JPH11278430A - 金属材被梱包体のフィルム梱包方法及びその設備 - Google Patents

金属材被梱包体のフィルム梱包方法及びその設備

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JPH11278430A
JPH11278430A JP8478398A JP8478398A JPH11278430A JP H11278430 A JPH11278430 A JP H11278430A JP 8478398 A JP8478398 A JP 8478398A JP 8478398 A JP8478398 A JP 8478398A JP H11278430 A JPH11278430 A JP H11278430A
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heat
rust
packing
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shrink
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Motohiro Yoshimura
元宏 吉村
Tadaaki Yasumi
忠明 八角
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Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱収縮性フィルムで密閉された内部における
水分発生を抑制して、梱包後の発錆を防止する。 【解決手段】 熱風を吹きつけて熱収縮性フィルムを収
縮させるシュリンク炉6内に、遮蔽板66などの熱風制御
手段を設けて熱風が直接梱包体Pに吹きつけられること
を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防錆性、防湿性を
要求される被梱包体、例えば積層した鋼板等の金属シー
トの上面に、必要に応じてこれを保護する衝撃吸収材を
載せた金属材被梱包体の梱包方法及びその設備に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、例えば鋼板等の金属シートを積
層した被梱包体(以下本明細書において、未包装の包装
対象物を被梱包体、すでに何らかの包装がなされている
ものを梱包体と呼ぶ)を長期に保管したり、遠距離を搬
送するに際しては、金属シートが発錆しないよう、丁寧
な梱包を行うことが必要である。近年、透水性がなく、
かつ熱により収縮するポリエチレン等の熱収縮樹脂フィ
ルムにより積層した金属シートの少なくとも側面を密着
梱包することが実用化されている。その一例を特開平9
-33907号公報により説明する。
【0003】図4はこの公報記載の梱包状態を示す部分
断面図で、Pは梱包体、Sはスキッド、MはスキッドS
上に積層された鋼板等の積層金属シート(被梱包体)、
Gは積層金属シートMの最上面に載置する保護板、Rは
気化性防錆剤を含浸させたクラフト紙などの防錆紙、F
はポリエチレン樹脂等の熱収縮性フィルム、Cは被梱包
剤保護のために角部にあてがうコーナアングル、pは積
層金属シートMと防錆紙Rとの間に形成される空気層、
qは防錆紙Rと熱収縮性フィルムFとの間に形成される
空気層である。
【0004】この梱包体Pの梱包方法は、複数枚の金属
シートを直方体状に積層させ、この積層金属シートMの
側面に防錆紙Rを胴巻きし、さらにその外側を覆うよう
に熱収縮性フィルムFを胴巻きし、加熱してこれを密着
させる。積層金属シートMの最上面に保護板Gを載置
し、上面、下面の四辺に各辺の長さに対応したコーナア
ングルCをあてがった状態でコーナアングルCの外側か
ら鋼バンドを巻き付け、積層金属シートMと防錆紙Rと
の間に空気層pを、また防錆紙Rと熱収縮性フィルムF
との間に空気層qを、すなわち積層金属シートMの周囲
に2重の空気層を形成するので、外部からの湿気の侵入
をほぼ完全に防止することができるとともに、防錆力が
急激に低下してしまう可能性が少なくなり、防錆紙Rと
熱収縮性フィルムFとが分離しているから、梱包を解い
た後に回収、再利用も容易であるなどの効果を奏するも
のである。なお、梱包に際してはこの他に衝撃吸収材
(図4には示さず)を用いることもある。
【0005】衝撃吸収材は厚紙、ボール紙、樹脂等の軟
質の板で、荷役の際の当て疵や、木製スキッドの足部の
形状等が製品である金属シートに転写されることなどを
防止するものであり、積層金属シートMの上部およびス
キッドSの直上、すなわち積層金属シートMの最下面に
