JP2019189350A - 木製パレット搭載物品梱包体、及びその荷作り方法、並びに木製パレット搭載物品梱包体の船積み輸送方法 - Google Patents

木製パレット搭載物品梱包体、及びその荷作り方法、並びに木製パレット搭載物品梱包体の船積み輸送方法 Download PDF

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Hirotaka Hayakawa
寛隆 早川
杉本 誠
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誠 杉本
輝幸 近藤
Teruyuki Kondo
輝幸 近藤
吉田奈美
Nami Yoshida
奈美 吉田
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Abstract

【課題】輸送コンテナ内の温度、湿度変化に起因して木製パレットから出る水分による荷物の水濡れの発生を、高コストのプラスチック製パレットを用いず、低減、防止する。【解決手段】木製パレット110の上面113に、物品を梱包している段ボール箱120群を搭載した、木製パレット搭載物品梱包体100で、その梱包体100の外周面122がフィルム140で覆われてなる荷姿の梱包体で、段ボール箱120は、木製パレット110の上面113に防水シート130を敷き、その上面に段積した。木製パレット110含有の多量水分が、コンテナ200内の気温上昇による湿度低下で蒸発し、その後に外気温の低下が生じても、木製パレット上面113と段ボール箱120とが、防水シート130で遮断されているから、フィルム140で段ボール120を覆った空間内での湿度上昇が抑制されるので、フィルム140内面での結露が抑制され、荷物の水濡れを止める。【選択図】 図2

Description

この発明は、部品や製品等の物品(商品)をコンテナ詰め(コンテナ積み)し、船積みして輸送するための荷姿をなす梱包体であって、木製パレットの上面に、物品を梱包している1又は複数の紙製包装箱を搭載してなる梱包体(以下、木製パレット搭載物品梱包体、物品梱包体、又は単に梱包体ともいう)の構造、及びその荷作り方法、並びに、その木製パレット搭載物品梱包体をコンテナに詰めて船積みして輸送する、木製パレット搭載物品梱包体の船積み輸送方法(コンテナ輸送、又は単に輸送ともいう)に関する。
自動車部品や精密機械部品等の各種の部品や製品等の物品を輸送する際には、その前後におけるフォークリフトによる荷扱い上、それをパレットに搭載して輸送することが多い(特許文献1参照)。そして、このような物品をコンテナ輸送する際、その物品は、通常、それらの物品を梱包材である段ボール箱等の紙製包装箱に収容し、運搬等の荷扱いの効率化、荷物の保護のため、パレットに搭載(載置、積み上げ)された梱包体(パレット搭載物品梱包体)とされるのが普通である。また、このような梱包体は、その外周面をストレッチフィルム等のフィルム(又はシート)で巻く等して覆った荷姿とされて、コンテナ詰め(積み)される。コンテナ詰めは、このような荷姿のパレット搭載物品梱包体を、コンテナ内に段積みすることで行われる。コンテナ輸送は、このような荷積み後のコンテナを船積したコンテナ船にて仕向地に向け輸送される。なお、このような輸送に用いられるパレットは、コスト上のメリットを勘案して、木製パレット(以下、パレットともいう)が使用されることが多い。
ところで、このようなコンテナ輸送で、コンテナが輸送船のデッキに積まれている場合や、仕向地に向かう途中での積み替え等のためにコンテナヤードで保管されている場合においては、コンテナ内には大きな気温変化が生じる。というのは、コンテナは鋼製箱体であり、その内部の気密性(密封性)が高いためである。このため、例えば、コンテナが輸送船のデッキに積まれており、日中、太陽に照らされて、コンテナ積み(荷積み)時に比べてコンテナ内の温度が高くなると、その分、その内部は、相対的に乾燥状態(相対的に低湿度)となる。こうした中で、パレットに木製パレットが使用されている場合、コンテナ内では、その木製パレットに含まれている水分の蒸発(発散)が活発化するから、コンテナ内の空気は水分量(水蒸気量)が増大することになり、温度だけではなく、湿気も高い湿った空気となる。
