JPH11278429A - 金属材被梱包体のフィルム梱包方法及びその設備 - Google Patents

金属材被梱包体のフィルム梱包方法及びその設備

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JPH11278429A
JPH11278429A JP8478298A JP8478298A JPH11278429A JP H11278429 A JPH11278429 A JP H11278429A JP 8478298 A JP8478298 A JP 8478298A JP 8478298 A JP8478298 A JP 8478298A JP H11278429 A JPH11278429 A JP H11278429A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱収縮性フィルムで密閉された内部における
水分発生を抑制して、梱包後の発錆を防止する。 【解決手段】 衝撃吸収材を乾燥させる衝撃吸収材乾燥
設備2と、衝撃吸収材を金属材上面に装着する装着装置
21と、防錆紙を乾燥させる防錆紙乾燥設備3と、これか
ら防錆紙を取り出して包装する防錆紙包装設備4とを搬
送設備の熱収縮フィルム処理設備の上流側に設けて構成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防錆性、防湿性を
要求される被梱包体、例えば積層した鋼板等の金属シー
トの上面に、必要に応じてこれを保護する衝撃吸収材を
載せた金属材被梱包体の梱包方法及びその設備に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、例えば鋼板等の金属シートを積
層した被梱包体(以下本明細書において、その時点にお
いてすでに包装されている包装材等を含めて被梱包体と
いう)を長期に保管したり、遠距離を搬送するに際して
は、金属シートが発錆しないよう、丁寧な梱包を行うこ
とが必要である。近年、透水性がなく、かつ熱により収
縮するポリエチレン等の熱収縮樹脂フィルムにより積層
した金属シートの少なくとも側面を密着梱包することが
実用化されている。その一例を特開平9-33907号公報に
より説明する。
【0003】図6はこの公報記載の梱包状態を示す部分
断面図で、Sはスキッド、MはスキッドS上に積層され
た鋼板等の積層金属シート、Gは積層金属シートMの最
上面に載置する保護板、Rは気化性防錆剤を含浸させた
クラフト紙などの防錆紙、Fはポリエチレン樹脂等の熱
収縮性フィルム、Cは被梱包剤保護のために角部にあて
がうコーナアングル、pは積層金属シートMと防錆紙R
との間に形成される空気層、qは防錆紙Rと熱収縮性フ
ィルムFとの間に形成される空気層である。
【0004】この梱包方法は、複数枚の金属シートを直
方体状に積層させ、この積層金属シートMの側面に防錆
紙Rを胴巻きし、さらにその外側を覆うように熱収縮性
フィルムFを胴巻きし、加熱してこれを密着させる。積
層金属シートMの最上面に保護板Gを載置し、上面、下
面の四辺に各辺の長さに対応したコーナアングルCをあ
てがった状態でコーナアングルCの外側から鋼バンドを
巻き付け、積層金属シートMと防錆紙Rとの間に空気層
pを、また防錆紙Rと熱収縮性フィルムFとの間に空気
層qを、すなわち積層金属シートMの周囲に2重の空気
層を形成するので、外部からの湿気の侵入をほぼ完全に
防止することができるとともに、防錆力が急激に低下し
てしまう可能性が少なくなり、防錆紙Rと熱収縮性フィ
ルムFとが分離しているから、梱包を解いた後に回収、
再利用も容易であるなどの効果を奏するものである。な
お、梱包に際してはこの他に衝撃吸収材(図6には示さ
ず)を用いることもある。
【0005】衝撃吸収材は厚紙、ボール紙、樹脂等の軟