置くのが普通である。上部の衝撃吸収材Aは、積層金属
シートMの直上に載置あるいは防錆紙による梱包の上か
ら載置してもよい。
【0006】保護板Gは、一般に製品と同寸法の金属シ
ートM自身もしくはステンレス板が用いられ、上面から
の湿気の侵入による錆空金属シートMを保護する。ま
た、下面からの湿気の侵入を防止するめに、別の保護板
をスキッド上にも置くことがある(図4には示さず)。
防錆紙Rとしては、通常、気化性防錆剤を含浸させたク
ラフト紙が使用される。表面をラミネート処理した防錆
紙もあるが、ラミネート層がシュリンク処理に耐えられ
ないため、熱収縮性フィルムの包装には通常使用されな
い。
【0007】このような梱包体において、積層金属シー
トの上下面については前記の保護板によって保護される
からほとんど問題がないが、積層側面については湿気が
侵入しやすく、とくにめっき鋼板の場合、端面にはめっ
き層がないため一層錆びやすいという問題があったが、
側面全周にわたって熱収縮性フィルムを密着させること
により外気の侵入をほぼ完全に防止することができるよ
うになった。
【0008】被梱包体は、例えば冷間圧延後、焼鈍を経
てめっき処理した切り板のロットである。図5は、この
被梱包体をほぼ図4に説明した方法で梱包するための梱
包設備の例を示す平面図で、1はローラコンベヤ等の搬
送設備、2は衝撃吸収材供給設備、3は防錆紙供給設
備、4はターンテーブルを備えた防錆紙包装設備、5は
熱収縮性フィルム包装設備、6はシュリンク炉である。
また、図6(a)・・・(f)は、図5の搬送設備のa
・・・fで示した位置における被梱包体の状態を概念で
示す模式断面図で、各符号はこれまで使用したものと同
じである。
【0009】すなわちこのフィルム梱包設備は、搬送設
備1上で被梱包体Mを防錆紙Rで包装し、さらに熱収縮
性フィルムFで包装した後、シュリンク炉6内で熱風を
吹きつけて熱収縮処理を行う金属材被梱包体の梱包設備
であって、金属材の上面を保護する衝撃吸収材Aを被梱
包体に供給する衝撃吸収材供給設備2と、前記防錆紙R
を、好ましくは予め乾燥させて供給する防錆紙供給設備
3と、この防錆紙供給設備から供給された防錆紙Rによ
り被梱包体を包装する防錆紙包装設備4とを備え、さら
に前記搬送設備1上においてこの被梱包体をさらに熱収
縮性フィルムで包装する熱収縮性フィルム包装設備5
と、被梱包体に熱風を吹きつけて熱収縮処理を行うシュ
リンク炉6により構成される。
【0010】図5の搬送設備1上の位置aに被梱包材が
搬入される。この時点における被梱包体はスキッドS上
に積層金属シートMが載置されたものである。積層金属
シートMの上下に衝撃吸収材Aが載せられている場合も
ある。これらが矢印の方向に搬送された時点で、衝撃吸
収材供給設備2により嵌装させた衝撃吸収材Aを積層金
属シートMの上に載置する。すでに衝撃吸収材Aが載っ
ている場合は、これを取り上げて乾燥するか、予め乾燥
しておいたものと交換するのが好ましい。衝撃吸収材A
は、例えば厚さ 1mm、重量 920g/m2 のボール紙と
する。
【0011】載置後の状態を図6(b)に示す。つづい
てターンテーブルを備える防錆紙包装設備4においてロ
ットを回転させ、防錆紙供給設備3により供給されたロ
ール状の防錆紙Rを積層金属シートMの側面全周に巻き
付け、つづいて上面にはみ出した分を折り畳む。これが
図6(c)および(d)である。防錆紙Rは、例えば防
錆剤を含浸させた重量 100g/m2 のクラフト紙とす
る。
【0012】つぎに熱収縮性フィルム包装設備5により
ロール状の熱収縮性フィルムFを両側から引出して防錆
紙Rの上から両側に巻き付け、被梱包体を完全に囲った
ところで両側から加熱接着して図6(e)の状態とし、
シュリンク炉6を通過させる間に熱風を吹きつけ、これ
を収縮させて図6(f)の状態とし、搬出する。図7は
従来一般的なシュリンク炉6付近の断面図で、61はコン
ベヤ、62はヒートチャンバ、63はヒートチャンバ62の天
井部分に設けられた電熱式のヒータ、同じく64はファ
ン、65は全面に小孔を設けた孔あきプレートである。
【0013】ヒータ63により加熱された空気がファン64
により熱風となって孔あきプレート65から吹き出し、被
梱包体に吹きつけられる。シュリンク炉は、できるだけ
表面のフィルム層のみを加熱するため、炉温をシュリン
ク必要温度よりもやや高めとし、比較的短時間で処理を
行うようになっている。したがって被梱包体の特に上面
部分には高温の熱風が直接吹きつけられ、内側にある衝
撃吸収材Aや防錆紙Rの部分が従来考えられている以上