一方で、その後、夜間になって外気温が下がり、コンテナ内が冷やされて露点温度が下がることになると、増大した水分を含む冷気中の水蒸気が飽和状態となってコンテナ内の天井や壁に水滴となって付着する結露が生じる。そして、コンテナ内の包装品へ結露水の滴下を招くことになる。その結果、木製パレット上の段ボール箱等の紙製包装箱、ひいてはその中に梱包収容されている物品を濡らしてしまうという水濡れトラブルを発生させる。このような水濡れトラブルは、単に物品の水濡れだけでなく、それが自動車物品等の金属製精密物品であるような場合には、錆の発生や、貼付ラベルの剥がれ等を招き、そして、物品が繊維製品や食料品では汚染となり、そのダメージは極めて大きいものとなる。
とくに、上記したような梱包体の荷姿では、それがフィルムにて覆われているため、その内側には木製パレットに含まれていた水分がこもり易く、パレットからの水分も常にフィルム内に供給しやすい環境となる。したがって、結露が生じやすく、とりわけその問題も大きい。また、上記したような荷姿だと、木製パレットに接するような下段位置付近にある紙製包装箱は、木製パレットに含有される水分の影響を受けやすく、それを吸収しやすい。それ故、そのような紙製包装箱に収容されている物品の水濡れは深刻である。さらに、コンテナ詰め時のその内部温度は低温でも、その後の温度変化により、コンテナ内の気温上昇がある一方で、梱包体内の搭載荷物(物品)自体は温度上昇のし難いような素材、材質のもの(例えば、セラミックスなどの冷めにくい製品や金属製の重量製品)であるような場合においては、その製品温度は、気温の上昇よりも遅れるが、ひとたび温まると冷めにくい性質があるため、コンテナの外気温が下がっても、パレットや製品は温かい状態に長時間保持される。結果、コンテナ内外、及びフィルムで巻かれた製品パレット内外で温度差が発生し、コンテナの天井等の内面、及びフィルムの内面近傍では露点温度以下になり、水滴が付着する。その状態は製品が冷めるまで持続的に続くことになり、発生したおびただしい水滴が滴下する原因で水濡れを招くこともある。これにより、鉄系金属部分を含む製品においては、その表面部分に錆が発生するという問題も生じさせる。
特開2016−175655号公報
上記したように、コンテナ輸送において結露による水濡れトラブルの発生があるのは、コンテナの密閉性、輸送過程でのコンテナ内の温度変化(温度差)に起因する水分の蒸発や、露点温度の低下等によるのであるから、温度、湿度の調整手段を備えたコンテナを使用することで、そのトラブルの発生を解消できるともいえるが、その実現はコスト上からして容易でないか、困難である。一方、水分の蒸発による湿度上昇の主要な要因は、木製パレット自体の使用にあるといえる。すなわち、木製パレットは、その性質上、乾燥させたとしてもその重量の30%程度ともいわれる多量の水分を含有することから、これを水分の含有のないプラスチック製パレットに変更することで、水濡れトラブルの発生を防止できる。しかし、プラスチック製パレットは、木製パレットに比べると、格段と高コストであるし、片道となる輸出の使用においては輸送コストの増大を招くことは避けられず、したがって、コスト上において適するものとはいえない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、木製パレットの使用を維持することで、プラスチック製パレットの使用におけるようなコンテナ輸送コストの増大を招くこともなく、しかも、上記したような水濡れトラブルの発生を有効に抑制ないし防止できる木製パレット搭載物品梱包体等を提供することをその目的とする。
請求項1に記載の本発明は、木製パレットの上面に、物品を梱包している1又は複数の紙製包装箱を搭載してなる木製パレット搭載物品梱包体であって、該木製パレット搭載物品梱包体の外周面のうち、少なくとも前記紙製包装箱の外周面がフィルムで覆われてなる荷姿の木製パレット搭載物品梱包体において、
その木製パレットの上面と、該上面に接する位置にある前記紙製包装箱の下面との間に、防水シートが介在されてなることを特徴とする、木製パレット搭載物品梱包体である。
請求項2に記載の本発明は、前記木製パレット搭載物品梱包体は、その上面が防水シートで覆われていることを特徴とする請求項1に記載の木製パレット搭載物品梱包体である。