質の板で、荷役の際の当て疵や、木製スキッドの足部の
形状等が製品である金属シートに転写されることなどを
防止するものであり、積層金属シートMの上面およびス
キッドSの直上、すなわち積層金属シートMの最下面に
置くのが普通である。上部の衝撃吸収材Pは、積層金属
シートMの直上に、あるいは防錆紙Rによる梱包の上か
ら載置してもよい保護板Gは、一般に製品と同寸法の金
属シートM自身もしくはステンレス板が用いられ、上面
からの湿気の侵入による錆から金属シートMを保護す
る。また、下面からの湿気の侵入を防止するために、別
の保護板をスキッドS上に置くことがある(図6には示
さず)。
【0006】防錆紙Rとしては、通常、気化性防錆剤を
含浸させたクラフト紙が使用される。表面をラミネート
処理した防錆紙もあるが、ラミネート層がシュリンク処
理に耐えられないため、熱収縮性フィルムの包装には通
常使用されない。このような梱包体において、積層金属
シートの上下面については前記の保護板によって保護さ
れるからほとんど問題がないが、積層側面については湿
気が侵入しやすく、とくにめっき鋼板の場合、端面には
めっき層がないため一層錆びやすいという問題があった
が、側面全周にわたって熱収縮性フィルムを密着させる
ことにより外気の侵入をほぼ完全に防止することができ
るようになった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このように
上下面および側面全周について外気の侵入を遮断して
も、製品の錆発生は完全にはなくならない。本発明者ら
はその原因を鋭意追求した結果、従来の梱包では問題と
ならなかったが、熱収縮性フィルムで包装した場合、シ
ュリンク(加熱収縮)処理の際の加熱によって内部の防
錆紙や衝撃吸収材から発生する水分が密封された空間内
に滞留するため、被梱包材を発錆させることがわかっ
た。このことは、特に上面や側面などの加熱時に温度の
上昇しやすい部位において発錆が顕著であることからも
明らかである。
【0008】本発明はこの知見に基づき、熱収縮性フィ
ルムで密封された内部にある防錆紙や衝撃吸収材からの
水分発生を防止して、被梱包体である金属シートの発錆
をより完全に防止することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の金属材被梱包体
のフィルム梱包方法は、金属材を防錆紙で包装し、さら
に熱収縮性フィルムで包装した後熱収縮処理を行う金属
材被梱包体の梱包方法において、前記防錆紙の熱収縮処
理直前における含水量を所定値以下とすることを特徴と
するか、あるいは、金属材およびその上面を保護する衝
撃吸収材を防錆紙で包装し、さらに熱収縮性フィルムで
包装した後熱収縮処理を行う金属材被梱包体の梱包方法
において、前記衝撃吸収材および防錆紙の少なくとも一
方について、熱収縮処理直前における含水量が所定値以
下とするか、さらにあるいは、金属材を防錆紙で梱包
し、さらに上面を保護する衝撃吸収材とともに熱収縮性
フィルムで梱包した後熱収縮処理を行う金属材被梱包体
の梱包方法において、前記防錆紙および衝撃吸収材の少
なくとも一方について、熱収縮処理直前における含水量
を所定値以下とすることを特徴とする。
【0010】ここで、前記防錆紙の熱収縮処理直前にお
ける含水量が防錆紙1m2当り18g以下となるように、熱
収縮処理までの所要時間と雰囲気の湿度とに応じて予め
乾燥設備において前記防錆紙の含水量を調整することが
望ましい。また、ここで前記衝撃吸収材の熱収縮処理直
前における含水量が衝撃吸収材1m2当り75g以下となる
ように、熱収縮処理までの所要時間と雰囲気の湿度とに
応じて予め乾燥設備において前記衝撃吸収材の含水量を
調整することが望ましい。
【0011】また、本発明の金属材被梱包体のフィルム
梱包設備は、金属材を防錆紙で包装し、さらに熱収縮性
フィルムで包装した後熱収縮処理を行う金属材被梱包体
