JPH11278190A - 助手席用エアバッグドア - Google Patents

助手席用エアバッグドア

Info

Publication number
JPH11278190A
JPH11278190A JP10008687A JP868798A JPH11278190A JP H11278190 A JPH11278190 A JP H11278190A JP 10008687 A JP10008687 A JP 10008687A JP 868798 A JP868798 A JP 868798A JP H11278190 A JPH11278190 A JP H11278190A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
less
jis
weight
ethylene
flow rate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10008687A
Other languages
English (en)
Inventor
Kentaro Iwanaga
永 健太郎 岩
Yoshinori Nishitani
谷 吉 憲 西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Inoac Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Inoac Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp, Inoac Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP10008687A priority Critical patent/JPH11278190A/ja
Publication of JPH11278190A publication Critical patent/JPH11278190A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Air Bags (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】単層射出成形によって得られた剛性感、耐変形
性に優れ、且つ、インストルメントパネルに係り止め及
び/又は直接取り付けられ、エアバッグ膨脹時に破壊、
飛散することがない。 【解決手段】 下記成分A〜Dの合計が曲げ弾性率40
0MPa以上、引張破壊強さ25MPA以上、アイゾッ
ト衝撃強さ40KJ/m2 以上の熱可塑性エラストマー
組成物を射出成形し、インストルメントパネルに係り止
め及び/又は固定される助手席用エアバッグドア。 A: MFR10g/10分以下、エチレン含量13%
以下、アイゾット衝撃強さ8KJ/m2 以上のプロピレ
ン・エチレンブロック共重合体40〜60% B: MFR5g/10分以下、密度0.94g/cm
3 以上のエチレン単独重合体5〜20% C: MFR3g/10分以下のエチレン・プロピレン
共重合体ゴム10〜25% D: MFR20g/10分以下のスチレンと共役ジエ
ンのブロック構造を有するエラストマー10〜25%

