JPH11279993A - 化粧用脂取り紙 - Google Patents

化粧用脂取り紙

Info

Publication number
JPH11279993A
JPH11279993A JP10077516A JP7751698A JPH11279993A JP H11279993 A JPH11279993 A JP H11279993A JP 10077516 A JP10077516 A JP 10077516A JP 7751698 A JP7751698 A JP 7751698A JP H11279993 A JPH11279993 A JP H11279993A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paper
cosmetic
oil
weight
fat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10077516A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3118216B2 (ja
Inventor
Kenichi Ichitomi
賢一 市冨
Yoshio Matsumoto
善雄 松本
Katsuji Matsumoto
勝次 松本
Hidenori Tanaka
秀紀 田中
Shunichi Kawamura
俊一 川村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokai Pulp & Paper Co Ltd
Shiseido Co Ltd
Taiki KK
Original Assignee
Tokai Pulp & Paper Co Ltd
Shiseido Co Ltd
Taiki KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=13636142&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JPH11279993(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Tokai Pulp & Paper Co Ltd, Shiseido Co Ltd, Taiki KK filed Critical Tokai Pulp & Paper Co Ltd
Priority to JP10077516A priority Critical patent/JP3118216B2/ja
Publication of JPH11279993A publication Critical patent/JPH11279993A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3118216B2 publication Critical patent/JP3118216B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sanitary Thin Papers (AREA)
  • Cosmetics (AREA)
  • Paper (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 皮脂のみかけの吸収性(脂の取れた感
じ)及び真の皮脂の吸収性に優れるとともに、使用時に
皮脂が取れたことを明確に確認でき使用者に満足感を与
えることのできる化粧用脂取り紙を開発すること。 【解決手段】 (A)植物繊維を主成分とするパルプ原
料100重量部に、(B)無機質填料50重量部以下を
配合してなる紙料を調成し、抄紙して得られる紙の少な
くとも一方の面の一部に耐油剤を塗布してなる化粧用脂
取り紙である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化粧用脂取り紙に関す
るものであり、詳しくは、皮脂のみかけの吸収性(脂の
取れた感じ)及び真の皮脂の吸収性に優れるとともに、
使用時に皮脂が取れたことを明確に確認でき、使用者に
充分な満足感を与えることのできる化粧用脂取り紙に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】人間の身体では、顔面、特に鼻,顎,眉
間等の周囲は、皮脂の分泌が盛んであって、脂っぽくな
り易く、従って、その部分では化粧くずれを起こし易
い。一般に、皮脂が浮き出たまま化粧すると化粧料が皮
膚によく馴染まないため、通常は、脂分を取り除いた後
に化粧を行う。すなわち、化粧時又は化粧直し時に皮脂