の梱包設備において、前記防錆紙を予め乾燥させる防錆
紙乾燥設備と、この防錆紙乾燥設備から防錆紙を取り出
して金属材被梱包体を包装する防錆紙包装設備とを、こ
の金属材被梱包体をさらに熱収縮性フィルムで包装する
熱収縮性フィルム包装設備の上流側に設置したことを特
徴とする。
【0012】ここで、前記金属材の上面を保護する衝撃
吸収材を乾燥させる衝撃吸収材乾燥装置と、乾燥させた
衝撃吸収材を金属材の上面に装着する衝撃吸収材とを備
えるとともに、この衝撃吸収材装着設備を防錆紙梱包設
備の上流または下流に配置することが望ましい。本発明
によれば、衝撃吸収材および防錆紙の少なくとも一方に
ついて、熱収縮処理直前における含水量が所定値以下と
なるように乾燥設備により予め乾燥を行うようにしたの
で、熱収縮処理の際に水分の発生がなく、製品に結露や
発錆を起こすことがない。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図面によって
例示し説明する。被梱包体は、例えば冷間圧延後、焼鈍
を経てめっき処理した切り板のロットである。これをほ
ぼ図6に説明した方法で梱包するものとする(衝撃吸収
材を使用)。
【0014】図1はそのための梱包設備を示す平面図
で、1はローラコンベヤ等の搬送設備、2は衝撃吸収材
乾燥設備、3は防錆紙乾燥設備、4はターンテーブル、
5は熱収縮性フィルム包装設備、6はシュリンク炉であ
る。また、図2(a)・・・(f)は、図1の搬送設備
のa・・・fで示した位置における被梱包体の状態を概
念で示す模式断面図で、各符号はこれまで使用したもの
と同じである。
【0015】すなわち、本発明の金属材被梱包体のフィ
ルム梱包設備は、搬送設備1上で金属材を防錆紙で包装
した後、さらに熱収縮性フィルムで包装して熱収縮処理
を行う金属材被梱包体の梱包設備であって、前記防錆紙
を予め乾燥させる防錆紙乾燥設備3と、この防錆紙乾燥
設備から防錆紙を取り出して金属材被梱包体を包装する
防錆紙包装設備4とを、前記搬送設備1においてこの金
属材被梱包体をさらに熱収縮性フィルムで包装する熱収
縮性フィルム包装設備5の上流側に設置したことを特徴
とする。
【0016】さらにこの実施形態では、これに加えて前
記金属材の上面を保護する衝撃吸収材を乾燥させる衝撃
吸収材乾燥設備2と、乾燥させた衝撃吸収材を金属材の
上面に装着する衝撃吸収材装着設備とを備えるととも
に、この衝撃吸収材装着設備を搬送設備1上の防錆紙包
装設備4の上流に配置してある。図1の搬送設備1上の
位置aにロットが搬入される。この時点における被梱包
体はスキッドSに積層金属シートMが載置されたもので
ある。積層金属シートMの上下に衝撃吸収材Pが載せら
れている場合もある。これらが矢印の方向に搬送された
時点で、衝撃吸収材乾燥設備2において乾燥された衝撃
吸収材Pを積層金属シートMの上に載置する。すでに衝
撃吸収材Pが載っている場合は、これを取り上げて乾燥
するか、予め乾燥しておいたものと交換する。衝撃吸収
材Pは、この実施例では厚さ 1mm、重量 920g/m2
のボール紙である。
【0017】載置後の状態を図2(b)に示す。つづい
て防錆紙包装設備であるターンテーブル4においてロッ
トを回転させ、防錆紙乾燥設備3により予め乾燥された
ロール状の防錆紙Rを積層金属シートMの側面全周に巻
き付け、つづいて上面にはみ出した分を折り畳む。これ
が図2(c)および(d)である。防錆紙Rは、防錆剤
を含浸させた重量 100g/m2 のクラフト紙である。
【0018】つぎに熱収縮性フィルム包装設備5により
ロール状の熱収縮性フィルムFを両側から引出して防錆
紙Rの上から両側に巻き付け、被梱包体を完全に囲った
ところで両側から加熱接着して図2(e)の状態とし、
シュリンク炉6を通過させる間にこれを収縮させて図2
(f)の状態とし、搬出する。衝撃吸収材は、製品の種