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の高速移
動体が衝突事故等の際に、その衝撃や変形を感知するこ
とにより作動し、膨脹展開するエアバッグを収納するド
アに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、車両の助手席側に設けられている
エアバッグ装置は、折り畳まれたエアバッグがエアバッ
グケース内に作動装置と共に収納され、助手席前面のイ
ンストルメントパネル内に格納されている。一方、イン
ストルメントパネルにはエアバッグのための展開開口部
が設けられ、この開口部は平時、エアバッグドアにより
覆われている。そして、車両の衝突等により大きな衝撃
を受けた時には、エアバッグケース内に収納されている
エアバッグが膨脹し、エアバッグドアを内部から押し開
き、前記展開開口部より該エアバッグを車室内に展開さ
せるようになっている。このような構造に用いられるエ
アバッグドアとしては、金属を芯材としてウレタン発泡
成形したものや、製品重量の軽量化を目的として芯材を
変性ポリフェニレンオキサイドと6−ナイロンとのポリ
マーアロイといった硬質プラスチックを用い、6−ナイ
ロンネット等による補強材をインサートしてウレタン発
泡成形したものがある。しかし、変性ポリフェニレンオ
キサイドと6−ナイロンとのポリマーアロイを芯材とし
て用いた場合、製品重量は軽量化できるが、低温時の展
開性能が低下する傾向があり、また、ネット状の補強材
をインサートするため、多数の複雑な製造工程が必要で
ある。また、展開後のドアによってフロントガラスが割
れたり、乗員に怪我をさせる可能性があった。
【0003】これらを解決する試みとして、特開平1−
202550号公報、特開平2−171362号公報、
特開平2−220946号公報、特開平3−18925
2号公報に記載されている様な、ソフト感のある熱可塑
性エラストマーを用いた表皮層と、形状保持性のある硬
い熱可塑性エラストマーを用いたコア層からなり、ま
た、前記のウレタン発泡成形の製造工程を簡略化し、生
産性を向上させた二色射出成形によって得られる開裂式
エアバッグドアや、特開平2−171364号公報、特
開平4−151348号公報、特開平4−314648
号公報、特開平5−38996号公報に記載されるよう
な単層射出成形による前記の二色射出成形の開裂式エア
バッグドアの欠点であるコストを低減したものが提案さ
れた。これらの提案により、エアバッグ装置に置けるエ
アバッグドアを通常の射出成形機を用いて成形を行なう
ことが可能となり、しかも、成形サイクルが短縮され
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、助手席
用エアバッグドアはインストルメントパネルの開口部に
設置されるため、インストルメントパネルを構成するフ
ィラー入りのポリプロピレン等とエアバッグドア部を比
較した場合の触感(剛性感)の差が少ないもの、耐変形
性が良いものが求められる。開裂式エアバッグドアの場
合、エアバッグ展開時にドアを開裂させるための薄肉部
(ティアライン)を持つことから、剛性感が悪く、耐変
形性において十分満足できるものではなかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定成分を特定
割合で配合した特定の物性を有する熱可塑性エラストマ
ーを用いたエアバッグドアが6−ナイロンネット等をイ
ンサートして補強する必要がなく、単層射出成形によっ
て得られ、剛性感及び耐変形性に優れ、且つ、インスト
ルメントパネルに係り止め及び/又は直接取り付けるこ
とができ、しかも、エアバッグ膨脹時に破壊、飛散する
ことなく展開するという安全性の高いことを見出だし、
本発明を完成するに至ったものである。
【0006】すなわち、本発明の助手席用エアバッグド
アは、下記成分(A)〜(D)の合計が100重量部と
なるように配合され、且つ、曲げ弾性率(JIS−K7
203)が400MPa以上、引張破壊強さ(JIS−
K7113)が25MPA以上、アイゾット衝撃強さ
(JIS−K7110、−40℃)が40KJ/m2
上の物性を有する熱可塑性エラストマー組成物を射出成
形してなり、インストルメントパネルに係り止め及び/
又は固定されていること、を特徴とするものである。 成分(A): メルトフローレート(JIS−K6758、230℃、2.1 6kg荷重)が10g/10分以下で、エチレン含量が13重量%以下、アイゾ ット衝撃強さ(JIS−K7110、23℃)が8KJ/cm2 以上であるプロ ピレン・エチレンブロック共重合体 40〜60重量% 成分(B): メルトフローレート(JIS−K6758、230℃、2.1 6kg荷重)が5g/10分以下で、密度(JIS−7112)が0.94g/ cm3 以上であるエチレン単独重合体 5〜20重量% 成分(C): メルトフローレート(JIS−K6758、230℃、2.1 6kg荷重)が3g/10分以下であるエチレン・プロピレン共重合体ゴム 10〜25重量% 成分(D): メルトフローレート(JIS−K6758、230℃、2.1 6kg荷重)が20g/10分以下であるスチレンと共役ジエンのブロック構造 を有するエラストマー 10〜25重量%
【0007】
【発明の実施の形態】[I] エアバッグドア用熱可塑性
エラストマー組成物 (1) 構成材料 本発明のエアバッグドア用熱可塑性エラストマー組成物
を構成する材料としては、下記に示す成分(A)〜
(D)の各特定成分を用いることが重要である。(A) 成
分(A):プロピレン・エチレンブロック共重合体 本発明において用いられるプロピレン・エチレンブロッ
