JP3225370U - 吸収性物品用薄葉紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】抗菌性と、液透過性と、強度とを全て実現できる、吸収性物品用薄葉紙を提供する。【解決手段】抗菌剤を含有し、一方向における乾燥引張強度が700cN/25mm以上であり、空隙率が5%以上である。【選択図】図1

Description

本考案は、使い捨ておむつや尿とりパッドなどの吸収性物品に用いられる薄葉紙に関する。
生理用ナプキン、おむつ、尿取りパッド等の吸収性物品においては、吸収性コアを被覆するコアラップシートとして、薄葉紙が用いられている。この薄葉紙については、これまでに種々の技術が提案されてきた。
例えば、特許文献1には、0.01g/m以上のカチオン性抗菌剤を含有して高い消臭能を備え、かつ、クレープ率を5%以上30%以下として柔らかな風合いと湿潤時の伸張性とを備えた薄葉紙が記載されている。
また、特許文献2には、優れた強度特性及び液透過性を得るために、繊維粗度の異なる2種の親水性セルロース繊維の集合体を主体とし、紙力増強剤を薄葉紙に添加することが記載されている。
特開2016−168133号公報 特開2012−144833号公報
薄葉紙に抗菌性を付与するために、薄葉紙に抗菌剤を含有させることが一般的に行われる。一方で、抗菌剤を含有させると、薄葉紙は十分な強度を得にくくなる。即ち、薄葉紙においては抗菌性と強度とはトレードオフの関係にあり、両立は難しかった。
また、薄葉紙の液透過性を高めるために径の太いパルプを原料に用いると、薄葉紙は十分な強度を得にくくなる。即ち、液透過性と強度との間においてもトレードオフの関係があり、両立は難しかった。
従って、抗菌性と、高い液透過性と、十分な強度との全てを薄葉紙で実現することは一層難しく、従来技術には改善の余地があった。
本考案は、上記の問題点に鑑み、抗菌性と、液透過性と、強度とを全て実現できる、吸収性物品用薄葉紙に関する。
本考案は、抗菌剤を含有し、一方向における乾燥引張強度が700cN/25mm以上であり、空隙率が5%以上である、吸収性物品用薄葉紙を提供する。
本考案の吸収性物品用薄葉紙によれば、抗菌性と、液透過性と、強度とを全て実現できる。
マイクロスコープを用いて吸収性物品用薄葉紙の表面を観察倍率60倍で撮影した図面代用写真である。 液透過時間の測定方法の説明図である。
本考案の吸収性物品用薄葉紙の好ましい一実施形態について、吸収性物品用薄葉紙の物性から順に説明する。
(乾燥引張強度)
本考案の吸収性物品用薄葉紙(以下、単に「薄葉紙」ともいう。)は、抗菌剤を有し、一方向における乾燥引張強度が700cN/25mm以上である。ここで、乾燥引張強度とは、湿潤時ではなく乾燥時における薄葉紙の引張強度のことであり、後述の方法にて測定される。乾燥引張強度が一定以上あることで、薄葉紙は実用上十分な強度を備え、且つ吸収性物品の製造時に薄葉紙が破れにくくなる。
また、本考案においては、乾燥引張強度は一方向において700cN/25mm以上あればよい。例えば、薄葉紙の製造時の搬送方向(Machine Direction、MD方向)と、該搬送方向に直交する幅方向(Cross Direction、CD方向)とがある場合、いずれか一方向において乾燥引張強度700cN/25mm以上の要件を満たしていればよい。但し、前記「一方向」は、MD方向やCD方向に限定されるものではない。
乾燥引張強度700cN/25mm以上を満たす方向(例えばMD方向)においては、薄葉紙をより破れにくくする観点から、薄葉紙の乾燥引張強度は800cN/25mm以上が好ましく、850cN/25mm以上がより好ましく、900cN/25mm以上が更に好ましい。
また、該方向においては、薄葉紙の坪量を小さくする観点から、薄葉紙の乾燥引張強度は1500cN/25mm以下が好ましく、1200cN/25mm以下がより好ましく、1100cN/25mm以下が更に好ましい。
一方で、乾燥引張強度700cN/25mm以上を満たす方向に直交する方向(例えばCD方向)においては、薄葉紙をより破れにくくする観点から、薄葉紙の乾燥引張強度は150cN/25mm以上が好ましく、180cN/25mm以上がより好ましく、200cN/25mm以上が更に好ましい。