に高温となっている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、熱収縮製フ
ィルムの採用によって上下面および側面全周について外
気の侵入をほぼ完全に遮断しても、製品の錆発生は皆無
とはならない。本発明者らはその原因を鋭意追求した結
果、従来の梱包では問題とならなかったが、熱収縮性フ
ィルムで包装した場合、シュリンク(加熱収縮)処理の
際の加熱によって内部の防錆紙や衝撃吸収材から発生す
る水分が密封された空間内に滞留するため、被梱包材を
発錆させることがわかった。このことは、特に被梱包体
上面等の熱風により高温になりやすい部位において発錆
が顕著であることからも明らかである。
【0015】本発明はこの知見に基づき、熱収縮性フィ
ルムで密封された内部にある防錆紙や衝撃吸収材の最高
温度を規制することにより局部加熱を防止して、被梱包
体である金属シートの発錆をより完全に防止することを
目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の金属材被梱包体
のフィルム梱包方法は、金属材を防錆紙で包装し、さら
に熱収縮性フィルムで包装した梱包体に、熱収縮処理を
行う金属材被梱包体の梱包方法において、熱収縮処理時
の防錆紙の最高温度を所定値以下、好ましくは90℃以下
に制御することを特徴とする。また、上記の金属材被梱
包体の梱包方法において、金属材の上面を保護する衝撃
吸収材を用い、前記熱収縮処理時における衝撃吸収材の
最高温度を所定値以下、好ましくは65℃以下に制御する
ことを特徴とする。さらに、本発明の金属材被梱包体の
フィルム梱包方法は、金属材を防錆紙で包装し、さらに
熱収縮性フィルムで包装した梱包体に、シュリンク炉内
で熱風を吹きつけて熱収縮処理を行う金属材被梱包体の
梱包方法において、前記シュリンク炉内に熱風制御手段
を設けて熱風が直接金属材被梱包体に吹きつけられるこ
とを抑制することを特徴とする。
【0017】なお、上記の各金属材被梱包体のフィルム
梱包方法において、熱収縮処理直前の防錆紙の含水量を
所定値以下、好ましくは防錆紙1m2当り18g以下とする
よう予め乾燥しておくことが好ましい。また、衝撃吸収
材を用いる場合は、熱収縮処理直前の衝撃吸収材の含水
量を所定値以下、好ましくは衝撃吸収材1m2当り75g以
下とするよう予め乾燥しておくことが望ましい。
【0018】また、本発明の金属材被梱包体のフィルム
梱包設備は、搬送設備上で金属材を防錆紙で包装し、さ
らに熱収縮性フィルムで包装した梱包体に、シュリンク
炉内で熱風を吹きつけて熱収縮処理を行う金属材被梱包
体の梱包設備において、前記シュリンク炉内に熱風制御
手段を設けたことを特徴とし、望ましくは熱風制御手段
が遮蔽板、あるいはダクトおよびこれに取り付けられた
吹き出しノズルである。
【0019】ここで、熱風制御とは、具体的には直接梱
包体に吹きつけられる熱風を抑制する制御を指す。熱風
の抑制に際しては、熱風の風速または風量を抑制する
か、温度を低下させるか、あるいはそれらの組合せを用
いることが好ましい。なお、上記の各金属材被梱包体の
フィルム梱包設備において、防錆紙による梱包に先立
ち、防錆紙を予め乾燥しておく手段を有することが望ま
しい。また、衝撃吸収材を用いる場合も、衝撃吸収材の
梱包体への載置に先立ち、衝撃吸収材を予め乾燥してお
く手段を有することが望ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】シュリンク処理においては、フィ
ルム温度を100 ℃近辺、あるいはそれ以上とする必要が
あるが、衝撃吸収材や防錆紙はこのような高温に晒され
ると大量の水蒸気を発生する。本発明によれば、熱風が
直接被梱包体に吹きつけられることを抑制することによ
って、防錆紙および衝撃吸収材を用いる際は、衝撃吸収
材についても熱収縮処理の際の温度上昇が過剰とならな
いように、好ましくは所定値以下となるように制限する
ことにより、熱収縮処理の際の水分の発生を抑制したの
で、製品に結露や発錆を起こすことがなくなった。
【0021】なお、所定値として好ましい値は、防錆紙
については90℃以下、衝撃吸収材については65℃以下で
ある。
【0022】
【実施例】(実施例1)本発明の第1の実施例を図面に
より説明する。図1はこの実施例におけるシュリンク炉
6の要部を示す部分断面図で、これまでと共通するもの
については同じ符号を使用しているが、66は遮蔽板であ
る。
【0023】すなわち、図7で説明した従来のシュリン
ク炉の内部の天井の孔あきプレート65下方aの距離に、
梱包体Pの頂部面積の95%以上の面積を有する遮蔽板66