類によっては使用しない場合もあり、また樹脂板等、乾
燥を必要としない材質のものもあるが、とくに紙類(厚
紙、ボール紙、段ボールなど)の場合は乾燥が必要であ
る。そのための衝撃吸収材乾燥設備2としては、バッチ
式の乾燥室方式と連続乾燥方式とが考えられる。前者
は、外気を遮断した密閉室内に衝撃吸収材を装入し、40
〜80℃の通常空気、あるいは40〜80℃の乾燥空気を循環
させて乾燥を行い、乾燥の終わったものを取り出して吸
着装置等の衝撃吸収材装着設備を用いてロット上面に載
置するものである。
【0019】なお、下側、すなわちスキッド上面の衝撃
吸収材については、炉においてほとんど加熱を受けない
ので乾燥処理を行わなくてよいから、図2において図示
を省略している。後者の連続乾燥方式の一例を図3によ
り説明する。21はバキュームリフタ等の吸着装置(衝撃
吸収材供給装置)、22は熱風乾燥ノズルで、少なくとも
吸着装置21は搬送装置1上にある。手作業、あるいは衝
撃吸収材供給装置等により積層金属シートMの上面に衝
撃吸収材Pが載置されて搬送設備1上を進行し、吸着装
置21の位置に到達すると、一旦この衝撃吸収材Pは吸い
上げられ、熱風乾燥ノズル22から40〜150 ℃の熱風を所
定時間、例えば20〜360 秒間吹きつけてられて乾燥され
る。熱風乾燥ノズル22は衝撃吸収材Pの上面に限らず、
下面に向けて配置してもよい。
【0020】防錆紙乾燥設備3は、外気を遮断した密閉
室内に相対湿度30〜40%の空気を吹き込んで循環させ、
開封した防錆紙を直ちにこの室内に装入して乾燥状態を
維持する。シュリンク炉6は、比較的低温で炉内の温度
分布もよいことから電熱を利用した熱風方式のものが好
ましい。炉温(炉内雰囲気温度) 160〜200 ℃で、処理
時間は20〜120 秒程度である。
【0021】なお、以上はあくまで一実施形態を示すも
のであり、本発明における防錆紙、衝撃吸収材等の材料
の選択や、搬送設備、乾燥設備、包装設備等は上記の例
に限定されるものではない。また、衝撃吸収材による上
面の保護と、防錆紙による梱包とは、順序を逆にしても
よい。順序のいずれかによって、衝撃吸収材装着設備は
ターンテーブル4等の防錆紙包装設備の上流、あるいは
下流に配置される。
【0022】ところで、紙等の対象材を 100℃で乾燥し
た重量減分(乾燥前に対する重量比)を含水率という。
含水率は、電気伝導度の変化を測定することにより既知
の対応関係から算出する簡易測定法もある。含水量は、
含水率に対象材の重量を乗じたもので、対象材に含まれ
る水分に該当する。本発明においては、防錆紙及び衝撃
吸収材が加熱処理時に放出する水分を低減することを目
的としているが、錆の発生を予防するには金属シート等
の対象材の単位面積当たりに供給される水分を特定値以
下に低減すればよいものと考えられる。したがって、防
錆紙及び衝撃吸収材の単位面積当たりの含水量を管理指
標とすればよい。ただし、使用する防錆紙及び衝撃吸収
材の種類が決まっている場合は、単位面積当たりの重量
が確定しているので含水率でも管理できる。
【0023】図4(a)は、該当温度における飽和水蒸
気気体を 100%とする相対湿度が65%(曇天)、75%
(雨天)、93%(大雨)の場合について、含水率約6.0
%に乾燥した衝撃吸収材の、乾燥設備から取り出した後
の経過時間と含水率の関係を示すグラフで、経過時間と
ともに湿度によって衝撃吸収材の含水率が増加する状況
を示している。
【0024】また、図4(b)(縦軸は(a)と共通)
は、この衝撃吸収材について、シュリンク炉装入直前
(炉入口より約1.5 m手前で、時間にして約5秒前、以
下これを熱収縮処理直前という) に測定した含水率と、
梱包材の錆の発生状況を調査したものである(条件を変
えた4グループについて調査した)。熱収縮処理直前に
おける含水率が 8.2%以下、含水量に換算して75g/m