また、この方向においては、薄葉紙の坪量を一定以下にする観点から、薄葉紙の乾燥引張強度は350cN/25mm以下が好ましく、300cN/25mm以下がより好ましく、250cN/25mm以下が更に好ましい。
(乾燥引張強度の測定方法)
測定対象の薄葉紙を、室温23℃±2℃、相対湿度50%RH±2%の環境下で12時間放置して、一定状態になるよう調湿する。調湿後の薄葉紙を、MD方向に40mm、CD方向に25mmの長方形の形状で切り出し、サンプルとする。このサンプルを、そのMD方向が引張方向となるように引張試験機(オートグラフAG−1kN、株式会社島津製作所製)のチャックに無張力で取り付ける。チャック間距離は30mmとする。サンプルを300mm/分の引張速度で引っ張り、サンプルが破断するまでの最大強度を測定する。測定は5回行い、これらの平均値をMD方向の乾燥引張強度とする。また、CD方向の乾燥引張強度は、調湿後の薄葉紙を、CD方向に40mm、MD方向に25mmの長方形の形状で切り出し、サンプルとする。このサンプルを、そのCD方向が引張方向となるように引張試験機のチャックに無張力で取り付け、前記と同様の手順により、CD方向の乾燥引張強度を求める。
市販の製品等から分析する場合には、ドライヤーやコールドスプレーなどを用いて、該製品に用いられているホットメルト接着剤を無効化し、各部材を丁寧に剥がし、対象となる薄葉紙を得る。この測定対象の薄葉紙を取り出す手段は、本明細書の他の測定においても共通である。
測定対象の薄葉紙は、吸収性物品の縦方向と横方向についてそれぞれ強度を測定し、強度が高い方をMD方向、低い方をCD方向と判断する。一般に吸収性物品に用いられる薄葉紙は、吸収性物品に組み込む前はロール状にされているため、MD方向の強度が高く、CD方向は低くなる。このMD方向とCD方向の判断手法も、本明細書の他の測定において共通である。
(空隙率)
更に、本考案の吸収性物品用薄葉紙では、空隙率が5%以上である。本明細書における空隙率とは、平面視において、薄葉紙の表面に存在する穴が薄葉紙の面積に対して占める割合である。空隙率が高いほど、薄葉紙の液透過率が速い。
液透過性を向上させる観点から、薄葉紙の空隙率は3%以上であることが好ましく、5%以上であることがより好ましく、10%以上であることが更に好ましい。
また、乾燥引張強度を高める観点から、薄葉紙の空隙率は20%以下であることが好ましく、15%以下であることがより好ましく、12%以下であることが更に好ましい。
(空隙率の測定方法)
測定対象の薄葉紙を、MD方向に30mm、CD方向に30mmの正方形の形状で切り出し、サンプルとする。このサンプルを、内径約30mm、高さ約10mmの黒色リングとともにマイクロスコープ(商品名:VHX−1000、株式会社キーエンス製)のステージ上に載置し、サンプルをステージから離間させた状態にする。ユニバーサルズームレンズ(商品名:VH−Z20R、株式会社キーエンス製)及び広域照明アダプタ(商品名:OP−87298、株式会社キーエンス製)を用い、観察倍率を60倍にして、位置の異なる3か所について、図1に示すようなサンプル表面の写真を撮影する。撮影した写真をモノクロに変換し、コントラストを255、ガンマを10に調整して、サンプル表面の穴を黒色で表示させる。このように処理を施した画像に対して、解析ソフトとしてImage−Pro Plus(バージョン:6.2.0.424)を用い、穴の部分の面積を測定する。
このようにして測定した穴の面積を、写真に映ったサンプルの面積で除し、上記3か所の平均を薄葉紙の空隙率とする。
(液透過時間)
本考案において、薄葉紙の液透過時間は、400秒以下であることが好ましい。液透過時間が短いほど、薄葉紙の液透過性が高いことを示す。
このような液透過時間の短い薄葉紙を吸収性物品のコアラップシートに適用した場合には、尿等の排泄液を素早く透過させて吸収性コアに速やかに吸収させることが可能となり、吸収性物品の防漏性を向上させることができる。
(液透過時間の測定方法)
測定対象の薄葉紙を、MD方向に20mm、CD方向に20mmの正方形の形状で切り出し、サンプルとする。