の浮き出した部分を化粧用脂取り紙で押さえ、化粧用脂
取り紙に脂分を吸取らせてから化粧を行っている。従来
使用されている市販の化粧用脂取り紙では、吸脂性を有
する麻等の植物繊維からなる紙類が使用されている。し
かるに、麻繊維からなる紙は、皮脂分の吸収力は大きい
が、麻繊維が比較的硬いため使用時に皮膚を刺激するこ
とがある。この皮膚への刺激を減少するために、化粧用
脂取り紙の製造時に強圧縮のロールプレスを行ったり、
紙の表面に炭酸カルシウム粉末や他の無機粉末を塗布す
ることなどが行われている。しかるに、化粧用脂取り紙
の製造時にロールプレスして、紙を構成する繊維を押し
潰した場合、経時により繊維が起毛状態となり、これが
皮膚へ刺激を与える。また、炭酸カルシウム顔料や他の
無機質顔料を塗布した化粧用脂取り紙の場合は、使用時
の皮膚への刺激は少ないが、皮脂分の吸収能力がなくな
ってしまうという問題がある。これは無機質顔料を紙面
に塗布する際に、無機質顔料と接着剤とを混合して塗布
するので、得られる塗工紙はその表面が皮脂分の吸収力
が小さい顔料と接着剤とにより被覆されてしまい、化粧
用脂取り紙の脂取り効果が減少するのは免れない。本発
明者らは、上記の課題を解決するため、先に皮脂の吸取
効果が高く、しかも使用時に皮膚への刺激が著しく少な
い化粧用脂取り紙を開発した(特開平6−319664
号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記先願発明により、
脂取り紙の有する吸油性により、紙が透明化することで
皮脂が取れたことは一応確認できた。本発明は、上記先
願発明の技術を基礎として、脂取り後の脂取り紙に絵
柄,文字等の意匠性を持たせることにより皮脂の吸取効
果を更に明確に確認できるように、インジケータ−機能
を付与することにより、使用者に、更に、満足感を与え
ることのできる化粧用脂取り紙を提供することを目的と
するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の状
況に鑑み鋭意研究を重ねた結果、紙料原料として皮脂吸
収性の優れた植物繊維を用い、かつ吸油性の優れた無機
質顔料を併用する紙の表面に耐油剤を塗布することによ
り、目的とする性能を有する化粧用脂取り紙を得ること
ができることを見出した。本発明はかかる知見に基づい
て完成したものである。すなわち、本発明は、(A)植
物繊維を主成分とするパルプ原料100重量部に、
(B)無機質填料50重量部以下を配合してなる紙料を
調成し、抄紙して得られる紙の少なくとも一方の面の一
部に耐油剤を塗布してなる化粧用脂取り紙を提供するも
のである。
【0005】
【発明の実施の形態】先ず、本発明において、化粧用脂
取り紙を抄紙するにあたり、その紙料を調製するのに供
される(A)成分のパルプ原料は、植物繊維を主成分と
し、これと木材パルプ,ポリオレフィン合成パルプ及び
合成繊維から選ばれた少なくとも一種とからなるもので
ある。ここで、植物繊維としては種々のものが挙げら
れ、例えば、マニラ麻をはじめとして、亜麻,大麻,黄
麻,楮,みつまたあるいは雁皮からなる靱皮繊維、コッ
トン,コットンリンター等の木綿、その他、藁、竹、エ
スパルト、バガス、ケナフ等が使用できる。
【0006】これらの植物繊維は、勿論、パルプ製造法
において、通常行われる各種のパルプ化法、例えば、ク
ラフト法、ソーダ法、亜硫酸法などのケミカルパルプ化
法、その他公知のパルプ化法によってパルプ繊維として
取り出されて用いられる。これらの植物繊維は、それぞ
れ単独で用いてもよく、また、二種以上を混合して用い
てもよい。これらのなかでは、マニラ麻からの植物繊維
が皮脂の吸収性、入手のし易さ、供給量等の点から好ま
しく用いられる。そして、この植物繊維は、紙料の調製
にあたって、他のパルプ原料に対して少なくとも50重
量%以上、好ましくは70重量%以上配合するようにし
て用いられる。
【0007】次に、化粧用脂取り紙の紙料の調製にあた
り、前記(A)成分のパルプ原料には、植物繊維の他
に、製紙業界において一般的に用いられている木材パル
プ,ポリオレフィン合成パルプ及び合成繊維から選ばれ
た少なくとも一種を用いることができる。木材パルプと
しては、針葉樹,広葉樹などからクラフト法,ソーダ
法、亜硫酸法などのケミカルパルプ化法、その他公知の
パルプ化法によって製造された木材パルプを用いること
ができる。また、ポリオレフィン合成パルプとしては、
多くの合成樹脂メーカーによって開発された種々の方法
によって製造されたものを用いることができる。ここ
で、ポリオレフィンとしては、ポリエチレン,ポリプロ