請求項3に記載の本発明は、木製パレットの上面に、該上面を覆う状態で防水シートを敷き、該防水シートの上に、物品を梱包している1又は複数の紙製包装箱を搭載して木製パレット搭載物品梱包体とし、その後、該木製パレット搭載物品梱包体の外周面のうち、少なくとも前記紙製包装箱の外周面をストレッチフィルムで巻いて覆った荷姿とすることを特徴とする、木製パレット搭載物品梱包体の荷作り方法である。
請求項4に記載の本発明は、木製パレットの上面に、該上面を覆う状態で防水シートを敷き、該防水シートの上に、物品を梱包している1又は複数の紙製包装箱を搭載して木製パレット搭載物品梱包体とし、その後、該木製パレット搭載物品梱包体の上面を別の防水シートで覆うと共に、該木製パレット搭載物品梱包体の外周面のうち、少なくとも前記紙製包装箱の外周面をストレッチフィルムで巻いて覆った荷姿とすることを特徴とする、木製パレット搭載物品梱包体の荷作り方法である。
請求項5に記載の本発明は、請求項1又は2のいずれか1項に記載の木製パレット搭載物品梱包体をコンテナに詰めて船積みして輸送することを特徴とする、木製パレット搭載物品梱包体の船積み輸送方法である。
従来、上述したように、木製パレット搭載物品梱包体をコンテナ詰めする時点での温度、湿度が低いとしても、コンテナ詰め後において、それが直射日光に照らされたり、高温の外気に曝されたりすることで、コンテナ内の温度が上昇する。このような温度上昇があると、木製パレットが含有する水分が蒸発、発散するため、密封性の高いコンテナ内の空気は高温多湿(空気中の水分量が多くなる)となる。
しかし、請求項1に記載の発明に係る木製パレット搭載物品梱包体によれば、これをコンテナに詰めて船積みして輸送(船積み輸送)する過程で、コンテナ内の温度上昇や製品の余熱による保温効果によって暖められた木製パレットに含まれている水分が蒸発するような場合であっても、木製パレットの上面と、前記紙製包装箱(以下、荷物ともいう)との間に防水シートが設けられているため、その水分は該防水シートにて遮断(遮蔽)される。したがって、その後、夜間の外気温の低下によって、従来であれば、フィルムで紙製包装箱を覆った空間内(内部空間)での湿度上昇が生じるような場合でも、本発明による場合にはそのような湿度上昇が抑制されるから、フィルム内面に結露が生じるのを効果的に抑制することができる。すなわち、仮に、該防水シートが無い場合においては、パレット搭載物の全体に水濡れが発生するのに対し、本発明ではそのような水濡れの発生を有効に防止できる。このように請求項1の発明に係る梱包体によれば、木製パレットの使用によるため、プラスチック製パレットの使用となるようなコンテナ輸送コストの増大を招くこともないし、前記防水シートにより、水濡れトラブルの発生を抑制ないし防止することができる。
しかも、請求項1の発明に係る梱包体によれば、木製パレットから発生する水分を防水シートで遮断し、その下面と木製パレットの上面等の表面との間に結露水として留めることができるため、その分、木製パレットから出てコンテナ内の空間全体に分散、蔓延する水分の全体量も減らすことができる。よって、コンテナ内の温度低下に因る相対的な湿度上昇も、防水シートを用いない場合よりも、確実に低減できることになり、したがって、コンテナ内の天井、壁に発生する結露や、それが滴り落ちることによる滴下水の量の低減も図られるから、その分、水濡れトラブルの発生を低減できる。
また、従来、コンテナ内の気温上昇がある一方で、梱包体内の搭載荷物(物品)が温度上昇し難いような素材、材質の物品(セラミックスや金属製の重量製品)であるような場合、コンテナの外気温が下がっても、パレットや製品は温かい状態に長時間保たれることがある。その結果、コンテナ内外、及びフィルムで巻かれた製品パレット内外で温度差が発生し、コンテナの天井等の内面及びフィルの内面近傍では露点温度以下になり、水滴が付着する。そして、その状態は製品が冷めるまで持続的に続くことになり、発生したおびただしい水滴が滴下する原因で水濡れを招くこともある。これに対し、本発明では、コンテナ内の空間全体に蔓延する水分の全体量を抑制ないし低減できるため、物品が鉄系金属製品でその表面部分に錆が発生するという問題の発生も抑制できる。このように、本発明によれば、コンテナ輸送時における荷物の水濡れによるトラブルの発生を抑制ないし低減できる。