を設けてある。梱包体Pは矢印の方向に炉内を移動する
が、中央付近にある場合に梱包体Pの頂部面積の95%、
望ましくは100 %が遮蔽板66の直下にあるように配置す
るのがよい。例えば梱包体Pの最大平面寸法が 900mm
×1000mmであれば、遮蔽板66の寸法を972 mm×972
mmとすると遮蔽面積は97.2%強となる。素材は鋼板
等、耐熱性と強度を有するものであれば何でもよい。a
の値は例えば 150mm(コンベヤ面上 800mm、梱包体
頂部の高さはコンベヤ上 466mm)である。
【0024】ファン64により孔あきプレート65から下方
に向けて吹き出した熱風は遮蔽板66に当たって水平流に
変わり、炉壁付近を流れる熱風と合流して主として側面
から被梱包体Mを加熱する。炉温 175℃、シュリンク処
理時間90秒で熱収縮処理を行ったところ、フィルム表面
温度平均 105℃に対し、防錆紙表面温度は最高85℃、衝
撃吸収材表面温度は最大60℃で、その後の製品の錆発生
率は 0%であった。以下すべて、防錆紙は前記のものと
同じ防錆剤を含浸させた重量 100g/m2 のクラフト
紙、衝撃吸収材は厚さ 1mm、重量 920g/m2 のボー
ル紙である。また、防錆紙および衝撃吸収材の表面温度
は、最高温度に応じて変色する塗料により測定した。
【0025】つぎに、炉温 200℃、シュリンク処理時間
50秒で熱収縮処理を行ったところ、フィルム表面温度平
均 100℃に対し、防錆紙表面温度は最高85℃、衝撃吸収
材表面温度は最大55℃で、その後の製品の錆発生率は 0
%であった。 (実施例2)図2は第2の実施例を示すシュリンク炉6
の部分断面図である。これは実施例1における遮蔽板66
を距離aを隔てることなく孔あきプレート65上面に密着
させて敷いたもので、例えば遮蔽板66を1000mm×1000
mmの鋼板とし、これがファン64の直下部分をふさぐ形
とすると、熱風は孔あきプレート65にそって水平方向に
流れたのち、孔あきプレートの周囲の部分から吹き出
し、主として側面から梱包体Pを加熱する。なお、遮蔽
板相当部に孔をあけない孔あきプレートを用いることに
よっても同様の効果が得られる。この場合は孔あきプレ
ートが遮蔽板を兼用する。
【0026】炉温 175℃、シュリンク処理時間90秒で熱
収縮処理を行ったところ、フィルム表面温度平均 105℃
に対し、防錆紙表面温度は最高90℃、衝撃吸収材表面温
度は最大65℃で、その後の製品の錆発生率は 0%であっ
た。また、炉温 200℃、シュリンク処理時間50秒で熱収
縮処理を行ったところ、フィルム表面温度平均 100℃に
対し、防錆紙表面温度は最高85℃、衝撃吸収材表面温度
は最大60℃で、その後の製品の錆発生率は 0%であっ
た。
【0027】(実施例3)図3は第3の実施例を示すシ
ュリンク炉6の部分断面図である。すなわちこの実施例
では、ファン64により吹き出す熱風を一旦ダクト67に集
め、これに取り付けられた吹き出しノズル68から分配さ
れて吹き出させるようにした。吹き出しノズル68の配置
により、任意の分布で熱風を所望の場所に吹き出させる
ことができる。この場合も、最も梱包体の温度が上がり
やすい炉中央部において梱包体に当たる熱風を少なめに
するのがよい炉温 175℃、シュリンク処理時間90秒で熱
収縮処理を行ったところ、フィルム表面温度平均 105℃
に対し、防錆紙表面温度は最高85℃、衝撃吸収材表面温
度は最大60℃で、その後の製品の錆発生率は 0%であっ
た。
【0028】また、炉温 200℃、シュリンク処理時間50
秒で熱収縮処理を行ったところ、フィルム表面温度平均
100℃に対し、防錆紙表面温度は最高80℃、衝撃吸収材
表面温度は最大55℃で、その後の製品の錆発生率は 0%
であった。以上の各実施例に対し、遮蔽板等を用いない
従来のシュリンク炉により比較実験を行った。炉温 200
℃、シュリンク処理時間50秒で熱収縮処理を行ったとこ
ろ、フィルム表面温度平均 110℃に対し、防錆紙表面温
度は最高95℃、衝撃吸収材表面温度は最大70℃で、その
後の製品には5%の錆発生が見られた。
【0029】また、衝撃吸収材を用いない場合でも、同
じ条件で熱収縮処理を行ったところ、フィルム表面温度
平均 110℃に対し、防錆紙表面温度は最高95℃で、その
後の製品には4%の錆発生がみられた。なお図1に示す
遮蔽板(遮蔽面積 100%)を付けて、衝撃吸収材を用い
ない梱包体をシュリンク処理(炉温 175℃、シュリンク
処理時間50秒)を行った場合はフィルム表面温度平均 1
05℃に対し、防錆紙表面温度は最高85℃で、その後の製
品の錆発生は0%であった。
【0030】上記の各実施例、比較例においては、すべ