2 以下であれば錆は発生していない。
【0025】なおこのとき、防錆紙の含水量は18g/m
2 以下とした。衝撃吸収材を乾燥設備から取り出してか
ら、或いは乾燥処理を行ってからシュリンク炉に装入す
るまでの所要時間は、梱包設備のレイアウト等によって
おおよそ決定される。図4(a)により、実施例の梱包
設備においてその最大値が180分であるとすれば、これ
を大きく超えることのないように作業することにより、
事前の乾燥(含水率:約 6.0%以下)を行っている限り
加熱時の含水率は天候の如何にかかわらず8.2 %以下と
することができるので、錆の発生はない。
【0026】図5(a)は、相対湿度が60%、74%、80
%、93%の場合について、含水率約11.0%に乾燥した防
錆紙の、乾燥設備から取り出した後の経過時間と含水率
の関係を示すグラフである。また、図5(b)(縦軸は
(a)と共通)は、この防錆紙について、熱収縮処理直
前に測定した含水率と、梱包材の錆の発生状況を調査し
たものである。熱収縮処理直前における含水率が18.0%
以下、含水量に換算して18g/m2 以下であれば錆は発
生していない。
【0027】なお、このとき衝撃吸収材の含水量は75g
/m2 以下とした。防錆紙を乾燥設備から取り出してか
ら、シュリンク炉に装入するまでの所要時間も、梱包設
備のレイアウト等によっておおよそ決定される。図5
(a)により、実施例の梱包設備においてその値が12〜
27分程度であるとすれば、これを大きく超えることのな
いように作業することにより、事前の乾燥(含水率:約
11.0%以下)を行っている限り加熱時の含水率は天候の
如何にかかわらず18.0%以下とすることができるので、
錆の発生はない。
【0028】加熱までの所要時間は設備仕様によってほ
ぼ固定できるし、湿度93%を最悪の条件として、目標含
水率または含水量により管理するようにしてもよい。上
記の設備例において、衝撃吸収材、防錆紙いずれも前記
のものを使用し、衝撃吸収材乾燥設備から取り出した時
点での含水率は11%、取り出しからシュリンク炉装入ま
での所要時間は11分、また防錆紙乾燥設備から取り出し
た時点での含水率は11%、取り出しからシュリンク炉装
入までの所要時間は通常25分、最大150 分、またシュリ
ンク処理は175 ℃で90秒として梱包を行った結果、衝撃
吸収材、防錆紙の双方に乾燥処理を行った場合について
は金属シートの錆発生は全く見られなかったが、衝撃吸
収材のみを乾燥した場合の錆発生率は5%、防錆紙のみ
を乾燥した場合の錆発生率は2%、いずれも乾燥しなか
った場合の錆発生率は13%であった。
【0029】また、衝撃吸収材を使用しないケースにつ
いて、防錆紙を乾燥した場合の錆発生率は 0%、乾燥し
なかった場合の錆発生率は11%であった。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、熱収縮性フィルムで密
封された内部にある防錆紙や衝撃吸収材からの水分発生
を防止することにより、被梱包体である金属シートの発
錆をほぼ完全に防止することができるという、品質管理
上きわめて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す金属材被梱包体の梱包設
備の平面図である。
【図2】図1の所定位置における金属材被梱包体を示す
模式断面図である。
【図3】本発明の実施例を示す衝撃吸収材乾燥設備の正
面図である。
【図4】本発明に係わる衝撃吸収材の経過時間および発
錆状況と含水率との関係を示すグラフである。
【図5】本発明に係わる防錆紙の経過時間および発錆状
況と含水率との関係を示すグラフである。
【図6】本発明に係わる金属材被梱包体の梱包状態を示
す部分断面図である。
【符号の説明】