また、上記したように、従来、木製パレット搭載物品梱包体をコンテナ詰めする時の温度、湿度が低いとしても、その後、直射日光の照らされ等により、コンテナ内の温度上昇が生じると、木製パレットが含有する水分が蒸発、発散することから、コンテナ内の空気は高温多湿(空気中の水分量が多くなる)となる。他方、夜間の外気温の低下によりコンテナ内が冷やされて相対的な湿度上昇が生じることにより、水蒸気が飽和状態となれば結露が生じる。このとき、特に、外気温の低下による冷やされによる影響が大きいコンテナ内壁面の天井や壁では結露(結露水)が生じ、滴下を生じる。しかし、請求項2の発明に係る梱包体によれば、そのような結露の滴下が生じるとしても、荷物の上面が防水シートで覆われているから、前記発明の効果に加え、その滴下による水濡れ防止も図られる。
請求項3に記載の発明に係る、木製パレット搭載物品梱包体の荷作り方法によれば、請求項1に記載の梱包体が効率的に得られる。また、請求項4に記載の発明に係る、木製パレット搭載物品梱包体の荷作り方法によれば、請求項2に記載の梱包体が効率的に得られる。
そして、請求項5に記載の発明に係る、木製パレット搭載物品梱包体の船積み輸送方法によれば、木製パレットの使用によるため、高コスト品であるプラスチック製パレットの使用となるようなコンテナ輸送コストの増大を招くこともなく、しかも、上記したように、水濡れトラブルの発生を有効に抑制ないし防止できる。このように本発明によれば、プラスチック製パレットの使用によるようなコストの増大を招くことなく、水濡れ防止効果の高い船積輸送が得られる。特に、請求項2に記載の梱包体の船積輸送においては、コンテナ内の天井に結露し、滴下する結露水があっても、荷物の上面にある防水シートが傘の役割を果たすから、極めて高い水濡れ防止効果が得られる。
本発明を具体化した木製パレット搭載物品梱包体の一例を説明する模式的縦断面図。 図1の木製パレット搭載物品梱包体をコンテナに積んだ状態を説明する模式的縦断面図。 図1の木製パレット搭載物品梱包体の改良例を説明する模式的縦断面図。 図1の木製パレット搭載物品梱包体の改良例をコンテナに積んだ状態を説明する模式的縦断面図。
図1に基づき、本発明を具体化した木製パレット搭載物品梱包体100の一例について説明する。図中、100は、本例の木製パレット搭載物品梱包体であって、平面視、矩形をなす従来公知の木製パレット110と、物品を梱包している複数の同寸の直方体(または立方体)形状の段ボール箱120、120とを含んで構成されている。この複数の段ボール箱(段ボール箱群)120、120は、木製パレット110の上面113を覆う配置で敷かれた防水シート130の上に、平面視、縦横に隙間なく升目状に配置されて複数段の段積状態で搭載されている。また、同梱包体100は、それを構成する段ボール箱群(荷物全体)の外周面122が、フィルム140で巻回されて覆われている。以下、その詳細について説明する。
木製パレット110は、横木として、長さ、横断面が同寸の四角材を3本、等間隔で平行に配置した状態において、その上下に、複数の矩形板材が貼り付け、固定されてなる従来公知のものである。この木製パレット110の上面(矩形の座面)113には、その上面113全体を覆い得るように裁断され、適度の厚みのある樹脂製の防水シート130が、その上面113全体を覆うよう敷かれている。この防水シート130は、適度の防水性があればよく、材質は適宜のものとすればよいが、水、水蒸気を、高い防水性能で遮断できるものとするのがよい。本例では、低コストで防水性が高く、しかも、荷物保護のために緩衝性もある防水シート(樹脂製シート)が用いられている。具体的には、高発泡ポリエチレンシート、すなわち、無数の独立気泡を形成させ、シート状に成形された高発泡ポリエチレンシートとされている。なお、このような防水シート130は木製パレット110の上面113だけでなく、木製パレット110の下面も含め、その全体を包囲するものとしてもよいが、低コスト化のため、本例では上面113だけを覆うものとしている。
本例の梱包体100は、このような木製パレット110の上面113に敷かれた防水シート130の上に、輸送対象の製品が詰め込まれた、紙製包装箱である所定の大きさの段ボール箱120,120が、平面視、縦横に(升目状配置となるよう)、例えばそれぞれ2つ(平面視4つ)が隙間なく配置され、複数の段積で積まれ搭載されている。平面視、4つのこの段ボール箱(製品を詰め込んだ段ボール箱。以下、単に段ボール箱、又は荷物ともいう)120は、その搭載状態において、平面視、パレット110の上面113の輪郭と略同じか、それよりも一回り小さくなるサイズをなし、防水シート130の上面133に配置されている。そして、このような荷物(段ボール箱群)は、その外周面122が梱包(ラッピング)用の樹脂製のフィルム(例えば、ポリエチレンフィルムからなるストレッチフィルム。以下、ラッピングフィルム、又はフィルムともいう)で覆われ、梱包されている。これにより、積まれたダンボール箱120の荷崩れの防止と共に、パレット110の上面113に対する横ずれ防止が図られている。本例では、パレット110の外周面も含め、ラッピングされ、固定されている。