ピレン等の合成パルプが適しており、市場への供給性,
均質性あるいは入手価格等からポリエチレン合成パルプ
が最も適している。
【0008】例えば、現在一般に市販されていて容易に
入手することができる典型的なものとしては、ポリエチ
レン合成パルプ“SWP”〔三井石油化学(株)製〕が
挙げられる。合成繊維としては、化学繊維紙の製造に一
般的に供されているもの、すなわち、合成繊維の原料樹
脂を湿式,乾式,溶融などのいずれかの方法で紡糸され
たものを適宜長さの短繊維に切断したものをいずれも用
いることができる。具体的には、ポリエチレン,ポリプ
ロピレン,ポリスチレン,ポリ塩化ビニル,ポリビニル
アルコール,アクリル,ポリエステル,ナイロン,レー
ヨン等の繊維、あるいはコアがポリエチレンで、シース
がポリプロピレンの芯鞘構造を有する複合繊維、エチレ
ン・酢酸ビニル共重合繊維などが挙げられる。
【0009】これらの合成繊維は、水中での分散性をよ
くするために、予め疎水性の繊維表面を親水加工したも
の、あるいは植物繊維のように枝状化(フィブリル化)
加工したものが用いられる。これらのなかで、例えば、
ポリプロピレン繊維は、プロピレンをチーグラー型触媒
で重合して得られるアイソタクチックポリマーから、溶
融紡糸された繊維を所望長さに切断したものである。こ
のようにして得られるポリプロピレン繊維は、比重が0.
9〜0.92、融点164〜170℃であって、その軟化
点は約150℃である。これらの合成繊維の繊維長は、
通常、0.5〜30mmで、一般的には3〜6mm程度の
ものが最も多く用いられる。本発明においては、ポリオ
レフィン合成パルプ及び合成繊維は、化粧用脂取り紙に
真の吸油性や柔軟性を付与するのに効果を発揮する。
【0010】前記のポリオレフィン合成パルプは、熱処
理によって溶融し、ポリオレフィン合成パルプ相互に、
あるいはポリオレフィン合成パルプと合成繊維を相互に
熱融着、固定化し、又はポリオレフィン合成パルプを合
成繊維に熱融着、固定化して紙状シートを得ることがで
きるものである。勿論、熱処理をせず、通常のパルプと
同様に用いることができる。熱処理する場合、ポリオレ
フィン合成パルプの熱処理温度は、150℃以下である
ことが好ましい。また、前記の合成繊維は、親油性が大
きく、またヒートボンディング性を有しており、従っ
て、種類と配合率をコントロールしてこれらを用いるこ
とによって、柔軟にして親油性のある化粧用脂取り紙を
得ることができる。これらの木材パルプ,ポリオレフィ
ン合成パルプあるいは合成繊維はそれぞれ単独で用いて
もよく、また、二種以上を混合して用いてもよい。そし
て、その使用量は、植物繊維に対して50重量%以下、
好ましくは5〜50重量%、特に好ましくは5〜30重
量%配合するように用いられる。
【0011】本発明の化粧用脂取り紙に供される(B)
成分の無機質填料としては、化粧用脂取り紙の吸脂性を
高めるのに効果的な吸油性に優れたものを用いることが
できる。例えば、天然填料として、安価で耐薬品性や平
滑性を付与するのに効果的なクレー,タルク,カオリン
等を用いることができる。また、人工填料としては、高
白色度,不透明性を付与するのに効果的な炭酸カルシウ
ム,酸化チタン,ホワイトカーボン等を用いることがで
きる。これらの無機質填料は、繊維と繊維との間隙に詰
まって紙に不透明性を付与し、また、紙の密度を高くし
紙面を平滑にする。その結果、皮脂の吸収性が向上し、
紙質を柔軟にする効果も有する。
【0012】これらの無機質填料の形状については特に
制限はなく、粒状,張り状,紡錘状,板状,無定形など
種々のものが使用でき、また、粒径については、光沢度
や紙の柔軟性、紙面の平滑性などに関係してくるので、
通常、3μm以下のものが好ましく用いられる。そし
て、着色する必要がある場合には、例えば、ベンガラ,
群青,各種酸化鉄などを適宜その適量を使用しても差し
支えなく、粒径はより微細なものが好適である。化粧用
脂取り紙の紙料調製にあたり、(B)成分の無機質填料
は、(A)成分のパルプ原料100重量部に対して、5
〜50重量部の範囲で配合される。この配合量が5重量
部未満では皮脂吸収性の向上効果がそれ程認められな
い。また、50重量部を超えると、強度が低下し実用上
好ましくない。
【0013】本発明の化粧用脂取り紙は、上記のような
組成を有する脂取り紙の少なくとも一方の面、好ましく
は一方の面に耐油剤を塗布することを特徴としている。
本発明において使用できる耐油剤としては、例えば、過
フッ化炭化水素エステルなどのフルオロカーボン系化合
物、ポリビニルアルコール変性物、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、
カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリアミド、
ポリエチレンテレフタレート(PET)、ニトリルブタ
ジエンゴム(NBR)等を使用することができるが、特
に、過フッ化炭化水素エステルが好ましく使用できる。
上記耐油剤は、例えば、イソプロピルアルコール,エチ
ルアルコールなどのアルコール類、水等あるいはこれら
の混合液からなる溶媒ととも脂取り紙の上に塗布するこ
とができ、その塗液中における濃度は1〜30重量%が
一般的である。
【0014】上記耐油剤を含有する溶液は、これに更に
付加機能を与えることを目的として、ジャスミン、ミン
ト、ローズマリー等の芳香剤,お茶の抽出物であるカテ
キン等の消臭剤、酸化チタン等の抗菌剤などを適量添加
することができる。このような耐油剤は、紙の表面の少
なくとも一部分に塗布されれば充分であり、その塗布面
積は脂取り紙の皮脂吸収性を阻害しない範囲でこれらの
バランスの面から適宜決定することができ、例えば、脂
取り紙全体の面積の10%以下が適当である。また、本
発明の化粧用脂取り紙の塗布部分における耐油剤の塗布
量としては、10g/m2 以下であることが好ましい。
塗布量が10g/m2 より多い場合は脂取り紙そのもの
の本来の脂油性を阻害する場合がある。この点から、耐
油剤の塗布量は5g/m2 以下であることが更に好まし
い。本発明においては、後述の製造方法により得られる
紙の表面に上記耐油剤を塗布して本発明の化粧用脂取り
紙を製造するが、塗布方法としては、耐油剤を脂取り紙
上に上記量塗布しうるものであれば、特に限定されるも
のではなく、例えば、グラビア印刷,フレキソ印刷,凸
版印刷等従来周知の印刷方法及びロールコータ等の塗工
機がいずれも使用できる。
【0015】本発明の化粧用脂取り紙は、前記(A)成
分の植物繊維を主成分とし、木材パルプ,ポリオレフィ
ン合成パルプ及び合成繊維から選ばれた少なくとも一種
からなるパルプ原料に、(B)成分の無機質填料を配合
してなる紙料を調成し、通常の木材パルプを用いて抄紙
するのと同様にして抄紙し、更にその上に上記耐油剤の
塗布を行うことによって得ることができる。すなわち、
化粧用脂取り紙を抄紙するにあたっては、まず、(A)
成分の植物繊維単独のパルプ原料、もしくは植物繊維
に、木材パルプ,ポリオレフィン合成パルプ及び合成繊
維から選ばれた少なくとも一種を50重量%以下、好ま
しくは5〜50重量%、特に好ましくは5〜30重量%
含むパルプ原料を水に分散する。ここで、このパルプ原
料を水に分散するにあたっては、植物繊維と共にポリオ
レフィン合成パルプや合成繊維を用いる場合には、水の
ぬれの問題があるので、適宜ぬれ調節剤を用いて分散す
ると効果的である。ぬれ調節剤としては、例えば、ポリ
オキシエチレンノニルフェニルエーテル,ジオクチルス
ルホコハク酸ナトリウムなどが挙げられる。
【0016】次いで、水に分散されたパルプ原料は、ビ
ーター,リファイナー等を用い目的とする抄紙に適した
状態に水で膨潤(ハイドレーション)させ、枝状化(フ
ィブリル化)及び切断(ショートニング)するようにし
て、柔軟性のある緻密な紙を得ることができるように叩
解処理される。続いて、叩解処理されたパルプ原料に、
(B)成分の無機質填料を、(A)成分のパルプ原料1
00重量部に対して、5〜50重量部、好ましくは10
〜30重量部の範囲で配合し化粧用脂取り紙用の紙料を
調製する。なお、紙料調成にあたっては、本発明の目的
を阻害しない範囲で必要に応じて、各種添加成分を配合
することができる。例えば、強度を向上させるために、
紙力増強剤として、アクリルエマルジョン,エチレン−
酢酸ビニル共重合体エマルジョン,スチレン−ブタジエ
ンラテックスなどを用いたり、あるいは耐光性を向上さ
せるために紫外線吸収剤を添加したり、さらには着色剤
その他の助剤を用いて紙料を調成することができる。
【0017】前記のようにして調成された紙料は、通常
の抄紙方法によって抄紙し、乾燥する。化粧用脂取り紙
は、通常、坪量10〜50g/m2 、好ましくは10〜
30g/m2 で抄紙され、緊度が、0.6以上、更に0.7
以上であることが好ましく、皮脂の吸収性に優れたもの
を得ることができる。ここで、緊度を高める方法として
は種々の方法がある。例えば、抄紙時に、マシンキャレ
ンダーを用いる方法、あるいは後処理として、スーパー
キャレンダーを用いて行う方法などがある。勿論、これ
らの方法に限定されるものではない。抄紙は、通常、ヤ
ンキー式抄紙機、長網式抄紙機などで行われる。
【0018】なお、化粧用脂取り紙は、(A)成分の一