図2に示すように、上下端が開口している内径10mmの2本の円筒91,92を、両円筒91,92の軸を一致させて上下に配し、切り出したサンプルSを上下の円筒91,92間に挟み込む。このとき、上側の円筒91の下端及び下側の円筒92の上端に設けられた環状のフランジ部にクリップ93を嵌合させ、上下の円筒91,92を連結させる。パッキン94は、円筒91,92の内径と同径同形状の貫通孔を有し、シリコーン等の素材からなる。このように、上下の円筒91,92でサンプルSを挟持固定した状態で、上側の円筒91内に、粘度290mPa・sの粘性液体Wを5.5g±0.1g供給する。供給された粘性液体Wは、測定対象の薄葉紙Sを透過するか、サンプルSに吸収されて上側の円筒91内から無くなる。粘性液体Wの供給開始時から、粘性液体Wの液面がサンプルSの表面(上側の円筒91側の面)から落下した質量が4.5gになるまでの時間を測定し、その時間を液透過時間とする。
なお、粘性液体Wは、グリセリンと脱イオン水とを、前者:後者=94:6の質量比で混合して調製される。290mPa・sという粘度は、室温23℃±2℃、相対湿度50%RH±2%の環境下で、粘度計(商品名:TM−10M、東機産業株式会社製)を用いて測定される。
(薄葉紙の坪量)
通常の吸収性物品用薄葉紙の坪量は20g/m以上45g/m以下程度であるが、本考案においては、乾燥引張強度を高める観点から、薄葉紙の坪量は10g/m以上が好ましく、11g/m以上がより好ましく、12g/m以上が更に好ましい。
また、本考案においては、液透過性を向上させる観点から、薄葉紙の坪量は16g/m以下が好ましく、15g/m以下がより好ましく、14.5g/m以下が更に好ましい。
前記坪量は、通常の吸収性物品用薄葉紙と比べてかなり小さい数値範囲であり、本考案の吸収性物品用薄葉紙は、この範囲の坪量を有しながら高い強度を備え、かつ液透過性に優れる。
(薄葉紙の坪量の測定方法)
JIS P 8111の条件にて調湿後、測定対象の薄葉紙を10cm四方に10枚切り出し、測定片とする。測定片の質量を天秤にて測定し、測定値を測定片の面積(100cm)で除して測定片の坪量を算出する。10枚の測定片について同様の手順で坪量を算出し、その平均値を薄葉紙の坪量とする。
次に、本考案の吸収性物品用薄葉紙の基材の原料について説明する。
本考案の吸収性物品用薄葉紙の基材には、本考案の効果を奏する限り、種々の原料を用いることができる。例えば、セルロース繊維を主成分とするものが用いられる。
セルロースとしては、天然繊維や再生繊維を用いることができる。
天然繊維としては、具体的には針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)や広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)等の木材パルプや木綿パルプ、ワラパルプ等の非木材パルプが挙げられる。
再生繊維としては、レーヨン、キュプラ等が挙げられる。
本考案の吸収性物品用薄葉紙の基材には、合成繊維を混ぜることができる。
合成繊維としては、ポリビニルアルコール繊維、ポリアクリロニトリル繊維、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維、ポリエチレン(PE)繊維、ポリプロピレン(PP)繊維、ポリエステル繊維等が挙げられる。
本考案では、これらの1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
中でも、NBKPを用いることが好ましい。
また、薄葉紙の基材には、繊維粗度の小さいパルプ(径の細いパルプ)と繊維粗度の大きい(径の太いパルプ)とを組み合わせて用いることが好ましい。繊維粗度の小さいパルプを用いると、一般に薄葉紙の乾燥引張強度が大きくなる。また、繊維粗度の大きいパルプを用いると、一般に薄葉紙の液透過性が向上する。従って、その両方を薄葉紙の基材に用いることで、高い乾燥引張強度と、優れた液透過性とを両立しうる薄葉紙を製造することができる。