1 搬送設備 2 衝撃吸収材乾燥設備 3 防錆紙乾燥設備 4 ターンテーブル(防錆紙包装設備) 5 熱収縮性フィルム包装設備 6 シュリンク炉(熱収縮処理設備) 21 吸着装置(衝撃吸収材装着設備) 22 熱風乾燥ノズル C コーナアングル F 熱収縮性フィルム G 保護板 M 積層金属シート P 衝撃吸収材 R 防錆紙 S スキッド

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属材を防錆紙で包装し、さらに熱収縮
    性フィルムで包装した後熱収縮処理を行う金属材被梱包
    体の梱包方法において、前記防錆紙の熱収縮処理直前に
    おける含水量を所定値以下とすることを特徴とする金属
    材被梱包体のフィルム梱包方法。
  2. 【請求項2】 前記防錆紙の熱収縮処理直前における含
    水量が1m2 当たり18g以下となるよう、熱収縮処理ま
    での所要時間と雰囲気の湿度とに応じて予め乾燥設備に
    おいて前記防錆紙の含水量を調整することを特徴とする
    請求項1に記載の金属材被梱包体のフィルム梱包方法。
  3. 【請求項3】 金属材およびその上面を保護する衝撃吸
    収材を防錆紙で包装し、さらに熱収縮性フィルムで包装
    した後熱収縮処理を行う金属材被梱包体の梱包方法にお
    いて、前記衝撃吸収材および防錆紙の少なくとも一方に
    ついて、熱収縮処理直前における含水量が所定値以下と
    することを特徴とする金属材被梱包体のフィルム梱包方
    法。
  4. 【請求項4】 金属材を防錆紙で包装し、さらに上面を
    保護する衝撃吸収材とともに熱収縮性フィルムで包装し
    た後熱収縮処理を行う金属材被梱包体の梱包方法におい
    て、前記防錆紙および衝撃吸収材の少なくとも一方につ
    いて、熱収縮処理直前における含水量を所定値以下とす
    ることを特徴とする金属材被梱包体のフィルム梱包方
    法。
  5. 【請求項5】 前記防錆紙の熱収縮処理直前における含
    水量が1m2 当たり18g以下となるよう、熱収縮処理ま
    での所要時間と雰囲気の湿度とに応じて予め乾燥設備に
    おいて前記防錆紙の含水量を調整することを特徴とする
    請求項3または4に記載の金属材被梱包体のフィルム梱
    包方法。
  6. 【請求項6】 前記衝撃吸収材の熱収縮処理直前におけ
    る含水量が1m2 当たり75g以下となるよう、熱収縮処
    理までの所要時間と雰囲気の湿度とに応じて予め乾燥設
    備において前記衝撃吸収材の含水量を調整することを特
    徴とする請求項3、4または5に記載の金属材被梱包体
    のフィルム梱包方法。
  7. 【請求項7】 金属材(M)を防錆紙(R)で包装し、
    さらに熱収縮性フィルム(F)で包装した後熱収縮処理
    を行う金属材被梱包体の梱包設備において、前記防錆紙
    (R)を予め乾燥させる防錆紙乾燥設備(3)と、この
    防錆紙乾燥設備(3)から防錆紙(R)を取り出して金
    属材被梱包体を包装する防錆紙包装設備(4)とを、こ
    の金属材被梱包体をさらに熱収縮性フィルム(F)で包
    装する熱収縮性フィルム包装設備(5)の上流側に設置
    したことを特徴とする金属材被梱包体の梱包設備。
  8. 【請求項8】 前記金属材の上面を保護する衝撃吸収材
    (P)を乾燥させる衝撃吸収材乾燥設備(2)と、乾燥
    させた衝撃吸収材(P)を金属材(M)の上面に装着す
    る衝撃吸収材装着設備(21)とを備えるとともに、この
    衝撃吸収材装着設備(21)を防錆紙包装設備(4)の上
    流または下流に配置したことを特徴とする請求項7に記
    載の金属材被梱包体の梱包設備。
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