このフィルム140による梱包(ラッピング)は、例えば、図示しないターンテーブル(回転テーブル)上に梱包体(フィルムで覆われる前のパレット搭載物品梱包体)を置き、その傍において、図示はしないが、回転軸を上下にして立てられ、リールに巻かれたラッピングフィルムの端縁(巻き開始端)を、梱包を始める前に、例えばその被覆体の下端側(パレットを含む下段の段ボール箱)に仮止めし、適度の張力が付与されるようにして、ターンテーブルを回転させ、ラッピングフィルムにて、ラッピングすることで行われる。このラッピング工程を経ることで、パレット搭載物品梱包体(仕掛梱包体)100における段ボール箱(群)の外周面122が、ストレッチフィルム140で巻いて覆われた荷姿のパレット搭載物品梱包体100が得られる。図1では、段ボール箱120の外周面122と、ストレッチフィルム140との間に、隙間がある状態の模式図となっているが、実際の荷姿では、ストレッチフィルム140のロール幅にもよるが、木製パレット110より上方では、段ボール箱120の外周面122に密着するものとなる。
なお、このラッピングにおいてストレッチフィルム(ラッピングフィルム)140は、ストレッチフィルム140のロール幅、パレット搭載物品梱包体(仕掛梱包体)100の高さにもよるが、段ボール箱120を露出させることなく適度の重なりが付けられるよう、ターンテーブルの回転中において、下から上方に向う螺旋巻きが得られる送りを付与するのがよい。そして、この螺旋巻きにおいては、その最終の最上段の段ボール箱の外周面の巻回において、同高さ位置で数回、巻回した後に、そのラッピングフィルム140をカットし、そのカット端を巻かれている同フィルム140の表面部分に、自身の粘着性で圧着することで、端止めすればよい。かくして、本例では、木製パレット搭載物品梱包体(仕掛梱包体)100の外周面のうち、その段ボール箱(荷物)120の外周面122がストレッチフィルム140で巻いて覆われた荷姿の木製パレット搭載物品梱包体(完成梱包体)100を得ることができる。なお、ここで、ラッピングフィルム140を下から上に向けて適度の重なりを付けて螺旋巻きする、としたのは、このようにすることで、ラッピングフィルム140に沿って上から滴下する水があるとしても、ラッピングフィルムの内側に流れ込まないためであるが、ストレッチフィルム140のロール幅、パレット搭載物品梱包体(仕掛梱包体)100の高さによっては、螺旋巻きすることなく覆うことができる。
しかして、このようにして荷作りされた梱包体100は、図2に示したよう、所定サイズのコンテナ200内に段積みされて収容され、その後、コンテナ船に搭載されて仕向け国に輸送される。そして、その輸送過程で生じるコンテナ200内の温度上昇により、木製パレット110に含まれている水分が、図中破線矢印で示したよう、蒸発するような場合であっても、本例梱包体100では、木製パレット110の上面113と、最下段の段ボール箱120の下面123との間に防水シート130が敷かれているため、その水分は防水シート130にて遮断(遮蔽)される。したがって、多量の水分が蒸発した後、夜間の外気温の低下が生じた場合にも、フィルムで紙製包装箱を覆ってなる空間内(内部空間)での湿度上昇が抑制され、フィルム内面に結露が生じるのを効果的に抑制することができる。よって、パレット110の上面113上に積み上げられている段ボール箱120、及びそれらの内部の物品の水濡れ防止に極めて有効である。このように本例の梱包体100によれば、木製パレット110の使用ではあるものの、上記したように防水シート130を介在させているため、水濡れトラブルの発生防止に有効である。しかも、木製パレット110の使用において防水シート130を用いただけであるから、高コスト品であるプラスチック製パレットの使用となるようなコンテナ輸送コストの増大を招くこともない。