本考案に用いられるNBKPの市販品の具体例としては、Cenibra(商品名、繊維粗度0.09mg/m、Cenibra社製)、Northwood(商品名、繊維粗度0.13mg/m、ConFor社製)、Cariboo(商品名、繊維粗度0.15mg/m、Cariboo Pulp and Paper Company社製)、Botnia(商品名、繊維粗度0.16mg/m、BOTNIA社製)、Alabama Pine(商品名、繊維粗度0.17mg/m、Alabama Pine,Inc社製)、ARAUCO(商品名、繊維粗度0.18mg/m、ARAUCO社製)、Crofton(商品名、繊維粗度0.2mg/m、Unifibra社製)等がある。これらのパルプはいずれも、日本紙パルプ商事株式会社又は伊藤忠商事株式会社を通じて入手することができる。
(抗菌剤)
次に、本考案の吸収性物品用薄葉紙に含有される抗菌剤について説明する。
抗菌剤とは、対象物に抗菌性を付与することができる剤であり、抗菌性は抗菌活性値で判断することができる。具体的には、JIS L 19022015 繊維製品の抗菌性試験方法及び抗菌効果で定める菌液吸収法で算出される抗菌活性値が2以上の場合、対象物は抗菌性を有するとされる。即ち、本考案における抗菌剤とは、薄葉紙に含有させたときに抗菌活性値が2以上となる剤をいう。
(抗菌剤の坪量)
本考案の効果を奏するものであれば、抗菌剤はどのような坪量で薄葉紙に含有させてもよい。但し、薄葉紙に抗菌性を一定水準以上で付与する観点から、薄葉紙に含有される抗菌剤の坪量は0.005g/m以上が好ましく、0.01g/m以上がより好ましく、0.02g/m以上が更に好ましい。
また、乾燥引張強度を高める観点から、薄葉紙に含有される抗菌剤の坪量は1g/m以下が好ましく、0.5g/m以下がより好ましく、0.3g/m以下が更に好ましい。
薄葉紙に含有される抗菌剤を減らすと薄葉紙の乾燥引張強度が高まるのは、次のように考えられている。
抗菌剤には水素結合を阻害する成分(例えば、窒素やリン)を有するものがあり、このような成分が薄葉紙の原料であるパルプに吸着し、パルプを構成するセルロース繊維同士の水素結合が阻害される。水素結合が阻害された状態でパルプを加工して薄葉紙を製造すると、薄葉紙中でセルロース繊維同士は強固な結合を形成しにくくなる。そこで、抗菌剤の含有量を少なくすると、セルロース繊維同士の水素結合が十分に形成され、製造される薄葉紙は破れにくく、乾燥引張強度が高まる。
(抗菌剤の坪量の測定方法)
薄葉紙に含有される抗菌剤の坪量は、液体クロマトグラフ/質量分析計(商品名:6140 LC/MS、アジレント・テクノロジー株式会社製、イオン化法:ESI)にて測定することができる。或いは、検量線を作成し、これに基づいて抗菌剤の含有量を測定し、坪量を算出することもできる。
(抗菌剤の種類)
本考案に用いられる抗菌剤としては、上述の抗菌性を有するものを特に制限なく用いることができる。また、抗菌剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
中でも、有機系の抗菌剤であり、銀、亜鉛、銅等の金属イオン系よりも尿等の排泄液への溶出が多く抗菌作用が広範囲である観点から、カチオン性抗菌剤が好ましい。カチオン性抗菌剤としては、特開平8−99841号公報の明細書の段落[0015]〜[0018]に記載のものがある。
その中でも、抗菌性と安全性(皮膚への低刺激性)の観点から、カチオン性抗菌剤は第四級アンモニウム塩が好ましい。
第四級アンモニウム塩としては、アルキルピリジニウム塩、ベンゼトニウム塩、ベンザルコニウム塩、モノアルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩等が挙げられる。
その中でも、塩化物である、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化デカリニウム、塩化ジデシルジメチルアンモニウム等が好ましい。
とりわけベンザルコニウム塩が好ましく、特にセチルリン酸ベンザルコニウムを用いることが、抗菌性、安全性及び即効性の高さの点から好ましい。セチルリン酸ベンザルコニウムは、有機系のカチオン性抗菌剤の中で、抗菌性と皮膚への低刺激性(水溶解性が低い)とのバランスがよく、比較的安全性が高いため、吸収性物品用のシートに用いるのに好ましい剤である。
本考案に用いられる抗菌剤の具体例としては、サニゾールB−50(登録商標、アルキルベンジルジメチルアンモニウムクロライド、花王株式会社製)、サニゾールP−2(登録商標、セチルリン酸ベンザルコニウム、花王株式会社製)等がある。