部として、ポリオレフィン合成パルプあるいは合成繊維
を用いた場合、柔軟にして、より親油性のあるものを得
ることができ、熱処理することによって、薄くても強度
のすぐれたものとなる。この熱処理は、通常、処理温度
110〜150℃に設定された熱加工機で行われ、熱加
工機としては、加熱ロールと加圧ロールを備えたもので
あれば、いかなる形態のものでも適用することができ
る。そして、この熱処理は、乾燥と同時であってもよい
し、あるいは、上記のように一旦抄紙、乾燥してから、
巻取り紙を熱処理するなどいずれであってもよい。
【0019】
【実施例】更に、実施例及び比較例により本発明を、更
に具体的に説明するが、本発明はこれらの例によってな
んら限定されるものではない。 実施例1 マニラ麻(CSF400ml)100重量部をビーター
にて所定の叩解度に調成し、マイクロタルク〔LMR1
00(富士タルク製)〕20重量部と混合して均一分散
した。そして、その後、ヤンキー抄紙機で抄造した。抄
造した原紙を用いて、スーパーキャレンダー処理を行
い、坪量15g/cm2 、平滑度500秒の加工紙を得
た。次いで、この加工紙の一方の表面に、グラビア印刷
機にて下記の塗液を用いて、塗布面積1%、1g/m2
の塗布量で絵柄の塗布を行い、本発明の化粧用脂取り紙
を得た。 (使用塗液) 耐油剤〔スコッチバンFC−807(住友3M社製)〕 10重量部 イソプロピルアルコール 80重量部 水 10重量部 芳香剤〔ジャスミン〕 上記塗液に対し10重量%
【0020】実施例2 実施例1において、加工紙の坪量を20g/m2 とし、
かつ使用塗液を下記のようにした以外は同様にして、本
発明の化粧用脂取り紙を得た。 (使用塗液) 耐油剤〔スコッチバンFC−807(住友3M社製)〕 30重量部 イソプロピルアルコール 65重量部 水 5重量部 芳香剤(ローズマリー) 上記塗液に対し10重量%
【0021】実施例1,2の各々で得られた化粧用脂取
り紙について、その品質評価として、皮脂の吸収性を測
定し、かつ脂取り後の絵柄の確認を視覚により行った。
結果を第1表に示す。なお、皮脂の吸収性の測定及び絵
柄の確認は、次のようにして行った。 (A)皮脂の吸収性 印刷適性試験機「RIテスター」(明製作所製)を用
い、次のようにして測定した。
【0022】 1)測定サンプルの調製 テストピース:台紙に化粧用脂取り紙を貼付 油液 :ヒマシ油80%+ベンジルアルコール20% 油液使用料:0.5ミリリットル 転写回転速度:30rpm ロールニップ圧:429g/m2 測定温度:室温(20℃) RIテスターの対になった印刷ロールに油液を供給し、
ロールを回転して練り、印刷ロール上に均一な油膜を形
成する。この油膜をテストピースの化粧用脂取り紙に印
刷(転写)し、測定サンプルを調製する。
【0023】2)色差の測定 測色計:分光白色光度計ERP−80WX〔東京電色
(株)製〕 裏当てを白色板にし、テストピース及び測定サンプ
ルについて、それぞれ5枚重ねて色彩値を測定し、両者
の色差ΔE1 を求める。 裏当てを黒板にし、と同様にして色彩値を測定
し、両者の色差ΔE2 を求める。 皮脂の吸収性ΔE=ΔE1 +ΔE2 (評価は、数値が大きいほどよい。) (B)脂取り後の絵柄の確認 10人のランダムに抽出したパネラーについて、各々そ
の鼻部を化粧用脂取り紙で押さえ、化粧用脂取り紙に脂
分を吸い取らせた後、その化粧用脂取り紙の表面に浮き
出る絵柄を視覚にて確認し下記のように評価した。 ◎: 10人全員が明確に絵柄を確認できた ○: 5人以上が明確に絵柄を確認できた △: 5人未満のパネラーが絵柄を確認できた ×: 一人も絵柄を確認できなかった
【0024】
【表1】
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、皮脂のみかけの吸収性
(脂の取れた感じ)及び真の皮脂の吸収性に優れるとと
もに、使用時に皮脂が取れたことを明確に確認でき使用
者に充分な満足感を与えることのできる化粧用脂取り紙
を提供することができる。したがって、本発明の化粧用
脂取り紙は、上記特性から、充分に使用に耐えうるもの
で、化粧品材として、その利用が期待される。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI D21H 5/22 C 5/00 Z (72)発明者 松本 善雄 兵庫県西宮市甲子園口3−15−3 (72)発明者 松本 勝次 大阪府豊中市春日町2−16−2 (72)発明者 田中 秀紀 静岡県藤枝市平島1333−3 (72)発明者 川村 俊一 静岡県藤枝市五十海3−9−11