さて、次に図3、図4に基づき上記例の改良例の木製パレット搭載物品梱包体102について説明するが、このものは、上記例の梱包体100において、積み上げられている段ボール箱(群)120の最上段のものの上面125に、図3、図4中、太実線で示したように、例えば、そのパレット110の上面113に敷いたのと同じ素材からなる防水シート(以下、上部防水シートともいう)150を被せ、最上段の段ボール箱120全体の上面125を覆ったものであり、上記例との相違点は、この上部防水シート150を設けた点のみである。よって、この相違点に関してのみ説明し、同一部位には同一の符号を付すに止める。
このような改良例の梱包体102として荷作りされたものにおいては、図4に示したように、これが、コンテナ200に搭載されて輸送する時にコンテナ200内の水蒸気が飽和状態となり、その天井203等に結露し、図4中、破線矢印で示したような滴下となるとしても、その水は、上部防水シート150で受け止められる。このように本例では、上記例の効果に加え、天井203から結露の滴下が生じるとしても、最上段の段ボール箱120の上面125は上部防水シート150で覆われているから、結露水の滴下による水濡れ防止も図られるという効果が得られる。
また、このような改良例の梱包体102によれば、次のような効果も得られる。というのは、この木製パレット搭載物品梱包体102を、図示はしないが、上下に2段でコンテナ積みする積荷形態となり、上の木製パレット搭載物品梱包体をなす木製パレットで発生する水蒸気による結露や、それによる水分(結露水)が滴下し、垂れ落ちるようなときでも、下の木製パレット搭載物品梱包体の最上段の段ボール箱の上面は防水シートで覆われているから、その滴下による水濡れを防止できる。よって、本例の木製パレット搭載物品梱包体102は、これを複数段積みでコンテナ積みすることで、相対的に上に位置する木製パレットから出る水分が問題になるような場合でも、その水分によるトラブルの発生も防止できる。
なお、上部防水シート150で、最上段の段ボール箱120の上面125を覆うときは、次のような荷作り方法とすればよい。すなわち、上記例の荷作り方法において、木製パレット110の上面113に敷かれた防水シート130の上に荷物を載せ、その最上段の荷物(段ボール箱120)の上面125に、上部防水シート150を被せる。次いで、上記したようにストレッチフィルム140で、その梱包体の外周面をラッピングし、そのラッピングにおいて上部防水シート150の外周縁を固定すればよい。上部防水シート150の外周縁の固定は、ストレッチフィルム140で段ボール箱120の上面125の周囲を覆うようにすることで、行えばよい。また、上記例におけるように梱包体100の外周面をラッピングした後において、その上面125に上部防水シート150を被せて覆い、その外周縁を別の接着テープ又は粘着テープ等で固定してもよい。
なお、上部防水シート150を被せる場合において、後者のように、上部防水シート150を後で被せる場合には、上部防水シート150を梱包体100の上面125より大きいものとしておき、その外周縁が、図1の梱包体100における最上段の段ボール箱120の外周面122をラッピングしているストレッチフィルム140の外周の上縁寄り部位を、包囲するようにして(図3中、太実線で示したように垂れ下がるようにして)固定するのがよい。このようにしておけば、天井から滴下する水を、梱包体100の外周面122をラッピングしているストレッチフィルム140の外側に流すことができるためである。すなわち、荷物の上面125においてその外周面と、ストレッチフィルム140との間(隙間)へ垂れ水が浸入するのを防止できるため、一層、水濡れ防止が図られる。なお、この上部防水シート150も、防水性のあるシート(フィルム)であれば、適宜のものを用いることができ、したがって、上記したようなストレッチフィルムを用いることもできるし、パレット110の上面113に敷いたものと同様の高発泡ポリエチレンシートを用いることもできる。
また、上部防水シートに高発泡ポリエチレンシートを用いる場合において、前者のように、その最上段の荷物(段ボール箱)の上面125に、その上部防水シートを被せた後で、ストレッチフィルムで、その梱包体の外周面をラッピングする場合にも、その上部防水シートは、図3中、太実線で示したように、その外周縁が最上段の荷物の外周を包囲するように被せておき、ストレッチフィルムによる梱包体の外周面のラッピング時に、その上部防水シートの外周垂れ下がり縁も合せて包囲するようラッピングするとよい。このようにしすれば、上記したストレッチフィルム140によるラッピングの終了時に、それ自体の粘着性で、端止め固定することで、上部防水シートの固定もできるためである。すなわち、このようにすれば、上部防水シートを固定する独自の手段(接着テープ等)を要しないか、その固定が容易となる。