ク共重合体としては、メルトフローレート(MFR、J
IS−K6758、230℃、2.16kg荷重)が1
0g/10分以下、好ましくは0.01〜9g/10
分、特に好ましくは0.1〜8g/10分で、エチレン
含量が13重量%以下、好ましくは4〜13重量%、特
に好ましくは5〜12重量%であり、アイゾット衝撃強
さ(JIS−K7110、23℃)が8KJ/m2
上、好ましくは8〜20KJ/m2 、特に好ましくは1
0〜18KJ/m2 のものである。ここでいうエチレン
含量とは赤外スペクトル分析法等により測定される値で
ある。
【0008】上記プロピレン・エチレンブロック共重合
体は、特開昭56−100806号、特開昭56−12
0712号、特開昭58−104907号、特開昭57
−63310号、特開昭63−43915号による高立
体規則性触媒の存在下に、気相流動床法、溶液法、スラ
リー法等の製造プロセスを適用して製造することができ
る。メルトフローレート(MFR)が10g/10分以
上のものを用いた場合、低温でのアイゾット衝撃強さが
低下する傾向にある。また、エチレン含量が13重量%
を超えるものを用いた場合、曲げ弾性率が低下する傾向
にある。一方、アイゾット衝撃強さ(JIS−K711
0、23℃)が8KJ/m2 未満のものを用いた場合、
低温でのアイゾット衝撃強さが低下する傾向にある。
【0009】(B) 成分(B):エチレン単独重合体 本発明において用いられるエチレン単独重合体として
は、メルトフローレート(MFR、JIS−K675
8、230℃、2.16kg荷重)が5g/10分以
下、好ましくは0.01〜4g/10分、特に好ましく
は0.1〜3g/10分であり、密度(JIS−711
2)が0.94g/cm3 以上、好ましくは0.945
〜0.965g/cm3 、特に好ましくは0.95〜
0.96g/cm3 のものが用いられる。ここでいうエ
チレン単独重合体は、遷移金属触媒の存在下でエチレン
単独を重合体させることによって得られ、エチレン単独
重合体の製造における触媒や重合方法については特に制
約はなく、例えば、触媒としてはチーグラー型触媒、フ
ィリップス型触媒、カミンスキー型触媒が挙げられ、重
合方法としてはこれらの触媒の存在下でのスラリー法、
気相流動床法(例えば、特開昭59−23011号公報
等に記載の方法や溶液法)により中低圧法により得るこ
とができる。密度が上記範囲未満のものを用いた場合、
曲げ弾性率が低下する傾向にあり、また、メルトフロー
レートが上記範囲を超過するものを用いた場合、低温ア
イゾット衝撃強さが低下する傾向にある。
【0010】(C) 成分(C):エチレン・プロピレン共
重合体ゴム 本発明において用いられるエチレン・プロピレン共重合
体ゴムとしては、メルトフローレート(JIS−K67
58、230℃、2.16kg荷重)が3g/10分以
下、好ましくは0.01〜2.8g/10分、好ましく
は0.1〜2.5g/10分のものが用いられる。エチ
レン・プロピレン共重合体ゴムとしては、エチレンとプ
ロピレン、或いは、エチレンとプロピレンと非共役ジエ
ンとして5−エチリデンノルボルネン、5−メチルノル
ボルネン、5−ビニルノルボルネン、ジシクロペンタジ
エン等を少量の水素の共存下、可溶性バナジウム化合物
と有機アルミニウム化合物とから形成される触媒、又
は、カミンスキー型触媒等を用い、気相流動床法、溶液
法、スラリー法等の製造プロセスを適用して、エチレン
とプロピレンの共重合体(EPM)、或いは、エチレン
とプロピレンと非共役ジエンの共重合体(EPDM)を
連続的な共重合工程により得ることができる。また、こ
の共重合体ゴムはエチレン含量が35〜85重量%、中
でも40〜80重量%、特に45〜75重量%のものが
好ましい。メルトフローレートが上記範囲を超えるもの
を用いた場合、低温のアイゾット衝撃強さが低下する。
また、エチレン含量が上記範囲を超えるものはアイゾッ
ト衝撃強さが低下する傾向にあり、エチレン含量が上記
範囲未満のものは引張破壊強さが低下する傾向にある。
【0011】(D) 成分(D):スチレンと共役ジエンの
ブロック構造を有するエラストマー 本発明において用いられるスチレンと共役ジエンのブロ
ック構造を有するエラストマーとしては、共役ジエンと
してブタジエン、イソプレン又はこれらの混合物よりな
るものが挙げられ、具体的には、スチレン・ブタジエン
ブロック共重合体(以下、単に「S−B−S」と略記す
る。)、スチレン・イソプレンブロック共重合体(以
下、単に「S−I−S」と略記する。)、スチレン・ブ
タジエン・イソプレンブロック共重合体(以下、単に
「S−BI−S」と略記する。)を挙げることができ
る。これらスチレンと共役ジエンのブロック構造を有す
るエラストマーの中でも、スチレン・ブタジエンブロッ
ク共重合体の水素添加物(以下、単に「水添S−B−
S」と略記する。)であるスチレン・エチレン・ブタジ
エン・スチレン共重合体(以下、単に「SEBS」と略
記する。)が特に好ましい。
【0012】本発明において用いられるスチレンと共役
ジエンのブロック構造を有するエラストマーは、メルト
フローレート(JIS−K6758、230℃、2.1
6kg荷重)が20g/10分以下、好ましくは0.0
1〜18g/10分、特に好ましくは0.1〜15g/
10分のものである。また、このスチレンと共役ジエン
のブロック構造を有するエラストマーは、スチレンブロ
ック部が20〜40重量%、特に25〜35重量%であ
るものが好ましい。メルトフローレートが上記範囲を超
えるものは引張破壊強さ、アイゾット衝撃強さが低下す
る。また、スチレン含量が上記範囲未満のものはゴム弾
性と引張破壊強さに劣り、上記範囲を超えるものは柔軟
性に劣る傾向がある。スチレンと共役ジエンのブロック