て防錆紙および衝撃吸収材を予め乾燥させ、シュリンク
炉装入直前(炉入口より約 1.5m手前で、時間にして約
5秒前、以下これを熱収縮処理直前という)における含
水量(対象材を 100℃で乾燥した際の重量減分)が各々
1m2当り18g以下および75g以下となるようにした。こ
のような乾燥管理を防錆紙もしくは衝撃吸収材について
行わなかった場合には、1%程度の錆発生率が認められ
た。
【0031】なお、以上はあくまで一実施例を示すもの
であり、本発明における防錆紙、衝撃吸収材等の材料の
選択や、乾燥設備、包装設備等は上記の例に限定される
ものではない。また、熱風炉以外によるシュリンク処理
においても、防錆紙、衝撃吸収材の温度を所定温度以下
とすれば、錆発生を防止することができる。例えば、放
射加熱方式において、梱包体上部にあたる放射を抑制す
るなどの手段が考えられる。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、熱収縮性フィルムで密
封された内部にある防錆紙や衝撃吸収材からの水分発生
を防止することにより、被梱包体である金属シートの発
錆をほぼ完全に防止することができるという、品質管理
上きわめて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すシュリンク炉の要
部断面図である。
【図2】本発明の第2の実施例を示すシュリンク炉の要
部断面図である。
【図3】本発明の第3の実施例を示すシュリンク炉の要
部断面図である。
【図4】本発明に係わる金属材被梱包体の梱包状態を示
す部分断面図である。
【図5】本発明に係わる金属材被梱包体の梱包設備の平
面図である。
【図6】図5の所定位置における金属材被梱包体を示す
模式断面図である。
【図7】従来一般的なシュリンク炉付近を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 搬送設備 2 衝撃吸収材供給設備 3 防錆紙供給設備 4 防錆紙包装設備 5 熱収縮性フィルム包装設備 6 シュリンク炉(熱収縮処理設備) 61 コンベヤ 62 ヒートチャンバ 63 ヒータ 64 ファン 65 孔あきプレート 66 遮蔽板 67 ダクト 68 吹き出しノズル A 衝撃吸収材 C コーナアングル F 熱収縮性フィルム G 保護板 M 積層金属シート(被梱包体) P 梱包体 R 防錆紙 S スキッド

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属材を防錆紙で包装し、さらに熱収縮
    性フィルムで包装した梱包体に、熱収縮処理を行う金属
    材被梱包体の梱包方法において、熱収縮処理時の防錆紙
    の最高温度を所定値以下に制御することを特徴とする金
    属材被梱包体のフィルム梱包方法。
  2. 【請求項2】 金属材の上面を保護する衝撃吸収材を用
    い、前記熱収縮処理時における衝撃吸収材の最高温度を
    所定値以下に制御することを特徴とする請求項1記載の
    金属材被梱包体のフィルム梱包方法。
  3. 【請求項3】 金属材を防錆紙で包装し、さらに熱収縮
    性フィルムで包装した梱包体に、シュリンク炉内で熱風
    を吹きつけて熱収縮処理を行う金属材被梱包体の梱包方
    法において、前記シュリンク炉内に熱風制御手段を設け
    て熱風が直接梱包体に吹きつけられることを抑制するこ
    とを特徴とする金属材被梱包体のフィルム梱包方法。
  4. 【請求項4】 金属材(M)を防錆紙(R)で包装し、
    さらに熱収縮性フィルム(F)で包装した梱包体(P)
    に、シュリンク炉(6)内で熱風を吹きつけて熱収縮処
    理を行う金属材被梱包体の梱包設備において、前記シュ
    リンク炉(6)内に熱風制御手段を設けたことを特徴と
    する金属材被梱包体の梱包設備。
  5. 【請求項5】 熱風制御手段が遮蔽板(66)である請求
    項4に記載の金属材被梱包体の梱包設備。
  6. 【請求項6】 熱風制御手段がダクト(67)およびこれ
    に取り付けられた吹き出しノズル(68)である請求項4
    に記載の金属材被梱包体の梱包設備。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018061757A1 (ja) * 2016-09-29 2018-04-05 大日本印刷株式会社 蒸着マスク梱包体および蒸着マスク梱包方法

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