本発明に係る木製パレット搭載物品梱包体における防水シートは、木製パレットに含まれる水分が蒸発して結露するその結露水を、木製パレットと紙製包装箱との間で遮断することができればよく、したがって、防水シートをその間に介在させる手段は、木製パレットの上面に防水シートを敷くこととするのが、簡易であり好ましいといえるが、これに限定されるものではない。例えば、物品を梱包している段ボール箱等の紙製包装箱体のうち、木製パレットの上面に接する位置となる最下段の紙製包装箱体の底面の下向き面に、防水シートを接着等により貼り付けておいてもよい。また、防水シートは、木製パレットの上面と、該上面に接する位置にある前記紙製包装箱の下面との間に、介在されていればよいので、木製パレットを防水袋(防水シートからなる袋)に収容したり、防水シート(フィルム)で木製パレット全体をシュリンクするよう覆ってもよい。
そして、本発明における防水シート(上部防水シート)は、防水性の高いものとするのがよいが、適度に水を遮断できるものであればよく、その素材や厚みは適宜のシート材(フィルムを含む)として具体化することができる。そして、このような防水シートは、1層だけでなく、複数層のものとして介在させることとしてもよい。また、本発明における紙製包装箱は段ボール箱に限定されるものではない。そして、梱包体の外周面を覆うフィルムは、上記例ではストレッチフィルムとし、これを巻くこととしたが、梱包体の外周面がフィルムで覆われていてさえすればよいので、そのフィルムの種類や被覆の仕方は、これに限定されるものではない。
100 木製パレット搭載物品梱包体
110 木製パレット
113 木製パレットの上面
120 段ボール箱(物品を梱包している紙製包装箱)
123 段ボール箱(物品を梱包している紙製包装箱)の下面
122 木製パレット搭載物品梱包体(段ボール箱全体)の外周面
125 木製パレット搭載物品梱包体の上面
130 防水シート
140 段ボール箱(物品を梱包している紙製包装箱)の外周面を覆っているフィルム(ストレッチフィルム)
150 木製パレット搭載物品梱包体の上面を覆っている防水シート(上部防水シート)
200 コンテナ

Claims (5)

  1. 木製パレットの上面に、物品を梱包している1又は複数の紙製包装箱を搭載してなる木製パレット搭載物品梱包体であって、該木製パレット搭載物品梱包体の外周面のうち、少なくとも前記紙製包装箱の外周面がフィルムで覆われてなる荷姿の木製パレット搭載物品梱包体において、
    その木製パレットの上面と、該上面に接する位置にある前記紙製包装箱の下面との間に、防水シートが介在されてなることを特徴とする、木製パレット搭載物品梱包体。
  2. 前記木製パレット搭載物品梱包体は、その上面が防水シートで覆われていることを特徴とする請求項1に記載の木製パレット搭載物品梱包体。
  3. 木製パレットの上面に、該上面を覆う状態で防水シートを敷き、該防水シートの上に、物品を梱包している1又は複数の紙製包装箱を搭載して木製パレット搭載物品梱包体とし、その後、該木製パレット搭載物品梱包体の外周面のうち、少なくとも前記紙製包装箱の外周面をストレッチフィルムで巻いて覆った荷姿とすることを特徴とする、木製パレット搭載物品梱包体の荷作り方法。
  4. 木製パレットの上面に、該上面を覆う状態で防水シートを敷き、該防水シートの上に、物品を梱包している1又は複数の紙製包装箱を搭載して木製パレット搭載物品梱包体とし、その後、該木製パレット搭載物品梱包体の上面を別の防水シートで覆うと共に、該木製パレット搭載物品梱包体の外周面のうち、少なくとも前記紙製包装箱の外周面をストレッチフィルムで巻いて覆った荷姿とすることを特徴とする、木製パレット搭載物品梱包体の荷作り方法。
  5. 請求項1又は2のいずれか1項に記載の木製パレット搭載物品梱包体をコンテナに詰めて船積みして輸送することを特徴とする、木製パレット搭載物品梱包体の船積み輸送方法。
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