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)植物繊維を主成分とするパルプ原
    料100重量部に、(B)無機質填料50重量部以下を
    配合してなる紙料を調成し、抄紙して得られる紙の少な
    くとも一方の面の一部に耐油剤を塗布してなる化粧用脂
    取り紙。
  2. 【請求項2】 緊度が0.6以上である請求項1記載の化
    粧用脂取り紙。
  3. 【請求項3】 耐油剤が、フルオロカーボン系化合物、
    ポリビニルアルコール変性物、ポリ塩化ビニリデン、ポ
    リエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、カルボ
    キシメチルセルロース、ポリアミド、ポリエチレンテレ
    フタレート及びニトリルブタジエンゴムから選ばれる少
    なくとも一種である請求項1又は2に記載の化粧用脂取
    り紙。
  4. 【請求項4】 耐油剤の塗布量が10g/m2 以下であ
    る請求項1〜3のいずれかに記載の化粧用脂取り紙。
  5. 【請求項5】 パルプ原料が、木材パルプ,ポリオレフ
    ィン合成パルプ及び合成繊維から選ばれた少なくとも一
    種を50重量%以下含むことを特徴とする請求項1〜4
    のいずれかに記載の化粧用脂取り紙。
  6. 【請求項6】 無機質填料が、クレー,タルク,カオリ
    ン,炭酸カルシウム,酸化チタン及びホワイトカーボン
    から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請
    求項1〜5のいずれかに記載の化粧用脂取り紙。
JP10077516A 1998-03-25 1998-03-25 化粧用脂取り紙 Expired - Fee Related JP3118216B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10077516A JP3118216B2 (ja) 1998-03-25 1998-03-25 化粧用脂取り紙