構造を有するエラストマーの製造方法としては、特に制
限するものではないが、例えば、特公昭40−2379
8号公報に記載された方法により、リチウム触媒を用い
て不活性溶媒中で重合させる方法がある。また、スチレ
ン・ブタジエンブロック共重合体の水素添加物を製造す
る方法としては、例えば、特公昭42−8704号、特
公昭43−6636号、特開昭59−133203号公
報等に記載された方法等を挙げることができる。
【0013】(E) その他の配合成分(任意成分) 本発明のエアバッグドア用熱可塑性エラストマー組成物
を構成する材料としては、上記成分(A)〜(D)の必
須成分に加えて本発明の効果を著しく損なわない範囲内
で、各種目的に応じて任意の配合成分を配合することが
できる。任意の成分としては、例えば、着色剤、酸化防
止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、各種無機フ
ィラー、各種熱可塑性エラストマー、中和剤、核剤、滑
剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、スリップ剤、難燃
剤、分散剤、帯電防止剤、導電性付与剤、金属不活性
剤、分子量調整剤、防菌剤、蛍光増白剤、顔料及び顔料
分散剤等の各種添加物を挙げることができる。
【0014】(2) 配合割合 本発明におけるエアバッグドア用熱可塑性エラストマー
組成物を構成する上記各成分の配合割合は、成分(A)
のメルトフローレートが10g/10分以下、エチレン
含量が13重量%以下、アイゾット衝撃強さが8KJ/
2 以上であるプロピレン・エチレンブロック共重合体
は、40〜60重量%、好ましくは42〜58重量%、
特に好ましくは45〜55重量%で、また、成分(B)
のメルトフローレートが5g/10分以下、密度が0.
94g/cm3 以上であるエチレン単独重合体は、5〜
20重量%、好ましくは7〜18重量%、特に好ましく
は9〜16重量%で、また、成分(C)のメルトフロー
レートが3g/10分以下であるエチレン・プロピレン
共重合体ゴムは、10〜25重量%、好ましくは12〜
23重量%、特に好ましくは15〜20重量%で、成分
(D)のメルトフローレートが20g/10分以下であ
るスチレンと共役ジエンのブロック構造を有するエラス
トマーは、10〜25重量%、好ましくは12〜23重
量%、特に好ましくは15〜20重量%で、且つ、成分
(A)〜(D)の合計が100重量部となるように配合
される。
【0015】各成分(A)〜(D)の配合比が上記の範
囲外においては、下記の問題が生じる。成分(A)の配
合比が上記範囲未満のものは成形性と剛性感、耐変形性
及び破断点強度に劣り、一方、上記範囲を超えるものは
低温時の展開性に劣るものである。成分(B)の配合比
が上記範囲未満のものは低温展開性に劣り、一方、上記
範囲を超えるものは剛性、高温時の展開性に劣るもので
ある。成分(C)の配合比が上記範囲未満のものは低温
展開性に劣り、一方、上記範囲を超えるものは剛性感、
耐変形性に劣るものである。成分(D)の配合比が上記
範囲未満のものは引張破壊強さに劣り、一方、上記範囲
を超えるものは低温展開性、成形性、外観に劣るもので
ある。
【0016】(3) 熱可塑性エラストマー組成物の製造 熱可塑性エラストマー組成物は、上記構成成分を通常の
押出機やバンバリーミキサー、ロール、ブラベンダー、
ニーダー等を用いて常圧下で混練して製造されるが、押
出機、特に二軸押出機を用いて製造することが望まし
い。
【0017】[II] 成 形 上記熱可塑性エラストマー組成物を用いたエアバッグド
アの平均肉厚は通常1〜5mmである。但し、本発明に
おけるエアバッグドアはインストルメントパネルに係り
止め及び/又は固定され、且つ、エアバッグ装置の作動
時にエアバッグにより押し開かれなければならず、その
ためヒンジ構造を設けることが必要であり、ヒンジの肉
厚は薄めに、好ましくは平均肉厚の95〜80%の肉厚
に設計することが適当である。エアバッグドアの製造方
法としては、通常の射出成形法、又は、必要に応じて、
ガスインジェクション成形法、射出圧縮成形法、ショー
トショット発泡成形法等の各種成形法を用いることがで
き、射出成形条件としては、一般に100〜300℃、
好ましくは150〜280℃の成形温度、50〜1,0
00kg/cm2 、好ましくは100〜800kg/c
2 の射出圧力、20〜80℃、好ましくは20〜60
℃の金型温度で成形する。
【0018】[III] 用 途 このようにして得られたエアバッグドアは自動車等の高
速移動体が衝突事故等の際に、その衝撃や変形を感知す
ることにより作動し、膨脹展開するエアバッグを格納し
ているインストルメントパネルの開口部のエアバッグド
アとして用いられる。
【0019】
【実施例】以下に示す実施例及び比較例によって、本発
明を具体的に説明する。 [I] 原材料 実施例及び比較例において用いた原材料を以下に示す。 成分(A)
【0020】
【表1】
【0021】成分(B)
【0022】
【表2】
【0023】成分(C)
【0024】
【表3】
【0025】成分(D)
【0026】
【表4】
【0027】[II]評価方法 実施例及び比較例における評価は、以下に示す通りの方
法で行なった。但し、下記の(2) 〜(5) における測定試
料は、インラインスクリュータイプ射出成形機(日本製
鋼所(株)製射出成形機;N100B)を用いて、射出
圧力500kg/cm2 、射出温度220℃、金型温度
40℃にて成形したピークを用いた。また、下記の(6)
における測定試料は、インラインスクリュータイプ射出
成形機(東芝機械(株)製射出成形機:IS220)を
用いて、220℃の温度で図2に示す形状に成形したエ