また、本考案に用いられる抗菌剤は、窒素若しくはリン、又はこれら両方を有していてもよい。前述の通り、抗菌剤中の窒素やリンは一般に薄葉紙の乾燥引張強度を低下させる原因となるが、本考案においては後述するように、パルプの叩解度を高めることで乾燥引張強度を向上させることができる。
なお、前述のサニゾールB−50は、窒素を有する抗菌剤である。また、前述のサニゾールP−2は、窒素及びリンの両方を有する抗菌剤である。
(乾燥紙力剤)
本考案の吸収性物品用薄葉紙は、抗菌剤に加え、乾燥紙力剤を含有することが好ましい。乾燥紙力剤とは、乾燥時における引張強度(即ち乾燥引張強度)を高めるために薄葉紙に含有される剤であり、剤自体は乾燥状態であっても湿潤状態であってもよい。乾燥紙力剤を含有することで、薄葉紙の乾燥引張強度は一層向上する。また、乾燥紙力剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本考案に用いられる乾燥紙力剤としては、薄葉紙の乾燥引張強度を向上させるものを特に制限なく用いることができる。中でも、アニオン系の乾燥紙力剤が好ましい。乾燥紙力剤がアニオン系であることで、薄葉紙に含有されるカチオン系の剤(例えば、前述のカチオン性抗菌剤や、後述の湿潤紙力剤)との間で電荷を中和することができ、薄葉紙の製造過程でフロックと呼ばれる小さな塊を多数形成することができる。
薄葉紙の製造過程において、フロックが形成されたまま抄紙が行われると、複雑な形をしたフロックの内部又はフロック同士の間に、適度に隙間ができる。その結果、製造される薄葉紙に多数の穴が形成され、フロックによる薄葉紙の強度の向上とともに、薄葉紙の空隙率を高めることができる。
また、フロックを多数形成させる観点から、乾燥紙力剤は分子量の大きい化合物を含むことが好ましい。
具体的な乾燥紙力剤としては、カルボキシメチルセルロース、ジアルデヒドデンプン、ポリアミド・エピクロロヒドリン樹脂、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリルアミド樹脂等が挙げられる。中でもポリアクリルアミド樹脂が好ましい。ポリアクリルアミド樹脂は前述のアニオン系の乾燥紙力剤に該当する。
ポリアクリルアミド樹脂の中でも、重量平均分子量が1000万以上2500万以下のものが好ましく、1700万程度のものが特に好ましい。即ち、本考案の吸収性物品用薄葉紙は、ポリアクリルアミド樹脂を含有することが好ましい。
(乾燥紙力剤の配合割合)
本考案の効果を奏するものであれば、乾燥紙力剤はどのような割合で薄葉紙に配合させてもよい。但し、薄葉紙の乾燥引張強度を高める観点から、乾燥紙力剤は基材に対して0.001質量%以上配合させることが好ましく、0.005質量%以上がより好ましく、0.01質量%以上が更に好ましい。
また、薄葉紙の地合を均一にする観点から、乾燥紙力剤は基材に対して0.2質量%以下配合させることが好ましく、0.1質量%以下がより好ましく、0.03質量%以下が更に好ましい。
(湿潤紙力剤)
本考案の吸収性物品用薄葉紙は、湿潤紙力剤を含有していてもよい。湿潤紙力剤とは、湿潤時における引張強度(即ち湿潤引張強度)を高めるために薄葉紙に含有される剤であり、例えばポリアミド・エピクロロヒドリン樹脂、メラミン・ホルマリン系、尿素・ホルマリン系樹脂等を用いることができる。湿潤紙力剤自体は乾燥状態であっても湿潤状態であってもよい。湿潤紙力剤を含有することで、薄葉紙の湿潤引張強度は向上する。その結果、薄葉紙は排泄液を吸収しても十分な強度を備え、吸収性物品の用途に適した薄葉紙となる。また、湿潤紙力剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、湿潤紙力剤はカチオン系の剤であることが一般的である。
(湿潤紙力剤の配合割合)
本考案の効果を奏するものであれば、湿潤紙力剤はどのような割合で薄葉紙に配合させてもよい。但し、薄葉紙の湿潤引張強度を高める観点から、湿潤紙力剤は基材に対して0.1質量%以上配合させることが好ましく、0.3質量%以上がより好ましく、0.5質量%以上が更に好ましい。
また、薄葉紙の地合いを良くする観点から、湿潤紙力剤は基材に対して2質量%以下配合させることが好ましく、1.5質量%以下がより好ましく、1.0質量%以下が更に好ましい。
(他の成分)
さらに、本考案の吸収性物品用薄葉紙には、抗菌剤、乾燥紙力剤、及び湿潤紙力剤に加え、他の成分が含まれていてもよい。また、他の成分は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
他の成分としては、多価アルコール、界面活性剤、消臭剤、一般に使用される各種の溶剤、油剤、ゲル化剤、硫酸ナトリウムやN,N,N−トリメチルグリシン等の塩、pH調整剤、酸化防止剤、防腐剤、香料、色素、紫外線吸収剤、キレート剤が挙げられる。
本考案の吸収性物品用薄葉紙は、典型的には吸収性物品を構成する吸収体の構成部材として用いられる。吸収性物品は一般に、液透過性の表面シート、液透過性又は液難透過性の裏面シート、及び、これらに挟まれた吸収体を有する。吸収体は一般に、液保持性の吸収性コアと、該吸収性コアの外面を被覆するコアラップシートとを有する。本考案の吸収性物品用薄葉紙は、コアラップシートとして好適に用いることができる。
次に、本考案の吸収性物品用薄葉紙を製造する方法の一例(以下、単に「製造例」ともいう。)について説明する。
製造例は、代表的には、叩解工程、濾過スクリーン工程、抄紙工程、脱水工程、及び乾燥工程をこの順に有する。また、製造例は、抗菌剤添加工程、乾燥紙力剤添加工程、湿潤紙力剤添加工程を有する。以下、各工程について説明する。
(叩解工程)
叩解工程は、薄葉紙の原料であるパルプの繊維を、機械的にほぐす工程である。パルプの叩解を行うことで、パルプの繊維表面のフィブリルが増加し、パルプ同士の水素結合を増やすことができる。その結果、乾燥紙力強度の大きな薄葉紙を製造できる。パルプの叩解の方法は、本考案の吸収性物品用薄葉紙が製造される限り、特に限定されない。例えば、パルプを分散させたスラリーに対して、リファイナー、ビーター、ディスクリファイナー等の公知の叩解機を用いて、常法に従って実施することができる。
(叩解度)
パルプの叩解の程度(叩解度、フリーネス)は、JIS P 8121に規定するカナダ標準ろ水度(C.S.F)で示される値で判断することができる。通常、フリーネスの値が小さいほど叩解の度合いが強く、叩解による繊維の損傷が大きくてフィブリル化が進行していることを示す。
加工時の湿潤紙力強度及び薄葉紙の乾燥紙力強度を高める観点から、製造例における叩解度は700mL以下が好ましく、650mL以下がより好ましく、580mL以下が更に好ましい。
また、叩解時間を短くして薄葉紙の生産性を向上させる観点から、製造例における叩解度は300mL以上が好ましく、400mL以上がより好ましい。
(濾過スクリーン工程)
濾過スクリーン工程は、パルプを分散させたスラリー(抄紙原料)を篩に掛ける工程である。濾過スクリーンにより、スラリー中の異物を除去できるとともに、スラリーを均一に分散させることができる。
濾過スクリーンの方法は、本考案の吸収性物品用薄葉紙が製造される限り、特に限定されない。例えば、公知の濾過スクリーン装置を用いて、毎分1トン程度のスラリーを篩に掛ける方法が挙げられる。
(抄紙工程、脱水工程、及び乾燥工程)
抄紙工程は、均一に分散したスラリーを抄き網上で抄紙し、紙層を形成する工程である。
脱水工程は、紙層に対して圧搾等を施して脱水し、湿紙を形成する工程である。
乾燥工程は、ヤンキードライヤーやエアースルードライヤー等を用いて湿紙を乾燥し、薄葉紙とする工程である。
(抗菌剤添加工程)
抗菌剤添加工程は、製造される薄葉紙に抗菌剤を含有させる工程である。抗菌剤添加工程を経ることで、製造例にて抗菌性を有する薄葉紙を製造できる。
抗菌剤を添加する方法は、本考案の吸収性物品用薄葉紙を製造できる限り、特に限定されない。例えば、抗菌剤の水溶液を湿紙にスプレーで塗布する方法が挙げられる。この方法を用いる場合、抗菌剤添加工程は、脱水工程の後及び乾燥工程の前にある。
(乾燥紙力剤添加工程)
乾燥紙力剤添加工程は、製造される薄葉紙に乾燥紙力剤を含有させる工程である。乾燥紙力剤添加工程を経ることで、製造例にて高い乾燥引張強度を有する薄葉紙を製造できる。