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10077516A JP3118216B2 (ja) 1998-03-25 1998-03-25 化粧用脂取り紙

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11279993A true JPH11279993A (ja) 1999-10-12
JP3118216B2 JP3118216B2 (ja) 2000-12-18

Family

ID=13636142

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10077516A Expired - Fee Related JP3118216B2 (ja) 1998-03-25 1998-03-25 化粧用脂取り紙

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3118216B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003061857A (ja) * 2001-08-23 2003-03-04 Daio Paper Corp 化粧用脂取り紙
JP2013103939A (ja) * 2011-11-16 2013-05-30 Amorepacific Corp メイクアップ化粧料組成物
CN114994315A (zh) * 2022-05-24 2022-09-02 山东博科快速检测技术有限公司 一种新冠胶体金抗体检测试纸条及其制备方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05179931A (ja) * 1991-12-26 1993-07-20 Mitsubishi Automob Eng Co Ltd パティキュレートトラップ機構

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003061857A (ja) * 2001-08-23 2003-03-04 Daio Paper Corp 化粧用脂取り紙
JP2013103939A (ja) * 2011-11-16 2013-05-30 Amorepacific Corp メイクアップ化粧料組成物
CN114994315A (zh) * 2022-05-24 2022-09-02 山东博科快速检测技术有限公司 一种新冠胶体金抗体检测试纸条及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3118216B2 (ja) 2000-12-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH06319664A (ja) 化粧用脂取り紙
US9518364B2 (en) Wet laid sheet material of a microfibrillated material composition
JP3711477B2 (ja) 多機能を有する化粧用紙
EP3464696B1 (en) Fibrous nonwoven coform web structure with visible shaped particles
MXPA05008027A (es) Estructura fibrosa y proceso para fabricarla.
CN110512464A (zh) 一种抑菌护妆纸的生产方法
JP3118216B2 (ja) 化粧用脂取り紙
JP2007534853A (ja) 表面処理組成物とローション組成物とを含む繊維性構造体
KR100814997B1 (ko) 화장 종이
JP4034967B2 (ja) 化粧用脂取り紙
JP4034966B2 (ja) 化粧用脂取り紙
JP2006167030A (ja) 化粧用脂取り紙
JP2001145517A (ja) 化粧用脂取り紙
JP2008188072A (ja) ドライタイプの皮膚清拭用シート
JP4906997B2 (ja) 脂取り用の高級化粧紙
JP4668456B2 (ja) 皮膚清拭用化粧用紙
JP3019249B2 (ja) 高吸油化粧用脂取り紙及びその製造方法
JP2001211934A (ja) 化粧用脂取り紙
JP4919219B2 (ja) 化粧用脂取紙
JPH10298030A (ja) 化粧用脂取り紙
JP3225370U (ja) 吸収性物品用薄葉紙
JPH09224868A (ja) 抗菌化粧紙及びその製造方法
JPH11290126A (ja) 微細なシワを有する化粧用脂取り紙
JP2021110070A (ja) 印刷用不織布
WO2001049923A2 (en) Method of applying chemicals to a creped tissue peper

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20000926

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071006

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081006

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091006

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091006

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101006

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111006

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121006

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121006

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131006

Year of fee payment: 13

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131006

Year of fee payment: 13

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees