印C2方向に通過して揺動棚21に
落下し、大部分の被処理物は二番処理胴30の終端から
矢印C3方向に案内され揺動棚21に落下する。二番処
理胴30の終端の上部には二番流量センサ30c(図1
0)を設けて、二番処理室27で処理した被処理物の流
量を検出する。
【0079】二番流量センサ30cの出力はCPU10
0に伝送される。CPU100は、図27の制御のフロ
ーに示すように、穀稈センサ7aが作動して穀稈(ロ)
が搬送されていることを検出し、かつ二番流量が設定値
よりも大であればガイド板旋回モータ26dおよび27
dを駆動して、扱室ガイド板26bおよび二番処理室ガ
イド板27bを連動して一斉に送り位置に旋回させるよ
うに作動する制御を行う。排塵処理室ガイド板28bは
中立位置に保持するのが好ましいが、運転者により手動
制御して適切な任意の位置に旋回することも可能であ
る。
【0080】本実施例6によれば、穀稈の搬送および二
番流量を検出して、二番流量が設定値よりも大であれば
扱室ガイド板26bおよび二番処理室ガイド板27bを
連動して一斉に送り位置に旋回させるので、扱室26内
の被処理物の流れおよび二番処理室27内の二番穀粒の
流れがともに促進されて、被処理物流量が大の場合にも
いずれの部分にも閉塞を招くようなことがなく、脱穀装
置15全体の処理能力を向上できる。なお本実施例6は
固定式の排塵処理室ガイド板を有するもの、あるいは脱
穀装置において排塵処理室を持たないものにも適用でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 コンバインの側面図を示す。
【図2】 図1のコンバインの内部の刈取装置と供給搬
送装置などを示す側面略図である。
【図3】 図1のコンバインの上面図を示す。
【図4】 図1のB−B線矢視の脱穀装置の主要部一部
切り欠き平面断面図である。
【図5】 図4のC−C線矢視の脱穀装置の主要部立面
断面図である。
【図6】 図5のE−E線矢視の脱穀装置の主要部側面
断面図である。
【図7】 脱穀装置の主要部立面断面の一部詳細図であ
る。
【図8】 本発明実施例1の制御回路のブロック図であ
る。
【図9】 本発明実施例1の制御のフローの一例を示す
図である。
【図10】 本発明実施例2の脱穀装置の主要部側面断
面図である
【図11】 本発明実施例2の脱穀装置の主要部立面断
面図である。
【図12】 本発明実施例2の制御回路のブロック図で
ある。
【図13】 本発明実施例2の一番流量と二番流量制御
範囲との関係を示す図である。
【図14】 本発明実施例3の脱穀装置の主要部側面断
面図である
【図15】 本発明実施例3の脱穀装置の主要部立面断
面図である。
【図16】 本発明実施例3の制御回路のブロック図で
ある。
【図17】 本発明実施例3の制御のフローの一例を示
す図である。
【図18】 本発明実施例4の脱穀装置の主要部側面断
面図である
【図19】 本発明実施例4の脱穀装置の主要部の一部
立面断面図である。
【図20】 本発明実施例4の制御回路のブロック図で
ある。
【図21】 本発明実施例4の制御のフローの一例を示
す図である。
【図22】 本発明実施例5の脱穀装置の主要部側面断
面図である
【図23】 本発明実施例5の脱穀装置の主要部立面断
面図である。
【図24】 本発明実施例5の制御回路のブロック図で
ある。
【図25】 本発明実施例5の制御のフローの一例を示
す図である。
【図26】 本発明実施例6の制御回路のブロック図で
ある。
【図27】 本発明実施例6の制御のフローの一例を示
す図である。
【符号の説明】
(ロ) 穀稈 1 コンバイン 2 車体フレーム 3 走行クローラ 4 走行装置 6 刈取装置 7 供給搬送装置 7a 穀稈センサ 8 分草具 9 引起しケース 10 穀粒貯留装
置 11 刈刃 12 株元搬送装
置 13 刈取装置支持フレーム 14 フィードチ
ェーン 15 脱穀装置 16 グレンタン
ク 16a グレンタンク入り口 17 グレンタン
クラセン 18 縦オーガ 19 排出オーガ 20 操作装置 21 揺動棚 21a 揺動棚ポジションセンサ 22 シーブ 23 選別網 24 一番棚板 25 一番ラセン 25a 一番ラセ
ン流量センサ 26 扱室 26a 扱室入り
口 26b 扱室ガイド板 26c ガイド板
旋回機構 26d ガイド板旋回モータ 27 二番処理室 27a 二番処理室入り口 27b 二番処理
室ガイド板 27c ガイド板旋回機構 27d ガイド板
旋回モータ 28 排塵処理室 28a 排塵処理
室入り口 28b 排塵処理室ガイド板 28c ガイド板
旋回機構 28d ガイド板旋回モータ 29 扱胴 29a 扱歯 30 二番処理胴 30a 二番処理歯 30b 二番処理
胴風送羽根 30c 二番流量センサ 31 排塵処理胴 31a 排塵処理歯 34 扱網 35 二番処理胴受網 36 排塵処理胴
受網 39 唐箕ケーシング 39a 唐箕 40 一番揚穀筒 40a 一番揚穀
筒流量センサ(1) 40b 一番揚穀筒流量センサ(2)58 二番棚板 59 二番ラセン 60 二番揚穀筒 60a 二番揚穀筒ラセン 69 排藁チェー
ン 70 排藁穂先チェーン 71 横断流ファ
ン 71a 横断流ファンの羽根車 72、73 藁用
カッター 100 CPU

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 刈取装置により刈り取った穀稈の脱穀を
    行う扱胴を有する扱室および/または該扱室で処理され
    た二番還元物を脱穀処理する二番処理胴を有する二番処
    理室を備えた脱穀装置において、扱室および/または二
    番処理室にそれぞれ被処理物を送り側に案内するための
    1枚以上のガイド板を回動可能に設けると共に、脱穀装
    置内の被処理物量を検出する被処理物量検出手段を脱穀
    装置に設け、前記被処理物量検出手段による被処理物量
    の検出値が所定値以上であると、扱室用のガイド板およ
    び/または二番処理室用のガイド板を被処理物を送り方
    向に動かすガイド板連動機構を設けたことを特徴とする
    脱穀装置。
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