乾燥紙力剤添加工程は、少なくとも濾過スクリーン工程の後にあることが好ましい。乾燥紙力剤添加工程は抄紙工程の前に追加であってもよい。ポリアクリルアミド樹脂等の乾燥紙力剤を抄紙直前のパルプスラリーに添加することで、フロックが形成されたまま抄紙を行うことができ、製造される薄葉紙の空隙率が増加する。その結果、抗菌剤を含有しながらも、液透過性に優れ、乾燥引張強度が高い薄葉紙を製造することができる。
(湿潤紙力剤添加工程)
湿潤紙力剤添加工程は、製造される薄葉紙に湿潤紙力剤を含有させる工程である。湿潤紙力剤添加工程を経ることで、製造例にて高い湿潤引張強度を有する薄葉紙を製造できる。
湿潤紙力剤添加工程は、叩解工程の後及び濾過スクリーン工程の前にあることが好ましい。湿潤紙力剤をスラリーに添加してから濾過スクリーンを行うことで、湿潤紙力剤をスラリー中に均一に分散させることができる。
製造例は、上記以外の工程を適宜有していてもよい。例えば、叩解後にスラリーを水等で希釈してスラリー濃度を0.05〜0.3%に希釈する工程を有していてもよい。
薄葉紙を製造した後、吸収性物品の他の構成部材と組み合わせることにより、吸収性物品を製造することができる。例えば、薄葉紙をコアラップシートとして用いる場合、吸収性コアを薄葉紙で包んで吸収体とし、これを表面シート及び裏面シートと積層することにより、吸収性物品が得られる。
以下、本考案を実施例に基づきさらに詳しく説明するが、本考案はこれにより限定して解釈されるものではない。
(実施例1)
NBKPとして前述のCariboo(第1パルプ)のシートと前述のARAUCO(第2パルプ)のシートとを等質量ずつ水に入れ、パルパーを用いて離解した。離解後のパルプをリファイナーにて叩解し、叩解度が400mLのセルロース繊維原料の水スラリーを得た。このとき、パルプ1トン当たりの叩解時間は60分とした。
叩解後のセルロース繊維に対して、湿潤紙力剤としてポリアミド・エピクロロヒドリン樹脂(商品名:WS4024、星光PMC株式会社製)を0.7質量%配合し、濾過スクリーンを実施した。濾過スクリーン後のセルロース繊維に対して、乾燥紙力剤としてポリアクリルアミド樹脂(商品名:アコフロックA95、アクアポリマー株式会社製)を0.02質量%配合した。この抄紙原料を用いて丸網抄紙ワイヤー上で紙層を形成させた。
紙層をプレスロールで脱水して湿紙を得た後、噴霧ノズル(商品名:Unijet標準スプレーノズル、流量サイズ0067、スプレーイングシステムズジャパン株式会社製)を用い、抗菌剤としてサニゾールP−2(登録商標、セチルリン酸ベンザルコニウム、花王株式会社製)の水溶液をスプレー塗布した。スプレー塗布後の湿紙を、ヤンキードライヤーを用いて乾燥し、実施例1の薄葉紙試料を得た。
(実施例2)
パルプ1トン当たりの叩解時間を45分として叩解度を450mLとした以外は、実施例1と同様にして、実施例2の薄葉紙試料を得た。
(実施例3)
パルプ1トン当たりの叩解時間を20分として叩解度を500mLとし、セルロース繊維に対する乾燥紙力剤の配合割合を0.04%とした以外は、実施例1と同様にして、実施例3の薄葉紙試料を得た。
(実施例4)
パルプ1トン当たりの叩解時間を10分として叩解度を550mLとした以外は、実施例3と同様にして、実施例4の薄葉紙試料を得た。
(実施例5)
抗菌剤としてサニゾールP−2の代わりにサニゾールB−50(登録商標、アルキルベンジルジメチルアンモニウムクロライド、花王株式会社製)を用いた以外は、実施例2と同様にして、実施例5の薄葉紙試料を得た。
(実施例6,7)
薄葉紙の坪量を変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例6,7の薄葉紙試料を得た。
(実施例8)
薄葉紙の坪量を変更した以外は、実施例3と同様にして、実施例8の薄葉紙試料を得た。
(比較例1)
ARAUCOのシートを用いず、セルロース繊維に対する乾燥紙力剤の配合割合を0.04%とした以外は、実施例2と同様にして、比較例1の薄葉紙試料を得た。
(比較例2)
乾燥紙力剤を濾過スクリーンの前に配合し、セルロース繊維に対する乾燥紙力剤の配合割合を0.03%とし、抗菌剤を塗布しなかった以外は、実施例3と同様にして、比較例2の薄葉紙試料を得た。
(比較例3)
乾燥紙力剤を配合しなかった以外は、実施例3と同様にして、比較例3の薄葉紙試料を得た。
(比較例4)
乾燥紙力剤を配合しなかった以外は、実施例2と同様にして、比較例4の薄葉紙試料を得た。
(比較例5)