アバックドアをインストルメントパネルに固定して評価
を行なった。
【0028】(1) メルトフローレート(g/10分) JIS−K6758に準拠して温度230℃、荷重2.
16kgにて測定。 (2) 曲げ弾性率(MPa) JIS−K7203に準拠してスパン間64mm、曲げ
速度2mm/分にて測定。 (3) 引張破壊強さ JIS−K7113に準拠して2号ダンベル試験機を用
い、スパン間80mm、引張速度50mm/分にて測
定。 (4) アイゾット衝撃強さ(KJ/m2 ) JIS−K7110に準拠したノッチ付き試験片を用
い、−40℃にて測定した。測定後、アイゾット衝撃強
さが40KJ/m2 以下のものについては低温展開テス
トを実施しなかった。
【0029】(5) 耐変形性 JIS−K7116に準拠した曲げクリープ試験治具を
用い、曲げ弾性率評価用試験片にて4MPaの荷重を加
えた時の変形量を測定。変形量が2mm以下のものを耐
変形性良好とした。 (6) 展開テスト エアバッグ装置と該エアバッグドアをインストルメント
パネルに固定し、展開テスト温度(−40℃、80℃)
の恒温槽内に1時間放置した後、展開テストを実施し
た。該エアバッグドアが割れて飛散するか、鋭利な形状
に割れて正常な展開が出来なかったり、取り付け部より
引きちぎられた、又は、展開時の変形が大きかった場合
を不良とし、以上の様な不具合がなく、正常な展開がな
された場合を良好とした。
【0030】[II] 実施例及び比較例 実施例1〜6及び比較例1〜13 表1〜4に示す原材料を用い、表5〜7に示す配合組成
(重量部)にて配合し、この表5〜7に示す配合組成の
合計量100重量部に対して、フェノール系酸化防止剤
(チバガイギー社製商品名「イルガノックス101
0」)0.1重量部を添加し、L/D=33、シリンダ
ー径45mmの二軸押出機(池貝製PCM45)にて2
00℃の温度に設定して溶融混練しペレットを得た。こ
のペレットを上記の通り射出成形して、上記の評価を行
なった。これらの評価結果を表5〜8に示す。
【0031】
【表5】
【0032】
【表6】
【0033】
【表7】
【0034】
【表8】
【0035】
【発明の効果】本発明の助手席用エアバッグドアは、エ
アバッグ膨脹時に破壊、飛散が無く、単層射出成形によ
って得られ、且つ、剛性感、耐変形性に優れたインスト
ルメントパネルに係り止め及び/又は直接取り付けられ
るエアバッグドアを得ることができるので、自動車等の
高速移動体の衝突事故等の際に、その衝撃や変形を感知
し、膨脹展開するエアバッグ装置のドアとして有用なも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明実施例のエアバッグドア付きイン
ストルメントパネルの斜視図である。
【図2】図2は、図1の取り付けられたエアバッグドア
の斜視図である。
【図3】図3は、図1のエアバッグドアのA−A線断面
図である。
【符号の説明】
1 エアバッグドア付きインストルメントパネル 2 エアバッグドア 3 エアバッグドア・ヒンジ部 4 インストルメントパネルへの取り付け部 5 爪係り止め部 6 エアバッグ 7 インフレーター 8 エアバッグ・モジュールケース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 23:16 53:02) B29K 9:06 23:00 B29L 31:58 (72)発明者 西 谷 吉 憲 三重県四日市市東邦町1番地 三菱化学株 式会社四日市事業所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記成分(A)〜(D)の合計が100重
    量部となるように配合され、且つ、曲げ弾性率(JIS
    −K7203)が400MPa以上、引張破壊強さ(J
    IS−K7113)が25MPA以上、アイゾット衝撃
    強さ(JIS−K7110、−40℃)が40KJ/m
    2 以上の物性を有する熱可塑性エラストマー組成物を射
    出成形してなり、インストルメントパネルに係り止め及
    び/又は固定されてい ることを特徴とする助手席用エアバッグドア。 成分(A): メルトフローレート(JIS−K6758、230℃、2.1 6kg荷重)が10g/10分以下で、エチレン含量が13重量%以下、アイゾ ット衝撃強さ(JIS−K7110、23℃)が8KJ/m2 以上であるプロピ レン・エチレンブロック共重合体 40〜60重量% 成分(B): メルトフローレート(JIS−K6758、230℃、2.1 6kg荷重)が5g/10分以下で、密度(JIS−7112)が0.94g/ cm3 以上であるエチレン単独重合体 5〜20重量% 成分(C): メルトフローレート(JIS−K6758、230℃、2.1 6kg荷重)が3g/10分以下であるエチレン・プロピレン共重合体ゴム 10〜25重量% 成分(D): メルトフローレート(JIS−K6758、230℃、2.1 6kg荷重)が20g/10分以下であるスチレンと共役ジエンのブロック構造 を有するエラストマー 10〜25重量%
  2. 【請求項2】成分(D)のエラストマーがスチレンとブ
    タジエンのブロック構造を有する共重合体の水素添加物
    である、請求項1に記載の助手席用エアバッグドア。
JP10008687A 1998-01-20 1998-01-20 助手席用エアバッグドア Pending JPH11278190A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10008687A JPH11278190A (ja) 1998-01-20 1998-01-20 助手席用エアバッグドア