乾燥紙力剤を配合しなかった以外は、実施例1と同様にして、比較例5の薄葉紙試料を得た。
(比較例6)
乾燥紙力剤を濾過スクリーンの前に配合した以外は、実施例1と同様にして、比較例6の薄葉紙試料を得た。
(試験)
各薄葉紙試料について、上述のJIS試験方法で抗菌活性値を測定した。抗菌活性値の測定には大腸菌を用いた。
また、各薄葉紙試料について、前述の方法に従い、薄葉紙の坪量、MD方向の乾燥引張強度、CD方向の乾燥引張強度、空隙率、及び液透過時間を測定した。
結果を表1及び2に示す。
表1及び2に示すように、実施例1〜8の薄葉紙試料は、いずれも抗菌活性値が2以上であり、抗菌剤を含有させなかった比較例2の薄葉紙試料とは異なり抗菌性を備えるものであった。
また、実施例1〜8の薄葉紙試料は、いずれも空隙率が5%以上であったため液透過時間を抑えることができ、空隙率が小さい比較例1及び4〜6の薄葉紙試料よりも優れた液透過性を有していた。
更に、実施例1〜8の薄葉紙試料は、いずれもMD方向の乾燥紙力強度が700cN/25mm以上であり、比較例3の薄葉紙試料よりも高い乾燥引張強度を備えていた。この比較例3の薄葉紙試料に対し坪量が同程度の実施例3の薄葉紙試料では、乾燥引張強度が高いだけでなく、空隙率も高く、液透過性にも優れていた。
このように、実施例1〜8の薄葉紙試料は、抗菌性と、液透過性と、強度とを全て実現できるものであった。
91,92 円筒
93 クリップ
94 パッキン
S サンプル
W 粘性液体

Claims (14)

  1. 抗菌剤を含有し、一方向における乾燥引張強度が700cN/25mm以上であり、空隙率が5%以上である、吸収性物品用薄葉紙。
  2. 前記一方向における乾燥引張強度が800cN/25mm以上1500cN/25mm以下である、請求項1に記載の吸収性物品用薄葉紙。
  3. 前記一方向における乾燥引張強度が900cN/25mm以上1100cN/25mm以下である、請求項1に記載の吸収性物品用薄葉紙。
  4. 前記一方向に直行する方向における乾燥引張強度が150cN/25mm以上350cN/25mm以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収性物品用薄葉紙。
  5. 前記一方向に直行する方向における乾燥引張強度が200cN/25mm以上250cN/25mm以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収性物品用薄葉紙。
  6. 前記空隙率が3%以上20%以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸収性物品用薄葉紙。
  7. 前記空隙率が10%以上12%以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸収性物品用薄葉紙。
  8. 液透過時間が400秒以下である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の吸収性物品用薄葉紙。
  9. 前記抗菌剤が窒素若しくはリン、又はこれら両方を有する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の吸収性物品用薄葉紙。
  10. 坪量が10g/m以上16g/m以下である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の吸収性物品用薄葉紙。
  11. 坪量が12g/m以上14.5g/m以下である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の吸収性物品用薄葉紙。
  12. ポリアクリルアミド樹脂を含有する、請求項1〜11のいずれか1項に記載の吸収性物品用薄葉紙。
  13. 前記抗菌剤がセチルリン酸ベンザルコニウムである、請求項1〜12のいずれか1項に記載の吸収性物品用薄葉紙。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の吸収性物品用薄葉紙を有する吸収性物品。
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