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10008687A JPH11278190A (ja) 1998-01-20 1998-01-20 助手席用エアバッグドア

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11278190A true JPH11278190A (ja) 1999-10-12

Family

ID=11699845

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10008687A Pending JPH11278190A (ja) 1998-01-20 1998-01-20 助手席用エアバッグドア

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11278190A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6644684B2 (en) 1999-11-18 2003-11-11 Mitsubishi Chemical Corporation Air bag cover for vehicles

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6644684B2 (en) 1999-11-18 2003-11-11 Mitsubishi Chemical Corporation Air bag cover for vehicles

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100294790B1 (ko) 열가소성엘라스토머조성물및에어백장치용커버
JP2022527954A (ja) 全tpoエアバッグ組み立て体
JP3566065B2 (ja) エアバッグの収納カバー
EP0678426B1 (en) Pad for air bag device
US20240123938A1 (en) Airbag housing cover and manufacturing method thereof, thermoplastic elastomer composition, molded article, and composite molded article
JPH10265628A (ja) エアバッグ収納用カバー
JPH11278190A (ja) 助手席用エアバッグドア
JP2003183459A (ja) エアバッグカバー一体インスツルメントパネル用のオレフィン系熱可塑性樹脂組成物
EP1219506A2 (en) Air bag housing cover
US6644684B2 (en) Air bag cover for vehicles
JP2001206183A (ja) 乗物用エアバッグカバー
EP1101795B1 (en) Air bag cover for vehicles
JPH11172070A (ja) エラストマー組成物およびエアバッグカバー
JP4016563B2 (ja) エアバッグ用カバー
JP2002283877A (ja) エアバッグ収納用カバー
JP2002146105A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JP2000302002A (ja) エアバッグ内蔵ピラーガーニッシュの構造
JP2004189001A (ja) エアバッグカバーを一体に有するインストルメントパネル
JP2000247200A (ja) エアバッグ収納用カバー
JP3020807B2 (ja) エアーバッグ収納用カバー
JP4307107B2 (ja) エアバッグ用リテーナー
JPH082363A (ja) エアバッグ装置用パッド
JP2004001647A (ja) 乗員保護用エアバッグカバー
JP2001191885A (ja) 車輌用内装パネル
JP2000212382A (ja) ピラ―部に取り付けられるエアバッグカバ―材料

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050722

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20051202